中央環境審議会総合政策部会(第57回)議事録

開催日時

平成23年3月7日(月)10:00~12:04

開催場所

三田共用会議所4階 第4特別会議室

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    1. (一)第三次環境基本計画の見直しについて(諮問)
    2. (二)その他
  3. 閉会

配付資料一覧

【資料】

資料1-1 環境基本計画について(諮問)
資料1-2 第三次環境基本計画の見直しについて
資料1-3 社会経済及び環境問題の状況
資料2 今後の公害防止計画制度の在り方について(意見具申)
資料3-1 平成23年度環境省税制改正要望の結果について
資料3-2 「地球温暖化対策のための税」について

【参考資料】

参考資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿
参考資料2 第三次環境基本計画の見直しスケジュール(案)
参考資料3 中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会について

議事録

午前10時00分 開会

○矢田計画官 まだ若干お見えでない方がいらっしゃるようでございますけれども、定刻になりましたので、第57回中央環境審議会総合政策部会を開会させていただきます。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いします。
 議事次第の下に配付資料一覧がございますように、資料1-1として環境基本計画についての諮問の資料、資料1-2が見直しについて、ちょっと白っぽい紙で2枚のもの。資料1-3といたしまして「社会経済及び環境問題の状況」という20枚程度のもの、資料2といたしまして「今後の公害防止計画制度の在り方について」、それから、資料3-1として5枚綴じてあるものと、資料3-2という1枚紙。その後ろに参考資料1、2、3と3枚あろうかと思います。
 もし不足等ございましたら、事務局までお申しつけいただければと思います。
 本日、マイクをお使いいただきます場合には、スタンドにありますスイッチを押してご発言をお願いしたいと思います。同時に4本までしか使用できませんので、ご発言が終わりましたら随時スイッチを切っていただくよう、ご協力をお願いいたします。
 本日の総合政策部会は、今年1月に中央環境審議会委員の改選がございました後、最初の部会でございます。本部会にご所属いただきます委員と臨時委員につきましては、参考資料1のとおりでございます。
 部会長には、会長の指名によりまして、鈴木基之委員にご就任いただいております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 引き続き、新しくご就任いただいた委員をご紹介いたします。
 参考資料1におきまして、網かけになっている方々でございます。
 順次お名前をお呼びいたしますので、その場でお立ちいただければと思います。
 初めに、岡田康彦臨時委員でございます。
 続きまして、末吉竹二郎臨時委員でございます。
 続きまして、平松サナエ臨時委員でございます。
 続きまして、福井雅輝臨時委員でございます。
 最後に、前田正尚臨時委員でございます。
 ここで事務局を代表いたしまして、総合環境政策局長の白石からごあいさつを申し上げます。

○白石総合環境政策局長 おはようございます。環境省総合環境政策局長の白石でございます。
 本日は雪混じりの天候で足元の悪い中、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 今、ご紹介がありましたように委員の改選がございまして、新たな委員の方々にも加わっていただいております。お力添えをよろしくお願いいたします。引き続きお願いした先生方におかれましても、どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の諮問、後でまた手続ございますけれども、「環境の保全に関する基本的な計画」いわゆる環境基本計画は、平成18年4月7日閣議決定による変更後の内外の経済社会の変化を踏まえ、いかにあるべきか。これは前例等も見まして、「いかにあるべきか」という形での諮問でございますので、「いかにあるべきか」ということをご議論いただければと考えます。
 地球温暖化問題を皮切りにいたしまして、多様な環境をめぐる問題点、課題等々ございます。温暖化対策に関して言えば、一層の温室効果ガス削減のため、あらゆる政策方法の総動員ということで取り組んでおりまして、現在、国会におきましては地球温暖化対策の基本法案のご審議をお願いしており、また、COP17に至るような形でのさまざまな議論が国際的にも行われておる状況でございます。
 また、昨年は生物多様性条約が名古屋においてCOP10という形で開かれまして、愛知目標あるいは名古屋議定書が採択され、国内においても生物多様性施策の充実が図られております。たまさか本日この建物に入りましたら、午後に農林水産省のほうの生物多様性の基本問題の検討会も開かれるようですが、政府を挙げて生物多様性施策も考えていかなければならないということ、それから資源循環の話、安心・安全の話、多種多様ございます。経済との関係もございますし、何よりもまた国際化の流れの中で、環境問題もひとり日本のことだけを考えていくわけにいきませんし、相互にいろいろ関係してくるという国際的な点もございます。こういった事柄につきまして、皆様方の忌憚のないご意見を聞かせていただくべく、本日付で諮問させていただいたわけでございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○矢田計画官 本日の部会の出席状況でございますけれども、全委員44名中、過半数の委員のご出席をいただいておりますので、定足数の要件を満たしておりまして、部会として成立していることをご報告させていただきます。
 それでは、今後の進行につきましては鈴木部会長にお願いいたします。

○鈴木部会長 総合政策部会長を務めさせていただきます鈴木でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今、局長からもお話がございましたように、この1年、多分この総合政策部会は大変忙しい1年になろうかと思います。ご承知のように、環境基本法が93年に施行されましてから、その基本法のもとに基本計画をつくり、6年に1回ぐらいのタームで見直しをしていくということですので、来年から6年間の環境行政あるいはいろいろな施策をどういうふうに動かしていくのか、これを基本的に決めていく計画が今回の第4次基本計画です。総合政策部会の、いわば大きなタスクの1つとお考えいただければよろしいかと思います。
 第3次の環境基本計画につきましても、過去4年間、できて1年置いてから4年のいろいろ点検をいたしてまいりまして、それに基づいて、また次に変えるべきところが浮かび上がってくることもございますし、世界情勢、社会的な情勢の変化、我が国がどういう形で国際貢献をしていくのかといったことも含めて、新しい形の環境基本計画、しかも計画でありますから、ちゃんとそれに従って進捗が図れるようなものでなくてはいけない、こういうようなところで、新しい第4次基本計画をどういうふうに策定していくか、これが大変大きな問題であります。
 アメリカのEPAですと、多分2008年ぐらいのデータでしょうが、職員が1万7,800人おります。環境省は1,000人ちょっとというところですから、これは比べようもないのですが、こういうところでどうやって我が国の環境をきっちりと見守って動かし、改善していくのか、このようなことで、委員の皆様方のお力を最大限に発揮していただかなくてはいけません。
 そういうこともありますので、今日は2時間しか予定がございませんが、次回辺りはたっぷりと時間をとって、委員の方々からご意見をいただけるようにしたいと考えております。
 忙しい1年となりますが、ぜひどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 議事に入ります前に、まず1つ、事務的というと恐縮ですが、中央環境審議会令第6条第5項によりまして、部会長はあらかじめ部会長代理を指名する、こういうことになっております。つきましては、前期から引き続きまして、部会長代理を浅野直人委員にお願いいたしたく存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。
 本日、議事次第には2点上がってございますが、限られた時間の審議となりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
 まず1番目の議題、第3次環境基本計画の見直しについて諮問がございました。今年1年かけてこの見直しといいますか、新規につくるというぐらいの覚悟で進めさせていただきたいと思いますが、まず、諮問の趣旨等につきまして事務局から説明をお願いいたします。

