中央環境審議会総合政策部会(第51回)議事録

開催日

平成21年9月25日

議事録

午後 2時00分 開会

○小森計画官 それでは、まだ遅れていらっしゃる先生もいらっしゃいますけれども、定刻となりましたので、ただいまから第51回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 議事に入ります前に、お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。今回は本資料1部でございまして、第三次環境基本計画の進捗状況・今後の政策に向けた提言について、それから、参考資料でございますけれども、参考資料1といたしまして、総合環境政策部会の名簿、参考資料2の第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の進め方について、参考資料3が第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の今後のスケジュール、参考資料4が指標による状況の把握、参考資料5が環境配慮の方針の運用状況等に係る調査結果についてということになっております。足りない資料などございましたら、事務局までお申しつけいただければと存じます。
 なお、お詫びがございまして、参考資料4のところの折り込みの大きな紙の3枚目なんですけれども、書き込みがあるものを配付いたしました。事務局の不手際でございます。深くお詫び申し上げます。
 さて、委員の先生のお手元には議事次第の配付資料一覧にある資料とは別に、直近の状況をお知らせするため3点の資料をお配りしております。3点の資料は、それぞれオフセット・クレジット、国内排出量取引制度、エコ・アクション・ポイントモデル事業に関するものでございます。いずれも本日の議題に直接関わる資料ではございませんので、後ほどご覧いただければと思います。
 なお、マイクをお使いいただきます際にはスタンドにありますスイッチを押してからご発言ください。同時に4本までしか使用できませんので、ご発言が終わりましたら随時スイッチを切ってください。ご協力をお願いいたします。
 事前に冒頭カメラ撮りたいということであったんですが、来ていらっしゃらないですか。カメリ撮りはここまでとなります。ご了承ください。
 新しい委員についてご紹介いたします。この度、善通寺市長であり、全国市長会廃棄物対策特別委員会委員長を務められていらっしゃる宮下裕様が池田市長の倉田薫様にかわって中央環境審議会委員に任命され、本部会に所属されることとなりました。ここでご紹介いたします。
 新しい委員を含めた名簿を参考資料1として配付しておりますので、ご確認ください。
 議事に入ります前に、本日は環境事務次官の小林が出席しておりますので、ご挨拶申し上げます。

○小林事務次官 委員の皆様方におかれましては、平素から環境行政のご指導を賜りまして、大変厚く御礼を申し上げます。また、本日は大変ご多忙の中ご参集賜りまして、ありがとうございます。
 実は、私、前回のこの総政部会に出席をさせていただきまして、総政局長から次官に移りましたことをご挨拶すべきと思っておりましたけれども、たまたま所用がございまして来られませんでした。本日改めてご挨拶をさせていただくところでございます。引き続きご指導を賜りたいと考えております。
 去る16日でございますか、新内閣が発足をいたしまして、私ども環境省におきましては新たに小沢大臣が着任され、今、アメリカに行ってございますけれども、その指揮、監督のもと、環境の保全に全力を尽くすということで引き続きやっていきたいというふうに考えてございます。
 ちなみに、ご案内のところでございますけれども、鳩山新総理が、国連の気候変動サミットに出席をされまして演説をされております。今日は特にお配りはしておりませんけれども、新聞等でご存じかと存じますけれども、90年比25%の削減目標を先進国は目指すべきことや、日本国内でもそのために排出量取引の導入、あるいは地球温暖化対策税の導入検討といったようなことをして、その実現を目指すこと等々、いろいろな新しい方針を述べていらっしゃいます。また、小沢大臣からも、そういうことで環境行政、何か変わるということよりは、むしろ今まですべきことをもっともっと前進させる、そういう内閣なんだというようなご指示も賜っているところでございまして、こういった方針のもとに引き続き私どもとしても全力を挙げて環境行政に取り組んでまいりたいと考えております。
 そうした中、この環境基本計画、大変重要な役割を果たすものでございます。今回点検ということでございます。ぜひ今後の環境政策の方向性について忌憚のないご意見を頂戴したいと考えております。今後ともよろしくご審議のほどお願い申し上げまして、はなはだ簡単でございますけれども、ご挨拶とさせていただきます。引き続きよろしくお願いいたします。

○小森計画官 それでは、議事に入りたいと思いますので、鈴木部会長、よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、早速、議事に入らせていただきたいと思います。本日の議題でございますが、第三次環境基本計画の進捗状況・今後の政策に向けた提言について、となっております。もうご案内のとおりでありますが、第三次環境基本計画につきましては、4年連続で10の重点分野のうち5つずつ点検をしているところであります。今年度は第3回目ということで、第1回目に行いました5分野について2回目の点検、そして来年度は残りの5分野の2回目の点検、そしてその後第四次の環境基本計画を策定していく、こういう流れになっております。したがいまして、今回いろいろご議論いただきます5つの分野につきましては、今年度がある意味では第三次の環境基本計画の点検としては最終ということになる、重要な位置づけと私は考えております。そういうような流れの中で、これまで今年度のヒアリングを重ねてまいりまして、前回、全体の案をおつくりいただき、そしてまた今回その修正版がここに上がっております。今日このご説明を伺いながら委員の方々からご意見をいただき、そして、それを修正したものをパブコメにかける、こういうような流れになります。そのパプコメが終了いたしましてから最終的な進捗状況・今後の政策に向けた提言について、最終案がまとめられる、こういうステップでございます。
 それでは、前回の総合政策部会及び環境基本計画点検小委員会での審議等を踏まえまして、提出されております点検報告書の素案、これが資料1でございます。事務局からまず説明をお願いいたします。

