中央環境審議会総合政策部会(第49回)議事録

開催日時

平成21年3月23日(月)17:00~19:08

開催場所

ホテルフロラシオン青山3階クレール

議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    1. (一)第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の進め方について
    2. (二)環境情報戦略(案)について(報告)
    3. (三)環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告書について(報告)
  3. 閉会

配付資料

参考資料

参考資料 第三次環境基本計画の点検の進め方について(平成18年12月20日 第41回総合政策部会決定事項)
参考資料 第三次環境基本計画の進捗状況・今後の展望について(平成19年11月 中央環境審議会)

議事録

午後5時00分 開会

○小川環境計画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第49回中央環境審議会総合政策部会を開会いたします。
 私は、環境省総合環境政策局環境計画課長の小川でございます。暫時進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 お手元の配付資料のご確認をお願いいたします。クリップでとめてあるものでありますが、最初の1枚が議事次第と配付資料の一枚紙であります。
 次、資料1の総合政策部会の委員名簿でございますが、委員のご所属に幾つか間違いがございまして、今、差し替えをお配りさせていただきました。大変失礼いたしました。よろしくお願いいたします。それから、資料2が「第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の進め方について(案)」という資料であります。次に、資料3として、「環境情報戦略(案)について」という、ダブルクリップでとめてある資料であります。次が、資料4として、「環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告書」であります。
 以下、参考資料1が「第三次環境基本計画の点検の進め方について」、参考資料2が「第三次環境基本計画の進捗状況・今後の展望について」であります。それから、参照用の資料といたしまして、環境基本計画の本を机上にお配りしておりますので、お帰りのときにはそのまま置いていただければと思います。
 以上、過不足があれば事務局にお申しつけをお願いいたします。
 本日はマイクが限られておりますので、ご発言の際には手持ちのマイクをお持ちいたしますので、よろしくお願いいたします。
 本日の総合政策部会は、本年1月に中央環境審議会委員の改選がありまして、その後の最初の政策部会でございます。部会にご所属いただいております委員、臨時委員の方々につきましては、資料1のとおりであります。
 部会長には、会長の指名によりまして、鈴木基之委員にご就任をお願いしております。よろしくお願いいたします。
 ここでご出席の新しい委員の方を、お名前だけご紹介申し上げたいと思います。資料1の中で網かけになっている委員の方々でございます。
 まず、生田長人臨時委員でございます。
 次に、岩村敬臨時委員です。
 次に、冨田鏡二臨時委員です。
 次に、佐々木定治臨時委員です。
 次に、高間大介臨時委員です。
 次に、林良嗣臨時委員です。
 次に、三浦由理臨時委員です。
 よろしくお願いいたします。
 このほかに、本日ご欠席でありますが、小宮山宏臨時委員、千頭聡臨時委員、横山彰臨時委員に、新しく総合政策部会にご所属をお願いしております。
 続きまして、事務局側で本日出席しております環境省の職員をご紹介申し上げます。
 まず、総合環境政策局長の小林光でございます。
 総合環境政策局の総務課長、梶原成元でございます。
 同じく総合環境政策局の環境経済課長、石飛博之です。
 同じく環境計画課の企画調査室長の細野宏です。
 同じく環境計画課計画官の小森雅一です
 それでは、ここで一言、局長の小林からごあいさつを申し上げます。

○小林総合環境政策局長 本日は、年度末ということでございますけれども、大変お忙しい中ご参集賜りまして、ありがとうございます。
 中央環境審議会、特に総合政策部会におきましては、ご案内のとおりかと思いますけれども、環境政策の基本的な方針を定める、そして、それがちゃんと行われているかどうかチェックして、更にステップアップするためのいろいろなご意見をいただくというのが基本的な構成でございます。この環境政策の基本的な方針、特にいろいろな分野で使われます政策ツールにつきましては、どんどん中身をよくしていくということが求められております。
 一例を申し上げれば、環境金融の話、あるいは、グリーンニューディールの話ということもございますし、今日報告がございますが、環境情報を活用してもっといい行政をしていこうというような話もございます。また、環境アセスメント制度をよくしていくというような話もございます。枚挙に暇がございませんが、いよいよ環境の時代ということで、精力的なご審議をお願いすることになろうかと存じます。
 2年間の任期ということでございますけれども、新しい委員の皆様方のお力添えを得まして、環境行政が更に発展していきますように、事務局としてもしっかり務めさせていただきたいと思いますので、よろしくご指導のほどお願い申し上げます。
 また、私事にわたって甚だ恐縮ですが、国会開会中で、私、議員立法の折衝事を一本抱えておりまして、この後退席させていただきます。ぎりぎり最後のほうに戻れるかどうかという状況で、申しわけございませんけれども、退席させていただくことをお許しいただきたいと思います。
 それでは、事務局にマイクを戻します。ありがとうございます。

○小川環境計画課長 本日は、全委員46名、現在30名ご出席いただいておりますので、過半数を満たしております。
 それでは、ここからの進行につきましては、鈴木部会長にお願いいたします。
 よろしくお願いします。

