中央環境審議会総合政策部会(第53回)議事録

開催日時

平成22年2月22日(月)9:33~11:58

開催場所

三田共用会議所 3階・大会議室

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    1. (一)今後の環境影響評価制度の在り方について(答申案)
    2. (二)第三次環境基本計画の進捗状況の第4回点検の進め方について
    3. (三)その他
  3. 閉会

配付資料

参考資料

議事録

午前9時33分 開会

○川上総務課長 それでは、ただいまから第53回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 私は、環境省総合環境政策局総務課長の川上と申します。本日、部会長に議事進行をお願いするまでのしばらくの間、進行を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 議事に入ります前に、まずお手元の配付資料のご確認をさせていただきたいと存じます。
 資料1-1から資料4までお手元に配付させていただいてございます。資料1-1、今後の環境影響評価制度の在り方について。資料1-2、総合政策部会環境影響評価制度専門委員会パブリックコメント結果でございます。資料2、第三次環境基本計画の進捗状況の第4回点検の進め方について。資料3-1、平成22年度環境省税制改正要望の結果について。資料3-2、地球温暖化対策税について。資料4、環境研究・環境技術開発の推進戦略の改定についてでございます。足りない資料などございましたら、近くの事務局までお申しつけいただければと思います。
 なお、マイクをお使いいただきます際には、スタンドにありますスイッチを押してからご発言をいただきたいと存じます。同時に4本までしか使用できませんので、ご発言が終わりましたら、随時スイッチを切っていただけたらと存じます。ご協力のほどお願いいたします。
 本部会にご所属いただいております委員・臨時委員の方々の顔ぶれにつきましては、参考資料1のとおりとなっております。前回11月27日の部会から変更はございません。
 なお、本日の部会につきましては、現時点で全委員46名中27名の委員にご出席いただいておりまして、定足数の要件である過半数を満たしております。
 それでは、今後の進行は鈴木基之部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 総合政策部会の部会長を務めております鈴木でございます。
 本日は2時間半を予定しておりますが、大きな案件、主要な議題が2件ございます。それから、報告事項もその後にございますが、議事次第にございますように、最初の議題は、今後の環境影響評価制度の在り方についてで、これは、昨年の7月にこの部会のもとに環境影響評価制度専門委員会を設置させていただきました。現在の環境影響評価法がもう施行以来10年を経過しておりますので、今後の環境影響評価制度の在り方について、インテンシブに議論いただき、検討いただいてきたところでございます。この度この専門委員会の報告を部会に上げていただきました。これを受けまして、この部会におきましては、専門委員会の報告をもとに、答申案を審議いただくものとなっております。第2番目の議論は、第三次環境基本計画の進捗状況の第4回点検の進め方についてご審議いただくものでございます。
 それでは、早速最初の議題に入らせていただきたいと思いますが、今後の環境影響評価制度の在り方について(答申案)を議題といたします。この答申案のポイントを専門委員会の委員長を務めていただきました浅野委員からご説明をいただきまして、続けて詳細な説明、あるいはパブコメにかかっておりますので、この結果につきまして、事務局のほうから説明をいただくことにいたします。
 それでは、浅野委員、お願いいたします。

○浅野委員 それでは、浅野でございます。まず、幾つかお詫びを申し上げなければなりません。大変慌ただしい時間の中で最後の取りまとめの作業をいたしましたので、幾つか誤りがございまして、事前にお送りした資料の表示などについても若干の誤りがございました。また、今朝になりまして、今日出された文書の2ページ目のところの表現がちょっと不適当であるということがわかりましたので、訂正しながらご報告させていただくことをお許しいただきたいと思います。
 昨年の8月に当部会に諮問がございまして、これを受けて検討のために専門委員会が設けられました。専門委員会は、6回の討議を重ねまして、1月28日の第6回専門委員会において最終の報告の取りまとめを委員長に一任すること、それからその取りまとめた結果に基づいてパブコメを行い、そのパブコメを受けて本日開かれる部会に答申案を提出すること、このようなことをご提案申し上げまして、この点についての専門委員会としてのご了承をいただいたところでございました。そこで、本日ここにお出ししておりますものは、やや性格がわかりにくいのですが、専門委員会の報告にさらにパブコメを経て若干の修正を加えたものを、事務局あるいは私の責任ということかもしれませんが、当部会に対して答申の案としての文書をご提示申し上げたつもりでおりました。ところが、実は2ページ目のところにパブコメを実施したときの文章がそのまま残っておりまして、2ページの一番終わりのところが「当専門委員会の考え方を述べる」という表現になっておりますので、これは答申の案としては適切ではございません。急遽、次のように直さなければならないということに気づきましたので、直させていただきます。
 2ページの最後の段落の3行目に、「中央環境審議会総合政策部会は、専門委員会を設置し、この諮問を受けて」と以下続きます。それから、「本報告においては」とございますが、この部分について、「審議会は、専門委員会の報告を踏まえて、今後の環境影響評価制度の在り方について、以下のとおり考え方を述べる」。「当専門委員会の」という部分は削除をお願いしたいと思います。この形で部会としての答申の案ということでご提案を申し上げることになります。内容に変更があったわけではなく、やや形式的なことでございます。
 さて、前回、専門委員会の中間報告を当部会に差し上げましたところ、いろいろとご意見、ご注文をいただきました。いただきましたご意見は、大きく分けると3つございまして、そのほか部会長からのご指示がございました。まず第1のご指摘は、戦略的環境アセスメントの意味を明確にしなさいということでした。第2番目のご意見は、いろいろご意見が出たわけでありますが、民間部門の扱いは慎重にすべし。他方、公共部門に近い民間事業もあるので、積極的な取組が必要ではないか。あるいは、民間事業にもSEAを同じように適用すべきである。こういったことが部会ではご意見として出されました。それから、風力に関しては、アセスに取り入れる以上は、基準をはっきりさせるということが必要ではないか。あるいは、温暖化対策の観点から慎重にというご意見もございましたが、他方、電力である以上、例外扱いにすべきでないというご意見もございました。2番目と3番目は、言ってみれば両論が出たという形で専門委員会に付託されたわけでございます。4点目は、部会長からのご指示でございますが、国民合意の形成のためにも、戦略的環境アセスメントの機能を発揮させることへの期待が大きいので、とにかく明快な結論を出すようにというご指示がございました。
 それで、まず第1点でございますが、報告の3ページ以下が今後のアセス法の改正のポイントについての指摘をした部分でございますけれども、その3ページの1の(1)経緯の一番最初に、国際的にも通用しております一般的な戦略的環境アセスメントの定義について置きまして、さらに次の4ページ以下でございますが、我が国における戦略的環境アセスメントの制度というものをどのような形で当面スタートさせるべきかということについて、環境基本法の20条という枠も考えながら、当面我が国で導入すべき制度の概要はこのような形であろうということで、意味を明確に記したつもりでございます。
 第2番目のご指摘でございました民間部門についてでございますが、これにつきましては4ページの2番目の段落をご覧いただきたいのですが、「原則として以下の項目を含むものとし、事業の種類、特性等に応じた柔軟な制度とすることが適当である」と記述いたしまして、公共事業と純然たる民間事業とを全く同じに扱うということはあり得ないであろうという思いを述べております。他方、民間事業についても計画策定者を対象とすべきであるということが、アの3番目の段落のところに記されておりまして、民間事業も対象外とすることは適当ではないが、同じような手続を画一的に適用することが適当であるかどうかについては検討の余地ありという趣旨を専門委員会としては取りまとめてございます。
 それから、3番目のご指摘でありました風力につきましては、部会長のご指示もございまして、明確にということでありましたから、「追加することを検討すべきである」と明確に書きました。
 あとは、多くの点で両論併記にならないようにということで書きまして、専門委員会としての多数意見はこうであるということがわかるようにはいたしましたが、やはり強いご指摘があった部分については、若干両論併記とも見えるような部分や、あるいはパブコメを受けまして、やや表現が誤解を招くかなと思われるような点について、念入れのつけ足しといった点で若干専門委員会の段階の取りまとめに比べて修正を加えた箇所がございますが、これは後に事務局からご説明申し上げることにしたいと思います。
 では、報告の内容、ポイントについて申し上げたいと思います。まず、一番目の戦略的環境アセスメントでございますが、この点につきましては、今申し上げましたとおりでございまして、ポイントはこういうことでございます。我が国は、環境基本法20条で、アセスメントについては事業者がこれを行うということを明確に決めておりますので、明確にそのようなことを決めている環境基本法を受けての環境アセスメント法である以上は、国が行う戦略的環境アセスメントの調査・予測といったものを現行アセス法の中に入れるわけにはまいりません。もしそういうことを考えるとすれば、基本法そのものから手を加えなければいけないということになります。そこで、大塚委員からいい言葉が出たと思ったんですが、日本型戦略アセスメントというものをとりあえず我が国では導入せざるを得ないであろうという考え方でございます。
 現実的には、SEAガイドラインで以前に示しましたものが現行アセス法との接続性が最もいい内容ということでございますので、概ねガイドラインで考えたことを踏まえながら、このSEA制度を当面取り入れていくということになるであろうといったことをここには記したわけでございます。したがって、ガイドラインでも示しておりますけれども、原則複数案を検討すべしということになっておりますが、これは必ずやらなければならないというわけではなくて、それが合理性を持たないような場合まで無理やり複数案の検討ということにこだわることはないし、事業種によってさまざまな取り扱い方はあります。例えば、札幌でやるか、鹿児島でやるかといった複数案を検討できる事業もあるでしょうけれども、そんなことは到底書けない事業もあるでしょうから、例えば道路の場合、そんな議論はやりようがないわけですから、その辺は複数案といってもいろいろであろうということは当然想定できることでございます。そのほかここに記しておりますようなことを極力柔軟にということはガイドラインで示した線でございますので、そのことを中心に報告をまとめております。
 2番目は対象事業でございまして、この対象事業を考える上でのまず2つの前提を専門委員会は考えました。前回もご報告申し上げましたが、法と条例の役割分担ということがございますので、現に条例でかなり多くが取り上げているものを法に移行いたしますと、表現は悪いですが、条例のやっていることを取り上げるということになりかねませんので、昨今の分権化の動きの中で逆行するという批判を受けかねません。もう1点は、法的関与ということをある意味では前提にしながらアセスの実効性担保を図るということでこれまで法が組み立てられておりますので、この組み立てを根本的に変えるということはちょっと問題が多いというのが、専門委員会では大多数の意見でございました。ですから、この2つの点について配慮し、あるいは枠組みを維持しながら、交付金化された事業につきましては、アセス手続を新たに設けるというわけではなく、従来どおり存続させるべきであろうということでございます。
 それから、将来の新たな事業種に関しては、引き続き検討して、必要なものがあれば加えていくという報告になるであろうという報告になりました。
 風力につきましては、先ほど申し上げましたように、対象として追加すべきであるということを記しました。
 次は7ページの方法書スコーピング手続でございますが、この点に関しては、方法書の説明会を新たに義務づけたということでございます。リプレースについての取り扱いは、方法書の弾力的な運用で対応したいという報告にしております。
 次の8ページをご覧ください。8ページは国の意見提出についての項目でございますが、この中で、分権の制度改革の中で環境大臣が意見提出できなくなってしまったような事業については、新たにというよりも、これも復活でございますが、環境大臣の意見提出ができるようにしよう。それから、方法書段階でも意見提出ができるようにしようということで、これは新たな導入でございます。
 次は、8ページの後半部分の5でございますが、地方公共団体の意見等でございます。この点につきましては、政令市長に意見を述べることができるようにということを考えておりましたが、その趣旨は、実は政令市であればいいという機械的な割り振りではなくて、政令市であって、既に審査会等専門家の意見を徴する手続などを持っている政令市であるならば、その専門家の意見を聞くためにも時間が必要でありますから、それを2週間という極めて短い時間で意見を出せと言われては機能しないということもありまして、そのような組織・機構を持っているような政令市については、これは直接意見が出せるようにしてはどうかということでございました。それでパブコメなどをやってみましたら、実は政令市の中には条例がない政令市もあるということがわかりました反面、中核市等で条例に基づき審査会で審査しているところがあるわけです。条例に基づく十分な審査実績があれば、そこは入れてもいいのではないかということになりますので、この部分は政令市と書きましたが、論理的には政令市等ということで広げるという答申の案を本日はご提案申し上げました。
 そのほか、連合審査手続についても明文化を期待するということを記しております。やはり、ちゃんと法令に書いてあるのと運用でやるというのでは意味が違いますので、法令に書けることはできるだけ書くほうが国民にもわかりやすいと思っております。
 次は、6の事後調査でございます。この点については、結果の公表ということを新たに取り入れました。それから、パブコメでいろいろとご指摘をいただきまして、第三者のチェックなどが全くないのはどうかといったことがございましたので、後で事務局からご説明申し上げますが、少し修正させていただいた次第でございます。
 このほか、許認可での配慮の結果を公表せよとか、未着手案件についての再アセスということに関しては、これは検討事項である、あるいは一律義務づけは難しいという結論に至りました。
 次の10ページでございますが、7、情報交流についてでございます。この部分では、既に先回ご報告申し上げましたが、電子化については導入しようということでございます。
 それから、公聴会規定については、条例でほとんど行われているので、条例にゆだねてよいという結論を維持いたしました。
 方法書への早期での事業者からの意見表明といった点については、これは趣旨からいっても見送るべきであろうということになりました。
 次は、11ページの後半部分にございます評価項目、技術についてでございます。項目の拡大については、法律で一律に対応することは適当ではないという結論でございます。
 また、生物多様性に関しては、技術的な検討を積極的に進める必要があろうという結論にいたしました。
 次の12ページの9でございます。審査の透明性確保については、審査会を国に設置するということについては、やはり専門委員会としては見送るべきであるということになりましたが、専門家の意見を聴取することについては、何らかの方法を検討してほしいという勧告をいたしております。
 最後は10でございまして、今後の課題でございます。戦略的環境アセスメントについては、生物多様性対応を強化すべきである、あるいはより上位計画の段階で戦略的環境アセスメントを導入することが必要である、この点については要検討ということにいたしております。
 それから、情報の発信と整備、人材育成につきましては、これも積極的に検討が必要ということにいたしました。
 最後に、アセス手続に関する不服申立・争訟制度については、法体系の中での慎重な検討が必要であるので、今後の検討課題ということにいたしました。これは、最初の案では長期的課題と書いたのですが、大変強い批判を受け、今後の課題ということに直しておりますので、私どもとしてもこの点はむしろ法体系全体の中で積極的に検討することが急がれるべきであろうと考えております。
 以上、私のほうから概要についてのご説明とお詫びを申し上げましたが、以下、事務局から補足をお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、事務局のほうでお願いいたします。