○小森計画官 それでは、資料1に沿いまして、ご説明させていただきます。
 7月28日、30日、8月20日と、3回点検小委員会を開催いたしまして、その際に提出されました資料と委員の方々からいただいた意見をもとに事務局として報告書の素案をまとめたものでございます。
 表紙と目次をめくっていただきまして、1ページでございますけれども、Ⅰの「はじめに」の部分でございますが、第三次環境基本計画の点検についての概括的説明でございます。2ページの下方の表にございますとおり、本年は都市における良好な大気環境の確保に関する取組、環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組、市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくり、長期的な視野を持った科学技術、環境情報、政策指標等の基盤の整備、国際的枠組みやルールの形成等の国際的取組の推進について点検を行っているところでございます。
 3ページ、Ⅱの全般的評価でございますが、ここではまず1として、最近の環境政策の動向につきまして主な動きを紹介してございます。
 4ページ下のほうでは、点検に当たって総合的な環境指標を活用していることを述べてございます。
 次に、5ページの2にまいりまして、ここでは総合的環境指標等を用いまして、環境の各分野の概況を整理させていただいております。ポイントのみ申し上げますと、①の地球温暖化問題に対する取組の概況でございますが、我が国の温室効果ガスの平成19年度の年間総排出量は、基準年でございます平成2年度の総排出量を9%上回っているところでございます。
 6ページをご覧いただきまして、②の物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組の概況でございますが、資源生産性、循環利用率及び最終処分量ともに達成目標に向けて順調に推移しているところでございます。
 7ページでございますが、③の都市における良好な大気環境の確保に関する取組の概況でございます。環境基準の達成率は概ね高い値となっておりますが、光化学オキシダントについては平成19年度の環境基準達成率はわずか0.2%であり、依然として低い水準となっています。
 9ページをご覧いただきまして、④の環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組の概況でございますが、環境基準の達成率は概ね高い値となっておりますが、湖沼及び海域に係るCODの達成率並びに全窒素及び全燐の達成率について見ると、近年海域では8割程度、湖沼では5割程度で推移しているところでございます。
 11ページをご覧いただきまして、⑤の化学物質の環境リスクの低減に向けた取組の概況でございますが、PRTR対象物質のうち、環境基準、指針値が設定されている物質等の排出量は減少傾向にございます。
 12ページの⑥生物多様性の保全のための取組の概況につきましては、昨年の内容と同様でございますので説明は省略させていただきます。新しいデータがないということでございます。
 なお、環境指標の数値等につきまして、詳しくは参考資料4にも載せてございますので、後ほどご覧いただければと思います。
 引き続きまして、Ⅲ重点点検分野の点検について、ご説明申し上げます。
 全体の構成につきましては、お戻りいただきまして資料1の冒頭の表紙をめくったところに目次がございます。そちらをご覧いただければと思いますけれども、5つの重点分野のそれぞれの分野ごとに重点調査事項をそれぞれ1つ新規に設定するとともに、2年前の第1回点検の際の重点調査事項、各分野2つずつでございますけれども、これにつきましても今回フォローアップするということで重点調査事項といたしておりまして、各分野それぞれ重点調査事項を3つずつとなっているということでございます。重点調査事項ごとに主な取組状況等と今後の政策に向けた提言について素案を作成しております。主な取組状況等の記述につきましては、7月、8月の点検小委員会の資料をもとに、ご指摘いただいた点を踏まえて修正を行ったものでございます。今後の政策に向けた提言の部分はこれまでの点検小委員会の議論を踏まえ今回素案を作成したものでございます。本日は、時間の関係上今後の政策に向けた提言を中心にご説明申し上げたいと思います。
 14ページをご覧いただきたいと思います。大気分野におきましては新規の重点調査事項として、固定発生源からの大気汚染物質の排出削減という観点から、揮発性有機化合物についての事業者による自主的な排出削減の取組の促進及び建築物の解体現場とアスベストの発生源における大気環境中への飛散防止対策について調査いたしました。今後の政策に向けた提言につきましては、19ページでございます。1つ目のマルはVOCの排出抑制がOxやSPMの低減にいかに寄与しているかについて、大陸からの寄与分等についても十分考慮したVOC削減によるOx等の低減効果の検証の精度を高めていくべきこと、2つ目のマルでございますが、アスベストを使用した施設の実態等の調査の結果や、安定した状態であれば健康上悪影響を及ぼすものではないことなどの情報を国民に広く周知し、国民の不安を解消していくべきこと。それから、3点目として、建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアルなどの普及啓発等に係る資料は必要に応じて改訂していくべきことの3点を提言内容とさせていただいてございます。
 20ページに移りまして、2点目の重点調査事項でございます。これは第1回点検後のフォローアップ事項となりますが、環境的に持続可能な交通システム実現のための取組といたしまして、公共交通機関の利用促進、自動車交通需要の調整等につながることも踏まえた、環境的に持続可能な交通の全国への普及について調査いたしました。今後の政策に向けた提言は21ページ下のほうにございますが、1点目として、ESTの実現に向け新しい技術を活用した交通システムの導入も図っていくべきこと、2点目として、EUが平成24年以降EU域内の空港を離着陸する航空機に対しエミッショントレードの適用を開始するとしているなどの国際交通の動向の変化を我が国としても適切に把握し対策を進めるべきこと。
 なお、エミッショントレードについては環境と経済の好循環も視野に入れて検討すべきこと。
 3点目として、自動車関係諸税の税率水準や高速道路料金の設定が良好な大気環境の実現という観点からいかなる影響を及ぼすかについて定量的に知見を深めていくべきこと、4点目として、都市部だけでなく、地域での交通及び地域間を結ぶ交通においてもESTの実現は重要であり、公共交通機関のそれぞれの役割分担を総合的に検討するとともに、地域の特性や地域間のいかなる交通手段が低炭素・低負荷かを踏まえ、それぞれのESTのあり方を検討し、導入すべきこととしているところでございます。
 23ページをご覧ください。3点目の重点調査事項といたしまして、これも第1回点検後のフォローアップ事項となりますが、ヒートアイランド対策のための取組でございます。今後の政策に向けた提言といたしましては、25ページでございますけれども、1点目として、個々の建築物の屋上緑化等によるヒートアイランド抑制効果について定量的に評価することができる仕組みについて検討すべきこと。2点目として、屋上緑化、壁面緑化の実施状況については施工後の屋上緑化・壁面緑化の維持管理の状況も含めた実態を把握するための取組を進めるべきこと。3点目として、民有地も含めた緑とオープンスペースや風の通り道を確保するための取組を進めるべきこと。4点目として、関係府省及びその他の関係者による連携を深めて総合的な取組を進めていくべきこととしております。
 次に、水分野の説明をさせていただきます。29ページをご覧ください。水分野の新規の重点調査事項は、ノンポイントソースによる水質汚濁に対応するための取組でございます。今後の政策に向けた提言は33ページとなりますが、1つ目のマルで、ノンポイントソースによる水質汚濁はその原因を具体的かつ網羅的に把握することは難しいけれども、対策の評価手法の研究開発と並行して、一定の効果があると見込まれる対策について、幅広く積極的に講じていくべきこと。2つ目のマルで、当面対策の進捗状況を把握する一つの方策として、湖沼については湖沼法に基づく流出水対策地区において、また閉鎖性海域については水質汚濁防止法に基づく指定地域において、それぞれ適正な施肥の推進等環境負荷の軽減に配慮した農業、雨水貯留浸透施設の整備の推進等ノンポイントソースによる水質汚濁に対応するさまざまな取組の実施状況と水質汚濁の改善状況を把握していくべきこととしております。
 次に、34ページでございますが、水分野の2点目の重点調査事項として、閉鎖性水域における環境改善のための取組でございます。今後の政策に向けた提言は38ページでございますが、1点目として、関係各省や関係地方公共団体との連携を一層強化すべきこと、2点目として、湖沼及び閉鎖性海域の汚濁メカニズムの解明を進めるとともに、下水道等の汚水処理施設、家畜排泄物処理施設、廃棄物処理施設等の整備、流入河川、湖沼、海域等に対する浄化対策事業等を流域内の関係主体が連携し総合的に推進していくべきこと。3点目として、農林畜産分野において持続的な農業生産方式の導入、家畜排泄物の適正な管理をより一層進めていくべきこと。4点目として、下水道における窒素または燐排出負荷量に係る高度処理共同負担制度の活用も含めて、今後高度処理に係る人口普及率の向上を図っていくべきこと。5点目として、環境の状況を把握するための指標については現在用いられているCOD等について見直しを行い、新たな指標の採用についても検討を進めるべきこととしているところでございます。
 39ページをご覧ください。3点目の重点調査事項でございますが、流域における水循環改善のための取組でございます。今後の政策に向けた提言は42ページでございますけれども、1点目として、健全な水循環系構築に関する関係省庁連絡会や水問題に関する関係省庁連絡会議等の活用を通じて、各省間の連携を図るとともに、地域単位で各省の地方支分部局、地方公共団体等を含めた連携を進めるべきこと。2点目として、国、地方公共団体に加えて、流域住民、事業者、民間団体等の協力のもと具体的な取組を実施すべきこと。3点目として、地球温暖化への対応も進めるべきこと、4点目として、下水汚泥の燃料化や、燐、レアメタル等の希少資源の回収、再資源化を推進していくべきこと、5点目として、再生水の利用及び雨水貯留浸透について計画的に推進していくべきこととしてございます。
 次に、46ページをご覧ください。市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくりについてでございます。この分野の新規の重点調査事項は、47ページでございますが、適切な環境表示の推進についてでございます。
 今後の政策に向けた提言は、53ページでございますが、1点目として、さまざまな環境表示制度の整理、体系化等が十分が行われていない現状を踏まえ、個々の環境表示について、表示の意味を的確に伝えるとともに、その信頼性を確保すべきこと。2点目として、商品等の環境への影響について、ライフサイクル全体の観点からの総合的な環境影響の評価方法の検討を進めるべきこと。3点目として、タイプⅠ(わん)ラベルのエコマーク及びタイプⅢ(すりー)ラベルのエコリーフのさらなる積極的活用とカーボンフットプリント等の新たな取組に関する実効性のある仕組みの構築や、消費者の製品選択に結びつくような環境表示のあり方について検討していくべきこと、4点目として、さまざまな環境表示が市場経済に普及することによって得られる環境改善効果の評価について検討していくべきこととしております。
 次に、2点目の重点調査事項として、54ページでございますが、地方公共団体のグリーン購入実施状況でございます。今後の政策に向けた提言は、57ページでございますけれども、地方公共団体によるグリーン購入が進まない理由について、より精緻な分析を行い、有効な手だてを講じていくべきこととしております。
 3点目の重点調査事項として、58ページでございますが、環境投資の拡大についてでございます。
 今後の政策に向けた提言は、60ページでございますが、1点目として、機関投資家による環境投資を促進させる方策を検討し、政府として、環境投資の促進につながる具体的政策を打ち出していくべきこと、2点目として、環境投資を行う主体に関する情報の開示を促す取組を進めるべきこと、3点目として、国連環境計画金融イニシアティブの主導により策定された責任投資原則への機関投資家による署名の推奨及び投資のみならず金融全般を対象とし、幅広い国内金融機関が署名し、取り組み得るような、日本版環境金融行動原則の策定等について検討すべきこととしております。
 66ページをご覧ください。長期的な視野を持った科学技術、環境情報、政策手法等の基盤の整備についてでございます。新規の重点調査事項は、67ページでございますが、環境分野の研究・技術開発の戦略的重点化でございます。
 72ページをご覧ください。今後の政策に向けた提言ですが、1点目として、環境分野の研究技術開発の戦略的重点化は中長期的な見通しを持って進めることが重要であること。2点目として、異なる環境分野にまたがる研究・技術開発はますまず重要となっており、今後も環境分野の研究・技術開発全体の体系を念頭に置き、関連する各環境分野の連携を図るという観点で推進していくべきこと。3点目とてし、環境と共生できる新しい経済社会の将来像を提示し、その実現に向けた政策の進め方を示すような研究・技術開発を、より体系的・重点的に進めるべきこと。4点目として、我が国が環境の国際リーダーとして、我が国の環境技術を活用し、先進国から途上国にわたる世界の環境問題の解決を目指すとともに、環境分野における学術研究協力の国際体制において、我が国が真にその牽引役となるような活動を進めるべきこと。5点目として、次期以降の科学技術基本計画の策定等に際しても、総合科学技術会議、環境省等の関係府省が一層連携を図っていくべきこととしておるところでございます。
 73ページでございますが、2点目の重点調査事項として、環境に関する情報の整備及び提供についての取組状況についてでございます。今後の政策に向けた提言は78ページでございます。まず、環境情報戦略に基づく施策を推進していくべきこと、具体的には、環境情報戦略連絡会も活用しながら、扱う環境情報の範囲を明確にしつつ、環境情報が持つ政策上の目的を明らかにして整備や提供を行う。両者が環境問題の現象ごとに情報を把握できるようにする。利用者のニーズに合った情報を提供するため情報の収集から提供までを一貫した考え方で行うことに留意して推進すべきこと。また、提供する環境情報が提供者の意図と違う目的で使われることを防ぐ方法について検討を続けるべきこととしております。
 79ページでございますが、3点目の重点調査事項として、戦略的環境アセスメントの取組状況でございます。今後の政策に向けた提言は81ページでございますが、1点目として、SEAガイドライン等を踏まえ、引き続き関係府省においてSEA実施事例の積み重ねを進めるとともに、地方公共団体等の関係者への周知を進めるべきこと。実施事例の積み重ね等を踏まえ、SEAガイドラインの不断の見直しを行うべきこと。2点目として、より上位の計画や政策の決定に当たっての戦略的環境アセスメントに関する検討については、諸外国のSEAに関する情報を収集し、我が国における基本的なあり方を検討していくべきこととしております。
 84ページをご覧ください。国際的な枠組みやルールの形成等の国際的取組の推進でございます。1点目の重点調査事項は85ページでございますが、東アジアにおける地球環境及び地域環境の改善に係るネットワーク構築の進捗状況でございます。
 94ページ、今後の政策に向けた提言でございますが、今後さまざまなネットワーク等を通じて情報を収集・整理し、我が国としていかなる取組を打ち出していくかについて整理していくべきこととしております。
 95ページをご覧ください。2点目の重点調査事項として、国際的な経済連携・地域統合と環境の融合でございます。今後の政策に向けた提言といたしましては、98ページでございますが、1点目として、国際的な経済連携・地域統合と環境の融合について、環境の要素を考慮しつつ、経済連携協定の交渉及び実施に取り組むべきこと、国レベルでの連携のみならず、都市レベルの連携、さらには無国籍・多国籍の国際的な組織レベルの連携の確保も重要となること。国においては、各レベルでの連携状況の把握を進め、それぞれの連携状況を踏まえた効果的な経済連携・地域統合と環境の融合を進めていくべきこと。
 2点目として、技術移転については、それに伴う特許等知的財産権の保護をいかに図るのかという点にも着目し、この点も含め、今後技術移転をいかに進めていくかについて、検討を進めていくべきこと。3点目として、コベネフィット・アプローチを一層推進すべきこととしているところでございます。
 99ページをご覧ください。3点目の重点調査事項は、NGO/NPOが東アジア地域等の環境管理能力の向上に果たしている役割の強化・向上でございます。
 今後の政策に向けた提言でございますが、103ページでございます。2つ目のマルにございますように、NGO/NPOによる開発支援の多くは何らかの形で環境問題に関わるものであることを踏まえつつ、在外公館、外務省、環境省、JICA等の、NGO/NPOの支援を行っている機関が連携して、幅広くNGO/NPOの環境保全活動への実態をとらえていくべきこと。3つ目のマルにありますように、実態を踏まえ、引き続きNGO/NPOに期待される役割、抱える課題を理解整理し、支援育成していく方向性を明確にしていくべきこと。4つ目のマルにありますように、在外公館によるNGO/NPOの支援も進めるべきこと。5つ目のマルにありますように、現在始まりつつあるNGO/NPO間のネットワーク化の動きを外務省や環境省などが密接に連携をとって、引き続き積極的に支援していくべきこと。さらに、これらのネットワークからの要望等について、政府として積極的に検討していくべきこととしております。
 以上、駆け足でございましたが、重点分野の点検につきまして説明させていただきました。
 引き続きまして、106ページでございます。各府省における環境配慮の方針に係る取組状況でございます。環境配慮の方針の進捗状況について、点検の仕組み、それから点検結果の公表等につきまして、昨年に比べまして若干取組が進んでいるところでございます。詳細は参考資料5につけさせていただいてございます。
 107ページ以下には、国民及び地方公共団体に対するアンケート調査結果の概要をつけさせていただいております。これは8月20日の点検小委員会においてご説明させていただいた内容と同様でございますので、本日は説明を省略させていただきます。
 118ページ以下には予防的な取組方法の考え方に基づく施策のフォローアップをしております。これにつきましては後ほど企画調査室長よりご説明申し上げます。
 最後に、134ページでございますけれども、「おわりに」ということでつけさせていただいております。1つ目のマルの最後の段落でございますけれども、充実が図られてきた基本的な枠組みのもと、国レベルのみならず、地域レベルでの各施策の基本的枠組みの充実や地球レベルでの施策の戦略的な展開も進めるべき、2つ目のマルでは、各主体の視点で分野相互間の連携も視野に入れつつ、環境基本計画を基本とした施策の基本的枠組みのもと、当該枠組みの中で設定されている目標を念頭に置き取組を進めるべきこと。最後のマルに、今回の点検結果に示した内容を各界各層に広く周知するとともに、行政主体については、環境基本計画の目標達成に向け具体的施策に反映し、引き続き着実に環境施策を進めていくべきこととしているところでございます。
 以上で私からの説明を終え、引き続き企画調査室長から説明を申し上げます。