○矢田計画官 それでは、私から諮問の趣旨等について20分ほどご説明させていただきたいと思います。
 資料1-1から資料1-3、参考資料2でご説明させていただきたいと思います。
 初めに、資料1-1が諮問書でございます。
 本日付けで環境大臣から中央環境審議会に対し、環境基本計画の諮問が行われております。平成18年4月7日に第3次環境基本計画が閣議された決定後の内外の社会の変化を踏まえ、いかにあるべきかという形で諮問がされております。その後ろに付議ということで、中央環境審議会からこの総合政策部会に付議されておりますので、ご報告させていただきます。
 続きまして、資料1-2、1-3で今回の諮問の趣旨等についてご説明させていただきます。
 資料1-2「第三次環境基本計画の見直しについて」、環境省のクレジットで書いてある2枚紙でございます。
 これは今回、環境基本計画の見直しについて諮問するに当たって、どういう考え方で諮問をするのか環境省として整理したという性格のものでございます。
 初めに、見直しの趣旨でございます。
 (1)見直しの契機でございますが、平成18年4月に現行の第三次環境基本計画が策定された、閣議決定されたわけですけれども、この中で、5年程度が経過した時点を目途に計画内容を見直しを行うと定められております。来月でちょうど5年が経過いたしますので、諮問させていただいたということでございます。
 先ほど部会長のごあいさつにもありましたとおり、これまでも6年置きに計画が改定され、閣議決定されてきておりますので、そういうことで諮問をしたいと思います。
 この点につきまして、現時点で予定されております今後の大まかなスケジュールを参考資料2に記載させていただいております。
 本日、平成23年3月でございますけれども、環境大臣から環境基本計画の見直しについて諮問ということで、この後、総合政策部会においてご議論いただきまして、今年7月を目途に、私ども「中間取りまとめ」と呼んでおりますけれども、論点整理、それから全体の基本的構成、それから秋以降の進め方等を取りまとめさせていただく。それまでのおおむね4カ月強の期間につきましては、環境政策を取り巻く諸要因ごとの検討、それから基本的論点に関する方向性等についてご審議をいただく形になろうかと思います。
 そして夏、この中間取りまとめについてパブリックコメントを行いました後、分野ごとの政策等についての議論等も開始いたしまして、年末から年明け程度を目途に原案の取りまとめ、そしてパブリックコメント、中環審の答申という形で手続が進みまして、年度内を目途に第4次環境基本計画の閣議決定まで持っていければと思っております。
 また、夏以降につきましては、ここに点線で枠囲いをしておりますように、各種団体の意見交換、あるいは地方におけるヒアリングなど、さまざまな主体の参画を確保するような形でやっていきたいと思います。
 また、ご参考までに、皆様の机の上に製本された第三次環境基本計画がございます。この資料の128ページから130ページぐらいにかけて、実は前回、第三次計画をつくった際の総合政策部会における審議の内容が載っております。先ほど部会長から「大変忙しい1年になる」というお話もございましたけれども、前回、こんなスケジュールでやったということでございますので、皆様方のご協力をお願いしたいと思います。
 続きまして、資料1-2に戻りまして、見直しの趣旨について説明を続けさせていただきます。
 見直しの契機の2つ目に書かせていただいておりますけれども、来年6月、持続可能な開発に関する国連会議、Rio+20の開催が予定されておりますけれども、これを視野に入れた検討も行っていきたいと考えているところでございます。
 (2)(3)では、第三次環境基本計画策定後の状況について、環境問題の状況と社会経済の状況について簡単にご紹介させていただいております。
 第三次環境基本計画の主な青果と環境問題の状況でございますが、平成18年に第三次環境基本計画が策定された以降、第二次の循環社会形成推進基本計画や21世紀環境立国戦略の策定、あるいは生物多様性基本法の成立、地球温暖化対策基本法案については国会提出といった形で進展が見られているところでございます。しかしながら、新興国におきます経済成長あるいは世界人口の増大の中で、世界規模の環境問題が深刻化していること、あるいはかつて日本が経験したような深刻な公害状況が生じかねないような状況も顕在化しているといったこともございます。こうした中で、国内においても温室効果ガスのさらなる削減、あるいは生物多様性の保全、あるいは安全・安心な生活といったことで引き続き課題の解決に取り組んでいく必要があるという認識を持っております。
 また、国際関係に目を転じてみますと、COP10における愛知目標や名古屋議定書の採択といった進展もございます一方で、気候変動対策の次期国際枠組みについての議論など、国家間に複雑な利害関係が見られている状況でございます。
 (3)では、内外の社会経済の状況に触れております。
 この点については、後ほど資料1-3で具体的な状況についてコメントさせていただきたいと思いますけれども、まず、我が国の状況といたしましては、高齢化の進展、人口が減少に転じているといった状況もございます。また、国と地方の長期債務残高が800兆円を超える中で、何らかの対策をとるにしても厳しい財政状況が続いているという状況がございます。
 また、国内の状況でございますけれども、資源制約、環境制約といったことを念頭に置いて、経済の持続性確保のための取組が広がりを見せる一方で、経済の成長に向けて、環境というものを成長分野として位置づける取組も見られるようになってきておりまして、環境と経済が密接に関連しているといった認識が一層高まっている状況にございます。
 また、国際関係に目を転じますと、新興国で目覚ましい経済成長が起きておりまして、世界人口もますます増大しております。こうした中で、水や食料の確保の問題、あるいは貧富の格差増大の問題、資源配分あるいは資源分布の不均衡の問題、あるいは環境汚染の問題といったさまざまな問題が国際的に広がっている状況がございます。
 こうした中で、環境保全を経済発展のための成長要因と考えようという動きや、あるいは豊かさを多様な価値観でとらえよう、あるいはGDPに代わるような指標で考えていこうといった動きも見られております。
 こうした状況を踏まえまして、環境基本計画の見直しに当たっていくわけでございますけれども、事務局なりに考えました第三次環境基本計画を見直すに当たっての課題を(4)で整理させていただいております。
 まず1つ目の「・」でございますけれども、価値観の多様化が進む中で、持続可能な社会の姿をさらに深く掘り下げる必要があるのではないかということで、第三次基本計画におきましても持続可能な社会を目指すということを提言しておりますけれども、その後の21世紀環境立国戦略等々を踏まえまして、「持続可能な社会」とはどういうものなのか、という点をもう一度考えてみる必要があるのではないかということであります。
 2つ目といたしまして、先ほども申し上げまたけれども、環境と経済を初めとするその他の政策領域の統合が深く進展しておりますので、こうした状況を反映させていく必要があるのではないかという点であります。
 また、我が国の経験や技術を活用した国際貢献、あるいは環境問題への取組について国間で複雑な利害関係が生じている状況がございますので、こうした状況を見据えた国際戦略を構築する必要があるのではないかという点。
 それから、そうした取組を進めるに当たっても、さまざまな主体の連携促進のための条件整備、情報公開、人材育成等々、多様な主体が参加し、協働するための施策を充実させる必要があるのではないかといった問題点も認識しているところでございます。
 また、環境基本計画がそれぞれの個別分野を統合する計画ということで、例えば地球温暖化が多様性に与える影響、あるいは循環型社会と生物多様性保全との関係などなど、分野間相互の影響を考慮し、環境基本計画と個別分野の計画の関係を整理していきたいといった問題意識を持っているところでございます。
 こうした点を踏まえまして、計画見直しの基本的方向ということで、今後、ご議論いただきたい環境基本計画の見直しの視点を(1)から(6)まで6点に分けて整理しているところでございます。
 本日この後、これらの視点についても、皆さま方からさまざまなご意見をちょうだいできればと思っております。
 まず1つ目、先ほど申し上げましたように、持続可能な社会の姿でございます。
 我が国が目指す持続可能な社会につきまして、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会、安全・安心社会を統合的にとらえたものとする必要があるのではないかということ。
 また、持続可能な社会というものは、社会経済の状況や新たな治験、技術等々を反映して変わり得るという点を踏まえまして、移行の過程を提示するといったことも考慮すべきではないかと考えております。
 また、持続可能な社会というものについて、従来の経済指標ではとらえ切れない点について、その価値を保全ないし高めていく必要があるのではないか。あるいは我が国が享受することができるさまざまな生態系サービス、太陽光、地熱、水等の価値を適切に評価、保全し、持続可能な利用を図っていくこと。資料1-3にも出てきますけれども、排他的経済水域を考えますと、我が国は豊富な自然資源を持っているという点を踏まえて、考えていきたいと思っております。
 また、これは大臣からも常々ご指摘いただいているところでございますけれども、従来の大量生産、大量消費という社会の仕組みを改めて、大量流通というところについても見直しを行って、地域の未利用資源の活用といったことを一層進めることについても留意すべきではないかと考えているところでございます。
 3ページに移っていただきまして、(2)環境と経済その他の政策領域との統合でございます。
 繰り返し申し上げておりますように、環境保全と経済、その他の分野の密接不可分な関わりが一層明確になっておりますので、国家の基本的運営にとって不可欠なものとして、環境と経済を中心とした他分野との統合的な取組を一層進めていくことが必要なのではないか、と考えております。
 また、環境保全による経済成長という動きが見られると申し上げましたけれども、例えば環境技術の輸出を例とするような対外的な取組と、あるいは国内のあらゆる経済活動に環境という視点を織り込んでいくという対内的な取組の双方に留意して考えていく必要があるのではないかと考えております。
 (3)環境分野における国際戦略でございます。
 我が国は、これまで環境先進国として、知見とか技術といったものを、途上国を中心に移転するといったことで国際環境協力を推進してきたわけでございますけれども、新興国の躍進によりますニーズの変化、あるいは環境関連産業の海外市場への展開、それから環境制約の中でグリーン成長を模索するような動きが主流になっていること、それから、我が国にとりまして、資源や食料等、日本の持続可能性を維持するための基盤を諸外国に依存している点、あるいは環境問題が政治、外交における大きな課題となっている、こうしたさまざまな状況を踏まえて、長期的な視野に立って、地球環境全体の利益と国益の双方の観点から戦略を構築する必要があるのではないかということを、この環境基本計画の中で考えていく必要があるのではないかと思っております。
 (4)様々な主体の参加と協働でございます。
 こうした経済との連携あるいは国際間の取組といったさまざまな問題を解決するために、政府だけではなくて、さまざまな主体の参加と協働が重要であろうと考えております。こうした主体のつながり、関係を強化するための条件整備、あるいは情報提供、それから環境に取り組む人材育成という観点からの環境啓発といったものの重要性も意識していく必要があるのではないかと思っております。
 (5)(6)は、内容というよりは形式、あるいは進め方といったところの問題かと思いますけれども、まず(5)は、重点分野政策プログラム及び全体の構成等でございます。
 実は第二次環境基本計画から、重点分野政策プログラムという形で、重点分野を決めて政策を記述するといった形で取り組んでまいりました。一方、環境基本計画に加えて、地球温暖化、生物多様性あるいは循環といった分野ごとの基本計画もつくられるようになってきておりますので、こうしたそれぞれの関係を整理した上で、現在の重点分野政策プログラム、あるいは環境保全施策の体系、構成を再検討する必要があるのではないかと思っております。
 また、環境基本計画は、総論に当たる第1部と各論に当たる第2部という形になっているわけでございますけれども、この関係についても、より一層明確になるように取り組んでいく必要があるのではないかと思っているところでございます。
 最後に、(6)実効性の確保でございます。
 この環境基本計画は、長期的、戦略的に環境問題に取り組むための一番基本となる計画でございますので、その進捗状況を適切に把握して、各分野で解決すべき課題を具体的に記載することが必要だと思っております。
 また、施策の検討に当たっては、環境政策をめぐる状況、厳しい財政状況等を踏まえまして、費用対効果等に留意しながら政策手法を選択することについても配慮していきたいと思っております。
 以上が環境基本計画見直しの諮問に当たっての、環境省事務局としての考え方の整理でございます。後ほどご意見をちょうだいできればと思っております。
 駆け足になってしまって大変恐縮でございますけれども、次に、資料1-3「社会経済及び環境問題の状況」として全部で80枚ほどのスライドを用意しております。
 時間の関係ですべてについて説明することはできませんので、後でご覧いただきながら、またご意見をちょうだいできればと思いますが、今、申し上げましたような環境問題の状況なり、あるいは社会経済の状況の背景となるようなものを中心に、事務局で集めてみたものでございます。
 最初に、世界の社会経済の状況についての資料が並んでおります。各スライドの右下に数字がございますので、これをページとしてご説明させていただきます。
 まず、世界人口及び地域別GDPシェアの推移でございますが、特に途上国を中心に、人口が非常に伸びていること、また、GDPのシェアでも、先進国に対して途上国の伸びが著しくて、もう数年のうちに逆転するような傾向が見受けられるということでございます。
 2ページは都市化の状況でございまして、都市人口の伸びが世界規模で非常に進んでいることがご覧いただけるかと思います。
 3ページは、1人当たりGDPの伸びでございます。やはり先進国と途上国の間では、1人当たりGDPにまだ5倍程度の差がございます。下のほうを這っているので伸びが見にくいところがありますが、途上国も非常な伸びを示していることがご覧いただけるかと思います。
 それから、先ほどの説明の中でも申し上げましたけれども、食料といったようなところの状況について、次から数枚のスライドがございます。
 食料生産の見通しという意味では、2050年にかけて相当程度増産が見込まれているわけでございますけれども、5、6ページでご覧いただけますように、途上国を中心に、1人当たりの食料需要も伸びておりまして、先ほどの人口増と相まって、食料問題も将来的な大きな課題ということでございます。
 7ページは水資源の状況でございまして、水資源についても偏在が見られているといったことが記載されております。
 9ページからは、グリーンニューディール関連の動向でございます。先ほど、環境を経済成長のエンジンにするという考え方が世界の潮流になっていると申し上げましたけれども、各国の状況が9ページから11ページに載っておりますので、ご覧いただければと思います。
 12ページ以降は、資源の状況でございます。12ページが世界のエネルギー需要の見通し、13ページ以降に原油、ウラン、天然ガス、石炭といった形で各資源の埋蔵量等を載せております。17ページは鉱物資源でございます。
 18ページは、将来に向けて資源の制約状況ということで、特に金属類等について調べたものを載せております。これは、経済的な制約を加味した上で、採掘可能量を1としておりまして、それに対して2050年までの需要がどのぐらいあるかが黄色い棒グラフになっております。多くの資源で現有埋蔵量の数倍から数十倍、100倍を超えるような需要が生じるということもございますし、そうした経済的制約を加味せず、あるものをすべてとるということで埋蔵量を記載したものが赤い細切れの線でございますけれども、それを見ても、はるかに超えるような需要が生じております。
 19ページは、幸福度を測るGDPに代わる指標といった議論がされていると先ほど申し上げましたが、フランスのサルコジ大統領のご提案でありますとか、あるいはブータンの国民総幸福量みたいな話をご紹介させていただいております。
 また、人間開発指数やジェニュイン・セイビング等についても20ページでご紹介させていただいております。
 21ページ以降は国内の状況でございます。
 人口が減少している、特に生産年齢人口についてはもう既に減少が大きく始まっておりまして、この赤い部分が生産年齢人口ですけれども、経済にとっては非常に厳しい状況になっているということでございます。下が経済成長率のこれまでの推移と、今後の見通しでございます。
 24ページから、新成長戦略における環境分野の需要・雇用創造効果ということで、我が国におきましても環境というものを経済成長のエンジンにしていこう、また、大きな国際貢献の柱にしていこうということでございます。
 26ページを見ていただきますと、日本に対する認識とございます。これは20カ国程度の国民に対して、日本が世界に与える影響を聞いたものですが、非常にいい影響を与える国といった評価がされておりますけれども、重要なパートナーについてアジア諸国に聞いてみますと、中国に脅かされている状況も見られるということでございます。
 社会における環境に関する状況ということで、環境ビジネスに関する状況を載せております。私ども先般、昨年12月に行いました環境短観の結果を公表させていただきましたけれども、環境ビジネスについては、経済界の中でも非常に期待感があるといった状況が見てとれるかと思います。
 また、さまざまな民間会社等における環境への取組状況としては、SRI投資信託の運用残高あるいは環境マネジメントへの取組状況等を見ていただきますと、右肩上がりになっておりまして、非常に注目が高くなっているといったことがご覧いただけるかと思います。
 33ページ以降は、分野ごとの状況でございます。
 まず33ページからは、地球温暖化関係の資料を載せております。
 温暖化による気温上昇が与える影響ということで、幾つかのシナリオによって水、生態系、食料、沿岸域、健康等に対してどういう影響を与えるか。
 それから、CO2排出量の推移についても34ページに載せております。GDP当たりの排出量は減ってはきておりますけれども、例えば中国がまだ非常に高かったりといった状況がございます。
 35ページをご覧いただきますと、GDPとCO2排出量の関係とございますけれども、1人当たりGDPが高ければ、やはり二酸化炭素排出量が比較的多くなるという傾向とともに、同じようなGDPを出している国でも排出量が多い国、少ない国があることがご覧いただけるかと思います。
 36ページは、家庭部門の状況。
 それから、温室効果ガスの日本の排出量の推移です。2009年は基準年を下回っておりますけれども、これは景気後退による影響かと思われます。
 39ページ以降は、さまざまな再生利用エネルギー等の状況ということで、太陽光発電、バイオマス、地熱等々でございます。
 42ページからが環境問題、公害問題の状況でございまして、世界各国でさまざまな環境問題が見られるというのが42ページの資料、それから、越境しての汚染みたいなものが44ページ、45ページで、オゾンのアジア大陸への影響、あるいは黄砂の観測日数といったデータがございます。
 46ページ以降は、最近のさまざまな大気汚染の状況についてご紹介させていただいております。
 水関係は53ページからになりますけれども、バーチャルウォーターということで、世界的に見ますと、食料生産に水が投入されているという実態がございますので、食料の輸入国である我が国の水に換算した輸入量ということで見ますと、非常に多くのバーチャルウォーターを輸入している状況がございます。
 54ページは、日本の水収支の状況でございます。
 55ページ以降は、水及び土壌の汚染の状況でございます。全体的に見ると改善が多く見られておりますけれども、一部、引き続き高い項目も見られるということでございます。
 59ページ以降がリサイクル、循環関係でございまして、59ページが天然資源等の投入量、60ページが化石系資源の輸入量の推移、それから非鉄金属の輸入状況、非鉄金属の輸入依存度等の資料でございます。
 64ページ、我が国における物質フローでございますけれども、平成12年度に比べますと天然資源投入量は減っているものの、蓄積純増も半減という状況でございます。最終処分量が減少していることも見ていただけるかと思います。
 65ページ、都市鉱山ということで、我が国の都市鉱山が世界の需要を何年分賄えるかといったデータを記載させていただいております。
 67、68ページは循環の指標ということで、資源生産性・循環利用率・最終処分量の推移ですが、生産性、循環利用率は非常に向上が見られますし、最終処分量も大きく減っている状況がご覧いただけるかと思います。
 70ページ以降に化学物質関係の資料を載せております。
 世界全体、特にアジア諸国を中心に化学製品の台頭が著しいということで、汚染発生の懸念もあろうかと思いますし、71ページ、72ページで水銀の状況、あるいはPRTRに基づく排出量のデータについてもご紹介させていただいております。
 75ページでは、国別の1人当たりエコロジカルフットプリントということで、日本は順位としてはさほど高いわけではありませんけれども、世界平均から見ますと、それを上回る状況であることがご覧いただけるかと思います。
 それから、排他的経済水域をめぐる資源という意味では、海底熱水鉱床でありますとかコバルトリッチクラストといったものについての資料も載せております。
 最後、79ページ以降が生物多様性関係の現状の資料でございます。
 79ページは絶滅のおそれのある野生生物の種数、80ページは世界の多様性の状況、我が国の生物多様性の状況が81ページとなっておりまして、最後、82ページでCOP10の結果についても簡単にご紹介させていただいております。
 時間の関係で駆け足になりましたけれども、先ほど申し上げました資料1-2、環境基本計画の見直しの趣旨を考えるに当たって私どもが参考としたものを中心に、資料をピックアップさせていただきました。
 いずれにしても、これから環境基本計画のあり方、どういうところに重点を置いて今後の環境基本政策を展開していくべきかについてご審議を賜りますので、この辺の環境省の諮問の趣旨等について、足りないところ、補足すべきところ、ご意見を賜れれば幸いでございます。

