中央環境審議会総合政策部会(第42回)議事録

開催日時

平成19年9月13日(木)13:05~15:09

開催場所

経済産業省別館10階 1028会議室

出席委員

鈴木基之部会長、浅野直人委員、猪野博行委員、大塚直委員、崎田裕子委員、佐和隆光委員、中村紀子委員、藤井絢子委員、鷲谷いづみ委員、青木保之委員、石坂匡身委員、河野正男委員、木下寛之委員、塩田澄夫委員、善養寺幸子委員、 高橋康夫委員、田中充委員、筑紫みずえ委員、永里善彦委員、中杉修身委員、長辻象平委員、中野璋代委員、糠谷真平委員、萩原なつ子委員、速水亨委員、福川伸次委員、森嶌昭夫委員、山口公生委員

議事

  1. (一)環境情報専門委員会の設置について
  2. (二)第三次環境基本計画の進捗状況・今後の課題と方向性について
  3. (三)その他

閉会

配付資料

資料1 中央環境審議会総合政策部会名簿
資料2 環境情報専門委員会の設置について(案)
資料2-2 中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について(案)
資料3 第三次環境基本計画の進捗状況・今後の課題と方向性について(案)

参考資料

参考資料1 中央環境審議会議事運営規則
参考資料2

第三次環境基本計画の点検の進め方について

参考資料3-1 第三次環境基本計画における総合的環境指標について
参考資料3-2

重点分野政策プログラム指標等一覧

参考資料4 環境配慮の方針の運用状況等に係る調査結果について
参考資料5

重点調査事項に係る点検結果

参考資料6

予防的な取組方法について

議事録

午後1時05分開会

○弥元環境計画課長 それでは、時間を過ぎておりますので、まだお見えでない先生もいらっしゃいますけれども、ただいまから第42回中央環境審議会総合政策部会を開催したいと思います。
 議事に入ります前に、お手元の配布資料の確認をお願いしたいと思います。資料1は部会の委員名簿でございます。資料2-1が環境情報専門委員会の設置について(案)、資料2-2が中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について(案)、資料3といたしまして、第三次環境基本計画の進捗状況・今後の課題と方向性について(案)でございます。  参考資料といたしまして、参考資料1 運営規則、参考資料2 第三次環境基本計画の点検の進め方について、参考資料3-1 第三次環境基本計画における総合的環境指標について、参考資料3-2 重点分野プログラム指標等一覧、参考資料4 環境配慮の方針の運用状況等に係る調査結果について、参考資料5 重点調査事項に係る点検結果、参考資料6 予防的な取組方法についてでございます。
 本日使用いたします資料は以上でございます。足りない資料等ございましたらお申し出でいただければと思います。
 本日の部会は、本年1月に中央環境審議会委員の改選がございましたが、その改選後最初の総合政策部会の開催ということになります。本部会にご所属いただきます委員、臨時委員につきましては、資料1の名簿のとおりとなっております。部会長には鈴木委員にご就任いただいております。よろしくお願いしたいと思います。
 それから、多くの委員の方には既に点検小委員会でお集まりいただいた方もいらっしゃいますけれども、総合政策部会としては改選後初めての開催ということでございますので、新たに委員となられた方のご紹介をさせていただきたいと思います。
 まず、猪野委員でございます。

○猪野委員 猪野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 それから、本日ご欠席でございますけれども、武内委員をご紹介させていただきます。
 それから、鷲谷委員でございます。
 それから、植田臨時委員でございます。
 それから、太田臨時委員。本日、ご欠席予定でございます。
 それから、木下臨時委員でございます。

○木下委員 木下です。よろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 高橋臨時委員でございます。

○高橋(康)委員 高橋です。よろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 中杉臨時委員でございます。

○中杉委員 中杉です。よろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 糠谷臨時委員でございます。

○糠谷委員 糠谷です。よろしくお願いします。

○弥元環境計画課長 続きまして、事務局のご紹介をさせていただきたいと思います。
 総合環境政策局長の西尾でございます。

○西尾局長 西尾でございます。よろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 大臣官房審議官の石野でございます。

○石野審議官 石野でございます。よろしくお願いいたします。

○弥元環境計画課長 総合環境政策局総務課長の後藤でございます。

○後藤総務課長 後藤です。よろしくお願いします。

○弥元環境計画課長 総合環境政策局環境計画課企画調査室長の細野でございます。

○細野企画調査室長 細野でございます。よろしくお願いします。

○弥元環境計画課長 同じく総合環境政策局環境計画課計画官の菊池でございます。

○菊池環境計画課企画官 菊池でございます。

○弥元環境計画課長 それから、私、環境計画課長をしております弥元と申します。よろしくお願いいたします。
 現時点でご出席の委員の方々が全委員41名中25名ということでございますので、定足数の要件である過半数を満たしており、部会は成立していることを報告させていただきます。
 それでは、鈴木部会長、よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 総合政策部会長を務めさせていただきます鈴木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  1月の改選以来初めての総合政策部会ということで、いささかびっくりしております。既に基本計画の点検小委員会に多くの先生方にお出になっていただいておりますので、実質的な活動はもう既に始まっているということでございます。先生方のご協力をよろしくお願いしまして、この総合政策部会を無事に進行させていただければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 第1回の部会ということでありますので、中央環境審議会審議会令第6条第5項によりまして、部会長はあらかじめ部会長代理を指名することとされております。つきましては、本部会の部会長代理を、浅野委員にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。まず、環境情報専門委員会の設置についてという項目が議事次第に上がっておりますが、総合政策部会の下に専門委員会を設置するという案を提出させていただいております。これにつきまして、事務局から説明をお願いします。

○細野企画調査室長 それでは、資料2-1に沿いまして、環境情報専門委員会設置についてご説明をさせていただきたいと思います。
 設置の趣旨でございますが、3番目のパラグラフからご説明させていただきたいと思います。18年4月に第三次環境基本計画ができておりますけれども、この重点分野政策プログラムの一つといたしまして、必要な環境情報の更なる収集を図り適切に利用していくことの重要性や、施策への反映を想定した情報整備のあり方、情報の適切かつ有効な利用方法、これらのあり方についてさらに研究開発を行う必要があるという指摘がなされております。その上で、「環境情報戦略」を策定することが環境基本計画に盛り込まれたところでございます。また、「IT新改革戦略」というものがございまして、これにおきましても、ITを活用した環境情報の収集、整理、提供のあり方についての我が国の方針を平成19年度中に策定することとされております。
 これらを受けまして、平成19年度における「ITを活用した環境情報の収集、整理、提供のあり方についての我が国の方針」、また、20年度におきます「環境情報戦略」の策定の基礎となる、環境情報の長期的かつ総合的な基盤整備の基本的方針につきまして調査を行うということで専門委員会を置かせていただきたいと思っております。
 メンバーの構成につきましては、部会長のご指名によりまして、学識経験者や専門家の方々をもって構成させていただく予定でございます。
 スケジュールといたしましては、19年度におきましては、10月以降3回程度委員会を開催させていただきます。20年度に入りましては、後半を目処に環境情報戦略を策定したいと思いますので、これについての調査、審議をいただくということにさせていただきたいと考えております。
 次に、資料2-2は、部会の小委員会と専門委員会設置について整理をさせていただいたものでございますが、先ほど説明させていただきました環境情報専門委員会につきましては、資料2-2の4、環境情報専門委員会を、議事運営規則第9条の専門委員会として置かせていただきまして、(2)にございますように、環境情報の長期的かつ総合的な基盤整備の基本的方針に関する調査を行うという形で所掌事務を定めさせていただき、(3)にございますように、専門委員会に属すべき委員、臨時委員、専門委員は、部会長にご指名いただくということにさせていただきたいと思っております。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 国全体としてのIT利用、IT活用によるいろいろな情報を整備していくということもございますし、環境基本計画に、特に環境情報に関しての更なる収集、適切利用等々の項目が挙げられております。そういう線に従って、遅きに失するような感じがないでもないんですが、環境情報専門委員会ということでございます。
 委員の方々からご質問あるいはご意見ございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。はい、どうぞ。

○大塚委員 これは技術的なIT等の関係での情報戦略が中心になるんだと思うんですが、同時にこの総合政策部会の会議でも出てきたように、統計法の活用とか法的な対応というのも必要になるかと思いますので、この委員会でやる必要があるかどうかは分からないんですけれども、技術的・科学的な話以外の戦略も練っていただけると大変ありがたいと思っております。

○鈴木部会長 私はむしろそちらの方が重要と思っております。ITに関してはこの場よりももう少し広い場で、IT戦略会議等でお考えいただけると思います。
 ご指摘、ありがとうございました。
 それでは、この環境情報専門委員会を設置するということでお認めいただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 この専門委員会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員につきましては、先ほどご説明がありましたように、資料2-2に従いまして、部会長が指名するということになっております。私にご一任をお願いしたいと思います。
 それでは、次の議題に進めさせていただきます。第三次環境基本計画の進捗状況・今後の課題と方向性について、これは先般来開催されております点検小委員会での審議等を踏まえまして報告書を作成していくということになります。
 ここに資料3として、事務局から文書が提出されておりますので、これの説明をお願いしたいと思います。