○花岡環境影響評価課長 今、浅野委員からポイントをご説明していただきましたので、私からは、前に報告させていただきました中間報告との違いを中心に説明させていただきます。
 まず、項目の移動がございます。戦略的環境アセスメントの項目については、前回はその他の課題の前、一番最後のほうにございましたが、手続的に方法書より一番前に入ってくる手続ということもございまして、一番前に移動してございます。その後、対象事業、この項目については変わりはございませんが、前回は「条例等による環境影響評価が実施されている事業種への対応」という表題名を、中身が風力発電施設のことだけでございますので、表題をはっきり表すような形に直っております。
 その次、スコーピング手続について、これも場所の移動はございませんが、前回、評価技術の中に入っておりましたリプレース等への対応の中身が方法書段階での取り扱いということもありまして、「評価項目等の選定における弾力的な運用」ということに名称が変わっております。
 国からの意見提出について、あるいは地方公共団体の意見提出について、これは基本的には変わってございませんが、前回は(2)のほうが「複数の地方公共団体にまたがる」という表題でございましたが、はっきりわかりにくいということで、「の区域」ということが入ってございます。
 その後、環境影響評価結果の事業への反映については移動、表題の変更等はございません。
 その後の7、環境影響評価手続に係る情報交流についてということで、今回(1)から(3)まで書いてございます。これは、もともと電子化だけが独立しておりまして、公聴会と、方法書意見への対応という2項目が情報交流ということでございましたが、電子化もそもそも情報交流の手続の一つであるということで、この分かれていたものを一体にしてございます。また、表題が「情報交流について」では何かよくわからないということなので、「環境影響評価手続に係る情報交流について」ということにしてございます。
 その次、環境影響評価の項目及び技術についてでございますが、表題が中身と合っていないということもございまして、表題を一部修正してございます。中身も、例えばリプレース等については、先ほど申し上げましたけれども、移動してございます。また、「生物多様性の保全に関する技術」については今なってございますが、以前の中間報告では「環境影響評価技術について」という大変大きな名前がついてございました。これは中身が生物多様性保全の技術のことについてでございましたので、中身がはっきりわかりやすいように表題を変えてございます。
 それから、9番目の環境影響評価における審査の透明性確保についてでございますが、これは、名前が前回は「審査について」ということで、非常に幅広い名前になっておりまして、わかりにくいということで、「透明性確保について」としてございます。
 それから、最後の「今後の課題」でございますが、中間報告では「その他の課題について」ということで、主に今(3)の不服申立・争訟手続についてのみ記述されておりましたが、この中に、戦略的環境影響評価に関するものと、環境影響評価に関する情報の発信と整備と、この2つの項目が1と2ということで書き加えられているということでございます。
 また、内容等について以後説明していきますが、今申し上げましたように、今後の課題が大きく変わっておりますのと、「はじめに」が、前回は10年目であるということを中心に理由だけが述べられてございましたが、今回の答申案では2ページにわたり、特に10年間の間に大きな流れとして変更のあった生物多様性保全の分野、基本法、国家戦略あるいは今後の会議等を予測した、そういう状況の変化について記述しております。
 また、地球温暖化対策についても、新しいいろいろな枠組みあるいは方向が出ておりまして、それに合ったような技術等の進展が見込まれる中身、それに加えまして、行政全体の動きということで、地方分権とか、インターネット等の情報技術の活用、原則として行政情報化の時代であるといった10年間の取り巻く情勢の変化について記述しております。
 では、各項目のところにまいります。戦略的環境アセスメントの項目については、まずその経緯について大きく追加しております。また、中身についても、ポイントで今浅野委員からご説明いただきましたけれども、事業の種類・特性に応じた柔軟な制度という原則でございますとか、SEAガイドラインや条例・要綱で対象とする検討段階を対象とすることでありますとか、第一種事業相当の事業でありますとか、あるいは国等が行う公共事業だけでなく民間事業も含めた事業の計画策定者も対象とすべきなどという中身についても加わってございます。
 さらに、イですが、原則、既存資料を元に実施するという中身でございますとか、原則、複数案を対象に比較評価を行うこととすべきであるととともに、個々の事業の事業主体や事業内容の特性等に応じてさまざまな要素について複数案の検討ができるような柔軟な制度にするという点、またSEAを導入するに当たっては、環境面の影響のみの評価を行うということと同時に、事業計画の決定に当たっては、総合的な評価が行われるといった中身をつけ加えてございます。
 また、ウの住民、地方公共団体及び国の役割ですが、この中では特に関係地方公共団体が柔軟に関われる制度でありますとか、対象計画に係る環境面の影響について国が意見を述べることができる制度などという面が明確に書かれてございます。
 また、評価結果の取扱につきましては、結果の公表は、方法書の前の段階で行う必要があるということを明確にしましたとともに、その後の活用についてもその後記述されてございます。
 対象事業についてにまいります。法と条例の役割分担は、元は「国と地方の役割分担」という表題でございましたが、中身をわかりやすく変えてございます。また、考え方を追加してございますが、中身といたしましては、わかりやすくしたのみの変更でございます。
 次に、法的関与要件でございますが、法的関与要件とは何なのかということが前回は2行だけでしたが、それはわかりにくいということで、何なのかを説明して、わかりやすく詳しくしたという変更でございます。
 次に、(3)補助金事業の交付金化への対応のところでございます。まず、(3)の1つ目の段落について、補助金の交付金化の背景・問題点を詳しく説明しておりますが、基本的な変更としては、交付金の交付対象事業についても法対象とできるような対応が必要ということを明確にしてございます。
 次に、将来的に実施が見込まれる事業種への対応でございますが、ほとんど変更はございません。
 次に、(5)風力発電施設への対応でございますが、先ほどのご説明のように、表題が変わってございます。また、2つ目の段落については、問題点が何なのかということを詳しく追加してございます。
 それから、3、スコーピング手続についての(1)方法書段階における説明会でございますが、追加ポイントとしましては、2つ目の段落で、「法制定時の想定と比べて」ということで、思ってもいない変化があったということを記述しています。また一方、事業者もいろいろと対応してこられることが評価されていないのではないかといったご意見があったことを反映いたしまして、3つ目の段落に、事業者側の対応としても自主的な説明会の実施などの独自の工夫が見られるということを追加しています。中身はほとんど変わってございません。
 (2)評価項目等の選定における弾力的な運用の項目ですが、第1段落目で、評価項目の歴史を詳しく説明するという追加をしてございます。また、中身的としては、中間報告では、手法については、何らかの形で手続を簡素化することは一致しているが、手法についてはなお検討の余地があるという記述になっていましたが、その部分については、「ベスト追求型の観点も踏まえ、方法書における評価項目の絞り込みを通じた環境影響評価に要する期間の短縮等、弾力的な運用で対応する」と、2つ目の段落の下のほうの行で明言化しています。
 次にまいります。4、(1)につきましては、全体的に少し詳しく記述していますけれども、基本的には変わっていません。
 (2)方法書段階での環境大臣からの意見書提出ですが、1番目の段落におきまして、地方公共団体と国の意見を述べる立場の違いについて詳しく説明しております。また、最後の段落が、もともとの中間報告では「仕組みが考えられる」ということでございましたが、「必要である」ということを明言化しています。
 5、地方公共団体かからの意見提出について、(1)政令指定都市等からの意見提出でございます。1段落目につきましては、現状の仕組みについての追加をしています。また、3つ目の段落の「このような要望については」ということで、公害防止事務の多くが政令指定都市に移管されるという状況が見られるということで追加しております。これは先ほど浅野委員からもご説明があったように、環境事務のほとんどが中核市までおりてますし、特例市を見てもかなりのものがおりているという状況を説明しているものでございます。それで中身的には、当該市に対し事業者への直接の意見提出権限を付与するとか、不整合がある場合にということで、事業者が非常に困るではないか、混乱するといったご意見に対しまして、一番下の段落の最後の行は、中間報告では「回避することも必要であるという意見もあった」ということになってございましたが、事業者のそういう面を何か配慮する必要があるということで、「回避するための配慮も必要である」と整理されてございます。
 (2)複数の地方公共団体の区域にまたがる事業の審査の部分でございますが、1番目の段落につきましては、地方公共団体の実態について追加してございます。基本的に中身は変わりませんが、先ほど浅野座長からご説明がありましたように、最後の行が、中間報告では「対応をとりやすくなるよう、法律上何らかの規定を置くことも考えられる」という表現が、「工夫をすべきである」という表現に変わってございます。
 6、(1)でございます。事後調査につきましては、第1番目の段落で事後調査の現状について追加してございます。また、事後調査につきましては、調査の目的や義務化について整理が必要というのが前回の報告の中身でございましたが、2つ目の段落の中で、「特に生物多様性の保全の観点から、環境影響評価後の環境配慮の充実に資するものである」という性格論でございますとか、「事後調査には積極的な意義が認められる」という中身などがつけ加わり、また9ページの最後の行から、「事後調査を実施した上で、環境保全措置を含む事後調査の結果の報告及び公表を法制度化する必要がある」ということを明言してございます。また、「この際」から後でございますが、もともとの表現は、「制度的に義務付けをする場合には何年後に課すのか、事業主体が変わった場合の扱いをどうするのか、といった点や事業者の負担の配慮の考え方についても整理が必要である」とされていましたものにつきまして、「概ねの目安の設定等の基本的な考え方を、別途、科学的な知見や事業者の負担を考慮しつつ検討し、基本的事項において整理する必要がある」と文言変更をしてございます。
 それから(2)でございますが、中間報告では「具体化の方法について検討をする必要がある」という文言でございましたが、議論の結果、他法令に例があまりないということから、「導入の可能性について検討する」と変更してございます。
 (3)未着手案件の環境影響評価手続の再実施につきましては、変化がございません。
 7、環境影響評価手続に係る情報交流について、電子化の部分ですが、これは先ほど説明いたしましたが、独立したものからこの中へ合体してございます。また、第1段落の前半3行は、歴史の変化、第1段落後半は、取り巻く状況の変化について追加していますが、ほとんど変わってございません。中身では、下から2つ目の段落にございますように、「電子縦覧の手続電子化を義務付けるべき」と結論づけておりますが、1点、最後の段落で、もとは「国や自治体のシステムを利用することは考えられる」という表現でございましたが、今回は「連携によって対応することについても、検討の余地がある」という表現に変わってございます。
 (2)公聴会でございます。この内容については、自治体アンケートなどの結果を踏まえまして、変わらない内容になってございます。「法での新たな義務付けは不要」という形になってございます。
 (3)方法書意見への対応の第1段落、方法書の意見の扱いについての考え方について、この部分が追加されています。第2段落は、なお書きと本文の2行ずつが逆転した形になって、ほとんど変わりませんが、3行目の「義務化は適当でなく」というのが、もともと不要であるということで、不要なものではないのだけれども、むしろ優先課題がどちらなのかということを明らかにした形になってございます。
 8、項目及び技術の部分、(1)評価項目の拡大でございますが、1つ目の段落は歴史について、2つ目は地方の実態について、記述が追加されています。3つ目につきましては、ほとんど変わってございません。「この法律で一律に対応することは避けるべき」、「個別の事業法や規制法等で対応すべき」などということの結論になってございます。
 (2)、表題が変わってございます。また、生物多様性オフセットについて、一般的に言われている定義を11ページの最後の行から12ページの最初にかけまして追加していますが、基本的に変わってございません。「基本的事項の検討の場において具体的に議論すべき」という結論になってございます。
 9、審査の透明性確保の部分でございますが、審査の現状につきまして、第1段落は環境省における場合、第2段落は地方公共団体の場合、第3段落はアセスに関わりの深い他分野の場合について、現状を追加し記述しております。第4段落目の書き方につきましては、前回は「望ましく、その内容をより具体的にすることについて検討の必要」といった形でございましたが、今回は「望ましいと考えられることから、その具体的な方法について検討する」ということで、具体化を進める方向になってございます。
 10、今後の課題でございますが、(1)は全く全部追加でございます。前段は、第1段落は、種々のSEAについての課題があるということ、第2段落につきましては、今回のSEAより前の段階の上位の計画や政策の検討段階を対象とした環境配慮の枠組みを導入することについての検討の必要性について記述してございます。
 (2)、この部分も前回とは違って、全く追加されています。特に第2段落にありますような情報環境に関する基礎的情報のさらなる整備強化でありますとか、そういう情報を利用できるような仕組みの検討などということを明言化してございます。
 (3)、最後の項目でございます。第1段落につきましては、不服申立や争訟の手続についての考え方ということで追加しています。第2段落につきましても、国際的な状況がどうであるかということについてでございます。また、第3段落につきましても、法体系などの課題について前半を記述してございます。後段、「加えて」以下は前回と変わってございません。
 それで、最後の段落の結論は、先ほど座長からお話がありましたように、「長期的課題として検討」という形でございましたけれども、「今後の課題として検討していく」ということで、趣旨結論が変わってございます。
 答申案につきまして、前回ご報告させて頂きました中間報告との違いは、以上のとおりでございます。
 もう一つの資料、1-2でございます。パブリックコメントの結果でございますが、意見の募集期間は1月29日から2月15日まで、ホームページ、記者発表で告知した上で、意見提出方法は電子メール、郵送またはファクスということで受けてございます。
 意見の提出者数は601通、意見数は1,796件いただいていますが、いただいた提出者の内訳は、民間企業関係が438通、団体関係が20通、自治体関係20通、自然保護団体とかNPO関係が18通、その他個人の方が105通という内訳でございます。
 中身でございますが、まずSEAに関する部分の経緯や制度の概要の部分につきましては、SEAを法制度化すべきというご意見と、反対または慎重に検討すべきという両意見をいただいてございます。
 また、柔軟な制度に対する意見としては、例えば、具体的内容、適用条件を明記すべきであるというご意見もいただいています。
 また、対象とする計画の段階については、もっと上位の段階、政策、計画、プログラムなどの立案から対象とすべきというご意見もいただいていますし、また反対に、慎重にすべきであるというご意見もいただいてございます。
 また、事業の対象でございますが、第一種事業相当ということでやってございますが、相当の範囲を明確にすべき、「相当」を削除すべきというご意見、またもっと対象事業を拡大すべきというご意見もございますし、反対に対象事業を縮小すべきであるというご意見も、地球温暖化対策に資するリプレース事業、原子力発電所は対象外とすべきなどということでいただいています。
 実施主体につきましては、民間事業も対象とすべきというものもいただいてございますし、公共事業のみを対象とし民間事業は対象外とすべきというご意見もいただいてございます。また、その中で事業特性を踏まえた柔軟な対応とすべきというご意見もいただいています。
 調査、予測、評価の手法については、既存資料だけでは調査・予測はできないというご意見とともに、既存資料だけで実施すべきというものもいただいてございます。
 複数案につきましては、複数案の検討が必須とすべきというものをいただいていますし、単一案を許容すべきというものもいただいてございます。
 また、評価につきましては、環境面の評価のみというご意見と同時に、環境面以外の評価も行うべきというものをいただいてございます。
 また、住民、地方公共団体、国等の役割につきましては、関与できる制度とすべきというものもいただいている一方、関わりについては柔軟な制度設計が必要というお考えもございますし、SEA結果への住民関与は方法書段階と併せて実施すべきというご意見もいただいてございます。また、国からの意見が必要であるというものもございますが、方法書手続と併せて実施することのほうがより合理的というものをいただいています。また、専門家、有識者による委員会などを設置すべきというご意見もいただいています。
 評価結果の取扱につきましては、方法書作成前に公表して手続として完結させるべきというものもいただいていますし、事業の特性に応じて柔軟かつ効率的に対応することが必要というご意見もいただいています。
 また、SEA手続の実施をもって手続を省略することについては、それ以降を省略することは不適当であるというご意見もいただいていますが、反対に、省略するなど、柔軟かつ効率的に対応できる制度とすべきというご意見をいただいてございます。この中身につきましては、先ほど浅野委員からご説明がありましたが、特にご意見の中に、評価結果の取扱の項目の2つ目の段落と3つ目の段落が、何か逆のことを書いているのではないか、中身がよくわからないというご意見もございました。そういうことで、手続の効率化の前に「事業実施段階の調査の重点化を通じた」ということをつけ加えさせていただいています。
 法と条例の役割分担につきましては、対象事業について、もっと広げろというお話、あるいは漏れがないようにというご意見をいただいています。
 また、法的関与要件につきましても、法的関与は必要ないのではないかといったご意見をいただいています。
 補助金事業の交付金化につきましても、広げるべきと、対象案件を選定すべきというご意見など、両論をいただいてございます。
 将来的に実施が見込まれる事業種につきましては、検討されていたものを追加すべきというご意見と、追加すべきでないというもの、また他の事業へのいろいろなものについての拡大をご意見としていただいています。
 次に、風力発電施設への対応でございますが、こちらにつきましては法対象とすべきと法対象とすべきでないという両方のご意見をいただいていますが、特に対象とすべきの中に、なお書きの部分についての記述を削除すべきとか、自然公園地域での規制を緩めるべきではないというご意見が大変多く出てございました。そういうことを反映いたしまして、なお書きの中を、前段はアセス法の対応の部分ですから、「意見もある。」ということで切りまして、後段を自然公園法に関するものとしまして、「整理が必要ではないかという意見もある一方、生物多様性保全の観点から自然公園区域では風力発電施設も含め規制されるべきという意見もある。」ということを加えてございます。
 また、規模要件等にはさまざまなご意見をいただいています。
 スコーピング手続でございますが、方法書段階の義務付けについては、反対、賛成、どちらもございました。
 また、評価項目等の弾力的な運用についても、両方いただいてございます。
 国からの意見提出では、提出せよという意見のみ出ておりました。
 方法書段階での環境大臣からの意見提出につきましては、賛成と反対の両方をいただいてございます。
 次に、政令指定都市等からの意見提出でございますが、先ほどの中核市等についても直接意見を出せるようにすべきであるという意見が大変多うございましたので、もともとそういう趣旨でございましたので、一部、「政令指定都市か否かという点だけではなく」という元の記述を削りまして、「政令指定都市以外の市町村も含めて検討する」ということに変えてございます。
 また、複数の地方公共団体の区域にまたがる事業の審査についても、一体の事業として扱うべきなどの意見をいただいてございます。
 次に、事後調査でございますが、法制度化すべきでないという意見もございましたが、条件付きを含めて法制度化すべきというものをいただいております。その中に第三者の審査や環境大臣の関与についての意見がかなり入ってございましたので、10ページの2行目以降に、「また、環境保全措置を含む事後調査結果に対して、第三者の立場から客観的に環境面の意見を述べるため、環境大臣が意見を述べられる仕組みとすることが必要である」というのを加えてございます。
 許認可の反映につきましては、公表すべきであるというものと、公表する必要がないと、両論をいただいてございます。
 未着手案件の再実施でございますが、これも実施を義務づけるべきと、義務づけるべきでないと、両方をいただいてございます。
 電子化でございますが、電子化を推進すべきと、条件付き推進というものもございましたが、一方で、慎重に検討すべきという中身もございます。
 公聴会につきましては、義務付けをすべきということだけの意見が出てございました。
 方法書意見への対応でございますが、準備書作成前に公表すべきというご意見と、準備書作成前に公表する必要はないという両方の意見をいただいています。
 評価項目の拡大につきましても、拡大すべきと、拡大すべきでないという両方のご意見をいただいています。
 生物多様性の保全技術につきましても、オフセットは慎重に検討すべきというものと、活用すべきと、両方をいただいてございます。
 審査の透明性確保でございますが、基本的には有識者からの知見の活用をすべきという意見ばかりでございましたが、中には審査会を設置すべきというご意見もいただきました。
 今後の課題では、戦略的環境アセスの中では、SEAを充実すべきというご意見をいただいてございます。
 また、情報の発信と整備につきましては、発信と整備を推進すべきというご意見と、反対に慎重にすべきというご意見もありました。この中で人材の育成を推進すべきというご意見をいただいてございまして、13ページの2つ目の段落の最後に、そういう仕組みを検討すべきということの後に、「その際、的確な助言もできる環境影響評価についての専門性を有する人材の育成も求められる」ということを追加してございます。
 訴訟手続については、追加すべきである、追加すべきでない、両方のご意見をいただいています。
 その他としまして、専門委員会の進め方とか、第三者機関の設置とか、法目的を変えろというお話などのご意見もいただきました。
 以上です。長くなりました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 浅野専門委員会委員長、そして花岡課長のほうから、大変懇切丁寧にご説明いただいたと思います。なお、この段階でいろいろとご質問あるいはご意見を委員の方々からいただきたいと思いますが、ご意見のある方は、また例によりまして名札を立てていただけますでしょうか。約10名の方になっております。それでは、こちらから、福川委員のほうからお願いいたしましょうか。