○鈴木部会長 大変要領よく資料もつくっていただいていると思います。
 個別の問題につきましてご質問等ありましたら、後で個別にお願いしたいと思いますが、本日これからは、第三次環境基本計画をこの1年で考えていくに当たりまして、皆様から自由にご発言いただきたいと思います。
 今回は、あとわずかの時間しかありませんが、できましたら第2回にも少し時間をとりまして、いろいろとスタート時点での皆様のご意見を伺えればと思っております。
 第三次基本計画の見直しの方向性あるいは関連することに関しまして、ご意見をお持ちの方は名札を立てていただけますでしょうか。
 今、お立ていただいた方でよろしいですか。後で追加がありますと時間が大変窮屈になるものですから、なるべく早目に予約をしておいていただいた方がいいと思いますが。
 17名の方が立てておられます。大体1時間ぐらいといたしましても、お1人3分というような目安でお願いできますでしょうか。

○森嶌委員 「いかにあるべきか」ということですので、方向性だけですが、前回の基本計画をつくってから、昨年6月に新成長戦略というのができておりますし、循環型社会形成推進の基本計画の第2期が平成20年にできております。それから、生物多様性の戦略が去年、一昨年でしたかね、できております。それらが今までと違っているのは、いずれも環境基本計画が規定していること、例えば低炭素社会のことが書いてあったり温暖化のことが書いてあったりしております。その意味で、今回、経済のことについてどうするかといったことも、今日の矢田さんのご説明であります。
 その意味で、まず、今回の基本計画をつくっていく場合に、他の政策との統合という意味で、環境基本計画をどのように位置づけてスタートさせるかということでありまして、改めて申し上げることもないと思いますけれども、ここにありますから……。199ページの第15条に環境基本計画はどうあるかということで、法律家はあまり読まないですから特に部会長にちゃんと読んでおいてほしいんですけれども、環境基本計画というのは、環境保全に関する総合的かつ長期的な施策について、総合的かつ計画的な推進を図るためにやるものでありますから、総合的でなければならない。環境基本法をつくった平成5年のころは、これしかなかったものですから、これだけ言っておけば総合的で、あとは他のところが基本計画に配慮してくれればそれで済んだんですけれども、今は、ここも成長戦略と関わってこなくてはならないわけです。
 その意味で、今日の資料の24ページにグリーンイノベーションのことが書いてありますが、グリーンイノベーションの中に、従来、基本計画で扱ったことがいろいろ─細かいことは申しません、もう3分過ぎているのかもしれませんが、いろいろなことがみんな入っているんですね。都市づくりも入ってきますし森林の問題も入ってきますし、それから温暖化の施策の問題もみんな入ってくるんですね。それは2020年に1990年の25%を達成するということで、新成長戦略の中にロードマップまで入ってちゃんと、中身は空っぽなんですけれども、ちゃんと書いてありますから、それとの関係をどうするかということをきちっとやらなければなりません。
 それから、循環型社会の基本計画を見ますと、そこには「低炭素」という言葉が入っておりまして、バイオですけれども、再生可能エネルギーの問題まで入っているんですね。かつては入っていなかったんですけれども、入っております。
 それから、生物多様性戦略の中には、あまりはっきりしていないんですけれども、レッドプラスの問題等も入ってくる。これは国際協力等の問題も入ってきます。
 ですから、まずスタートするときに、これらとの関係をどう位置づけるか、そして環境基本計画は、これらが書いていないことをやるのではなくて、いわばこれらのもとになる総合的かつ長期的なもので、別に「あなた方はこれの下に来い」と言うつもりはなくても、きちっとそれらとの整合性を図って統合的にできるように、きちっとやっておかなければならない。その意味で、仮に重点的なことをやるにしても、現在の重点項目を見ますと、大気汚染等を除いては全部、今、言ったことに関わってまいりますので、重点領域をやる場合も、大気汚染とか水汚染のことを除いては全部入ります。化学物質がちょっとあれかもしれませんけれども。
 そこで、どういうふうにつくるかというときに、これらの計画との関係をぜひきちっと考えていただきたい。その出発点としては、今、それぞれのときに出てきた持続可能な社会、循環型社会、自然共生社会、みんな勝手に使って勝手なことを考えておりまして、しかも最近では低炭素社会。私はいつも言うんですけれども、アフリカの奥地に行けばローカーボン・ソサエティなんですけれども、そういう何かわけのわからないことも含めて、概念のはっきりしない、聞いたら「何かそうかな」といったものは今度の環境基本計画では、これらのコンセプトは少なくとも我々はどう使うかということで、相互の関係をはっきりした上で、それを計画の中にきちっと位置づけて使う。
 国際会議などに出ますと、途上国は金をもらうために「持続可能な社会」と使いますし、金を出さないためには「ローカーボン・ソサエティ」などと使ったり、みんな自分の好みで、あるいは自分の利益との関係でこういう言葉を使う可能性がありますので、スタートするに当たってはぜひ、いろいろなコンセプトというのはファンクショナルな意味を持っている、何のためにどういう言葉を使うのかという概念をきっちりと決めて、かつ、今、申しましたように、これら最近出てきたいろいろな計画との関係をきちっと整理した上で、新しい環境基本計画を構成していくということを、ぜひお願いしたいと思います。

