中央環境審議会総合政策部会(第38回)議事録

開催日時

平成18年3月13日(月)10:01~12:01

開催場所

経済産業省別館9階 944号会議室

出席委員

鈴木基之部会長、大塚直委員、崎田裕子委員、高橋滋委員、服部拓也委員、青木保之委員、浅野直人委員、石坂匡身委員、井手久登委員、江頭基子委員、江森孝至委員、川上隆朗委員、河野正男委員、猿渡辰彦委員、塩田澄夫委員、善養寺幸子委員、武田善行委員、田中充委員、筑紫みずえ委員、鳥井弘之委員、永里善彦委員、長辻象平委員、馬場久萬男委員、速水亨委員、福川伸次委員、星野進保委員、松原純子委員、横山裕道委員、渡辺修委員

議事

(一)第二次環境基本計画の見直しについて
  • 第三次環境基本計画(案)について

その他

閉会

配付資料

参考資料

議事録

午前10時01分開会

○苦瀬計画官 それでは、定刻になりましたので、お手元の資料の確認からお願いしたいと存じます。
  お手元の資料に議事次第、配付資料一覧という1枚紙があると思いますが、そこにありますように、資料1が第三次環境基本計画(案)でございます。それから資料2が第三次環境基本計画(案)に対する意見募集の結果、資料3が第三次環境基本計画(案)に対する地方ブロック別ヒアリングにおける意見発表者の意見概要について、それから参考資料といたしまして、中央環境審議会総合政策部会委員名簿を置いてございます。その他いつものようにご参照いただけるように現行計画などもメーンテーブルの席上には置いてございます。足りない資料などございましたら、事務局までお申しつけいただければと存じます。
 それでは、議事に入っていただきたいと存じます。鈴木部会長よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、ただいまから第38回中央環境審議会総合政策部会を開催させていただきます。前回のこの部会におきまして大変活発なご議論をいただきまして、この基本計画第三次の基本計画(案)についてご議論いただいたわけですが、その部会以降7回にわたりまして地方ブロック別にヒアリングを開催させていただきました。ご参加いただきました先生方にはお忙しい中ありがとうございました。お礼申し上げます。
 それでは、早速第二次環境基本計画見直しの議論に入りたいと思います。前回の部会で第三次計画の全体案についてお示しさせていただき、先生方のご意見を伺いましたが、この前回の議論に加えまして、部会の後にファクスまたはメール等でご提出いただいたご意見に加えまして前回の部会以降パブリックコメントを実施しております。そして、また先ほど申し上げました地方ブロック別のヒアリングにおきまして、地域の方々の皆様のご意見を踏まえ、事務局に修正していただいた全体像がお手元にございます資料1でございます。今日の審議の進め方といたしまして、まずパブリックコメントの結果及び地方ヒアリングにおける意見発表の概要、これにつきまして事務局から説明をしていただき、その後計画(案)について前回の部会からの修正部分を中心として事務局から説明をさせていただきます。それに基づいてご議論をいただく、そういうような形で進めさせていただきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
 なお、今回の議論をもちまして、これまで大変長い期間かけてご検討いただきました第三次環境基本計画(案)の最終案にもっていきたいと思っておりますので、もちろん今日いただきましたご議論を加えて最終案とさせていただくことになりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、パブリックコメントの結果及び地方ヒアリングにおける意見発表の概要につきまして事務局の方から説明をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 皆様よろしくお願いいたします。
 資料2にまずパブリックコメントの結果の概要、それから資料3が委員の皆様にもご参加をいただきました地方ブロック別ヒアリングのそのとき提出をいただきました意見の概要が用意してございます。
 まず、パブリックコメントの方からご説明をさせていただきたいと存じます。
 本計画(案)のパブリックコメントにつきましては、前回1月30日の審議会の終了後、若干の修正を行いまして、2月3日よりパブリックコメントに付しまして2月いっぱい、2月28日まで実施をいたしております。ご意見をいただきましたのが92名の個人ないし団体から延べ657項目のご意見をいただきました。意見の内容は全体的なご意見から施策の提言、あるいは字句や用字などの平仄があってないというようなものまで非常に多岐にわたっておりまして、恐らく団体でご意見を寄せられたところは何人かの方が見ておられるんだと思いますので、恐らく二、三百人の方が目を通されたということと思われます。これだけの方が目を通しますと、我々が見落としておったようなものにつきましても随分ご指摘をいただきました。
 資料でございますが、めくっていただきますと左のところにずっと5桁の番号が振ってございます。これが意見の箇所を特定するために計画(案)を段落ごとに通し番号をつけてございまして、お手元の資料1の案文をご覧いただきますと、左のところに対応する番号がついてございまして、段落ごとの通し番号がついておるものでございます。主に、600項目あるわけでございますけれども、主に議論が意見がたくさん出ました点を幾つか挙げますと、地球温暖化を中心といたしました環境問題の現状認識みたいな部分の記述について危機感が足りないというご意見がある一方で、ややセンセーショナルに書き過ぎているのではないかというようなご意見もございました。それから予防的取り組み方法、この位置づけ方につきまして種々の意見がございました。それから地球温暖化に関しましては京都議定書の削減約束の達成、あるいはその後の削減について、より具体的な、あるいは強力な施策を記載すべきだというご意見と、一方で特に京都以降等については地球温暖化問題の不確実性のようなものを踏まえたものにすべきだというようなご意見がございました。
 また、環境税につきましては、導入することとすべきだというご意見が13件、一方では慎重な対応を求めるという趣旨のご意見が4件ございました。また、原子力発電につきまして、この計画に位置づけることは不適当というような趣旨のご意見が14件、一方では長期的なエネルギー政策との連携を重視すべきだと、連携と恐らく整合というような意味になるんだと思いますが、そういった意見も3件ございました。あるいは地方ヒアリングの中では、原子力について対策として重視すべきだというようなご意見もございました。それから化学物質の環境リスク、これに関しましてはかなり多数のご意見をいただきました。特に、情報の開示のあり方に関するご意見が多く見られまして、特に秘密情報に留意しつつという記述が何カ所かに出てまいるんですが、そういったことを記述するのは反対であるというようなご意見が複数ございました。それから、アスベスト問題の取り扱いについて、国の責任についての記述が適切でないというようなご趣旨の意見が複数ございました。このほか、環境省だけでなく、他の省庁と一体となっての取り組みが必要であるというようなご意見も複数あったところでございます。
 総体といたしましては、やや手前味噌になるのかもしれませんが、基本的な方向については是とした上でそれぞれの方が重要とお考えになるような点についてさらに踏み込んで記述すべきといったような趣旨のご意見が多かったように思われます。一方、何か条文審査をやってくれたんですかというようなご意見もありましたが、確かにこうやって見ますと直し漏らし、撃ち漏らしも結構ございまして、ごもっともと申し上げるしかないような意見も多々あったところでございます。これらのご意見の取り扱いでございますけれども、これを受けましての案文の見直しを行いました点につきましては、後ほど案文のところでご説明をさせていただきたいと思います。多分数十カ所というような箇所で修正をいたしております。逆に取り上げることのできなかったご意見というのは、今申しましたように両方向からのご意見があったというようなものの、それに加えまして、内容につきましてまだ政府としての方針になるに至っていないものというようなものは、やりますとは書き難いわけでございまして、それから政策の提言方法としては間違っていないわけですけれども、残念ながら具体的にまだそういったような施策を行うという目途が正直言ってございませんものというもの、それからちょっと余りに細部にわたり、あるいはそこだけ記述を厚くするというのはやはりバランスとしていかがなものかというようなものというのは、ちょっと残念ながら入れることができなかったわけでございます。
 次に地方ブロック別のヒアリングでございますけれども、これにつきましては、資料3にいただきましたご意見の概要、ご発表される方にそれぞれご意見の概要を提出していただきましたので、その概要とそれから一番最初のところに実施結果の概要が書いてございます。2月27日から3月9日にかけまして環境省の地方環境事務所のございます7ブロックでそれぞれ実施をいたしたところでございます。各会場、少ないところで3名、一番多かったところで8名、計35名、ちょうど平均しますと、1カ所当たり平均5人の方となりますが、意見のご発表をいただきました。また資料3の2ページにつけてございますが、それぞれの会場につきまして、この中から30名のご意見、これはご希望を伺わさせていただきまして可能な限りご希望を入れまして、お一方、それぞれ一会場ずつお願いをしたわけでございますが、延べ30名の方の委員にご参加をいただいたところでございます。事務局からも改めて御礼を申し上げます。
 大体意見発表いただきましたのは、いわゆる環境団体の方々、それから地方自治体、各地で割合先進的な取り組みを進めていらっしゃいます地方自治体の方、あるいは企業での環境担当をなさっていらっしゃる方、あるいは研究者の方といったような方が主でございました。
 これも、ご発表いただきましたご意見の内容としては、まずご自身、あるいはご自身がやっていらっしゃいます団体や組織の環境に対する取り組みのご紹介、あるいは環境に対する考え方のご開陳といったようなものが相当ございました。テーマとしては緑地の保全であったり子どもエコクラブを初めとします環境教育であったり、企業の環境への取り組みであったり、あるいは地球温暖化対策、あるいは省エネルギー対策といったようなもの、あるいはごみ問題、リサイクルといったようなもの、あるいは環境マネジメントシステム、あるいは自然との触れ合い活動といったような多岐にわたっておりました。特に、地方公共団体のご担当の方からは例えば岡山県ですと、光害対策であるとか、宮城県の町長さんからは雁を保護するための水田、雁が来る冬に水田に水を入れるといったような特徴のある取り組みのご紹介がありますとともに、これらの地方公共団体の果たしておられる役割についてもっと積極的に位置づけるべきではないかというようなご意見をいただきました。
 また、次に主に今後の環境政策の方向、あるいは講じるべき施策といったようなものについてご提言をいただきました。テーマとしては同様にやはり温暖化、省エネの分野でありますとか、ごみ、あるいは水環境の保全について、あるいは里地里山の保全について、あるいは化学物質の考え方につきまして、あるいはパートナーシップや環境教育と、それから環境マネジメントシステム、あるいは環境税や経済手法、あるいは環境によい交通システムの構築といったような分野にわたっておったと理解しております。その他やはり案文の構成や文脈がわかりにくいといったご意見であるとか、平仄がおかしいといったようなご意見、ご指摘もいただいたところでございます。これらのご意見を受けましての案文の上での対応につきましては、パブリックコメントに関するものと同様でございますが、二、三特徴的なものを申し上げますと、環境省の環境カウンセラーをお願いをしております方が各会場何人かの方からご発表いただいておりまして、環境カウンセラーに関する記述がないというご指摘をいただいたところでございます。これはごもっともでありますので、追加をいたしております。それから地方自治体の取り組みについて位置づけていただきたいというようなものもございました。それから、これらの会場につきましては、平均して数十人、実は東京が一番少のうございまして、20名様ほどでして、一番多かったのは岡山会場で100人近くいらしていたんですけれども、これだけの方々の傍聴をいただきまして、こういった方々、これだけの数の方々とご一緒に今回の環境基本計画の案について考えることができたという上で、そういう意味でもよい機会となったものと考えております。
 大変な概略でございますが、以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 色々といただいたご意見、必ずしもすべて基本計画に反映できるわけではありませんが、大変貴重な資産になりますので、今後の環境行政の上でどういうふうにこれを生かしていくかというようなことは一つの課題かと思います。私も岡山で参加させていただきまして、大変熱心な方々がおられるということで感銘を受けた次第でございます。先ほどありましたように、数百人の方に全文に目を通していただいたというようなことも環境省にとっては非常に大きな力になるものと考えております。
 では、続きまして、ただいまのパブリックコメント、あるいは地方ヒアリングにおける色々な議論、これを踏まえまして前回の部会からこの基本計画(案)をどういうふうに修正されたのか、ここのところを事務局から説明をお願いしたいと思います。12月22日の第36回総合政策部会でお諮りいたしましたように、今回の計画(案)の第三部第4節では、環境基本計画の進捗状況について全体的な傾向を明らかにし、環境基本計画の実効性の確保に資するために環境の状況、取り組みの状況等を総体的にあらわす指標、総合的環境指標を活用するとしたところであります。そこで、環境基本計画を決定する閣議における参考資料として総合的環境指標の具体的な内容について補足するための資料を添付するということにしたいと思いますので、その資料につきましても事務局からあわせてご説明をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 部会長ありがとうございました。
 それでは、資料1の冊子に沿いまして、前回1月30日の部会にお諮りをさせていただきました(案)から修正をいたしましたところのご報告、ご説明を申し上げたいと思います。
 ぱらぱらとめくっていただきますと何カ所かアンダーラインが引いておりますところが出てまいりまして、アンダーラインの引いてありますところが前回から変更いたしましたところでございます。大体どういったところを変更したかということでございますが、一つはもちろん前回1月30日の総合政策部会で、あるいはその後のメモ等で各委員からご指摘、ご意見をいただきましたところをそれにあわせて書いてございます。
 それから、パブコメ、あるいは地方ヒアリングを受けましてごもっともであるということで修正をしたところがございます。また、用字、用語のたぐいに至るところまで随分いっぱいご指摘をいただきましてこういったところも直しております。それから、パブコメ、ご意見が出たものしか変えないということではございませんで、実際、前回に案をまとめた以来、新しい動き、例えば国際会議がありましたとか、あるいはご存じのようにアスベスト対策について法案が成立をしましたというようなその後に生じた新しい動きがございますので、これは閣議決定をいたすまでに可能な限り入れ込んでいくということで、その後に生じました動きに対しまして入れ込んだものがございます。それから、その他表現ぶりの上でわかりにくいというようなもの、平仄に当たるもの、それから例えば法令の名称であるとか、略語、CSRというような略語につきまして何かいきなり出てくるのはいかがなものかというようなもの、こういったものは統一したルールを設けまして整理をいたしたつもりでございます。
 それでは、中身にまいりまして順次変わりましたところをご説明をしてまいりたいと存じます。
 目次といいますか、章、項の名前についても幾つか変えたところはございますが、これは具体のそれぞれの項のところでご説明をさせていただきたいと思います。
 用語の直し等々で内容にわたる意味がないようなものにつきましては省略をいたしまして、最初2ページのところで、これはパブリックコメント地方ヒアリングの上でもここの部分は論旨が行ったり来たりしてわかりにくいのではないかというご指摘をいただいております。つまり、地球温暖化による問題が生じてきているという話、そういうふうに地球全体の環境が変わってきて影響が生じているのではないかという、このアンダーラインを入れました3行の方を先に申し上げた方がいいんではないかということで、順番を変更したものでございます。
 3ページにちょこちょことアンダーラインが引いてございますが、これは語調、ちょっとこういった文章としては情緒的過ぎるのではないかというようなご指摘もいただきまして整理をしたものでございます。それから、序章のところの説明ぶりについてはなかなかわかりにくいというようなご意見が幾つかございまして、4ページの下のところについても語調、論旨をなるべくわかりやすく整理をするということで、どれがどこにかかっているのかよくわからないと、こういうご指摘もいただきましたので、論旨を整理をしたというものでございます。それから、右側の方ではこの計画の基本的な考え方が先日こちらの審議会でとりまとめをいただきましたいわゆる環境と経済の好循環ビジョンの精神を受けたものであるということをはっきりさせるべきではないか、というご指摘がありまして、それがわかる説明を入れてございます。
 それから、5ページの2項、本計画の目標というところでは前回のご審議で例えば循環、共生、参加の中身を列記してあるところについて平仄を整理すべきだというご意見もいただきまして、それぞれ「○」という格好で立てるとともに、特に2番目の「○」のところで循環というものについて自然界の物質循環みたいなものだけでなくて、いわゆるリサイクルのような私どもの経済社会活動の中での物質というか資源のリサイクルのような循環というものもここの推進に入っているのだということがわかるようにしていただきたいというご指摘を受けまして整理をいたしてございます。
 それから次に第1章で8ページからまいります。8ページのタイトル、第三次環境基本計画策定に向けての現状と課題という内容ですけれども、第三次環境基本計画策定に向けてというのはある種当たり前でございますので、環境の現状と環境政策の課題というふうに直しております。それから真ん中の辺ですが、家庭部門やオフィスなどの業務部門を、とありましたけれども、パブコメで増加の割合は業務部門の方が大きいではないかという意見がございまして、順番を入れかえております。
 それでは、次は例えば13ページの地球温暖化対策の分野というところ、これは京都議定書のところは正式には未締約国ではなくて、未締結国というのが正しいというご指摘をいただきまして、そういったところを直しております。
 それから16ページへお願いしたいんですが、上の方で化学物質の暴露という字を直しているんですが、これはちょっと事情ありまして、確かに化学物質に暴露されるときの「バク」という字は「曝露」なんですが、実は今法令用字にこの字を使わないことになっていまして、普通の「暴」という字で代用するということになっているんですが、化学物質のご専門の方はどうもそれは何かゴシップみたいで気持ちが悪いというのがご専門の方の主張のようで、こういうとき法令でも時々やることあるんですが、しようがないので平仮名にするという格好で全部直しております。例えばラムサール条約とかというのがいきなり出てくるんで、ここはちゃんと正式名称を書いて、以下ラムサール条約とするというような整理、これは全般にわたって、これ以後逐一は申し上げませんが、こういった整理をそれぞれやってございます。
 それから、18ページから19ページにかけまして、科学技術基本計画、きょう現在は正式な策定になっていないんですけれども、この括弧書きの注でありましたように、現在作業中の第三期科学技術基本計画を受けました、記述で、これは科学技術関係の研究開発投資の規模25兆円というのはちゃんと新しくつくる計画の案では前提が入っておって、対GDP比率で欧米主要国の水準を確保する、GDP名目成長率3.1%という前提の上でこの額になっているんだという、その本件の方はこういう整理をいたしたということで、それを受けて直しております。