○川上企画調査室長 それでは、118ページにお戻りいただきまして、予防的な取組方法の考え方に基づく施策のフォローアップの結果についてご報告申し上げます。
 まず、概要でございますけれども、温室効果ガス排出削減の中期目標の発表あるいは前環境大臣によります長期目標達成に向けたビジョンの発表、化学物質審査規制法改正を受けた化学物質の安全性評価や管理等を初めとした環境行政の各分野において、予防的な取組方法の考え方に基づく施策が進められているということがわかってございます。
 以下、環境基本計画の構成に倣いまして2部としてございます。まず、重点分野として7分野、それから、個別の分野、また横断的な分野といたしまして4分野、これは128ページ以降になりますけれども、まとめさせていただいております。
 まず、118ページ地球温暖化問題でございます。環境基本計画におきましては、地球温暖化が極めて深刻かつ不可逆的な影響をもたらすおそれがあることから、予防原則に基づいて対策を進めることが必要であるというような認識を示してございます。
 120ページから施策の進捗状況等ということでご説明申し上げたいと思います。本年8月に環境大臣(当時)が温室効果ガス2050年80%削減のためのビジョンを示し、その中で削減を実現するための対策や政策的手法を示してございます。
 また、(2)になりますけれども、低炭素社会づくり行動計画に基づきまして、革新的技術開発、既存先進技術の普及等々、各種の施策を進めているということでございます。また、先ほど冒頭ございましたけれども、国連気候変動首脳国会合におきまして、鳩山内閣総理大臣から、すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意というものが前提ということではありますけれども、中期目標といたしまして、1990年比で2020年までに25%削減を目指すこと等が表明されておるところでございます。このためにあらゆる政策を総動員して削減を目指すということでございます。
 (3)になりますが、地球環境研究総合推進費戦略的研究プロジェクトにおきまして、90年比で70%の削減を現実のものとするための具体的な12の方策を示してございます。
 121ページ、(4)になりますが、農林水産分野におきましては、農林水産省地球温暖化対策総合戦略に基づく地球温暖化防止策を推進してございます。また、バイオマスの利活用の推進も進めているということでございます。
 河川環境に関しましては、データや知見が少ないということでございますので、引き続き知見あるいはデータの蓄積を図るモニタリングを強化し、河川環境の変化と気候変動の関係を分析し、適切な河川管理に努めていくということとしてございます。
 その下にございます物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組でございます。基本計画におきましては、特に東アジア地域を対象としておりますが、将来的には予防的な取組方法といった国際的な原則を踏まえつつ、循環資源をめぐる国際的なルール、枠組みづくりへの貢献を目指すとしてございます。
 施策の進捗状況といたしまして、122ページにございますように、廃棄物等の適正な輸出入及び管理に向けた取組、具体的にはバーゼル条約担当官を集めたワークショップの開催でございますとか、E-WASTEのプロジェクト等の実施をしておるところでございます。
 都市における良好な大気環境の確保に関しましては、我が国のこれまでの都市環境に係る経験や知見を十分に踏まえ、予防的な取組方法に留意しつつ進めるというふうに基本計画に記述をしてございます。
 同じページの一番下に、施策の進捗状況等とお示しいたしましたように、有害大気汚染物質に係るリストを作成し、基礎的情報整理に努めてございます。また、事業者等が自主的に排出抑制に努めるための指針値を、アクリロニトリル等の7物質について設定をしたところでございます。
 123ページから化学物質の環境リスクの低減に向けた取組でございます。人の健康や生態系に悪影響を及ぼすおそれのある物質について、多様な手法を駆使したベストミックスによる対策の推進をするわけでございます。その際、化学物質について、予防的取組方法の観点に立つというふうに基本計画で記述してございます。
 施策の進捗状況、123頁、4になりますが、これまで化審法制定から8,000物質弱の新規化学物質届出について審査がされてございます。監視化学物質といたしまして延べ1,145物質、特定化学物質といたしまして39物質の指定がなされてございます。
 一方で、約2万種類といわれます既存化学物質のうち、国が安全性について評価を行ったものにつきましては1,624でございまして、まだすべての化学物質について評価をするということには至っていないという状況でございます。また、産業界と国が連携して情報収集を行う官民連携既存化学物質安全性情報収集発信プログラムを実施し、情報収集に努めているというところでございます。
 (2)といたしまして、PRTRの関係でございます。第7回目のデータの集計・公表を行うとともに、個別事業所ごとのPRTRデータがより容易に入手可能となるように、開示請求方法を改めて、国による公表方式としてございます。また、PRTR排出量等の算出マニュアルの改訂も行っておるところでございます。
 生物多様性の保全につきましては、エコシステムアプローチの原則も踏まえまして、予防的、順応的な態度で資源の管理・利用を進めるというふうにしてございます。
 施策の進捗状況は125ページからございますけれども、この下にございますように、第1期調査結果に基づきまして、現在結果の解析をしているところでございます。
 それから、遺伝子組換え生物等の関係では、一般環境中での使用に先立ちまして影響評価と承認、これを約150件行っているところでございます。
 外来生物につきましては、96種類の特定外来生物の指定、また約3,500種類の未判定外来生物の指定を行っているというところでございます。
 (4)にございますように、農林水産省生物多様性戦略に基づきまして、環境保全型農業の推進、生物多様性の保全を重視した農林水産施策の推進、さらには農林水産業と生物多様性の関係を定量的にはかる手法の開発等を進めているところでございます。
 長期的な視野を持った科学技術の基盤の整備といたしまして、環境基本計画では、科学的不確実性の残る段階での予防的対策に資する科学技術等を推進しますというふうに記述をしてございます。
 127ページから施策の進捗状況としてお示しいたしましたのは、競争的研究資金であります環境研究技術開発推進費環境技術開発等推進費でございます。21年度化学物質の生態系に対する影響を定量的に評価するための手法の開発等を戦略指定領域といたしまして、研究開発に取り組んでいるというところでございます。
 また、地球環境研究総合推進費戦略的研究プロジェクトにおきまして、世界的に温室効果ガスの排出が大幅に削減された場合、我が国に対する被害も相当程度減少すると見込まれる一方で、温室効果ガス濃度450PPMに安定化した場合でも一定の被害が生ずることは避けられないといった成果をお示ししているというところでございます。
 このほか、適用の基本的な考え方等を示した適用指針の骨子の検討、東アジア地域における衛生、地上統合観測システムの構築等が進められているところでございます。
 国際的枠組みやルールの形成等につきまして、環境基本計画におきましては、東アジア地域で我が国が過去の環境汚染に取り組む中で得た教訓が共有されるように努めつつ、汚染者負担原則あるいは予防的な取組方法の考え方等を十分に考慮した適切な対応がなされるよう、各国に働きかけていくとしてございます。
 128ページ中ほどにありますように、クリーンアジア・イニシアティブとして54の協力事業が推進されているところでございます。日中韓3カ国環境大臣会合等の機会を活用して、イニシアティブの周知を図っているところでございます。また、日ASEAN環境対話におきまして、具体的な協力プロジェクトの発掘というものも進めてございます。
 第2部で、各分野の施策の関係でございます。オゾン層保護対策でございます。予防的見地に立って着実に対策を進めるというふうに基本計画に記述してございます。
 129ページ中ほどに施策の進捗状況でお示ししてございます。オゾン層の状況、監視結果に関する年次報告の公表を行うとともに、フロンなどの生産及び出量の規制、さらに改正フロン回収・破壊法の施行によりまして、行程管理制度などの導入をしているということでございます。
 酸性雨等に係る対策でございますが、長期的影響には未解明な点も多いことから、科学的知見の充実を図りながら予防的見地に立って対策を進める必要があるとしてございます。
 130ページから施策の進捗状況等でお示ししてございますけれども、平成15年から19年にかけて行いました結果の取りまとめ、モニタリング結果の取りまとめを進めてございます。また、東アジア地域におけるEANET活動の支援、さらには活動の発展、具体的には酸性雨から地域環境汚染へのスコープの拡大ということを目指している状況でございます。
 それから、化学物質の環境リスクの評価・管理に係る施策でございます。予防的な取組方法の考え方を踏まえながら施策を推進するということでございます。これにつきましては、施策の進捗状況として131ページ以下にございます。一般環境中での残留実態が明らかでない化学物質等につきまして、残留実態の調査あるいは環境リスク等の初期評価について33物質について評価結果を取りまとめている。内分泌かく乱作用につきましては、フィールド調査、基礎的研究あるいはOECDによるテストガイドラインの国際標準化への貢献という取組が見られております。
 また、小児の脆弱性に着目した、いわゆるエコチルドレン調査でございます。化学物質のリスクを管理するための子どもの健康と環境に関する全国調査、これを平成22年から実施するためのフィージビリティスタディを行っているというところでございます。
 さらに国際的な動向といたしまして、国際化学物質管理会議で副部長を我が国が務めるなど、積極的に貢献をしているということでございます。
 工業用ナノ材料につきましては、環境省に検討会を設けまして、工業用ナノ材料に関する環境影響防止ガイドラインを取りまとめたところでございます。
 それから、132ページ中ほどからは、調査研究の充実ということでございます。調査研究については、予防的・予見的な対策に資する研究等も含め重点化を図りながら総合的に推進するということにしてございます。具体的な内容につきましては、科学技術の基盤の整備に係るものと同じになってまいりますので、割愛をさせていただきたいと思います。
 駆け足でございましたが、以上でございます。