○鈴木部会長 部会長を務めさせていただきます鈴木基之です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ただいま局長からごあいさついただきましたが、総合政策部会ということで、環境に関する多様・多岐にわたる政策をどうやって総合化していくか、そしてまた、粛々と環境基本法に基づく基本計画の進捗状況をチェックしていくというようなこともございます。いろいろな話題、いろいろな案件をご検討いただくことになりますので、委員の方も多岐にわたる分野から46名というたくさんの委員の方にご検討に参加していただくことになっております。順調に進めさせていただけますように、委員の方のご協力をお願いしたいと思います。
 それから、中央環境審議会の会令第6条第5項によりまして、部会長はあらかじめ部会長代理を指名するということになっております。つきましては、今期の本部会の部会長代理を、浅野委員にお願いしたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入らせていただきます。本日の議題は、お手元の議事次第にありますように、3件ございます。「第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の進め方について」、あとの2件は報告事項となっておりますが、「環境情報戦略」を別途検討しておりますので、この案についての報告、それから、「環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告書について」、これも報告事項となっております。
 限られた時間でご審議いただくということで、大変恐縮ですが、まず1番目の議題、「第三次環境基本計画の進捗状況の第3回点検の進め方について」を議題といたしたいと思います。
 第三次で第3回というのはどういうことなのか、おわかりいただきにくいかと思いますが、環境基本法が平成5年にできております。その翌年平成6年から6年毎に、すなわち、平成6年に第1次、平成12年に第2次、第18年に第三次の環境基本計画が策定されております。その基本計画の進捗状況を毎年点検するという形で進めておりますので、平成18年から動いております第三次環境基本計画の点検として、19年、20年、そして21年度が第3回目ということになります。ある意味では、事務的に粛々ということでもありますが、こういう点検を通じまして、その次の環境基本計画、第四次はどういうことを考えていくのか、あるいは、第三次のときに組み込まれていなかったものとして何があるのか。重点的に取り上げなければいけないことも年々変わってまいりますので、こういうことを念頭に置きながら第三次基本計画の点検を今年度も進めさせていただこうということであります。
 今年度、重点調査事項として進めさせていただく件につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○小森計画官 総合環境政策局環境計画課計画官の小森でございます。これから説明させていただきます。資料2をご覧ください。第三次環境基本計画につきましては、ただいま部会長からお話がございましたように、平成21年、第3回目の点検を行うということでございます。この点検の仕方につきまして、本日お諮りするということでございます。
 今年の第3回点検の重点点検分野でございますが、第三次環境基本計画におきまして、10の重点分野政策プログラムというのがございます。(参考)のところの①から⑩でございますけれども、このうち、灰色で塗ってある四角囲みの中に記載しております5つの分野について、本年は点検を行うということが平成18年12月20日の第41回総合政策部会において決定しております。第1回と第2回の点検で10の重点分野政策プログラムの点検を一巡した形になっておりますので、今回の点検から二巡目になります。点検にあたっては、重点点検分野の内容のうち、中央環境審議会において特に関心が高い事項を重点調査事項と位置づけて点検を行うこととしております。
 2ページに移りまして、点検の進め方についてでございます。第1回点検における重点調査事項、例えば、大気、水等々の分野について一度点検を行っておりまして、その際にも重点調査事項、例えば大気の中であれば、ヒートアイランドとか交通システムといった、特に重点的に点検する事項を第1回点検時において定めておりますが、今回はそれと異なる新たな重点調査事項を1つ設定して、その取組状況等の点検をまず行いたい。第1回の点検のときには重点調査事項を2つ設定しましたが、今回は1つに絞りたいと。
 それとともに、第1回点検報告書において重点調査事項ごとにご意見をいただきました。今後の展望というところで、総合政策部会からご意見をいただいているわけですが、それを踏まえて各省庁がどのような取組を行っているのかという、その後の取組状況の点検も行うことにしてはいかがかと考えているところでございます。第1回点検の際に重点調査事項で指摘した事項のフォローアップを、2つの重点調査事項について行うとともに、新規に1個立てるということで、合計で3つになりますけれども、点検をしてはいかがかと考えております。
 また、重点点検分野のうち縦割り分野である「都市における良好な大気環境の確保に関する取組」、「環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組」の点検にあたっては、地球温暖化などの他分野とのかかわりや、連携状況についても点検を行ってはいかがかと考えております。
 さらに点検の進め方の(4)でございますけれども、点検の際にお気づきの点もあろうかと思いますので、今後行われる第四次環境基本計画の策定に向けてのご意見、点検時に気づいた点についてもご意見を賜れればと考えております。また、第四次環境基本計画の策定については、本格的な議論を、この点検が終った後、例えば第三次環境基本計画、第二次基本計画をつくった際にはしていただいておりますが、その本格的な審議に入る前に、この点検の際に気づいた事項についても、毎回の点検の際にお教えいただければ幸いでございます。
 次に、大まかな点検のスケジュールについてご説明いたします。3のところでございます。最初にアンケート調査の実施とありますが、既に事務局において国民及び地方公共団体に対するアンケート調査を実施しております。これは、国民及び地方公共団体の環境保全に関する取組の状況等を把握するために、毎回の点検時に実施している調査でございます。
 重点調査事項については、後ほどご説明申し上げます。
 その後、関係府省における重点調査事項に基づき自主的点検、ブロック別地方ヒアリングを実施し、これらの結果を踏まえて夏ごろから秋にかけて総合政策部会において審議をしていただき、秋ごろに点検報告書を取りまとめていただくというスケジュールといたしております。なお、点検報告書は、中央環境審議会から環境省に報告し、その後、環境省において閣議に報告することとしております。
 3ページをご覧いただきたいと思います。今回の点検の重点調査事項の設定方法でございます。留意事項として4点記載しております。それぞれについての説明は省かせていただきますが、これらの留意事項を踏まえて作成した具体的な調査事項案は、次のページ以降に記載しております。
 4ページに移ります。「都市における良好な大気環境の確保に関する取組」につきましては、ご担当であります小澤委員のご意見を踏まえて案を策定いたしました。
 重点調査事項は「固定発生源からの大気汚染物質の削減に向けた取組」とし、調査内容項目としては、「揮発性有機化合物について、事業者による自主的な排出削減の取組の促進方策」と、「建築物の解体現場等アスベストの発生源における大気環境中への飛散防止対策」の2つを設定しております。
 また、第1回点検における重点調査事項は、「環境的に持続可能な交通システム実現のための取組」と、「ヒートアイランド対策のための取組」となっておりまして、先に述べさせていただきましたとおり、第1回点検報告書において、重点調査事項ごとにこの部会から提言されている内容を踏まえて、各府省がそれ以降どのような対応をしてきたかということについて、今回の重点調査事項と併せてフォローアップの点検を行いたいと考えております。この点は次のページ以降についても同様でございます。
 5ページに移らせていただきます。「環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組」につきましては、主担当でございます大塚先生のご意見を踏まえて案を作成いたしました。
 重点調査事項は、「ノンポイントソースによる水質汚濁に対応するための取組」とし、調査内容項目として、「各種土地利用における対応、湖沼水質保全特別措置法に基づく対策、面的取組等の状況」を設定しております。
 第1回点検における重点調査事項は、「流域における水循環改善のための取組」と、「閉鎖性水域における環境改善のための取組」となっております。
 6ページに移らせていただきます。「市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくり」につきましては、主担当でございます山本先生のご意見を踏まえて案を作成いたしました。
 重点調査事項は「適切な環境表示の推進」とし、調査内容項目として、「環境表示の現状及び課題」と「適切な環境表示の促進方策」の2つを設定しております。
 第1回点検における重点調査事項は、「地方公共団体のグリーン購入実施状況」と「SRI等の環境投資の拡大」となっております。
 7ページに移ります。「長期的な視野を持った科学技術、環境情報、政策手法等の基盤の整備」につきましては、担当である安井委員のご意見を踏まえ、案を作成いたしました。
 重点調査事項は、「環境分野の研究・技術開発の戦略的重点化」とし、調査内容項目として、「戦略的重点化に向け、今後研究・技術開発を進めるべき分野」、「環境と経済の好循環に資する研究・技術開発の現状と課題」、「研究・技術開発における異なる環境分野の連携状況とその効果」の3つを設定しております。
 第1回点検における重点調査事項は、「環境に関する情報の整備及び提供についての取組状況」と「戦略的環境アセスメントの取組状況」となっております。
 8ページに移ります。「国際的枠組みやルールの形成等の国際的取組の推進」につきましては、主担当である和気委員のご意見を踏まえ、案を作成いたしました。
 重点調査事項は、「東アジアにおける地球環境及び地域環境の改善に係るネットワーク構築の進捗状況」とし、調査内容項目として、「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、アジア太平洋地域変動研究ネットワーク、アジア太平洋環境会議、アジア太平洋環境開発フォーラム、アジア3R推進フォーラム、アジアEST地域フォーラム、アジア水環境パートナーシップ、東・東南アジア生物多様性インベントリー・イニシアティブ、地球規模生物多様性モニタリング推進事業等、マルチのネットワーク構築の進捗状況」を設定しております。
 第1回点検における重点調査事項は、「国際的な経済連携、地域統合と環境の融合」と、「NGO/NPO等が東アジア地域等の環境管理能力の向上に果たしている役割」となっております。
 最後に、ブロック別地方ヒアリングについてご説明いたします。資料2の最後に綴じております別紙をご覧ください。今回の第3回点検におけるブロック別地方ヒアリングの進め方について3点ご説明いたします。
 まず、開催地についてですが、このページの下部に掲載しております星取表をご覧ください。第41回の総合政策部会におきまして、今年は関東、関西、九州の各ブロックが開催予定地とされております。開催形式につきましては、前回点検時と同様、一般参加者も参加するシンポジウム形式で実施したいと考えております。テーマにつきましては、前回のテーマである「環境保全の人づくり・地域づくりの推進」を継続した内容とし、具体的には、「多様な主体が参加する地域の効果的な環境保全対策」、または「環境投資と環境資源による地域起こし」のいずれかとし、開催地ごとに更に具体的なテーマを設定していただきたいと考えております。
 なお、ブロック別地方ヒアリングにつきましては、本日この案でご了解いただければ、3地域の日程、開催場所等詳細を決め、委員の皆様に書面でご案内いたしたいと考えております。その際には、出席を希望される開催地についてお伺いいたしますので、都合のつく限りご出席方お願いできればと考えております。
 説明は以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 第3回目の点検ということで、重点分野政策プログラムとしては、10のプログラムが挙げられているうちの5つずつ毎年交互に点検を行っておりますので、平成19年に取り上げた5つの重点分野政策プログラムがまた平成21年度に取り上げられるという次第です。19年度の際には重点調査事項としてそれぞれのプログラムで2つずつの事項を取り上げたわけですが、今回は重点調査事項として新たに1つ、そのかわり第1回の点検事項において各省庁の取組等々で問題になった部分などのフォローも含めるというようことで、進めさせて頂こうということになっております。
 基本計画の点検を私たちの中だけでやるのではなくて、この点検を通じて、各省から担当の方にご出席いただいて、それぞれの範囲における進捗状況あるいはどういう取組をしているのか、どういう考え方でやっているのか、お話をお伺いするということを通じて、総政部会においては、オールジャパンという視点で、重点分野における、各省庁のベクトルをある程度そろえて頂くということにもねらいがございます。
 それから、最後のところで紹介がありましたが、シンポジウムという形で地方のヒアリングを行うということにしております。昨年からこういう形になってまいりましたが、点検を進めるプロセスの中で、それぞれのテーマに関連するいわゆる関係者、ステークホルダーとして、地域の方々、一般の方々にも関心を持っていただくという趣旨がここには込められております。もちろん地方環境事務所ができたということもあって、その環境事務所にその地域の中心となって働いていただくというようなことも、一つの重要な意味かと思っております。
 この5つの分野につきまして、担当委員の先生に重点調査事項を挙げていただいたわけですが、5名の委員の方のうち今日小澤先生、大塚先生、山本先生がご出席になっておられますけれども、補足と言いますか、つけ加えていただくようなことがもしございましたら。
 特によろしいですか。では後でまた。山本先生もよろしいですか。

○山本委員 よろしいです。

○鈴木部会長 大塚先生も。

○大塚委員 はい。

○鈴木部会長 一応こういうことで点検の進め方の案が提出されておりますが、委員の方々でもしご意見おありの方がありましたら、名札を立てていただきたいと思います。これまでの取組からいろいろな改善点というようなこともあろうかと思いますが。
 では、崎田委員、永里委員、中杉委員、福川委員、お願いいたします。

○崎田委員 先に発言させていただきましてありがとうございます。今ご説明いただいて、こういうふうにきちんと分野別に分けてやってまいりましたので、今のお話で今年もしっかりやっていければいいなと思いました。
 ただ、1つだけ、資料2の最初のページを拝見していて、今回の重点分野には地球温暖化対策や物質循環のところは出てこないということになっているわけですが、特に今、京都議定書の実施最中でございまして、温暖化対策というのはできるだけ急がなければという問題ですので、例えばこういうところで全体を網羅すると大変になるかと思うのですけれども、今後促進が期待されている地域の新エネルギーに関する問題、あるいは、物質循環のところですとバイオマスとか、こういうところだけでも入れ込んでいって、点検をするというようなポイントがつくれないのだろうかということを考えて拝見しておりました。
 それから、最後の地方ヒアリングのときにシンポジウム形式というのは前回もやらせていただいて、多くの地域の方のご意見を伺うというのは大変重要なことだと思っております。ポイントを「人づくり・地域づくり」に集中させてというのも、地域の環境学習あるいは意識啓発、意識改革が重要と言われておりますので、こういうやり方でよろしいのではないかと思って伺っておりました。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、永里委員、どうぞ。

○永里委員 ありがとうございます。4ページ目の「都市における良好な大気循環の確保に関する取組について」ですけれども、その調査内容項目のa)揮発性有機化合物について、事業者による自主的な排出削減の取組の促進方策とありまして、揮発性化合物について危険性の高いもの、塩素系溶剤等だと思いますが、それと、エタノール等アルコール類の危険性の低いものを一緒に扱っていくと、少々混乱が起こるのではないかと思いますので、分けて考えるべきではないかと思います。
 次に、事業者による自主的排出削減の取組をどのように促進させるかということですけれども、何らかのインセンティブを与えるべきではなかろうかと考えております。
 以上です。

○鈴木部会長 中杉委員。

○中杉委員 今、永里委員が言われた話に対する答えが一つあるんですが。大気のVOCというのは反応して粒子状物質あるいは光化学オキシダントができる観点でやっていますので、そういう観点でいうと同じものであるということなんです。ただ、一つ問題なのは、VOCの自主削減、今、永里委員が言われた有害なものについてはPRTR法で管理をしているわけですが、対象物質が比較的重なっています。そういう意味でいくと、それと切り離した形で点検をするとずれが出てきてしまうのではないか。
 そういう意味でいくと、2ページの2.点検の進め方、(3)に他分野との関わりについても話がありますけれども、ここはPRTR法の施行の効果とVOC規制の効果と両方併せて点検をしていかないとおかしなものになるだろうと思います。ですから、この辺を併せた形でぜひ点検をしていただければと考えております。

○鈴木部会長 福川委員。

○福川委員 大変よくまとめていただいてあると思います。若干補足的に、お願いできればと思いますのは、6ページの「市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくり」ということでございます。過去においてグリーン購入とSRI等をやったわけで、今回は表示ということになっておりますが、今、企業もいろいろ努力しておりますのは、一つはサプライチェーンとディマンドチェーンのチェーン化が進んでおります。評価される仕組みづくりということでございますので、この表示をされるときに、評価手法とかサプライチェーンとかディマンドチェーンといったシステム化との関連においての表示制度を考えてみていただければと思います。
 それから、7ページ、科学技術、環境情報、政策手法ということでございます。第1回では情報の整備・提供、環境アセスということがございまして、今回は主として技術開発に焦点を置いておられるというような気がいたしますが、技術手法を展開するときに、一つの政策手法、政策的な効果を内容の中に入れていただいた作業ができるといいなという気がいたします。
 最後、8ページ、国際的な枠組みやルールということでございます。これまでに経済連携、地域統合、NGO/NPO等がやってきたわけでございまして、今回はネットワーク化ということで、これも非常に重要な視点だと思いますが、できることなら、技術移転をどういうふうに進めるかということがアジアの中で重要だと思いますので、このネットワーク化をされるときに、技術移転、技術協力ということを視点の中に明確に位置づけていただいてはどうかと、そういう補足的な意見でございます。
 ありがとうございました。

