中央環境審議会総合政策部会(第31回)議事録

開催日時

平成17年11月10日(木)10:00~12:14

開催場所

経済産業省別館9階 944号会議室

出席委員

鈴木基之部会長、小澤紀美子委員、崎田裕子委員、高橋滋委員、服部拓也委員、青木保之委員、浅野直人委員、石坂匡身委員、河野正男委員、久保田泰雄委員、田中充委員、永里善彦委員、中野璋代委員、馬場久萬男委員、星野進保委員、松田美夜子委員、松原純子委員、渡辺修委員

議事

  1. (一)第二次環境基本計画の見直しについて
    • 第三次環境基本計画の構成について
    • 現状と課題について
    • 予防的な方策について
    • 重点分野の検討方針について
    • 環境配慮の方針について
  2. (二)環境研究・技術開発推進戦略専門委員会の設置について
  3. (三)その他
    • 環境税の具体案について

その他

閉会

配付資料

資料1 第三次環境基本計画目次案
資料2 第三次環境基本計画の総論部分で記述すべき現状認識等について
資料3 環境政策における「予防的な方策」の考え方の位置付けについて
資料4 第三次環境基本計画 重点分野の検討方針について(部会後版)
資料5-1 環境配慮の方針の運用状況等に係る調査結果について
資料5-2 各府省等における環境配慮の方針作成状況等調査の結果概要
資料5-3 環境配慮の方針に関する平成17年度自主点検結果を公開しているアドレス
資料6-1 環境研究・技術開発推進戦略専門委員会の設置について(案)
資料6-2 中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について(案)
資料7 環境税の具体案

参考資料

参考資料1 社会経済の状況
参考資料2 環境に係る現状や残された環境保全上の問題
参考資料3 「環境政策における予防的方策・予防原則のあり方に関する研究会報告」概要
参考資料4 第二次環境基本計画(平成12年12月22日閣議決定)における「予防的な方策」に関する記述(抜粋)
参考資料5 国際協定等における「予防的な取組方法」「予防原則」の扱い
参考資料6 各国等における「予防的な取組方法」との考え方の扱いについて
参考資料7 中央環境審議会総合政策部会における「予防的な取組方法」に関する議論
参考資料8 総合政策部会委員からの御意見
参考資料9 (NGO/NPO・企業のための)環境基本計画意見交換会で出された意見について
参考資料10 環境研究・環境技術開発の推進戦略について(諮問)
参考資料11 環境研究・技術開発推進戦略調査検討会報告書(中間取りまとめ)について
参考資料12 中央環境審議会議事運営規則
参考資料13 中央環境審議会総合政策部会委員名簿

議事録

午前10時00分開会

○苦瀬計画官 それでは、定刻を過ぎましたので、まだお見えでない方もいらっしゃいますけれども、配付資料の確認から始めさせていただきたいと存じます。
 議事に入ります前の資料確認でございますが、お手元の資料の束の上の方に「31回中央環境審議会総合政策部会議事次第」がございます。
 その次に配付資料一覧の紙がございます。そこにありますとおり、順次、資料を確認していただければと思います。資料1が第三次環境基本計画目次案でございます。資料2が第三次環境基本計画の総論部分で記述すべき現状認識等について。資料3が環境政策における「予防的な方策」の考え方の位置付けについて。資料4が第三次環境基本計画 重点分野の検討方針について。資料5-1が環境配慮の方針の運用状況等に係る調査結果について。資料5-2が各府省等における環境配慮の方針作成状況等調査の結果概要。資料5-3が環境配慮の方針に関する平成17年度自主点検結果を公開しているアドレス。資料6-1が環境研究・技術開発推進戦略専門委員会の設置について(案)。資料6-2が中央環境審議会総合政策部会の小委員会及び専門委員会の設置について(案)。資料7が環境税の具体案となっております。
 さらに、参考資料といたしまして、参考資料1が社会経済の現状、参考資料2が環境に係る現状や残された環境保全上の問題。参考資料3としまして、「環境政策における予防方策・予防原則のあり方に関する研究会報告」概要。参考資料4、第二次環境基本計画における「予防的な方策」に関する記述。参考資料5、国際協定等における「予防的な取組方法」「予防原則」の扱い。参考資料6、各国等における「予防的な取組方法」の考え方の扱いについて。参考資料7、中央環境審議会総合政策部会における「予防的な取組方法」に関する議論。参考資料8、青木先生からのご意見。参考資料9、環境基本計画意見交換会で出された意見について。参考資料10、環境研究・技術開発の推進戦略についての諮問文。参考資料11、環境研究・技術開発推進戦略調査検討会報告書(中間取りまとめ)について。参考資料12が中央環境審議会議事運営規則。参考資料13が中央環境審議会総合政策部会名簿となっております。
 そのほかに、いつものように机上に現行計画、その他が置いてございます。
 不足等ありましたら、事務局にお申しつけいただければと思います。
 それでは、鈴木部会長、よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 おはようございます。大変お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございました。それでは、ただいまから第31回目中央環境審議会総合政策部会を開催したいと思います。
 本日、議題は2つございまして、「議事次第」によります、第二次環境基本計画の見直しについて、そして、環境研究・技術開発推進戦略専門委員会の設置について、これが主たる議題でございます。1つ目につきましては、いよいよ年末に向けまして、いろいろな部会等でご議論いただいております環境基本計画の重点項目とか、あるいは、全体にかかわる問題というようなところを、この総合政策部会でご議論いただくことになります。これからまた大変お忙しいことになろうかと思いますが、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
 まず、簡単なというと語弊がありますが、短い時間で済ませられそうな(二)の議題の方から進めさせていただきたいと思います。環境研究・技術開発推進戦略専門委員会の設置について、これにつきましては、前回の総合政策部会でもご説明をいただいたところでございますが、残念ながら本日もこの総合政策部会の定足数に達しておりませんので、これにつきましては、設置に必要な議決を取ることができません。
 そこで、本議案につきましては、部会の決議に代えまして、現在この場におられる委員の方々につきましては、本日ご了承いただき、この場におられない委員につきましては、部会長名の書面をお送りして了承をいただきたいと思っております。この場におられない委員にお送りする書面につきましては、資料とは別に机上に配付されておりますので、ご確認いただきたいと思います。本日付けで書面を配送して、ご回答いただき、了承数が過半数に達した場合に、専門委員会の設置について総合政策部会として了承したと、こういうことにさせていただきたいと存じます。
 この専門委員会の設置は、現在進んでおります科学技術基本計画の中に、環境関連のいろいろな項目を織り込んでいただくと、こういうような趣旨でありますので、なるべく早急にこの専門委員会をスタートさせて、国としての科学技術基本計画の構想の中に盛り込んでいただくことが必要とされておりますので、その辺のご了承をお願いしたいと思います。
 資料6につきましては、前回の部会でもご説明いただきましたが、欠席しておられた委員もいらっしゃいますので、再度、事務局から説明をお願いしたいと思います。
 これは宇仁菅さんですね。

○宇仁菅環境研究技術室長 それでは、ご説明させていただきます。
 関連する資料は資料6-1、資料6-2でございます。それと、参考資料10、参考資料11、参考資料12が本議題に関します資料でございます。
 それでは、資料6-1をごらんいただきたいと思います。先ほど部会長からご説明がありましたように専門委員会の設置についての(案)でございます。設置の趣旨でございますが、第2段落でございます。科学技術基本計画が今年度最終年度を迎えておりまして、見直しの検討が進められております。この中では「環境」を含む重点推進4分野が次期の計画でも引き続き重点分野とされる見込みでございます。
 並行しまして、本日も検討いただきますが、環境基本計画の見直しの中にも環境研究あるいは技術開発の重点的、戦略的な推進について位置付けを明確にする必要があると考えております。
 さらに、14年4月に中央環境審議会答申をいただいておりますけれども、それ以降の進捗状況についてもフォローアップを行う必要があるということでございます。
 こうしたことで、今後の環境研究・技術開発を重点的に推進するための戦略のあり方について、専門的技術的な見地からの検討を行うために、専門委員会を設置するということでございます。
 3番のスケジュールでございますけれども、先ほど部会長からも説明がありましたが、科学技術基本計画等々の動きもありますので、早急に開催いたしまして、来年1月ごろをめどに取りまとめを行いたいと考えております。
 この件につきましては、参考資料10にありますように、10月18日付で環境大臣から中央環境審議会会長に諮問がなされておりまして、同日付で本部会に付議されていることを申し添えます。
 もう1点、前回もご説明をさせていただきまして、そのときに出たご意見を簡単に紹介させていただきたいと思います。環境研究・技術開発についての政策評価、どこに問題があったのか、何が足りなかったのか、そういったことをきちんとやってほしい。あるいは、国際的に見てどういうところに問題があるのか、国際比較、国際研究協力についてもレビューをしてほしいということがございました。
 それから、次の意見としまして、環境技術あるいは産業技術、学術研究、いろいろな見方があるわけでございますが、環境研究・技術開発をどういうふうに切り分けていくのかというのが一つの課題であるということでございます。
 それから、総合科学技術会議、今、科学技術基本計画を検討しておりますけれども、総合科学技術会議では重点化が盛んに言われているわけでございますが、一方で地についた幅広くやらなければいけない研究もあるというようなことでございます。そういう意味で重点化というのをどこまでこだわるかということについても検討してくださいということでございます。
 それから、他省庁がお金を出しているものについての情報が集まりにくい。どうしても自分たちが見える範囲だけでやってしまうというところに気をつけてほしいということ。それから、重点化されているということのほかに、環境省が長年手がけている地球研究のようなものは、時間をかけなければわからない、ウオッチしないといけないものもあるので、そういった重要な課題については問題意識を持っていなければいけないというご意見がございました。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 ただいまの説明及び専門委員会の設置につきまして、委員の方々から何かご意見ございますでしょうか。
 はい、どうぞ。

○浅野委員 厳密な手続論を言い張るつもりはございませんが、部会の決議については一定の手続があるわけです。しかし専門委員会を事実上設置して議論を早く始めていただかなければいけないという必要性のあることははっきりしておりますから、きょう欠席されている方に対して部会長名で別紙のような書面を配付する、そして過半数の方々の了承を得られたならば、その段階で専門委員会を発足させるというご提案については、私もやむを得ないと思います。
 ただ、先ほどのご説明のように「これで了承し議決がされた」というような言い方をしてしまうと、後刻問題を残す恐れがありますので、委員には異論がないから専門委員会を始めることについては問題ないとしても、正式にちゃんと定足数がそろった会議で遡及的に承認するという手続は取るということを確認しておけば、ぎりぎりのところでこのような取扱いは許容されると思います。
 ちなみに他の審議会でも、堂々と書面決議で小委員会や専門委員会の設定を決議しているところがありますから、政府内で特に中環審だけがおかしなことをやっているということにならないと思います。しかし当審議会の規則の表現からいうと、書面決議をしてはいけないとは書いてないんですけれども、読んでみると「議決をするときは」と厳しく書いてありますから、そのような計らいをされたらいかがでしょうか。私はそれであれば特に問題ないと思います。しかも、設置状況をさかのぼるということについても、そのこと自体は特に問題ないと思いますので、そのようにされてはいかがかと提案いたします。