○鈴木部会長 大変多岐にわたる内容となりますが、今、小森計画官そして川上室長からご説明いただきました資料1につきまして、委員の方々からそれぞれいろいろご意見、コメントあるいはご質問があろうかと思います。ご発言いただく場合には名札を立てていただければと思います。
 それでは、林委員から。

○林委員 それでは、まず1点目は、各年度で何を点検するかというところにマルが付いていない部分について。これは環境基本計画の序のところに書いてある「我々が目指す社会」、つまり、そこには人間の我々の社会しか書いていないが、私は、人間社会というものと、地球社会(地球生命体)というのを、両方について記述する時代になってきたんじゃないかと思います。そして、人間社会のほうは究極は人々(国民とか市民)のクォリティ・オブ・ライフという表現が必要でしょうし、地球社会に関しては、地球生命体としての生存環境あるいはバランス、こういう表現がどこかに入ってこなくてはいけないんじゃないかと思います。
 第2点目は、これは21ページから22ページにかけてのESTに関するところでございます。ここにおいて、ESTのプロジェクトを提案されているんですが、具体のものを実現しようと思うと財源の確保が必要であります。ここでは、イギリスがやっておりますような基本法の中にESTと連動する権限、例えば駐車場税あるいはロードプライシングを実施するための自治体の賦課権限、こういうものを入れておく必要があるのではないかと思います。
 それから、3点目は、26ページで、ヒートアイランドに関することです。地域の中で、特に都市部で、圧倒的な面積を持っている民有地について、土地の使い方あるいは建物配置・デザイン、そういうものを促す制度をつくることによって、緑のマスを増やし、民地の庭を帯状に連続させて、ヒートアイランドを防ぐ。このような緑地形成を促すような施策というものを検討していく必要があるんじゃないかと思っております。
 それから、98ページでありますが、CDMのところ、コベネフィット・アプローチのところです。このCDMに関してはCO2の削減量がはっきりしている発電所のようなもの、あるいは工場の装置をリプレイスするという、こういうプロジェクトにしか適用ができない。削減量の推定が非常に困難な、例えば交通に関してはLRTをつくったりとか、地下鉄をつくったりするようなものについては、どれくらいの自動車交通が転換するかわからないわけです。しかし、そういうものが非常に重要であるということがわかっているわけで、そういうものに関するCDMの基準と、それから企業がCDMにお金を投じたときのリスク負担のシステムを日本から提案していく必要があるんじゃないかと考えます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 リスク負担のシステムというのをもうちょっと。

○林委員 例えば、今でも一定の割合(2%)がGEFのほうへお金が回っているわけなんですが、CDMリスク負担基金をつくって2%程度をプールする。それをCO2削減量が不正確なプロジェクトに国際的な公のほうから担保を与えることによって、公共交通プロジェクトが一挙に進む可能性があるんじゃないかと思っているわけです。
 以上でございます。

○鈴木部会長 次の基本計画に生かすべきようなこともいろいろご意見いただいたかと思いますが、では、続きまして、長辻委員。

○長辻委員 ヒートアイランド現象は身近な温暖化問題として国民が非常に関心を持っているところだと思います。現在政治主導で温暖化への取組が進んでおりますが、その中心となる国会議事堂です。これは今模様替えが進んでいます。外部の化粧直しですね。そこにおいて、例えば、国会議事堂の屋上や壁面の緑化等シンボリックな取組というのはどの程度配慮なされているのか。そのあたりのことが国民に全然聞こえてこない。それから、議員会館でしたか、今、工事が進んでいる。ここの建物の省エネへの配慮はどうなっているか。これもさっぱり聞こえてこない。この辺をもっとよくわかるように説明していただきたいという、質問とお願いです。
 以上です。

○鈴木部会長 永里委員。

○永里委員 点検分野「健全な水循環の確保に向けた取組」について、述べてみたいと思います。この審議会の範囲を越えているかもしれませんが、あえて水源林確保のための法整備をすべきと言いたいわけです。具体的には、ページ40、41の部分で、40ページに、森林の整備保全とありますが、これは当然水源林ありきの話であって、安定した水源林確保のための法整備をすべきだと、私は思っています。実はここに書いてあること以外にそういうことをあえて言っているのは、100カ所以上の水源林が日本人を代理人として外国資本が購入しているという話があります。そういうことでありますと、健全な水循環ということを考えていながら、水源林のほうでコントロールがままならないような状態になってきますと大変なことになりますので、あえてこのあたり、法整備をすべきではなかろうかということを、この審議会で言うべきことかどうかわかりませんが、心配して言っております。
 以上です。

○鈴木部会長 小見山委員。

○小見山委員 私は、投資の拡大というところで、58ページ以降ございます件について、一言述べさせていただきたいと思います。いろいろなところで消費者の方たちの意識向上をさせたり、今後具体的な策を設けていく必要があることが提言されておりますが、私自身は企業活動を通じて、またそれに対する機関投資家という方たちがいろいろなところへ投資する活動において、できるだけモチベーションを高くして、よい環境と、それから金融のあり方という関係を築いていっていただきたいと願う次第でございます。こちらの60ページのところにございます提言に関しましても、それらのことが述べられているわけではございますが、私は、その以前に書かれているような多くの具体的な策がまだこちらのほうで具体策として表示されているのが少ないのではないかと思うわけでございます。特に2.に書いてございますけれども、投資先の企業に関する情報とか、開示の方法とか、そういうものをもっともっと具体的に出してくださいと、こう書いてありますが、やはりできれば、今年の7月にいろいろお話しされましたが、「どこに」、そして「どのように」というようなこともある程度お書きになってはいかがかなと思います。
 例えば、有価証券報告書に、そしてどのようにというと、非財務情報として書くことによって、投資家がそういうものを見まして如何にその企業が環境に配慮しているか判断できることになります。そして前段にも、こちらの59ページに書いてございますけれども、環境に配慮する活動を行っている企業の方たちに対しては、投資家をはじめとする外部の方の判断を通じて、その企業価値が上がっているのだということを示すというようなことを強く感じられるように、ここに文章か何かで入れていただければと思う次第でございます。
 以上です。