○弥元環境計画課長 資料3についてご説明をいたします。この資料は点検小委員会における提出資料、それから、各委員からいただきましたご意見を中心といたしまして、事務局で作成したものでございます。今後、点検報告書をお取りまとめいただく際のたたき台になればと思っているところでございます。
 まず、最初のページに目次が載っております。中身は大きく5つに分かれておりまして、「はじめに」、それから、「全般的評価」で、各府省や各主体の状況について触れております。それから、第III章は、重点分野政策プログラムの点検ということで、III-1がそのパート、それから、III-2といたしまして、その他ということで、予防的な取組方法の考え方について触れさせていただいております。それから、最後、「おわりに」ということで、全般的な評価と課題を記したものでございます。
 1ページおめくりいただきまして、「はじめに」というところでございます。私がご説明させていただくところは、一区切りといたしまして、第II章の全般的な評価のところまでをまずご説明させていただければと思っております。
 1ページ、「はじめに」ということで、第三次環境基本計画及びその点検について説明をした部分でございます。最初に、平成5年の環境基本法の成立から、第一次、第二次の環境基本計画の策定を経まして、第三次の環境基本計画が策定されるまでの経緯について紹介した上で、第三次環境基本計画においては、10個の重点分野について現状と課題、それから、中長期的な目標、施策の基本的方向、重点的取組事項等を定めている旨、記述しております。
 次に、第三次環境基本計画の着実な実行を確保するために点検を実施するのだということ。それから、本年の点検は第1回目の点検であるということ。それから、5つの分野を中心に計画の策定からこれまでの施策、昨年度の施策を対象といたしまして、関係府省の自主的な点検結果を踏まえて行ったということ。点検に当たっては総合的環境指標を活用するということを紹介しております。  2ページは具体的な進め方について整理をしたものでございます。前回までの総合政策部会においてご協議いただきまして、ご了解いただいた点検の進め方でございます。
 3ページにまいりまして、全般的評価でございます。まず、本年6月に閣議決定されました「21世紀環境立国戦略」、それから、G8のハイリゲンダムサミットにおいて提案されました「美しい星50」に引き続きまして、来年の北海道・洞爺湖サミットにおいても環境問題が重要なテーマの一つになるということを紹介しております。
 また、環境保全施策の進捗状況について、全般的な傾向を明らかにするために、総合的環境指標として3つのタイプのものを用いるということを述べております。3つのタイプと言いますのは、各重点分野に掲げた個々の指標を全体として用いた指標が1つ、それから、環境の各分野を代表的に表す指標の組み合せによる指標群が2つ目、それから、環境の状況等を端的に表した指標、この3つでございます。表にしておりますのは、第三次環境基本計画に示されております環境の各分野を代表的に表す指標の組み合わせという指標群でございます。
 併せて、参考資料で詳細なことを紹介しておりますので、そちらの説明を担当の補佐からさせたいと思います。

○事務局 それでは、参考資料3-1及び参考資料3-2を使いまして、第三次環境基本計画における総合的環境指標について、概略説明させていただきたいと思います。総合環境指標につきましては、別表の環境基本計画の冊子を机の上に置かせていただいておりますので、ご参考にごらんいただければと思います。
 それでは、参考資料3-1の表紙を1枚おめくりいただきまして、0番という形で対応させていただいておりますが、第三次環境基本計画における総合的環境指標の種類と役割についてでございます。ただいまの説明と若干重複するところがございますが、総合的環境指標は、第三次環境基本計画から導入されたわけでございまして、計画の進捗状況を定量的に把握して、計画全体の進捗状況について傾向を把握するということの、また、様々な主体に対して自発的な取組を促すようなメッセージを送るということの、2つの大きな役割がございます。
 総合的環境指標として活用する指標のタイプは、3つのタイプがございます。主として詳細な情報を基に的確な分析を行う場合と単純化して分かり易さを重視する場合の2つが存在していると認識しております。3つの中で、1つ目、各重点分野に掲げた個々の指標を全体として用いた指標群でございますけれども、これは別途配布させていただいております参考資料3-2にあたりますが、これらの重点分野政策プログラムの指標それぞれごとの指標を集めた総体として、指標群として評価するというのが1つ目の指標の考え方でございます。
 2つ目、環境の各分野を代表的に表す指標の組み合わせによる指標群、ヘッドライン的な指標を使うということでございまして、後ほど具体的な説明をさせていただきますが、イメージとしましては、7ページに6つの重点分野のうち、個別分野に当たります、地球温暖化、物質循環など、それぞれについて代表的な指標を定めております。このようなヘッドライン的な指標を使うことによりまして、計画総体としての傾向の把握について理解をより重視した形になっております。
 この2つの指標を補助的に補足するということで、3つ目の指標として環境の状況等を端的に表した指標が示されております。これは、計画の総体としての傾向の把握について、理解の容易さやメッセージ性の強さを重視するというものでございまして、具体的には16ページ以降のものになります。これら3つの指標につきましては、各タイプの特性、そして、その限界等を十分留意した上で、具体的な数値の算定の細目等についても状況に応じて必要な見直しをするということが想定されております。  それでは、全体的な把握を説明させていただく上で、時間の関係もございますので、2番目の指標、ヘッドライン指標を使いながら、全体的な環境の方向について簡単に説明させていただきたいと思います。
 7ページをごらんいただきたいと思います。環境の各分野を代表的に表す指標の組み合わせによる指標群についてでございます。1枚めくっていただきまして、地球温暖化問題に対する取組ということでグラフを用意させていただいております。概況のところに書かせていただいておりますが、温室効果ガス排出量の年間総排出量の達成目標が定められておりまして、平成22年度(2010年度)においては12億3,100万トンということでございます。
 棒グラフを見ていただいても分かるとおり、全体としては横ばいという形になっておりまして、平成17年は13億6,000万トンであり、今、達成目標との間には約1割の開きがございます。エネルギー起源のCO2に着目いたしましても、エネルギー起源の目標が10億5,600万トンに対しまして、実績としては、平成17年、10億300万トンということで、こちらについても目標との間に乖離があるということでございます。エネルギー起源の二酸化炭素排出量、図の大きさとかで分かりづらいところがありますが、微増を続けているということで、その中の産業部門、運輸部門については減少傾向にございますけれども、家庭部門、業務その他部門については増加しているという状況が出ております。
 次のページにまいりまして、2番目、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組について、ヘッドラインとして、3つの指標が置かれております。資源生産性ですが、これはGDPを得るのにどれだけ天然資源を使ったかということでして、平成14年度以降上昇傾向にあるということなので、生産性は上がってきているということとなります。また、循環利用率につきましても、各省のリサイクルの取組の進展によって循環利用率も確実に増加しており、一番右側の最終処分量については、毎年減少してきておりますけれども、平成22年度の目標達成2,800万トンについては、現時点では3,500万ということで、まだ開きがあるということでございます。
 次のページ、都市における良好な大気環境の確保に関する取組について説明させていただきます。これにつきましては、大気汚染に関するものとヒートアイランドに関するものと2つございます。10ページが大気汚染に関するものでございまして、左側の上下、SO2(二酸化硫黄)、CO(一酸化炭素)、二酸化窒素(NO2)は、それぞれ達成率100%に向けて上昇しているという状況でございます。また、SPM(浮遊粒子状物質)につきましては、平成15年(2003年)で一気に大きな改善が見られております。その前後といたしましては、自動車のNOx・PM法の改正等も行われておりまして、自動車の代替とかを行っているわけでございますけれども、資料3-2の3ページの5番目に低公害車についての指標が置かれております。低公害車につきましては、平成14年以前では456万台であったのが、平成18年では1,440万台ということで、低公害車も3倍以上に普及が進んでいるという指標も表れております。
 もう1つ、一番右下のOx(光化学オキシダント)でございますけれども、これにつきましては、この目盛りは0から1%の目盛りがグラフになっておりまして、非常に低い達成率という状況でございます。平成18年4月に大気汚染防止法が改正されたということで、今後どういう形で数字が表れてくるかというのは引き続き注視する必要があると考えております。
 次のページ、ヒートアイランド対策についての図でございます。2002年、2004年について高温、30℃以上の時間数とか熱帯夜のグラフをつけております。これだとヒートアイランドがどういうふうな感じで進んでいるかというのは分かりにくいかもしれませんが、7月と8月の平均気温を調べましたところ、2002年は28℃、2003年24.4℃、2004年27.9℃、2005年26.1℃、2006年25.5℃ということでございまして、当然のことながら全体な気温とある程度関連してます。
 補足的に1つ申し上げますと、気象庁のデータで大都市地域は100年の換算で2.5℃ほど上がっている一方、中小都市になると1℃程度上がっているというデータがございますので、現在示されているヒートアイランドの指標についてはどういう形で加工していくか今後の検討課題であると認識しております。
 次に、4ページの環境保全上健全な水循環の確保に向けた取組でございます。公共用水域の健康目標達成率と地下水の環境基準達成率についてはほぼ横ばいで、かなり高い達成率となっていますが、一方で全窒素・全りんについては、湖沼の達成率は50%を切るというふうなデータが表れております。
 次に、化学物質の環境リスクの低減に向けた取組でございます。PRTRの対象物質の354物質のうち、環境基準・指針値が設定されている物質の大気への排出量は、平成16年まで減少した後、横ばいという形になっております。水に関して、公共用水域の排出量も、2003年以降は減少傾向にあるというふうな数字が出ております。
 駆け足で恐縮でございますが、続きまして、14ページ、生物多様性の保全のための取組でございます。グラフを見ていただければと思いますが、脊椎動物、昆虫、維管束植物の各分類について、絶滅のおそれのある種類の割合については、大きな変動はないものの、微増しているという傾向が表れております。
 さて、これまでヘッドラインを使った大まかなそれぞれの分野の動向についてご説明いたしましたが、補助的に環境の状況等を端的に表した指標も導入しており、引き続き環境の状況等を端的に示した指標について簡単にご説明させていただきたいと思います。  16ページを見ていただきたいと思います。環境の状況等を端的に表した指標についてでございます。環境効率性、資源生産性、エコロジカル・フットプリントという3つの指標を置いております。環境効率性につきましては、当面、二酸化炭素排出量をGDPで割るという計算方法でございまして、平成16年度の数値は22.6kg/万円ということでございます。
 具体的なグラフは、17ページに掲載しております。1990年から、若干微減しているかもしれませんが、横ばいということでございます。ちなみに、先ほど8ページのヘッドライン指標のところで説明させていただきましたが、こちらのパフォーマンスを見ても横ばい傾向ということで、それなりに動向が一致しているという指標として表れていると考えます。
 続きまして、資源生産性でございますが、グラフは18ページに掲載しております。これはGDPを天然資源等投入量で割るものでございまして、どれだけ天然資源を使ってGDPを稼ぎ出しているかということでございます。これも緩やかにではございますが、効率性が上がってきているということで、先ほど説明させていただきましたヘッドライン指標の9ページとの関係でも、こちらも効率性が上がっているということで、相関関係があるというふうに認識しております。
 最後に、エコロジカル・フットプリントの計算結果について説明いたします。指標の専門的・技術的な詳細については割愛させていただきますけれども、エコロジカル・フットプリントの考え方について簡単に説明させていただいた上で、その結果についてご説明させていただきたいと思います。
 エコロジカル・フットプリントというのは、人間の社会経済活動等は、生態系から供給される穀物とか木材、魚介類を含めた、いろいろな生物的な生産物、生物資源を消費することで成り立っているという考え方に基づく指標であり、生態系から持続的に供給することができる生物資源は限りがあるというところから発想されてつくられた指標でございます。エコロジカル・フットプリントの考え方については、人間が社会経済活動を通じて消費している生物資源等の量と、生態系が持続的に供給することができる量については、バランスをマクロにとらえるという指標でございます。
 この19ページの図の真ん中のEFとBCの関係という形で一番左に書かれているところが、エコロジカル・フットプリントの考え方のイメージでございます。経済学的に生態系を自然資本(元本)と考えますと、そこから供給・再生されるのが自然所得(利子)、ここではBCと書いておりますが、バイオ・キャパシティという概念になっております。このバイオ・キャパシティという概念につきましては、環境の生物的生産物の供給量、生産可能な土地や水の面積で表すということでございます。
 具体的なイメージとしましては、地球上に存する土地につきまして、実際の事業形態から土地・水カテゴリー、今の列のところの真ん中に土地・水域カテゴリーということが書いてありますが、そのうち上から4つ目までの農地、牧草地、森林地、海洋淡水域に分類した上で、それぞれの生産性に重みづけをして、仮想の土地・水面積(gha)で表すものでございます。これが供給サイトでございます。
一方、我々が生活を支えるために消費した生物的生産物につきましても、仮想の土地・水面積(gha)という形で表すことになっております。
 これが一番右側の製品・化石燃料の計算イメージというところで示しておりますが、すべて消費した製品を面積換算に落とし込むということで、ここで例として挙げておりますオレンジジュースは、10トンのオレンジジュースを消費した場合、50トンのオレンジが必要であり、50トンのオレンジを収穫するためには、2.8haの農地が必要であるということで、それぞれの製品の消費を生産・供給するために必要な土地・水面積で表していくというものでございます。
 同じように、化石燃料の消費につきましても、この指標においては森林吸収率という形に置き換えて必要な土地面積で表すということでございます。
 もう1つ、バイオ・キャパシティでは存しないものとしまして、住宅地とか道路とかの土地の使用につきましては、生態系からも生物的な生産物の供給がストップされるという土地でありますので、生産能力阻害地としての消費した土地ということで、土地・水の消費面積としてカウントしていくというものでございます。こういうのを組み合わせて、供給サイドを積みあわせて、消費サイドを積みあわせて、それぞれ重みづけをした上で比較するというものでございます。
 もう一度戻っていただきまして、EFとBCの関係の欄ですが、供給サイドBCが仮にEFより小さい場合、EFを超えてしまった場合はオーバーシュートということで、あがり以上に使ってしまっているということで、自然資本(元本)を食っていってしまっている状況でございます。このことは供給・再生量の減少、すなわち上がり自体も年々減っていってしまうということにつながるわけでございます。
 このような考え方の下で、日本の地球占有率としてのエコロジカル・フットプリント指標として日本の1人当たりのエコロジカル・フットプリントを世界の1人当たりバイオ・キャパシティで除した結果が一番下の段でございます。日本の1人当たりのエコノバル・ヘクタールが4.4に対しまして、世界の1人当たりのバイオ・キャパシティが1.8ということでございますので、日本の生活を世界中の人がみんなやってしまうと、地球2.5分必要な生活になってくるということで、地球に負担がかかっているという形で出てきているわけでございます。
 さて、これまでエコロジカル・フットプリントについて説明しましたが、その説明にもございますように、様々な仮定を置きながら、また、いろいろな形で解釈、重みづけをやっているため、活用については幾つか留意点がございます。その留意点についてまとめたものが右のエコロジカル・フット指標の課題、留意点でございます。対象としまして、いくつか並べておりますけれども、すべての環境問題に対応しているわけでもございませんし、先ほど申し上げたように、CO2については森林面積として計上するという形となっております。
 また、原子力については火力発電で代替したと仮定して計算しております。化石燃料のバイオマスの転換をする場合は、農地面積、牧草地等の消費ということになりますので、エコロジカル・フットプリントが増加する可能性があります。また貿易データの不足等で捕捉できていない部分がある、等々の留意点がございますが、このような留意点等を気をつけながら慎重にこの指標を取り扱っていく必要があるということでございます。
 最初の方で申し上げましたけれども、この資料も含めまして、具体的な数値の算定の細目の詳細につきましては、状況に応じて柔軟に見直すことが想定されておりますので、必要な見直しを行って指標の継続性にも配慮しつつ、その発展のために検討を行う必要があると考えております。
 指標についてのご説明は以上でございます。