○浅野委員 福川委員にご確認させていただきたいのですが、技術開発に関するご意見のご趣旨はこういう理解でよろしいでしょうか。単に工学的、テクノロジーの技術だけではなく、政策実現手法のような、社会学的な技術手法の研究開発も加えるべき、ということでございますか。

○福川委員 はい、そうです。インセンティブ、ディスインセンティブ、いろいろあると思いますが、ものによって評価が違ってくると思いますので、その辺を入れていただければと思います。

○鈴木部会長 はい、わかりました。いろいろと大変重要なところもご指摘いただいたと思いますが、特にお答えは……。では、小森さんのほうから。

○小森計画官 お答えをさせていただきたいと思います。
 すべて拾ってということではないので恐縮ですが、崎田先生からの新エネルギーとかバイオマス、せめてそこら辺は地球温暖化とか循環の分野だけどできないかということでございますけれども、10の分野を5分野ずつやっているのを、それを地球温暖化とか循環まで拾うというのはやらないんですが、関係分野との関係性といったところに今回力点を置いておりまして。総合的な効果、相乗的な効果についても、大気とかいったものをやる中で関連性があれば触れていくということにしたいと思っております。
 それから、中杉先生も化学物質と他分野とのかかわりについて留意するようにということでございました。私どもは点検する資料をつくる立場ですけれども、資料作成の際には、崎田先生、永里先生、中杉先生、福川先生からご意見をいただいた点についても留意して資料を作成してまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○鈴木部会長 19年の参考資料2の最後のところで、「今後の展望」ということがそれぞれの重点調査事項について挙げられておりますが、これは非常に漠としておりますので、昨年からはここのところを、正確には「今後の政策に向けた提言」というような形に変えております。申し上げたいことは、点検を通じて政策に対する提言をそれぞれについて行っていく、すなわち先ほど永里委員からの「事業者にどういうインセンティブを与えるか」というようなことについては、国の側としてどういう仕組みをつくるべきかということをここで考える、そういうようなことをねらいとした点検であります。
 そして、新エネあるいは温暖化、物質循環につきましては、地球局のほうで低炭素に関する検討をしておりますし、物質循環は循環型社会形成推進基本計画というのがありますので、そういう意味でのいろいろな整理があり、また、21年度になりますと、生物多様性が関心を集める時期になってくるというようなこともあって、いろいろなことが絡んでくると思いますが、こちらのほうは、先ほどありましたように、10項目を5項目ずつやっていきながら、関連するものはそこへ反映していただくと。それから、化学物質についても、化学物質を総体的にどういうふうに管理していくかと、そちらのほうの検討が別に動いております。
 そういうところと全く無縁に点検をするというわけにはいかないと思いますので、今いただきましたようないろいろなご意見を反映させながら進めてくことになると思います。具体的には、それぞれについて、各省それぞれのところで点検していただいたものを持ってきて頂き、報告を伺う訳ですが、報告の準備の段階でここで頂いたご意見を組み込んでおいて頂くということが必要なのかなと、そんなふうに思います。
 はい、どうぞ。

○浅野委員 崎田委員のご指摘ですが、もともと悩ましいところでありまして。地球環境局で京都議定書目標達成計画の進捗状況については議論をしてきているわけです。それから、循環型社会形成推進基本計画については循環部会で議論しています。そういうこともあって平成19年はテーマから外しているということもあるわけです。21年に、崎田委員が言われるようなことをここに特別のテーマとして取りあげるということになりますと、点検作業が二重に行われるということになりかねないので。ご指摘の点は、関係があれば関係があるところで触れるということはありますし、温暖化対策については、指標を用いての点検と言う形では毎年これを取り上げておりますので、おっしゃるようにせめて新エネルギーについてはここできちっと議論するために、正面きってのテーマとして挙げることはなかなか難しい。これは今、部会長がおっしゃったとおりだと思いますので、ご理解いただければと思います。

○鈴木部会長 この案の作成を担当された先生方はよろしいでしょうか。
 それでは、こういう形で、修文等々を含めてご意見いただいたところを、点検の進め方に反映させていきたいと思います。具体的にどう進めるかということに関しましては、私に一任していただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」という者あり)

○鈴木部会長 ありがとうございます。
 それでは、所要の修正を進めさせていただいた後に、本年の点検に入るということにさせていただきたいと思います。
 続きまして、議題の2、議題の3は報告事項でございますが、まず議題の2からまいりましょうか。「環境情報戦略(案)」についての報告をお願いしたいと思います。

○細野企画調査室長 環境計画課企画調査室の細野でございます。
 資料3-1でございますが、「環境情報戦略の策定に向けて」ということで、一昨年の9月に環境情報専門委員会を設置させていただきまして、その検討結果を総政部会にご報告する。その趣旨につきまして、まとめさせていただいております。
 環境基本計画は、第二部第1章第9節におきまして、環境情報の長期的かつ総合的な基盤整備の基本的方針となる環境情報戦略を策定するということが定められておりました。一方、政府のIT化を進めるという立場からは、政府のIT戦略本部が平成18年にIT新改革戦略を定めております。さらに、それらに位置づけた政策を実現するために、毎年度、重点計画を定めております。この重点計画も、2007年度においては、ITの活用を基本とする環境情報の収集、整理、提供の基本的な考え方をまとめると。そして、2008年、平成20年8月に定めた重点計画においては、2008年度までに環境情報戦略を策定し、同戦略に基づく取組を開始するという方針が定められております。
 環境情報専門委員会におきまして、12ページに名簿をお付けしておりますけれども、浅野委員長以下14名の委員の先生方で方針についてのご検討をいただいたわけでございます。そのときにも、環境基本計画だけではなくて、政府の中のIT戦略の推進という観点からもご議論いただいておりまして、環境情報の長期的かつ総合的な基本方針に関する調査を専門委員会にしていただくに当たりまして、特に当面は環境情報の整備に関して政府機関などが優先して取り組む施策に絞った形で案を作成していただいております。
 なお、環境情報の整備主体につきましては、政府機関などに限らず、例えばNPOとか企業、団体などが、行政と連携して整備を行うような場合もございますが、そうした場合の連携の在り方などについては引き続き検討を行っていくこととさせていただいております。
 そうした前提の下で情報戦略案をつくらせていただいた中身につきまして、ご説明させていただきたいと思います。
 2ページ目にございますように、この戦略(案)につきましては、副題を「持続可能な社会のための環境情報の共有と活用に向けて」とさせていただいております。
 1におきまして、環境情報の整備についての現状と課題を整理させていただいております。先生方もよくご存じのこととは思いますけれども、現在、国や地方公共団体においては、環境情報についてモニタリングとか各種の調査、あるいは、国際枠組みなどに基づく報告などによりまして、データを集め、また、パンフレットなどをはじめとする行政資料やホームページにより公表してきておりますが、この問題点について収集、整理と提供の面の2つに分けて課題を整理させていただいております。
 情報の収集、整理についての問題点といたしましては、それぞれ個別事業とか、組織単位ごとにバラバラな形で行われている面がある。したがって、一定の事業や組織の範囲を超えた政策課題ごとの情報整理が体系的かつ計画的になされていないのではないかという指摘とか、基本計画を含めて環境と経済社会との関係をとらえていくことが重要でございますが、その関係の情報が不十分であるとの指摘。あるいは、各国からの情報が経年的に整理、蓄積されていないといった問題点が指摘されております。
 一方、情報の提供に関する課題につきましても、情報量は爆発的に増えておりますが、利用の面では、いろいろな方にご利用いただいております。政策立案者、行政担当者、一般国民、環境教育関係者、事業者、そして、最近では特に投資家の方などからも環境情報に対するニーズは高まっております。それぞれの方々のニーズにこたえる形での情報提供がなされていないということで、必要とする情報が得がたいということが指摘されております。
 また、古紙パルプ偽装問題といったことがございましたが、そのような形で不適切な情報の表示に基づきまして、情報に対する信頼が揺らいでいる面もあるといったことがございます。
 また、収集、整理、提供共通の問題といたしまして、ITの利用が不十分であるといったことが課題として整理させていただいております。
 これに対しまして、理想のあるべき姿をどう考えるかということを議論として整理させていただいております。あるべき姿につきましては、2ページ目の(1)の①にありますように、持続可能な社会の基礎として、科学的な一次情報が十分に整備されていること。
 あるいは、②にございますように、政策の立案に向けて情報が的確に整備されているということ。
 また、利用者との関係につきましては、③にございますように、利用者にとってわかりやすく使いやすい形での情報提供ができるようになっていること。
 それに向かって、④にございますように、ITを徹底的に活用して、情報を提供する人にとっても利用する人にとっても、多くの方が利用しやすい情報環境が整っていること。
 また、それぞれの情報の間の空間や時系列の面での関連性が相互に体系的によくわかる形で整理されていることを、あるべき姿としてまとめさせていただいております。
 そのことを踏まえまして、この戦略では何を目標としていくかにつきまして、3ページの①、②に整理させていただいておりますが、ポイントだけ申し上げます。
 まず、行政の面では、環境政策の立案・評価が適切に行われるように、基本計画の中にも書かれておりますけれども、情報立脚型の環境行政を実現するための基盤を確立するというのが大きな目標でございます。
 2つ目の目標といたしましては、国民の環境情報の利用について、いつでも誰でもがわかりやすい形で容易に入手できるようにするということを目標としております。
 その上で、今回の戦略の枠組みをどう考えるということを3で整理させていただいております。今回の戦略が対象とする情報の整理の主体といたしましては、情報の整備はさまざまな主体によって行われておりますが、国全体、広域にわたる定期的な一次情報の整備は、主に政府機関や地方公共団体あるいは公的研究機関によって実施されております。この戦略といたしましては、整備の主体としては政府機関、地方公共団体、公的研究機関を位置づけております。なお、学問の自由等の関係等もございますので、大学などは公的研究機関として重要な整備の役割を担っておりますけれども、戦略の対象からは除くことにしております。
 機関間のコーディネートも重要であるということから、まず相互の連携を図る必要があるということを指摘した上で、先ほども申しましたように、NPOや企業、団体などが行政と連携して整備を行うような場合など連携の在り方については、引き続き検討を行っていくことといたしております。
 次に、戦略が想定している情報の種類と用途でございます。専門委員会での議論を踏まえまして、種類と用途についてできるだけ体系的で、なおかつ、ポイントになるところを整理させていただいております。種類につきましては、一次情報や統計、研究の情報、また、行政に関する情報、保全活動に関する情報、投資または生産活動に関する情報、教育の実施に関する情報、消費活動に関する情報などが考えられるということにしております。
 用途につきましても、基礎データとしての利用のほかに、情報源や根拠資料としての利用、アセスメントなどにおける利用、また、環境負荷に考慮するために必要な情報としての利用や、環境教育の教材としての利用等々について、先生方から幅広い観点からご議論いただいた結果を体系的にまとめさせていただいております。
 これらを踏まえまして、どういう方針の下に戦略を進めていくかということについて、4番で整理させていただいております。まず、1つは情報立脚型の環境行政の実現という観点からは、政策立案に必要な情報を把握して計画的に整備を進めること。関係機関の連携を強化すること。また、ITを徹底的に活用すると同時に、情報の整備について進行管理のPDCAサイクルを実現することを方針としております。
 一方、利用者のニーズに応じた情報の提供につきましては、(2)にございますように、環境情報の体系的な整理を図るという観点から、特に情報間の関連性、空間の面とか時系列面、そしてまた、6ページにございますように、相互の関連性という形で、特にOECDなどでも打ち出されてきており、国際的に整理が進められているDSR、c)の最後の3行目に書いておりますが、「環境への負荷等の駆動力」、「状態」、「社会的対策」といった一連の流れを意識した情報の整備が必要であるという形で整理させていただいております。
 そのほか、提供の関連につきましては、信頼性や正確性の確保を図るということ。また、利用者のニーズに応じた情報の加工をすること。ワンストップで、できるだけ1か所で必要な情報が入手できるようにしていくといったこと。また、提供のための手法といたしましては、ITの活用ということが柱にはなっておりますけれども、そのほかにも印刷物や映像、インターネット、マスメディアなどを通じての提供について、その手法や組み合わせをよく考えてやっていくということ。また、海外への発信について、海外での問題の解決に資するように、諸外国への情報発信を体系的に行う。こういったことを方針として位置づけております。
 5番に、当面、5年程度を予測しておりますけれども、その間に優先して取り組む施策を整理させていただいております。情報立脚型の行政については、7ページの(1)から(8)まで、また、情報提供の面につきましては、8ページの(2)から8つほどの項目を上げさせていただいておりますが、それぞれ共通する点もありますので、横断的な説明をさせていただきたいと思います。
 まず1つといたしましては、環境と経済社会活動に関する情報、あるいは、7ページの②にございますが、国土の自然環境に関する情報収集を強化するということがございます。まず、環境と経済社会活動に関する情報につきましては、公的統計の整備計画の中で位置づけられていますので、それを進めるとか、あるいは、環境と経済に関する体制の整備を進めるといったことがあります。一方、自然環境の関係につきましては、第3次生物多様性国家戦略に基づくさまざまな情報関係の施策について、緑の国勢調査をはじめとするいろいろな体制について、関係府省や自治体においても進めていくといったことがございます。また、それぞれで得られた情報については、提供の面でも強化していくということも位置づけております。
 次に、7ページの③、情報アーカイブの構築でございます。我が国のかつての公害克服経験などに対する情報などにつきまして、公文書館的な機能ということでございますが、情報アーカイブの構築に努めていきたいと思っております。そのため、少し遅れているところもございますが、まず図書館の電子化を進めながら、23年度頃までにはアーカイブを構築するための検討を行い、25年度頃には保存情報の検索などの開始を目指すということを位置づけております。
 また、情報の信頼性や正確性の確保ということでございますが、メタデータ、情報源情報について標準的なフォーマットを検討していくことによりまして、8ページに書いておりますけれども、各データについて作成者から収集方法や更新頻度、最終更新日時などがわかるような情報表での整理をさせていただきまして、比較検討を含めまして、信頼性の確保を図ることを考えております。また、信頼性の確保につきましては、環境経済課のほうで進めているグリーン購入についての信頼確保のための対策と併せまして、必要な信頼性を確保して、更に進んでまいりたいと思っているところでございます。
 それから、8ページの⑤の環境省と関係府省及び地方公共団体等との連携協力ということでございます。まず関係府省との間では、既に環境基本計画の関係府省会議がございますが、その下に更に環境情報戦略の連絡会をつくるべく、今、準備を進めております。また、地方公共団体等との間でも会議の設置などを検討してまいりたいと思っているところでございます。また、提供の面でも、民間の団体も含めて関係団体とも何らかの形で連携できる場づくりを進めていきたいと思っているところでございます。