○鈴木部会長 川上委員。

○川上委員 5.番目の重点分野の国際的枠組み等に関する点で、3番目のNGOの役割の点についてのコメントです。情報開示という観点から見ると、点検小委のときの議論を踏まえた今回のペーパーは101ページ、2ページあたり、格段によくなっているというふうに、まず思います。
 他方、政策提言の部分ですけれども、まず印象ですけれども、若干きちんとしたメッセージ性がまだ十分ではないと、私は感じます。どういうことかといいますと、まず東アジアでどういうNGOが環境分野で活動しているのかという実態の把握、それからそういうNGOとの協力、国等との協力の重要性、それから、したがってそういうNGOを今後どうやって支援していって、育成していくのかといった流れになるんだろうと思うんですが、そういう観点から見たメッセージ性というのが、これは書き方の問題もあるのかもしれませんけれども、ややまだ足りないんじゃないかというふうに思います。
 まず、NGOの実態を把握することは大事だと書いてあるのは、それはそのとおりだと思いますが、他方、最近の鳩山イニシアティブの中にもはっきり出ているわけですが、途上国の環境分野で今後大幅な公的資金、技術の移転といったことをやる必要があるということを言われたわけで、これは日本の国際公約になったわけですけれども、今後25%削減のコンテストでも、いわゆるコベネフィット案件とか、CDM/JIの案件というものは大幅に当然増えてこざるを得ないし、増やしていかなければいけないことになるんだろうと思うんです。
 そういう観点から見た場合に、東アジアの環境分野で草の根のレベルで活動しているNGO、これは広義にとらえていいと思いますけれども、そういうNGOとの情報の交換、彼らとの、国等との協力といったようなものの必要性はますます高まってくるんじゃないかというふうに思います。
 ちなみに、一般的なODAの分野ではNGOとの協力の重要性、それから実態ももうそうなっていますけれども、これは二十数年来非常に緊密になっておる。NGOとの協力の重要性というのは言うまでもないことになっているわけです。
 そういう観点については、環境分野で活動するNGOです。これはその前にも書いてありますけれども、概して財政状況、財政基盤も脆弱である。人材も十分ではないといったような実態があるわけですが、そういうNGOを今後ますます本腰を入れて支援し、必要に応じて助成していく。その方法はいろいろあると思います。その前にも顔を出していますけれども。そういう意味でのメッセージ性をもうちょっと書き込んだらどうなんだろうかというふうに感じた次第です。
 以上です。

○鈴木部会長 佐和委員。

○佐和委員 72ページの今後の政策に向けた提言という箇所についてですが、技術や政策がテーマとなっているようですが、それに関して2点ほど意見を申し上げます。1つは、何となく全体としてのトーンが、政府が研究開発の資金の担い手であるという色合いが強過ぎる感じがいたします。むしろ、政府が民間企業に対して、例えば自動車メーカーや電機メーカーなどに対して、資金を出すのではなく、技術開発のインセンティブを付与するような政策を講じる。どういう政策を講じればインセンティブが仕掛けられるのかといった観点をもう少し盛り込んで欲しいと思います。
 例えば、具体的な例で言えば、自動車の取得税・保有税を燃費効率に比例するようにする、つまり燃費効率の悪い車の税を高くして、良い車の税はほとんどゼロにするというようにするというのも一案ですよね。そうすることにより、当然、エコカーに買いかえる消費者が増える。それを受けて、企業はエコカーの開発に研究費を投じざるを得なくなる。税制を使ってインセンティブを仕掛けることが、はるかに効果的だと思います。
 それから、もう一つ、ここにマルが5つ並んでいますが、ちょうど真ん中の3つ目のマルの文章の意味がよくわかりません。まず、「環境と経済が共に向上・発展する社会」とい表現がありますが、「環境が向上・発展する社会」というのは何なのかがよくわからない。「経済が向上する」という表現にも何となく違和感を持ちます。「そういう社会をつくるために、環境と共生できる新しい経済社会の将来像を提示する」というのも、一体どういう経済社会の将来像を想定されているのかがよくわかりません。「その実現に向けた政策の進め方を示すような研究・技術開発をより体系的・重点的に進めるべきです」とあります。「政策の進め方を示すような研究開発あるいは技術開発」というのがよくわかりません。つまり、技術が先にあって、それが政策の進め方を示し、そしてそれによって望ましい経済社会が実現する。この辺の論理的な筋道がどうにもわかりにくいのです。ですから、この部分は意味のわかるように書き直していただくようお願い申し上げます。関連して申し上げれば、最近、グリーンニューディールという言葉が流行語のようになっていますが、先進諸国は、世界同時不況に陥って以来、国内でいくら財政出動をやっても、乗数効果はほとんどなく、内需を喚起することは非常に難しいのが実情です。先進国には、もはや皆が欲しがるような高価な新製品がないに等しいわけです。ところが、中国などで財政出動をやれば、4兆元の財政出動をやれば、一気に内陸部に住む人びとの家庭電化製品に対する内需が盛り上がる。それが日本にもはね返ってきて、日本の部品メーカーには注文が殺到して、応じ切れないほどの状況にあるそうです。
 では、先進国で内需を喚起するためにはどうすればよいのかというと、これからはエコ製品の普及しかないというふうに思います。ですから、「環境保全なくして経済成長なし」というくらいの、思い切った書き方をなさってもいいのではなかろうかと思います。特に、1990年代以降、今日に至るまで、経済成長率は平均年率で1.3%前後です。そのくらいの低成長が持続しているのです。去年の2008年度を入れると平均年率1.1%程度に落ち込みます。それはなぜかということですが、91年から今日にかけて登場した新製品は、ほとんどがデジタル製品なんです。乗用車が普及すれば、産業連関的な意味で、あらゆる素材産業、のみならず、石油会社、損保会社、銀行、小売業者への大きな波及効果が及びます。ところが、デジタル製品がいくら売れても、経済全体に対する波及効果は非常に乏しいのです。これからはエコ製品が経済成長の担い手になる。エコ製品はいずれも値段が高く、素材を大量に使いますから、その普及は経済全体を潤すのです。環境保全のための製品の普及が、これからの経済成長の牽引力になるんだという観点を、もう少し強く打ち出してほしいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 崎田委員。

○崎田委員 まず初めに、全体的な書きぶりのことなんですけれども、これを拝見すると、最初の第1部が進捗状況と今後の政策で、第2部のところで、118ページから予防的な取組方法の考え方に基づくフォローアップの結果というふうになっています。実は、第1部をずっと読んでいると、その中の今後の政策に向けた提言というところが、今後についてはもう少し明確に、少し強く提言したほうがいいんじゃないかなと感じるところが、実は多いなと感じます。でも、今後の予防的なところの文言を、そこにもし入れ込んでいくと、かなり明確にわかってくるという感じがいたしました。1部、2部という書きぶりにするということは、最初に検討があったのかとは思いますけれども、1部の今後の政策提言というあたりに予防的な取組の内容も少し加えたほうが良いのではないでしょうか。今の環境状況はここでの評価対象にしている内容よりも複雑になってきている。あるいはいろいろな影響が出ているというふうに地域社会で実感しているんじゃないかなというふうに感じます。
 具体的になぜそこでそう思ったかというのは、例えば19ページのVOCのところなど、固定発生源のVOCだけを非常にきちんと評価していますけれども、今、固定発生源のところはかなりよくなったけれども、光化学オキシダントの発生が今までのメカニズムがとはっきり変わってきたというようなことが今大変問題視されていますが、そういうことに関してはほとんど文言の書き入れがない。予防的なほうを見れば少しそういうことは感じられるというような感じので、少しその辺の両方が合わさると、今後これを読ませていただいたときに、非常にメッセージが明確に伝わるかなという感じがいたしました。
 あとは、別の観点から少しお話をさせていただきたいのですけれども、53ページのあたりの環境ラベルとか市場経済のところなんですが、今、環境ラベルを少しきちんと消費者にもっとわかりやすく、あるいは環境性能も表示しやすく考えていこうということは大変重要なことで、53ページあたりの今後の提言のところにきちんとまとまっております。それはいいんですが、例えばそういうふうに環境ラベルがきちんと整備できたときに、それを消費者が活用して消費選択に取り入れるという、そこが実はとても大事な話なんだと思います。そういう消費者の消費選択に資するような活動をどう広げるか、そこに新しい施策をどういうふうに入れていくのかという、その辺も重要な話なのではないのかなと感じました。
 次に、72ページの科学技術のところなんですけれども、今後の政策に向けた提言のところなんですが、これを読ませていただいて、やはり科学技術のいろいろな進歩を暮らしとか地域社会の中にきちんと取り入れて、明確に温暖化対策あるいは多様な環境対策を実施するという、そういう科学技術の役割というのがあると思うんです。その辺の科学技術を、暮らしや地域、現場につなぐためのコミュニケーションとか、そのための人材育成とか、科学技術を実社会に活かすなど、その辺の重要性というのも、今後の提言のところに入れてもいいのではないかという感じがいたしました。
 最後に、アジアの辺りの今後のネットワークの大事さの話がいろいろありまして、94ページぐらいですか。やはりアジアでいろいろなネットワークを組んでいくというのが日本の将来にとって大変重要だと思いますが、その中で、NGOなどのネットワークの場合、NGOだけのネットワークではなく、産業界や行政とも連携しながら、それぞれ広げていくような考え方も大事だと思いますので、そういうところも少し強調していただければありがたいというふうに思いました。
よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 岡本委員。