○鈴木部会長 大変大事なご指摘をいただきましてありがとうございました。ぜひそういう形で、遡及的にということになるんですが、先生方の出席率の問題がありまして、きちんとした部会を開くということが難しい状況にあることも確かです。部会が成立したときにぜひその手続を踏ませていただきたいと思います。
 どうもご注意ありがとうございました。
 そのほか、よろしいでしょうか。
 それでは、現在この場におられる委員におかれましては、総合政策部会に環境研究・技術開発推進戦略専門委員会を設置して、審議をお願いするということにご異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、この件につきましてはご了承いただいたということで、この場におられない委員からの了承につきましては、先ほどの書面をお送りして、その結果を事務局からご報告いただいて、部会長として私から最終的に了承したい。そして、タイミングを見て、また正式にここでお諮りをするということにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
 それでは、第1の議題に進みたいと思います。第二次環境基本計画見直しについての審議でございます。本日は、第三次計画の素案作成に向けてのポイントとなります点のうち、第三次計画の構成、第三次計画に記述する現状と課題の部分の枠組みについてご議論いただいた上で、各分野に関する議論の中から出てきた論点についてご議論いただきたいと思います。
 それでは、まず第三次計画の目次案につきまして、事務局から説明をお願いします。

○佐野環境計画課長 今、部会長からお話がございましたように、本日は新しい環境基本計画の構成等につきまして、幾つかポイントとなる点についてご指導をいただければと存じております。次回以降、現在それぞれの検討グループで検討をお願いしております主要課題の検討成果ができてまいりますので、それをご審議いただくというふうに考えております。
 まず、新しい基本計画の構成、目次という形でどうしたらいいのかということでございますが、資料1を用意いたしております。新しい計画の目次と言えども、現行計画でどういうことを踏まえてあって、どういうふうな構成になっているのかということがございますので、恐縮でございますが、お手元の現行計画の冊子にございます、現行計画の構成と言いますか、目次等を比較いただきながら、ご検討賜れれば幸いでございます。
 大きく分けまして、第一部と第二部、裏側にまいりまして、第三部というふうに書きたいと思っております。第一部が総論的な部分、第二部が各論、各行政分野における施策をどう講じてまいるか、第三部は幾つか書いてあります。あまりかさのあるものではございませんが、この計画を効果的に実施し、かつ、進行管理をしていくのにどうしたらいいかというような内容になっております。現行計画ですと、第一部と第二部に総論的なことが書いてございまして、第三部に各分野の課題が書いてございます。それから、第四部で計画の進行管理みたいなことが書いてあるという構成になっております。
 現行計画ですと、まず環境ないしは社会的な現状と課題はどうなっているか、あるいは、これまでの環境基本計画の成果はどうなっているかというようなところから書き起こしていたわけでございますが、今回のご提案は、我々はこの計画をもってどういう社会を目指していくのか。中間まとめをお願いしましたときに、この計画は21世紀の最初の四半期ぐらいをフォーカスするというふうにまとめていただいたわけでございますが、そのくらいを見通して、我々はこの計画を通じてどういう世の中をつくっていきたいなというようなところ。この中身としましては、中間取りまとめでご議論いただきましたようなことが土台になるわけでございますが、そういったところから話を始めてはどうかと思っております。
 第1章とございますのは、現行計画にもございますように、計画を考える前提として社会経済なり環境の現状がどうなっているかということを書き起こしていきたいと思っております。
 第2章という格好になっておりますのが、そういった実態を踏まえてこれからの環境行政で施策を考える上で、どういったことに留意し、どういったことを踏まえて進めていく必要があるかという内容でございます。ここに1、2、3、4、5、6とございますのは、中間取りまとめでまとめていただいた課題でございまして、おおむね中間取りまとめを下敷きにしてつくっていくということになろうかと存じます。
 次の第二部が、具体的にそれぞれの環境政策の政策分野においてどういう考え方でどういう施策を講じていくのかという内容でございます。
 第1章が、現行計画でも第三部の第1章に置いてございます、戦略的プログラムに当たる、現在それぞれの検討グループで詰めたご議論を、タイトな日程でございますが、先生方を煩わせいたしましてご検討をお願いしております各分野の内容がここに入るというふうにしてはどうかと考えております。
 その次に、第2章があるわけでございます。ここでまた地球環境とか大気環境とか、もうひとわたり出てくるわけでございますけれども、現行計画の目次でまいりますと、第2章、環境保全施策の体系、92ページというところがございます。ここでは各論と言いますか、環境基本計画は環境行政が当面やることの全般をカバーする必要があろうということで、重点に掲げました10項目のカバーする分野から外れてはいるけれども、ちゃんと考えるべき課題だというのはたくさんあるわけでございます。そういったものをこの類型に分けまして、環境政策全体についてやるべきことの目録的なものをつくってまいろうということでございます。
 その構成につきましては、現行計画の第2章の1節、2節、3節、4節というところを基本的に踏まえておりますが、例えば重点政策の10項目の施策で取り上げることにしたものはそっちでやるとか、そういった新しい計画の構成に合わせて、若干の組み直しをしておりますけれども、これは現行計画の2章、環境保全施策の体系に相当するものでございます。目次でいきますと、92ページから133ページに至るという、この基本計画の半分ぐらいのスペースがそちらに割かれているわけでございますが、そこは施策の目録的なものというところでございます。
 最後の第三部の計画の効果的実施ということにあたるものが、現行計画では第四部に計画の効果的実施とございまして、1、2、3、4、5節とございますが、138ページをご参照いただきますと、実際は見開き2ページで1、2、3、4、5節がみんな入ってしまっております。ここで計画の進行管理のようなことを論じているわけでございます。ただ、中身としましては、現行計画ですと第1節で各主体の連携を図るべきとか、各府省に環境管理システムなどをつくっていただくということ。それから、第2節では目標の検討をすべきであるということ。そういうことが書いてあるわけでございます。
 今回の計画では、これまでにご指導いただいておりますように、例えば各主体の役割とその連携というものは、重点項目ごとに重点項目において書くというふうにいたしたわけでございます。例えば第1節で論ずる必要があるのは各府省に、これは後刻ご報告いたしますが、現在も立てられております環境配慮の方針をきちんとつくっていただいて運用していただくという格好で進めてまいるのが重要であろうということでございます。
 それから、目標につきましては、極力、目標ないし指標をそれぞれの重点項目で立てていただくということとでやっておりますので、財政措置とか各種計画との連携というのも必要ではないかと思っておりますが、目標のところについては今回つくっていただくことになりました指標、目標をどういうふうに活用して進行管理、あるいは、進行状況の点検をやっていったらいいのかというようなことを述べる必要があるのではないかと。こういったところを押さえておく必要があるのではないかというのが、現時点での私どもの案でございます。
 先生方よくご存じのとおり、こういったものを念頭に置いてそれぞれのパーツをつくり出しているわけでございますので、今の時点でそれを組み立てるに当たりまして、どういった形にしておいたらいいのかということでご指導賜れればと存じます。

○鈴木部会長 今、ご説明いただきましたように、第三次計画の目次案がここにございます。委員の方々からご意見等ございましたら、お願いしたいと思います。
 浅野委員、久保田委員。では、浅野委員から。

○浅野委員 現行計画とどこが違うか、特に各論での違いでありますけれども、現行計画は公害防止計画とアメニティー施策を横断的な施策として特に項目にあげているわけですが、今回の目次案ではそれが消えておりまして、その部分が、例えば「地域における環境保全の推進」という表現の中で統合されているという形をとっています。
 それからもう1つ、現行計画では各主体の自主的取組についての施策、支援について節として特に出ているわけですが、それが、今回の目次案では第2節の7という形で節の中に織り込まれるという形になっています。
 また、第3節の国際取組ですが、現行の計画に比べるとかなりコンパクトな書きぶりになっておりまして、国際協力における環境配慮とか国内基盤の整備といったようなものは柱としては表に出てこない。また目標については、先ほどご説明があったとおりであります、ということになっているわけです。コンパクトにされたテーマを軽視するのかというような印象も持たれるかもしれないのですが、現実には、例えば公害防止計画のようなものに関して言いますと、今、ある種転機に立っているところもありますし、従来どおりの形でそれを大きな柱として挙げることはどうかなというようなことが、環境基本法ができたときの経緯から見てもあるわけです。
 ですから、こういうテーマについては、別に後退したわけでも消えたわけでもないと思うので、むしろ地域における保全というとりあげ方をすること、また、今回、特に戦略プログラムで人づくり、地域づくりということをはっきり掲げておりますから、この辺のところに、しっかり必要なことは書き込むということでよろしいのではないか、両方合わせますと、施策体系の中で書かれているメニューが完全に現行計画と同じでなければならないということはないだろうと思います。
 国際協力に関しては、これも戦略プログラムがありますので、その中でどこまで書き込むかということは問題であるわけですが、我が国はこれから先は国際協力はしませんというわけではありませんので、国際協力の中での環境配慮が重要であることは言うまでもないわけですが、この点に関しても現計画のもとでさまざまな施策が講じられてきて、相当整理ができているということがありますから、そういう実績を考えればこれが節などの見出しとして表に出てこないということについても、そう大きく問題にすることもないだろうと思います。
 全体として、このように少しでもコンパクトな形にしたいという事務局の提案の意図は理解できるわけです。中間取りまとめでも議論はされたんですが、必ずしも明示に出てきていない問題があると思われるのは、今回の第三次計画についてのこれまでのチームの検討の中でもはっきりしてきたと思うんですが、これまで以上に第三次計画での個々の課題が横にしっかりつながりを持っているということですね。これはこの部会で最初から言われ続けてきたことでもあるのですが、課題の検討を通じてそれがいよいよはっきりしてきたということだと思います。
 ですから、各課題ごとに縦割りで何かをやるというだけではだめであって、ある課題に取り組むことがほかの課題の解決にもつながっていくという取組が重要である。そのことを考えなければいけない。つまり、環境基本法の中でも総合的ということが言われているわけですが、実際の政策、施策でどこまで総合的になっているのかということになりますと、なかなか難しい面があります。その点を今後の検討の中で、例えば第2章でもう少し見出しとしても強調していくことが必要なのかもしれないと思います。
 それを受ける形で、第二部の重点分野も、分野がそれぞれ独立するのではなくて、ちゃんと階層構造を持っているし、横のつながりがあるというようなことを、それぞれの中で書き込むことになると思いますから、それを国民の多くの方々によく伝えることができるように書く工夫が必要ではないか、そんな気がいたします。
 第二部の後半の各論については、さっき私が申し上げたようなことを考えますと、こういう整理でよいのかと思いました。あれがない、これがないと言い出しますときりがなくて、結局電話帳のようにぶ厚くなりますから、ある意味ではどこかで思いきって切っていかなければいけない面もあるという意味では、これでよろしいのではないかと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 久保田委員、どうぞ。

○久保田委員 幾つかございますが、縦割りではなくて、統合化した横のつながり重視と言いますか、地域であったり、生活者なり国民の観点からという点では、浅野先生と同じ意見でございます。
 それから、第二部の第1章と第2章の関係性についてですが、現在の基本計画では戦略的プログラムと位置付けて、そういう打ち出し方をしているものですから立体感が出ているんですが、今回の重点分野というような打ち出し方をしたときに、どうしても2回出てくるというか、そういう印象にならないかという感じがいたします。ここの第1章と第2章の関係、あるいは、第1章の位置付けについてもう一工夫要るのではないかというふうに感じたところです。
 それから3つ目に、第一部で単なる環境の現状から入るのではなくて、環境政策の展開の方向を頭の部分で明確に示そうということについては大賛成です。ただ、中間まとめでも第一部の第2章にあります今後の環境政策の展開の方向というところで、1節から6節まで書いてある中身が拡散的になってきているという感じはしないでもありません。あれもこれも入れ込んでいくというような感じで、それを受けとめる国民一人ひとりがどう感じるか。これからは主体が大事だ、一人ひとりが大事だというならば、盛り込み過ぎではなくて、もうちょっと集中と選択を行い、インパクトのあるわかりやすさが重要ではないかと思います。しかも、第二次と第三次はここが違うんだと。今の情勢と言いますか、21世紀初頭の時代背景からしますと、第二次の反省とか、あるいは、第二次から一層事態が変化する中で、ここが違うんだということを端的に訴える必要があるのではないかという感じはいたします。
 したがって、中身の記述や、中身でどの程度まで取り上げるかという問題と同時に、これはあとのテクニックの問題になるかもしれませんけれども、できるだけ頭の部分にチャート風なことも含めて、これが言いたいと、あるいは、これが骨格なんだというようなことを意識して訴える必要があるのではないかというふうに感じました。
 以上です。