○福川委員 専門委員会のほうで大変精力的にご検討いただいて、前回の意見をかなり取り入れていただいて、委員長を初め委員の皆様方のご苦労にまず敬意を表したいと思います。
 大変重要な制度であり、またこれがかなり定着してきたということでございますので、その辺をきちんと評価していただいたということは、私も大変心強いと思います。これからもこの制度をぜひ定着させる方向で関係各位のご努力に期待したいと思います。
 一つここでお願いと申しますか、意見を申し上げておきたいのは戦略アセスの問題でございまして、これも前回いろいろご議論がございました。専門委員会のほうでは、柔軟な制度とするということに表現がまとまっております。問題は、なかなかこの柔軟な制度という中身が難しいということでございます。特にこの戦略アセスを民間事業に加えたときには、前回も申し上げましたが、この事業の実施上かなり難しい問題が生ずるということでございます。特に発電所、これはこれから温暖化対策を実施する上で重要な分野になるので、これをぜひ温暖化対策にも役立つ方向で企業は努力しなければいけませんので、そういう方向でむしろ意欲をそがないような形にしていただくという必要があるように思います。発電所の場合ですと、燃料の種類とか地点とか出力とか発電方式とかいろいろな問題があって、これを詳細にわたって複数案で出すというのは、必ずしも現実的でもない感じがいたします。したがって、若干の複数案ということならばあり得るかもしれませんが、かなりこの辺は難しいということなので、私も、この柔軟性ということについては、ひとつぜひこれからの運用で留意していただきたいと思っております。
 それから、風力の問題ですが、風力もこれから非常に重要な分野でございまして、日本は、特に立ち後れているのが風力の状況でございまして、これからどれだけこれが加速できるかということは、温暖化対策推進の目標達成のために重要な課題になるように思います。いろいろな面でこの基準、標準、いろいろな視点をどのようにしていくかということと同時に、この風力の問題についても、ぜひこれが加速する方向でこの運用をしていただきたいと思います。
 申し上げたいのは、要するに柔軟な制度ということの中身をどのようにしていくか、ひとつぜひこの委員会の趣旨に沿って柔軟に運用できるということでお願いしたいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 では、速水委員。