○三浦委員 資料1-3で、実態はわかるのですが、これに基づいて、環境省のみならずさまざまな省庁で政策がうたれている。そうした政策と、その政策に対する評価や課題を整理しないと、次の基本計画に移行するのは難しいのではないかということが1点でございます。
 もう一点は、資料1-2の2.の(4)様々な主体の参加と協働とありますけれども、今、ここに書かれているのはあくまでも情報利用者のニーズということで、もう少し底辺を広げる、広報活動だとかプロモーション活動を今後、環境に関係してどう進めていくのかといったことを含めて、今後の基本計画の中に含めていただきたい。

○福井委員 今回初めて参加させていただきます。一言発言させていただきます。
 私は、NECで環境、CSRを担当しております。先ほど資料にもありましたけれども、会社全体、グループ全体で環境経営にプライオリティを置いているところであります。
 方向として、3つ柱があると思っています。1つは、生産、オフィスでの活動の環境負荷を小さくする。2つは、本業で、当社の場合にはITサービス、通信が主な分野ですが、そこでどうやって社会全体、経済全体に貢献していけるだろうかということ。3点目は、社員の環境貢献活動を盛んにするということを柱にしております。
 そのすべてにおいて、それに参画する人の意識が非常に大事です。社員の環境意識を大切にし、育てていくことが大変大事だと思っているところであります。
 その意味で、論点ペーパーで環境と経済の論点、それから4点目の様々な主体の参加と協働は、非常に重要な分野と思います。1点、若干個別に入りますけれども、環境と経済のところで、環境技術の輸出となっています。大事な論点だと思いますが、同時に、優れた環境技術を今後いかに発展させていくかという視点が大事ではないかと思っています。

○速水委員 1つは、さまざまな形で都市と地方、あるいは田舎と言ったほうがいいんでしょうか、そういうものの価値観のとらえ方みたいなものをもう一度しっかりしておかないと、地方でさまざまな疲弊が起きている。その過程の中で自然環境の悪化の問題だとか、第一次産業の維持の問題とか、そういう問題は常に環境と微妙にというか、かなり接近した問題だと思いますので、その辺の価値観のとらえ方というのは、今回、新しい豊かさの指標みたいな形で書かれているんですけれども、そこに向かっての教育であるとか人材育成であるとか、少し長期的な視点でもう一度、国土全体の中での地域差の再評価みたいなものを環境的視点で行うといったことがどこかでできないと、非常に厳しいだろうという感じを持っております。
 もう一つは、さまざまな形で今、貿易の自由化が「新しい開国」という言葉を使いながら動いていく過程の中で、遅かれ早かれいろいろな形で自由化されていくというときに、ここの中でかなり、海外への技術の、ビジネスとしての移転だとか協力だとか書いてあるんですけれども、やはり入ってくることが多くもなってきますので、そういうものを、相手国の環境を維持しながら日本がどう使っていくのかという視点を、今まで何となく書いてあったんですけれども、多分、次の計画にはかなりはっきり出していったほうがいいのではないかと思っております。
 一例だけ挙げさせていただくと、例えば、私は林業ですから森林の専門なんですけれども、アメリカだとか欧州の場合は、海外での違法伐採の木材を輸入したりビジネスとして使ったりすると、条件はあるんですけれども、国内で罪になる。法律的にはちょっと微妙な体系なんですけれども、改定レイシー法とかいう名前でアメリカで既に動き出していて、もう捕まった会社が出てきているんですけれども、これは欧州でも動き出していますし、オーストラリアでも動いている。そうすると、先進国では日本がスポッと抜けてしまっているみたいなことがあって、多分、今後、自由化されていくと、いろいろな意味でそういうことが起きてくる。そこを環境基本計画がどう位置づけておくかが、国際的な日本の地位という意味では大事なんだろうと感じております。

○林委員 私、この整理の方向、大変気に入っております。
 第1点は、豊かさについて多様な価値観でとらえようと。クオリティ・オブ・ライフでありますが、大変重要なことだと思っております。しかしながら、イギリスとか他の国でクオリティ・オブ・ライフというのをポンと、割と唐突に言い始めて、それが否定されたりするといった状況が起こっておりますので、ただ言葉を言うだけではなくて、実際にクオリティ・オブ・ライフをどういうふうに指標化して計測するか、そういうところへ具体化する、あるいは主流化するという方向性をぜひ書き込んでいくべきではないかと思います。
 一つの具体的な例といいますと、国土交通省とか農林水産省とかいろいろ大きな事業がありますが、これまでの経済便益対費用というものから、クオリティ・オブ・ライフ対費用とか、あるいはライフサイクル・費用、それから、ここに最も関係するのはクオリティ・オブ・ライフ対CO2のような、環境性能のような、そういうものを打ち出して、他の省庁のやっていることに対して上位概念として提示していく必要があろうかと思います。
 その際にさらに、先ほど都市等の話も出ましたが、ぜひ土地利用のあり方にも踏み込んでいただきたいと思います。豊かなストックをつくる、壊して捨てるというのを改めてきちっとストック化していくというプロセスを踏みながらやっていくことが、先ほどのクオリティ・オブ・ライフ対費用とか、クオリティ・オブ・ライフ対CO2の性能を上げることと一致するということを示していく必要があると思います。
 2番目に、「環境技術の輸出」という言葉が私は大変気になります。
 この「輸出」という言葉は、80年代の中ごろに日本が大変批判された「アグリージャパニーズ」とか「エコノミックアニマル」というところと重なってまいりまして、そういう意味ではなくて、日本がずっと積み重ねてきた環境とか、あるいは関連する技術をいかに分かち合えるかといった態度で、シェアする、そして途上国あるいは新興国をパートナーと見立てて、人材交流を図ることによって向こうの問題をこちらがまた吸収しながら技術開発していくような、そういうプラスのサイクルをつくっていくという方向性を書いていただければありがたいと思います。

○永里委員 今回の「見直しについて」というのは「戦略的」という言葉がよくクローズアップされていて、今までの中では非常にいいと思います。この言葉が随所に散りばめられていますので、私は、この方向でこれから議論していってもらったらいいなと思います。
 資源問題等は非常に、国の戦略的なことが重要ではなかろうかと思います。生物多様性の問題や原住民との関係というのもありますけれども、国家間のエゴが跋扈しておりまして、資源問題は、民間企業のレベルを超えて国の戦略的な問題になろうとしておりますので、この辺のこともよく検討したらいいと思います。
 地球環境問題は特に、「地球益」の名のもとに国益を考えている国が非常に多くて、これここそ本当に日本の戦略的な思考が求められるところであります。
 今、林委員もおっしゃいましたけれども、日本のすぐれた技術は途上国でシェアすべきものですから、これをシェアするような方向に、日本政府としてはリーダーシップを持っていってもらいたい。そのような方向づけをしてもらえば国益と地球益が一体となってきますので、非常にいいかと思います。
 ちょっと小さな問題としまして、2.の(1)持続可能な社会の姿に、松本大臣のお話として先ほど紹介されましたけれども、「大量流通の仕組みを見直し……」というようなことが書いてあります。地産地消というのは非常に重要だと思いますし、これは見直してもらって結構なんですけれども、部分最適を図るあまり全体最適が損なわれるということはよくありますので、やはりエネルギー問題ですね、CO2問題を考えますときに、大量流通の仕組みというのは考え直さなければいけませんけれども、部分最適は全体最適ではないということを考慮してもらいたい。

○末吉委員 今回から議論に参加させていただきます。よろしくお願いします。
 私、あえて強調したいことが1つあります。それは、2つの競争が始まったということであります。
 1つは、地球温暖化や生物多様性の破壊との時間の競争ですよね。これはあえて申し上げるまでもありません。
 もう一つは、やはり21世紀に入って新しい国家間の競争が始まったと思います。その競争は何かというと、経済の入れ換えの競争が始まったのではないかと思います。もう20世紀型の経済では21世紀はもたないということから、21世紀の経済をどうするかの競争が始まっているように見えます。ですから私は、この議論のこれからの6年ということで申し上げれば、国際間の新しい競争の中で日本という国や日本の産業や経済、あるいは日本の企業、日本の社会がいかに生き残っていくのか、その中でのウィナーになるのかということであります。
 これは、もちろん世界を蹴散らして日本が勝てという意味ではなくて、世界を守りながら、その中で日本がどう生き残っていくかということであります。
 そのときに、私、国境の二面性が非常に今、鮮明になってきたと思います。1つは、自分の国を、あるいは自分の国の産業を守るために、国家が国家権力を使っていろいろ戦略を立てると同時に、自分の経済を守ろうとします。そのような国境が一段と高くなる方向と同時に、一方ビジネスを見ておりますと、さまざまな新しいルールとか技術の流れ、お金の流れ、ビジネスパートナーシップなどを見ますと、明らかに国境が消えたと思うんですね。ですから、国家主権としての国境は厳然として残る一方、ビジネスの世界や社会の世界では国境が消えております。この二面性をこれから日本がどう受け止めるかということではないでしょうか。
 私の言葉で申し上げれば、やはり日本は、世界といかに協働するか、一緒に働くかということと同時に、世界とどうやって競争していくのか、そういった視点をぜひこの中に入れられればいいなと思います。
 具体的なお話は次回以降、申し上げたいと思います。ありがとうございました。