○鈴木部会長 なるべく簡潔にお願いします。

○細野企画調査室長 環境情報の質の向上につきましても、国際協力の場での議論を踏まえて対応を考えてまいりたいと思っております。また、国際関係での協力ネットワークについても、地球観測を含めまして、ポータルサイトづくりなどをしながらやっていきたいと思っております。また、収集などや提供の両方に関係するものといたしまして、ITの活用ということ。また、情報提供につきましては、地理情報システムの利用の向上といったことを目指しております。
 以上が施策の概略でございますが、進行管理につきまして、10ページの6に書かせていただいております。先ほど計画官からもこの基本計画に基づく施策の進捗状況、管理の仕方についてご説明がございましたけれども、私どもも情報戦略に基づく施策については、引き続き情報専門委員会に対して施策の進行状況を調査した中身をご報告した上で、点検報告の流れに乗せていただくような形で進行管理を進めてまいりたいと思っております。おおむね2年に1回、各府省と協力いたしまして、各施策の進捗状況を把握し、それを情報専門委員会にご報告した上で、総政部会にご報告し、ご審議をいただき、点検報告書の一部としてまとめていただくということをお願いしたいと思っております。
 また、一般の方々に対するニーズの把握につきましても、利用主体別のアンケートなどを行ってまいりたいと思っております。
 以上が戦略の概要でございます。
 資料3-2といたしまして、イメージ図をつけておりますが、今申し上げた中身を端的にまとめたものでございます。
 資料3-3といたしまして、今日ご報告させていただいた中身を今後どうするかということにつきまして、初めての先生もいらっしゃいますので、ご説明させていただきたいと思ってつくっております。今日の部会でご報告させていただきました後、3月30日に基本計画の関係府省の連絡会を開きたいと思っております。そこで関係各府省の合意といたしまして、環境情報戦略案を決定いたしたいと思っております。
 その後の進行管理につきましては、今申し上げたように、おおむね2年に1回と考えておりまして、第1回目の管理としては、平成22年度に21年度に実施した施策について調査し、ご報告申し上げたいと思っております。先ほどの計画官の説明にのっとりながらいきますと、22年の夏ごろに調査を始めまして、専門委員会にご報告してご審議いただきます。その結果を踏まえまして、22年秋の総政部会で点検についての審議をされる際に、ご報告いたしまして、審議いただき、報告書の一部としてまとめさせていただければと思っております。
 それから、参考資料といたしまして、パブリックコメントを今年の1月に2週間ほどやっておりますが、その結果をまとめた資料をつけております。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 この環境情報戦略(案)は、資料3-1の一番最後のページに専門委員会の委員名簿がついておりますが、浅野先生がヘッドになられて、今日ご出席の筑紫委員も参加していただいております。情報に関しての一般的なことはたくさん書いてあるんですが、いろいろとご意見があろうかと思いますので、この段階でご意見をいただければ、浅野先生がしっかりと聞いていただけると思います。

○浅野委員 ちょっとよろしいでしょうか。

○鈴木部会長 では、まず……。

○浅野委員 すこしご説明がわかりにくかったかもしれません。第一に、今回の案は、一言で言えば二足の草鞋を履いているわけです。第三次環境基本計画の中には環境情報戦略をつくると書いてあるので、それに基づいてこの戦略をつくっております。と同時に政府のIT戦略の中でその一環としての環境情報戦略をつくれということが定められております。この二つをバラバラにつくるのは無駄なことだからというわけで一本にいたしました。その結果、今回の案は、政府あるいは行政部門が主語になって、そこで環境情報を扱うときにはどうしたらいいのかということをまずは整理しましょうということにいたしました。環境情報というときには民間の情報を含めて、いろいろなところに環境情報がありますから、それ全体をどううまく整理するかというのが本来の環境基本計画で課せられている課題ではあるのですが、今回はそこまではまだいっていません。ですから、全体をすべて網羅した戦略という目でご覧いただいた場合には、不十分な点があることを否定できません。この点は、引き続き更に検討させていただきたいと考えております。
 今後の絵姿として頭の中にありますのは、例えば環境報告書が、どういう形で制度化されてシいるかを考えて見ますと、とりあえず国の第三セクターに策定・公表を義務づける形で法律がつくられ、それについてのガイドラインが用意されておりますが、ある意味ではこのガイドラインは一般の企業にも大いに参考にされております。そういう例がありますから、こういうスタイルもありうるのではないかなどと考えています。現段階ではまだ政府が主語というふうに考えていただかなければならないと思います。
 第2は、専門委員会でたびたび議論があったのですが、環境情報とは何か、定義を明らかにすべきであるかどうかという点でございます。しかし、環境基本法も環境の定義は置いておりません。環境情報の定義といいましても人によってイメージが異なるわけで、これをひとつにまとめることはいたしておりません。しかし、どこまでの範囲の情報をこの戦略で取り上げる範囲かということをあえてもうしあげれば、お手元にある「環境基本計画」の5ページをお開けいただきたいと思います。そこに総合政策部会の書いた文章が出ております。
 5ページの左下の2行目のところからです。「この計画で、持続可能な社会とは」ということでずっと文章が出てくるんですが、これが言ってみれば目指す社会である。ということはそこに書かれていることについて、環境政策の中で取り上げなければいけない事柄だということになるのだろうと思われます。そうすると、右側の2段目のパラグラフを見ていただきますと、大気汚染とか水質汚濁ということだけが環境情報となるわけではない、そういうもの以外のものも十分環境情報の中に入ってくるということがわかると思います。ですから、イメージとしては、最終的にはこういったことを全部環境情報として取り扱っていくべきこととなるのだろう。
 したがって、環境省の手持ちの情報だけが環境情報であるわけでもない。政府のあらゆるセクションにかかわりを持っていただかなければ、本当の意味の環境情報のシステムはできないだろうというイメージを持ちながら、とりあえずの戦略をつくったと、こういうことでございます。