 その後、内容にわたるような変更につきましては、34ページを出していただきたいと思います。
 34ページからいわゆる10項目の重点分野政策プログラムの記述に入ってまいるわけでございます。その中で第1番目の温暖化対策のところのタイトルを変えております。これは、他の項目のタイトルが「何とか問題への取り組み」というような形にみんななっているということで、前回委員からのご指摘をいただきまして、平仄を合わせたタイトルにしたものでございます。
 34ページの一番下のところに、幾つかアンダーラインが入っておりますが、温暖化の影響についてどういったものがあるか、具体的に、あるいは今言われておる代表的なもの、どうも例えば熱中症が増えるというのは熱ストレスというんだそうでございまして、こういう表現を使うべきだというご意見をいただきまして直してございます。
 35ページの(2)国際的対策の枠組みのところに数行のアンダーラインが入っております。これは昨年の12月にいわゆる京都議定書の第1回締約国会議、締約国会合、いわゆるCOP/MOP1が開催をされまして、そこでの合意をされました事項を盛り込むべきだと、これがいわゆるその後の事情変更みたいなものでございますが、こういった結果、そこで合意されたことを盛り込むと、これはパブリックコメントの中でもこういったものがされたんだから入れるべきではないかというようなご指摘もあったところでございまして、この記述を追加してございます。
 次に、大きく変わっておりますのが39ページ、ここも下のウの新たな国際的枠組みの検討というところに、幾つかアンダーラインが入ってございます。これもCOP/MOP1の結果を受けまして、今後のこういう枠組みについてすべての国が参加する長期的な行動に関する。それから先進国のさらなる約束に関する検討を開始し第1約束期間との空白を生じないようなタイミングで結論を目指すというのがこのCOP/MOP1の結論であったわけでございますので、それをあわせたということでございます。
 それから、次に中身を入れておりますのが、42ページお願いをいたします。
 42ページの一番最後のところに、これも前回途上国との連携という観点では開発途上国におきますエネルギー効率の向上を図っていくということが特に重要であるという委員からのご指摘をいただきましてここに記述を追加をいたしております。それから、43ページのところは、同じようにCOP/MOP1を受けまして、今後の取り組み、すべての国が参加する実効ある枠組みと呼ぶのが正しいということで直してございます。
 次に内容にわたる変更をいたしましたのが、52ページ、これは循環型社会、2番目の重点項目、循環型社会の重点的取り組み事項のところでございますけれども、不法投棄の防止というところについて国民の役割もやはり重要であるというパブリックコメントの意見がございまして、国民というものを追加してございます。
 次に、内容にわたる変更いたしておりますのが、70ページの5番目の化学物質のところでございます。70ページでございます。
 70ページの真ん中から第5番目の重点プログラムの化学物質の項が始まっておりまして、最初の段落が変更になってございます。これはパブリックコメントで化学物質の性格、どういった物質があるのかという分類が正確でないというご指摘がございまして、これはまず合成により製造されるものと、燃焼などにより非意図的に生成するものにまず分けなさい。それから、合成により人為的につくられる化学物質は、他の工業製品、日用品に成型加工されるもの、それから製造された状態のまま使われるものと、それから他の化学物質と混ぜ合わせて配合品として使用されるものと、要するにここは色々な形のものがあると書いておったところでありますが、こういうふうに整理をするのが漏れがないのだという化学関係の会社のご専門の方からご意見がございまして直しております。
 それから71ページでございますが、これは「自主的取り組み」というのは、「事業者の自主的取り組み」と略さないで書くべきだというパブリックコメントでございます。それから、下の有害性等々リスク、情報の不足というところで挙げておくべきものに、他の物質との複合影響というものを挙げておくべきであるという、これもパブリックコメントの意見がありまして入れております。
 次に、内容に当たる変更をいたしておりますのは、74ページでございます。
 ここで、まず上の予防的方策、予防的取り組み方法のところの書きぶりでございますが、ここは両側からご意見があったところでございまして、もともとはこの予防的取り組み方法の考え方というのは利用制限のところで出てきた書き方でございますけれども、もともとのオリジナルには例えば長期間にわたるという、これは限定をする趣旨の文章になっているわけでございますが、そういった限定はないのではないかというご意見。一方利用制限の文章には、環境悪化を防止するための費用対効果の大きい対策という表現がとられていたはずではないかというご意見、それぞれございまして、そういうことであればもっとオリジナルに近い形の表現にしようということで整理をしております。
 それから、74ページの下のところ、これまた秘密情報のところの記述が何カ所か出てまいるんですけれども、これにつきましては、次のページに出てくるんですが、今年の年明けになって開催されました国際会議においても合意がなされたということで、その際新しくより安全な代替製品及び工程の開発の革新を推進するため、商業的、産業的な秘密の情報や知識を国の法令等に基づき保護します。一方で、しかしながら人の健康と安全及び環境に関する情報は秘密とはみなされない、これがルールという考え方になったということでございますので、これを入れまして整理をしてございます。
 それで、次のページの75ページでございますが、(4)のところのに2行新しく加わっておりますけれども、年明け平成18年にという、もう年明けになってからでございますが、平成18年に国際会議がございまして、国際的な化学物質管理に関する戦略的アプローチ、SAICMというんだそうですが、これが合意をされております。この合意を踏まえるという趣旨の記述を加えてございます。それから、75ページの下の事業者というところで情報の提供ということを事業者に期待されるものとして書いてあったわけでございますけれども、この中で特に必要な健康及び環境への影響に関する情報が関係者に入手可能となるようにしていただくということが重要だという、これもパブリックコメントでご意見がございまして加えてございます。
 一方、次の国民のところでは元の案は化学物質の、アンダーラインの引き方が変わっておるようになっていますが、入手可能な情報を的確に理解するように努めよというのが国民に対してのお願いだったわけでございますが、これをいきなり国民に要求するというのはおかしいではないかというパブリックコメントがございまして、化学物質の環境リスクに関する的確な情報の入手と理解に努めるというふうに整理をしております。
 その次に内容、あと80ページのところに委員からもご指摘をいただきました、例えばPRTRというような用語についていきなり出てくるというご指摘があったところでございます。このような略語であるとか、法令の名称であるとか、条約の名称であるとかは最初に初出のところで略さない名称を書いてというような形を加えております。
 次に変更が入っておりますのは、85ページ、これは生物多様性のところに入っておりますが、真ん中(2)外来生物対策の充実というところで、外来生物の影響について、確かに人がかじられるというようなものもあるようでございまして、人の生命・身体、農林水産業等の影響が懸念されていますという、内容を具体的に書くようにというパブコメの意見がありまして入れております。
 それから右側の86ページの(5)里地里山の保全のところでございますけれども、これは前回の審議会のご意見で人工林の果たしている役割、位置づけについての記述が適切でないという委員からのご指摘をいただきまして委員とご相談をしまして直したところでございます。
 それから、次に内容にわたる変更をいたしておりますのが89ページへまいります。
 89ページの一番下から90ページにかけてのところに解説を加えておりますが、環境ラベリング制度、エコマークだけ挙げておったんですけれども、そういうことだったらうちの団体がやっているものも入れてほしいというパブリックコメントもありまして、物流面では鉄道を利用して環境負荷を減らしたというものについて、要は環境負荷の小さいサービスというものに対するラベリング制度で、エコレールマークというようなものも書いておいてほしいというパブコメがありまして入れることにいたしました。
 そけから次に変えておりますのが95ページ、これも同じく重点プログラムの7番、市場のところの一部でございますけれども、ここでもこれはもう少し具体的に書くべきだ、環境負荷の低減だけではなくて、地球環境や物質循環、生物多様性などという、努力の方向を具体的に書いた方がいいのではないかという意見がございまして入れております。
 それから、次に97ページでございます。
 ここで真ん中の辺のア企業の取組能力の向上のための仕組みの整備、普及という項にbという項を加えまして、3行ほど加えております。これは環境マネジメントに当たります事業者、企業の中での環境マネジメントの担当者をエンカレッジするということが非常に意義があって重要であるというパブコメのご意見をいただきまして、そういったものを進めますという意見、趣旨のこういう事項を加えております。
 右側98ページでは、これも環境を通して幅広い層に訴えることが重要であるということで、幅広い層へのエコファンド、SRIといったようなものをここで紹介をしております。
 それから、99ページでございます。イ、政府による環境負荷低減の取組ということでア、イ、ウ、エと並んでおります。グリーン購入、グリーン調達の拡大というのがありますが、これだと政府の電力調達について、皆さんお聞き及びかどうか、政府の事業者としての温室効果ガス負荷量、どうも政府自体の排出量も増えてしまっておってこれでは示しがつかんということで今ちょっと政府各省連携をしまして取り組んでいるところでございます。その中で電力購入に当たっての再生可能エネルギーの導入促進(案)といったような電力購入に当たっての配慮に取り組むのだというのがその後出てまいりまして、その趣旨を加えております。
 一方、下のビジネスモデルのところでは、実はコミュニティービジネス等を支援するために、そういったものを環境関係のビジネスを起こそうとする方に対しましてのビジネス面での研修というのを実は予定していたんですけれども、予算編成で削られまして、査定されてしまいまして、研修を行いますというあてがなくなりまして、残念ですが落とさせていただきました。
 それから、106ページにまいります。これは同じ項の人づくり、地域づくりのところの地域づくりの施策でございます。ここの106ページ(3)の地域づくりのところの大きい段落の真ん中辺にアンダーラインが入っておりますが、これは前のところを見ていただきますと、街中に連続的に樹木を植えるという、緑化への取り組みのところの記述なんですが、パブコメの中でそういうことをやる場合でも生態系への配慮はしていただきたいというパブリックコメントがありまして、その記述を加えております。
 それから110ページのところでは、これもその後の事情変更みたいなものでございますが、下の方でクールビズにつなげてウォームビズを並べたとか、そういったことをやっております。それから111ページの上の方にアンダーラインが入っておりますが、ここではパブリックコメントで一つは今後数が増えてまいります退職者の持つポテンシャルを活用すべきだと。それから男女共同参画、女性のポテンシャルの活用というような視点がないというようなパブリックコメントをそれぞれ受けまして、記述を加えてございます。
 次に、115ページのところ、これは第9番目の重点分野プログラム、科学技術、情報、政策手法というところの科学技術のところでございますが、これはこれまでの伝統技術に着目、活用すべきだという前回の審議会でのご意見を受けまして加えております。
 それから、118ページにまいりまして、環境情報のところの現状と課題のところでアンダーラインが入っておりますが、これは前回の審議会におきましてむしろ指標のところをお諮りをいたしました際に、グリーンGDPといったようなものも活用していくべきではないかという委員からのご意見があったところでございますが、グリーンGDPは現在指標とするに足るほど確立しておるかというと、ちょっとそれはまだという状況にございますので、むしろそういったものの研究が発展するようにデータの基盤のようなものを整備をしていくというのが今の段階で適当であろうということで、ここの場所に環境の観点を含めた経済パフォーマンスをあらわす指標の研究が進むような、分析が進むような情報提供、情報の整備というような形で言及をさせていただいております。
 それから、129ページでございます。これも10番目の重点分野の政策プログラムのタイトルでございますが、これもほかの項目と平仄が合っていないという前回ご指摘いただきまして、国際的枠組みやルールの形成等の国際的取り組みの推進というふうに他の項目と並びをそろえてございます。
 次が134ページでございまして、ここも10番目の重点分野プログラムは国際的取り組みのところの重点的取り組み事項の一部でありますが、国際環境観測研究の推進という中で、人文科学、あるいは社会科学的な研究と、こういったものも重要であるという、これもパブリックコメントでご意見をいただきまして、そういった分野の研究も含めた研究を推進するというふうに修正をいたしております。
 それから136ページでございますが、これも国際的取り組みの重点プログラムの5の指標のところでございますが、ここはどう直っているかというと、指標、我が国の競争的研究資金の累積予算額、それから期待どおり、期待以上の研究成果を上げた課題の数というのが原案だったわけでございますが、競争的研究資金の累積額も額を出せばいいのではなくて、効果がちゃんとあったものの額が問題なのだというご指摘をいただきまして位置を直しまして、同じように期待どおり、あるいは期待以上の成果を上げた課題の数と予算額というふうに直しております。
 それから、次に変更しましたところ138ページでございます。ここは主な、ここは前の137ページから第二部の第2章、環境保全政策の体系という講じます施策を全部列記したところでございますが、ここのところで、温室効果ガスの削減関係の施策は「○」で並んでおるんですけれども、エネルギー供給部門の施策について、原子力発電の位置づけ、それから自然エネルギーと原子力発電を並べて一緒くたにして書いてあるのはという意見を複数いただきまして、ここにつきましては両方からの意見もあり、政府としての方針もあるというところを先ほど申し上げたところでございますが、そういうことならということで、原子力発電については発電過程で二酸化炭素を排出しない原子力発電について温暖化対策の推進の上で極めて重要な位置を占めるものとして安全確保を大前提として着実に推進する。また、一方地球温暖化対策に大きく貢献するとともに、エネルギーの受給率の向上に資する新エネルギー対策の導入の促進、両者を分けて書き込んでおります。
 ちなみにこの記述は目標達成計画の記述を引っ張ってきたものでございます。
 それから、あと幾つか書いておりますのは153ページのところで上のところで一般廃棄物処理の有料化、これ実は原案は処理手数料の徴収と書いておったんですが、実は重点プログラムのところでは処理の有料化と書いてありまして変える必要がないではないかという意見がありまして整理をしております。
 それから、156ページに化学物質の環境リスクの評価、最新の科学的知見に基づきと、最新の知見に基づいてやっていただきたいというパブリックコメント意見がありまして入れております。
 それから、同じところ、自然との触れ合いの関係でございますが、167ページ、ここはもともとがビジターセンターなどにおけるというそういう施設においての職員という形で書いておったわけでございますが、そういうことに限らない自然との触れ合い全般においての人材というのが重要であるという、これもパブリックコメント、ヒアリングの席上での意見をいただきまして、そういった形に直しております。
 同じく168ページのところの真ん中辺のキというところでございますが、自然体験活動をちょっと挙げておりますが、遊びの中での学習というのが大事だという、これパブリックコメントの意見ございまして、遊びについても触れております。
 それから、176ページにまいりまして、ここは被害補償等のところでございまして、アンダーラインがいっぱい入っておりますが、176ページの下のところからアンダーライン、水俣病関係につきまして、これも前回の審議会、委員会で水俣病関係の記述が不十分ではないのかというご指摘をいただいて加えました。
 それから、続いてアスベストにつきましても、これも「※」で注が入っておりましたが、アスベストによる健康被害の救済についての法案が成立をいたしましたので、救済に関する法律に基づき迅速な救済を図るという表現に直しております。
 その下は補償予防協会が独立法人化されたのが直っていなかったという、ちょっと恥ずかしいですが直しました。
 それから、181ページ、ここで情報の提供、民間団体の自主的積極的行動の促進に係る施策として環境カウンセラー制度による支援、これはヒアリングの場でも何カ所かの会場で環境のカウンセラーの方が来られておりまして、皆さんそろって「ないではないか」とおっしゃいましたので加えております。
 それから、184ページ、ここでエコアジア等の会議、地方公共団体の協力を得て、これも国際間協力等々においても地方自治体積極的な役割を果たしているというようなパブコメ、あるいはヒアリングでの意見を受けまして加えております。
 最後の187ページからのところが計画の効果的実施、第三部に関するところでございますが、最初に187ページの真ん中ぐらいのところにアンダーラインが入っておりますが、各主体が協調と連携の強化というのも重要だけれども、国が協調、連携を強化するために支援のための適切な施策を講ずるべきであるという前回の委員からのご指摘を受けまして加えております。
 それから、最後になりますが、189ページのところ、ここの書き方はどこがどこにかかっているのかわかりにくいという、前回委員からのご指摘をいただきまして、まずiiiというところでございますが、ここではその前から総合的環境指標の話をしているわけですから、ここに総合的環境指標と書くとこれだけが総合的環境指標のように見えるということで、そこをとっております。それから、必要な検討とデータの整備ということについて、これもどこにかかっているかわかりにくいということで、これらの指標に必要な検討を進めるというふうに直してございます。
 そのままめくっていっていただきますと、参考資料ということで、ここの説明に閣議の際につけたいと思っております総合的環境指標の指標。これは前回の審議会の資料につけましたものと内容的には基本的に変わっておりません。iの各部重点分野の個々の指標を全体として設ける。ここに「・」で並んでおりますものはそれぞれの重点分野のところに挙げました指標をもう一回並べて書き抜いたものでございます。
 それから、ii、環境のそれぞれ、私ども代表選手と呼んでおりますが、それぞれの分野を代表的にあらわす指標としてはこういったものを使ってはどうかというものを挙げております。それからiiiに只今ちょうどご説明をしましたところの環境の状況等を端的にあらわした指標、1個の数値であらわした指標ということで案で挙げております環境効率性の指標、資源生産性の指標、エコロジカル・フットプリントの指標というものがどういうものかという説明を挙げて、これを添付させていただきたいと思っております。
 大変長いものをちょっと駆け足でご説明をさせていただきましたが、今最初に申しましたような前回の審議会からの色々な動きを受けまして変更をさせていただきましたところは以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 若干書き方が素っ気なかったところとか、あるいは少し見落としがあったようなところ、色々パブコメ等でご指摘いただいて、それを可能な範囲で取り入れたと、こういうことであろうと思います。
 ただいまの事務局からの説明に基づきまして委員の方々のご意見をいただきたいと思います。
 大体11時40分ぐらいまでを予定しておりますので、どうぞご意見をお持ちの方は名札を立てていただければと思います。
 よろしいでしょうか。
 それでは、そちらからまいりましょうか。渡辺委員。