○速水委員 ありがとうございます。浅野先生らしく、厳しく、優しくおまとめになられたなと拝読させていただきました。
 ちょうど福川委員がおっしゃられたこととちょっと似ているのですけれども、公共の事業に関してはきちんとやっていく、プラス民間も少し運用を変えながら中身に入ったということは、大変結構なことだろうと思っております。公共のほうも、公共事業ですから、当たり前のように全て公共性を持っているわけでございますから、それをあまり強弱をつけてるのではなく、同じようなレベルで扱うことが非常に公明正大なのだろうと思っております。その辺が一つ一つの事業においてあまりにも差が出るようなことのないような運用をぜひ考えていただきたいと思っております。
 民間事業に関しては、確かにこのような事業を事前にやっていこうというのは非常に手間がかかりますし、例えば反対意見を誘発するようなことになるということを一番皆さんがご心配されるのだろうと思うのですが、私は地方に住んでおりまして、さまざまな大きな公共事業が計画されたり、目の前で実行されていく立場にあるのですけれども、それを見ておりますと、こういう事前の公表あるいは計画の相談というのが、逆に事業自体をスムーズにしていくという発想と、そういう仕組みを中に盛り込んでいく必要があるのだろうと思います。周辺でその事業が目の前で行われる、あるいはある部分で関係する者にとっては、なるべく早い段階で、ここをこうしてもらえばよかったと、後でその意見を出しても身動きがとれない状態で、その前に話が出てくるということが、膠着状態をつくらない仕組みになるのだろうと思っておりますので、その辺を配慮しながら、十分スムーズにいかせるための制度というぐらいのつもりで、民間に関して特に配慮していただければありがたいなと思っております。

○鈴木部会長 林委員。

○林委員 私は、この「制度の在り方」という文書の中で、適用範囲について、3つわからないことがありまして、それを質問させていただきたいと思います。
 1つは、例えばハザードマップの中に載っている非常に水害リスクの高い地区において、土地利用の改変あるいは建物を建てる行為は、これは国土交通省の開発に係るいろいろな制度により制約されてくるのではないかと思いますが、一方で環境という意味では、気候変動への適応上不適切である、また街区の中の地主が各々勝手に開発し、建物を建てていくことが許されてきた日本の習慣は、緩和策的な意味でも非常にまずいことを引き起こすと思うのですが、そういうものに対してこの制度は有効かということです。
 2つ目は、生物多様性に関して、物理的な影響の出ることに関しては非常にイメージができるのですが、生物多様性条約の中で出てくる「責任と修復」という、特に遺伝子のリスクの拡散のようなことに対してこれが有効かどうか。具体的には、例えば圃場整備をしたりしたときに、周辺に対して遺伝子組み換えのものが栽培されると、飛散により影響が出る。この事前のアセスメントが可能なのか。
 最後に、この対象は開発事業を中心にイメージされているようにも思います。補助金に関して、いろいろな省庁が補助金を出すという制度を持っているわけですが、それが環境影響上非常にまずい補助金の制度をつくろうとしているという場合が多々あります。「はじめに」のところに「環境影響評価制度は、規模が大きく」と書いてありますが、これは物理的な改変行為が大きいという意味なのか、あるいはここにはむしろ「影響が大きく」と書いたほうがいいのではないかと思うのですが。
 以上のような3つのことがこの範囲に入ってくるか、あるいは他できちんと担保されると考えているかということをお聞きしたいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 萩原委員。

○萩原委員 3点ほどあります。
 4ページの調査、予測及び評価の手法のイとウに関連するのですが、住民、地方公共団体及び国の役割の中に、住民・NPOというのが必要なのかなと思っております。特に、調査、予測及び評価の手法のところの複数案というところでは、いわゆる専門家の方たちの調査、研究及びその地域の中で地道に調査活動をしていらっしゃる自然保護団体、先ほどのパブリックコメントにもありましたけれども、そういう市民活動団体、いわゆるNPOの方たちの調査、これも必要になってくるだろうと思います。ですから、どこかに明記していただきたいなと思っております。また、地方公共団体とNPOの協働事業というのはここ6、7年の間にかなり進んできておりますので、協働でこういう調査をしていくということも既に行われておりますので、そのあたりも配慮していただきたいと思っております。
 それから、環境面の影響は、自然環境、生物といった狭い範囲になってくると思いますが、私の地方自治体での経験から言いますと、環境心理学的な側面というのも実はこういう問題には大きいということを感じておりますので、これは評価のところに関わってくるのかなと思いますが、このあたりも考えていく必要があるだろうと思っております。
 それから、ウの住民のところですけれども、合意形成、先ほど速水委員からもちょっとそのようなお話があったと思いますが、当事者というものをどのように位置づけるかということもあると思いますが、さまざまな住民の中にいろいろな意見があるわけで、それをどのように合意させていくのか、いわゆる調整をしていくのかといったときに、その合意形成をどう社会的合意形成に進めていくのかというときにも、NPOの役割というのはあるのではないかと思っております。
 それから、風力発電について、昨年12月に開かれた環境社会学会で、風力発電に関する社会的な問題の調査研究について4つの報告がなされました。風力発電はもちろん温暖化対策ということでは非常に進めていくべきだという意見もあるのですが、既に設置されているところでは、今ここに書かれておりますように、さまざまな問題が起こっている。特に、住民の意見を聞いたと言いながら、いわゆる退職なさった後、別荘をつくって別荘地に入られた方たち、新住民の意見は全く聞かれていなかったといった問題も指摘されてます。その方たちは、ここに来たら風力発電は建ってしまったのかということで、非常に問題が起きている。どのように住民を位置づけるかという問題も実は起きてしまっている。なおかつ、心理的な面と先ほど申し上げましたけれども、風力発電の存在そのものがストレスになるということ、この問題をどう解決していくのか。結局移住していく人ももちろんいるのですが、大金を使ってしまってそこにいなくてはいけない人たちの問題も出てくるというのもありました。それから、西日の問題など、騒音、バードストライクだけではない、本当にさまざまな問題が今指摘されつつありますので、このあたりをどのようにしていくのか。存在そのものがストレスといった問題がありますので、なおかつまた健康被害の調査なども始まっておりますので、そのあたりをきちんと対応していく必要があるのかなと思いました。
 評価のところでさまざまな専門家というものが、実は本当にもっと多様な、そういう心理学の方たちも入ってくるようなことも想定する必要があるのかなと思いました。
 以上です。

○鈴木部会長 永里委員。

○永里委員 ありがとうございます。
 環境の問題は、よく複雑系の問題の解決に例えられますけれども、国は、何が優先課題かを考えるべきだと思います。どちらが重要なのかを考えるべきだと思います。複雑系であるために、「せいては事をし損じる」ということわざがあるように問題をさらに複雑にすることになりかねません。ここは、「角をためて牛を殺す」ようなことは避けるべきだと考えます。
 具体的にちょっと言いますと、4ページの制度の対象の10行目あたりに、「国等が行う公共事業だけでなく民間事業も含めた事業の計画策定者も対象とすべきである」と書いてありますけれども、仮に民間事業者をここでいうSEA制度の対象とする場合であっても、公正な競争の観点から、あくまで計画段階、すなわち事業者として意思が固まらない段階で、その内容について公衆を関与させるようなことがあってはならないと思います。そのようなことになりますと、例えば、もっと具体的に言いますと、原子力発電の立地等を想像していただければわかると思うのですが、今重要な温暖化対策が大幅に遅れるようなことが予想されます。温暖化が加速されますと、本当に世間で言われる、あるいはIPCCで言われているような温暖化が加速されていくと、生物多様性の議論そのものが吹っ飛んでいくというか、色あせていくことになりかねません。
 もう一つ言います。5ページの評価結果の取扱なんですが、「なお、我が国で導入すべきSEA制度の柔軟性にかんがみれば、その評価手続自体をもってその後の事業実施段階における環境影響評価の手続自体を完全に省略することは適当ではないと考えられる」と書いてありますけれども、本当にこの日本版SEA制度を競争環境にある民間事業者にもあえて課すという意義があるならば、アセス全体として手続を効率化するというような、事業者へインセンティブを与えるようなものでなければならないと私は考えます。
 以上です。

○鈴木部会長 冨田委員。

○冨田委員 ありがとうございます。
 私も、SEAについてお願いがございます。もともと環境アセス法の目的自体が、アセスの手続を通じて環境保全に十分配慮して事業を行うということだと思います。今回のSEAを民間事業者に適用した場合、例えば期間の問題とか、あるいは負担の問題がどのくらいになるかというところがよく分かりませんが、仮にそれが事業者において耐え切れないようなものになって、手続が大変だから事業をやめるということになったら、ちょっと問題だと思います。ご説明にもありましたように、答申としては、事業の種類・特性に応じた柔軟な制度にしようということで、答申の文章としてはこういうことだと思いますけれども、具体的にどのように柔軟にするかというところがポイントだろうと思います。民間事業者については、特段の配慮が必要で、民間事業者の活力を損なわないという観点が必要ではないかと思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 田中委員。