○弥元環境計画課長 資料3にお戻りいただきたいと思います。4ページになります。各府省の状況ということで項目を立てさせていただいております。ここに書かれていることは、参考資料4に各府省それぞれがどんな対応をしているかという個票というか、個々の情報を見ることができる形になっておりますけれども、この資料の4ページ、各府省の状況のところはそれをまとめた記述のみとさせていただいております。
 調査対象となっているのは16府省でございますが、そのすべてが環境配慮の方針を策定しております。そのうち、進捗状況の点検の仕組みを明文化しているところが14、点検結果の公表を明文化しているところが10でございます。
 調査結果を踏まえまして、行政活動への環境配慮の織り込みは定着しつつあるものの、環境配慮の方針に点検や見直しの仕組みが明確になっていないところがあること、それから、PDCA(Plan・Do・Check・Action)のサイクルに基づく仕組みの一層の進展が望まれるという旨記述しております。
 さらに1ページめくっていただきますと、小委員会でもご報告させていただきましたが、各主体の状況ということで、アンケートの結果を数ページにわたって載せております。国民や地方公共団体をはじめとした各主体の状況といたしまして、各主体にアンケート調査を行ったわけでございますが、その結果明らかとなった課題あるいは傾向について記述しております。7月13日に開かれた小委員会でご報告させていただいた内容でございます。
 (図1)、(図2)、(図3)あたりからは、国民の危機感を具体的な行動につなげるための施策の検討が必要だとったようなこと、あるいは、6ページの(図4)あるいは(図5)で示されました国民や事業者の意識を踏まえまして、環境と経済の好循環を生み出すことに向かって取り組んでいく必要があるということを述べております。
 さらに、7ページの(図6)、(図7)は企業の行動についてでございますが、8ページの(図8)、(図9)におきましては、地方公共団体の動向についての調査結果を記述させていただいております。
 この8ページまでで一旦説明を切らせていただきたいと思います。

○鈴木部会長 ただいままでの事務局の説明につきまして、いろいろご議論いただけると思いますが、まず第三次環境基本計画の点検の目的は何かというところをよく考えておきませんと。指標に関しても、こういう指標は白書にでも載っているようなものがただ並んでいるだけですよね。エコロジカル・フットプリントも教科書に書いてあるようなことですが、一体これをどう変えていかなければいけないのか、それを使って点検とどう照らし合わせていくことになるのか、その辺がなくてこのようなことが上がっている。
 あるいは、各府省の取組についても、11府省がこうであり、5省がこうであるなんて書かれても、何の効果もないのだろうと。どこの省がどういうことをどこまでどう取り組んでいて、その省についてはどこに問題があるのか。そしてまた、中身につきましても、ホームページにおいて点検結果を公表しているといっても、本当の中身がきちんと追跡されているのかどうかとか、もう少し立ち入ることはできないのでしょうかね。そうしないと、基本計画の帳尻あわせをしているような感じを受けてしまって。  私が申し上げるのは甚だ不適切かと思うのですが、その辺もう少し踏み込んでいくことは難しいのでしょうか。全般的な評価、あるいは、各府省に関しての、アンケート調査ですと、こういうことになってしまうのかなという気がしないでもないのですが。その辺はどうですか。これ以上踏み込んでいくのは難しいですか。
 例えば各府省の環境配慮の方針の運用状況にしましても、これは結局のところ、今年度の点検というのは、基本計画のある部分を抜き出して、それの実施状況を具体的にここで点検して、それを次に生かしていく。各府省であり、あるいは主体ごとに何をしてもらいたいか、あるいは、必要に応じて基本計画を修正していくというようなことを考えていくための点検なので。皆さん大変よくやっておられますみたいなことでは。もちろん、完全に動いていればそれに越したことはないんですが、その辺のところがなかなか見えてこないような気がするんですよね。

○弥元環境計画課長 逆の書き方をするということでしょうかね、やっていないところはこことここと。

○鈴木部会長 例えばやっているとしても本当にきちんとやっていただいているのかどうかというところまで。例えば、各府省の取組に関してはもう少し踏み込んでもいいと思いますし、それから、指標については基本計画策定の段階では、残念ながら現存する手持ちの指標をそろえたみたいなところで終わっているのですね。ですから、今回の基本計画の第三次計画の段階で、この5年間ぐらいの間に本来どういう指標であるべきかというような議論をしていかないと、第四次のときにまた同じことを繰り返すことになるので、その辺のところもぜひ考えていただけるといいと思うのですね。
 初年度ですから、なかなかそこまで踏み込むのは難しいかとは思いますが、少なくともそういう視点で今までの指標が現状を反映するものになるのか、あるいは、基本計画がねらいとするものをきちんとこの指標でとらえ得るものなのかどうか、そういう議論をしていかないと、なかなか点検ということにはならないのかなと、その辺をちょっと心配するんです。

○事務局 指標につきましては、現時点の状況についての報告にとどめさせていただきましたが、次期計画に向けて指標の開発というのはずっと続けていく必要があるというふうに認識しております。まだ議論の過程でございますけれども、例えば人づくり、地域づくりに資するような指標であったり、全体的なこともう少し把握しやすい指標であったり、これについて継続的に議論をさせていただいているところでございます。
 現在、指標等検討会で指標の検討をさせていただいておりまして、今年度はまずエコロジカル・フットプリントについて、課題や計算結果を中心として議論させていただいているところでございます。次年度に向けましては、本年度中に新しい指標、例えば人とか地域づくりに資するような指標とかについて、年度内にまず方向づけを行いたいと考えております。