○渡辺委員 ありがとうございます。
 大変大部なもので今ずっとご説明を伺って、なるほどきめ細かく手直しされたなと感心をしておりました。しかし、私としてこの案を作成する段階で特に関心を持って参加してまいりましたのは生物多様性の保全の関係、人づくり、地域づくりの関係、そして地球温暖化対策ということでしたけれども、今回改めて国際的取り組みに関する部分をずっと最初から目を通してまいりました。その部分について、具体的に少し字句を追加していただいたらどうかと思う点を申し上げたいと思います。
 136ページ、重点的取り組み事項の最後、第10節のところであります。
 ここのところも大変きめ細かく書かれているんですが、136ページの21A22(5)のところであります。体制の整備や基盤の強化というところです。この世界的枠組みづくり、この第10節の見出し自体が枠組みづくりを中心に「等」と書いてあるんですけれども、私の考えでは国際的なルールづくりを主として意味するような「枠組みづくり」に加えて、日本として国際的な協力、国際的な環境保全の取り組みで重要な柱は、発展途上国の環境保全への支援という面での協力ではないかと思います。それは、国際的取り組みの冒頭からずっと終始、いわば大きな二本立てとして書かれてきております。日本の持つ経験、あるいは優れた技術力というものを発展途上国の支援に活かしていくという意味で、出だしのところ、「世界的な枠組みづくりへの支援云々」とあるのを、「世界的な枠組みづくりや発展途上国の環境保全への支援」に当たっての我が国の貢献を可能とすると、こういうふうにまず柱立てを一つ追加をしていただいたらどうか。
 それから、ここでの中身は情報や人材の基盤の整備ということであります。情報基盤のところについて、「国際的取り組みを進める上でのノウハウなど、そのような取り組みを行う主体にとって有用な情報をタイムリーに」と、かなり抽象的な表現になっております。人的基盤の方はかなり具体的に国際機関での人材がどうこうと書いてあるんですけれども、私は発展途上国の環境保全への支援に当たって大事な情報基盤の整備の内容を具体的に入れていただいたらどうだろうか。例えば、地球環境の現状ですとか、開発途上各国の環境の状況、問題点、こういうものを定期的に取りまとめて広く関係方面に提供していくということが大事だと思います。どういうふうに文章につなげていくか、また考えて後ほど紙に書いて提供したいと思っております。
 よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 具体的にはもう既に環境省では水に関してアジアウォーターエンバイラメントパートナーシップインアジアとか、何かそういう文字も決めてございますので、その辺をにらんで少しこの辺に文字を加えていただくということが必要かと思います。あと、文章、それでは、よろしくお願いいたします。
 横山委員。

