中央環境審議会総合政策部会(第29回)議事録

開催日時

平成17年6月30日(木)10:01~12:32

開催場所

経済産業省別館10階1028号会議室

出席委員

鈴木基之部会長、崎田裕子委員、佐和隆光委員、高橋滋委員、服部拓也委員、藤井絢子委員、青木保之委員、浅野直人委員、天野明弘委員、石坂匡身委員、江頭基子委員、川上隆朗委員、久保田泰雄委員、猿渡辰彦委員、塩田澄夫委員、善養寺幸子委員、武田善行委員、田中充委員、鳥井弘之委員、永里善彦委員、馬場久萬男委員、速水亨委員、福川伸次委員、星野進保委員、渡辺修委員

議事次第

開会

議事

第二次環境基本計画の見直しについて
第三次環境基本計画策定に向けた考え方について

その他

閉会

配付資料

資料 第三次環境基本計画策定に向けた考え方(案)
(計画策定に向けた中間とりまとめ)
参考資料1 第二次環境基本計画の見直しスケジュール(案)
参考資料2 今後の検討方法について(案)
参考資料3 第28回中央環境審議会総合政策部会議事録
参考資料4 中央環境審議会総合政策部会名簿

議事録

午後10時01分開会

○苦瀬計画官 それでは、定刻でございますので、まだ若干お見えでない先生方もいらっしゃいますが、議事の前にお手元の配布資料のご確認をお願いしたいと存じます。
 配布資料の読み上げをさせていただきます。資料といたしまして、「第三次環境基本計画策定に向けた考え方(案)(計画策定に向けた中間とりまとめ)」。それから、参考資料といたしまして、参考資料1、「第二次環境基本計画の見直しスケジュール(案)」、参考資料2、「今後の検討方法について」、参考資料3、「第28回中央環境審議会総合政策部会議事録」、参考資料4、「中央環境審議会総合政策部会名簿」でございます。ほかに、机上に、会議後回収させていただきますが、環境基本計画等関係の冊子を置いてございます。
 それでは、鈴木部会長、よろしくお願いいたします。

開会

○鈴木部会長 それでは、ただいまから第29回の中央環境審議会総合政策部会を開催したいと思います。
 まず、総合政策部会の委員について、交代がありましたので、事務局の方から紹介をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 はい。これまで総合政策部会の委員としてご参画をいただいておりました桝本晃章電機事業連合会副会長が6月28日をもって退任をされまして、同日付で、同じく社団法人日本経済団体連合会環境安全委員会地球環境部会長の服部拓也様が委員に選任されました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○鈴木部会長 以上のようなことでございます。服部委員、どうぞよろしくお願い申し上げます。