○鈴木部会長 大変いいご指摘なんですが、非常に難しいところではありますね。でも、今後の知恵化の中でぜひ考えていかなくてはいけないと思います。
 それでは、星野委員、松原委員。時間が限られていますので、松原委員までにさせていただいてよろしいでしょうか。あとは文書で。じゃ、渡辺委員まで。簡潔に。

○星野委員 よろしゅうございますか。どうもありがとうございます。
 目次について、私は今の段階で言う能力がないものですから、どうぞお進めくださいという以外にないんですけれども、第二次計画のときに一番印象的だったのは、あらゆる分野で環境への配慮と、あらゆる分野で配慮しろといったのが最大のメッセージだったと思うんです。この5年間、我が国の環境問題が進んだのは、まさにみんなが配慮をしあった、それに一心同体になっていたということではないかなと思うんですね。次の三次計画では何がそれに代わる要望になるんだろうかということを考えてみると、私は思いつかないんですけれども、これは大変難しい問題なんですね。今お伺いするとして、今度の三次では、一言でいうと一体何が売りになるんですかということですね。
 「環境への優先」とか、そう言うと少し強すぎるんですよね。配慮というのは非常にうまいやり方だったと思うので、みんなが一致してやってきたわけですけれども、何か一つで括れる、標語にすれば何かでというのをお考えいただいた方が。目次はある意味ではテクニカルな話が多いわけですから、何かお考えいただけたらという希望だけ申し上げておきたいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、松原委員。

○松原委員 今回初めて目次案というのが出てきましたので、全般にかかわります問題として、私独自の意見を申し上げたいと思います。それは、この目次を拝見して、公衆の視点に立った視点を幾つか入れたいというところで意見を申し上げたいと思います。
 例えば、資料1の第2章の第1節、環境施策の展開の方向で、「環境的側面、経済的側面、社会的側面の統合的な向上」という、「統合的」というところに非常に意欲的なものを見せて書かれているわけでございますけれども、本当の統合という意味は、現実には省庁の縦割りを超えて統合するということは非常に難しいんですが、公衆の視点から言うと、環境経済、社会だけではなくて、健康というか、自身の健康影響というところがどのように環境施策に融合しているかと、そういう健康施策的あるいは医学的側面も配慮した統合的な施策を提示してもらいたいと一般の人は思うのではないかと思います。
 それはどういうことかと言いますと、例えば環境関連で言えば低濃度環境有害物質の人体影響というものに公衆は関心があるわけでございます。その問題は、結局、有害物質の閾値があるかないか、どこで基準を決めるかということにもかかわってきます。私はこの問題を大分研究してきたんですが、これは生体側の生体防護機構の存在に非常に深くかかわった問題なんです。こういう問題は今までどこでもきちんと議論されていないわけですね。それで、閾値の有無についてはないことにしようということで、結局、予防原則を使うということになって、いろいろな問題が展開されていくわけですけれども、これだけですと、公衆の点から見て不安をますます増やすわけで、私としてはぜひ環境の有害物質に対しての生体側はどのような機構で反応しているか、ボーン機構があるかというようなことも視点に入れた研究とか施策を展開してもらえると、もう少し公衆の安心につながるのではないかと常々考えております。
 今の話を関連すると、後ろ側に第二部の第1章、重点施策というのがございますけれども、実施横断的な分野における重点施策の中で、例えば第9節とか第7節などで、環境の価値が積極的に評価される仕組みをつくろうとか、科学技術の推進と長期的な手法、情報、基盤整備というようなことが書いてありますが、こういった施策の中には低濃度の環境有害要因の影響にかかわる研究と、公衆の理解をどうするかという問題をきちんと整理して入れるべきだと思うんです。そういった言葉で7節とか9節に言葉が入るかどうかは、言葉の問題で議論すべきだと思いました。
 それに関連しますと、同じページの第2章の第2節の第1の環境影響評価等というところがありますが、この影響評価にそれこそ低濃度物質の影響の問題、閾値の問題等が入ってくるわけですけれども、そういうところにも今までのような、外国でもそうなんですけれども、カーブが閾値を境に寝るか寝ないかというような形式的な話ではなくて、本当に生き物はどうしているんだろうかということも研究してほしいと私は常々思っています。
 そんなことで、こうした項目づくりが出てきちゃいましたので、この項目の内容について心を入れた検討を今後して、それが表面にあらわれるような題名が出てきたらいいなと思って意見を申し上げました。
 以上でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 この項目と言いますか、タイトルをどう考えるかというあたりで、その辺が組み込めるかどうかも今後少し内容の検討とともに考えてみたいと思います。

○松原委員 よろしくお願いします。

○鈴木部会長 それでは、渡辺委員。

○渡辺委員 私は、事務局の佐野課長からご説明のあった第三次の項目の再編成、大変結構だと思います。とりわけ浅野委員から地域における環境保全の推進のところに公害防止計画、アメニティーを入れるとか、国際的取組の項目を整理されたということも適切であったと思います。
 久保田委員のお話は、部会長は大変難しいとおっしゃいましたけれども、私も項目をここから落とすのは大変難しいと、閣議決定をする環境基本計画として重要な事項で漏れがあってはいけませんから、この程度のことはやむを得ないのではないかと思います。久保田委員がおっしゃった、これを一般にわかりやすくするには、環境基本計画そのものと別に、PR用の資料をぜひ工夫して、どこで特に訴えるかということを工夫しいただきたい。
 過去の例で言いますと、「生物多様性国家戦略」は同じように分厚いんですが、大変薄い冊子をつくりました。あれも大変よくできているのではないかと、環境省のつくったPR冊子としてはなかなかのものではないかと思いますが、どうか別途よくわかる、一般国民向けのPR用の資料をおつくりいただきたい。
 以上です。

○鈴木部会長 それでは、最後に崎田委員。

○崎田委員 申しわけありません。この目次ということに限って発言させていただきます。私も浅野先生がおっしゃっていた各主体の連携と施策の総合化でこれをきちんとつくっていくんだというお話、大変賛成です。そういうことを考えたときに、今回この計画は、計画を立てるだけではなくて、そのあと本当に実行するんだというところを、もちろん今までもそうですが、そこを強調することで、今の時代意識、国民全体あるいは各主体全体で取り組むんだということが明確に出てくると思うんですね。
 それで提案なんですが、第三部に計画の効果的実施というのが最後に出てきています。今までの計画でもここが非常に文章量的には少ないんですけれども、私はここをもっと前に明確に出してくることが、社会全体に対する今回の方向性を明確に出すことにつながるのではないかと感じます。ですから、例えば今までのお話を具体化するためにも、この第三部を例えば一部と二部の間に持ってくるという形で、少しここを具体的な形を見せるような図というか、どういうふうに政府が連携するんだとか、そういう形とか、そういうのを少し明確に見せていただきながら、全体の構成をするというのはいかがかと思います。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 今、いろいろご意見をいただきましたが、全体の構成を変えるか、あるいは、その辺のところを例えば初めの部分で決意表明をしておくとか、そういうことで取り込めるものもあろうかと思います。
 ほかにも多分ご意見がおありかと思いますが、ご意見おありでしたら、文章で事務局になるべく早い次期にお出しいただくということで、ともかくこの目次案がないと次へ進むことができませんので、とりあえずこういう形で進めさせていただき、部分的な修文的なところはまた今後検討させていただくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、次に現状と課題につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 ありがとうございます。
 次に、本日もう1つご指導を仰ぎたいと存じております。ただいまの目次の構成で第一部の第1章、新しい計画を論じるに当たって社会経済の現状、あるいは、環境の現状、環境経済政策上の課題というものをどういうふうに押さえておくべきかというところでございます。できれば計画の案文でご相談できる、あるいは、データ集でご相談できるとよかったんですが、まだそこまで進んでおりません。ただ、次の回から各重点項目ができてまいりますので、今この段階でご指導を仰げればと思った次第でございます。
 資料2は、大体こういうことを押さえる、本文に記述し、かつ、データのようなものもきちっと押さえておくというふうにしてはどうかと思っているものでございます。
 社会経済、これも中間取りまとめをまとめていただくに当たりまして、あの時点で思い当たるものについてはお諮りをさせていただいたところでございますが、改めて整理をいたしまして、踏まえておくべきことでどんなことがあるであろうかということで、社会経済の分野においては、地球温暖化等に重大な影響を及ぼす要因として、世界の人口増、例えばアジア地域の高い経済成長以下、ここにございますようなものを押さえておく必要があるのではないか。
 さらに、ここでは地球の環境的なことを踏まえまして、世界的な課題、世界全体を見据えた取組が、我が国の持続可能な社会経済の形成にも関係が深いというようなことを押さえておく必要があるのではなかろうかと。
 一方、我が国において踏まえるべき要素として、財政が危機的状況にある、これから社会保障負担といったものも増えていかざるを得ない。エネルギー需要は2020年ぐらいにピークになるのではなかろうかと。さらに、都市への人口集中、地方での人口減少、農用地の問題というようものを押さえておく必要があるのではないだろうか。
 それから、経済構造という面においては、日本と世界の経済の相互依存関係の高まり以下、こういったところを押さえておく必要があるのではないか。
 人々の生活様式あるいは価値観といった面では、例えば単身世帯の増加、あるいは、新たな家電の普及、生活の24時間化というようなエネルギー使用の拡大につながる要因が幾つかある。一方ではLOHASというような志向もあるというようなことを押さえておく必要があるのではないか。
 さらに、市町村合併あるいは地方分権の進展ということから、国と地方の役割というものも考える必要があるのではないかというようなことを押さえておく必要があるのではないかと思っております。
 次に、環境の現状あるいは環境保全上の課題といったものに、どんなものがあるかということでございます。温暖化ということでは改めてご説明するまでもなく、既に地域的な気候変化をもたらし、多くの地域の物理、物理というのは気象みたいなものであろうと思いますが、そういったシステム、あるいは、生物のシステムに影響が及んでいること。温室効果ガス排出量はまだ京都議定書の基準年を超えていると。
 以下、廃棄物リサイクルを中心とします物質循環という局面ではこういったことがどうなっていくか。
 大気環境の面ではどういった状況にあるか。ここでは花粉症が国民的問題になっているとか、ヒートアイランド現象が明らかに起こっているというようなことも押さえておく必要があろうかと存じます。
 それから、4ページへまいりまして、水環境、地盤環境、土壌環境といったような面では、土壌汚染等々について新たな課題、押さえておくべき課題が起こっていること。
 それから、化学物質においてはどう考えていくかというと、多数の化学物質が使用されて、環境中に放出されているものもある一方で、有害性あるいは曝露の状況に関する情報が十分に得られていないものがあるというようなところへ始まりまして、環境物質を取り巻くこういった要素を押さえておく必要があるのではないか。
 自然環境の保全あるいは自然とのふれあいという面でも、5ページにかけてございますような課題があるのではないか。
 それから、横断的な要因といたしまして、例えば消費者、企業の環境保全意識は進んでいるけれども、個別の商品選択等にまだ結びついていないというような状況があるのではないか。その結果として、日常生活、一般的な事業活動に伴って発生する環境負荷の削減が必ずしも進展していない。国民の感覚に関するようなこと、参加の促進に関するようなこと、それから、科学的な不確実性がある問題について適切なアプローチが必要であること。いろいろな主体の協働やパートナーシップといったようなものが必要であること。あるいは、過去の「負の遺産」といったものの取扱いの必要があるもの。
 長期的課題へのアプローチの必要があるもの。あるいは、国際的関係の必要があるものというようなことを課題として掲げておくのが適当ではないだろうかといったようなところ。こういった課題について文章とデータの肉付けをいたしまして、個々の施策の方向を論じる前に押さえておくのがよいのではないだろうかということでご指導をいただければと存じます。