○佐々木委員 私は、この見直しにつきまして、大変わかりやすくおまとめいただいたなと思っております。
 しかし、先ほど森嶌委員もお話しくださいましたけれども、実際の現場の中で、例えば「生物多様性」の解釈ですね。私は学校現場におりましたが、生物多様性の解釈が大変に現実は混乱しております。それから、持続可能な開発の教育ですね、この件も大変混乱しております。混乱するのはまだよしとして、学校教育の中に取り入れられていない現実が多いのであります。それはなぜかと申しますと、言葉の解釈が非常に不明確だということです。あちらへ行ったりこちらへ行ったり、そういう状況があるからではないのかなとも思っております。
 4月からは新学習指導要領がスタートします。学校教育法や教育基本法も改正されましたので、それぞれの教科や領域で、環境の視点で学校教育を進めることにはなっておりますが、まず、ここで議論されたことが実際の現場で、これは学校だけではなくてそれぞれの現場の中で、私どもが話し合った中身が現実味を帯びて、それぞれの現場で活用され、それが国民の力になって環境の啓発や環境教育の中身になりますように、そういうふうにと、いつも念じております。
 もう一つ、別件ですけれども、最近、ある情報によりますと、日本買いが進んでいると。日本を買うんですね。外国が日本を買う。例えば、水の問題でもそうだと思います。ある国ではきれいな水もなくて水が大変不足しておりますので、日本に水を買い求めにやってくる。水だけではなくて、その土地そのものも買うという現実が起きているようでありますが、その件に関して情報がありましたら教えていただきたいと思います。
 冒頭で申し上げました生物多様性、持続可能な社会の開発の教育の件、この件についてもぜひお考えをお聞かせいただければありがたいと思います。

○櫻井委員 本日お示しいただきました見直しのペーパーの問題意識は、非常に賛同するところが多く、こういう方向で議論を進めていったらよいかと思います。一方、次に環境基本計画をつくるのは第四次計画になるわけですけれども、当初、第一次の計画をつくった際に、循環、共生、参加など新しい理念といいますか、その時代にとっては非常に斬新な、時代をリードするような理念があったような気がするんですけれども、その後3回目までつくってみて、「21世紀は環境の世紀」と言われながら既にもう10年がたっている中で、環境基本計画が時代を引っ張るような理念を掲げているかというと、ややそこのところが弱いのではないかと思います。
 総合的な計画というのは総花的な計画ではありませんから、各分野には例えば循環あるいは生物多様性等々、各分野の計画がありますから、やはり環境基本計画は骨太な、時代を引っ張るようなものにしていく必要があるのではないかと思います。国土計画は20世紀のバブルの崩壊のころまでは、時代を引っ張るような理念を持っていたと思うんですが、21世紀に環境基本計画が期待されているというのは、そういう役割ではないかという気がいたします。
 先ほどスケジュールをお示しいただきましたけれども、7月ぐらいまでに中間まとめという予定は、私前回関わった経験からすると、ややそういった骨太の議論をする、つまり、いろいろなアイデアを衝突させ、それを熟成させるには時間が短いのかなという感じがしないでもありません。そこは上手にマネジメントしていただければと思います。

○岩村委員 私は、見直しの基本的方向の(3)、国際戦略。これは大変大事なことだと思います。
 2つほど、意見と、もう一つはここに書いてあることの意味を教えていただきたいんですが、1つは、資料1-3にも出てきますけれども、環境ビジネスが期待が高い、成長戦略の糧として大きいということが書いてありますが、そのことは、環境ビジネス、やはり国際的に環境ビジネスをしないとなかなかうまくいかないのではないかと思うので、そういう視点が見直しの方向として1つ必要なのではないかと思います。
 もう一つは、この中で「成長を模索する動きの主流化」と言っていますけれども、主流化と言いながら、最大排出国の1つである中国辺りはこういう視点があるのかどうか。あまり感じていないのではないか、まだ、かつての日本の高度成長のころのような成長一本やりの国ではないかと。そういう中で、どういう意味で「主流化」と言えるのかという点。
 それから、質問は、2段目の「新興国の出現など途上国の躍進によるニーズの変化」という文章。何のニーズが変わっているのかがちょっとわからないので、これは教えていただきたいということでございます。

○山本委員 私からは、2点申し上げたいと思います。
 第1点は、環境分野における国際戦略でございまして、私は、やはり現在、エコロジカリー・サステイナブル・エコノミック・グロース、グリーン成長が国際競争の非常に重要な課題になってきたなと考えておりまして、例えば、昨年10月はマレーシアが国の総力を挙げてグリーン成長の展示会とカンファレンスを開いておりますし、韓国は1年前に低炭素グリーン成長法を国会で通過させて全力疾走に移り、ソウルにグローバル・グリーン・グロース・インスティテュートを設立するというように、グリーン成長については日本の最も重要な、国益のかかるテーマでございまして、私は、ぜひこの機会に国際戦略をちゃんとつくっていただきたい、また、私のような国際グリーン購入ネットワークのような、そういう問題に携わるNGOがたくさんございますので、それらに強力なるご支援をいただきたい、これが第1点です。
 第2点は、地球温暖化への適用戦略を立てるべき時期に来たと。今、2℃が気候ターゲットとして議論されておりますが、国際社会は既に4℃を見据えているわけでありまして、このまま最悪の状況に陥れば、2060年にも4℃を突破する、そういう懸念が持たれておりまして、最新号のイギリスのロイヤルソサエティの特集号も、4℃に上がったときにどういう悲惨な状況になるか、たくさんの論文が掲載されているわけです。
 その中で私が非常に注目しておりますのは、ドイツのポツダム研究所所長のシエネフーバであります。シエネフーバのペーパーを見ると、ポツダム研究所はグローバル最適化を研究所できちんとトライアルでやられているわけでありますが、水にしても食料にしても資源にしても、グローバルに国際社会がどういう環境資源の最適利用をしていくかというマップを既に作成されているわけですね。ですから、我が国も資源ナショナリズムに陥ることなく、まさに地球全体で最適に、今、起きている温暖化への適応戦略、もちろんミティゲーション、削減戦略を日本としても考えていく必要があるのではないか、こう考えております。

○安井委員 実を言いますと、昨日も環境省のためにこき使われておりまして、長良川の中長期ロードマップの小委員会で、2050年までの長期戦略を書いたりしていたわけでございますが、実を言うと昨日は大学生、高校生を相手に─我々が2050年の社会をつくったって関係がある人はほとんどいませんからね、ですから、そういう本当に関係のある人たちが一体どう考えているのか、そういうワークショップをやっていたわけでございます。
 それと絡むんですけれども、要するに、2050年の話を大分検討するようになり、そこで描いていくシナリオというのは、やはりこれまでに見たこともない社会なんて我々も言っているんですけれども、実を言うと、多分、多くの場合にはこれまで考えたこともない社会なのではないかという気がいたします。
 そういうものに向けて環境政策も、やはりこれまでの枠組みをゼロから考え直さなければいけない段階にぼちぼち来ているのかなという認識がございます。先ほどどなたですか、環境基本計画にあまりインパクトがなくなっているといったことも、そういうところがなきにもあらずかなという気がしないわけではございません。
 幾つかポイントを指摘させていただきたいと思いますけれども、やはり日本の地域しゃかいの2050年を考えますと、特に都市でない所ですね、やはりかなり、もう本当に書きようがないですね。そういうことを考えていくと、本当に重要なのは人がいない、人口ピラミッド的に老人しかいない、金がない、しかも誰が土地持っているかわからない、こんな所を考えていくと、かなり抜本的にいろいろなことを考えなければいけない。
 それから、環境と経済の両立。これは今までずっと目指してきたところですけれども、やはり今まで、人間への健康被害等を完全にゼロにしようという発想が非常に強くて、それなりに成功してきたと思うんですけれども、例えば新しい、エアコン等の冷媒の開発のときに、全くゼロリスクの冷媒以外は目もくれないというか、全く考えないといった企業のマインドが、どうやら実害を出しているようなところもある。若干の爆発性があるとか燃焼性があるということを理由に開発をやめて、まんまと失敗をする、これはアメリカにとられるというようなことが起きていたりする。
 あと、資源がない、ないと言いながら、やはり基本的には廃棄物問題なんですよね、相変わらず。廃棄物問題として資源を見ていく場合に、やはり許される部分が非常に限られている。その辺をすぐにどうしろ、こうしろと言うのはなかなか難しいんですけれども、もう少し、資源というものは廃棄物なのかどうかみたいなことも、もう一遍考え直すことが必要ですし、また、先ほどご指摘があったと思いますけれども、国境を越すというときに一体どういうふうにものを考えるか。廃棄物の輸出あるいは資源の輸出、この辺に新たな観点が必要かなと。
 あと、昨日もやっておりました環境教育に絡むことなんですけれども、昨日、私が最も強いインパクトを受けたものが2つあります。
 1つは、農水省の食料自給率の宣伝というのはあまりにも、極めてうまくいき過ぎたような気がします。これに匹敵するような環境教育をやらないと、先ほど生物多様性はわかりにくい、持続可能性はわかりにくい、そのとおりだと思います。この辺りが本当に、しっかりとした、インパクトがあるような教育を目指さなければいけないのかもしれないなと。
 昨日、高校生辺りの意見を聞いてみましたら、日本は地産地消、ゆとり型の社会にいくしかないのではないかというのが大部分なんですよ。本当にそれでいいのかなと。いやちょっと、かなり諦めればいいんですけれども、でも、そういうゆとり型の社会となりながら、携帯電話の通信料などはちゃんと払えると思っているみたいなんですね。その辺の何とも言えないところがありまして、いささか心配になったというようなことでございます。
 要するに、繰り返しになりますけれども、今、本当に新しい、これまで見たこともないような社会に向かってどういう方向性をということでございます。よろしくお願いしたいと思います。

○武内委員 私はこのペーパーを見まして、何人かの方からもうお話がありましたように、従来の環境基本計画が全体像を示していて、そしてあまり個別の議論がなかったのに対して、今はもう個別の議論が出ている中で、この計画自体の特徴とかめりはりをどこにつけるか、もう少し工夫したほうがいいのではないかと思っております。
 例えば、従来ですと「国内」と「国外」といったとらえ方をしておりますけれども、例えばエネルギーという観点から見て、石油に依存しているということは、言い方を変えると国外に依存しているということですし、再生可能エネルギーというのは、全体として言えば国内の資源、エネルギーですから、そういう見方でその2つの間の関係をとらえ直してみるとか、それから物質についても、例えば海外からの天然資源の輸入とレアメタルの国内における循環、都市鉱山の問題をあわせて考えるとか、それから、当然のことながら食料、木材、それから水資源、これも国外と国内をあわせて考える。しかも大事なことは、今まではそれらをそれぞれが別個に考えていたんですが、それをトータルに見ていって、国外と国内の間の、いわば物質エネルギーフローの関係性を明らかにするなどということをここでやると、非常にいいのではないかと思うんですね。
 2番目として、経済と環境というのはずっと言ってきたんですけれども、今回、焦点を当てなければいけないのは、経済もそうですけれども、やはり環境と少子・高齢化社会だと思うんですね。そこでの議論はあまり他ではやっていませんので、例えば持続可能な社会と長寿社会をうまくつなぎ合わせて、それを「豊かな社会」と定義するとどうなるんだ、そういう切り口が今回、一つの大きな目玉として、いろいろなことがあると言うだけではだめで、そこのところに焦点を当てることが大事なのではないかと思うんですね。
 3つ目は、循環基本計画で私たち、地域循環圏と言ってきたんですけれども、土地利用の話です。例えば低炭素にしても自然共生にしても、やはり地域で、しかも階層的に考えていく。私、仮にそれを地域の循環共生圏みたいなものとしてとらえた方がいいと思っておりますけれども、そういうところでトータルにとらえていくような、東アジアぐらいまでを視野に入れて一種の環境圏といったものを考えるとか、そんなことが考えられると、もう少しめり張りのきいた話になるのではないか。
 そういう観点から見ますと、従来の審議体制というのは個別に割ってしまって、それであとはここでまとめましょうと言っているんですが、ここでまとまるわけがないんですよ。みんなこの短い時間で、3分で言っているだけですから。ですから、そういうところを束ねるようなある種の専門家グループをつくって、そこでしっかり議論して、ここへ持ってくるというようにすることが、どうしても今回、必要なのではないかと思っております。