○鈴木部会長 点検結果の報告をどこに書き込むか分かりませんが、そういうプロセスの中で、現段階ではこうであるという書き方をしていただくといいでしょう。

○浅野委員 指標の問題については、計画をつくる段階で必ずしも十分に納得できる答えを出し切っていないという現実がございました。と申しますのは、ヘッドラインとして何を出すかということについても、これが代表性があるということについて突き詰めた議論をした上でヘッドラインを導き出したわけでもございませんし、ましてや、個々の重点分野の政策プログラム指標に関しては、それぞれの原局と協議をし、かなり丁寧に検討してくださった局もあるのですが、今までデータがないのでとりあえずこれで済ましたいという局もあれば、関係省庁との協議の中で「これは困る」と言われて引っ込めたものもあるという実情があります。
 ですから、指標というものの持っている意味をもう少しきちっと各関係省庁に理解していただければ、今までのような反応が変わってくることを期待はしているわけです。少なくとも1年前の議論の段階では、指標というものが直ちに目標になるとか、あるいは、縛りをかけるものだというイメージを大変強く持たれてしまったので、それは困るというような声が出てしまったのですが、もともと縛るためにやったり、目標を直ちにつくるために、指標ということを議論するわけではなくて、状況がどうなっているかということを、可能な限り定量的に示して、どう変わっているのかということを、よく変わったか、悪く変わったかというのは評価の問題なのですが、どう動いているかを追いかけるということができなければ議論ができませんから、そのための指標だということを言っているわけです。
 そうしますと、参考資料3-2に出ております個々の項目についての指標というものも、これが果たして本当に重点分野政策プログラムの状況、あるいは、その結果出てきている環境の状況をうまく表しているかということに関しては、問題がないとは言えないと思います。そのためにもこういうものが必要だから、こういうデータを集めなければいけないという作業から始めなければいけないのが現実です。ところが、いくら理想を述べてみても、数字が現実にないというものが結構あるものですから、とりあえずは今あるものを拾っていけばこんなものだろうということでやっているに過ぎません。
 幸いにも環境情報の専門委員会がスタートすることをお認めいただけましたので、環境情報専門委員会の作業としては、こういう情報を積極的に集めていく、あるいは、現在ここにあるものをきちっと加工するためにどういうことをやったらいいのかということも含めて議論をしていかなければならないだろうと思います。5年先にさらにもう一回の見直しというときに、この状態をだらだら続けて、「こうなりました」というのでは困るという認識は、私も部会長同様持っております。
 それから、統合的な指標というお話は、研究者の中では大変興味を持つ人が多くて、いろいろな議論があるんですけれども、一長一短があるものですから、相当細かくそれぞれの利害得失を検討しながらも、ある程度は割り切って考えなければいけないものがあるだろうと思います。何よりも大事なことは、指標が、単一のものが一人歩きしないようにしなければいけない。この指標はどういう点に限界があって、どこまでのことを表し得る指標であるかということをはっきりさせないままに指標が出てきますと、まずいということです。
 ですから、今回出ているエコロジカル・フットプリントについては、こうして政府の正式のプログラムの中に出てくる例というのは、諸外国を見てもあまり多くないものですから、とりわけ慎重であることが必要だということで、制約がどのあたりにあるか、限界はどこら辺にあるか、どこまでを表し得るかということを事務局としては調べて、きょうは報告されたんだと思いますが、まだまだこのペースではどこに制約要因があるかということが必ずしも明瞭に分かってこないと思いますので、最終的にこれを国民に発表していく段階ではもう少し発表の仕方に工夫が要るのではないか、こんなふうに考えております。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 ちょっと議論が偏ってしまったかもしれません。今、ご説明いただきました前半と言いますか、I章、II章に相当する部分につきまして、ご意見ございましたら、名札を立てていただけますでしょうか。
 それでは、中杉委員から。

○中杉委員 私も重点分野の案件について取りまとめのお手伝いをさせていただいたので、自分自身にも責任があるのかもしれません。私は化学物質のリスクのところをまとめたのですが、化学物質の流出の話は、今、PRTRの排出量自体でということは致し方ないということになっているんですけれども、今、PRTR対象物の見直しをしていますから、物質数が増えてくると排出が増えてくる、何を見るんだろうかという話は当然出てきます。
 それはしようがないとして、今回ご説明いただいたもの自体の概況の部分で、「大気への排出量は平成16年に減少した後、横ばいになっている」、これ自体大きな認識の間違いがあって、ある年度から対象事業所が変わってきて数が増えている。これは最初の特例措置で取扱量の限界と言いますか、裾切りが高いところにあって、それを押さえたという事情があるので、統計の基が違うんですね。そこら辺をちゃんと見ていただかないと、これ自体を云々することもそうですけれども、これでは誤ったメッセージを出してしまう。そういう意味では、そこら辺のところは正確に把握して記述をしていただく必要があると思います。

○鈴木部会長 木下委員。

○木下委員 資料3の5ページですが、(図1)の環境の状況についての実感というところで、地域レベルで見ますと、20%を超える層が「よくなっている」、あるいは、「ややよくなっている」というような効果なのですけれども、国レベルあるいは地球レベルではかなり下がっていると。地域レベルでは恐らく自分たちの実感として環境がよくなっていく理解が2割を超えているという状況なのですけれども、国レベルあるいは地球レベルでは相当違っている。
 このような差異は先ほどの環境情報に左右されたものなのか。左右されたとすると、環境情報というのは本当に正しいものなのかどうかということについてよく分からない。なぜこのように実感として地域レベルでは2割を超える形でよくなっている数字と、国レベルでは10%強の人たちしか「よくなっている」というふうに差異が出てくるのか。どのように考えているのか分かればご説明願いたいと思います。

○鈴木部会長 一通り質問をいただきましょうか。ちょっとこちらに戻ってください。
 筑紫さん。

○筑紫委員 私は環境の状況が投資の対象になっているという分野から見るわけですが、指標のところで資源生産性とか出ているんですけれども、資源効率性というのはここに入れないのでしょうか。資源をどれだけ有効に使ったかということですね。それの国際比較と言いますか、そういう研究は既になされて、OECDあたりでもやっているはずなので。資源効率性というのは指標に入れないのでしょうかということです。

○鈴木部会長 佐和委員。

○佐和委員 2点申し上げたいと思います。
 参考資料3-1の17ページにCO2の排出量÷GDP、いわゆる原単位が書かれていますね。これはあまり大きな動きはないわけですね。一般に各産業の自主行動計画などでも、原単位で約束するということと排出総量で約束するという2つのやり方に分かれるわけですね。ところが、製造業の原単位もGDPに関するCO2原単位というものですね、これは単純な数学の違いというだけで、数学ではなくて算数ですよ。CO2排出量=α+βのGDPという関係になる。正確にはそうではないですが、近似的にそういう形になるわけですね。その両辺をGDPで割りますと、左辺はCO2÷GDP、つまりこの数字ですね。上の方はα÷GDP+βになるわけですね。
 本来はβが原単位のはずなのですね。GDPに対する係数ですよね。ところが、今、上のはα÷GDP+βでやっておられますから、GDPの関係ないCO2の排出があるわけです。それがαになっている。それの分母にGDPがくれば、GDPがどんどん成長すれば、CO2原単位はどんどん減ってくるわけです。そういう意味で、コンスタントのタームがあると効果があるということを念頭に置かないと、原単位を目標にするというのはミスリーディングだと。お分かりいただけたかどうか分かりませんが。必要だったらそこの白板に書いて説明してもいいです。これは中学生でも分かる算数です。
 それから、もう1点の質問はエコロジカル・フットプリント、19ページの右下に問題点あるいは留意点というのかございますね。この中で「化石燃料のバイオマスへの転換はEFが増加する可能性がある」と書いていますが、これはどういう意味で書かれたのかを伺いたいんです。一つの考え方は、バイオエタノールでも何でも燃やせばCO2が出るじゃないかという意味で使っておられるのか。
 ところが、普通、バイオ燃料を燃やしたときには一旦吸収したCO2をもう一遍出すということで、差し引きゼロということで排出量にカウントされないわけです。そうではなくて、ここでおっしゃりたいのはこういうことなんでしょうか。要するに、森林を伐採して、それをバイオマス発生か何かに使うと。そんな意味でEFが増加する可能性があるというふうな意味で使っていらっしゃるのか。そこのところをお伺いしたいと思います。

○鈴木部会長 崎田委員。

○崎田委員 3ページのところで指標のお話が出てきておりまして、先ほどからお話があったのですが、今回新たにエコロジカル・フットプリントが加わっているということに関して、方向性としては国民に分かりやすい指標を入れていくということでは大変重要なところだと思っています。やはり家庭とか業務部門のCO2が非常に伸びているのに、そこが対策がきいていないというときに、私たちのライフスタイルや生産スタイルでどのくらい課題があるのかというのが、社会に分かりやすく提示されることが重要だと思っております。方向性としては大変いいと私は思いますので、ぜひその内容に関して、今の専門家のご意見などを踏まえて、もう一工夫していただければありがたいと思います。
 それを広めるときに、数字的には非常に市民に分かりやすいんですが、計算方法がとても難しくて分かりにくい。そこまで説明すると分かりにくくなったりしますので、どういうふうにきちっと伝えていくのかとか、こういう指標化したものを使ってどういうふうに環境負荷低減の行動を誘発するか、その辺の仕掛けを綿密に考えなければいけない。そこは大きな点として最初からちゃんと入れていった方がいいのではないかという感じもいたしました。
 それから、4ページの各府省の状況のところですが、先ほど委員長から何が課題か分かりにくいというお話がありました。私はもう一点、今の環境分野の課題というのは、課題に応じて省庁が連携して取り組んでいく、連携して課題解決の方向性を考えて、総合化していくというようなことが重視されておりますので、そういうような課題に応じた連携体制、総合化などができているか。そういう視点も大変重要なのではないかと思います。そういうポイントも評価の中に入れ込んでいったらいいのではないかと感じます。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 青木委員、どうぞ。