○田中委員 ありがとうございます。
 私もSEAと、それからそのほかに2点ほど技術的なことを申し上げたいと思います。
 全体として見ますと、SEA制度が我が国に紹介されてもう約20以上たつかと思います。もっと長いかもしれません。30年近くなるかもしれません。そういう中で、当初は閣議要綱アセスから始まりまして法アセスに至り、そして今回こういう形で、手続に入る事前の段階でのこうした制度が一応形を見てきたということで、私自身は今回の答申の方向というのはひとつ尊重すべきかなと思っております。
 今、種々ご議論がありましたような民間事業者を含むことに対してどうかというご議論は、確かに専門委員会の中でもございましたけれども、先ほどの委員からのご紹介もありましたように、柔軟な制度にすると。民間事業者も含めるけれども、その部分は対応可能な形にしていくという、そこのところの工夫があることで制度として成立していくのではないかなと考えております。
 本来、SEAというのはもう少し上位の段階、いわゆる複合的な影響とか総合的な影響を見るということですので、これは今後の検討課題としておりますけれども、そうした長い射程を考えれば、今回はこのSEA制度が第一歩として制度化されていくというのはいいこと、喜ばしいこと、環境面から見ると、前進になるのではないかと思います。いずれにしても、環境アセスメント制度というのは、環境と開発あるいは事業との調和を図るということでございまして、事業そのものを拒否したり、あるいは拒絶するということではなくて、事業をいかに環境面と調和させていくかという趣旨であろうと思います。
 それがSEA制度についての私のコメントでございまして、あと2点、ごくごく簡単な技術的な問題について、ちょっとお尋ねあるいはコメントをさせていただきたいと思います。
 1つは、この5ページに国の役割と、これはウのところですが、「住民、地方公共団体及び国(環境省)の役割」という表題あるいは本文がございまして、ここは「環境省」と書いてありますが、ほかのところでは実は「環境大臣」という表記になっております。恐らく法文構成上の工夫で、「環境省」あるいは「環境大臣」と使い分けているかと思うんですが、その意味を少し補足しておいていただいたらいいのではないかと思います。これが1点でございます。
 それから2点目は、これも細かなことで恐縮なんですが、12ページの9番のところに、環境影響評価における審査の透明性の確保というのがございます。最後のパラグラフに、「環境大臣が」ということで、意見形成に当たって、「有識者の意見をより適格に踏まえることが望ましいと考える」とありますが、この漢字は「適格」でいいのか、あるいは別の「的確」がいいのか、どうもちょっと読むと、この「適格」は資格に適しているという意味合いではないかと思いますが、ちょっと考えたらいいのではないかと思います。
 以上2点です。ありがとうございました。

○鈴木部会長 それでは、岩村委員。

○岩村委員 私からは、前にも一度申し上げましたけれども、手続の重複のことについてお話を申し上げたいと思います。8ページの国からの意見提出に絡むのですが、手続のないところに新たに手続をつくる、今まで環境に関する意見が言えなかった部分をきちんと言えるようにするというのは、私も大賛成ですが、そうではなくて、追加した場合に、その後の手続で、私も寡聞にしてあまり例を知りませんけれども、例えば公有水面埋立法などによると、埋立免許の前に、国との協議の中で、環境の問題をもう一度やることになっていますね。そうしますと、同じことを2回やってしまう部分が出てくる。全部が全部とは言いませんが、多くの部分が重なってくるわけです。それで、ほかのSEAとか、審査のあたりは、その辺は配慮していろいろ言葉が付け加えられていると思うんですけれども、この8ページについてだけはそれが全くなくて、やるべきである、必要があるということだけ書いてある。そこは何か配慮がないと、結局民間も含めて、事業者にとって二度手間になってしまうおそれがあるかと思います。何かそういうものを調整する。これは立法されると思うので、立法の段階で調整をしておかないと、同じことを2回書類をつくる、2回調査をするということになりかねないので、その調整規定といいますか、調整が要りますよということをどこかに書かれたほうがいいのではないかと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 鷲谷委員。

○鷲谷委員 専門委員会の委員でもありますので、答申案を支持し、特に生物多様性保全のための戦略的アセスメントの導入を重視する立場から、先ほど来、地球温暖化対策の重要性にかんがみて、発電所などの民間事業の足を引っ張らないように柔軟にというご意見がありましたので、それに対して一言だけ意見を述べさせていただきたいと思います。
 地球温暖化対策は大変重要な課題ですけれども、生物多様性保全はもとより、地域レベルでの環境問題も含めて、それらとの間にトレードオフを生じることがないよう、総合的・統合的な視点、むしろシナジーが発揮できるようなWin-Winの対策ということを考えていくことが、持続可能な社会をつくるに当たっては大変重要なことだと思います。いずれの環境に関する対策も、手段は唯一ではないんです。どういう手段をどのように組み合わせていくかということで多くの環境問題に対してよい効果を発揮する手段をとっていくことができると思うんですが、そのためには科学的・客観的で総合的な評価というのが欠かせません。環境影響評価に戦略的な面を取り入れていくということは、その点での有効性もあると思います。答申案で提案されている日本型の戦略的アセスメントも環境に対する対策にシナジーを確保する効果を発揮するのではないかと期待しております。
 生物多様性に関して、もちろん上位計画等で配慮されれば一番いいんですけれども、ある程度場所が限定されてからでも、事業が完全に固まってしまう前に検討することができれば、随分保全効果は上げられると思います。負担がかなり大きいというご意見もありましたけれども、既存の情報というものがしっかり整備されていれば、恐らく負担はそれほどない一方で、事業が決まる前にそういう手続を踏むことで、事業者にとっても、地域にとっても、また、ちょっと大げさですけれども、人類にとってもよい事業というものが計画できるのではないかと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 大塚委員。

○大塚委員 専門委員会のほうに属させていただいておりますが、2点ほど、戦略アセスの部分と温暖化対策との関係について若干申し上げて、1点、さらに追加的にお伺いしておきたいと思います。
 まず、戦略アセスにつきましては、先ほど来、民間事業に対して広げるのはどうかという問題をご指摘いただいていますが、これは浅野座長も先ほどおっしゃったように、日本版の戦略アセスですので、EUでは事業アセスでやっていることがほとんど対応するようなことになりますので、問題点というか、論点としては、原則複数案を出していただくというところだけでございますので、そういう意味では民間についても特に無理なものではないという考えに至っております。ただ、柔軟に事業に応じて対応する必要があるということは報告書に書いてあるとおりでございますし、先ほどご指摘があった5ページのところで、例えば「環境影響評価の手続自体を完全に省略することは適当ではない」と書いてあるのは、これは別の読み方をすれば、一部省略することはあり得るということでもありますので、効率化ということは当然考えなければいけないと私も思っているところでございます。
 それから、温暖化対策との関係でございますが、これは風力発電との関係の問題が議論されましたが、温暖化対策を着実に実行していくというためにも、風力発電によって健康被害が生じたり、おかしな環境影響が生じるということがないようにするということはぜひ必要だと思われますので、そういう観点からアセスの対象にしたほうがいいと考えております。ただ、あまり小さい規模のものまで含めたほうがいいかどうかは問題がございますので、それらの規模については今後検討されることになろうかと思います。
 1点、これは当たり前のことかもしれませんけれども、申し上げておきたいのは、7ページの最後の行にございますように、リプレースとの関係では、場合によっては評価項目の絞り込みを通じた環境影響評価に要する期間を短縮等ということがございますが、これは恐らく法律で何らかの規定を入れないといけないということになろうかと思いますが、そういう理解でいいかどうかということだけを質問させていただきます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 猪野委員。

○猪野委員 どうもありがとうございます。民間事業に従事している者として、少しコメントをさせていただきたいと思います。
 戦略的環境アセスについてですが、その趣旨である早期の環境配慮は現行事業アセスでも十分実施してきており、事業の枠組み決定後であっても、柔軟に計画を見直しながら今まで環境アセスを行ってきたということは、まずご理解いただきたいということが一点ございます。特に、いろいろな委員の方からも意見が出ておりましたけれども、競争環境にあります民間事業においては様々な問題があることをこれまで何度かお話ししてまいりましたとおり、特に発電所建設におきましては、燃料や地点についての複数案は現実的に存在しないと思っております。さらに、施設の配置や構造についても、場合によっては単一案とならざるを得ない場合も出てくると思います。資料1-1の答申案につきましては、4ページで「柔軟な制度」という言葉で片づけられておりますけれども、今言ったところも明確にしておくべきではないかと考えております。
 それからもう1点は、事業アセス前に別途SEAの手続を課すことになれば、アセス期間のさらなる長期化につながっていくと思っております。今お話も出ました低炭素社会実現に不可欠な原子力発電所の新増設や、火力発電所の高効率化などが大幅に遅延するおそれが出てくると思っております。したがいまして、仮にSEA手続を導入した場合でも、全体のアセス期間が現行と同等もしくは短縮されるといった効率的な制度設計が必須ではないかと思っております。今言いましたように、競争環境にある民間事業特有の課題が明確に解消された制度で、なおかつ事業者にインセンティブを与える制度でなければならないと考えております。
 特に資料1-2のほうで、今回のパブリックコメントにおきましても、SEAに関する意見総数が1,700件ぐらいのところの約半分がSEAに関する意見だと思いますが、そのうちの約8割で、民間事業へのSEA導入は慎重であるべきといった意見が出ております。したがいまして、制度設計の段階では十分議論を重ねる必要があると考えます。
 これはSEAではなく、風力発電のほうですが、まだ科学的根拠に基づいた客観的な評価、例えばバードストライクとか、低周波音を含んだ騒音については、まだ明快な評価ができていない状態であり、そのような段階で拙速に評価項目をぱっと入れてしまわないよう、十分留意する必要があると思っております。
 以上であります。