○鈴木部会長 ただいまの事務局からの説明に関しまして、ご意見ございましたら、お願いしたいと思います。
 これは先ほどの計画目次案で言いますと、第1章の第1節、社会経済の現状、第2節、環境の現状と環境政策の課題、ここに対応する骨子ということだと思います。いかがでしょうか。
 それでは、今回は向こうの方から。松田委員。

○松田委員 今、お話を伺っていて、世の立場から見たときにどういう書き方をすれば身近になるんだろうと思いました。世の立場から見ますと、いきなり世界の人口とか世界のエネルギー源施策から入るよりも、まず自分の日本の国の状況がどうなっている、それが世界にどういう影響を与えているというふうに入っていった方がわかりやすいので、私の専門の分野は廃棄物なのですけれども、エネルギー政策全体を21世紀は広くとらえていくという考え方が広がることが、問題解決の大きな原点なのではないかとこのごろ考えていますので、エネルギーを減らすというんですが、日本のデータベースを見ながら世界まで広げていくという入り方の方がいいんだろうと考えました。
 市民の立場から考えますと、よく人口減少とか人口の高齢化というキーワードが出てくるんですけれども、私たちが一番心配なのは廃棄物の大量生産、大量消費、大量リサイクルというものをどういうふうに解決していけば、エネルギーそのもののむだ遣いを下げるかというところが身近な問題としては強いので、そういう切り口を、まず全体のところで廃棄物の問題をもう少し大きく取り上げていただきたいなと思います。
 3ページに入ってくると、廃棄物とリサイクルの物質循環が可能だと出てくるんですけれども、ここでも最終処分場の問題が逼迫しているからとか、不法投棄の問題が現実にあるからという話ではなくて、まずは資源を有効に活用していくためにむだを省くという政策をつくっていくときに、廃棄物問題というのをここでは手法として必要なんですよ。ですから、廃棄物処分場が少ないとか、残余量が少ないなんていう話は20世紀型の話であって、21世紀はもっと暮し方の、LOHASという言葉がありますけれども、暮し方そのものから見ても今の日本の国というのはおかしいんだということをきちっと言った上で、私たちはどういうふうに廃棄物処理を考えるべきかというところで環境省が頑張っているいろいろな施策の方向へとつなげていくことが大事だと思います。
 記述の問題と概念のとらえ方の問題に少し問題があるのではないかと思いました。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 序章のところで、目指すべき将来のサステーナブルな社会、そういうところから、あるいは問題対応型ではなくて、まさに資源をいかにサステーナブルに使っていくかというような書き方にしていくのもいいのかもしれません。身の回りから入っていくのがいいのか、グローバルなところから入っていくのがいいのか、ほかとの関連も見て少しご検討いただくということで。
 では、星野委員。

○星野委員 今、松田先生もお触れになられたんですけれども、1ページの3つ目の○に「日本における人口減少と人口構成の高齢化に関わる要素」、これは確かにそういう時代が目の前にきている。どんどん進むんだろうと思うんですけれども、これで環境問題のどこがかかわるのかなというのが、内容としてきちんと書いていただければ大変ありがたい。
 きょうはこういう箇条書きで、皆さんがお気づきのところを記述しているので、これにケチをつける気はないんですけれども、例えば2ページの2行目に「都市への人口集中と地方での人口減少と都市以上の高齢化」と。確かに都市以上の高齢化が進んでいるわけですね。それと次の「農用地の減少」というのは極めて関係が深いですね。集落単位でいうと、これから10年か15年ぐらいたつと人のいないところがいっぱいできちゃうんですね。今の高齢者が10年もたつといなくなられちゃう。そういうところが中山間地にぞろぞろあるわけです。
 農用地の減少が続いて、しかも次の3ページか4ページに自然のことが書いてある、5ページですかね。「二次的自然が破壊される」というんだけれども、だからどうなんだというところまでお考えになられてお書きになっているんだろうとは思うので、そういうところを脈絡がつながるように、せっかく前文で高齢化の話を出していただいたり、2ページの2つ目の○の矢印のついているところに「自然とのふれあい志向、脱物質志向の高まり、LOHAS」とか書いてあるんですけれども、どこで環境面とつながるのか。
 みんなお経のように並べていけばいいという話ではないのであって、そろそろつくるわけですから、そういう脈絡をしっかりお考えいただければということを申し上げたいと思います。

○鈴木部会長 そうですね。だからどうなるという部分を、そのあとの第2章、あるいは第二部できちんと受けると、そこの対応ですね。
 馬場委員、どうぞ。

○馬場委員 中間取りまとめのときにも非常に議論がありましたので、序章なり、社会経済に関するところは、今、お話があったような点を踏まえた方がいいのではないかと思うんですが、私はその次の「環境に係る現状、問題の記述」のところが、あとから出てくる、目次で言えば第二部の第1章の重点ごとの環境施策の展開と、あそこを各検討会でやっているところの現状と課題とかなりダブっていると思うんですね。そこをどういうふうに扱うのがいいのか。
 問題は早めに出した方がいいということで、現状と課題を出しておくのであれば、あとから出てくる方はむしろ現状、課題は薄くしてとか、前の方に出ていることを前提に展開する政策の報告を重点を置くとか。そこの振り分けをしないと、今の段階でいくと最後に合わせたときにかなりダブってくるのではないかということをちょっと心配しまして、今後の各検討会の報告の取扱いとの絡みでご検討いただきたいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 これは実際に文章をつくるときに考えさせていただくことになると思います。
 では、中野委員、どうぞ。

○中野委員 これはどこに入るか、全体的に入るのだと思いますけれども、第二次計画と第三次計画の違いというんですか。先ほど「配慮」ということをおっしゃいましたけれども、確かに第三次は国民が何ができるか、私たちができることというような感じで前向きな姿勢で、現状でできることをもうちょっと前向きに出していった方が、皆さんが考える面でいいのてはないかなと思いました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 永里委員。

○永里委員 序章についてですが、まず世界がどのように動いているかのかということ、その中で日本はどうあるべきかということ、そこで世界にどう貢献するかということを考察すると。その視点で身の回りを考える方がいいのではないかなと私は思います。そういう記述があるのではないかと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 浅野委員。

○浅野委員 この部分がいきなりここで出てきているのが、事務局としてもこれから書くときに、審議会で皆さんから「いいよ」と言ってもらわないと書きづらいと思って書いたんだと思うんですけれども、出し方が非常にまずいですね、はっきり言って。序章があって、第1章があって、第2章があるわけです。ここで議論しているときは、第2章とか、そのあとの議論とここで書くべきこととがどういう切り分けになるかのはっきり説明されないままにこれが出てくるものですから、議論が混乱してしまうわけですね。松田委員がおっしゃったようなことについては、この部分に書くべきことと別のところに書いていいということがごっちゃになっちゃうわけですね。ですから、日本から先に書いた方がというのは大いに賛成で、そのとおりだと思うんです。
 今までのご指摘の中で一番重要だと思うのは、星野委員のご指摘はそのとおりだと思っていまして、私もそのことを言おうと思っていました。つまり、この部分は、教科書をつくるわけではなくて、環境基本計画を読む人にある意味では情報を提供するとともに心を整理してもらうというようなつもりで書いているわけですね。ですから、ここに書かれていることと第2章のところに書かれている限界の方向とがつながらなければ意味がないわけだし、戦略やあとのところとつながらないと意味がないわけです。
 その意味では、「社会経済の現状」のところはある程度危機感を持って今までいろいろ議論してきているものが反映されていますけれども、「環境に係る現状や課題」のところになると途端にトーンがダウンするわけです。結局、各局が勝手にそれぞれ「おれのところはこれが問題だ」と思っていることをバラバラと並べていますから、こういうことになってしまうわけですね。そのことが戦略の中でどう生きるのかという検証なしに書かれているわけです。
 学生に論文を書くときに指導するんですけれども、この手のものは最後に書きなさいと指導するのです。できたものを前提として必要なことをわかるように書けばいい。だから、ここのところは、事務局も順番通りに書きはじめなければいけないと思い込まないで、むしろ本当に言わなければいけないことをしっかりかためて、それに必要なことをここで入れることで良いのではないか。あとのことは『環境白書』を見よでいいじゃないかという気がするんですね。特に環境に係る現状というところはあまりにも網羅的であるし。それから、この中を見ると、残念ながら環境基本計画ができるころにはもう答えが出ちゃうようなことまで出ているわけです。どれとは言いませんが、これを見たらわかるのです。別の部会で検討中で、もうすぐ答えが出るようなことまで問題だ、問題だと書いてありますから、それを整理しないとまずいという気がします。
 むしろここではこんなことはここにぜひ入れた方がいいということを委員の先生方からお聞きしておいて、最終的に取りまとめをするときに部会長のご判断で、これは入れる、これは入れないというようなことにすればいいんだろうと思います。議論の進め方として、いきなりこれを書くというつもりで言ってないのに、何となくそういうふうにここで取られてしまっているのも困ったことだと思います。むしろここは最終的な仕上がりを考えるとできるだけ短くまとめる方がいいと思います。
 先程馬場委員から戦略的プログラムに書くものを前のこの部分に前倒しで書いたらどうかというご提案がありました。それもいいんですけれども、それぞれの戦略的プログラムを取り上げるときに、そこではっきり危機感を示さないと戦略的重点的という話しに繋がりにくいということから言うと、共通する事項だけは前に上げておいても良いのですが、各論にわたるようなことはあとに記しても良いのではないかという気もします。ともかくこういうところが長すぎると、あとを読む気にならなくなるというのは鉄則ですから、極力短くしてほしいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 先ほどの後ろの部分は、いろいろと検討結果が上がってまいりますので、その辺を束ねた上で、総論的なところをここに見事に書いて見せるというのが佐野さんのこれからの腕の見せどころかと思います。例えば「環境政策の課題」なんていっても、「統合的」というのは一体何なのか。今まで「統合的に」という言葉だけはあったけれども、実際にどうだったのかとか、そんなようなことがこの辺に出てくるといいのかなという気がいたします。
 それでは、服部委員。それから崎田委員。

○服部委員 先ほどもどなたかがご発言になりましたけれども、第二次と第三次がどう違うのかということとつながりがあるんですが、第二次をこの5年間やってきて、その結果どうだったのかという評価ですね、それを踏まえて第三次はこういう方向を重点にやっていくんだと、そういうところがどこかに書かれるのかなと。つまり、PDCAをしっかり回していくということが大事なので、今回、「統合的」ということを先ほどから皆さんご発言になっておりますけれども、そういうところをやっていくんだというような、第二次の評価的なことがどこかに入ればというふうに思っているんですが、ご検討いただきたいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 崎田委員。