○青木委員 6ページの環境保全行動の実践状況、これは保全行動ですからやむを得ない、行動自体なんですけれども、例えば自分は身体障害があるからこういうのには参加できないが、お金を寄附したとか、そういう人たちも環境保全行動に対して参加しているのではないか。例えば、災害のときにボランティアに行く人も、災害復旧に参加しておりますけれども、現金を出される方も気持ちの上で参加している。また、環境NPOなどでも資金が集まらないというようなお話もありますが、どのぐらいの方が環境NPO、NGO等に資金で援助しているか、寄附をしているかというような資料もあってもいいのではないかと思います。

○鈴木部会長 それでは、鷲谷さん。

○鷲谷委員 エコロジカル・フットプリントに関して、分かりやすいようで分かりにくい説明だというご発言があったので、そのことに関してです。きょう説明されるときに、計算方法を重視した説明の仕方をされたので大変分かりにくくなっていましたが、もともとのアイデアから説明するととても分かりやすいのではないかと思うんです。つまり、生物生産というのは、そのほとんどが太陽のエネルギーに依存していますので、地表に降り注ぐ太陽のエネルギーというのは決まった量ですね。ですから、生物生産というのは基本的に面積ベースで計算できる。ただ、熱帯と寒いところでは生物の生産性が若干違いますので、それは補正をする必要があるので、単なる面積ではなくて、グローバルヘクタールという標準的な面積の値を使っているということなのですね。
 太陽エネルギーにある変換効率、生物生産の変換効率を掛けたら、そこで最大限生産される年間のバイオマス量が決まるということが、もともとのアイデアなのです。その計算方法として、先ほどおっしゃったような経済的な工夫をしているということですし。化石燃料に対しても、化石燃料を使用することによって、大気中に放出される二酸化炭素を現存の植生で吸収するとして、森林の面積などを加えるわけですけれども、それももっと分かりやすくするのだったら、化石燃料というのは過去の生物生産性によるものですから、過去にどれだけの生物生産のための面積を使ったかということを表しているとも言えなくないので、面積というのはそういう意味を持っているのだということをまず話して。経済的な計算の前にエコロジカルな意味があるという説明をすると非常に分かりやすいのではないかと思います。

○鈴木部会長 エコロジカル・フットプリントは、今おっしゃいましたように、いろいろな国の間の比較とか、最近は都市でも計算されていまして、そういう比較には非常にいいのですが、日本が年々どう変わったかなんていう数字に関しては非常に鈍感で、これをもって年次変化を追いかけるなんて信じられない気がするのですよね。
 例えばアイスランドと日本とどう比較するかなんていうのは非常に明快にきれいに出てきます。また、日本の中で東京と大阪とどこを比べる、これもおもしろく出てくるんですが、年々どう変わっていくのか、何を変えたらどうなるのか、思い切って生活パターンを変えないとなかなか動かないですよね。
 それはそれとして、これは一つのスターティング・ポイントとして、こういうような考え方で何かいい指標が出てくればいい、総合指標として何かこれに勝るものがあるかもしれない、そういうようなところなのでしょうかね。
 ちょっと余計なことを申し上げましたが、いろいろなご質問に対して。

○弥元環境計画課長 最初に、アンケートの結果で、地域、国、地球の順によくなっていると思う人が少なくなるのは何でだろうかという話ですけれども、アンケートで聞いたものをそのまま、生と言いますか、より詳しい形で紹介する形をここでとればいろいろなものが出てくることになりますが、例えば別の質問で、「環境問題のうちどんな問題にご関心がありますか」という質問がありまして、地球温暖化、オゾン層の破壊、土壌汚染、酸性雨、悪臭問題とか、いろいろなものについて聞いておりますが、一番関心の高いのが地球温暖化、オゾン層の破壊、世界的な森林の減少という順に並んでおります。それを反映して地域レベル、国レベル、地球レベルで、地球レベルがなかなかよくなっていないとお感じになっているのかなというふうに推測されます。
 ちなみに、地域レベル、国レベル、地球レベルというのは何も定義をしないで質問をしておりまして、アンケートにお答えになる方が自分でこれは地域レベルの問題だと思い、これは国レベルの問題だと思い、よくなっているか、悪くなっているかのお答えをしていただいたという、質問・回答でございます。詳しい調査の結果を小委員会にご報告させていただいたのと同じような形で載せるのであれば、今のご質問のお答えもこういうところからこのことに対する答えがこうなっているのかというのが見えてくるかと思われます。
 それから、例えばNGOの活動にお金を出したということも活動の一つではないかということですが、これも質問の中にございました。「どんなことをやっていますか」ということで、金銭を資金として提供した、あるいは、寄附をしたといったようなものや、NGOの環境問題に関する署名活動に参加して署名をしましたというようなものも、質問・答えの中で出てきております。  それから、各府省の課題に応じた取組において、連携したり総合化して取り組んでいくことが必要だとことでございますが、それはこの資料3の9ページ以降のご意見かなと思います。

○鈴木部会長 最初の(図1)については、文章で解釈らしきものを加えておいていただくということなのでしょうね。

○弥元環境計画課長 はい、分かりました。

○鈴木部会長 いろいろあったと思いますが、環境効率は定義がいろいろあるのですね。
資源生産性と資源効率性というのは対応しているのではないでしょうか。自然生産性を持ち込んできたのはファクター4とかファクター10のヴッパタールの考え方から入ってきたのでしょ。

○浅野委員 もともとは今、部会長がおっしゃったところが出発点で、この資源生産性と3つの指標を並べて全部一体的に評価をしようというのが、循環基本計画の今の目標の考え方ですから、それをこちらではいただいているということです。だから、考え方として単体で、1つだけでああだこうだという議論をするという気は循環計画の中にはないのですね。
 ただ、ここでもう1つ重ねて資源生産性を代表指標として上げているのがちょっと問題だと言えば問題かもしれませんけれども、ものの考え方ですから、今使われているものをある解釈をすれば使えるならそれでいいはずで、妙にあれやこれやと違うものを並べてしまわない方がいいだろうということ。それから、これだけの天然資源を投入してどれほどの富を生み出したということを問題にしたいわけですから、やや大枠でとらえているという面はあるけれども、筑紫委員がおっしゃるような発想を取り入れていると言えなくもないですね。
 それから、EFでバイオマスのところのコメントについての佐和委員からのご指摘でございますけれども、私の理解ではこういうことです。要するに、「可能性がある」とわざわざ書いて、断定していませんのは、どういうバイオマスをここで取り上げるかによって違ってくるだろうという配慮があります。例えば、今アメリカでやられているみたいに、食用になる穀物をバイオマスに転用するということをやりますと、化石燃料に替わるものとしてバイオマス燃料がどんどん使われることなれば、穀物が生産地を食っちゃうということになりますから、そこでEFは結果的には増加してしまう。
 化石燃料の負担が軽くなった部分は別のところで買ってしまうということをイメージしております。これが廃棄物系のバイオマスなるものだったら、必ずしもそうはならないだろうということも意識しながら、しかし注意しておかないとこれは可能性があるという書き方をしただけだと理解していますので、佐和委員がご指摘になるほどに深読みはしておりません。
 そんなところでよろしいでしょうか。
 あと、事務局、何かお答えになることがあれば。GDPというもののとらえ方は循環部会でもしばしば議論になっていまして、確かにものづくりというところから出てくる富だけをGDPは表していないことは事実ですけれども、うまく抽出する方法がないから、これも一つの方法で割り切る以外にないというのが、今までのところは循環計画の考え方であったわけです。今、循環計画の見直しをやっておりまして、補助的な指標がもっと事柄を明瞭にできるようなものがあるならば、それを入れるということで検討されておりますから、その検討が出てきますと、次の段階でのこちらの総合政策部会の表示ももう少し精緻にできるようになる、補助費を入れるということが可能になるだろうと思います。こちらの方は年度内に循環部会の答えを出しますので、もうしばらくお待ちいただきたいと思います。

○鈴木部会長 おっしゃるとおりだと思いますが、資源生産性というときの資源は何でもトンなのです、重さを測るのは。だから、資源の中身を全く問題にしていない。こういうところに今の循環基本計画の問題が逆にあって、それを今後どうインクルーズしていくかというのが今議論されているのだろうと思うのですが、それを少し待って。こちらの方で問題点に気がつけば、こちらから向こうへインプットすることもできると思うのですが、当面はあちらにお任せしていいのかなという気がいたします。  それから、佐和委員のエコロジカル・フットプリントのところのバイオマスの問題ですが、バイオマスというのはカーボンニュートラルという前提でいろいろ議論されているのですけれども、急激に使い出すと今度はバイオマスとして固定される量というのは、先ほど鷲谷さんがおっしゃいましたように、太陽熱エネルギーの光合成変換効率が、例えば0.2%とすれば、リミットが。今、ストックをどんどん使い尽くしてしまって、それに応じただけ固定されないというところがあって。そういう意味で、長期的に見ればカーボンニュートラルなのだけれども、短期的にはCO2の大気中濃度が上がっていくということを心配していると言いますか、それを心配した論文も出てき始めているんですね。
 そういうようなことをここの文章が反映しているのかどうか私は分かりませんが、「化石燃料の転換は」という書き方はどうなのかなという気がいたしますけれども、そういうことが話題になっていることもたしかはたしかなのですね。ただ、佐和先生がおっしゃったα+β、GDPの話はまたいろいろと……。

○佐和委員 原単位を目標にするということ自体の問題点を指摘しております。

○鈴木部会長 原単位というのは、先生がおっしゃるところのβを原単位として考えなければいけないのでね。ただ、αがどれくらいの大きさかということによって。

○佐和委員 それは仮に一般の企業を考えてみますと、会社では生産量なり生産高がほとんどゼロ近くになっても一定のCO2を排出しているわけですね、本社ビルの電気を使うとかいろいろなことで。ですから、大まかに言えばα+β×生産量と。GDPの場合も似たような。それを原単位ということで、α+βXで、Xで割算すると左辺は明らかにCO2オーバーXで、生産量の原単位が。ところが、右辺はα÷X+βになるわけです。そうすると、生産量がどんどん伸びているときは原単位はどんどん減っていく。省エネ装備など何もしなくても減っていくということなのですよ。全体としてはこれは減っていますけれども、経済はわずかながらも成長しているからなのですね。
 ですから、原単位という動きを一種の目標値と考えることの問題点を指摘したつもりなのです。