○鈴木部会長 浅野委員。

○浅野委員 それでは、今いろいろとご意見をいただきましたので、後で事務局に答えてもらいたいと思いますが、まず田中委員ご指摘の「適格」は、これは誤植でございますので、ご指摘をありがとうございました。訂正をさせていただきます。
 それから、いろいろいただきましたが、まず林委員からご質問がございましたので、これはちょっとお答えしたほうがいいと思います。少なくとも現在のアセス法は、環境基本法の20条を前提にしておりますので、土地及び工作物の設置あるいはこれに準ずるということになっていますので、その範囲でのアセスの制度を組み立てざるを得ないということになりますが、それらの決定に当たっての配慮事項というのは、環境面からの配慮以外の配慮も当然あるわけで、それはそれぞれの事業を決定し、あるいは許認可権者が判断されるものである。
 ハザードマップの区域内で、おっしゃっていることはよくわかるわけですが、それをどうするかということについては、私も本来はアセスの中で一緒に扱うことが望ましいと思いますけれども、完全にアセス項目に特化して議論することは難しいと思いますので、例えば公共事業系のものであれば、PI手続の中で一括してやってもらうみたいな話をしていますから、そういう中で扱われるのではないかと思います。
 2番目の点に関しては、これは既に現実にアセスの中では議論しておりまして、例えば私が審査をした事例でも、あるダムからあるダムに導水路を引くといったことがあって、水量調節をやろうというのですが、そのときに専門家の方から、こんなことをやって種の撹乱が起こったらどうするんだ、両ダムの生息の同種の生物であっても、遺伝子上どうなのかということを調べろというご意見があって調べたことがありますから、この点は多分今の枠組みの中でも十分に議論しようと思えばできるということだと思います。
 3番目に関しては、これも多分もっと政策段階のSEAに属する話ではないかと思っていまして、今回の報告の中では、ともかく基本法の19条と結びつける形でのアセス、本来これは国あるいは政策決定者そのものが行うべきアセスが必要だということを指摘しておりますので、引き続き議論をしていく必要があると考えております。
 それから、荻原委員から風力発電に関してのお話がございました。それに関連して心理学等の専門家ということがございましたが、もともとアセスにおける評価というのは最終的には人文・社会科学を交えたものでなければいけないということだと思いますので、現実にアセスの審査などを行う場合でも、そのような分野の専門家を入れるということはもはや常識化していると思うわけです。ですから、むしろ事業者がアセスを行われるときに、評価の段階で技術の側面だけに着目してというか、テクノロジーだけで評価するという発想をやめていくということは必要だと思いますから、これはアセス制度の今後の進展の中で定着させるべきものと考えられます。
 なお、風力に関して、ほかにもいろいろご意見をいただきましたが、確かに技術的な面でまだ未解明の部分があるということは、おっしゃるとおりであります。私が知り得るところでは、風力に特化して低周波の健康影響というものに関しては、既に研究を始めるという動きがありまして、近々決定されるということでありますから、これは早急にそういう結論をいただきながら、どういうクライテリアで判断するのがいいのかということが明らかになるということに期待したいと思っております。
 あとは全体にわたることでございますけれども、民間事業について柔軟にという書き方をしたわけですが、これは、ちょっとこういう例えは適当ではないのですけれども、全く適当でないということを覚悟の上で申し上げますと、現在のアセス法をつくったときに、土地を造成したり、海面を埋め立てることについてはアセスをやっているんですが、それから先、その埋め立てられた土地、造成された土地にどういう上物ができるかについて、アセス法は対象にしていないのです。どうして対象にしなかったかという理由ははっきりしていまして、当時は公害問題を意識していましたから、建てる物については公害規制法があるではないかと。そうすると、それで規制法をクリアできるのなら問題はないはずだという前提であったと思います。したがって、上物についてのアセスということが全然議論されていないのですが、本来はそれについてもちゃんとアセスをやるということが、当時とても不可能な状況ですから、そんな議論はできなかったと思いますが、今の感覚でその議論をやっていたら、上物についてのアセスということになっていたかもしれません。そうなっていたとして、例えばある海面埋め立て地にある製鉄メーカーが工場をつくるというときに、どんな規模の工場にして、またそこでどんなものをどれぐらいでつくるかということを、市民の意見を聞いて、それを尊重して決定しなければいけないということは、誰も考えないと思います。つまり、アセスが対象にしているのはもともと、土を削る、海を埋める、木を切る、そういうことで一体どういう影響を生ずるかということを主に考えながら、さらに公害系の問題についても考えるということでやってきているわけですから、そうすると、もし最初からこの国で多くの民間事業がアセスの対象となるという形で現在のアセス制度が作られていたならば、今ごろこんな議論をやらなくて済んだはずです。ところか、不幸にも、当時唯一民間事業と言えるものは電力だけでございました。ですから、何かいかにも電力だけがわがままなことを言っているかのような印象を与えてしまうのですが、これは経過を考え、よくよく冷静に考えれば、そんなにむちゃなことを言っておられるわけではないという理解を私どもはしております。ただし、さっき言ったように、土を動かす、海を埋める云々といった話については、何をやろうと同じことではないですかということですから、そこは淡々とやらなければいけませんと、こういう話をしているだけでございます。
 その上で、現在は、前回この部会でご指摘いただいて、私どもも実はハッとした面があるわけです。道路も民間事業になりましたねと。そうなりますと、今までは当然公共事業だと思っていたものが民間事業になってしまうわけですから、それを考えたときに、民間事業は別でございますということは到底言えません。しかし、面開発あるいはエネルギー施設、道路、交通施設、それぞれ仮に民間事業がやるとしても、事業主ごとに当然性格は違いますから、どの段階ではどんなことをやらなければいけないかは個々の事業種ごとに考えざるを得ない。だから柔軟にということを申し上げているわけでございます。
 最後にもう一つだけ申し上げますと、およそ今アセスの対象となっている事業あるいはそれに準ずる事業で、最初から全く環境のことなどを考えないで計画をお立てになる事業者というのは極めてまれだと思います、全くないとは言いませんけれども。ですから、今までも既に考えるときに、環境についてはいろいろなことをお考えになっている。でも、環境はこうだけれども、しようがないという形で計画を立てる。そして、その次にEIAの段階に入る。このようになっているわけですから、今この日本型SEAということで、専門委員会が考えましたことは、特別に新しい手続を付加するというよりも、むしろ今までやっておられたことをそのまま、できる段階でオープンにしていただくということではないか。だから、新たな調査をしろと言っているのではなくて、文献による調査でまず基本的にやってくださって結構でございますということも書きました。もしこの日本型のSEAを取り入れることによって時間がものすごくかかるとか、大変な手間がかかるといったことを我々が構想していたとするならば、それはご批判を受けることになろうと思いますけれども、しかしそんなに丁寧に手間をかけなければならないほどのことをやるのだったら、それはもうSEAではないわけです。つまり、事業計画の中身の詳細が決まらなければ何も調査・予測・評価できないということになります。ですから、我々は、計画を確定する前にいろいろ調べることについて、ともかくある種の手続を柔軟にいろいろ入れていく必要があるだろうと考えました。繰り返しますが、事業種、その事業内容によってさまざまであります。
 最後になりますが、田中委員のご質問でございましたが、ここだけ「国(環境省)」と書いてあるのはどういう意味かと。まさに、そういう意味であります。柔軟でありますから、ここに「環境大臣」などと書けば、全部何らかの手続が、がちがちっと入るというイメージを与えてしまいますので、そのようにできる場合はおやりなさい、できない場合はもうちょっとソフトにやることもできますよというつもりで、あえてここだけは「環境大臣」と書かなかったということでございます。
 あとは事務局でお答えください。

○鈴木部会長 大体いろいろなご質問にお答えいただいたように思いますが、事務局のほうで何か補足はありますか。

○花岡環境影響評価課長 林委員からいただいたご質問につきましては、今、浅野委員がお答えになってしまわれたと思いますので、ご質問につきましては、大塚委員からのものが1つあったかと思います。リプレースについて、7ページ、リプレースの評価項目。方法書における評価項目の絞り込みなどをするときには法律で何か書かなければならないのかというご質問……。

○鈴木部会長 手続の短縮です。

○浅野委員 これは、法律事項で期間短縮というところまで踏み込んでやるということは専門委員会で合意に至っておりませんので、事実上、方法書の簡素化によって時間は短縮できるはずだという趣旨で書いております。

○鈴木部会長 よろしいですか。

○花岡環境影響評価課長 すみません。どうもありがとうございました。

○鈴木部会長 予定した時間を大分オーバーして熱心にご議論いただいているのですが、この環境アセス法というのが環境政策としてはかなり上位に位置づけられるものになっていくと思います。したがって、ここでご議論いただくことというのは、これからいろいろな意味での事業を進めていくに際して、ある場合に環境を超えて、国としてどのように考えていくのかということを判断していく上で非常に重要だと思います。まさにいろいろなベネフィットが多様化していくようなところであり、またそこに関わるリスクであり、コストでありが関わってくるというところで、どのように国として系統的にプライオリティーをつけていくかといった話は非常に難しい問題ですが、こういう法律の適用を通じてむしろ国あるいは国民が成熟化していくということが本当は必要なことであろうと私自身は感じております。それから、民間を……。はい。

○浅野委員 答弁漏れが1つありました。岩村委員からのご指摘の点にちょっとお答えしておりませんでした。ちょっと先に、すみません。
 ご指摘の点は、ご懸念なきようというのが答えでございます。すなわち、ここで考えていますのは、もう一遍国への協議というのが消えてしまった部分について、全く環境大臣の関与ができなくなるものですから、その部分について入れましょうということでございます。ですから、手続的には、ここで二重ということは起こらないと思います。

○岩村委員 泡瀬の問題みたいな国の協議がいるケース、そのような問題は当然やらなければいけないというのはよくわかるのですが、重複した手続はやらないと言っていただければ良いのですが、必ずしもそうはなっていないのです。

○浅野委員 そうではなく、今までは環境大臣はどこで関与するかといいますと、要するに主務大臣が最終のオーケーを出す段階で環境大臣が入りますので、それが消えてしまった地方公共団体の長が自ら国の事業について許認可権を握る場合は、国が発議をして都道府県知事が許認可しますので、重ねて国はチェックしないんです。そうなりますと、それについては環境大臣が出る幕がなくなってしまったものですから、そこに入るという趣旨です。

○岩村委員 それは百も承知で、その部分は泡瀬で大問題になったし、国会でいろいろな答弁があることも十分承知なので、それはやっていただかなければいけないと思うんですが、そうではなくて、民間等の事業については事前にやって、さらに公有水面埋立法だと、もう一度法的に意見を聞くことになっていますので、同じことを2回やらなければならない部分があるんです、その環境への影響に関して。だから、そこのところは調整しないと、ほかのところはそういう調整をすると書いてあるのに、ここだけ書いていないので、逆にこの部分は重複を排除しないということを強調したようになっているのではないかと。

○浅野委員 その点につきましては、むしろ公有水面埋立法の意見の際の事前の協議の話と、アセス法での大臣意見の話ですから、また性格を異にするものですから、当然そこで不必要な重複が生じないように、それはしっかりと制度上の調整をさせていただくということで、今、役所の間でも調整させていただいているところでございます。

○鈴木部会長 これから具体的な法案化がなされる段階で、いろいろと詰めるべきところがあろうかと思います。特に、ご指摘いただいて重要だったのは、民間側の手続の問題、あるいはこのアセスが入ることによってどういうインセンティブが与えられるのか、そういう面も含めていろいろとこれから効果が生まれてくることがあろうかと思います。また、手続きの期間短縮や、電子縦覧も重要な点ですが、政府の電子化もまだこれからの部分もあり、難しい点もありますが、そういう状況も背景としながら、特に先ほどの二度手間みたいなものはなくしていく。電子化を通じて簡素化を進めていく。というような形で日本型アセスがちゃんと機能していき、それをクリアしているのが日本の企業であるということになれば、これは国際的なクレディビリティーにもつながっていくことになると思いますので、ぜひこの法案をうまくこれから文章化し、立法化していただいて、環境影響評価を今後の国としての重要な指針の一つに据えていくことが必要だと思っております。
 本日ここでいろいろいただきましたご意見につきまして、修文等が必要でしたら私の責任でさせていただきたいと思います。この部会の答申を中央環境審議会総会のほうに上げて、そして総会から大臣のほうに答申をさせていただくというステップになります。幸い、総会のほうの会長も私が務めておりますので、そこはスムーズに進めさせていただけます。
 どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題となりますが、第三次環境基本計画の進捗状況の第4回点検の進め方を議題とさせていただきます。事務局からご説明をお願いします。