○佐和委員 資料1-2についてのコメントでございますが、まず、1ページの下から2つ目のパラグラフの1行目で「他方で、資源制約や環境制約を念頭においた経済の持続性確保」となっていますが、ここは前後の文脈等々に照らして「持続可能性」としないと、やや誤解を招く。
 それから、環境と経済が密接に関連しているということが2カ所ぐらいに出てきますが、密接に関連しているということは20年ぐらい前から認識されていたわけですよね。そして、環境保全が経済成長を阻害するという観点を持つ方々が指導者におられた。90年代の初めから京都会議のころにかけてですね。
 その後、両立させようという認識が出てきたわけですね。私は、小泉純一郎元首相の言葉を真似て言えば、今や「温暖化対策なくして経済成長なし」だと、むしろ両者の関係がポジティブになっているということを明記されたほうが、「密接に関連している」というだけではどう関連しているのかよくわからない。
 それから、1ページの下から2行目に「貧富の格差の増大」とありますが、普通、格差は「拡大」ですね。
 次に3ページですが、ここでも1行目に「環境保全と経済その他の分野との密接不可分の関わり」という書き方をしてありますが、この点についてももう少し、どう関わっているのかということ。むしろポジティブな関わりということを強調していただきたい。
 それから、環境技術の輸出というところ。以前、別の方がこの表現はちょっとおかしいのではないかとおっしゃいましたが、確かに「環境技術」という場合は、むしろ移転と言うべきなんですね。そして、日本の環境技術というのは、現状では諸外国と比べてすぐれているのは事実かもしれませんが、5年先、10年先を見据えたときに、決して日本が最先端であるという保証はないわけですよね。ですから、最先端に立てるように環境技術の開発を積極的に推し進める、そういうことを書かないと不十分だと思います。
 それから、単に技術を移転するだけではなくて、環境関連の部品とか製品とか、それから最近、特に強調されるインフラの輸出ですね、そのようなことまで踏み込んだほうがいいと思います。
 それから、(3)の下から2行目に「地球環境全体の利益と国益」とあるんですが、これは何のことかよくわからないですね。「地球環境全体の利益」って何なんですか。「国益」はまあいいとしても。ですから、ここは修文しないと意味がよくわかりません。
 それから、一番最後の行に「政策手法を選択」という表現があるんですけれども、これは「政策措置の選択」とか何か、つまり「政策手法」という言い方は必ずしも適切でないというふうに私自身には思えるのですが、これは特に大きな問題ではございません。

○崎田委員 私も、暮らしや地域、そういう視点でできるだけ、民間側がどういうふうにこの問題に取り組んで、元気な社会、活力ある社会をつくっていくかという視点で取り組んできました。実はこの1年ほど、総合科学技術会議の第4期科学技術基本計画を検討する委員会に呼んでいただいて、ずっとそこに参画していたんですが、ほとんど皆さん大学とか学究の先生の中で、私のような者が呼ばれたのはなぜだろうとずっと考えながら、やはりこれから市民、そして民間がどれだけ関わっていくか、そういうことが非常に大きく期待されていると感じて発言していました。
 その中で非常に強く感じたのは、技術とか研究というのはかなり進んでいるけれども、では、それを活用して地域の中で、例えばモデル実験をやって、モデル実験が終わったら「では、それで終わりました」という感じのことではなくて、それを生かして地域社会がどれだけ本当に環境まちづくり、あるいは都市であれば環境モデル都市がきちんと定着するか、そして、それがたった1カ所ではなくて、いかに社会全体に波及するか、そういう流れをつくっていく、今、大変重要なのではないかと強く感じました。
 そういう意味で、実際の暮らしや地域の社会の中で、今、みんなが考えているような、これからの生き方とか地域のあり方に関してきちんと自治体も巻き込み、企業も巻き込み、いろいろな分野も巻き込んで、新しいまちづくり、地域づくりに変えていく、そういうところが重要なのではないかと考えました。
 そして、実践する力とかコーディネートする力とか総合化する力、そういうものを高めて地域環境を改善して、皆が元気に暮らせるような仕組みがつくれるという力で、アジアとか他の国に貢献する、経済的にも強くなる、そういうことで日本の将来を考えていくことが大事なのではないかと思っています。
 具体的なところで少し言うと、やはり資源の制約があるとか食料の自給率が非常に少ないとか、エネルギーの自給率もとても少ないとか、そのような現実の中で、いかに地域にあるものとか現実にあるものを徹底して活用して私たちの暮らしや社会をつくっていくか、その辺の徹底さが足りない感じがしておりますので、ぜひそういう、すべての分野を生かしながら私たちのまちや社会をつくっていくというところを、まず最初に1つ重要な視点に入れていくのが大事なのではないかと思います。
 ですから、環境だけではなく食料とかエネルギーとか、そういう分野も非常に重要なことになってくると思っています。
 なお、いかに社会を巻き込んでいくかというときに市民がどう関わるかということなんですけれども、この資料の中にも市民の参加とか連携、協働とか、そういうものを推進する人づくりとか、項目としては出ているんですが、これは別個の項目としてあるのではなくて、すべての政策を実施するときに市民や社会を巻き込んだ形で実施していく、そのために、「新たな公」と共創するためのどういう新しい形の政策をつくっていくかという辺りの視点が大変重要なのではないかといった感じがしております。
 細かくは今後、参加していこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○小澤委員 よろしくお願いいたします。
 1つは、資料1-2を見ておりますと、戦略性をより鮮明に出していこうということと、時間軸ということを考えていこうというところがあります。それについては、第二次、第三次の環境基本計画のときに、重点6分野と、そこを横断する、串刺しする分野ということで、非常に書きぶりを議論したことが思い起こされるんですけれども、戦略的あるいは時間軸を入れていったときに、こういうものをどう示していくかという辺りがもう少し一般の方も読み込めるように、ぜひ議論を重ねていっていただけたらありがたいと思います。
 もう一つに関連して2つ申し上げたいんですが、「安全・安心な生活「とか「安全・安心な社会を統合して」という言葉が入ってきておりますけれども、そのベースには、やはりISO2600の社会的責任、これはそれぞれの当事者がきちんと社会的責任を問われているということがあるのではないかと思いますので、そこのところが明確にわかるように議論を重ねていってほしいと思います。
 もう一つは、人材育成。様々な主体の参加と協働ということです。
 そこで事例的に挙げられているのが環境教育なんですが、私は、環境教育の質はもう少しアップしなければいけない、今回は特にそう思っているんですね。ただ自然に触れて、自然を痛めてはいけないよという訓戒をたれるだけでは、もうこういった主体の参加と協働というところまではいかないと思いますので、意味ある参加を促せるような、きちんとした、クリティカルな意見表明ができる、そして持続・発展的な教育につながっていくような対応を考えていかなければいけないと思っておりますので、ぜひそういうところも議論を深めていきたいと思っております。
 よろしくお願いいたします。

○相澤委員 今回のご説明を聞いておりますと、総合的、長期的という方向が確かに感じられます。今後は具現化、具体化をいかに効率的に進めていくかということがポイントになると思います。3点申し上げます。
 1点目は、技術の重要性と経済成長への方策でございます。
 他の先生からのご意見もありましたが、やはり技術が今後の低炭素社会を実現するための鍵になる。炭素クレジットのやりとりということではなく、実際に炭素を減らす技術開発、あるいは新しい技術の普及が重要な鍵になるということは、言うまでもないわけです。
 そのためには、企業活動によって得られた利益をさらに技術開発に、あるいは新しい設備の普及に注力できるような環境をつくっていくことも、よくよく重要ではないかと考えております。産業界では低炭素社会実行計画という、かなり前向きの計画を立てております。この民間の前向きな取組を後押しするような政策を推進していくことを、ぜひ加味、あるいは示していただきたいと思います。
 さらに、こういった技術開発あるいは環境ビジネス、あるいは低炭素社会の実現に向けた活動を、より効率的に経済成長へ結びつけるためにはどうしたらいいかという方策、さらに、その方策にどの程度効果があるかという評価、こういったものがわかりやすく出てくるような、この基本計画に出てこなくとも導き出せるような計画になることが、具体的に低炭素化を進める上で重要ではないかと思います。
 2点目は、国際戦略でございます。
 申し上げたとおり、低炭素技術を生かしたものづくりを通じて、国内外に製品、サービスを提供することによって、将来にわたって世界の温暖化防止や日本の成長に大きく貢献できると考えております。そのためには、国際間の公平性や効率性に配慮したシステム、国際ルールづくりといったものが重要になってくる。この点から考えますと、例えば今現在、国が進めている2国間オフセットメカニズムも効果的であると思いますし、一方で、日本の豊かさの指標の一つであります一人当たりのGDPが15年以上あまり増えていない、あるいは国際競争力が回復していないという現状もあります。こういったことも踏まえて、「地球環境全体の利益と国益の双方の観点から、国際的な戦略を構築する」ということは非常に重要である。
 ぜひこの点を積極的に進めていただきたいと思いますが、とりわけ日本の技術のアピールといいましょうか、日本の技術の具体的、国際的な活用方法、国際公平性、日本の競争力の強化、さらには炭素クレジットマーケットとの関わり方等も含めた具体的な戦略、あるいは少なくともその方向性が重要になってくるので、ぜひその点も明示していただくことが必要ではないかと思います。
 3点目は、持続可能な社会の姿等の検討について、これは既に何人もの先生方からお話がありましたとおり、環境分野のみならず経済、社会全体に関わる内容であり、国民生活や産業活動に大きな影響を及ぼす大変大きな課題になってきている、こういうことであります。検討に当たっては、国民各層や産業界の意見を十分に踏まえるとともに、関係する他省庁とも十分に連携を図りながら、地に足の着いた内容となるような議論を尽くしていくことが必要であると考えております。