○岡本委員 私は素人なので今さらながらの質問になるかもしれませんが、お許しいただきたいと思います。1つは、都市における大気環境の確保の部分です。ページにすれば7ページあたりかと思います。光化学オキシダントについて、環境基準の達成率が低いというふうに書いてあります。一方で、その原因物質の一つとされているVOCについては排出量30%低減しようという目標に対して23%の削減ができているというふうにあります。光化学オキシダント濃度を低くさせる効果がこのVOCの排出量の削減で得られるという報告があるわけですが、そう考えますと、この関係でいうと、VOCの目標である30%削減というものがそもそも低いということなのか、または、光化学オキシダントの発生を抑えるためにはさらにどのような方策があるのかということが、ここの文章の中では私は読み解くことができませんでしたので、そのあたりを一つは教えていただきたいというふうに思います。
 それから、2つ目は、ヒートアイランドのところです。24ページのあたりで、風の通り道についての提言があります。これは積極的に取り組む必要があるというふうに私も思っています。東京の湾岸地域に行きますと、まさに行くたびに様相が変わるような形で、超高層ビル、マンションが建っています。以前汐留地区でビル群が建ったときに、海からの風が遮られて港区とか中央区の気温が上昇したというようなことが、たしかニュースでやっていました。これは本当かどうかわかりませんけれども、まさに海からの風の大きな壁ができているというふうに非常に感じるわけです。こういったことについて、再開発地域であれば、例えば今回丸の内のビルも風の通り道を計算したような形の建築の仕方をしたというようなことも伺ったことがあるのですが、いわゆる民間マンションなどについてのそういった考え方を取り入れた指導というのでしょうか、そういったことがなされているのかどうか。
 それから、建築物総合環境性能評価システムについて、これが実際には建築主、事業主にとってどういった影響を与えているものなのかどうかということを、教えていただければというふうに思います。
 最後に、最後のほうでご説明もありました。それから、冒頭事務次官からもお話がありましたように、CO225%の削減ということを鳩山総理が打ち出されて、まさに今メディアでいろいろと取り上げられて、もう一度この問題が市民の方々の耳目を集めているという意味ではいいことなのかなというふうに思ってはいるんですが、取り上げ方も含めて非常に高い目標であるがゆえに、どちらかというとネガティブな形での物言いが多いかなというふうに感じています。もちろん非常に高い数字ですし、これからどれだけ経済に、またはそれぞれの家庭に影響するかということでいえば、もともとの試算からいえば相当な影響があるというふうになっているだけに、改めて国民的な議論が必要だと思います。それからまた新しい指標というのでしょうか。計算というか、そういったことも含めて出していただいて、きちんと工程表というものをつくっていくべきではないかなというふうにも思います。
 私は、先週ピッツバーグに1週間行ってきました。アメリカのユニオンの大会に行ってきたのですが、その場にオバマ大統領も見えていまして、グリーンニューディール政策について改めて触れられていました。失業率が二桁に近いアメリカの中で、ユニオンなども提唱していますが、グリーンジョブという考え方をかなり全面的に出した形で議論が行われていました。もちろんグリーンジョブという考え方はもう少し広めたディーセントワークとか、そういったことも含めて、アメリカの方たちはグッドジョブという言い方をされていましたけれども、まさに新しい環境問題に取り組むことによっての新たな雇用の創出という面で日本の環境政策のなかにももう少しきちんと打ち出していくということも必要なのかなというふうに、この大会を聞きながら思いましたので、一言意見として申し上げておきます。
 以上です。

○鈴木部会長 大塚委員。

○大塚委員 4点ございますけれども、それぞれ簡単に申し上げたいと思います。
 後ろのほうからいきますが、118ページの予防的な取組方法についてのフォローアップの結果でございますけれども、例えば予防的取組方法を実施しないことによる被害の大きさについて、各項目について書いていただいていまして、これは私が前に意見で申し上げたことなんですけれども、いいものになっていると思っております。先ほどの崎田委員からのご発言との関係で、私なりの意見を申し上げますけれども、予防的取組方法というのは、これは基本的に科学的に不確実なものが残っていてもどうするかという話ですので、ほかの科学的にリスク評価が確実にされているという場合の話ではないので、そういう意味では特別な話ですので、ぜひ分けていただきたいというのが私の意見でございます。もちろん環境基本計画の全体のフォローアップの中に加えていただくのは結構だと思いますけれども、これを独立させておくことに非常に大きな意味があるというふうに考えております。
 それから、72ページのところで、先ほど佐和委員がおっしゃったこととの関係で、今後の政策に向けた提言の3つ目のマルについて申し上げておきますが、私なりの考えですけれども、佐和先生がおっしゃったように、科学技術の発展をするための仕組みをどうするかというのは非常に重要な視点だと思いまして、それも必ず触れていただいたほうがいいかと思いますけれども、他方で、革新的な技術については、例えば核融合とかそういう話になってくるかもしれませんけれども、研究技術の開発を補助金的なものでやっていくしかないという部分もありますので、その両面を書いていただくのがよろしいのではないかというふうに考えております。
 それから、第3点でございますけれども、これが私から申し上げることとしては一番重要なことになるかもしれませんが、33ページのところです。③の今後の政策に向けた提言の一番上のマルなんですけれども、随分苦労していただいていることはよくわかっているんですけれども、なおかつちょっとまだあいまいかなというふうに思っています。「しかしながら」というところに結論のようなところがあるわけですけれども、ノンポイントソースからの水質汚濁、負荷量のより的確な把握、対策の評価方法の研究開発と並行して一定の効果があると見込まれる対策についてという、これが何かというのがそもそもよくわからないので、「幅広く積極的に講じていくべきです」と書かれているんですけれども、まだ抽象的でよくわからないものですから、もう少し具体的に書き込めないかということをお願いしたいところがございます。
 それから、第4点でございますけれども、21ページから22ページのこのあたりにつきましては、高速道路を1,000円にしたり無料化するという話が温暖化とか大気環境にどういう影響を及ぼすのかというあたりの問題があると思いますので、環境省としてもぜひ警鐘を鳴らしていただきたいと考えております。
 以上でございます。

○鈴木部会長 浅野委員。

○浅野委員 一渡りご意見をいただきまして、ご指摘のあった多くの点については何らかの形でさらにこの中につけ加えることができるだろうと思いながら聞いておりました。佐和委員がおっしゃった、どうも意味がよくわからないと言われた部分は確かにわかりにくい。どちらかというと、あれは環境経済の研究が新たに立ち上がったので、そのことを意識して書いているらしいのです。ですから、そこには技術開発が入ってしまっているものですから、ちょっと整理が悪いと思います。おっしゃるとおりだと思います。ですから、この部分ももう少しきちんと、言いたいことがわかるように整理をする必要があるというのは、ご指摘のとおりだと思いました。
 林委員のご指摘の中でも幾つかありましたけれども、民有地の利用に関しては現実に既に記述をしているんですけれども、もっと強目に書けというご趣旨であるかどうか、もう一度後でまた事務局からお尋ねを申し上げることになるだろうと思います。
 それから、財源確保の問題についてというのは、これは検討をさせていただいくことにしてはどうか、いきなり議論なしにそれを入れられるかどうかということはあると思いますが、ご意見としてはよくわかる面があるので、どういう形でそれを反映させるかは少し検討する必要があるのではないかと思いました。
 また、川上委員のご指摘は一々ごもっともでありますので、十分に記録を起こして、ご趣旨が反映できるように、あそこはもっとメッセージ性を強くするということはおっしゃるとおりだと思います。直す必要があるのではないかと思いました。
 なお、25ページの2番目のマルのところは、小委員会に出ておられない方にはちょっとわかりにくい表現になってしまっているんですが、これはこういうことです。今まで屋上緑化、壁面緑化というのが、こんなに増えていますという数字が公表されていますけれども、それは全部着工ベースで累積されていくわけです。ですから、過去3年前につくられたものが今もう完全にだめになってしまっていてもそれもあるものとして表示される結果になってしまうわけで、だから屋上緑化はどんどん増えていますという話になっているのですけれども、その後の追跡調査ができていないということがわかったものですから、そこで「集計しており、進めるべきです」というのは何となくわかりにくい表現ですが、要するにそういうことです。ですから、表現をもっと直載にしたほうがいいのかもしれないと思いながら、さきの事務局の話を聞いておりました。
 それから、43ページの水循環については、まだ強調が足りないなと思っていますけれども、やはりこの問題に関してはオールジャパンの問題というよりも、地方政府が中心となって国の機関や関係主体との協力をしながら進めていくということが何より大事なことではないかという気がいたしますので、もう少し地方が中心になってやるべきだというメッセージが必要ではないかと考えます。
 それから、戦略アセスメントに関しての81ページに記載されております。ここは前回とほとんど変わらない表現になっておりまして、ガイドラインをつくったのでガイドラインをさらにきちんと進めていきます。それから、ガイドラインの見直しもちゃんとやりますということが提言になっております。これは現状ではこういう書き方しかないわけでありますが、少し書き加えたほうがいいのではないかと、小委員会の席でも申し上げたことがあるわけです。それは何となくガイドラインのようなものができてくると、それがあたかも規範性のあるもので、それに沿ってやらなければいけないというふうに、あまりにがちがちと考えてしまいますと、結局ガイドラインで対象外になるものについては何もしなくてよろしいという話になりかねないわけです。しかし、本来環境基本法が19条であらゆる環境に影響を及ぼす施策については環境配慮をせよと、こういっているわけですから、そういうことからいうと、ガイドラインに沿ってそのとおりにやらなければSEAではないというような誤解があまり広まってしまうのはよくないことです。少なくとも直接にガイドラインに該当しないような事案であっても、この考え方を尊重して、早期の環境配慮が積極的に行われるように、そのことが実質的に強化されていかなければいけないのだというようなことはぜひいっておく必要があるだろうと思います。
 と申しますのは、現実の事案では、ガイドラインに沿ってはとてもSEAなどは何もできませんというような事案に直面するんです。これまでのずっと長い時間かけて検討してきた結果出てきた答えで、これについてこれからやりますというときには、代替案は考えようがないということがあるわけです。しかし、今までのプロセスの中ではそれなりに環境配慮はしてきているわけですから、それをもう一回思い出してみれば、こういう選択がよかったどうかと議論できるわけですが、こういった発想法をもっていただける余地が今のガイドラインには全くないわけです。これはこれから検討を始める場合にこうやってやりましょうと書いているだけですから、その点がちょっと不足していますので、あえて今のことをできればこの中に何らかの形で言葉で入れておく必要があるのではないかと思いました。