○小森計画官 環境計画課計画官の小森でございます。それでは、資料2につきましてご説明させていただきます。
 今年行う第三次環境基本計画についての第4回点検の進め方についての案でございます。平成18年12月20日の第41回総合政策部会におきましては、平成19年から平成22年まで計4回の点検を行うことと決定され、今年の点検が第三次環境基本計画のもとにおける最後の点検になります。
 今年の重点点検分野については、さきに申し述べさせていただきました第41回総合政策部会におきまして、四角囲みにあります地球温暖化問題に対する取組、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組、化学物質の環境リスクの低減に向けた取組、生物多様性の保全のための取組、環境保全の人づくり・地域づくりの推進の5分野を重点点検分野とすることが決定されています。
 次に、点検のスケジュールについてご説明申し上げます。2のところでございます。最初にアンケート調査の実施とありますが、既に事務局におきまして、国民及び地方公共団体に対するアンケート調査を実施しております。これは、国民及び地方公共団体の環境保全に関する取組の状況等を把握するため、毎回の点検時に実施している調査でございます。その後、関係府省におけ自主的点検、ブロック別地方ヒアリングを実施し、これらの結果を踏まえて、夏ごろから秋にかけて総合政策部会において審議をしていただき、第四次環境基本計画の見直しのスケジュール等もにらみながら、例年よりやや早く、9月ごろに点検報告書を取りまとめていただくスケジュールといたしております。
 なお、点検報告書は、中央環境審議会から環境省に報告し、その後、環境省において閣議に報告することとしております。
 2ページをご覧ください。点検の進め方についてでございますが、第41回総合政策部会決定に基づき、これまでの点検と同様、重点点検分野のうち、中央環境審議会として関心が高い事項を重点調査事項と位置付け、点検を行っていただくこととしております。
 [2]でございますが、今年行う5つの重点点検分野のうち、個別計画が存在する3分野、地球温暖化問題に対する取組、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組、生物多様性の保全のための取組につきましては、第2回点検と同様に、点検作業の重複を可能な限り避けるため、個別計画の点検等を活用することといたし、当該3分野を所掌する中央環境審議会の部会における個別計画の点検や、重点点検分野に係る検討の報告等を通して点検を行っていただくこととしております。
 このうち、地球温暖化問題に対する取組、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組につきましては、第2回点検において設定した3つの重点調査事項は、それぞれの重点点検分野の内容を概ね網羅しており、依然として重要な事項と考えられることから、今回の点検におきましても、同様の3つの重点調査事項を設定することといたしたいと考えております。
 生物多様性の保全のための取組につきましては、第1に、平成21年度に実施した第三次生物多様性国家戦略の実施状況の点検において、同戦略に掲げられた4つの基本戦略ごとに点検を行っていることなどから、今回の点検におきましては、この4つの戦略に対応する4つの重点調査事項を設定することといたしたいと考えてございます。
 [3]でございますが、化学物質の環境リスクの低減に向けた取組、環境保全の人づくり・地域づくりの推進の2分野につきましては、昨年の第3回点検と同様に、重点点検分野ごとに、第2回点検における重点調査事項と異なる新たな重点調査事項を1分野につき1つ設定して、その取組状況等の点検を行うとともに、第2回点検における重点調査事項については、第2回点検報告書において掲げられている「今後の政策に向けた提言」の内容について、その後の取組状況等の点検を行うことといたしたいと考えております。
 なお、第3回の点検と同様、縦割り4分野の点検に当たっては、ほかの分野との関わりや連携状況についても点検を行うほか、すべての重点点検分野について、分野ごとに、今後行われる第四次環境基本計画の策定に向けての意見も聴取することといたしたいと考えております。
 このほか、予防的な取組方法の考え方に基づく施策のフォローアップも行うことといたしたいと考えております。
 具体的な重点調査事項等の案につきましては、それぞれの重点点検分野の主担当の先生方にご相談させていただき、3ページから5ページにあるとおりといたしております。
 地球温暖化問題に対する取組につきましては、鈴木先生にご相談させていただき、重点調査事項として、京都議定書の6%削減約束の確実な達成のための取組、温室効果ガスの濃度の安定化に向けた中長期的継続的な排出削減等のための取組、地球温暖化による避けられない影響への適応のための取組の3つを設定しております。
 物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組につきましては、崎田先生にご相談させていただき、自然の物質循環と社会経済システムの物質循環の両方を視野に入れた適正な循環の確保、関係主体の連携や国際的な取組による施策の総合的かつ計画的な推進、物質フロー等に関するデータの迅速かつ的確な把握、分析と公表の3つを設定しております。
 生物多様性の保全のための取組につきましては、鷲谷先生にご相談させていただき、生物多様性を社会に浸透させる取組、地域における人と自然の関係を再構築する取組、森・里・川・海のつながりを確保する取組、地球規模の視野を持って行動する取組の4つを設定しております。
 4ページでございますが、化学物質の環境リスクの低減に向けた取組につきましては、浅野先生にご相談させていただき、新規重点調査事項として、科学的な環境リスク評価の推進、それに第2回点検後フォローアップ事項として、化学物質の環境リスク管理とリスクコミュニケーションの推進、国際的な視点に立った化学物質管理の取組の合わせて3つを重点調査事項として設定しております。
 5ページでございますが、環境保全の人づくり・地域づくりの推進につきましては、田中先生にご相談させていただき、新規重点調査事項として、多様な主体の連携・協力によって、より良い環境、より良い地域をつくるための地域全体としての意識・能力を向上させる取組、いわゆる地域環境力を向上させる取組、それに第2回点検後フォローアップ事項として、環境保全のために行動する人づくりと組織・ネットワークづくりのための取組、環境資源の保全と有効活用の実施を統合的に進める、それぞれの持つ資源や特長をいかした地域づくりのための取組の合わせて3つを重点調査事項として設定してございます。
 最後に、ブロック別ヒアリングについてご説明申し上げます。6ページをお開きください。このブロック別ヒアリングは、第4回点検の一環として行うものでございますが、まず開催地でございます。第41回総合政策部会において、今年は関東、中部、それから中国の各ブロックで実施することといたしております。また、前回同様、シンポジウム形式で実施することといたしたいと考えてございます。テーマにつきましては、今回の点検における重点点検分野の一つである「環境保全の人づくり・地域づくりの推進」を念頭に置き、具体的には、多様な主体が参加する地域の効果的な環境保全対策、または環境資源を活用した地域おこしのいずれかとし、開催地ごとにさらに具体的なテーマを設定していただきたいと考えてございます。
 なお、ブロック別地方ヒアリングにつきましては、本日の案でご了解いただければ、3地域の日程、開催場所等詳細を決め、委員の皆様に書面でご案内いたしたいと考えております。その際には、出席を希望される開催地についてお伺いいたしますので、都合のいいご出席方をお願いできればと考えております。
 説明は以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 第4回点検ということになりますが、平成19年から点検を開始いたしまして、2年で全体をカバーするというやり方をしてまいりましたので、今年が2回目のラウンドの最終年、2年目ということになります。再来年からは第四次の環境基本計画ということになりますので、来年度にはいろいろと第四次環境基本計画の検討に入るということになります。したがいまして、そのときに、これまでの点検結果をある意味ではまとめて、次の基本計画はいかにあるべきかといったことも考え始めなくてはいけないわけでございますので、そのようなことも念頭に置いてこの最終年度の点検をお進めいただければと思っております。
 今ご説明いただきましたことにつきまして、何かご質問等はございますでしょうか。はい、どうぞ。

○藤井委員 重点点検分野(5)について、5ページですが、環境保全の人づくり・地域づくりの推進のところの関係府省についてです。経産省、農水省、国交省、環境省とありますが、今総務省はかなり全国的に地域モデルを取り上げて、もう既に今年度内の予算も大きなものをつけながら動いていますので、これはアプリオリに決まっているのかなとも思うのですが、総務省という項を入れていただけたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

○鈴木部会長 それはぜひお考えください。

○小森計画官 そのようにさせていただきたいと思います。

○鈴木部会長 そのほか、福川委員。

○福川委員 決まっているルールですので、これで進めることに特に異存はございませんが、一つは、国際的枠組みやルールの形成について等の国際的取組の推進で、これはもう今年やりましたからいいんですが、これからCOP16が非常に動いていきますし、かなり従来やってきた京都議定書のベースになっているルールと違った動きが国際的にも出てくる可能性がありますが、そういったあたりは、ここはやれないにしても、例えば地球温暖化問題の取組の中で、必要に応じてやるという弾力的な方向というのがあるかないかというのが、お伺いしたい1点でございます。
 2点目は、民主党のほうが地球温暖化対策基本法というのを今度国会に出すということになっておりますが、これは我々の基本法とはちょっと違うものですから、対象外ということになるのかもしれませんが、あの動きがあったときに、その辺は多少視野の中に入れて議論をするのか。その2点をお伺いしたいと思います。

○鈴木部会長 この重点点検分野(1)の地球温暖化問題に対する取組の特に重点調査事項[2]、それから重点調査事項[3]にも関わるかもしれませんが、国際的に日本がどういう立ち位置をとって、特に途上国に対して、例えば[3]のところではどう関わっていくのかといったことは、環境省で決めるということではないかもしれませんが、国全体の環境という見地から、必要に応じて外務省にもおいでいただくなり、その辺のところは点検を通じて考えていく必要があろうと思っております。
 それから、温暖化対策法に関しては、実際に法律が多分通っていくことになると思うのですが、その後どういう形で政府の中で動いていくのかというのは、まだきちんと把握できていないんですけれども、何かその辺、読みがありましたらご紹介頂くことにしましょう。もちろん、環境省が主務官庁になっていくだろうとは思うんですが、いろいろな仕組みがなかなか柔軟な段階のように見えます。その辺も含めて環境省として、この温暖化対策法が生まれた場合にどうなっていくのか。これはむしろ白石さんからお答えいただければと思います。

○白石総合環境政策局長 コメントさせていただきます。
 ご指摘のように、ただいま温暖化対策の基本法案の民主党のマニフェストになったものが政府の提案ということで今政府部内で調整中でございますので、当然そういう動きというものは、おっしゃられますように、国際的取組の推進という形ではちょっと進み方上うまくはまらないのですが、今、部会長からお話のありましたように、温暖化対策の取組の重点調査事項[1]・[2]・[3]の中にはどれも当然含んで考えなければいけないことでございますので、その進行状況の中で適宜説明させていただいたりということで、いろいろなフィードバックをしてこの重点点検分野(1)をお考えいただくのが一番効率的だと思いますので、そのような形で私どもも対応させていただければと思います。

○鈴木部会長 温暖化対策基本法という、基本法という形で出てきますので、これは重点点検分野(2)に関わるところが循環型社会形成推進基本法、それから重点点検分野(4)が生物多様性基本法、基本法が3つセットで並ぶことになります。環境基本法との関係はどうなっていくのかとか、いろいろなことがありまして、この3点セットがそろったところで、それでは環境基本計画のつくりを次にどのように考えていくのかといったことも多分第四次の環境基本計画を考える上では重要なのではないかと。その辺も含めて、いろいろとご検討、ご議論いただくことがあろうかと思いますが、それはまだ先の話ですので、ちょっと念頭に置いておいていただければと思います。
 よろしいでしょうか。中杉委員、失礼しました。

○中杉委員 すみません。重点点検分野(3)のところですけれども、先ほどの藤井委員と同じように関係府省の話なのですが、ここのところは、c)のところで調査研究の話が入ってきますので、できれば文科省でどんな取組をしているかというのを聞いていただいたほうがよろしいのかなと思います。

○鈴木部会長 これも加えて……。

○小森計画官 文科省とそのような方向で調整したいと思います。

○鈴木部会長 はい、どうぞ。

○浅野委員 アジェンダとして入れておかないといけないのが、2年前から始めている不確実性について横断的に予防的な取組方法の考え方のフォローアップというのが引き続き行われるということと、今後新しく環境情報についての取組状況も横断的に報告をすべきだと思いますので、予防的取組方法と環境情報について、これ以外に報告には入るということをご確認いただきたいということです。

○鈴木部会長 前年度も、それは最後の段階でいろいろと横断的にまとめられた、あるいはそれぞれのところで触れていただいたんですけれども、どうしたらよろしいでしょうか。そのために一回全体でむしろ……。

○浅野委員 それぞれ扱う場所はありますから、そこで扱ったものが取りまとめのときに上がってくると……。

○鈴木部会長 上がってきて、総政部会でということですね。

○浅野委員 そういうことになると思います。最後は総政部会でご議論いただくという手順だと思います。

○鈴木部会長 はい。

○浅野委員 それから、基本法に関しては、いずれの基本法も、少なくとも現状では環境基本法を上位法とするというんでしょうか、環境基本法に基づいてということが出てまいりまして、例えば用語の使い方については、環境基本法で使った言葉はもう他の基本法では重ねて定義はしないという仕掛けになっていると理解しております。ですから、環境基本計画もそういう意味では上位計画ということになろうかと思いますが、先ほど部会長がおっしゃったように、今後、ではどこに重点を置いて環境基本計画を考えるのか、つまり哲学的な部分を重視するのか、それとも実務的に、他の基本計画がない部分に重点を置くのかということは、どこかで腹を決めなければいけないと思います。

○鈴木部会長 よろしいでしょうか。よろしければ、それではこの第三次環境基本計画の第4回点検はこのように進めていただければと思います。
 それでは、報告事項がございます。まず最初は、石飛さんのほうからですね。はい。