○浅野委員 今日、配られたペーパーの準備段階で多少かかわりをもちましたこともあり、いろいろとご指摘をいただいて、ありがとうございました。
 これから第四次環境基本計画の検討を始めることになるわけですが、まず、メンバーが大幅に変わっているということです。第三次計画をつくったときの委員は18人しか残っておりませんで、新しい方がたくさんおられますので、新しいアイデアが次々に出てくることを大いに期待させていただきたいと思います。
 第三次計画をつくったときに、かなり意識していたことがございます。それは「持続可能な社会」という言葉をただ単に環境と経済だけではなくて、社会も含めて、環境と経済と社会のすべてが統合的に向上する社会ということを初めて打ち出したつもりだったわけですが、しかし、その当時は社会の向上ということが一体何を意味するのか、必ずしも明確ではありませんでした。どちらかというと「地域社会」くらいのところで逃げてしまっていたのですけれども、その後のわずか5年の間に日本の状況は大きく変わってきまして、社会も一緒に総合的に向上させなければいけないという観点の必要性は大きくなっていると思いますので、その点を十分に意識することが第四次計画では大事ではないかと思います。
 「安心・安全」と書いてあるのは、ただ単に物質的にとかいうことではなくて、既に第三次計画で言っていることの中身を、もうちょっと丁寧に言えばということだったのだと思いますけれども、少し説明不足であったかと思います。
 ご指摘いただいたご意見の中でとりわけ重要なご指摘は、森嶌委員からのご指摘でございまして、もともとこの計画は総合的であり、かつ長期的な計画である。環境基本法に掲げている政策理念をより具体的に示すものであったわけですが、5年ごとに見直しをするという作業の中で、どうしても短期的な視野しか持っていないということが前回、問題にされました。そこで前回の計画から、長期的視点ということを言い始めたのですが、今や2050年を視野に置いて考えなければいけないということでありますし、第三次計画策定ののちにさまざまな、環境に関する基本計画ができているという森嶌委員のご指摘もあるわけで、その中でこの環境基本計画の位置づけがどうかなるかが問題ですが、今日の多くの委員のご指摘をお聞きしていますと、環境基本法にもとづく環境基本計画が他の計画にふれられていない項目だけを取り上げればいいようなものではないだろうという点では、ほぼ皆さんのご意見が一致したと思いますので、そのような点を確認できたことは大変ありがたいことだと思います。
 とりわけ櫻井委員は、骨太の計画にして第一次計画のときの情熱をもう一遍起こせというご意見であったと思いますが、このことも大事なことではないかと思いました。
 それから、つくり方についてですが武内委員からのご指摘がありましたように、第二次計画以来やや重点項目を中心に検討ということをからやり始めたものですから、パーツに分けて議論するという傾向があり過ぎて、全体がうまく整っていないのではないかということでありました。
 ここは今後、部会長ともご相談しながら、どういう形で審議を進めていくのかという審議の進め方のあり方についてのご意見としても承る必要があるかと思いました。
 それから、第一次計画から第三次計画に共通する問題点だと思っております点は、各論にあたる第2部について全部事務方に任せきりにして、ほとんど審議会では議論しないで時間切れの形で、第2部はそのまま素通りで通していたということがあるわけです。しかし、環境基本計画は総合政策部会でつくるということになってはいるのですけれども、第2部に書かれていることは、個々の部会で本来きちっと議論しなければいけないようなことがかなり含まれているわけであります。この環境基本計画は中央審議会全体でつくるものだという面から言うと、第2部の扱い方についてもう一度考え直す必要があると前から考えておりまして、この点についても事務局に、各部会とのつながりといったことも考えながらきちっとやってもらいたい。さらに第2部と重点領域での記述とがバラバラであっては困るということもあります。この辺は今回の計画策定の上で課題になるのではないかと思いましたので、次回以降、さらに議論していく必要があろうかと思います。

○鈴木部会長 幾つかご質問いただいた件について、まず事務局から。

○矢田計画官 岩村委員から2点ほどご質問をいただきましたので、簡単にお答えしたいと思います。
 まず1つ目が、新興国におけるニーズの変化というお話があったかと思います。
 新興国の発展が非常に目覚ましい中で、例えば、従来であれば資金協力というお金の面の援助が中心であったものが、経済発展の中で公害対策を必要としたり、あるいはリサイクル対策を必要としたりというように、具体的な日本の持っている知見なりノウハウみたいなものについて、発展の段階や態様に応じて求めるものが変わってきているということがあるのではないかといったことを考えて記述させていただいているところでございます。
 それから、グリーン成長の主流化ということでございます。
 私どもいろいろ聞いている話では、中国も国内的な計画の中ではグリーン成長といいますか、環境なりCO2排出量の抑制といったことに取り組んでいるという話がありますけれども、ここに書いてある主流化というのは必ずしも中国に念頭に置いたのではなく、むしろ欧米諸国を中心といたしまして、環境を通じた経済成長への取組というものが非常に多く見られていると。これは資料にも幾つか載せておりますけれども、そういうことを念頭に置いて記述させていただいたということでございます。

○鈴木部会長 大変いろいろなご指摘をいただきまして、第1回としては大変、こういう形で共通の認識を持ててきているというようなところからの出発だろうと思います。
 幾つか大事なテーマがありましたが、価値観、我が国としては、まさにこれから一体何を考えていくのか、そして、それが環境基本計画にどう生かされていくのか、はね返っていくのか。やはり世の中は、ともかく持続可能ではないということに多くの方が気がついたところから、これはもう数年前ですが、持続可能な社会、持続可能性というものをどのように確立するか、これが何といっても今、喫緊の課題で、いろいろございましたが、もう革命的な変化をしなくてはいけない、そうしなくては人類ももたない、こういう状況に追い込まれていると、多分、かなりの方の認識が共通している。これはこの中ということではなくて、若い方々でそう思っておられる方も多いと思います。
 そういうことに対応するときに、それでは環境基本法であり環境基本計画で持続可能な国家像というようなものを、そこまで踏み込んでいいのか、ほかの省庁にも関係するではないか、こういうお話は当然あるわけで、しかしながら、フランスですと、例えば持続可能性省というのがもうできているわけですね。それは他の分野、農業から住宅等も一緒に考えているところです。それからイギリスでは、デフラとは独立してサステイナブル・デベロップメント・コミッションという、ミニスターがいない省みたいなものが既にできている。そこでいろいろ議論が進んでいるわけです。
 では、日本はどこが議論するのか。省を超えてということになると、本来は官邸辺りで議論できればいいんでしょうが、残念ながら、これはもう数年前から持続可能性というようなことが議論されていながら、はっきり言って、どこも我が省の持続可能性しか考えていないんですね。本当に国の、我々の持続可能性、人類の持続可能性を考えるというのは大変、先ほど申し上げたように1,000人ちょっとしかいない環境省ではありますが、やはりここが頑張らなくてはいけないということで、2007年の21世紀環境立国戦略でも明確に「持続可能な社会」、そして、それは自然共生社会と低炭素社会と循環型社会の3つの側面を持っている。
 これは環境的に持続可能なという意味ですので、それにもちろん経済的な側面、安全・安心であったり、いろいろなことを考えていかなくてはいけないのは当然なんですが、そういうことで、環境基本計画、これはまた6年しかもたない─といいますか、6年を目処に変えていくわけですので、そこで2050年というような議論をする、あるいはもっと長期的にという議論をするのが正しいのか、適当なのかというと問題あるかもしれませんが、やはり思いって踏み込んで、我が国の、あるいは産業構造も社会構造も含め、ライフスタイルも含め、自然生態系も含めて、すべての面を含めて持続可能な形をつくり上げていくために、こうすべきであろうというようなことを、そして、そのために具体的に何をしていくのか考えざるを得ないんですね。他の省庁は考えていただけないんですから、これは残念ながら仕方がない。そういうことで進めていくことになるのではないかと思います。
 もちろん、言葉の定義をどうするかとか、こういう仕組みを考えていく上でいろいろ重要になる国際化の問題、そしてまた教育の問題、大きな問題がいっぱいあります。それをこれから少しずつ詰めていきながら、我が国が、あるいは国内、それからアジアにおけるプレゼンス、そして世界におけるプレゼンスをどういうふうにつなげていくのかを考えないと、現状のままで、何となく楽しいからということではもう生きていけないということは明確になってきている時代だろうと思いますので、そういう意思をはっきりと打ち出した環境基本計画になればと私自身は思っております。
 ちょっと不適切な発言もあったかもしれませんが、そんな思いでこれから進めさせていただければと思っております。

○森嶌委員 ちょっとよろしいですか。
 フランスやいろいろな話をされましたけれども、環境というのは、持続可能性も含めて環境省が所管している。政府の代表として。そして、中央環境審議会というのは環境省に所属していますけれども、その全体をやるためのあれですので、今「残念ながら」とおっしゃいましたけれども、まさにここがやることなので、残念ながらではなくて、ここがやらなくてはいけないところなので、その意味で、おっしゃることはよくわかるんですけれども、やむを得ずにここがやっているのではなくて、ここが本来やらなくてはならないことですから。先ほど私が部会長にちゃんと聞いておいてくれといったのはそういう趣旨ですので、その意味で不適切な発言ですので、もっと部会長は自信を持って、部会長だけではなくて会長なんですから、もう一度環境基本法を読んで、中央環境審議会の設置令をお読みになって、そして環境基本計画というのはどういう位置づけなのかをちゃんと理解されて、よその国ではこういうのがあっていいな、日本はないなではなくて、日本はちゃんとあるんですから、あまり不適切発言をなさらないで、自信を持っておやりいただければと思います。
 6年というのは環境基本法に書いていないので、そこで、6年というのは、50年先をやって言いっ放しでお終りになるのではなくて、6年ごとに見直そうというだけの話ですから、2050年の話をしてもちっとも構わないと思いますので、浅野委員は法律家ですので、ちゃんと浅野委員とご相談をして発言をしていただきたいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございます。
 申し上げたかったことは「持続可能性」というと、ともかくすべての面に関わる。環境省だけではなくて他のところにも関わってきますし、実は環境省の中も、この総合政策部会と他の部会との関係というような話も先ほどございました。生物多様性基本法が、議員立法とはいえいろいろそういうものができて、循環型社会はもう2000年にできているわけですね。それから温対法がもし通れば、3つの基本法が環境基本法の下になのかどこなのか、できてしまう。こんな法的な体系を法学部の先生がおつくりになるわけがないと私は思うんですが、そんな形になってしまう。
 そうすると、その基本法のもとに基本計画がそれぞれできる、戦略という名前かもしれませんが、基本計画的なものができる。その基本計画とこの環境基本法をどのように位置づけるか。これはやはり今回、しっかりとここで考えておかなくてはいけないといいますか、明確にしておかなくてはいけないでしょう。
 それと同時に、持続可能な社会を考えていくとしたら、本当は部会の構成といいますか、組織もそろそろそれに合った形に変えていかなくてはいけない。要するに、世の中もう変わっていかなくてはいけないということはあるかもしれません。そういうことを考える場として、基本計画を考えるというのは非常にいい機会でもあるかもしれない。
 もう一つ、環境省には実にいい出版物として、環境白書というのがあります。これは物すごく売れているというか、一般市民の方の関心がそれだけ高いわけですね。環境基本計画のモニタリングを毎年やっていますが、それは白書とは全く独立に動いているということも、本当にそれでいいのか。いろいろなことがあろうと思います。
 ぜひぜひ、私も時々不適切な発言をさせていただきますが、皆様のお知恵をいただきながら、当面は、環境基本計画の次の代に向けて、次回、多分いろいろとまたご議論いただけるのではないかと思っております。
 今日は時間が限られておりましたので、いろいろとご意見をお出しいただくというようなことは、矢田さんのほうから……。