議事
第二次環境基本計画の見直しについて
第三次環境基本計画策定に向けた考え方について

○鈴木部会長 それでは、第二次環境基本計画の見直しについての審議に入りたいと思います。前回以降のご議論を受けまして、本日ここに第三次計画策定に向けた考え方素案、それから今後の検討方法等をご議論いただくということでございますが。望むらくは、今回のご議論をいただいた上で、この案をもって、今回の決定をもちまして、夏の間いろいろな各方面からのご議論をいただく、そういうことに進みたいと思っております。
 事務局の方に修正していただきました第三次環境基本計画策定に向けた考え方素案、これをご説明いただきまして、ご議論いただきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、まず、この「第三次環境基本計画策定に向けた考え方(計画策定に向けた中間とりまとめ)」につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 はい、ご説明をさせていただきます。前回の部会からいろいろなご指摘を賜りまして、またその後書面をもちましてご意見をいただきました委員もいらっしゃいまして、それを踏まえまして検討したものでございます。
 「資料」とあるものの次に、「資料(参考)」となっておりますものがございます。こちらが実は前回から変わった点につきましてアンダーラインを引いたり削除したところに削除線を引いたりしたものでございますので。こちらの方が前回から変わったところがわかりやすいかと存じますので、こちらによりましてご説明をさせていただきたいと思います。
 一番表でございますが、いきなりアンダーラインを引いたところが出てまいりまして、前回お諮りしました文章全体の構造というか、筋道立てというのがかなりわかりにくいと私どもの方でも反省をいたしまして、それぞれの場所場所、あるいはこの文章全体がどういう性格のものなのかというものをなるべくわかりやすく説明を加えてございます。
 この1ページとしてございます1枚目にございますのは、今回つくりましたこの文書が、これは第三次環境基本計画に記述する具体的な内容の検討に当たって、ここへまとめていただきましたような考え方に沿って行うという考え方をまとめたものだという性格を示したというものでございます。
 お開けいただきますと、何ヶ所かアンダーラインを引いたところが出てまいります。前回の部会から私どもの方でも文章を大分見直しまして、なるべく肩肘を張らないで平易な文章になるように努めたつもりでございますが、まだまだであろうかとは思いますが。その一番上にございますように、割合と細かく細々言葉を直しておりますようなのが主にそういった趣旨からの修正でございます。
 2ページの真ん中ぐらいに数行加えておりますが、ここは前回ご指摘もございましたように、現在の状況等を踏まえた問題意識のようなものを少し書き込んだつもりでございます。
 それから、2ページから3ページにかけましての[1]、[2]、[3]ということろ、これも前回のご指摘を踏まえまして、1つはそれぞれの最後の結論といいますか、末尾のところの平仄が1と2と3と合ってないのではないかというようなご指摘もありまして、ここは物の面、心の面、それから将来世代の面というものそれぞれについてこういった観点から環境の適切に守っていく必要があるという形に揃えました。
 それから、内容的に前回若干物質的な環境の恵みということと、それからスピリチュアルな面というところがかなり若干混乱していた部分がございますので、そこを整理をし直したという部分がございます。
 それから、[3]のところでは、例えば「残した」というのがありますと、これだと何か将来世代に私たちの使い残しみたいなものを送るという意味かというようなご指摘もございましたので、そういうことではないように整理をいたしました。
 3ページの一番最後の○に、今回の見直しでつくられます計画は21世紀最初の環境基本計画であるので、21世紀が「環境の世紀」になるようにという趣旨の基本的な考え方を加えてございます。
 おめくりいただきまして4ページでございます。4ページの大きな漢数字の二の下にいわば頭書きをつけてございまして、これも二に書いてございますことが踏まえるべき現状と課題であるということと。それから、ここにつきましては、今後の個別課題の検討を通じまして見えてまいりました今後踏まえるべき点につきましてはさらに書き加えていくのだということを明らかにしてございます。
 右側の5ページにまいりまして、2の環境の現状というところの頭に、これも現在の地球環境につきましての問題意識ということを書いておくべきであるというご指摘がございまして、その趣旨の記述を加えてございます。これらのところにつきましては、今後の具体の基本計画の中身の検討に即しまして、また踏まえるべき点を加えてまいるということになろうかと存じます。
 それから、またおめくりいただきまして、7ページの漢数字の三番でございます。ここも、まず頭書きとして、この三のいうところは何かというところで、今後の環境政策の課題に当たり、重視すべき方向なのであるという趣旨を明らかにして、それが一くくりにすればこういったことであると。これそれぞれは下の算数字のところの見出しをもってきたものでございますが、そういった形でここの章の趣旨をわかりやすく示した。
 それから、実はこの1、2、3、4、5、6のタイトルにつきましても、趣旨は変えていないつもりでございますが、わかりやすいように若干直してございます。それから、実は前回と比べて6番というのが1つ増えておりまして、これの考え方につきましては、そこの場所でご説明をさせていただきます。
 8ページにまいりますと、ここでは環境と経済ということについての考え方を述べてあるところでございますが。ここでやはり環境税というもの、こういったものが今後の課題を行う上で1つの重要なポイントであるということを明らかにした方がいいということで、環境税についての記述を加えております。非常に行数がいっぱい加わっておりますが、これ実は現行の環境基本計画、同じものが30ページにございます。お手元の現行計画の冊子の30ページにございますが、現行の環境計画の記述でございます。現在の、現時点での環境税というものの考え方というのはおおむねこういう格好になってございまして、今後環境税の検討、またこちらでも総合政策部会と地球環境部会と方とに小委員会を設けましてご議論いただいているところでございますので、今後の検討の進展に沿いまして、その具体の新しい環境基本計画においてはどういうふうに記述すべきかということになってまいると存じます。
 その下の黒ポツ、下から3番目のポツでございますが、拡大生産者責任につきまして言及したところにつきまして、その製造者以外に市場への投入をする者というような者の役割もあるのではないかというご指摘をいただきまして、入れてございます。
 それから、次へ大きく線が入っておりますのが10ページでございます。ここにつきましては、各経済主体、特に事業者の環境への取組をどうやって進めていくかということにつきまして、事業者の取組は既にもっと進んでいるのではないかと、そういったものを生かしていくという視点が必要ではないかといった前回のご指定を踏まえまして、1項目加えております。
 それから、次に大きく線が入ってございますのが、10ページの一番下。環境的側面、経済的側面、社会的側面がという○のところでございます。ここも、ここの部分についてどういった趣旨がポイントなのかということをわかりやすくしようということでございまして……