○鈴木部会長 大分はっきりしたところがあるかと思いますが、何人かの方の札が立っております。森嶌委員、福川委員、林委員、善養寺委員、山本委員、佐藤委員、倉田委員……。

○森嶌委員 環境情報の定義をしないということなんですけれども、例えば、6ページ以下で、「当面優先して取り組む施策」と書いてありまして、そこには情報を収集するとか、アーカイブを構築するとかエトセトラ、エトセトラ書いてあるんですね。環境省はどれぐらい予算を持っているのか存じませんが、環境情報についてワーキング・コンセプトを定めておかないと、ここでどういう情報に関してアーカイブをつくったり、収集をするのかはっきりせず、予算の立てようもなくなってしまいます。
 また、これまで環境基本計画をつくるさいに、いろいろなインジケータを議論しようとしたときに、日本にはちゃんとした環境統計がない、つまり環境に関する情報が整理されていない、ということをおっしゃった方がたくさんおられました。そうだとすれば、環境政策を立てるために必要な情報は何かということを、一般的な環境情報ではなく、行政として何を政策策定と言う目的のために必要な情報として求めるのか。それぞれの企業が情報を集めて消費者に出すというような話ではなくて、行政が特定の環境上の施策をつくるために何か必要かという観点から、どういう情報を収集して、何を管理して、どれを国民に対して発信するかという点から言うと、そのためにとりあえずでもいいですから、ワーキング・コンセプトとして環境情報とは、ここでは何を指しているのかを明らかにしておく必要があると思います。
 それとの関係で、環境情報のための予算がどれだけ必要であろうかということをアセスしておかないと、漠として事業を始めたら結局何の役にも立たないという情報しか集まらなかったということになりはしないかという意味で、この戦略は方法論的に誤っているのではないでしょうか。もう少しきちっと、何のためにこういう戦略を立てるのか考えておかなければならない。ここでの戦略というのはそんなに大それたことを考えなくていいですから、ここでこれだけの戦いをすればいいので、そんな先まで考えなくてもいいから、当面何をするのかというところからつくっていく必要がある。もう少し地道にやらないと、環境基本計画を評価する場合にも、あまり役に立たないのではないかと思います。あまり構想を大きくしないで、委員長以下、もう一度お考えいただいて、もう少し戦略的にきちっとやっていただくことが大事ではないかと思います。 

○鈴木部会長 福川委員。

○福川委員 浅野先生のご説明は私もよく理解できました。「情報システム」と口で言うと、玉手箱のように何でも出てくるように思いがちですが、利用可能には非常に難しいところがあります。さっきIT戦略本部の話がありましたが、今、日本で一番遅れているのがe-ガバメントのところだと思いますし、中央政府と地方政府との連携というところがあるので、少なくとも行政情報について中央と地方を連携するシステムにまずするというところが、一つのアプローチではないかという気がいたしております。各省庁とか、中央、地方との間でもう一度標準化する、それから情報が流れるようにするというのがまず第一歩であろうと思います。
 もう一つは、民間のほうから言うと行政の持っている情報は非常に使いにくい、わかりにくいという感じがあります。ですので、そこの今のe-ガバメントをするときに、企業がどういう情報を求めているかということの情報のニーズをとらえて、それに合ったシステムにするということが2番目の問題でございます。もちろんサブシステムをトータルシステムにするような情報システムができればいいんですけれども、それは大変お金もかかるしコストもかかるし時間もかかる。ですので、もしそういうことを考えるとすれば、例えば環境の予測をするモデルをつくるのに、必要な情報システムを考えるというような形でアプローチをしていくというのも一つの方法かという気がいたします。
 それからもう一つ、現実問題で言うと、技術情報、特許情報がどのくらい入っているかわかりませんが、これがまた非常に大事なことで、公開されている情報と秘密情報があって、秘密情報は企業は出さないということでございましょうが、少なくとも公開情報を世界レベルでデータベースができれば非常に使いやすいという気がいたします。さっき点検のところでアジアの問題で技術移転を申し上げましたが、あるいは、日本だけでもいいんですけれども、少なくとも日本だけでも技術情報があって、これは外国の人にも使ってもらえるようなたぐいのものがあると。
 申し上げたいことは、トータルシステムは理想ですが、サブシステムで何が一番現実的かというところからアプローチをしていって、キャッチポールで共通化を図っていくということが必要だと思います。大変難しい問題で、浅野先生がご苦労されたのはよくわかりますが、私はどっちかと言えばサブシステムアプローチにいくのがいいかなという気がしています。ありがとうございました。

○鈴木部会長 林委員。

○林委員 浅野先生のご説明もわからないではないなと思ったんですが、私、今日初めて出させていただきまして、よくわからないところがありまして。一つは、ある程度大括りのテーマ別というのもどこかでやっていただくほうがわかりやすいのではないか。私が申し上げているのは、例えば気候変動とか生物多様性の問題、そういうことですね。それぞれごとに原因とメカニズムと結果、影響というものがあるのだから、大雑把ながらもそういう段階整理をしてみるとよい。
 2つ目は、空間情報について。都市にしても農村にしてもどんどん広がって、交通が自動車にシフトしているとか、あるいは、都市間とか国際間の交通ですと、鉄道から飛行機にシフトしているというようなものがあります。そういう意味で、空間情報をしっかり把握しておく必要かあると思います。これは、三段階のうち、「原因」に近いところです。一方で自動車や飛行機がどれ程の環境負荷をまき散らすかという性能と、空間インフラシステムの両方のデータベースが必要だと思います。
 最後は、今日のテーマのどこで言えばいいかわからなかったんですけれども、日本のODAについて非常に重要なことがあると思っております。ODAで貢献するときに、環境負荷をたくさんつくってしまうということを起こしている可能性があると思います。道路が混雑するのでインフラが足りないというので道路をつくると鉄道を造る場合よりも、環境負荷が増えてしまうことがある。そういうことをどんどんやっているわけであります。メカニズムはさておき、ODAにおいてどういう環境に負荷をかけているかという問題も非常に重要なので、そういう仕掛けが、これはどこの委員会なのか部会なのかわかりませんけれども、どこかにあって、その基礎データも必要ではないかと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 それでは善養寺委員。

○善養寺委員 根本的な印象なんですけれども、先ほど福川委員も、日本の情報庁みたいなのが遅れているというところで、IT、ITとやたら言うんですが、それを管轄する省も庁も基本的にはなくて、各省庁、ホームページも委託で管理をしてもらったりしている中で、特別行政法人も自立しろと、外郭団体、財団にも仕事の発注量を制限しろと、随契は認めないと。そういうことをやっている現状の中で、これを今の政府の状態でつくることはほほ不可能なのではないかと思われるぐらいで、情報だけの省庁を専門家だけ集めてでもつくった上でやらないと。
 ITのほうでどういう議論をされているかわからないんですけれども、そうでもしない限り、今の日本の政府の状態では情報管理ができないのではないか。ITのセキュリティというのは、単純にウイルスが入ることが問題ではなくて、内部の管理する人間が改ざんしたりしないかということが情報セキュリティとしてあるわけですね。そういう中で、毎年毎年価格競争で安ければいいというところになっていた場合、どんなところがそれを請け負うかわからないわけですよ。そういう中で企業情報まで集約して管理をするということが現状できないと思えるんですね。
 ですので、ここは最終的にはいろいろなことを実際につくる段階で、各項目を詰めて、特別委員会をつくって、詳細を決めていってつくればいいと思うんですけれども、根本的なところで、本当にIT化ができるのかといったら、今の状態ではワンストップのところをつくることは不可能なのではないか。逆につくったら危険なのではないかと思うので、先生に議論していただきたいのは、ちゃんとそれを管理できる、国民が認める組織をどうやって構築するかというところを何とかしないといけないのではないかと思います。

○鈴木部会長 その辺はIT戦略本部のほうで考えていただくということですね。
 では、冨田委員、小見山委員。

○冨田委員 ありがとうございます。企業という立場で一点だけお願いしたいなと思っております。環境情報というのは範囲も非常に広くて、今世の中にない情報を加工して情報発信しなくてはいけないというものもあるし、今ある情報がとりにくいというのもあると思うんですが、私が申し上げたいのは後者のほうで、この案の中にも書かれていますワンストップというところです。卑近な例で申し上げれば、温暖化対策に関する補助事業といったものが、いろいろな省庁でいろいろなことが行われていますが、1か所とりに行けば全部わかるというところがないと思うんですね。省庁間でリンクを張ってということですが、やろうと思えばすぐにでもできそうなことがなかなかできないと。それぐらいすぐやってほしいなと思いながら何年もたっているという感じがしているんですけれども、ぜひここは進めていただきたいなと思います。

○鈴木部会長 小見山委員。

○小見山委員 私は多岐にわたっていらっしゃるので非常にありがたいものだと思って拝見させていただきました。ただ、「情報」という言葉を考えますと、非常に多岐にわたっていらして、なかなか絞り込むことができないというお話でもございます。それもよくわかるんですね。ただ、こちらに書いてありますように、情報自体の信頼性を高めるとか確保するということは大切なことだと思っておりますが、信頼性を高めたり確保するにあたって、文章でおやりいただくのはよろしいんでしょうけれども、ある程度の数値がここに介在してくると思うんですね。その場合に、数値でございますので、できれば何か一つのKPというんでしょうか、キーポイントを見つけて、それをもって比較できるようなものをこれからお考えいただければと思います。
 それが、いろいろな企業もしくは産業、それから、年代を通して、昨年と今年の違いとかいうような改善してきた数値、もしくは、先ほどお話もございましたが、技術移転における効果というものも、何らかの形で情報として数値で表現できるようなものがあればよろしいのではないか。また、定義の仕方にもよりますけれども、ここにも海外の情報を発信するんだと書いてございますが、言葉で書くだけではございませんで、海外でもこういうものを数値をもっていろいろなことをやっているところを私どもはよく聞きます。そういうものも考慮に入れられて、数値化というものも考慮していただければと思います。

○鈴木部会長 山本委員。

○山本委員 私はもう10年以上、ライフサイクルアセスメントのデータベースの構築ということを、間接的にではありますけれども、関与してまいりまして、データの収集、構築というのは大変な作業であるということを実感しているわけでございます。私の考えは、森嶌先生、福川先生のご意見と全く同じでありまして、幾つかターゲットを絞っておやりになられたほうが成功するのではないかということでございます。
 一つ心配なのは、この文章を読ませていただくと、科学コミュニケーションとか、情報のルートの多様性を確保するとか、情報のデモクラシーをどうするかということが、どこにも書かれていないことです。温暖化の問題をはじめあらゆる問題で大変な論争が続けられているわけでありまして、環境情報については科学コミュニケーションの問題をきちんと踏まえて、情報を収集し、それを公表するということをやっていただかないと困るということでございます。
 以上です。