○横山委員 パブリックコメントとか、あるいはヒアリングを行って、これまで余りそれに沿って修正するというのは、余りやらなかったような気がするんですね。しかし、今回は数十カ所も修正するとか、それをかなり変えているような印象を受けます。しかし、それでもなおかつ抜けているところがあると思いますので、一点だけ指摘したいと思います。
 私は、熊本会場に行ったんですが、資料3の43ページ、田辺さんという方の意見を伺って、少し自らも反省したんですけれども、これを読みますと3点ぐらい特に序章がわかりにくいって、序章というのは一番重要じゃないかということで3点ぐらい指摘しているんですね。全体として記述が複雑でわかりにくいと、論旨が行ったり来たりしていると、これについては先ほど佐野課長がその辺を入れて資料1の2ページのところに地球の有するエネルギー資源とかの順番を入れかえて、それは直っていると思うんですが、その後でこの方は具体的には10003と10004で、世界、そして日本のことが入り乱れて構成されており、単語として「他方」と「一方」が5カ所に使われているという指摘だったんですね。私もそれを読んでみてなるほど、それだけ使われていて最初に読んだときは全然気がつかなかったんですが、細かく読んでいる人はそういうことも随分気にしているんだというふうに思いました。ところが、新しいのを見ていると全然それが考慮されていないんですね。細かいことについては後で事務局の方とお話ししたいと思うんですが、他方とか一方というのがやはりこれだけ出てくると、しかも序章にこれだけ出てくると違和感を与えますので、それは少し変えていただきたいなと思います。
 それから、この方は3ページの真ん中あたりに10004のくだりの一番最後のところに、以下に述べるような姿の持続可能な社会を構築していくことが必要になっていると言いながら、以下に述べるようなのは2ページぐらい先じゃないかと、全然それじゃわからないよという指摘をしているんですね。その辺も直っていないんで、これはやはりそういう真っ当な声には応えるべきではないかというふうに思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それは具体的に修正を図っていただくようにしたいと思います。
 それでは、星野委員。