○崎田委員 ここは課題ということで、いろいろな課題が出ているのでいいのかもしれないんですが、読ませていただいたときに、例えば人の暮らし方、ライフスタイルによる課題、そこをきちんと解決することと地域の課題を解決していくこと、そういうことが相まって経済的にきちんと回っていくような状態にする、その辺が課題だというあたりがちょっと見えにくいなという感じがすごくしました。
 具体的に言うと、2ページの「経済構造の変化」とか「国としての役割の変化」というあたり、例えば経済のところにも地域経済の活性化、そういうところが課題ですし、そこがブレークスルーするところなのではないかという感じもしますので、そういう雰囲気が見えてくるような表現でやっていただけるとありがたいなという感じがいたしました。そういうことは最後の「横断的事項に係る課題」というところに書いていただければいいのかと思って、悩みながらいるんですけれども、そういう意味で、人の暮らし、地域の環境をよくするということが、全体的な経済状況や地域の経済状況と相まって、いい環境、経済、社会がうまく回った、持続可能な社会にすることが課題なんだということがもう少しわかりやすいとありがたいなと思いました。
 最後の6ページに、PCBとかアスベストなどの負の遺産の話と、文化などのプラスの遺産という話、両方がぽんと出てきているんですが、負の遺産の話とプラスの遺産の話と両方をきちんと扱っていただいて、日本人が日本の文化とか歴史、自然環境に誇りを持っていくということも、自らの暮らしには大変重要なことだと思っていますので、その辺も今後少し書き込んでいただけるとすごくうれしいなという感じがいたしました。
 よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 大変いいご指摘をいただいたと思います。これが完成するときには目を見張るような格調の高いものが書かれると思います。
 まだご意見あろうかと思いますので、その分は文書で事務局へお出しいただければと思います。それでは、この議論につきましてはここで終わらせていただきます。
 それぞれ主担当をお願いしております先生を中心にいたしまして、これまで重点分野の検討会が開かれております。その際に、個別の分野というよりは、もっと総論的なところで取り扱うべき事項、あるいは、ほかの分野にかかわる事項、そういうような論点が幾つか出てまいっております。
 その1つといたしまして、本日は、「予防的な方策」につきまして、事務局で資料を準備しておりますので、この点につきまして説明をお願いいたしまして、先生方からご議論をお願いできればと思います。
 これは上田さんですね。

○上田総務課課長補佐 お手元に、資料3、「環境政策における「予防的な方策」の考え方の位置付けについて」という資料があるかと思いますが、これに即してご説明させていただきたいと思います。
 最初の問題意識のところに書いておりますが、現行の環境基本計画で4つの基本的な考え方を紹介しておりまして、その中で「予防的な方策」について一つ取り上げております。これまでの第三次環境基本計画策定に向けた中環審でのご議論を見ると、各回、何度か「予防原則」「予防的な方策」について先生方からご指摘を受けているので、今後、計画の案文を書く上でどのようなことを配慮して、第二次計画から書いていけばいいのかということを整理するために、現状の「予防的な方策」に関する我が国の取組、考え方、世界の動き、そういったものを簡単なメモに整理をしているものでございます。
 問題意識は今言ったようなことでございますが、1の問題意識に書いてありますように、環境省では平成16年に、「環境政策における予防的方策・予防的原則のあり方に関する研究会報告」を1年かけて取りまとめて、諸外国での環境政策における「予防」の扱い、また我が国での扱いを整理したものがありまして、参考資料として整理してあります。後で説明を付言いたします。
 まず、「予防的な方策」の意味でございますが、2番にありますように、明確な定義がないというのが諸外国で国際問題を議論するときの共通の理解なんですけれども、おおむねどの議論もここから発しているというものがありまして、リオで地球サミットが開かれたときの「リオ宣言」というのがありまして、そこの第15原則が世界各国共通の「予防的な方策」「予防原則」に関するもとになっています。
 そこにありますように幾つかの要素がありまして、1つは、「将来、深刻な、または不可逆な被害のおそれがある場合」というのが条件になって、そのときに「完全な科学的な確実性の欠如、因果関係の証明がはっきりとわからない、できないもの、そういった場合であっても費用対効果の大きな効果を延期する理由として使われてはならない」というふうな言い方で紹介しております。
 ここの1行目に「環境を保護するため、予防的な方策」と書いてあります。後で紹介しますが、その上に書いてある「予防的な取組方法(precautionary approach)」というのと、「予防原則(precautionary principle)」というもので、定義はリオの宣言で書いてあるものとほぼ一緒なんですが、それをどう読みならわすかということで、ヨーロッパは「予防原則」というふうにする。それ以外の国々は「precautionary approach」というリオ宣言の条文に即した言いならわし方をするというふうに、意見の若干の対立があります。
 現行の第二次環境基本計画では、先ほど言いましたけれども、環境政策の指針となる4つの考え方の一つという形で、そこに書いてありますように「予防的な方策」を3つ目に位置付けております。リオ宣言とほぼ同じなんですけれども、一点違うのは、リオ宣言では費用対効果の大きな対策を延期するということで、対策の中に費用対効果という発想が入っているんですが、現行の環境基本計画ではそういったところには言及せず、それを条件としていないというところに違いが一つあります。
 次のページは国際的な動向を概括してあります。まず最初に、「予防」というんですけれども、英語の「precautionary approach」という言葉を条文の中に使い始めたのは、1980年代にぼつぼつと出てきたんですが、最初は1992年のリオ宣言で定義も含めて広く合意されたということがあって、その後、気候変動の枠組条約とか、POPs条約と言われている残留性の有機汚染物質に関する条約といったもので、目的とか理念の規定で、前文で使われるとともに、具体的な措置のところでも、例えば遺伝子組換生物に関するカルタヘナ議定書などでは、そういった措置についてもその考え方を反映したものが設けられるようになっていると。
 そういった取組の進歩がある一方、例えばWTOで牛肉ホルモン事件というのが審議されましたけれども、「予防原則」に基づいて輸入制限をするといった措置が偽装的な貿易制限措置ではないかと、濫用があるのではないということでいろいろな議論があって、国際的な論争も生じているところであります。
 ここら辺の背景には、先ほど言いましたが、「precautionary principle」という用語を使うEU側と、そうでなくて、リオ宣言に即して「precautionary approach」という考え方でやっていくというEU以外の国とありますが、言っている理念のところは先ほどのリオ宣言と大きく差はないものと思っています。
 そうした国際協定における取組以外に、「また」と書いてありますけれども、幾つかの国際機関で「予防原則」をどういうふうに環境政策に扱ったらいいのかといった研究や、また、個別の国、イギリスとかカナダでそういったものを政策に適用するにあたってどのような考え方で臨めばいいのか、そういった検討がなされているところであります。
 こういったことを背景に、「我が国では」ということですけれども、先ほど言いましたように、現行の環境基本計画で書くとともに、個別の対策についても、例えば化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、そういったところが化学物質の選定にあたって因果関係を十分わかっていない、リスクデータが十分にそろっていないものでも、どこまで対象物質を取っていくのかという中で、「予防的な方策」の考え方が反映されているというふうに理解しております。
 3ページでございますが、昨年、環境省で研究会を開いて、「予防原則」「予防的方策」について課題を整理しておりまして、そこに幾つか列挙しております。1つは、それぞれの分野で「予防的取組方法」に基づいた取組を推進していくことが大事であろうと。また、時期が昨年でしたものですから、今見直しています現行の環境基本計画の中で、「予防」というものをどういうふうに扱っていくことがいいのか検討する必要があるだろうと。また、国民に広く理解を求めながら、その中で適用のあり方や枠組みについても検討をすることも課題であろうということが指摘されています。その他、国際的な議論に参加する。
 もう1つ、先ほど言いましたが、「precaution」というのをどういうふうに訳すか、「予防」と単に言うと、3ページの上にあるんですけれども、我が国の法令検索で「予防」というといっぱい出てくるんですが、これは「予防原則」とか「予防的な方策」の「予防」ではなくて、「未然防止」という意味で使われていて、若干混乱があるということなので、もっといい訳語があるのではないかというご指摘もありますし、今回の中環審の中でもご指摘があったので、ここで整理されております。
 では、基本計画にどういうふうな形で位置付けるかということですが、(1)は、これまでこの総合政策部会、それから、そのもとで行われたヒアリングで指摘された「予防的方策」についての指摘を整理したものであります。最初の○3つぐらいは、「予防原則」とか「予防的方策」について、しっかりと原則は書くべきだというご意見。また、訳語の話がやはり出てきまして、例えば「確実性原則」といった用語がわかりやすいのではないかという話。他方、大原則という形で誤解されると、これは国際協定の議論の場でもあるんですけれども、混乱を及ぼすので、結論は逸してないんですけれども、定義等についてしっかり議論すべきではないかといったようなご意見が出ております。
 最後、4ページ目になりますが、第三次環境基本計画の位置付けをどうするべきかということでございます。ことしの夏、「中間取りまとめ」をお取りまとめいただいたときに、「予防的な方策」について、それを2カ所ほど念頭に置いたものがあります。1つは、持続可能な社会に向けての環境面からの理念。ある種、持続可能な社会の姿を環境面に特化すればこうあるべしというものを列挙したものの中の2つ目として、予防的な観点も含めて安全・安心で質の高い生活を確保するという社会像の絡みで書いたものが1つ。もう1つは、実際に「予防的な方策」の定義になるようなところだと思いますが、「技術開発・研究の充実と不確実性を踏まえた取組」というタイトルのもとで記述したのは、最後のところが結論部分ですけれども、現行の第二次環境基本計画の定義に即して書いたところでございます。
 今のところ、この「中間取まとめ」に即して、これから原案を作成して、またご相談をと思うんですが、そのときに我々が問題点、課題と思っていることを整理したのが4ページの[2]であります。1つは用語です。世界で共通認識としてあるのはリオ宣言だと。そのときに英語では「precautionary approach」という言葉を使っていました。第二次環境基本計画は「予防的な取組方法」ということで使っています。それは、リオ宣言が策定されて、計画をつくったというタイミングで言うと、そのときの訳語は「予防的な方策」というものしかなかったんですが、その後、国際条約を幾つか日本が批准しているものの中で、リオ宣言は条約ではなく批准という行為はなかったんですけれども、その後、条約で批准するときに、「precautionary approach」というのを、我が国では「予防的な取組方法」と訳そうということが法制局等で決まったものですから、そういうことであれば1つの単語でいろいろな訳があると混乱する。そうでなくても「予防的取組方法」と「予防原則」というのがあるので、今後は、これまで「予防的な方策」としていましたが、そういう条約が新しく出てきましたので、「予防的な取組方法」という言葉で、訳語としてそういうふうにしたいというのが1つ。
 また、それがあらわす概念といったものも、例えば、「不確実性原則」といったご提案もありましたけれども、「予防的な取組方法」というふうに一つに統一した方がわかりやすいのではないのかなというので、そういうふうに考えて文章を書いていきたいんですが、それでいいかどうかということが視点の一つとしてあります。
 次はその考え方です。その定義がはっきりしないということですが、今のところ国際議論をいろいろ見ても、結局、リオ宣言に戻っていくので、リオ宣言に基づく考え方は大きく変える必要はない、現行の環境基本計画の考え方で維持して問題ないのではないかというふうに考えている点が2点目です。
 最後、具体策としてということで、1つは、個別の分野で「予防的な方策」、今度は「予防的な取組方法」ですが、その考え方に基づいて施策を具体的に記述していく、それをしっかり記述していくということが1つ。もう1つ、横断的に適用のあり方の検討をすべきとか、そういった特記すべき事項があるだろうか、そういった視点でご意見をいただければと思っています。
 ちなみに、個別対策への取組方法については、次回以降、個別の戦略プログラム、課題、化学物質とか自然、温暖化と出てきますが、その中で「予防的な方策」、今後は「予防的な取組方法」ですが、それについて記述してもらうように調整をしているところであります。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 大変難しい問題ではありながら、きちんとコンセンサスをとっておかなくてはいけない議題ですが、これにつきまして何かご質問あるいはご意見ございますでしょうか。
 総政部会の法制局の浅野先生は……。