○鈴木部会長 佐和委員。

○佐和委員 「環境情報」という言葉が極めて曖昧です。優先順位としては、まず数量的な統計データをワンストップで私たちがアクセスできるようにすることです。まず数量的なデータから出発して、次いで、段階的に定性的なデータに徐々に広げていくのが望ましいと私は思います。それが第1点です。
 第2点は、地球環境問題なのですから、海外への発信がじゅうようですよね。ところが、国内での国内の環境データの発信というふうに読めるのです。ですから、私たちのような研究者の立場からすれば、国別にどうなっているのかといったデータがほしいんですね。そういうことが何も書かれてないような気がするのです。海外への発信ということは書いてあっても、具体的にどうするかは書かれていない。例えば、環境異変に関する情報にしても、グローバルな情報提供でないと、日本で何が起きているのかだけを聞いても、内容的にはおもしろくないですよね。グローバルに何が起きているのかをお示しいただくことを是非お願いしたい。
 以上。

○鈴木部会長 崎田委員。

○崎田委員 今、山本先生がおっしゃったことと非常に似ていますので、短く一言。こういうきちんとした情報をつくっていただいたら、それをどう活用するか、国民あるいは社会がそれをどう活かすかというところが大変重要だと思っております。そういう意味では、それを活用する社会システムをどうつくるか、あるいは、コミュニケーションのきちんとした確保をどうするのか、総合的に情報を活かせるような人材をどういうふうに育成していくのか、そういうような、これを活用するための今後に向けてというところもきちんと書き込んでいただくのが重要かと思って拝見いたしました。
 よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 倉田委員。

○倉田委員 「当面優先して取り組む課題」の5番と6番に、地方公共団体との会議の設置、あるいは、地方公共団体との会議等の場を通じて連携協力を確保しつつと書かれているわけですが、検討するのは時期が遅いのではないかなと。ですから、検討にとどまらず、このイメージをどう考えておられるのか、あるいは、これは実現可能な話ですから、単に環境情報だけではなくて、環境政策を具現化していく中で、地方公共団体、先端自治体との連携は欠くことのできない問題ですから、できるだけ早くこういう場を設置していただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 大塚委員。

○大塚委員 4点ほどあって、みんな簡単ですので、簡単に言います。1つは、地方自治体で財政基盤が今あまり高くないということで、環境情報の収集に関して、情報収集が減っているという状況が出てきていますが、背景としてこの問題を喫緊の問題として考えなくてはいけないということは認識として必要なことではないかと思います。今回これをまとめていただいたのは非常に時宜にかなっていて大変よかったと思っています。
 第2点は、PRTRとか、最近別の省でもやろうとしていらっしゃるフードマイレージの話というのは、みんなこの情報の問題になるわけですので、環境情報の問題は非常に広いと思うんですね。ここではテクニカルな話が結構出てきていて、非常によくまとめていただいているとは思うんですが、環境情報というのは、収集というところから始まっているみたいですけれども、収集の前につくり出すということが必要なので、環境情報をつくり出すというところをもう少し出していただいてもいいのかなと思います。
 この点はさっき森嶌先生がおっしゃったことと関係しますけれども、戦略をもってどういう環境情報をつくり出すことが必要かという観点からつくり出すことが必要になってくると思いますので、そういう観点が必要ではないか。そのときにはどういう手法で環境情報をつくり出すかとか、収集するかということが重要だと思うんですけれども、私が見る限りあまり書いてないのかなと思いまして、そのためのシステムをつくるとか、あるいは、環境情報を収集するとか、つくり出すためのインセンティブを与えることが必要になってまいりますので、そういう問題はかなり重要ではないかと思っていて、それはあまり書いてないのかなと思いました。
 第3点は、先ほど福川委員がおっしゃったこととも関連しますけれども、3ページに出ている「参加」のところは非常にと思うんですが、崎田委員が言われたこととも関係しますが、環境情報へのアクセスについての国民の権利というか、それに近いようなものがEUなどでも既に出てきています。そういう発想が3ページに出てきているだけで、あまり強調されてないのかなと思いまして。山本先生がよく「怒濤のような情報を出せ」とおっしゃっていますが、それを市民に知らせるということは重要なのではないかと思いますので、環境情報へのアクセス権のような話も入れていただいたほうがいいかなと。
 そのときに、企業の秘密情報の扱い、あるいは、この間アセスのところで浅野先生がおっしゃっていたことですけれども、貴重種のありかを知らせるのは必ずしもいいとは言えないということもありますので、全部知らせたほうがいいかどうかということに関しては若干例外もありうると思いますが、そういうことも含めて検討が必要ではないかと思います。
 一つ質問です。8ページの⑤に出てきたように、先ほど細野さんがご説明をしてくださったように、関係省庁で連携協力ということが大事なんですけれども、事業官庁が持っておられる環境情報がほかには出てこないというか、省庁の中でも共有されていないということが現在あると思いますが、この点については、最近共有する方向に動いているのではないかと思うんですね。その辺に関してご教授いただければありがたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 大変盛り上がりまして、いろいろなご意見があったと思います。最初のほうからいろいろご指摘いただいていますように、環境情報というのは何なのかと。これは定義をしてないんだとおっしゃったんですが、何か目的、すなわち問題がありそれを解決するという狙いがあって、その問題を解析するためのデータ、情報、知識に基づいて、適切に判断を下し、それなりに政策を組み上げていく。その文脈の中で、一体、どういうデータがあり、それに基づいて付加価値をつけた上での情報があり、それにある種の付加価値をつけて知識になりと、そういうステップがあるんだろうと思うんですが、そういう構造が見えないと、皆さんこれを読んで、環境情報というのはそれぞれがそれぞれのイメージでこれを読み取ろうとすると、混乱があるのかなというような気がして伺っていました。しかし、これだけいただいたご意見を3月30日までに専門委員会でまとめていただくのは至難のわざではないかと思いますが、お願いして宜しいのでしょうか。

○浅野委員 今期は専門委員会の会合は終えております。○鈴木部会長 そうすると、これは継続して検討いただくことになる……。

○浅野委員 しかし、部会でのご意見によって必要な修正を加えることは委員長に一任されております。いろいろとご意見ありがとうございました。ご意見を可能な限り取り入れた修正をしたいと考えております。
原案としてお示ししたものは、各役所の間の調整ということもこれあり、こちらが強めに言おうと思っても言えない部分があったという面があることは事実です。今各委員からご指摘いただいたことのうちで幾つかの点は、何度もドラフトを重ねていく中で言葉が整理されてしまった面があります。
 「収集の前の情報の創造」という大塚委員のご意見があったのですが、それは全部「収集」という言葉の中に含めております。要するに、生データをとってくる。その次に「加工」という言葉を使っているのですが、そこである意味では情報をつくり上げていくということがある。いきなり最初から情報をつくると言われても、空に何かできるわけでもないだろうというふうに考えています。むろん、委員のご指摘は、そもそも必要な生データがないことを問題にされているのでしょうし、その点は戦略の中でも触れているつもりです。専門委員会の整理は、収集、加工という流れの中で考えるということです。
 それから、林委員ご指摘の点についてもよく理解はできるのですが、項目によっては、おっしゃるように、この案でも、OECDのDSRを意識した情報整備というふうに書いておりまして、そのことは最初から念頭においております。この部会では、一方で、環境指標の議論もやっていますから、それとのリンケージという点も常に頭の中にあります。多くの委員からとにかくテーマを絞って戦略をつくるべき、というアドバイスをいただきました。この点もよくわかるんですけれども、これは環境省としても、環境省にもそれぞれ役所の中の仕事があるものですから、総論としての戦略としてはやや抽象化せざるを得ないわけで、当面の重点的な取り組み、という項目でテーマを絞る工夫はいたしましたが、ここもあまり領域まで絞り込んでしまいますと、おれのところの仕事はどうなるの、という話にもなってしまうわけです。
 そこで、具体的に書いていくとしてもここは書く、ここは書かないというのはとてもつらいことになってしまう。したがって、戦略としてはやや抽象的になってしまったということだと思います。しかし、究極的には何をやらなければいけないかということは、森嶌委員がおっしゃることがまさにそうだと思っていますし、我々は環境基本計画に位置づけられた持続可能な社会を構築するための政策立案のために環境情報をきちっと集めなければいけないという問題意識を持っておりますので、これまでの点検作業の中でこういう情報がないということがある程度わかってきていますから、そこを重点的に取り上げていくということは具体の取組の中では出てくるだろうと思います。
 いずれにせよ、運用面で今ご指摘いただいたものの中で活かせるものは活かしていこうと思いますし、これがファイナルなものと考えてはおりませんで、とりあえず第一次的なものをつくったという理解ですから、更に今後ブラッシュアップを重ねていかなければいけないだろうというふうに思っております。というわけで、修正として取り入れることができないかもしれないものも含めて、いただきましたご意見は、今後、専門委員会が続くそうでありますので、そこで更に活かすべく、運用面でも活かせるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、今後検討を進めていただくということで。ただ、検討を精緻に進めていくと神学論争みたいになってきて、ますますわからなくなるという側面もありますので、具体的なイメージが湧きやすいものを例示して、ある程度議論とパラレルに考えていただくのもいいのではないかと思います。
 それから、林先生からODA関連のお話がありましたし、佐和先生からは国別データに関するご指摘がありました。国際標準にそろえて日本のデータ、統計あるいは情報をきちんと整理していくことも大事なのですけれども、日本の非常に弱いところんですね。IT化というと情報がワンストップで簡単に手に入るというのですが、簡単に手に入る情報というのは余り価値がないことが多いのが実際ですね。情報の質の問題を国際的な連携も含めて、次の段階ではお考えいただくということに致しましょう。
 地方との連携という非常に重要なところも、これは環境事務所がありますので、そういうところも活かしていくことも必要でしょう。また、フードマイレージもありましたし、最近はカーボンフットプリントとか、色々な指標も出てきて混乱している面もあるように思いますので、環境情報という視点で少し整理をするということも必要なのかなと思います。
 たくさんご意見をいただきましたので、専門委員会で継続してご検討いただくことに致しましょう。
 では、浅野先生もその決意でいらっしゃるようですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、3番目の議題、これも報告事項でございます。「環境配慮促進法の施行状況の評価・検討に関する報告書について」。これは石飛さんですね、お願いします。