○星野委員 どうもありがとうございます。
 5ページのところにちょっと気になりましたので昔の計画屋としてちょっと発言させていただきたいと思いますが、7行目あたりに言いかえると「健やかで美しく豊かな環境先進国」「HERB」ということは、HERBで薫りを出してくれたんだと思うんですけれども、これ本当にまじめに考えるのかどうかなんです、素直に言うと。
 というのは、昔所得倍増計画なんていったときは、その裏側というか横側というか、国民所得統計ありまして、GNPがまさにその裏打ちになるわけですね。それから、その次に佐藤内閣で社会開発という言葉を使っていたんですけれども、あのときは社会指標というのが出てまいりまして、それが一つの裏打ちになって、これは四苦八苦して社会指標をつくったんですが、今回指標化というのは私は非常に大きな第一歩だと思うんですが、その指標とこのHERBが一致するのかどうかということであります。つまり、大変ご苦労なさって、今参考表の方に指標の一覧が出ておりますが、これ非常に脇のかたい実務的な資料をずっと集めていただいて、むしろいわゆる環境問題について整理しているわけですよね。それに対して、ここではHERBは何を言うかというと、健やかで美しく豊かな環境先進国といっているんですね。私は環境が充実されたんなら先進国かなと思うんですけれども、21世紀はですね。20世紀の先進国はGNPの大きい国だったと思いますけれども、これからは環境がしっかりして、環境を文学的に言えばquality of lifeですよね。例の1970年にOECDにヴァン・レネップという事務局長がいて、彼が最初にGNPを否定し出して、OECD、quality of lifeという言葉を最初に文学系といいますか、お医者さんはもっと古くから使っているんでしょうけれども、というのを使い出したのが孔子だと私は思っているんですけれども、そのころにquality of lifeという中身が環境、公害防除だとか、都市でのコンジェスチョンですとか、そういうものだけですが、それが何か健やかで美しく豊かな環境先進国というと、環境先進国のように健やかで美しく豊かながかぶさっているようにとれるんですね。というのは、それじゃ美しいって何ですかねと問われたら何てお答えになるんですか。豊かって何ですか、中身は。健やかって何ですかって聞かれたら何にも答えられないですよね。それよりはるかにLOHASの方がいいですね。LOHASは健康で持続的というこういう言い方でライフスタイルなんですよね。個々人が守るライフスタイルですから、自分たちがそれぞれ健やかである、健康であると思うことを健康にすればいいんです。それから持続的だと思うことを持続的にすればいいんですね。ただ、その方向性は同じなんです。ちょうど北極星を向いているようなものですね。ところが、ここで言っている何か環境先進国とか、その前の修飾語はどう見ても一つフィロロギーというかな、何か本当は人に訴えようと思ってちょっと考え出したら何だね、これは。ちんどん屋が何か看板掲げてやりゃ同じじゃないかというふうに捉えかねないと思うんです。したがって、さらっと最初の案もこれはHERBの薫が立っていなかったもんですから健やかで美しく豊かなそんなものを含めた環境先進国ぐらいだなというんだったら文学の世界ですからとやかく言う必要ないんですけれども、これは計画ですから計画を本当にやるつもりなら、後ろの表とこれとは平仄が合ってほしいと思います。
 それから、HERBということを国際的にお使いになるんだったらLOHASとどう違うんですか。あなたたちは国家というものと個々人の生き方というものをどうお考えなんですか。いろいろ問いが出てくると思うんですね。というのは、社会開発を先ほど申し上げましたが、社会指標というのは今どうなっているかというと人間のセキュリティになってきているわけです。ヒューマンセキュリティという言葉が1960年代からはやってまいりまして、国連や何かでの対策の一番重要な基本になってきていますよね。というわけで、じゃあここで言う環境先進国って何だということを問われたときに何とお答えになるのか。環境がいいから私は先進国だと思うんですよね。というのは、中国と随分長くつき合っているんですけれども、中国は今非常に気になりだしたのは、彼らが気にしているのは環境なんですね。彼らは先進国になりたいわけですよ。じきに2010年ぐらいに先進国になるだろうと彼らは思っているわけですから、そのときに備えなきゃいけないのは環境なんですよね。だから、そういう環境が整っているから先進国だということを思い切って言うくらいの環境省だとたくましいと思うんですけれども、何か知らないけれども、健やか、美しく、豊かな環境先進国、前の修飾語で環境先進国というのはどうも余り私はぴんとこないというふうに思っております。大変この際苦言を呈しますが、さらっとやる分なら見逃されるからいいだろうと思いますが、HERBという薫りまでたてた以上はそれに責任を取っていただきたい、こういうふうに思います。
 以上です。

○鈴木部会長 色々なところで大臣がお使いになっているという言葉でもあるんですが、その辺はどういう形で埋め込むかは検討させていただくということにしたいと思います。
 それでは、福川委員、お願いいたします。

○福川委員 大変ご苦労さまでした。ここまでおまとめになられた事務当局に敬意を表したいと思います。最後ですので若干表現的なことで申し上げたいと思いますが、1つは2ページです。順番を入れかえられて、少し傍線の部分を入れかえられたとこういうことなんですが、入れかえた結果第二パラグラフになりますか、「さらに世界に目を向けると近年ますます増大するとともに、一層のグローバル化が進む」と書いてあるんですが、「さらに世界に目を向けると」という、もっと上にまた以下のところでもう既に世界に目を向けていまして、ですから、ここはちょっと世界に目を向けるとというのは何か唐突な感じがするし、「近年ますます増大するとともに」というのは何が増大するのかが余りよくわからないので、ここもし企業活動と言われるか、あるいは経済面と言うのならそういう表現にするし、そうでなければもう世界に目を向けて近年ますます増大するとともにというのは切って、一層のグローバル化が進み、人間活動が地域での環境を劣化している場合もあるのでとするか、ちょっとここは直された方がいいかなという気がいたします。
 その次の今星野委員のおっしゃったHERBですけれども、確かにおっしゃるように計画をきちんとつくるとそういうことなんですが、さっき議長がおっしゃったように、私もきちんと明確という形じゃなくてさりげなくこういう文化的な薫りとか、あるいは美しい生活態度とか、そういう精神面というのを少し取り入れるというのは、上手くさりげなく入れられたらそれでいいんではないかというふうにして、全然落としてしまうのもちょっと寂しいなという気が私はしております。
 それから、133ページの国際的な取り組みなんですが、これも今星野委員がちょっと言われたことではあるんですけれども、人間安全保障とか貧困問題というのが非常に議論になっていますし、ミレニアム計画というのはそういう形に出てくるので、やはりちょっと読めばどこかに書いてあるかどうかは私は見落としているかもしれませんが、この133ページのところで国連のミレニアム計画か、人間安全保障政策にふれるかとにかく貧困問題というのが発展途上国にとって非常に大事です、もちろん環境そのものの対策をどうするかというのは大事なんですが、その前に貧困問題というのは非常に大事で、例えばインドの例をとってみても、もっと環境をよくするために電力料金を上げたらいいんだけれども、そのために貧困問題がどうしようもできないという問題が色々あるので、貧困問題というものはこれは日本だけで解決できるわけではないですが、世界全体でどう取り組むかということについて視野には入っているんだということをこの中に入れておいていただければいいと思います。
 それから、138ページでこれも全く表現技術的な問題なんですが、直されて段落がわかりにくくなったんじゃないかと思いますが、138ページの4行目で省CO2型の地域と書いてありますが、ここが一つの書き出しで具体的な対策で「○」が幾つか出て、そして下から8行目ぐらい、さらに個別の省エネルギー性能の高い機器を導入する以下の取り組みを推進しますということで、これが多分次の「○」3つが具体策だと思うんですけれども、ここで省CO型のというところと、更にというところはこれ内容がきっと違うんでしょうから、何か番号をつけるか段落を開けるか行を開けるか見やすくさせたらいいんではないかとそんな気がします。細かいことですが以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 ミレニアムデベロップメントゴールとか、あるいはヒューマンセキュリティは是非どこかに埋め込んでおかないといけませんね。この138ページは、何か3つのグループがあるみたいで。

○福川委員 3つです。失礼しました。

○鈴木部会長 ですね。ここのところはちょっともう少しわかりやすく準備していただくという。ありがとうございました。
 それでは、鳥井委員。

○鳥井委員 2点申し上げたいと思います。
 1点目は些細なことであります。134ページ、下線の入っている一番下、自然科学・人文・社会科学的なというのは、これちょっと変ですよね。自然科学と人文というと、それから社会科学というのが対等にあるのか。それとも自然科学・人文学、社会科学というふうに書くのかという。それからもう一点が177ページで、水俣病の記述なんですが、水俣病50年の検討会というのを環境省でおやりでありますが、そこでの議論を聞いていますと、環境省が支援というとすぐお金の話や医療の話になっちゃうんだけれども、もう少し精神的な支援というようなことに重点を置いてほしいというようなことが結構議論をされているような気がいたします。あたらの検討会では文化的支援みたいな言葉を使っていたりするんですが、何かそういうことを少し患者の方が精神的に楽しんで暮らせるとか、そういうようなニュアンスのことがちょっとどこかに加わるといいかなという気がします。
 それから、先ほど議論がありましたHERBの話なんでありますが、誰にもわからないような標語を次々とつくるというのについては私は反対であります。できるだけ新たな変な標語はつくらない、そういうふうにするべきだというふうに思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、善養寺委員、お願いいたします。