○浅野委員 計画のすべての場所で完全に言葉を統一してしまうと、かえって誤解を与えたり、混乱をするおそれがあるとも思いますから、どんな場所でもこの概念が出てくるときは必ず「予防的取組」という言葉を使うということを、この部会で決議をするというような性格の話でもないとは思うわけです。ただ、いろいろな人がいろいろな意味でこの税の言葉を使っておられますので、同じニュアンスで語っていても言葉や用語が違う場合と、同じ表現の言葉や用語を使っていても、全く思い入れが別でニュアンスが違うという場合がり、これは対話を甚だしく損ねるものです。そこでリオ宣言で言われている定義が国際的にも相場観ということになっているとするならば、リオ宣言の第15原則で言われているようなニュアンスで言葉を使うときには、我が国政府の公定訳として使われる用語をそのまま使っていってはどうかというご提案だと思うんですね。できればご提案通りにしていただいた方がいいと思います。
 ところどころで「予防原則」という言葉が出てくるんですが、実は先ほどのご説明の附属資料の中ではかなり簡略化されていて、検討会報告というのも要旨だけしか出てないんですが、その報告書の中にはもっと大事な部分があって、「予防的取組方法」とか「予防原則」とか「予防的方策」と、色々に異なる言葉を使われていても、国際的な文書の中ではそんなに中身は違っていないんだという点です。つまり、公文書で使われている用語には色々な用語があるけれども、あまり違うニュアンスでは使われていない、表現方法が違うだけだということが言われているわけです。その辺は非常に大事な点だと思います。
 つまり、「予防原則」という言葉を使う場合は、特に何かの意味を付加して使うということが国際社会で行われているわけではない。ただ、ある種の誤解を招く恐れがあるというので、そういう言葉を使えという主張に対してネガティブな反応が出て、妥協の結果こういう言葉になるというような場面もないわけではないけれども、私が読んだ限り検討会の報告書では、言葉の使い方と中身とはそんなにずれていないと言われています。であるならば、ここでこういう用語を使うことにした方が誤解も少ないし、さまざまな思い込みによって付加的な意味を特にそこに盛り込むということでの混乱を起こさなくて済むだろう、こういうことだろうと理解をしております。
 私の検討会報告の読み方が間違っていたら申し訳ありません。
 追加的に補足できれば事務局で補足してください。

○上田総務課課長補佐 補足するところはほとんどございません。一点だけ言えば、すべての場所でこれを絶対に使うんだということは特に言わなくてもというのは、まさにおっしゃるとおりで、政府の文書の中でも、国際交渉に引きずられてそれをそのまま引用すると、「予防原則」というところに付言せざるを得ないところは、あえて上書きするようなことなく自然にやっていくと。ただ、総論的に抽象概念でいくときには「予防的な取組方法」ということかなという感じで書こうと思っております。
 以上です。

○鈴木部会長 では、高橋委員。

○高橋委員 ある環境雑誌でこの問題の特集がありまして、私、論文を書かされました関係で、ちょっと発言させていただきたいんですが、「未然防止」と「予防原則」という言葉が、ドイツで使われている場合はかなり違う内容を持っていると思います。ドイツ語の影響が大きい環境法では違う使い方もしているということで、誤解を生ずる可能性がある概念であります。そういう意味で、浅野先生がおっしゃったように適用場面を明確にして、政府の文書として「予防的な取組方法」というのを使われているのであれば、そういうことを意識して使われるのがいいのではないかと思います。
 その観点で言いますと、このアプローチは非常に狭い。重要な原則ですが、適用範囲が狭い。つまり、科学的なリスクが不確実なときに適用されるという意味で視点が狭い原則で、かつ、環境に限らない食品安全とか、そういうものにも適用される。なおかつ、環境にもある場面では適用できると。こういう原則であるということをどこかに、定義は要らないと思いますが、そういう意識をされた書き方をされるのが一番いいのではないかと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、久保田委員。

○久保田委員 言葉の定義とか使い方というのは、勉強不足でこちらだと言い切るほど意見を持っているわけではありませんので、逆にご質問をしたいと思います。例えばこれまでのオゾンの問題とかHIVの問題とか薬の問題とかいろいろあるんでしょうけれども、このことをもう少しはっきりとした政策なり考え方の主軸に置いてやれば、こういうことが防げたのにというような、具体的な過去の経験の中で、反省といったらおかしいんですが、具体的にこういうことをやれば手は打てたのではないかみたいなことの検証と言いますか、そういうことが具体的にあるのでしょうか。
 または、そういうことをやった上で、4つの考え方という大きな柱づけに、既に第二次の中では位置づけられているわけですが、そういう現実の問題の検証というレベルで見たときに、これをどの程度に位置付けるべきなのかと。一方で、一人歩きして濫用してというようなことにならないようにというようなことも含めて、経過がわかりましたら、教えていただきたいと思っております。

○浅野委員 ちょっといいですか。

○鈴木部会長 簡単にお願いいたします。

○浅野委員 第二次環境基本計画の段階ではこの言葉はそんなに突き詰めて使っていなかったということははっきりしています。我が国は公害経験がありますから、公害時代の反省というようなところでこの言葉を使っていたと言えます。しかし、それと共にリスク管理の考え方というものも出しているんですけれども、その後の国際的な「予防的取組」とか「予防原則」という言葉の流れを見ると、ご指摘されるようにリスクマネジメントと結びつく概念ですから。第二次計画ではその辺がちょっと曖昧であったと思っています。
 ですから、今まで使っていた意味での「予防的な方策」という言葉の検証ということになると、ちょっとどうかなという気はしますが、最近のホットな話としては、事務局からもお答えいただければいいわけですが、環境省と厚生労働省がアスベスト問題で検証をしたときに、環境省側のペーパーは「予防的方策」というキーワードを使って検証をしており、ある段階での取組がこの面から見てどうかということをやっていますから、この計画の中にそれをもろに書くかどうかは別として、こういう意味での使い方としてはこれまでの我が国の政策はどうであったか、特にアスベストではどうであったかというような議論が行われています。
 このレポートは既に他の部会では配られていることですから、この部会にも参考資料として、事務局が提供されてはどうかと思います。

○鈴木部会長 事象を上げると山ほど出てくるのではないかと思います。
 どうでしょうか、今、札を立てておられる方々のご意見を。星野委員から。

○久保田委員 今すぐということではございません。

○鈴木部会長 今、浅野先生がおっしゃいましたように、資料があるようでしたら、また提供していただくということで。

○星野委員 私の狭い経験から申し上げたいんですが、リオ宣言は1992年ですね、そのころはブトロス・ガリが国連の事務総長をやっていたと思いますけれども、彼は、"road to peace"、「平和への道」というのをつくりまして、その中で「予防外交」という言葉が出てきたんです。その「予防外交」の原語は「プリディントル」なんですね、日本語風に言えば「プレベンティブ」ですね。「preventive diplomacy」というような話。これは「precaution」なんですね。"road to peace"とガリさんの時代なんですから、環境を国連会議に出した、こちらも多分すり合わせはしているんだと思うので。そうすると、ここでは一体どういう言葉を使っているのか。やっぱり「precautionary」ですか。
 そうすると日本語が悪いんですね、「予防的」という。「予防的」というと日本人の概念がこびりついて、「予防的」というのがあるから、すべて「予防的」「予防的」とやっちゃうと、私なんかは浅学非才だから、「予防的」というと非常にかたい意味にとっちゃうんですね。ところが、私は、きょうの最初発言いただいたときに、第二次計画は非常によかったと言っているのは、すべての分野に環境を配慮せよという号令をかけてくださったんですよね。それは環境的配慮そのものなのではないか。むしろ各国の方が遅れているのでありまして、我が方の方が進んでいるのであります、そういう意味では。もし本当にこれが喧々諤々の議論だとすればね。
 もちろん実務上の話があるから、浅野先生が言われたように、こういうところに使いなさいと、正確につくって法制局レベルでやることを私は反対しません、賛成なんですけれども、「予防的」という言葉を日本語で受けとめた人が悪いのではないかなと私は思うんですが、どうでしょう。これは私の感想です。

○鈴木部会長 私も星野委員のご意見に全く賛成なんですが、「予防」、「prevention」と、「precaution」は概念が全く違いますよね。そこのところを同じ言葉を使われるものですから、誤解を生むことがあって。しかも、「科学的確実性の欠如」なんていうと、すべての問題で科学的確実なものというのはほとんどないと言ってもいいぐらいの話が多くて、温暖化の問題であれ何であれ常に将来の予測なんていうのは、計算機を回せばできるけれども、何を予測しているのかわからない。
 そこは不確実であるから対策を取らないということに対する、我々の将来世代に対する責任みたいなところから、この「precaution」という言葉が出てきているんでしょうけれども、何かいい訳語はないでしょうかね。まさに不確実性に対する対応なんですよね。だから、「不確実性原則」というのもいいと思うんですけれども、そうするとまたちょっとずれてしまうところがあるので。「予防的な方策」であったり、「予防的な取組方法」であったり、それはそれとして使うんだけれども、どこかにきちんとわかる形でそれを説明しておくということなんでしょうかね。そういうようなことで考えていきたいと思います。
 先ほどの久保田委員のご質問に関しまして、上田さんからご説明を。

○上田総務課課長補佐 一点だけ補足させていただきます。浅野委員からご指摘のあったアスベストの件ですけれども、ことしの8月に政府全体でアスベスト問題の政府の過去の検証というものを公表しました。その中には、環境省が行ったもの、厚生省が行ったものとありまして、環境省が行ったものは、先ほどありましたように、完全な科学的確実性がなくても、深刻な被害をもたらす恐れがある場合には、対策を遅らせてはならないという考え方、すなわち予防的アプローチが環境省においても社会全体においても浸透していなかった、こういう前提のもとで分析をしているところであります。
 この環境省の分析をもとに、政府全体の多様な検証というペーパーをつくっておりますが、その中でもそこを採用して、「当時においては予防的アプローチが浸透していなかった」という文言を入れて分析をしているところであります。その他、諸外国でも、EUでもいろいろな予防原則に基づいて幾つか分析している事例集があるようで、そこでもアスベストは取り上げられております。
 すみません。この資料は公表資料で、もう既に出ているということなので、せっかくですから、次回の委員会のときに配付させていただければと思っております。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、「予防的な取組方法」に関しましては、法制局によって認知された言葉を、必要なところでは使い、またはそれに統一するということを考えない。しかしながら、これに関してはリオ宣言をリファーするかどうかは別にしまして、それなりの説明をどこかで加えておくということでよろしいでしょうか。
 そのほかに、重点分野をいろいろご検討いただいた上で、この場でご議論いただいた方がいいというような論点がございましたら、お願いしたいと思います。
 青木委員からペーパーが出ておりますが、これはどうでしょうか。よろしいですか。
 それでは、予定の時間よりも若干早いんですが、この議論はこのあたりで終わらせていただきたいと思います。
 「現状と課題」のところは、先ほど申し上げましたように、ご意見ございましたら、来週初めごろまでということですが、ファックスまたはメールで事務局にお寄せいただければと思います。それをベースにいたしまして、この中身は、全体ができ上がった後の方がいいかもしれませんが、私が事務局とともに案を作成させていただいて、後日またお諮りしたいと思っております。
 今の点につきましても、そういうことでファックスまたはメールでいただければと思います。それに基づいて総論部分の素案を作成させていただきます。
 前回の部会でご議論いただきました「重点分野の検討」につきましては、部会での議論を踏まえて修正をいたしておりますので、その報告と、環境基本計画第四部で各府省にその策定推進を図っている「環境配慮の方針」につきまして、各府省の策定状況を事務局が調査しております。これにつきまして、事務局から報告をお願いしたいと思います。資料4以降ですね。