○矢田計画官 最初の鈴木部会長のごあいさつの中にも、少し時間をとって、皆様方から時期計画の方向性等についてじっくりご意見をいただける時間がとれたらいいのではないかというお話がございましたけれども、そういうご提案もありましたものですから、次回は、ちょうど午後の開催とすることができそうなものですから、皆様方から私どもの資料に対するご意見というよりは、今後の環境政策についてどう考えるかというようなところについてご意見をちょうだいできる時間を設けたいと思っておりますので、そういうご意見を表明されたいという方々の人数を把握させていただいて、具体的な開催時刻を調整させていただければと思っております。
 最後に申し上げようと思っておりましたが、次回の開催予定が4月20日の午後となっておりますので、この午後の時間を、例えば今日は2時間でしたけれども、3時間とればいいのか3時間半とればいいのか、その辺の目安をつけたいと思いますので、もし5分なり10分なり、出てきた人数によってその時間も調整したいと思いますけれども、そうした場があればぜひ自分は発言時間をもらいたいという委員がおられましたら、大変恐縮でございますけれども、1週間ぐらいの間に事務局までご連絡いただければと思います。その線で、次回の具体的な開始時刻あるいは終了時刻を調整してみたいと思っております。
 ただ、いずれにしろ人数が44名いる部会でございますので、皆様が手を挙げられて全員のご希望に添えるかというと、なかなか難しいところが出てきてしまうかもしれません。その場合には、例えば文書でご提出をいただいて、それを配付するような方法も考えてみたいと思いますが、まずは5分ないし10分ぐらい、今日より少ししか長くないじゃないかという感じもあるかもしれませんけれども、意見表明したいという方がいらっしゃいましたら事務局まで、今週末ぐらいを目途にお知らせいただければと思います。
 それとは別に、必ずしも意見発表という形にはしなくても、紙の文書等で意見を出したいということがございましたら随時ご提出いただければ、例えば次回の部会等で配付させていただくといったことも考えたいと思いますので、これも、例えば4月20日でありましたら二、三週間前、できれば3月中ぐらいに「これを次回の部会で配ってほしい」という形で事務局にお寄せいただければ、配付させていただきたいと思います。
 一応そんなふうに考えておりますが、いかがでしょうか。

○白石総合環境政策局長 ちょっと補足させていただきますと、物理的なことを申し上げれば、44名の先生方に10分だと7時間強でございます。今、事務方で申し上げましたのは、4月20日1回で全部という意味ではございません。できるだけご発言の機会をと思っておりますので、1回には限りません。まずは1回目の4月20日の午後にご発言をぜひしたいという方を募らせていただいて、大勢さんの場合にはその次の機会、さらに言えば、どうしても日程的に合わないという先生方は文書での提出、そのような形で、まずは委員の先生方のご意見を聞かせていただく機会をつくる、こういう趣旨でございます。
 何よりも、この環境基本計画策定に当たっては総合政策部会が中心でございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 また、先ほどの中で「こういう資料があれば」ということも、たしか佐々木委員でしたか、ありました。そういう資料等につきましても「議論を膨らませるためにこういう資料を出したらどうだ」といったご提案をいただければ、随時お寄せいただければ幸いでございます。

○鈴木部会長 いろいろと言いっ放しで議論にならないというようなご心配が多いわけですが、最初の段階ではなるべくいろいろな問題提起をしていただいて、その辺を整理して、また次の段階である意味では的を絞って議論にというような形で進められればと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、議題(2)として、今後の公害防止計画制度の在り方について、これは意見具申ということで報告させていただいたものでございます。それと平成23年度環境省税制改正要望の結果について、この2件、事務局から説明をお願いいたします。

○矢田計画官 資料2「今後の公害防止計画制度の在り方について(意見具申)」ということで、昨年12月17日に中央環境審議会の名前で意見具申をさせていただきましたので、これについて簡単にご報告させていただきます。
 これにつきましては、前回、9月24日の総合政策部会で公害防止計画小委員会の審議状況ということでご報告させていただいたものでございます。公害防止計画小委員会は、総合政策部会の下についている小委員会でございまして、このほかにも合計7つぶら下がっているわけでございますが、これは参考資料3をご覧いただければと思います。
 そのうちの公害防止計画小委員会で昨年ずっと議論してまいりまして、昨年末に公害防止計画小委員会として報告書を取りまとめ、これを意見具申させていただいたというものでございます。
 中身でございますけれども、公害防止計画制度は、昭和40年代、我が国において公害が非常に深刻な社会問題となっていた時代にできた制度でございまして、都道府県知事が公害防止計画を作成し、これに基づいてさまざまな事業を行った場合に、これに国が財政支援をするという仕組みとなっております。この公害防止計画に基づく財政支援を公害財特法という法律に基づいて実施しておりますけれども、これが10年ごとの期限立法でございまして、その期限が今年度末、平成23年3月31日で切れるという状況を前にいたしまして、その延長の可否を公害防止計画小委員会で議論してきたということでございます。
 また、それ以外にも地域主権という観点から、都道府県知事に対して環境大臣が計画の策定を指示するという現行制度の仕組みをどうするかといった点についても見直しを行ったということでございます。
 ポイントにつきましては、4ページから「今後の公害防止計画制度の在り方について」ということで記載させていただいております。
 まず、公害財特法の延長に関しましては、5ページの(3)公害財特法についてのところに記載しておりまして、ちょうど真ん中辺り、大きな段落が区切られているところでございますが、「公害財特法については、これを10年延長することが適当である」ということで、昨年、公害防止計画小委員会におきまして、10年の延長が適当だという方向で意見を取りまとめていただきまして、意見具申を行ったということでございます。
 これ以外に、地域主権戦略大綱を踏まえた見直しというのが4ページの(1)にございますけれども、この公害防止計画を都道府県知事が作成するに当たって、環境大臣が都道府県知事に指示をして計画を策定させるという仕組みについては、上から4分の1ぐらいのところに[1]とありますけれども、公害防止計画の策定に係る環境大臣の指示を廃止し、策定するかどうかについては都道府県知事の自主判断とする。
 それから、この財政支援を行うに当たって、環境大臣が公害防止計画に同意をすることが要件になっていたわけでございますが、この同意協議につきましては、これからは環境大臣の指示なく都道府県知事が自主的に計画をつくることになるものですから、公害財特法の特別措置の対象となる事業について環境大臣が同意をした場合に、財政支援が受けられる。したがって、都道府県知事にしてみれば、事業に係る部分についてのみ同意協議をすればよいという形に改めるというご答申をいただいております。
 はじめに申し上げた公害財特法につきましては、総務省所管の法律でございますので、総務省から公害財特法の期限を10年延長する法律案が国会にすでに提出されております。また、地域主権の観点からの見直しについては、近々に閣議決定されて、地域主権改革の一括法の中に盛り込まれて提出される予定ということでございます。
 今、申し上げましたような大きな2点についてこの国会に法案が提出、または提出される予定となっておりますけれども、この意見具申が昨年末にまとめられたということで、ちょっと駆け足ではございますけれども、報告にさせていただきます。
 詳細につきましては、お読みいただければと思いますし、ご質問等があれば事務局までお問い合わせをいただければと思います。

○鈴木部会長 残り時間わずかになりましたが、5分ほど延長させていただければと思っております。
 もう一つございますので。

○正田環境経済課長 お時間の関係もございますが、平成23年度の環境省税制改正要望の結果について、ご報告させていただきます。
 資料3-1でございますが、これは昨年末にまとめられた政府の税制改正大綱に盛り込まれました環境省関係、要望した項目の結果でございます。
 お時間の関係で、こちらは後ほど目を通していただければと思っております。
 資料3-2をご覧ください。
 この中で1点、地球温暖化対策のための税の導入につきまして、ご報告申し上げたいと思います。
 地球温暖化対策のための税の導入の趣旨でございますが、資料3-2の表側、四角く囲った中の2つ目のパラグラフにやや太字でございます。税制による地球温暖化対策を強化、あわせましてエネルギー起源CO2排出抑制のための諸施策を実施。この観点から、今回、地球温暖化対策のための税を導入するとされたところでございます。
 その具体的な手法としては、次のパラグラフでございますが、広範な分野にわたるエネルギー起源CO2排出抑制を図るとともに、全化石燃料を課税ベースとする現行の石油石炭税にCO2排出量に応じた税率を上乗せする特例を設けるとしてございます。
 その税率でございますが、次のパラグラフにございますように、例えば、原油及び石油製品については1キロリットル当たり760円とされているところでございます。
 この点につきましては、資料の裏をご覧ください。
 具体的に税率について整理させていただいておりますが、ここにございますように、急激な負担増を避ける観点から来年度は10月1日から実施し、ここにございますように3段階。例えば、先ほど原油・石油製品につきまして760円と申し上げましたが、来年10月からでございますと、まず250円、さらに平成25年7月から250円、平成27年4月から260円、合計760円ということでございまして、3年半かけて引き上げていくというような所要の経過措置が講じられたところでございます。
 また、下にございますように、CO2排出量1トン当たりの税率は289円を税率として上乗せするという形でございます。
 現在、この税を含めました税制改正法案が国会に提出されて、ご審議いただいているところでございます。

○鈴木部会長 実はもう時間をオーバーしておりますが、何か特段のご質問、委員の先生方からございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、以上をもちまして予定の議題をすべて終わらせていただきました。
 第57回総合政策部会を終了させていただきたいと思います。

○矢田計画官 先ほどすでに申し上げてしまいましたけれども、次回は4月20日水曜日の午後を予定しております。開始時刻につきましては、先ほどの皆様からの状況を見ながらセットさせていただきたいと思いますので、今の時点では、4月20日の午後ということでご予定いただければと思います。
 場所については追ってご連絡させていただきます。

○鈴木部会長 それでは、どうもありがとうございました。

午後0時04分 閉会

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