○鈴木部会長 浅野先生が大分まとめていただきましたが、いろいろご意見がございましたように、若干といいますか、かなりの部分で書かれていることが抽象的でわかりにくい。これは環境基本計画というのはあくまでも国がどうするという、閣議了解されているものですから、国としてどうするということをきちんとした決意の形で書き込まなければいけない。それが国としてキチンと推進されているかどうか、それを点検するという、そういう趣旨のものだと思います。そういう意味から、いろいろなご意見がありましたが、内容として、先ほど川上委員がおっしゃいました、今、鳩山イニシアティブがこれから動こうというときに、ここに書かれているような中身では何が何だかわからない。例えば、アジア地域のネットワークもこれだけたくさんありますよ。書き込んだところで何の意味もないんです。ネットワークをいかにまた高次のネットワーキング・オブ・ネットワークというのでしょうか。いろいろなネットワークをいかに国として統合して、そこに例えばNPO、NGOの活動をどういうふうに巻き込んでいって、それで、ではアジアに対してどういう戦略を持ってどう日本が貢献していくのか。こういうようなことが本当は求められているはずなんですが、残念ながらまだそこまでは到達していない。ですから、そういう方向に向けて一体何をすべきかということが書き込まれなくてはいけないんだろうと思います。環境省としても、国内のNPO、NGOに関しては今までもいろいろな支援をしているわけですが、これを国際的な活動にどう結びつけていくかというのは、これからの課題なのかもしれません。
また、全体としての書きぶりとして、「はじめに」の部分に点検の構成をもう少し丁寧に書いていただいて、最初の6項目の6分野のそれぞれの取組の概況というのも、これを見るととても総合的指標がここに出ているとは見えないんです。あまり総合的指標に結びつけて説明されるよりも、これまでの環境基準、そして達成率というような見方で見ると、あるいは循環計画の目標であるとか、そういうものの達成率で見ればこういうふうになりますというような程度で、総合的な指標というのは今後の課題なんだろうと思います。
それから、点検のやり方について、第1回目のときに2つの重点事項を検討して、今回はその2つの事項に関してはフォローアップをしており、それに加えて1つ新規の事項を立てたというようなことも、どこかにつけ加えておいていただくと、新しくこれを読む方が理解しやすいのかなという気がいたします。
この予防的な取組の中にこれまでの5分野の点検に関わるところがたくさん出てくるものですから、結局縦糸と横糸みたいな関係で、どういうふうに整理するのか。若干重複はしてもいいと思うんですが、前のほうに予防的な取組の部分で書き込める部分は書き込んでいただいて、予防的なものは予防的ということで、横串のある程度抽象化された整理で書いていただくというようなことが必要なのかなという、そんな感じを持ちながら伺っていました。大変ご苦労なさってつくり上げていただいた面もあるので、注文ばかりで申し訳ないんですが、ざっとそんなところなのか。そして、可能な限り抽象的な表現を、国として、あるいは各省庁これに関わる政府全体としてどう進めていくのかというようなところに反映できるようなものを提言として書いていく。具体的に、要するに来年どうする、再来年どうするというようなものが、これは基本計画の提言、施策を実施していく上での提言ですから、そういうようなところを修正していく必要があるのかなというような感じを持ちました。
あとまた言い出すと切りがないんですが。

○浅野委員 予防的取組方法のフォローアップは前からやっているんですけれども、実は今回下見をしているときに、前回見落としをしてまずいことをやっていたなということに気がついたわけです。といいますのは、計画書の中に予防的取組方法に関連する記載があるものをとにかく順番に並べて、それをどこまでやったのかということがずっと並べてあるという、そういうスタイルになっております。今回はそのスタイルを今さら変えるわけにいかないということでありましたので、基本計画の本体では、第2部のこの部分にあります、第2章にありますというようなことを見出しのようにして大きく入れていただいて、計画との対応関係がわかるようにはしていただいたんですが、そうはいいながら、やはり気になっていますのは、化学物質の重点的取組としてのリスクの話と、それから各論のところで出てくるリスク評価管理の話とか、ほとんど同じようなことが別々に出てくるという構造になっていますので、これでは後々さらに次の作業をしていくときにやりづらいなという気がいたします。
 鈴木部会長からもこの部分についてもっと前のほうに入れるものは入れるべきではないかという、先ほどの崎田委員のご意見に部分的には賛意を表するご指摘がございましたから、それも事務局にさらにお願いする必要があると思いますが、来年の点検ではこの部分は今までの点検全部を総括してみて、次の計画でこれをどう位置づけていくのかという、そのための材料仕込みみたいなつもりでやってきている面がありますから、場合によっては今までこのやり方で並んでいますけれども、今日のご意見も踏まえながら、次回はここの予防的取組方法の書きぶりは変えてみたほうがいいかなと思ったりしています。もしお許しいただければ、前年とはスタイルが変わったと言われると困るのですけれども、変えておかないと、ちょっとこれでは後が使いにくい面もありますので、ダブリ感もありますということですが、いかがでございましょうか。

○大塚委員 埋没してしまうのがどうかなというのが私の心配でして、今の化学物質の浅野先生がおっしゃっていた点は実は私も気がついていて、申し上げてもあるんですけれども、ここはリスク評価の話と化学物質の低減の話とは違うんだというふうに答えられていて、それはどうかなと、実は私も思っていたところではあるのですが、さっき鈴木先生におっしゃっていただいたように、予防的取組方法の記述を部分的に前に出していただくのがよろしいかと存じます。予防的取組方法のフォローアップについては、こんなことまで書かなくてもいいと思われるものも実はあることはあるので、簡単にしていただくのはいいと思うんですけれども、この項目、予防的取組方法のフォローアップの結果という項目は残していただいたほうがありがたい。そうでないと埋没してしまうのかなという気はしております。

○鈴木部会長 和気委員。

○和気委員 国際的な経済連携・地域統合の95ページのところで、この部分はFTAが具体的には調査対象になっておりますので、今日のFTA協定に環境政策や環境規制についての国際的な協調まで踏み込んだ付属協定を結ぶのはなかなか難しいところがあるので、そういう限界を踏まえて今回はこのような調査をしたということで、これはこれで私はいいと思っています。ただ、今後の政策に向けた提言という観点からすると、98ページの3つのまるの最初について、この文章は具体的に何を言っているかわからないところがあります。地域統合と環境との融合を進めるべきだということで、実は中身は何も語られていません。今後の政策への展望を考える場合には、地域統合あるいは経済連携というのは、市場経済の統合のタイプとか、地域統合の深さとか、広さとか、マルチで統合するのか、バイラテラルな協定にするのかによって、多様な組み合わせが今後現実味を帯びてくると思います。外交政策上、一層戦略的なアセスメントの理念を入れた地域統合のありようを考えていく、そういう時期にあるとの認識を強めています。そこで、そういう地域統合の深さ、広さという一方の軸と、どういう環境問題がこの地域において、あるいは関係する国の間で優先順位が高いとか、重要度があるかによって、そのマトリックス上において地域統合の中身が決まってくるはずです。したがって、もし地球温暖化問題を議論するのであれば、相当程度経済とエネルギーと環境という、3つのEで交渉しなければいけないでしょうし、あるいは地域限定型のローカルな環境問題がこの地域においては優先されるということになれば、必ずしもエネルギー問題が協定交渉の最上位に来ないかもしれません。地域統合のタイプと環境問題のタイプあるいは特性との組み合わせの中で、具体的にきめの細かい環境アセスメントを入れた地域統合のありようを検討することを提言すべきと思います。地域統合の世界ですので、何でもかんでも政策課題として取り入れるというわけにいかないので、少なくてもここでは、今後の政策課題として、地域統合の具体的なあり方と環境問題の解決に向けた具体的な取り組みが、統合形態の多様性のなかで選択的に議論されるべきと書いていただきたいというふうに思います。

○鈴木部会長 大変大事なところですね。書けますけれども、それをどう実行するかというところが大変なところです。では、この段階で環境省から、お答えいただければ。

○石飛環境経済課長 環境経済課長の石飛でございます。私から2点のお答えと、それから1点補足の説明をさせていただきたいと思います。
 まず1点目、小見山委員からご指摘のありました環境投資に関する点でございます。ここには主な取組状況ということで、本当に文字どおり主な取組状況を書いているわけでございますけれども、具体策が今後の施策に向けた提言に照らし合わせてまだまだ少ないのではないかというご指摘もございました。これは今後の政策の実現に向けた取組はまだまだ十分でないということを我々も認識しておりますので、その点は同じ認識のもとで今後の取組を進めていかなければいけないというふうに感じております。
 また、提言の中で、特に60ページの2つ目のマルのところで、例えばというところがございますけれども、例えばにしては中身が非常に抽象的でございますので、これについてはもう少し肉付けをして、具体的な例示ができるようにしていきたいと思っています。例えばですけれども、有価証券報告書の非財務情報において投資判断に資するような環境情報の記載を促していく。先ほどご指摘いただいたようなことを具体例としてここに書き込むというようなことをしていきたいと思っております。
 また、同じマルのところの後段でございますけれども、この文章も非常にわかりにくい、誤解を与えるような文章でございますけれども、ここで申し上げたかったのは、機関投資家が環境投資を含む社会的責任投資、SRIをやっているということについて、積極的に情報開示していただく。そういうことを促すということですので、ここの文章は適切ではないので、先ほどのご指摘も踏まえてここは修正をさせていただきたいと思っております。
 それから、2点目は、崎田委員からのご指摘で、環境表示に関するところでございまして、53ページでございます。3つ目のマルに関連すると思いますけれども、現在もエコマーク、エコリーフ、カーボンフットプリントの取組が進められてきておりまして、そういう意味で環境ラベルが普及をしてきているわけでございます。その積極活用と、同時にそれが「消費者の製品選択に結びつくような環境表示のあり方について検討していくべき」というふうに書いておりますけれども、ここについてまさしく具体策を講じていくべきであるというご指摘であったと思います。私どももラベルをつけて、それで満足ということではなくて、いかにそれが消費活動に結びついてさまざまな環境配慮が進むかというところがゴールでございますので、そのあり方についても、現在も予算をとって調査研究を進めているところでございますけれども、さらにこれを進めて、環境表示が意味のあるものになるように、ここに書いているところを実現に向けて検討していきたいというふうに思っております。ご指摘はそのとおりだと受け止めさせていただきたいと思います。
 それから、3つ目の補足でございますけれども、佐和委員から、研究技術開発のところで、研究技術開発を進めていく上で、例えば自動車の税制で燃費に応じた課税の方法をとることによって、エコカーが普及をするだけでなくて、次世代のエコカーの研究開発への投資が進む。これはまさしくそのとおりでございまして、現在も燃費に応じたエコカーの減税がなされているわけでございますけれども、これも普及と同時に次の世代のエコカーの研究開発に進むということもねらいながらやっているものでございます。恐らく、現在の環境基本計画、それから点検の中でも、地球温暖化対策のところ、それから大気環境のところでも、この点は触れられていると思いますけれども、単に普及だけではなくて、研究技術開発にもつながるんだというご指摘は私どもも全くそのとおりだと思っています。 以上、補足説明でございます。