○鈴木部会長 その辺はまたご議論いただきたいと思います。
 ちょっと長くなってしまいましたが、重点点検分野のご説明に入らせていただきましょうか。
 すみません、山口さん、挙がっていますが。

○山口委員 時間をオーバーして申しわけございませんが、一言だけ意見を言わせていただきますと、環境問題というのはサミットでも取り上げられるように世界的な大問題になりつつあるわけですね。その中で今後の議論は統一的な指標のようなものをつくりながら努力をしていこうという方向になっていくと思うのです。そういうことを考えたときに、統合的な指標として、例えばエコロジカル・フットプリントの指標が我が国にとって、あるいは、ほかの国にとってもそうなのですけれども、成長と環境とが両立する形にならないのではないかと。日本には地球をこれだけむしゃぶり食っているというようなイメージでしかないわけですね。つまり、両立しない形の警鐘を鳴らす指標としてはいいのですけれども、世界的な議論をするためには、もう少し違った形の統合的指標が必要なのではないかと。
 思い返してみますと、京都議定書もどういう指標をとった……。

○鈴木部会長 すみません、これは環境基本計画の点検・見直しの段階ですので、その辺のご議論はぜひまたほかの場所を得て大いにおやりいただければと思います。すみません。
 ちょっと時間が押しておりまして、残り少なくなってしまったのですが、9ページからですね。かいつまんでお願いできますでしょうか。

○弥元環境計画課長 今回、重点点検分野といたしまして、大きな柱で5本分の点検をしていただいたことになっております。その5本について、それぞれ重点調査事項ということで、ここでは(1)、(2)と示しておりますけれども、それが2本ずつぶら下がっておりましたので、細かく言えば合わせて10本の点検をやったということになっているわけでございます。
 9ページ以降は、それぞれの重点分野政策プログラムごとに書かせていただいておりますけれども、最初に大きな柱の下で何を環境基本計画では中期的な目標として進んでいけと言われていたのかということを書いた上で、環境基準の達成状況などをグラスなり表なりでお示しさせていただいております。進んでいるところ、まだ進んでいないところ、いろいろございますが、そういった現状にあるというふうにごらんいただければと思います。
 各省からヒアリングをした内容が紹介された上で、それぞれの重点調査項目ごとに、(3)の今後の課題等というところが毎回、締めというか、後ろに出てくる形の構成になっております。したがいまして、最初の大気環境の分野の交通流の対策をどのように進めているかという点検項目につきまして、11ページの下の方に「(3)今後の課題」ということで出てくる、そういう形になっております。今後の課題のところに書かせていただいた事項といたしましては、各省が自ら「これが今後の課題だ」と言ったものも含めて書いておりますし、委員の先生方から「これが課題だ、こういった方向に今後進むべし」というご意見をいただいたことも、併せて書かせていただいているという書き込み方をさせていただいております。
 1つ目、環境的に持続可能な交通は、「公共交通機関の利用促進」や「自動車交通需要の調整」等につながるものであり、環境的に持続可能な交通を目指し、更に全国へ普及させて必要があります。平成19年度においては、18年度に引き続き、全国27か所のモデル地域において、関係省庁と連携のもとで事業を実施していくことが今後の方向性だということ。  それから、物流のグリーン化につきましては、物流のパートナーシップを構築する時点で発生する問題点・対応策の調査に対して、支援を行うソフト支援事業を創設し、プロジェクトの成熟度に合わせてきめ細かい対応ができるよう、支援策の拡充が図られました。今後も引き続き、環境負荷の小さい物流体系の構築に向けた具体的な方策について検討するということを、課題・方向性として書かせていただいております。
 それから、大気環境の重点調査事項(2)が13ページ以降でございます。この分野についての今後の課題等が15ページに出てまいります。ヒートアイランド対策でございますけれども、ヒートアイランド対策のための取組についての定量的な評価については、施策の継続的取組等を通じた経験の蓄積が必要であり、今後の検討課題です。例えば、屋上緑化を行うことによる水分の蒸発量や蒸散量等、いろいろな評価の仕方が考えられますが、その上で、各取組がどのようにヒートアイランド対策に資するのかについて定量的に施策の評価ができるような仕組みの構築が求められます。
 2つ目、ヒートアイランド対策と地球温暖化対策の関係についてまだ誤解が見られることから、両者の関係性を分かりやすく説明することや、それを踏まえた施策の体系化・重点化が必要です。ということ。
 次に、大きな柱の水循環でございます。1つは、流域における水循環改善のための取組をどのように行っているかという点検項目でございました。その課題といたしましては、21ページに掲げさせていただいております。
 21ページの(3)今後の課題等でございます。個別の施策は展開されていますが、まだまだ各施策の連携が十分に図られているとは言えません。流れの視点を持って各省が協力しながら、雨として降ってくるものが取水され、利用された後、汚水処理を経て、最終的に海へ流れ出すまでの流域全体をとらえて、環境保全上健全な水循環の構築に向けた取組を推進するため、より一層、総合的かつ統合的な取組を着実に行うことが必要ですということと、温暖化に伴い、気候変動の一環として降雨の状況の変化も考慮に入れた取組が求められます。その際には、従来の対応方策等も見直しが必要になる場合も考えられますということを書かせていただいております。
 重点調査項目の2つ目が、閉鎖性水域における取組でございます。今後の課題等といたしましては、25ページに記載しております。
 2つのうちの1つ、21世紀環境立国戦略にも掲げられているように、里海を踏まえた施策の展開が必要であり、ハードの整備にとどまらず、コミュニティの活性化まで視野を広げ、第一次産業を生かした地域づくりを進めていくことが必要です。その際、単に今までの環境基準でよいのかどうかについても、今後の課題として考える必要がありますということ。
 それから、個別の施策は展開されていますが、まだまだ各施策の連携が十分に図られているとは言えません。今後とも引き続き閉鎖性水域における環境改善の取組について各省間の更なる連携が求められますというご指摘でございます。
 それから、3つ目の大きな柱でございますが、市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくりの項目でございます。1つ目の調査事項が、地方公共団体におけるグリーン購入はどのように進められているのかということでございました。その事項につきましての今後の課題等といたしましては、29ページに書かせていただいております。
 1つ目が、未だ組織的にグリーン購入に取り組めていない地方公共団体に対し、作成したガイドライン(案)を利用したケーススタディを行うとされています。この結果を踏まえ、課題を検討し、適宜修正等を加えてガイドラインを完成することとしています。ガイドラインについては、活用しやすく、環境効率等の具体的な情報が盛り込まれたものとなるよう適宜見直しを行っていく必要があります。
 地方公共団体のニーズを把握した上で、今後それぞれの地域特性や取組レベルに合った効率的なグリーン購入を働きかけていくことが必要です。また、対象が「全国的に調達可能なもの」となっているため、必ずしもトップランナーの優良な製品が購入できない場合が生じるなど、制度の見直しの余地があります。
 物品と比較して、役務の分野はグリーン購入の取組が遅れています。一般競争入札を原則としつつも、環境配慮型の企業であることを契約条件にできるような制度づくりが求められます。
 環境省や総務省等が連携し、それぞれ既存の施策体系等を活用するなど工夫しながら、グリーン購入の取組を推進することが必要です。
 それから、SRI等の環境投資の拡大ということでございますが、課題として書かせていただいていますのは33ページでございます。
 日本におけるSRI等のデータと欧米のデータの対象範囲に違いがあるなど、正確な調査結果の比較が困難であることから、今後、欧米と比較するために、日本における公的年金基金などの機関投資家の投資動向に関する調査を実施する必要があります。平成19年度末までには調査結果が判明するため、調査結果を踏まえた施策を検討することが予定されています。
 平成20年度において環境配慮促進法の見直しに向け、検討が行われます。
 「環境と金融に関する懇談会」の内容を踏まえ、平成19年度において環境金融付記稀有促進事業を行い、投資家に対する情報を整理し、シンポジウムを開催する等の普及啓発を行っています。環境金融普及促進事業の一層の推進を測るため平成20年度予算概算要求において、更なるSRI等の普及促進を図るため、国民に対する環境を含めた金融教育も踏まえたガイドラインの公表が検討されています。
 SRI等の環境投資は、そのインセンティブ効果をかんがみますと、政策金融的な側面をとらえることが可能であり、効果的な政策ツールとしてその拡大に向け抜本的な対策を採ることが有効です。機関投資家や公的年金の資金をSRI等に振り向けるためにも、海外事例等のよい事例を参考に具体的な施策を確立することが求められます。
 それから、4つ目の大きな柱としまして基盤整備で、1つ目が環境情報の整備ということでございました。今後の課題といたしましては、37ページに書かせていただいております。
 今後、提供内容や提供方法等について、より一層工夫を凝らし、国民一人ひとりの行動に結びついていくよう、各省連携して情報提供を行っていく必要があります。
 特に、環境情報のニーズは、情報を利用する主体によって大きく異なっていることから、利用者のニーズに合った情報提供形態を確保する必要があります。また、情報の即時性・正確性を確保するほか、情報の受け手の参画・協働の推進を促すために双方向性(コミュニケーション)の確保についても留意していく必要があります。
 温室効果ガスの排出量の数値については、暫定値という形ですが、かなり統計情報として早く公表できるようになってきています。今後とも速やかな統計情報を公表できるよう、改善に努めることが求められます。
 平成18年度に環境情報・環境統計の現状、ニーズ及び課題について専門家による検討が行われていますが、この検討結果も踏まえて、平成19年度は「環境情報戦略」の策定に向けた課題と基本的な方向について、さらに発展的な検討を行うため、政府全体を対象に、専門的な見地から活発に議論を行う必要があります。
 調査事項の2つ目、SEA、戦略的環境アセスメントの取組状況はどうかということでございます。39ページに今後の課題等を書かせていただいております。
 戦略的環境アセスメントについては、事業の位置・規模等の検討段階において、事業の特性や戦略的環境アセスメント導入ガイドライン等を踏まえて実施事例を積み重ねることとしています。
 また、それら取組の状況等を踏まえてガイドラインを不断に見直すこととされています。
 さらに、環境省において、より上位の計画や政策の決定に当たっての戦略的環境アセスメントに関する検討を進めることとされていますという記述でございます。
 最後、国際的取組の推進でございます。1つ目が、国際的な経済連携・地域統合と環境の融合ということでございました。
 今後の課題といたしまして、43ページに掲げさせていただいております。
 発展途上国においては、環境法制度・基準自体は先進国に遜色がなくとも、モニタリング能力、強制力、インフラ設備が不足しているため法の施行が難しく、遵守されないことがあります。
 また、行政能力が不足しているために、基準・規制を遵守しない一部の企業を指導できず、環境が悪化するおそれもあります。このため、法制度内容と施行の充実、インフラの整備などが求められています。  我が国が発展途上国とEPA/FTAを締結する際に、環境技術の協力も視野にいれることが、貿易と環境配慮の内在化のために望ましいと言えます。
 FTA/EPAは地域における経済統合を進めるツールであるため、協定により貿易自由化に伴う環境面での悪影響を防止する規定を設けたり、相手国の環境配慮を促したりすることはできますが、その実効性の担保やより高度な環境政策を促すには限界があります。
 相手国の環境保全に係る制度的なバックアップを図るためには、専門家レベルや政府における様々な立場において政策対話を進めるとともに、技術移転も含め、相手国の継続的な環境政策の定着に向けて、積極的に協力をすることが求められます。
 2本目の調査事項といたしまして、NGO/NPOの管理能力向上のための支援はどのようになっているかということでございました。今後の課題等は45ページでございます。
 東アジアにおける環境管理システムを改善していくためには、地域における環境意識の向上やコミュニティの環境管理能力の強化が必要であり、そうした支援を行う日本のNGOの活動はますます重要となっています。
 しかしながら、環境保全を主な目的として国際的に活動する日本のNGO/NPOは数が限られており、(1)資金・人材の組織基盤及び(2)情報の不足といった問題への指摘が多く見られています。
 事業実施の主な資金源としては、ほとんどの団体が助成金に頼っています。様々な基金や助成金のNGO/NPOに対する資金援助は2年程度で終了するために継続的な事業ができないなどの問題もあり、財政的な事情から安定した雇用の確保や高報酬の供与が不可能なため、人材を定着させたりスキルを持つ有能な人材確保が難しい等の状況がうかがえます。
 他の民間団体や行政、専門家等との情報交換が行えるツールについても不足しており、また、現地で活動しているNGO/NPOではこのような国際環境協力に関するステークホルダー間の情報交換を促進することが非常に困難であるとの意見もありました。  そのため、コミュニティレベルでの環境教育など、現地での具体的な活動が期待されるNGO/NPOについては、助成制度・環境保全活動の事例・当該国の環境情報などの有益な情報の提供などを行う必要があります。
 また、国際会議での論点やこれまでの経緯などに関する情報提供や意見交換など政府機関との交流の促進、同じ分野のNGO/NPOとのネットワーク構築の働きかけなどを行う必要があります。
 さらはに、これらの課題を踏まえ、NGO/NPOに対して国として何を期待するのか、何が国レベルでできなくてNGO/NPOであればできるのかという概念を整理した上で、資金面も含め、NGO/NPOが国際的環境協力に参加しやすくなる方策を戦略的に検討することが必要です。
 以上が、重点分野のヒアリングを受けた際に各省が自ら言ったり、あるいは、委員の先生方からご指摘いただいたものを、今後の課題ということでまとめさせていただいたところでございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 点検小委員会の資料が、参考資料5についております。中にはあまりこちらが期待したものに沿っていないものもあったりして、差し戻しをさせていただいたものも、改善されて綴じられているのではないかと思います。これを基にして、今回は重点調査項目が5つ、それぞれについて2つの調査事項ということで、必ずしも基本計画の全体をカバーしたものではないわけですが、今回の点検項目は何であるかというのは2ページに表示されておりますので、それに対応してここにまとめていただいたと。
 ご出席いただいた先生方からいろいろコメントがあろうかと思いますが、すべてをお伺いしているときりがないような気もいたしますので、これはということをご発言なりたい方は名札を立てていただければと思います。
 これで締め切らせていただいてよろしいですか。
 では、速水委員。