○石飛環境経済課長 環境経済課長の石飛でございます。時間も大分押しておりますので、三十数ページにわたるレポートではございますけれども、ポイントを絞ってご説明をさせていただきまして、今後の私どもとしての検討に反映させていきたいと思っております。
 1ページおめくりいただきまして、目次と1ページがございます。1ページの最初のところに「環境配慮促進法とは」とございますけれども、正式な名前は、1行目にありますように非常に長い名前です。「環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律」ということで、簡単に言いますと、事業者とさまざまな関係者との間の重要なコミュニケーション手段である環境報告書--これがメインであります--その普及促進、信頼性向上のための制度的枠組みを整備し、環境報告書を社会全体として積極的に活用していくこと、その他環境情報の提供・利用の促進を通じ、事業者の積極的な環境配慮の取組を促進するための条件整備を行うことを目的として、いまから5年前に成立し、4年前に施行された法律でございます。
 (2)にありますけれども、施行後3年を経過した段階で一回フォローアップをしなさいということが附則に書かれております。昨年の11月から、従来ありました小委員会でフォローアップ、評価・点検を行ってきたということでございます。その点検の項目が前のページの目次にございます。第2章から第9章にある項目につきまして、それぞれ評価・検討をしていただいた、これが小委員会のねらいでございました。
 それでは、早速、そのポイントだけご紹介したいと思います。3ページをご覧ください。特定事業者による環境報告書の作成・公表義務と信頼性向上の努力ということでございます。特定事業者というのは、3ページの一番下にありますが、独立行政法人、国立大学法人、その他、一部例外がございますけれども、この2つが特定事業者の主な部分でございまして、政令により88の法人が指定されて、毎年度、環境報告書を作成し、公表しなければならないということが義務づけられているわけでございます。その実施状況につきましては、4ページにありますけれども、すべての特定事業者がこの法律に基づいた環境報告書を、中身は別にして、作成・公表するという義務をちゃんと守っているということが言えます。
 ただし、5ページの今後の取組・施策についてというところにも書いておりますように、作成・公表はしておりますけれども、記載内容に不十分な点がある。どういう組織範囲の環境レポートなのかとか、マネジメント体制がどうなっているかというようなことで、必ずしも十分な記載がないものもありますが、特定事業者は独立行政法人、国立大学法人ですから、環境マネジメントシステムをきちんと構築するのにふさわしいわけでありますので、それと併せてその成果が環境レポートにあられわることが望ましい。
 また、その下にありますように、第三者による審査、第三者の意見を求める、または自己評価、チェックシステムを設ける、こういうこともまだ実施していないのが4分の1強ございますので、そういうことが進められるように、もっと数が多くなるようにということを促していくべきだというご意見をいただきました。
 続きまして、6ページの第3章、大企業による環境配慮等の状況の公表と信頼性向上。大企業というのは、法律上は中小企業以外ということになっておりまして、大体常識的な考え方であります。それに対しては、環境報告書をつくってくださいという努力規定になっておりまして、義務ではございません。大企業による環境配慮等の状況の公表ということで、環境レポート等の形で出しているのは、6ページの下のグラフにありますように、右肩上がりでいたわけでございますが、19年度だけは若干減っております。この詳しい分析は今後やらなければいけないんですけれども、特に何か特定の業種に偏っているとか、特定の事情があるということではないようでありますので、20年度のデータがどうなるかということを重視して、必要であれば何らかの策を講じるということを考えていく必要があると考えております。
 8ページに飛ばさせていただきます。先ほども特定事業者のところで申し上げましたが、大企業による環境報告書の内容につきましても、第三者審査、第三者機関からのコメントをもらう、自己評価、こういうことをやるのが望ましいということが努力義務になっております。これにつきましては、図表6にありますように、年を追うごとにこういうチェックを受けている、また、自分でチェックをしているという数が増えてきているというのは、望ましい方向であると考えております。
 9ページの今後の取組・施策というところで、小委員会でも議論があったわけですけれども、大企業には環境報告書の作成・公表を特定事業者並みに義務づけるべきだという意見や、そうではなくて、それぞれの事業の種類、対応が違っているわけだから、それぞれの特性を生かした環境報告書を促進していくべきだということで義務づけるべきではないという、両方の意見が出されたというのが実情でございます。
 さまざまな議論を経た結果、施行後3年の現時点においては、3つ目の○でありますけれども、企業による環境報告書の自主的な作成・公表の取組の促進に期待することが現時点では適当ではないかということに落ちついたわけでございます。
 10ページにまいりまして、一番下の行でございます。先ほどの環境情報のところでも話題になりましたけれども、古紙の偽装のような問題があるということは、環境報告書そのものの信頼性にも及ぶわけでありますので、何か問題を起こしたら社会に対する説明責任をちゃんと果たすことも、環境報告書の中では重要であるということを特記させていただいております。
 それから、先ほども触れましたけれども、第三者審査とか第三者意見、自己評価等、信頼性向上の措置の一層の実施ということで、大企業に対してはこのレベルが上がるように、数が増えるようにということを促しているところでございます。
 続きまして、13ページは、今も出ましたけれども、環境報告書をつくる側ではなくて、審査を行う側の体制の整備もこの法律の中に位置づけられております。これにつきましては、サステナビリティ情報審査協会といった中間法人ができるとか、さまざまな取組が進んでいると評価されたところでございます。
 14ページの今後の取組・施策の最後の2つ目の○のところですけれども、環境報告書の審査機関の側においても、質が高く効率的で低廉な費用での審査の実施等により、信頼性を高め、利用者と協力していく努力が求められるということで、審査側への努力も求めているということが挙げられます。
 また、そのためということでもありますけれども、第三者の審査機関をよりレベルアップさせるという意味で、さまざまなほかの制度も参考にしながら、例えば登録制度を設けてはどうかというようなご議論もございました。これについて、制度の在り方について今後検討することが必要であるということで、今後の検討事項ということで位置づけられておりまして、私どもも小委員会の審議を引き続き行う等によりまして、この検討を進めていきたいと考えているところでございます。ここが一つの大きなポイントだと考えております。
 15ページからは、中小企業者の公表を支援するということでございます。この中核をなしているのは、「エコアクション21」という中小企業にも取り組みやすい環境マネジメントシステムを進めているということでございまして、15ページの下の図にありますように、右肩上がりで認証・登録事業者が増えておりまして、昨年12月には3,000社を数えるところまでいったわけでございます。
 しかしながら、中小企業の全体の数からするとごくごく一部でございますので、16ページの、今後の取組・施策の1番目として、順調に数は伸びているけれども、中小企業全体に占める割合はまだ小さいので、より一層の裾野拡大が望まれると。これは私ども、地方環境事務所、地方公共団体を巻き込んで、登録がもっと増えるように努力をしていきたいし、その中身もガイドライン等を改訂して、より実態に合った向上を促すような内容にしていくべきだということが述べられております。
 18ページの各省庁、地方公共団体による環境配慮等の状況の公表ということで、各省庁の公表、自治体の公表ということも、自治体は努力でありますけれども、国では温暖化対策法に基づく政府実行計画等々の形でさまざまな環境配慮等の状況を公表しておりますし、各省庁もウェブサイトにおいて公表がなされていると。
 自治体につきましては、19ページに若干紹介しております。大きい自治体ほどその割合は大きいわけですけれども、区市、さらに町村になると、その割合がまだまだ低いということでありますのでそういった中小の自治体の底上げをこれからもしっかりやっていくべきであるということが、19ページ、20ページに述べられております。
 21ページの国による環境報告書の利用促進の措置ということで、これも一つの情報提供になるわけであります。私どもも社会・環境報告書データベースというものを持っておりまして、事業者間の比較ができるようなものを目指して、その充実を進めているところでございますけれども、データベースの到達点にはまだまだ及んでいないと反省しているところでございます。また、いい環境報告書を普及させるという意味で、「環境コミュニケーション大賞」というものを実施しておりますけれども、これも毎回同じ会社がとるということではなくて、むしろ中小企業に裾野を広げる、または特定事業者でもいいものはもっともっと褒めてあげるというような仕組みに変えていこうということを考えているところでございます。
 駆け足で申しわけございませんが、23ページの事業者による製品等に係る環境情報の提供、国による環境情報利用促進措置ということで、ここは来年度の環境基本計画の点検項目にも関連が深いわけでありますけれども、環境表示につきまして、エコラベル等々さまざまなものが出てきておりまして、一定の目的は達していると考えておりますが、やや氾濫ぎみであるといったこと。また、それぞれのマークの存在価値がどうなのかということについても議論をしていただいたわけでございます。
 その結果が25ページの今後の取組・施策というところにございます。2つ目の○の一番最後のところでありますが、エコマークにつきましても、重要な役割を果たしてきたわけでありますけれども、20年前に創設されたときとは社会情勢が大きく変化しておりますので、その変化に対応してその特徴を発揮すべくエコマークの在り方の見直しが必要であると。これは財団法人日本環境協会が運営しているラベル事業でありますけれども、日本環境協会でもこれと並行してこういった検討をする必要があるとお考えになっているところでございますので、私どももそれと連携しながらあるべきエコマークの姿をこれから考えていこうと思っております。
 また、エコマークに限らず、グリーン購入法に基づく基準、グリーン購入ネットワークが持っているガイドライン、こういったさまざまな環境物品に対する表示、ラベルもありますので、これらが総合的にいい意味で連携して、消費者のためになる、消費者の適切な商品等の選択に資するものにするためにはどうあるべきかという連携方策も検討すべきであるということ。
 それから、エコ偽装に端を発したグリーン購入法、エコマークに対する信頼性を回復するためにも、製品テストを来年度から実施しようと思っております。それを、グリーン購入法のためだけではなくて、エコマーク等の今後の連携に資するという形での仕組みの設計を考えていきたいと思っております。ここは2つ目の大きなポイントであると考えております。
 最後に、27ページの9の環境に配慮した投資の促進ということですが、環境配慮促進法の中に事業者の責務、国民の責務という位置づけがございます。27ページの中ほどに図表13、社会的責任投資残高というのがありますが、アメリカやイギリスに比べて日本は桁違いに額が小さいということが一目瞭然でございます。
 これは各国の社会的な背景があるわけでございますけれども、28ページの上から3行目に書いてありますように、「日本のSRI市場が小さい最大の要因は、機関投資家による投資が少ないことである」というのが、小委員会の議論の一つの結果として打ちだされております。日本は個人投資家が非常に多いのに比べまして、アメリカやEUにおいてはSRIの投資が90%以上が機関投資家であると、こういう大きな構造的な違いがあるわけであります。その機関投資家に対してSRI、環境面も含めた投資を促すためにはどうしたらいいのかということにつきましても、いろいろとご議論いただいたわけでありますけれども、ここで具体的な処方箋が出尽くしたということではなかったわけでございます。
 一つの方向性として、30ページから31ページにありますように、公的年金基金等による投資が、現在我が国でも少しずつではありますが、進められておりますので、こういったものをもっと大々的に増やしていくべきだと。それにはさまざまな制約要因もあるわけでありますので、それを払拭するための方策を関係する機関ともよく協議しながら考えていくことが、環境の金融をより円滑化していく、投資を促していくためには重要であり、また、手のつけやすいところでもあるので、そこは引き続き検討をし、方策を考えるべきだという位置づけになっております。
 本当に最後になりますが、32ページ、もう一つの投資に関することとして、有価証券報告書を通じた環境情報の開示についてということでございます。自民党や民主党、公明党からも環境情報の開示を有価証券報告書の中でもやるべきだという提言がなされておりますし、それ以外のさまざまな機関からもそういうご提言、ご提案をいただいているところでございます。これにつきましても、さまざまな機関で検討が進められているところでございます。
 33ページの中ほどでありますが、投資家に情報を届けるための手段としては、有価証券報告書、環境報告書、温室効果ガスの算定・公表制度等さまざまなものがありますが、このうち投資家が投資判断目的で最も参照するのは有価証券報告書でありますので、適切な投資判断の確保と、低炭素化の促進という双方の観点から非常に有効であると考えられると。
 そのためにはさまざまな検討が必要でありますので、34ページの一番最後になりますが、いろいろな背景、状況を踏まえて、政府としても有価証券報告書を通じた地球温暖化関係情報の開示について、その具体化に向けた検討を進めていくべきであるということで、これも今後の検討課題というふうに位置づけられております。
 以上が評価と検討の中身でございまして、おおむねこの法律の精神にのっとった取組が進められつつあるということでありますが、中については更に検討すべきこと、場合によっては将来の制度にかかわることも検討すべきであるということが、この報告書に位置づけられたものでございますので、引き続き小委員会の場でも、本日の部会でのご意見を賜りながら、検討をして成果を上げていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 時間が残り少なくなってしまいましたが、今ご説明いただきましたように、環境配慮促進法の実効を上げていくために、いろいろな具体化の案とか制度的な検討を今後進めていただくということになっているわけであります。これは今年度の報告書ということで、(案)はとるということですね。ですから、今後の検討に向けてご注意いただくこと、あるいは、アドバイズなど特にございましたら、ぜひこの場でお願いしたいと思います。
 小委員会委員長がおられなくなってしまいましたので、石飛さんに聞いていただいておくということですね。
検討にご参加いただいた委員の方々から何か特にございますでしょうか。よろしいですか。大変よくできているということで。検討し出すときりがないと思うんですが。