○川上企画調査室長 企画調査室でございます。
 予防的取組の関係で、崎田委員、大塚委員、浅野委員、鈴木部会長からご意見をちょうだいいたしました。この部分では、いわゆる科学的な不確実性があるような事象に対する予防的な取組と、それから、環境あるいは人体に対する影響が明らかである事象を未然に防止する、この未然防止の取組というのは峻別をして、記述をさせていただいているところでございます。私どもといたしましては、この予防的な取組あるいは予防的なアプローチというものが施策横断的に適用できるわけでございまして、今後その施策としての発展の可能性が非常に大きいのではないかというような意識がございます。したがいまして、これに関わる施策が一まとめになっておりますとさまざまな角度から検討して、さらに次のステップに位置づけるという際に検討しやすいというような事務的なメリットはあるのでありますけれども、それぞれの課題、例えば大気汚染でありますとか、化学物質といったところで、見たときにわかりにくいというご指摘はごもっともだと思いますので、どういった工夫ができるか、少し知恵を出してみたいというふうに考えてございます。

○上田地球環境局総務課課長補佐 地球環境局総務課の上田と申します。最後に和気委員からご指摘のございました経済連携の関係につきまして、大変お答えしにくい、大変難しい課題をいただきまして、答えがたいんですけれども、コメントだけさせていただきます。
 98ページ、今後の政策に向けた提言のところは、そもそもがまず経済連携協定あるいは自由貿易協定に関しまして日本はまだまだ環境の要素を入れ込むことがなかなかできていないということがございますので、どこから始めていいかということがありましてなかなか歯切れのいい書き方ができていないというような状況がございます。私ども環境省としては大変ありがたい追い風になるコメントでございます。ありがとうございました。
 それで、どうしていくかということなんですけれども、現状ではまだ経済連携協定がそのまま地域統合に結びつくという段階では多分ないので、そこまでの将来を見越した記述ができるかどうかというのはわかりませんが、いずれにせよ、もう少し明確に、どういう分野が共通の関心事項になるかとか、そういう組み合わせに応じてどういう施策を打っていくべきかというような観点も踏まえて記述ができればと考えておりますので、そこは大変ありがたいコメントをいただいたというふうに考えてございます。単なるコメントになって恐縮ですけれども、以上でございます。

○鈴木大気生活環境室室長補佐 大気生活環境室の鈴木と申します。ヒートアイランド対策を担当しております。ヒートアイランド対策につきましては4人の先生方からコメントをいただきましたので、順番に補足などさせていただきます。
 まず、林委員から、民有地における土地の使い方の工夫や緑地の形成を促すような施策が必要であるというご指摘をいただきました。これまでの取組について若干補足させていただきますと、一定規模の建物の新築・増改築を行う場合に一定の緑化を義務づける仕組みや、税制優遇を行う仕組みを都市緑地法に設けることを通じ、都心部の緑化を推進しているというものがございます。それから、私ども大気生活環境室では、パイロット事業として、大都市の10ほどの中枢街区において、屋上緑化、壁面緑化などを行う民間事業者に対する補助を行っております。今後もご指摘を踏まえて、関係府省や地方公共団体と連携し、さまざまな施策を組み合わせて取組を進めていければと思っております。
 それから、長辻委員から、国会議事堂や議員会館における緑化、省エネへの配慮についてもっと分かるようにしていただきたいといったご意見がございました。こちらは立法府の話であり、私ども事務方で直接何かできるものではないかも知れませんが、関連する内閣の取組をご紹介させていただきますと、霞が関の官庁街においても、ほとんどの建物で屋上緑化や太陽光発電の導入が行われているところであり、取組について国民に説明するという意味では、国土交通省の庁舎にある屋上庭園については、週に一回程度広く公開し、見学を受け付けるといったことも行っております。また、先ほど申し上げたパイロット事業においても、再開発地域などの注目度の高い地域を対象として集中的に対策を施し、これを見ていただくことを通じた普及啓発を行っております。今後もさらにご指摘のように、ヒートアイランドや地球温暖化対策の取組について国民の目に見えるようにしていくことが大切であると考えております。
 それから、岡本委員から、風の道を妨げるような建築物が建てられる場合の指導がどのようになされているか、それから、建築物総合環境性能評価システムが建築主や事業主にどのような影響を与えているかというご質問がございました。建築物の指導につきましては、国土交通省や地方公共団体により、都市計画の仕組みの中で取組がなされていると承知しておりますけれども、風の道を妨げるものは建てられないといった直接的な指導ではないと承知しております。また、CASBEEについては、風が吹いてきたときに建物が邪魔をする面積が少ないほうが評価が高くなるという観点が盛り込まれているものでありますが、これは基本的には事業主が自主的に評価を行うためのものと承知しております。
 それから、浅野委員から補足をいただきました屋上緑化、壁面緑化の実施状況の把握の箇所につきましては、事務局とも相談して、より分かりやすく文章を修正したいと思っております。
 以上でございます。

○西村大気環境課課長補佐 大気環境課の西村と申します。VOCとオキシダントの関係につきまして、補足説明をさせていただきます。
 VOCは、確かに光化学反応によりましてオキシダントに変わるわけですけれども、同時にSPM、いわゆる浮遊粒子状物質にも変化していきます。こういった反応がVOCとオキシダントだけではなくて、一酸化窒素、二酸化窒素といった窒素酸化物とか、硫酸とか、そういった物質も複雑に影響を与えながら反応を繰り返していきますので、ある気象条件下ではオキシダントになりますし、別の条件のもとでは粒子化してSPMに変わるといった、こういった現象が起こっております。従来からだんだんと大気の質の組成が変わってきているんじゃないかとか、そういった現象もございまして、繰り返しになりますけれども、VOCはある条件下では光化学オキシダントになりますし、別の条件のもとでは粒子状物質といったものになりますので、そういったNOxとかSOxとか、ほかの大気を構成しています組成の比率を調べたり、あとはシミュレーションを行うなどしましてそういった生成機構につきまして、今、当課で精査をしているところでございます。
 以上でございます。

○浅野委員 今のことはこれには記述されていないんですね。そこのところが問題ではないかと思うんです。

○西村大気環境課課長補佐 そのあたりにつきましては事務局と相談させていただきまして、適正な記述を追記していくことになろうかと思います。

○沼田総政局環境影響評価課課長補佐 環境影響評価課の沼田でございます。浅野委員からご指摘いただきました戦略アセスに関する記述についてですが、浅野先生からもご発言がありましたとおり、小委員会の際にもご指摘があった箇所でございますので、今回のご意見を踏まえて修文を検討したいと考えております。
 以上です。

○正田環境計画課長 環境計画課の正田でございます。長時間にわたりまして貴重なご意見等賜りまして、ありがとうございます。本日担当部署からご説明等させていただいたところでございますが、その上でご意見を踏まえながら、例えば、もっと具体的にという話でありますとか、メッセージ性を強くといった点を始めとして、必要な努力をしてまいりたいと思っております。また、幾つかご質問いただいた中で、例えば議員会館の改修の件などこの場では事実関係がよくわからないものにつきましては、担当部署に照会するなどして調べてみたいと思っております。その上でご説明、ご報告させていただければと思います。いずれにいたしましても、本日いただいたご意見を踏まえながら、時間的な関係もございますが、この提言等につきましての点検書の取りまとめの作業を進めてまいりたいと思っておりますので、引き続きご指導賜ればと思っております。
 ありがとうございました。

○鈴木部会長 大体よろしいでしょうか。いろいろいただきましたコメント、ご質問については、ある程度お答えいただいて、修文できるものは修文する。また、訂正が必要なもの、追加が必要なもの等々を書き加えていただく。最初に林先生からご質問いただいた地球生命体、これは環境基本計画を越えた問題ですので、もちろん今後いろいろといろいろな場で検討していくことになろうかと思います。それから、ロードプライシングであるとか、財源の問題、これは地方で多分今その気になればできる仕組みになっているんだろうと思いますが、国全体としてどうも税制の見直しが起こるのかどうか、新しい政権で大いににバックアップしていただいて、環境税をしっかり確立できるような仕組みになるのか、そういうような全体像の中でこの辺の問題も検討していく必要があるのではないかと思います。
 大体いただきましたご質問等に対応させていただけたのかと思いますが、さらにまたご意見等々もあるかと思います。これから今いただきましたご意見をもとに次の案文ができまして、それがパブコメにかかることになります。ですから、その段階でも結構ですし、あるいはその前段階でしたらなるべく早い時期に委員の方々からも事務局にご意見をお寄せいただければ、そんなふうに思います。
 大体予定の時間となりましたが、今後のこれを受けてのスケジュールにつきまして、それでは小森さんから。

○小森計画官 今後のスケジュールでございますけれども、先ほど部会長からもご説明いただきましたとおり、本日いただいたご意見を踏まえまして資料1を事務局で部会長と相談しながら修正し、確認のため委員の皆様に送付させていただきます。その上で報告書案についてパブリックコメントを実施し、最終的な案を次回の総合政策部会でご審議いただきたいと思っているところでございます。

○鈴木部会長 それでは、これをもちまして本日の審議を終了させていただきたいと思いますが、次回の予定につきまして。

○小森計画官 次回の総合政策部会、第52回の総合政策部会でございますけれども、日時が11月27日の金曜日、午前中になります、10時から12時、場所は三田共用会議所4階第4特別会議室ということで、本日と同じここの場所でございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 それでは、これをもちまして、本日の総合政策部会を終了させていただきます。
 ご出席いただきまして、ありがとうございました。

午後 3時57分 閉会

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