○善養寺委員 2点ほど。
 138ページのところのエネルギー供給部門について、当初より少し原発の件が具体的に詳しく書かれております。二酸化炭素を排出しないとか、それについて最初から安全確保大前提となったんですが、先の方の化学物質の問題のところの方で75ページに情報の積極的開示というか、そういうものを取り組んで国民に対してそういう情報を入手して自分たちの安全性を考えるようにしようということと追加されておりますので、ここには原文をとったと言われますが、情報公開も足した方がいいんではないかと思います。これぐらい価値が高いものだというのであれば、それがどの程度価値が高く、どの程度安全性が確保されるかという、情報を公開し、安全確保を大前提とした着実な推進ということがうたわれるべきではないかなと思います。
 それと、HERBの議論はあると思いますが、私は基本計画の中で大きく男女共同参画、人づくりのところで男女共同参画の視点に立った女性の活用推進という意味では、男性はわりかし数字を追うところがあるんですが、女性はどうも感性で生きているようなところがあって、LOHASというものはライフスタイルに限定されておりまして、ヘルシーアンドサスティナブルという意味ではアメリカから来た言葉ですが、HERBというのは小池大臣が造語したもので、造語、造語でよくないかもしれませんが、そこへは経済という考え方をLOHASに足してHERBという言葉をつくっております。そこが日本らしいかなというところがありましてHERB構想の推進ということを行っております。そういう意味では、今まで、今回の基本計画の中で指標を入れるということが前進であったとすると、女性の感性を入れるという意味では豊かさ、健康、そして美しさ、そういう意味で環境を何のために大事にするのかといえば、環境のために環境を大事にするんではなくて、生物やそういうものが健やかに生きていくために大事で、それを美しいと思ったり豊かと思うことは環境より前提にあると私は思います。という意味からHERBという言葉は、せっかく女性参画という意味で大臣が入れたものです。ウォームビズ・クールビズも褒めるんであれば、女性の感性でそういうものが入れられたということを少し控え目ではなくて私は全面的に出してそのことを大事だという、精神論をうたってほしいと思います。
 以上、2つです。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 まだ、これからもHERBに関するご意見は出てくるかと思いますが、皆様のご意見を何となく取り入れた形で、書き方の問題と思いますので、その辺も検討させていただけると思います。
 それでは、河野委員。

○河野委員 形式的なことが2点と内容にかかわることが1点あります。目次を開いていただきまして、第二部の第1章ですが、先ほどの説明で地球温暖化問題に対する対策というのを取り組みというふうに直しますと、第5節だけが取り組みが付かないということになります。平仄を合わせて対策を取り組みに直したとすると、ここの環境リスクの低減についても低減に向けた取り組みとか、低減のための取り組みではないのかなとというふうに思います。
 それから、5ページです。ここは以前に指摘したことは改まっています。本計画の目標のところで「○」がついておりますが、その「○」の前に(「共生」の内容として)というような表現になっています。これは本文の中に埋没しますので、例えば[1]共生とか[2]共生及び循環、あるいは括弧を外して共生の内容としてというのをゴシックで太めの黒字にするとかということにして表現した方が4つに分かれていることがわかりやすいのではないかというふうに思います。
 以上が形式です。
 それから、97ページであります。
 97ページの(3)のアの(ア)ですが、事業者の環境配慮体制の整備というところで、a、b、cとありbが追加されました。もう一つ追加してはどうかという提案であります。この段階で新しい項目を入れると限りがないという話になるかもしれませんが、先ほど佐野課長の方から99ページ真ん中あたりにパブリックコメント整理番号21764に関わるグリーン調達ということを書き加えたとの説明がありました。パブリックコメントの通し番号395番にグリーン調達とグリーン購入ということの書き分けがあります。そこでは、グリーン調達というのは調達先にEMS導入や製品含有化学物質管理などの要求を行うということであります。これは多分別の言葉で言うと、サプライチェーンを通じての環境配慮をすることであり、先進的企業で既にしていることです。それから、環境報告書ガイドラインでもサプライチェーンを通じての環境配慮についての情報公開を求めているわけであります。とすると、もう一度97ページに戻ります。アの(ア)では、事業者の単体としての事業者の環境配慮活動を取り上げていますが、その事業者が調達先及び納入先を通じての環境配慮活動を行うことを推進する、それを支援するとか、そういうことを書き加えてはどうかという提案であります。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 検討させていただきたいと思います。
 それでは、川上委員。

○川上委員 3点ほど申し上げたいと思います。
 私も福川委員が指摘された貧困問題、人間の安全保障の観点への記述というのが134ページに若干あるんですけれども、事の大きさとの比較でやはり記述が足りないんではないかと、貧困、世界的には環境といえばどちらかというと、途上国を中心に貧困と認識する人の方が多いわけで、特に貧困問題について日本はいろいろ貢献をしているわけですから、その点についての今後の方向性というものももうちょっと書き込むべきではないかということで同意見でございます。
 それから、これも渡辺委員が指摘された開発途上国への環境協力へ開発途上国の環境協力への支援という視点を盛り込むべきだというのは全く同感でございます。私も同じことを申し上げようと思っていました。
 それから、3点目はこれ私全部正確に読んでいるかどうかわからないんですが、超長期ビジョンという超長期という言葉が出てくる。私が出た札幌のパブリックヒアリングでも同じようなコメントが実は出たんですけれども、この委員会でもあるいは議論されたのかもしれません。その時いなかったんですが、書き方が超長期って何を意味しているのかというのが、これ30ページのところにもありますし、それから24ページのところにも、あるいは50年、100年といった長期にわたる視点、30ページのところには50年という長期のビジョンと書いてあるんですが、柱書きのところでは超長期とこう書いてあって、若干平仄が何を超長期で言おうとしているのかがよくわからない。かつ、環境には超というのは超長期というのはないんじゃないかという意見の指摘なんかもありまして、私もそうじゃないかなという気がいたしましたので、この点はちょっと考えた方がいいんじゃないかなという気がいたします。

○鈴木部会長 超長期というのをどこかで提示しますか。
 現実に今環境省の中で超長期ビジョンと称して50年以降の問題に関しての検討を進めているという、そういうことだと思います。

○佐野環境計画課長 委員会でお諮りをしたときは、それぞれの方の専門分野によって時間のとり方が随分違うということがわかりました。

○川上委員 今の24ページと30ページのところの書き方、平仄合っていない。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 江森委員。

○江森委員 細かい点で申しわけありませんが、115ページ、(8)で新たに項目を起こしていただいたところですが、この文章だけだとなかなか一般の方のイメージがわからないのかなと思いますので、伝統的な技術の中の環境保全上すぐれた効果を持つ技術を、少し例示をした方がわかりやすいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。検討させていただきます
 それでは、井手委員、お願いいたします。

○井手委員 生物多様性に関しますパブリックコメントについては若干コメントないし印象を申し上げたいと思いますが、1つは生物多様性の書き出しのところで、この生物多様性が人間のためだけの価値しか書いていないと。特に生態系の意義についてちゃんとそれ自身が持っている例えば空間システム安定性みたいなことを含めて、それ自身の価値を書けという、そういうコメントがございまして、その内容自身はそのとおりだと思うんですが、ただ、この生物多様性のところにそのことを書くかというと、ちょっと場所が違うと思いますし、他に5ページの共生やその他のところに随時生態系についてのことが書かれておりますので散りばめられてはおりますが、一応どこかいろいろ見れば全体としては書かれているというふうに思いまして、私は指摘はもっともだけれども、私はこれでいいかなというふうに思います。
 それから、コメントの中には随分具体的な事業推進に際して考慮をすべきようなことが随分書かれておりますが、それはこの基本計画の段階ではなかなか盛り込むのは難しいといいますか、レベルが少し違うと思いますので、その意味では私は細かな事業推進にかかわる部分の意見は必ずしも盛り込めなかったということは私は仕方がないというふうに判断いたしました。
 3番目に企業の生物多様性保全の取り組みが書かれていないということがありまして、これはそのとおりもっともだと思いましたが、今回95ページにこの企業についての生物多様性などの視点がという言葉が入りました。したがって、このことは大変いいと思いますが、ただ文章がその後生物多様性などの視点から環境負荷の低減にとなっていまして、生物多様性が環境負荷の低減というのは、ちょっと繋がりがよくない。したがって、「・」としてでも、環境保全というような言葉を加えていただくと、そうすると繋がるのではないかというふうに思いました。
 それから、最後にこの生物多様性に関する定量的指標についてもう少し何か意見が来るのかと思っておりましたけれども、意外にございませんで、ただ1件だけございました。それも内容的にはこれはいろいろな全国の環境アセスメントを進めていくに当たって、生物や生態系等に関わる部分がどうしても定量的な指標になじみがない。しかし、こういうところで定量的指標を打ち出すということをしてくれることが今後のアセスメントに対してもポジティブな影響を与えてくれるんじゃないかという、そういういわば期待感を持ってとらえられたというのは、私は大変嬉しく思っております。
 基本的には今回の修正で先ほど申し上げたところを加えていただくだけで基本的に結構でございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 95ページのところは問題ないですね。
 それでは、浅野委員。