○石飛環境経済課長 環境経済課長の石飛でございます。資料3-1と3-2を用いまして、地球温暖化対策税を含む環境省の税制改正要望の結果についてご報告したいと思います。
 まず、資料3-2の温暖化対策税という横長の資料でございます。これは、昨年11月21日の前回の総政部会でご報告したものでございます。これにつきましては、本部会と地球環境部会の合同部会のもとに設置されております、神野直彦先生を委員長とする、グリーン税制とその経済分析等に関する専門委員会でもいろいろとご助言、ご審議いただきまして、それを踏まえて環境省として提案したものでございます。時間の関係で詳しくは説明いたしませんが、1ページ、2ページのところにその概要を書いております。2ページのほうに図がございますけれども、緑色の部分にA、B、Cと書いてあります。暫定税率が廃止されるということを前提にしたA、それからすべての化石燃料にそのCO2比例の課税をするC、それから石油石炭税の天然ガスと石炭のCO2以外の差分を補う意味のB、こういうちょっと複雑な構成になっておりますが、こういうものを今回環境省として22年度の税制改正要望ということで提案しまして、政府の税制調査会でも何度かにわたりましてご審議いただきましたけれども、結果的には十二分に審議を尽くしたというところまで至りませんで、引き続きまた検討するということになったわけでございまして、その位置づけが昨年の末にまとめられました税制改正大綱の中に盛り込まれているところでございます。
 資料3-1に移らせていただきます。3-1の1ページ目は「はじめに」ということでイントロダクションの部分でございますので、2ページをご覧いただきたいと思います。2ページの中ほどに、(3)暫定税率、地球温暖化対策のための税等とございまして、[1]は暫定税率でございますが、これはもう報道等でよくご存じのとおり、暫定税率は廃止するということになったわけでございますけれども、当分の間は、温暖化に与える影響、それから急激な税収の落ち込み等を勘案して、揮発油税、地方揮発油税、軽油引取税については、現在の税率水準を維持するということになったわけでございます。
 それから、[2]の太字で表しております地球温暖化対策のための税ということでございまして、最初のパラグラフは、欧州各国でこういう温暖化対策のための税の見直し・強化が進んでいるという紹介でございますが、その後、「我が国における環境関連税制による税収の対GDP比は、欧州諸国に比べれば低いといえますが、今後、地球温暖化対策の取組を進める上で、地球温暖化対策のための税について、今回、当分の間として措置される税率の見直しを含め、平成23年度――再来年度――実施に向けて成案を得るべく更に検討を進めます」。こういうことが大綱に盛り込まれました。これまでは引き続き検討ということであったわけですけれども、今回初めて「平成23年度実施に向けて」ということで、実施の年次が入れられたということは、一歩進められたと我々としては受け止めているところでございます。
 この大綱を受けまして、今の国会にこういう内容を含めた税制の改正法案が提出されておりまして、現在国会で審議中でございますので、こういった位置づけも条文として書かれているものになってございます。
 今後でございますけれども、また来年度に向けて政府の税制調査会で議論がなされるわけでございますけれども、当分、それに対応して私どもとしても専門委員会でさまざまなご議論をいただきたいと思います。特に税収の使途をどうするか。これは、先ほどの温暖化対策の基本法、さらにそれに基づく計画とも非常に密接に連動いたしますけれども、その税収の使途をどのようにするかという議論が必要だと思っております。また、地球温暖化対策全体との関係におきまして、例えば排出量取引制度とはどういう調整が必要なのかといった点もご議論いただく必要があろうかと思います。また、海外でフランスが炭素税を導入するといった動きがあるとか、我が国の国内でも、課税による価格効果、財源効果、家庭・産業への影響はどのようになるのか、またそれに対応して減税・免税をどう考えていくか、こういうこともまた最新の情報を取り入れながら専門委員会でご議論いただいて、これからの政府税制調査会の中の議論に反映して、23年度実施に向けて成案を得るという政府の中での作業に我々としても積極的に貢献していきたいと思っております。また、その過程で、昨年の政府税制調査会でもさまざまな各界のヒアリングを行ったりということがございましたので、そういう国民の皆様や各界の意見を取り入れていきながら議論を進めていくということになろうと思っております。
 以上で報告を終わらせていただきます。

○鈴木部会長 続きましてもう1件ご報告をいただきましてから、ご質問等がありましたらお受けしたいと思います。

○秦環境研究技術室長 続きまして、資料4でございます。環境研究・環境技術開発の推進戦略の改定につきまして、私、環境研究技術室長であります秦からご報告を申し上げます。
 改定の背景というところでございますけれども、そもそもこの環境研究・環境技術開発の推進戦略と申しますのは、環境研究開発のいわば5カ年計画のようなものでございます。平成18年3月に中環審の答申としていただいておりまして、以来、技術開発を進めてきたわけでございます。本来であれば、22年度までの5カ年ということなんでございますけども、1年前倒しで改定いたしたいと考えております。
 2つ目、3つ目の矢印のところがその理由でございますけれども、環境を巡る社会的状況が大きく変化しているということ、それから2点目に、総合科学技術会議におきましても、科学技術基本計画の見直しの議論が開始されております。グリーンイノベーションの重視等、環境方面に非常に力が入れられるのではないかと思われるところでございます。
 以上のような状況を踏まえまして、推進戦略の改定につきまして、昨年12月に諮問いたし、本部会のもとに設置されております専門委員会におきまして審議を開始したところでございます。今年の5月を目途に取りまとめる予定でございます。
 専門委員会につきましては、下の表にございますようなメンバーでご議論いただいております。安井先生を委員長といたしまして、鈴木部会長にもご参画をいただいております。これまで2回ほど開催いたしておりまして、基本的な考え方あるいは方向性等についてご議論いただいたところであります。中長期を見据えつつ、5カ年間でどういう研究開発を進めていくかといった視点、あるいは我々がやっている主たる研究領域、低炭素・循環・自然共生・安全といった4つの研究領域の横断的な領域、こういったところをしっかり研究すべきではないだろうかといったご議論をいただいているところでございます。これから具体的な研究課題について議論していく予定でございます。5月にご報告させていただければと思っております。
 以上で終わります。

○鈴木部会長 環境税、また環境省税制改正要望、それから環境研究・環境技術開発の推進戦略、この2点についてご報告いただきましたが、ご質問あるいはご意見がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。それでは、林委員。

○林委員 この温暖化対策税のグリーン化という点なのですが、これをかけようとしている対象が、特に自動車を中心とする動産に非常に重きを置かれているように見受けられます。それは非常に重要なんですけれども、一方で不動産、土地利用とか、建物、それからその配置も非常に重要です。建物については、建物単体の環境性能に関しては考えられ、省エネの推進などが入ってきています。しかし、それだけではなくて、まちの形とか都市の形は、これは固定資産税など不動産の税制あるいは住民税とかが関係してくると思うのです。こういうところに網をかけていかないといけない。それは長期には非常に将来のライフスタイルを決定づけるためで、そちらにもぜひ目を向けていただいて、いわば土地利用の税制のグリーン化とか、土地利用のグリーン税制とか、そういう視点を入れていただく必要があると思います。
 以上です。

○鈴木部会長 よろしいですか。はい。
 あと、善養寺委員。

○善養寺委員 林先生と同じことですが、建物単体で省エネの建物をつくってもなかなか省エネになっていないのが現実でして、省エネ住宅を推進することは大変大事ですけれども、どちらかというと、そういうものを総合的に管理していく仕掛けに対して何か措置ができないか。エリアマネジメントやエネルギーマネジメントとか、それらを組織するときの優遇措置みたいなものを。特に、エリアマネジメント等の法人をつくる際にも、なんら位置づけがなく、非営利のNPOでも、自治体と違うので、権限がなく、株式会社だと、扱いがどうなのかと思われ、今、まちぐるみで省エネルギーをはかるためのエリアマネジメント法人みたいなものが必要ではないかと思われ、そういう点で、地域全体でエネルギー管理をしていくような法人に何か措置があったほうが、個々の建築のみに優遇するよりは良いのではないかと思います。変な話ですけれども、エコハウスをつくるような方の消費エネルギー量はエコハウスをつくれない方よりもはるかに大きいというのが設計する立場で学んできたことです。林先生の先ほどの意見の具体的な案としては、エリアマネジメントに対するエネルギーマネジメントみたいなものに措置がとられるほうがいいのではないかなと思います。現在、そういうもの自体がないんですけれども。
 それともう一つ。この税金に関して、使途を特定財源としないでチャレンジ25に向けた政治パッケージに盛り込むと言っていますが、政権がかわらなければチャレンジ25に力を入れるんだとは思うのですが、特定財源ではなくて一般財源としたときに、そこでどうやってグリーン税金の使途の担保ができるのかがよくわからないんですが。という2つが意見です。

○鈴木部会長 ちょっとお答えになりにくいところもあろうかと思いますが、もしあるようでしたら。

○白石総合環境政策局長 先ほど課長の説明にもありましたように、この税をめぐる議論ではさまざまな意見がございますので、そういうご意見を踏まえて対応するわけでございますけれども、ちょっと2つ申し上げておきます。
 1つは、今、地球温暖化対策税を中心にご説明をさせていただきましたけれども、そのほかの税制改正も当然、税制全体のグリーン化を通じて世の中のグリーン化をする、重要なツールとして税制を使いましょうということは、これは政府の合意でございますので、いろいろな知恵を各省競い合うようにしてやっていかなければならない。そういうときに、あらゆる手段を尽くしてということでございますので、個別の住宅のこともありますし、それからまちづくりに何か税制上のいろいろな仕組みができないかとか、これは国土交通省を中心にいろいろな問題意識を持っておりますので、その辺のことも議論を今後していかなければならないと思っております。
 それから、税の使途でございますけれども、それをチャレンジ25のために中心に使っていきましょうということは合意があるわけでございますが、テクニカルにそれを目的税としたほうがいいかどうかということは、政府部内でもいろいろな意見があるところでございますので、今日の委員の意見も参考にしながら、また神野先生の専門委員会で議論していこうと思っております。
 どうもありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 永里委員、ご意見ですか。

○永里委員 非常に素朴な質問で、けちをつけたりとか、そういうことではないんです。資料4の委員を見ましたら、学者の方々だけなんです。それで、民間の研究機関の人を排除されているのかどうかとか、言いにくいお答えでしたら言われなくても結構なんですが、何で学者だけなのかということについてちょっと疑問を持ったものですから、それだけです。けちをつけているのではないんです。聞きたいんです、はっきり理由を。

○秦環境研究技術室長 メンバーの皆様方を拝見しますと確かにそうなんですけれども、最後に山口委員に入っていただいておりますが、この方は純粋に民間の方でございます。

○永里委員 お一人だということですね。山口さんのことはよく知った上で質問したんですけれども、何か別に理由があるのではないんですか。(笑)

○秦環境研究技術室長 特段意図しているわけでは全然ないんでございますけれども、こういった陣容でやらせていただいております。

○白石総合環境政策局長 補足いたしますと、特段意図めいたものは、私、局長の立場であまり考えたことはなかったんですが、確かにご指摘いただきますと、もう一つあるのが、文化系・理科系でいうと、理科系の先生が多いなということもちょっとあります。ただ、これはあくまでも環境技術開発でございますので、それはいいんだろうと。もう一つありますのは、主なファンドのシェアからいいますと、科研費を中心にして、公的な資金のお話が多いので、公的な資金に精通している先生から選んだ結果こうなったのかなという印象はございます。

○鈴木委員長 よろしいでしょうか。
 地球温暖化対策税につきましても、これを拝見すると、税収が総額で2兆円ということを想定しているようなんですが、その2兆円をどう使って低炭素社会をつくり上げていくのかというグランドデザインを一体どこがされるのか。その辺わからずに、何となく思いつきと言ってはいけませんが、何かいろいろな政策が出てくるというところに若干不安があるのではないか。ただ、ここで2兆円はいわゆる暫定税の廃止に対応するような形で設定されたということもあって、実はもっとほかのところでしっかりと課税していただいて税収を上げて、それを、例えば産業構造を変えていく、あるいは社会を本当に変革していくといったことに使われて初めて温暖化対策ということになっていくのかもしれないと思います。それは、税をかけるだけではなくて、その税の恩恵に浴する、例えば民間であったり、あるいは個人であったりということがあっていいのかなと思って拝見しております。
 それでは、本日のご報告事項はこの2件でございまして、予定させていただきました議事は以上ということになりますが、特に事務局のほうから何か……。

○川上総務課長 特にございません。

○鈴木部会長 
 それでは、本日の総合政策部会はこれをもちまして終了させていただきたいと思います。どうもお忙しいところをありがとうございました。

午前11時58分 閉会

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