○佐野環境計画課長 これまでも、部会長にまとめていただきました目次案、現状認識のところの構成につきまして、いろいろ的確なご指導をいただきました。特に最初のところでインパクトある、あるいは、この計画の主題は何であるかというようなところを、部会長からご指導いただいておりますので、ご相談を踏まえてまとめてまいりたいと思います。
 あるいは、目次の構成等も、表現ぶりのところはまだ一工夫いるのではないかというご指摘がございましたので、その辺も考えさせていただきます。それから、構成にわたるところでは、進行管理のところを前に持ってきてはどうかというご指摘もございましたが、これは検討させていただきます。
 それから、「現状と課題」につきましてもいろいろご指摘をいただきました。特に、今ご検討賜っております個別課題の検討につきまして、なるべく重複がないように、個別課題の検討に当たっている事務局の中では、全体構造でいうそもそもみたいなところから書き起こす必要はないかというふうにお願いしているんですが、適切な役割分担ができますように、原稿を工夫したいと思っております。
 それでは、基本計画をまとめていく上での次のポイントといたしまして、一つは資料4でございます。前回お諮りいたしました個別重要課題の検討のまとめ方の要領のところでございますが、前回、高橋委員より「各地方公共団体等のすべきこと」というような表現はよろしくないのではないかというご指摘をいただきまして、変えましたのは、資料4の2ページの8番でございます。
 先ほどの資料2の「踏まえるべき状況」のところでも申し述べましたように、地方分権なり行財政改革が進んでいく上で、国と地方の役割分担の新たな考え方が必要になっているということがございますので、そういったところを踏まえまして、「市町村、都道府県、国それぞれに期待される役割について、必要に応じ…」、「必要に応じ」というのは分野の性質において、例えば都道府県と市町村を分ける必要があるかないかというような分野によりますので、そういった分野の性質によりまして、「明らかにするように努めていただく」というふうにしたものでございまして、これに沿いまして取りまとめを進めさせていただきたいと思います。
 次に、これまでの議論で、特に本計画の進行管理に関係いたしまして、各府省における環境配慮の方針、あるいは、それに基づく取組がどうなっているのかというご指摘がございましたので、現況をまとめてまいりました。資料5-1が総括表でございまして、個々の府省がどうなっているかというのを、資料5-2に個表という格好で個別の状況をまとめております。
 おおむね現在の体制ですと、それぞれこういったものを個々の主体としてまとめているものが16府省、一番上にございます内閣府から私ども環境省まで16の塊がございます。少なくとも今年度、17年度に最後の1つが策定いただくことになっておりまして、上の16すべての府省等で環境配慮の方針の策定をしていただくことになっております。
 カバーしている分野でございますが、通常の経済活動の主体、例えば物資を購入したり、庁舎をつくったり、そういう分野はすべてのところが対象とすることとされております。環境に関する政策分野までこれがカバーしているというところは12でございます。1つは、府省の事務の性格によって、環境的な施策があるかどうかという府省の性格にもよろうかと存じます。
 その進捗状況の点検というところでございますが、現在できておりますのが15でございますけれども、そのうちの14で明文の点検の仕組みを持っておりますし、残る1省も点検を実施しておられるということでございます。
 それから、その公表につきましても、明文で公表すると書いておりますのは10でございますが、残りの4も実際には公表しておられるということでございます。
 それから、それを今後の施策に反映させるという局面では、9府省の環境配慮の方針の中に、そういったものにするという明文を持っております。
 本年度の点検はどうなっているかということですが、既に12府省で自主的な点検をやっていただいております。こういったかなり積極的な取組をしていただいておりますので、本計画におきましても、こういったものを適切に活用してまいりたいと思っております。
 そのほか、今、部会長からもご報告がございましたが、参考資料8に青木委員よりこういった形のご意見を賜っておりますので、ご報告をさせていただきます。
 もう1つ、私どもの青山にございますパートナーシッププラザ、プラザは国連大学の中にあって、ミーティングルームがその隣のビルに入っておりますが、そこで中間とりまとめのころから環境基本計画をテーマに、主にNPO等々の方々と意見交換を続けてまいっております。そういったところで出ましたご指摘、ご意見を参考資料9にまとめてご報告をさせていただいております。これも必要に応じましてご参照いただければ幸いでございます。
 以上でございます。

○鈴木部会長 それでは、ただいまのご報告につきまして、何かご質問等ございますでしょうか。
 環境配慮というのがどのレベルまで進んでいるのか、再生紙を使うぐらいは皆さんおやりになっているということのようなんですが、実際に事業をおやりになるときにどこまでお考えいただくか、だんだんこれが浸透していけばということかと思いますが。
 よろしいでしょうか。
 崎田委員、どうぞ。すみません、横だとなかなか目に入らなくて。

○崎田委員 今、ご説明いただいた資料4ですけれども、資料4の裏の8番に主体ごとに取り組むべきことについて、基本計画の中の書き方で、「国民、事業者、民間団体、地方公共団体、国というふうに分けて」というふうに整理をしてあります。分け方はこれでいいんですが、書いていくときにひとつきちんと配慮しなければいけないなと最近感じていることがあります。
 地方公共団体、自治体で環境の審議会とか、省エネルギーの計画を立てる審議会などをやると、商店街とか地域の中小の工場とかの中小事業者に対する対策と、大企業でたまたまその地域で事業をやってくださっているところと、やっていらっしゃる対策が全く違うんですね。そういう意味で、一言で事業者といっても、中小事業者あるいは地域事業者と大企業と、その辺のかなり明確にしたことを書いていかないと、取組が広がらないというか、全国に定着するという時代にその辺のきめ細やかさも必要なのではないかなというふうに、ここのところちょっと感じております。
 あと、各府省庁の環境配慮のことですけれども、一つひとつがこういうふうにきちんと取り組んでいらっしゃって、それの状況が見えてきたというのは大変すばらしいことなんですが、今後、視点としては、例えばそれぞれの省庁が担当していらっしゃることが地域社会の中ではかぶっていることも多いわけですので、それをみんなが共有しながらきちんと効果を最大に上げていくということが必要なんだと思うんですね。
 そういうそれぞれの省庁がいろいろやっていらっしゃる事業、あるいは、モデル的な取組の効果を最大限に生かすための情報の共有化とか連携とかいうことも非常に重要になってくるのではないかと思いまして、そういう視点も忘れずにいたいなと思って発言させていただきました。よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、具体的に主体ごとにというところはどういうふうに。事業者のところに大・中・小を含めるというわけにもいかないでしょうしね。

○佐野環境計画課長 今のご指摘はそのとおりでございまして、4行目のところで「とりあげる主体の分け方」等は、それぞれの分野の性格によっていただきたいとしておりまして、崎田委員にもご参加いただいています地域のところですと、例えば事業者、民間団体というところを、いわゆる企業とNGO、NPOのような団体、あるいは、農林業に携わっている方々というふうに、その性格に応じて分けると。
 今、崎田委員からご指摘いただきましたように、こういったところでそれぞれの課題において、そういった主体の方々の性格がいろいろ違いますので、適切なグループ分けをしていただきたいというふうにお願いをしております。

○鈴木部会長 それはそれぞれの検討会に徹底しているわけですね。

○佐野環境計画課長 はい、そのようにお願いをしているはずでございます。

○鈴木部会長 あとは、それぞれの各府省庁での検討結果を何らかの形で、二次情報的にもう少しオープンにしていくと、またそれもプレッシャーになって一層進めることができるかもしれませんが、この辺は環境省がおやりいただくというよりも、NPOあたりで監視していただく方がいいのかもしれませんね。
 よろしいでしょうか。
 それでは、ただいまのご報告を受けたということにさせていただきたいと思います。
 それでは、最後になりますが、何日か前に小池環境大臣が環境税についての具体案を公にされておられます。これにつきまして、事務局からご報告がございますので、お願いいたします。
 鎌形さん。