○浅野委員 まず、問題のHERBでありますけれども、もともと総合政策部会で既に「環境と経済の好循環ビジョン」の答申を出しておりまして、そのときにHERBという言葉が出てこなかっただけで、ふわふわとした言葉をつくった責任者の一人としては星野委員のご指摘はかなり痛いところがあるわけですが、強いて言えば、この指標のところで、特に最後の方でおっしゃったようなことも含めて最終的にはそういう広い指標を狙っていかなければいけないという意識はあるんですが、この書きぶりが、ややこの計画の示す方向をはっきり示して、かつこうなるように見直しをしなければいけないという部分が抜けてしまっているものですから、正直言ってこれしかできないようなところでとりあえずやりましょうと言っているだけであります。やれるもんならいくらでもやろうという気がありますから、ここのところに多少の色付けをするということでご勘弁いただければありがたいところです。最終的にこのHERBのような考え方をきっちり表すような指標を、何とか考えていかなければならないという意識は持っております。
 それから、パブリックコメントを受け入れて修正をされた点について、2点私は別にだめだという気はないんですが、ちょっと気になりますのでコメントを申し上げたいと思います。71ページの化学物質のところで、事業者の自主的取り組みという文言を入れて頂きたいと要求があって入れたということです。別にこれを入れて悪いとは言いませんけれども、ただ原文はどういうふうになっているかということをよくよく読むと、要するに研究技術開発の推進があり、それからPRTRやMSDSを活用すること。それからレスポンシブルケアなど自主的な取り組みを推進というのは、これ全部並んでいるんです。ですから、ここだけ自主的取り組みのところに事業者とことさら書くというのは、温暖化のところでも別に事業者と書いていないし、自主的取り組みというのはどういうことかという説明があるわけです。大事なことは事業者が勝手にやるということを許容しているのではなくて、第二次計画でもある意味では社会システム化しているということが大事なんです。客観性があるものがあって、レスポンシブルケアにしてもこれはちゃんと公約をして対策を実施するというわけです。そこを飛ばして事業者の自主的取組ということだけを入れるとかえって誤解を生ずる恐れもあるという心配はあります。別にこだわりませんので、これでもいいんですが、そういう発言を誰もしなかったというのはちょっと困りますので、発言だけは議事録に残してほしい。できればちょっと考える必要があるんではないかという気はします。
 それから、もう一つは極めて細かいことでありまして、これもこだわる気は毛頭ないんですが、136ページの指標をパブコメに則して直されたということです。それ自体別に悪いとは言いませんが、ただ問題は期待以上の研究成果を上げた課題というような評価をやるようになったのはつい最近のことですから、これしか書いてはいけないと言われると、こういう形での指標として出せるものがとても限られてしまいます。過去に膨大な金が投入されて無駄だったかどうか知りませんが、やっているということは、全部消えてしまうんですが、果たしていいんでしょうか。つまり、これだとスタートラインが恐らく1、2年前ぐらいのところからしかデータが出てきませんということが少し気になりますので、私としてはそのことを申し上げたい。色々あるものですから、過去分についてはこうだということで全部挙げるために累積というのを入れてみようというふうに考えたんですが、それが効果が上がったものだけ挙げろというふうに限定されるのはいかがなものか。これはやはり書きぶりを元に戻すなり、あるいはこれは実際に点検の時の話ですから、どうするかというのを考えなければいけませんが、せっかくパブコメを入れて直したものをもう一回もとに戻すべきだという後ろ向きな発言をしたくないのですけれども、議事録にはちゃんととどめておいていただいて、点検のときには参考資料としては累積を入れておかないとどうにも様にならないということだけ申し上げておきたい。
 それから、自然科学・人文・社会というところの鳥井委員のご指摘は全くそのとおりで、別の箇所はちゃんと3つ並べて書いてあるので、ここはせっかくパブコメで直すのでしたら、他と同様に3つ並列に並べて直すべきだというご意見に私は賛成です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 研究開発、研究資金、累積とそれから成果を上げた課題の累積と両方書いておくと大変明確になりますけれども。

○浅野委員 いずれにしても、修正案のような数字それだけでは困るということだけ申し上げておきます。

○鈴木部会長 わかりました。自然科学・人文科学・社会科学ってともすると機械的に並べることが多いんですけれども、最近は自然科学プラス人文・社会科学という書き方をすることもあるんですよね。その辺のところは、その間にまた「・」が入っちゃうと訳がわからなくなるという。その辺も検討させていただければと思います。
 高橋委員、お願いいたします。

○高橋委員 今回の修正に関しまして2点だけ申し上げたいと思います。
 1点は非常に形式的なことで34ページですが、熱ストレスという言葉が入って、ちょっと私これよくなじまない言葉だったんですが、熱中症みたいなことだというご説明があったんですが、ただやはり熱ストレスによる被害だけではわかりにくいので、感染症による被害や熱ストレスによる被害(熱中症)などという形で具体的に提示をされた方がよりとまどいが少ないんじゃないかということを申し上げたいと思います。
 それから、70ページはちょっと内容にかかわる問題なんですが、パブコメで大きく変わった部分、21504ですが、ご趣旨ですと、もともとの文案が生成とそれから排出等環境への残存と、ごっちゃになっていて、そこがわかりにくいし、網羅的でないんではないかと、こういうご指摘で生成という視点で全部まとめればすべての化学物質が把握できるんじゃないかと、こういうことでご修正されたんだと、こういうご説明だったわけですが、ただそうしますと、排出とか環境への残存という視点が見えなくなってしまうのではないかと、つまりもとの原文にあったそういう視点がなくなってしまうんじゃないかというところがちょっと気になります。そこの部分も多少生成とともに排出や残存についての記述も多少加えられた方がよいのではないかというふうに思いました。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ご指摘ありがとうございました。
 ここは文章、そういう意味では後ほどご相談させていただくということで対応させていただきたいと思います。
 では、崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。
 私も3点ほどお話をさせていただきたいと思います。
 最初はやはり懸案の5ページのHERBの話なんですけれども、実はこのもとになりました平成16年の環境と経済の好循環ビジョン、健やかで美しく豊かな環境先進国へ向けてというこの検討に私も参加させていただいておりました。そういう責任の一端を担う者として、やはりライフスタイルとか心とか、そういうふわふわ感というお話がありましたが、これを認めていただきたい。この価値を認めていただきたいと私は思っています。なぜかというと、つい数日前の新聞で内閣府の世論調査で環境に関心がありますかと聞いたら大変多くの人が関心あると答えた。ただし、環境のためにライフスタイルを変えられますかというふうに聞いたら非常に答えが低かったというデータがちょっと頭に入っておりませんが、そういう記事をほんの数日前に読んだばかりです。私は、この記事を読んで、ライフスタイルを変えるということが多くの市民にとってまだまだ非常に後ろ向きのイメージがあるんだなということを強く思いました。そういう意味で今回の環境基本計画の見直しは環境配慮が後ろ向きのイメージではなくて、みんなで共に環境の価値を市場に組み込んだ社会を市民や事業者の暮らしや社会の中で、地域の中で実現していこうという、そういう新しい大きな変化を伝えていくというのが今回の一番大きな目的というか、大きな目標として掲げられていたと思います。それを多くの国民、あるいは市民にきちんと伝えていくにはこういう部分をちゃんと残しておいていただくということが大変重要なのではないかというふうに思いました。
 次は、このいろいろ議論の過程で世の中が急激に変化したこととして大変気になっているのは、一つはエネルギーの話です。こちらの中にもいろいろな部分で既にもうエネルギーの話は入っておりまして、バイオマスエネルギーとか、新エネルギーの活用、いろいろ書いてあるんですけれども、今急激にエネルギーに対する危機感、あるいは一般のエネルギーの転換が少し進んできましたけれども、ガソリンとか車のエネルギーの方の転換が非常に遅れているとか、いろいろなアンバランスが急激に顕在化してきている今、新エネルギーとか未利用エネルギーの徹底活用ということに関してはかなり社会の関心も高まっていると思っております。そういう意味で、何か少しまとめた全体を見れば入っているんですけれども、何かその辺への思いをもう少し明確に伝えられる方法はないかなということをちょっと感じました。
 最後の1点、国際的な取り組みに関して色々きちんと視点を持っていくというのは大変素晴らしいことだと思っています。その中で読んでいると私134ページあたりを一生懸命読んでいたんですが、ここのところ、循環型社会づくりの分野で国際社会循環のルールづくりに日本はきちんと中心的に貢献しようということで、昨年3Rイニシアチブの閣僚会合を開いて先日事務レベル会合を東京で開催しました。その中でのそういうリーダーシップに関して、もちろん書いてあるんですけれども、余りぐさっと明確に書いていないんですけれども、ちょっとそれもう少しそういうことを明確に書いてもいい状況ではないかなという感じがいたしました。
 この3点だけ発言させていただきます。
 どうもありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 多分、そのふわふわ感をというのは皆さん合意されるところだと思うんですが、HERBという言葉が何となく意味があるんでしょうか。しかも浅野先生がHERB指数をいずれというようなことになると本当にどうなのかなという感じがないでもないんですが、おっしゃるようにある意味でのパラダイムシフトを象徴させる言葉としてうまく使われればということだろうと思います。
 新エネルギーに関してもちょっと書き方が弱いことは確かですね。その辺はまた検討させていただければと思います。
 それでは、大塚委員。