○速水委員 17ページの水循環のところで、とらえ方はこれでいいんだろうと思うんですけれども、例えば17ページの森林の最後のところで○が3つ見えていまして、真ん中の○の2行目、「適切な管理・保全が行われています。」という形で全部とまっているんですね。これをずっと見ていきますと、同じ○の最後のパラグラフのところ、「森林の整備・保全が図られています。」と。次のページの上から3行目も「森林の維持・造成が図られています。」と書いてあるんですね。
 そういう政策を行っていますということであれば、「います」で全く間違いないんですけれども、これは農林水産省の政策の成果を点検していくというとらえ方であれば、そういう政策をしていながら、実現していないというか、難しいところがあって整備ができていないところもあると、両面をきっちり出しておかないといけないのではないかと思うんですね。政策をしているのと、その結果としてうまくっていない部分。この言葉だけではちょっとまずいんだろうという感じがいたしました。
 何点か同じようなところで、施策をやっている部分と、それがうまくいっている部分といっていない部分というふうな分け方を。私の場合はここがよく分かったので指摘させていただきました。ほかでも多分しばしばあると思います。

○鈴木部会長 私はすべての面でそうではないかと心配しておりまして。我が省はこれに取り組んでいますと、それでもう満足してしまったのでは基本計画を何のためにつくったのか分からない。しかしながら、そこのところをどう点検していくかという非常に大変なところがあるわけですね。
 では、中杉委員。

○中杉委員 大気と水のことに絡んで2点だけ指摘しておきます。
 1点は、重点調査事項として上げられているものに関してどうなっているかという動向のデータが必要であろうと。これはそれぞれ参考ということで最初に上がっている表があるんですが、それ自体必ずしもかなわなくて、大気の場合、交通流という話であれば、交通流に絡んでどういうふうになってきているのか。これはすぐに結果が出ませんから、あまり変わらないのですが、そういうものを示す必要があるだろうと思います。
 それから、水の方で、今後の課題のところはいずれも「個々の個別の施策が展開されていますが、まだまだ各施策の点検は不十分」と。閉鎖性水域の汚染というのはもう何十年とやってきて、同じようなことを繰り返し言っているんですね。いまだにこんなことを言っているのかというのが私の印象です。
 もう1つは、「今までの環境基準でよいのかどうかについても」というのがぽこっと出てくるんですね。これは具体的に何を言いたいのかよく分からない。とりようによってはいろいろなとり方ができる、非常に怖い表現だなと思います。そこら辺、気がつきましたので、申し上げました。

○鈴木部会長 塩田委員。

○塩田委員 私の指摘したい点は、小委員会の審議等を踏まえて適切にまとめられているとは思うんですけれども、すべての項目にありました「今後の課題等」というところのまとめ方が、これも方向性を示しているという理解でよろしいのかという点を確認したいと思います。
 それから、全体として、今ご指摘がありましたように、一定の施策が行われているということは取組状況で確認されている場合が多いわけですけれども、それを踏まえて、「今後の課題等」のところでどういう問題が残って、どういう方向にいくのかということを必ずしもすべてとらえられているわけでもない。そうすると、「今後の課題等」というところでとらえられているものの性格はどういうふうに、その中から特に重要なものがとらえられているのかどうか。短い時間ですので、全部比較してみるわけにいかないんですけれども、「今後の課題等」というところでまとめられているものはどういう性格を持っているのかということをもう少し説明していただけるとありがたい。
 以上です。

○鈴木部会長 では、それは後ほど。
 中村委員からでしょうか。

○中村委員 まずこの審議会の役割の確認をさせていただきたいと思うんです。重点事項が基本計画の中で5つ決まったと。それを各省庁が自分たちで自主的に項目を上げて、それを自己点検をしてくると。それを私どもの審議会でさらに点検していくということなんですが、この「点検」という言葉は私にとっては非常に曖昧に感じます。
 物事すべてそうですけれども、本当に実行する気持ちがあるのであれば、この5年間の間、自分たちで出してきたテーマ、あるいは、自主点検をすると言っていたことを、どういう順番で5年間かけて達成するかと。達成時にはそれを何パーセント、要するに数字の見える化とか数字化ということをしないと、これだけ膨大なことがありますから、誰が見ても、国民が見ても分かりやすいということにはならないんですね、文章だけで書かれるということは。
 したがって、それをなるべく数値化していただいて、毎年自分たちの点検を、A、B、Cでもいいですから、ランクで出していただいて、この審議会で出されたものの指標あるいは点検の内容を、点検だけではなくて、評価するという仕組みがこの審議会にないんでしょうか。そうでないと、「あなた方は、A、できたと言っているけれども、本当ですか」ということで、もう一回やり直ししたりしないと、我々が点検するというのが非常に曖昧な感じで聞こえてきます。
 毎年自主点検して出してきたことに対して、先ほどから何回か、「これが課題だ」、「あれが問題だ」と出ていますけれども、課題が出るということは、ではどうやって解決するのかというところまで書いて出すべきであるんですね、自主点検というのは。そういったことを共通化していかなければこれは進んでいかないのではないだろうかと思いました。そして、毎年自主点検して、この審議会で評価という形でできるのであれば、それを国民に公表していくと。5年間たってこの省はこういうことをする、この項目はこうすると言いました、今年度、A、B、CのCもしくはBということを国民に知らしめていかないと、彼らに対するインセンティブと言いますか、本当にやる気を喚起するというふうに動かないのではないかと感じました。
 以上です。

○鈴木部会長 ちょっと誤解があるかと思いますが、これは決して自主点検ではないんです。環境基本計画の中身に沿ってそれぞれの重点点検分野についてこちらから点検項目のようなもの、いわゆる調査事項を2つ上げて、それぞれに関して点検項目をこちらが上げて、それに対してあちら側が嫌々答えてきたと。ですから、自主ではないんです。

○中村委員 と言いますのも、こちらから与えたテーマに関して、自分たちはとこまでできましたよという自主点検という意味なんですね、私は。

○鈴木部会長 先ほど来議論になっていますが、指標の問題等々がクリアできていないんですね。したがって、こういう基本計画をつくり、5年間あるいは6年間で次へディバイズしていくとしたら、その間に何をどこまでというのはここに書き込まれていなければいけない。その段階に残念ながらまだ達していないのがこれなんです。だから、次の基本計画ではぜひそれをしたいわけですね。そのためには指標として何を使うべきなのかというようなことが、この5~6年の間に我々の側で議論しなくてはいけないわけです。