○岩村委員 いいですか、一つだけ。

○鈴木部会長 では、岩村委員。

○岩村委員 大変な力作でありがとうございました。ただ、さっきのテーマも一緒なんですが、報告の基本にかかわるような原則論みたいな話が最後の段階で出てしまう。これは進め方というか、小委員会は大変ご苦労されているんですが、例えば骨子というかスケルトンみたいなものを最初の段階で話していただければ、さっきみたいな意見を今になって言わなくても済むのかなという気がします。私も1月からなったばかりなので、こういうことを言ってはいけないのかもしれませんが、これから進めるのであれば、こんな方向でいくとか、こんな考えがあるというところで、一回議論をさせてもらっておくと、最後の土壇場になって議論にならないのかなと。
 それからもう一つ、今日マスコミの方もいらっしゃると思うんだけれども、これだけの報告書をぼこっと出されて、少なくとも私は半分も理解できなかったんですが、ポイントを説明してもらうべく、骨子というか、この報告書のスケルトンというか、マスコミ流に言えばそのまま記事にできるようなものを用意していただかないと、短時間、お忙しい先生方の中で議論する、私も今日最初のほうは遠慮していたのは時間をつぶしてはいけないと思って黙っていたんですけれども、議事進行をうまくやるためにもそういうことをやっていただくと、小委員会の成果も活用できるのではないかと思いました。

○鈴木部会長 小委員会あるいは専門委員会ができるときは、ターム・オブ・レファレンスというか、ミッションがちゃんと決まっているはずですが、いろいろなものが動いているものですから、次から次へと検討課題が拡大していくこともあると思います。
 最後のまとめにあたっては、フォーマットを決めていただいて、最後のこういう形で出てきたときには、せめて2ページ物ぐらいのエグゼクティブ・サマリーがついているとよいかもしれません。報告書を全部拝見すると、部分的にはいろいろおもしろいことがありそうなんですが、議論し出すときりがないような気もいたしますので、今後少し気を付けさせていただきたいと思います。
 そのほかによろしいでしょうか。佐和委員。

○佐和委員 30秒ぐらいで済みます。SRIに関してかなりのページが割かれていますけれども、国内排出権取引制度が実験的に導入され、国内CDMということも盛んに言われるようになっている昨今のことですから。SRIというのも、特に中小企業に融資する場合はリスクが高いわけですね。その高いリスクを補てんするような形でカーボンクレジットを何らかの形で用意する側に配分される、そういう仕組みを考えることが本格的なSRIを促すために好ましい対策ではないかと思います。

○鈴木部会長 この小委員会でその辺の具体的な検討をしなさいということですね。

○佐和委員 30秒ぐらいで済みます。SRIに関してかなりのページが割かれていますけれども、国内排出権取引制度が実験的に導入され、国内CDMということも盛んに言われるようになっている昨今のことですから。中小企業に融資する場合のSRIはリスクが高いわけですよね。その高いリスクを補てんするカーボンクレジットを融資先に担保するメカニズムを設計することが、本格的なSRIを促すために必要不可欠な対策ではないかと思います。

○鈴木部会長 小委員会も継続していただけるわけですね。3年ごとの見直しに関しては特に今、促進法を修正するということではないですね。それを具体化する段階であるということで。

○石飛環境経済課長 はい。一言で言えばそのとおりでございますが、制度的に、先ほど申し上げましたように、審査機関について登録制度ができないものかというようなご意見をいただきましたので、その点については将来の制度の在り方ということで引き続き検討してまいりたいと思っております。

○鈴木部会長 そうしますと、これは3年ごとにこういう見直しをしていくということですね。

○石飛環境経済課長 一番最後のページを紹介し忘れましたけれども、本提言を踏まえて、制度改正から、今後制度改正をやるとすれば、4年後を目途にということで、制度そのものについてはそのぐらいの周期で検討していってはどうかというサイクルが示されているところでございますが、当面検討すべきこともありますので、小委員会につきましては、引き続き来年度も開催させていただきたいと思っております。

○鈴木部会長 先ほどの報告も含めて、最初の段階で今年度は何をするのかというターム・オブ・レファレンスと称するようなものをきっちりと決めて、一度ここで議論していただく。そして、可能ならば中間報告ぐらいの段階で、こういう完成した文章ではなくていいと思うんですが、検討内容をお出しいただくと、いろいろな方々からのアドバイズもまたいただけるかもしれません。最後の段階で盛り上がってしまうと収拾がつかなくなりますので。その辺はまた全体の流れの中でご検討いただければと思います。
 そのほかよろしいでしょうか。
筑紫さん、どうぞ。

○筑紫委員 私はSRIの当事者なのであまり言ってはいけないと思っていたんですが。10年間、日本でSRIをなぜもっと大きくできないのかということでやってきたんですけれども、10年間同じことを皆さん言っていらっしゃるんですね。例えば、イギリスの環境庁は、環境庁のお役人の年金基金を環境に配慮したエコファンドというのでやるということで、UNEPFYの人たちの年金、国連年金ですね、それをESGでちゃんとやりますよということでもうできています。関係者のお役人の方の年金で、国家公務員共済組合連合会ですよね。そちらでまずやってくださいということを言ってみてくれませんか。そのときに具体的にその都度その都度、ここがこういうふうに反対しているとか、その理由はこれであるとか、報告してくだされば、なぜできないのかということがもっと明確になると思います。
 ありがとうございます。

○鈴木部会長 大変いいサジェスチョンをいただきました。
 では、善養寺委員。

○善養寺委員 中間報告という、今後この小委員会をやるときの仕切りをするということになると、この報告書云々ではなくやっていただけるんだと。やったときに話せばいいのかもしれないんですが、先ほどの機関投資家とか、筑紫さんの年金の話もそうですけれども、国そのものはそういうものに対して投資するような予算措置は何かを変えてでも考えられなのか。特に今みたいな不況のときには、機関投資家に促すことよりも、国が直接SRI投資ができないのかということとか、SRI投資に関して税金を変えるとか、そういうことも考えられるのではないかというのは、こういうところで考えるのか、別のときに言うのか、よくわからなかったんですけれども、そういう意見の取りまとめの時期というのはまたどこかであるんですか。

○鈴木部会長 先ほど佐和委員からもご提案がありましたし、先ほど申し上げましたように、来年以降検討していただく段階で最初に何を今年度検討する、それから中間報告をある形で出していただく、そういうところでインプットしていただいて。あるいは、ぜひこの制度をということでしたら、ご自分が委員になっていただければ一番検討しやすいかもしれませんね。

○善養寺委員 それは4年後ということですか。

○鈴木部会長 いや、毎年。

○善養寺委員 はい、わかりました。

○鈴木部会長 そんなところでよろしいでしょうか。
 それでは、事務局のほうで。

○小川環境計画課長 遅くまでありがとうございました。審議の進め方につきまして、ご指摘いただきましたので、部会長ともご相談させていただきまして、改善を図ってまいりたいと存じます。
 今後の総合政策部会の予定でありますが、5月から6月にかけまして、最初にご説明いたしました来年度の環境基本計画の点検のための地方環境シンポジウムを3回開催いたしますので、日程等が決まりましたら、ご連絡申し上げます。また、総合政策部会本体につきましては、次回の日程はまだ決まっておりませんけれども、基本計画の点検ということにつきましては、今年の秋以降、年内にかけてまた何回か開かせていただくことになります。その他の予定も含めまして、全体の日程が出ましたら、逐次ご連絡申し上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、以上をもちまして本日の総合政策部会を終了させていただきます。どうも遅くまでありがとうございました。

午後7時08分 閉会

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