○大塚委員 簡単に4点申し上げます。
 1つは5ページのところで、HERBの件でございますけれども、星野委員が言われたことには基本的には賛成ですが、ただ、つまり過度に文学的になることについては少し戒めなければいけないところがあるんだろうと思っていますけれども、しかし計画というのは国民に訴えかけて夢を持っていただくということも必要なのでそういうものとして残していただくのは結構なことではないかというふうに思っております。
 今崎田委員が言われたこともそのとおりだと思いますけれども、むしろライフスタイルの変更ということをどこかに入れていただいた方がいいのではないかと、私は個人的には思っています。ここでも入れていただいた方がいいんじゃないかと思っていますが、しかしHERBを足しながらライフスタイルの変更というのをまた出すことについてその関係とかいろいろな問題を生むかもしれませんので、その方がいいんじゃないかとは思いますけれども、今修正を求めるということはしないでおきたいと思います。
 それから、2つ目ですけれども、70ページで高橋委員がおっしゃったことはそのとおりだと思いますけれども、21504のところの3行目で燃焼などにより非意図的に生成するものがありますというところに恐らく先ほどおっしゃった排出とか残存とかもすべて含んでいるつもりでパブリックコメントをお書きになっていて、それはここで引用されたということになってしまっているんじゃないかと思うんですが、ここがもう少しどうなのかということを詳しく書く必要があるんじゃないかという問題があって、その排出とか残存ということをもう少し出さないと、これは製造している人から見るとこういうことだと思うんですけれども、環境の面というのはむしろその後排出したり残存したりすることがまさに問題ですので、この書き方だけだと間違いでは全然ないんですけれども、ちょっと詳しくすべき観点というのがもう少しあるんじゃないかということで高橋委員のご意見に賛成でございます。
 それから136ページでございますけれども、先ほど浅野先生がおっしゃったことに私も賛成で、前の方がいいんじゃないかとも思いますけれども、もし書くのであれば両方の累積を、予算額を書くというのが適切ではないかと思います。
 それから、第4点で、138ページでございますが、22109のたくさん「○」があるんですけれども、8つ目の「○」と関連する点でございます。これは、パブリックコメントでも出ておりまして、パブリックコメントの59ページで資料2の59ページの478番のところに関連する点でございますが、発電分野というのは我が国のCO排出量の3割を占めておりまして、地球温暖化対策にとっても大変重要な分野であると思います。これに関して最近新聞報道等もなされていますが、電力自由化によって電力会社以外の事業者も電力購入に参入しておりまして、発電分野の省CO化のためには供給側だけではなくて、需要側がCO排出に少ない電力を選択するという取り組みが非常に重要になっていると思います。そのためには電力会社だけではなくて、PPSも含めて発電事業者ごとのCO排出原単位というのが公表されるということが非常に重要だと思いますけれども、現在公表されておりません。原単位が公表される仕組みというのを是非設けるべきだと思いますけれども、今回ここに書いていただけるかどうかはちょっとわかりませんが、そのような問題があるということを指摘しておきたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 ちょっと時間が大分オーバーしておりますから、それでは、3人の方、なるべく簡潔にお願いいたします。
 それでは、筑紫さんから。

○筑紫委員 138ページのエネルギー供給部門のところで、原子力発電について、この記述だけではちょっとアンバランスだと思います。ここの原子力発電の持つ核廃棄物の処理の技術的課題というのは全く解決されていないわけですから、ここのところで極めて重要な位置を占めるものとして廃棄物処理の技術的課題を踏まえつつとか、踏まえ安全確保を大前提とした着実な推進というふうにするべきではないかと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 では、速水さん。

○速水委員 ありがとうございます。
 森林の問題は、前回の委員会で今回きっちり直っておりますので、大変ありがたいんですが、国内の問題はそれでいいんですけれども、輸入の問題が今まで輸入木材の問題が全く木材を輸入することによって海外の森林に対する影響というふうなことに対する配慮が抜けていたなというのをちょっと反省しておりまして、100ページのところに国際市場を視野に入れた取り組みというところに環境ラベリング等のことがア、イ、ウ、エでそれぞれの環境的な経済的な取り組みを国際の視野でと書いてあるんですけれども、森林の場合急速に森林認証という制度が現在広がっております。余り日本の政府自体はそれに取り組むことはなかったので私も発言を控えてきたんですが、今回の4月からのグリーン購入の中にも森林、紙を含めた木製品のトレーサビリティーの問題が今回扱われるようになって、そこに認証制度の認識というものが入ってきたわけでございます。そういう意味で、既に政府としてそういう取り組みが入って、それによって国内はもとより海外に対する森林管理に対してより適切なものを求めるというふうな指標が既に政府の中に組み込まれたなというふうに理解できると思いますので、できればどこ、この辺ぐらいなんだろうと思うんですけれども、少し頭出しをしておいて、国際的な森林認証制度というぐらいの頭出しを少ししていただければいいのかなと思います。多分、次の改定ぐらいまでの間に日本の森林、あるいは国際的に日本に輸出してくる、日本が輸入してくる木材の中での認証された木材という取り扱いが急速に増えてくると思いますので、今回出しておけばというふうなことでございます。
 以上です。

○鈴木部会長 国際的な違法伐採の問題も大きな問題ですから。

○佐野環境計画課長 違法伐採もどこかで言及しているはずです。

○鈴木部会長 それでは後ほどまた文章をどこで修正するか検討いただければと思います。
 松原委員。

○松原委員 前に横山委員、河野委員からご発言があったと思いますが、5ページの本計画の目標、序章の部分で非常に大事なところだと思うんですが、ここで循環、共生、参加、国際的取組の4点をも引き続き維持するべきものと考えられますということで出ているわけですね。やはり維持することが重要と考えられ、以下のような視点から最近の環境問題をめぐる変化、それからこれまでの議論というよりも人々の対応の仕方の変化などを加味すると、以下のことが重要になるんじゃないかと思われます。
 それで、共生の内容としてということで「○」2つ、それからその下に共生及び循環に関わる内容として「○」2つと出ているんですが、よく読んでみるとちょっと論理的にごちゃごちゃして読みにくいんですね。一つの提案でございますけれども、まず共生及び循環に関わる内容として一番上の「○」、健全な生態系を維持する。これが共生の内容になるわけです。そして、循環の内容として次の「○」が来るわけですね。これ両方とも共生と循環かかわっておりますので、共生の内容としてということじゃなくて、共生及び循環に関わる内容として読み進めたいという気がしました。それで、3番目の「○」は2番目の「○」と非常に関係している、やはり循環にかかわることであり、また環境の容量を超えないことということで、これも非常に重要な視点なので、この共生、循環に関わる内容としてこの3つが重要じゃないかと思うんです。
 それで、次に参加の方に行くに当たっては、先ほど大塚委員の方からもご発言、他の方もご発言があったように、やはりライフスタイルの変更ということが9ページに書かれてあるLOHASのページとともに、やはり非常に個人の対応の仕方として重要だと思うんですね。ですから、そういったようなLOHASの視点を加えた参加のあり方というようなことで、少しこちらにそういった内容を持ってきて人々が環境を変えていくためにどのような行動に出たらいいかということでLOHASのこと、それからその次の世代間のこととかというふうに少し読んでみて持続性のある考えができるような方向にこれを整えていただけると読みやすいかなと思いましたので一言発言させていただきました。

○鈴木部会長 そうしますと、共生と循環というのは区別を特に分けずに共生及び循環……

○松原委員 循環というふうにして。

○鈴木部会長 4項目をそこへ含めるということですか。

○松原委員 そうですね。そういうことで4項目やれますね。そして、ちょっと5番目の一番下から二番目の「○」地域の風土やなんとかというのはちょっとこれは一般的なことだと思うので、むしろ参加とかその後の方がいいかなというふうに私は印象を受けました。つまり、安全とか安心というのは個人的という、社会的な問題ですので、もっと後ろに回した方がいいかな。要するに私の発言は、少し順番と共生、循環、参加という言葉との関連を加味しながらうまく調整していただきたいということでございます。

○鈴木部会長 またそれは検討させていただきたいと思います。
 ちょっと予定の時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、先生方に今いろいろとご意見をいただきまして、これを前回に引き続きまして、最終案に向けて現在の案をご相談させていただきながら修正をさせていただき、最終案とさせていただきたいと、そんなふうに思います。
 次回の3月30日に予定されております部会は、これはもう年度末ぎりぎりでここでどうしても決めなくてはいけないというそういうことになりますので、もしまだご意見おありでしたらなるべく早い時期に事務局の方にお寄せいただくことをお願いしたいと思います。
 それから、最終的に3月30日に向けましての文案作成につきましては、私の方にご一任いただいてよろしいでしょうか。これに閣議に付議するために参考資料等もつけていくことになりますので、その辺のところもお任せいただければと思います。
 それから、もう一つ現行の環境基本計画には背表紙のところと前のところに環境の世紀への道しるべというこういうキャッチコピーがついておりまして、これもまた第三次で何か新しいものを考えようというようなことで、事務局の方の案といたしましては、「環境から拓く新たなゆたかさへの道」と、こんなようなちょっと先ほどのふわふわした感も含めてというような案が「ゆたかさ」も私は平仮名にさせていただいたらどうかと思うんですが、私も漢字と平仮名と何が違うのかというのは、先日の日経新聞を拝見していて初めて知ったんですが、漢字の豊かさというのは経済的な豊かさ、平仮名で書くともう少し人間的な文化的な豊かさも含むというような感じで書かれておりました。本当にそれが皆さんのコンセンサスなのかどうかわかりませんが、いかがでしょうか。「環境から拓く新たなゆたかさへの道」というような、これがどういう効果を持つのかはよくわかりませんが、こういう出版物をつくるときに、副題としてあらわれてくると、そんなことでございます。
 よろしいですか。
 それでは、副題としてはキャッチコピーとしてはそんなような形にさせていただきたいと思います。

○長辻委員 表紙のデザインを。

○佐野環境計画課長 閣議にかけますのはもう決まっておりまして、味もそっけもない資料表紙しかあり得ないんですけれども、一般に市販することになりますけれども、それにつきましては考えさせていただきたいと思います。

○鈴木部会長 こんなところでよろしいでしょうか。
 それでは、先ほど申し上げましたようにまたご意見ございましたら今週の木曜日までに事務局の方にお寄せいただければと思います。
 それでは、長い時間にわたりましてありがとうございました。
 本日の審議を終了させていただきたいと思います。

○佐野環境計画課長 最後、これまで多大なご指導いただきましてありがとうございました。文章とか表現ぶりにつきましても特にジャーナリストの委員の方から、俺がデスクだったら落第だと言われたんですけれども、どうかご容赦をいただきたいと思います。
 それで、次回でございますが、3月30日木曜日10時からということで、場所もちょうどこの場所、同じ会議室でございます。先ほど部会長おっしゃいましたように恐縮ながら、もしお許しをいただければということにはなりますが、ここでこの案を決定いたしたいと思いますので、実は定足数が足りませんと、すべて水泡に帰しますので、無理においでいただきたいと言える立場ではないわけでございますが、ご出欠の連絡、もしご予定に変更等ありましたら、ちょっと早目にご連絡をいただければと思います。私どもの方でも調整がございますので、どうかご連絡をいただきますようにお願いいたします。
 きょうは大変ありがとうございました。

午後 0時01分閉会