○鎌形環境経済課長 それでは、お手元の資料7でございます。最近の環境税をめぐる状況についてご報告をさせていただきます。
 温暖化対策を進めるための環境税につきましては、この総合政策部会、地球環境部会のもとに設置されております施策総合企画小委員会あるいは経済分析専門委員会において、それぞれご検討をいただいているところでございます。そうした中で、経済分析専門委員会の中間的な整理、あるいは、施策総合企画小委員会で地方ヒアリングをやっていただきました。こういったことも踏まえまして、年末の税制改正の議論に向けて環境省としての環境税の具体案を、この10月25日に大臣から公表させていただきました。その内容が資料7でございます。
 まず、1枚目、基本的考え方でございます。昨年に引き続いて具体的な案をご提案申し上げて、議論いただくという形をとっているわけでございますけれども、昨年との違いということでは、京都議定書が発効したということ。そして、それに向けて京都議定書目標達成計画を閣議決定したと、こういう状況の違いがございます。
 この京都議定書目標達成計画は具体的な対策を積み上げて削減を達成する道筋を示しております。住宅や建築物の省エネ、あるいは、クリーンエネルギー自動車の導入とか、さまざまな具体的な対策で何万トンを稼ぐという形で積み上げて道筋を示したものでございますけれども、これをどうやって政策的に裏づけて実現、実行していくかというのが最大の課題でございます。
 京都議定書の第1約束期間、2008年からございます、あと2年間余りということだと思いますけれども、そういった状況の中でこの計画に位置付けられた対策をより一層確実にしていくために、環境税はぜひとも必要なものということで、環境税創設の要望の具体的な案を示しているところでございます。
 環境税のコンセプトにつきましては、二酸化炭素の排出量に応じて幅広い主体にご負担をお願いすると。広く国民に対するメッセージを発していくと。それから、価格の効果などを通じて排出の削減を推し進める。さらには、計画の実施に当たって必要な安定的財源を確保する。こういったことをねらいとすると。この辺のコンセプトは、昨年来、私どもが考えてきたことを踏襲しているところでございます。
 さらに、中長期的には、こういった仕組みを市場の中に組み込むことで、ライフスタイルの変革、環境技術の促進、さらに新しい経済社会を具体化していく、こういった手法としての位置付けをしているわけでございます。
 今回の提案に当たっての留意事項でございますけれども、環境税の税収につきまして、緊急性の高い対策に用いるということで、それなりに絞ったものといたしました。また、仕組みを考えるに当たりまして、最近の原油価格高騰なども踏まえまして、国民負担や産業の国際競争力維持への配慮、さらには削減努力をした企業に対する軽減措置、こういったものを工夫したということでございます。
 それから、一番最後の○でございますが、現在、特別会計や特定財源のあり方についての検討が行われておりますが、地球温暖化対策の観点から2点、要望ということで、エネルギー課税等の税率の水準、これが下がるとCOの排出が増加するという関係がございますので、その維持を要望するということと、その財源につきましていろいろ議論がされた後に、されることになると思いますけれども、地球温暖化対策にも充てていただきたい。こういった要望を出しているということでございます。
 2ページ目にまいりまして、具体的な仕組みでございます。課税対象・課税段階につきましては、すべての化石燃料に対して広く薄く、二酸化炭素の排出量に応じてご負担をお願いする、こういったコンセプトでございます。
 ただ、化石燃料につきましては、その使用の場面はさまざまでございます。あるいは、流通形態もさまざまでございます。そういったことを踏まえまして、3つの類型を設けております。主に家庭・オフィスに使用されるガソリン、LPG、灯油といった燃料につきましては、非常に広範に数多くの人々に使われるということも踏まえまして、石油精製会社からの蔵出段階、上流課税という形にしております。
 それから、主に事業活動、工場などにおいて使用される燃料につきましては、石炭、天然ガスなどを掲げておりますが、大口排出者による申告納税をお願いするということにしております。逆に言いますと、小口につきましては課税されないという形になります。この大口の水準につきましては、省エネ法で燃料の使用量などを届け出るといった義務のかかる水準がございます。こういった水準をこれにあてはめていこうと考えております。
 それから、家庭も事業活動もすべて含めて広範に使用される電気、ガスの扱いでございますけれども、電気事業者などで使われます発電用燃料などに着目して、COの排出量に比例したご負担をお願いするという形にしております。
 それから、(注)でございます。以上が原則でございますけれども、ガソリン、軽油、ジェット燃料の扱いにつきましては、最近の原油価格の高騰、それから、既存税負担の状況と書いてございますが、これらの燃料につきましては、例えばガソリンですと揮発油税という形で個別に、他の燃料種に比較いたしまして、高水準の税金がかかっているという事情がございます。こういった状況なども踏まえまして、当分の間、適用を停止すると。一たん制度の中には上げますけれども、当分の間、この運用はしないという形の提案でございます。
 それから、(2)、税収額、税率でございます。税収額は緊急な温暖化対策に必要なものに充てるということを想定して、3,700億円ということでございます。昨年は4,900億円で提案させていただきました。それから、それに相当する税率でございますが、先ほどご説明したガソリン等の課税停止を前提として、炭素1トン当たり2,400円という税率でございます。これに応じまして、各燃料の税率が決まってくるわけでございますが、石炭であれば1キログラム当たり1.58円、電気はさまざまでございますが、全体でならしてみると1kWh当たり0.25円。ガソリンは当面適用停止ということでございますが、適用されれば1リットル当たり1.52円という形になります。
 次のページにまいりまして、各家庭の負担でございますが、電気、ガスなどはご家庭で使われております。これを全国的に平均いたしますと、1世帯当たり年間約2,100円。月額180円となります。ご家庭あるいは地域により少し差があることにはなろうかと思います。
 それから、税負担の軽減措置でございます。先ほど国民負担や国際競争力への配慮ということを申し上げましたが、3点の軽減措置を提案しております。
 1つは、一定の削減努力をした大口排出者に対する軽減ということでございまして、一定の削減努力、例えば5年間で排出原単位、効率を何パーセントか改善したというような基準を設けまして、そういった基準をクリアした大口排出者には、それを評価して、税を2分の1に軽減するとか、あるいは、その努力を前提にエネルギー多消費産業の場合にはさらに1割上乗せして6割軽減すると、こういった措置でございます。
 それから、鉄鋼等製造用の石炭、コークスなど。これは諸外国の例なとも参考にいたしまして、昨年も同様ですが、免税という扱いでございます。
 それから、灯油につきましては、幅広く使われるということ、それから、地域間格差でございます。寒冷地では使用量も多いということがございます。こういったことも踏まえまして、全体として税率を2分の1に軽減するという措置を講じるということでございます。
 それから、税収の使途でございます。全額を地球温暖化に充てて、温暖化対策を進めたいという考え方でございます。森林の整備・保全、自然エネルギーの普及促進、住宅・ビルの省エネ化などでございます。
 その使い方でございますけれども、昨年来、補助金のばらまきではないかというようなご批判もいろいろございました。今回、いろいろと検討いたしまして、2番目の○にございますように、地球温暖化対策を支援する税制優遇措置の財源。ほかの税を軽減していく、そういう減税財源にも充てていこうということを考えております。できる限りそういった減税財源に充てることで国民に還元する。政府がいたずらに肥大化するということではない、こういうような政策にしていきたいということでございます。
 それから、地方公共団体との関係でございますが、地方公共団体でさまざまな温暖化対策を進めていただいております。そういう意味で、この税収の一部を地方公共団体への譲与を考えたいと思っております。
 実施時期につきましては、できるだけ早い方がいいという事情もございますが、逆に言えば新しい税ということでもございますので、準備、国民への周知、あるいは、徴税側の準備ということもございます。そういう意味で、平成18年度の改正をお願いしておりますが、平成19年1月ということでございます。
 以上の仕組みに基づきまして、環境税のご負担をお願いした場合の効果・影響でございます。税による削減量は基準年比3.5%程度を見込んでいるということでございます。
 それから、経済への影響は軽微と考えておりまして、試算中でございますが、昨年は同じ税率で、かつ、ガソリンなどへの課税もございましたが、GDPにして年率0.01ポイント減ということでございました。
 3ページには、炭素1トン当たり2,400円の税率で、具体的に個々の燃料に引き移すとどうなるかということで、石炭からジェット燃料まで並べております。
 次のページは、先ほど申しました1世帯当たりの負担額(年間)でございますが、その燃料種別はどれぐらいかという内訳でございます。例えば、灯油については1世帯当たり209円となっておりますが、寒冷地ではこういったものも少し大きくなろうかということでございます。
 それから、一番後ろが税収の使い道のイメージということで、森林、住宅・ビルの省エネ、自然エネルギーなどを掲げております。例えば、住宅やビルのところをこらんいただきますと、減税という文字があるかと思います。こういった形で、単純に補助金という形ではなくて、減税財源に充てるということも中心に考えてきたということでございます。
 こういった案を具体的に提案させていただきまして、議論いただくということでございますが、政府税調におきましても、一昨日、環境税をテーマにご議論いただきました。月末のまとめに向けてさらに議論を進めていかれると思います。それから、与党におきましても、年末の税調でご議論いただくことになろうかと思います。
 以上、ご報告とさせていただきます。

○鈴木部会長 これはこういう形で進んでいるということで、この総合政策部会でご紹介いただいたということでございます。こんな額では少ないのではないかとかいろいろご意見もあろうかと思いますが、今後、税調、与党の税調も含めてどういうふうに進んでいくか、関心を持って見守っていけばよろしいかと思います。
 それでは、本日の予定の時間を大幅に短縮できて……。

○高橋委員 すみません。その他ということで一点だけ。

○鈴木部会長 どうぞ。

○高橋委員 環境税とか、環境基本計画の策定とか、いろいろお忙しいということでこんなこと申し上げて忸怩たる思いがあるんですが、道州制の問題について申し上げたいと思います。環境基本計画でも役割分担という話が出ていますけれども、私自身、最近あまり地方自治制度について詳しくやっているわけではないんですが、ある研究会で道州制の問題について報告せよということで調べてみましたところ、政府の中では、事務局であります地方制度調査会がかなり議論していて、道州制になったら環境を含めた省庁の事務がどうなるかのようなシミュレーションまで既にやっている段階なようです。
 来年3月が地方制度調査会の任期切れでございますので、かなり具体的な道州制についての進行スケジュール案みたいなものが出てくるように私は危惧しております。そういう意味では、そういう形で既に事務のシミュレーションまでやられているような段階で、環境省として自らの事務についてどのように、そういう改革について見識を持っているのかということを積極的に検討し、打ち出していくことが必要になってくるのではないか思います。内部的にやられているんだろうとは思いますが、外から見えませんので、一言、その辺についてのご検討を進めていただければということを、どこで言えばいいのかということなんですが、この場で申し上げたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 新しい基本計画にその辺の話をどう織り込んでいくかということが、ここではどこかで考えなくてはいけないんでしょうが、先ほど来地方の重要性ということを非常に強くこれから訴えていくときに、そこに地方というのが、例えば圏域というんでしょうか、大きな単位での地方も含めて考えていくのか。そしてまた、環境省としては地方事務所が幾つかできていくところですから、その辺も絡めて具体的に何か。それを書き込むかどうかということではなくて、それが読み取れるようなところを、具体的な今後の施策のところで記述しておくと、そういうことなんでしょうかね。
 これに関しては環境省の方で何か……。

○佐野環境計画課長 これから策定します基本計画には、決まってないわけですから、道州制になることを前提とし施策を何か書くということではなかろうかと存じますけれども、そういった検討がなされていることも視野に入れて、国と地方公共団体が、現下のそれぞれのいろいろな分野の課題に対応していくのに、どういう役割分担をしていったらよいのかということは重要な課題として検討してまいるということであろうと思います。

○鈴木部会長 地方分権化の問題と補助金等の仕組みが変わっていくということも含めて、今後、地方と中央の関係とかいろいろ難しい不透明な部分もあろうかと思いますけれども、これから5年間の計画ですから、その間にある何となく方向が変わっていきそうなところは、それに対応した書き方をどこかに仕込んでおくということは必要かもしれませんね。その辺は具体的な文章作成段階の検討できればと思っております。
 大変大事なご指摘をありがとうございました。
 それでは、本総合政策部会はこれで終了させていただきたいと思いますが、事務局から今後の予定等につきまして。これから回数を重ねてご議論いただかなければいけない機会が増えてまいりますので、よろしくお願いいたします。

○佐野環境計画課長 今、部会長におっしゃっていただきましたように、大変頻回の開催になりまして、恐縮しているところでございます。基本計画の検討につきましては、次回以降、集中審議みたいな形で11月24日午後、25日午後、12月1日の午前、それから12月9日の午後というふうに開催をお願いしております。ご案内を差し上げていると思いますが、ここで現在それぞれお願いしております各課題ごとの検討の検討結果をご報告して、総合政策部会としてご審議いただくというふうにいたしたいと予定しております。
 これももう文書でまいっていると思いますが、順番としては、11月24日の回が化学物質と水循環と人づくり・地域づくり、25日の回が地球温暖化と生物多様性、市場、それから、12月1日が都市の大気環境、国際的枠組み・ルール、12月9日の最後の回が循環型社会、物質循環と技術、その他長期的手法・情報等、プラス、今回の目次に書いております総論の部分というふうに、順次ご報告をしてお諮りさせていただければと思っております。
 特に、先生方におかれましては、各個別の分野の審議にご参画いただきました分野、あるいはご専門の分野につきましては、日程をご参照いただきまして、その回にはご参加いただきご指導をお願いしたいと存じます。

○鈴木部会長 よろしいでしょうか。

○崎田委員 すみません。先ほどのその他のときに発言したかったんですが、一テンポ遅れて申しわけありません。先ほど環境税のお話が出ていたんですが、先日、私は地球環境部会の検討にオブザーバー参加をさせていただきました。ありがとうございます。そのときの先生方の熱心なご発言を伺っていて、例えば50年後にCO排出量を半減するというのが世界の方向性であるというような、一種の危機感がきちんと伝わっていくことがすごく大事なのではないかと思っていました。
 環境税のお話などもありましたが、全体的な社会をみんなで変えていくんだという危機感、あるいは、前向きなポジティブなメッセージがちゃんと伝わるような形でまとまっていけばいいなと大変強く思いました。
 一言。ありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 大事なところだと思います。
 それでは、本日の総合政策部会はこれで終了させていただきたいと思います。どうもお忙しいところをありがとうございました。

午後0時14分閉会

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