○中村委員 それはこれからたくさんある小委員会や専門委員会で徹底的に討論して、その指標をつくっていくわけですよね。

○鈴木部会長 それはぜひしていただかなければいけないんですが、そう簡単ではないということも皆さんよく知っておられるので、そこが悩ましいんですね。

○中村委員 でもやるべきだと思います。

○鈴木部会長 もちろんそうです、おっしゃるとおりです。それはこれをつくる段階でも随分議論があったと思います。
 すみません、また余計なことを申し上げました。
 では、佐和委員。

○佐和委員 1か所だけ、33ページの今後の課題等のところですけれども、○が4つあって、一番下の「SRI等の環境投資は云々」という文章は、僕には意味が理解できないんです。時間がないので細かい点は申しませんが、「そのインセンティブ効果をかんがみますと、政策金融的な側面を捉えることが可能であり」と、ここまでのことで一体何を言いたいのか。いろいろな解釈ができる。何を言いたいのかよく分からないんですが、読みようによっていろいろな解釈ができる。ですから、もう少し注意して書くようにしていただきたい。

○鈴木部会長 崎田委員。

○崎田委員 先ほど私が省庁間の連携・協働・総合化というお話を申し上げました。それに関しては、重点項目の点検の中できちんと取り組んでいくところだろうというお答えがありました。そういうことで拝見しているのですが、その状況はそれぞれの項目が分かりやすく書いていただければありがたいなと思います。例えば、それぞれの項目の中でどの省庁にヒアリングをした、あるいは、どの省庁がこの分野にかかわっており、どういう状況であると。連携のための話し合いの場として、例えばグリーン物流のパートナーシップの会合とか、住宅建設のパートナーシップ型の会合とか、いろいろなところが出てきていると伺っておりますので、どういう場で連携・協働を話し合っているのか。そして、今後の課題としてどういうふうな状況にあるのかというようなことが、それぞれの項目で分かりやすく入れておいていただくということがありがたいのではないかと思いました。よろしくお願いいたします。
 そうすると、どの省庁も取り組んでないのかというような意見に聞こえるかもしれないんですが、一つだけ、全く話題が違うんですけれども、驚いたことがあります。日本全国の全部の家庭に配られているんだと思いますが、年賀はがきのお申し込み受付というチラシがあります。それはカーボンオフセット年賀というのが入っていまして、非常に驚きました。55円ということで、5円分を地球温暖化対策に組み込みますというような書き方。それなりにこういう単語が社会の中に出つつある。こういうことをちゃんと活用して、京都議定書の達成あるいは国内の問題をきちっと解決していくことにつなげていくという、全体でうまく話題を盛り上げていくとか総合化するとか、そういうものも必要なのではないかと思いました。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それはぜひまた別の場所で検討しなくてはいけませんですね。
 大塚委員。

○大塚委員 3点ですけれども、1点は全体的なことです。参考資料3-2「重点分野政策プログラム指標等一覧」は、この資料3「進捗状況・今後の課題と方向性について」とくっついて公表されると考えてよろしいのでしょうかということです。これは後でお答えいただければと思います。数字がやはり必要だと思いますので、こちらの文章の方だけが単体で出ていくとよく分からないのではないかと思います。
 それから、第2点は、ちょっと個別的な点になりますが、水のところで、19ページの住民参加の状況の最初の部分ですが、これは随分苦労されて河川法等の計画の策定のところに入れていただいたのだろうと思うのですけれども、これでは何のことだか分からないものですから、もう少し詳しくお書きいただきたいのですが、非常に難しいと思いますので、意見として申し上げておきます。  それから、33ページのSRIの関係のガイドラインのことですけれども、33ページの(3)の今後の課題等の3つ目の○の最後のところです。これは私が言わせていただいた意見を入れていただいているのかもしれませんが、「金融教育も踏まえたガイドラインの公表」ということになると、私が申し上げた趣旨とは違いますので。違っても構わないのですけれども、どういうガイドラインをお考えになっているのかよく分からないところもあるので。特に私が気にしていたのは、アメリカでは当たり前で、日本でも当たり前だという話もありましたけれども、SRIを普及促進していくために障害になっていることがないわけではなさそうなので、こういうのは大丈夫ですということをどんどん書いてほしいということだったんですが、どういうガイドラインをお考えになっているかご説明いただければありがたいと思います。
 今まで既にたくさん厳しい意見が出ていて、例えば、速水委員が最初におっしゃったことはそのとおりだと思っていますが、第二次環境基本計画のときの見直しに比べると2倍ぐらいの量にはなっているという話も伺っていますので、担当者の方は相当ご苦労なさっていることはよく分かっているのですけれども、徐々に改善していただけると大変ありがたいと思います。

○鈴木部会長 では、浅野委員。

○浅野委員 ほかに比べて戦略アセスのところだけ今後の課題になっていません、これでは。書きぶりが全くだめですね。ほかと同じような書きぶりにしてもらわないと。文案は後で出します。ここで言っておかないと、各省がまた文句を言って、裏で言うと通らないといけませんので、ここで文句があることだけ言っておきます。これだけは「しています」とか「されています」というのはおかしいですね。
 それから、水循環のところで、ここにはぜひ入れるべきだろうと思って、ほかでもあるかもしれないけれども、とりわけここで重要だと思うのは、水循環の課題というのは各省の施策の統合が必要なのですね。例えば、国土保全、農業、林業、都市づくりといったいろいろな施策が全部関係してきて、それが総合されて水循環になる、そのメッセージを計画の中に明瞭に入れてないので、ぜひ入れておくべきです。その上で各施策の連携が十分であるかどうかという書きぶりにすべきではないかと思います。これの文章はいじる必要があると思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 いろいろとご質問もあったのですが、まだきょう発言されてない委員の方々からも思いが伝わってくるような気がいたします。最終的にこれはまた文書でそれぞれの委員の方々から補足意見をお出しいただいたものをディバイズするのに使わせていただいて、ディバイズしたものをもう一回あれしますか。それとも文書で先生方にお回ししてごらんいただいて、それをパブコメに公にする。

○浅野委員 課長、スケジュールをちょっと。どういう手順になるのか。そのスケジュールを早く言わないと分からない。

○弥元環境計画課長 次回もう一度ご審議いただこうと思っておりまして、それを11月9日のつもりで考えております。それまでの間にパブコメをしておきたいと思っております。11月9日のご審議を経て、これでよしという形になれば、それをもって中央環境審議会から閣議への報告ということで、閣議に報告をさせていただくということにしようと思っているところでございます。

○浅野委員 そういう手順であるならば、パブコメにかける前にもう少し直せるものは直した方がいいのだろうと思うのですね、二度手間になります。ですから、事務局で最低限いつまでにコメントのフェーズをほしいということをこの場で皆さんにお伝えいただいて、あとは部会長に修文の一任をしていただいて。パブコメを受けた後でさらに直すことはもちろん可能なわけですから、修文に入りきらなかった部分についてはパブコメ後にさらに直すと。しかし、きょう出たご意見も含めて、最大限直せるものは直して、パブコメにかけるというような手順で進めてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

○鈴木部会長 きょういただいたご意見はかなり取り込んでいただけるだろうと思いますが、特にそれぞれのところで各省等々の関連がどういうふうになっているのかというあたりも書き込み、そしてまた、おざなりな、「何もやっています」、「これもやっています」というものがいくら書かれていても、あまり意味がないのですね。どこに問題点があって、それをどう改善していかなければいけないのか、そこのところが明確に分かるようにしなくてはいけない。そして、最後の「今後の課題」としては、本当にそれを変えていくと。単にあちらの方向に向かって進みましょうではなくて、具体的に環境基本計画のタームの間にそれを改善していくというような、あるいは、次期のときには確実に変わっているというようなものにしなくてはいけないだろうと思いますので、ぜひこの段階で委員の方々からご意見をお出しいただきたいと思います。
 そして、これも点検小委員会で何回かに分けて各省の方々にお集まりいただいて、こちら側から準備した調査内容項目に対しての答えをいただくというステップを踏んだわけですが、関係府省からお出しいただいた資料もその辺をよく理解していただけなかった面もあったりしますので、この報告書に入れるかどうかは別にして、ヒアリングのやり方を、きちんと我々の反省材料を整理しておく必要があるかと思います。それを来年の点検に生かしていく、そういう形にさせていただければと思いますので、その辺もご意見がありましたら、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 今いただいたご意見、ご質問で、特にお答えになることはありますか。

○弥元環境計画課長 大塚先生からの参考資料3-2はどうするのかという話ですけれども、できるだけ中に取り込んでいきたいと思っております。

○鈴木部会長 点検だけで環境基本計画と同じぐらいの厚さになりそうなことを心配しているのですが。その辺の道筋を、フォーマットを決めておかないと、また来年、再来年と続いていきますので、ぜひこの環境基本計画を生かす意味でも、いい点検、ヒアリングを進めることができればと思っております。

○森嶌委員 1つだけご質問を。先ほど浅野委員がおっしゃったパブコメにかける前に委員が書面で、こういう点はどうかという場合は、意見はいつまでに出すのでしょうか。あまり短い時間ではなくて、十分検討できるだけの時間を設定していただければと思います。

○弥元環境計画課長 今月末はいかがでしょうか。いただいて直しをして、パブコメにかけて。

○鈴木部会長 じゃ、今月いっぱい。

○弥元環境計画課長 すみません、最後にまだ残っている部分がございまして、46ページ、III-2、その他というところで、予防原則の話がございます。これは参考資料6に何枚か資料としてつけさせていただいているものを踏まえて、この報告の案文に書かせていただいたというものでございます。それも含めてごらんいただきまして、ご意見を賜れればと思いますので、よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 この予防原則のところも議論し出すと大変だと思いますので、今のようなことでよろしくお願いいたします。
 それでは、大変手際が悪くて予定の時間をオーバーしてしまいましたが、これをもちまして、本日の総合政策部会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

午後3時09分閉会

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