○鈴木部会長 ページがずれてますね。

○佐野環境計画課長 すみません。私、ただいま資料の参考という格好で、同じような資料が2つついておると思います。ただいまご説明しておりますのは10ページの上でございます。申し訳ございませんでした。
 10ページの一番上に環境的側面、経済的側面、社会的側面がという○がございます。ここの部分でございます。申し訳ございませんでした。ここの○の趣旨についてひとつわかりやすく示そうということで、これまでの○、特に1番の一番上の○では主に環境と経済の好循環を実現するために、制度面あるいは技術面から環境の効率性、経済が発展しても環境負荷が増えないように効率性をよくする、そういう切り口から主に必要なことを述べておるだけでございますが。ここの○ではそれに加えていわゆるライフスタイルを考え直そうということが必要なのではないか、そういうことをここは論ずる趣旨だという趣旨を加えてございます。ここの中には、米国の例等を紹介しておりますが、我が国におきましても「もったいない」というような考え方があろうということであろうかと。それから、ご指摘をいただきましたこういったものを進めていくためには技術あるいは地域のコミュニティといったようなものが重要だというご指摘を加えております。
 それから、算数字の2番、これは主に国土のところでございますが、これはわかりやすくという観点から言葉を加えてございます。
 それから、11ページの下半分ぐらいからであります算数字の3番でございますが、これもこれまでいろいろご指摘をいただいたところございまして、まずはその科学的知見の充実、それから技術面、環境負荷の削減に関する技術開発、ここの重要性というのをまずはっきり書いておくべきであろうということ、これをまず大事だと、技術開発が大事だということを受けまして、その上で、そのために行政のとるべき方法といったようなものについて加えてございます。
 それから、4番目、資料でございますと12ページの下の方からでございますが。算数字の4番目につきましては、13ページの右上ぐらいの方に数行アンダーラインが入って加わってございますが。これは前回の部会におきまして国の役割、地方公共団体の役割というものをどういうふうに考えるべきかという幾つかご指摘をいただいたところでございますので、それに沿いましてもう一度整理をし直しまして、国の果たすべき役割というのはナショナルミニマムの確保等、国全体や地球規模の視点からの基本的なルールというようなものであろう。その際にも、現場に根ざした判断になるように地方公共団体の取組を参考にすることが必要であろう。それから、例えば民間における自主的に設けられた基準やガイドライン等々との連携という考え方も必要であろう。こういったふうに前回のご議論に則しましてもう一度整理をいたしております。
 それから、13ページの下の方に、施策決定プロセスという○がございますが、ここの14ページに入りましたところにおきまして、施策の実施段階あるいは事後段階での評価プロセスも重要であるというご指摘を踏まえまして加えてございます。
 それから、次に、14ページからの国際的という算数字の5でございますけれども。14ページの下の方にございます、アンダーラインが加わっておりますが。ここでは我が国と特にアジア圏につきまして経済での結びつきということを述べたわけでございますが、加えて、例えば東アジアでございますと渡り鳥が渡ってくるというような環境面そのものの結びつきも重要であるというご指摘を踏まえております。それから、同じ国際的な観点からいえば、貧困と環境問題の両方の同時的な開発といったようなものの重要性というご指摘もいただきましたので加えております。
 15ページに入りましての○、国際的なルールづくりという○がございまして。そこでは、貿易に関しましてのこちらの専門委員会等のご提言も踏まえまして、環境保全と貿易の両立、相互指示性という表現をしていると思いますが、どちらもお互いの関係において成り立っていくようにという趣旨を加えております。
 それで、15ページの下の方に6番というのが出てまいっております。これは前回までにいただきました議論を踏まえまして、また省内でも議論をさせていただきまして、やはりこういった、後で出てまいりますが、この計画の視野にしておりますようなスパンよりさらに長期のスパン、例えば50年というのが諸外国の例にもあるようでございますが、そういったスパンでの長期的な視野あるいはその展望といったようなものが重要ではないかというその重要性の指摘を1つの柱として設けております。これに沿いましての施策の考え方のようなものにつきましては、後ろの方でまた文章を立てておりましてご説明をさせていただきます。
 めくっていただきまして、17ページからが、それでは、こういった基本的な考え方を受けまして、この新しい基本計画において立てるべき重点分野、あるいは重点的な取組をどうするのかという、いわばここは新しく個別分野の検討におけます仕様に当たるようなところでございます。そこで、まず、重点分野というものの趣旨を、これも何を言いたくてこういう文章をつくっているのかがわかりにくいうところがございましたので、ここで書いてあるのは第2次基本計画に引き続いて当面優先的に取り組む重点分野を示して、今後の具体的な取り組みの方法を示したものだという記述を加えております。
 それで、それぞれの分野の記述でどうしてほしいか。1つはもちろん前後、漢数字の三に述べた考え方を踏まえていただきたいのだという当たり前のことでありますが、むしろ三と四の関係はそういうふうなものだということを示しますとともに、黒字のポツが幾つか並んでおりますが、これは実は前回でございますと資料2、議論の進め方という資料に実は書いてございましてご説明をしたところでございますが。ここはペーパーが分かれておりますとわかりにくいと。こういう大事なことはここの方向として書いてないのはやはりよろしくないのではないかというご指摘を前回賜りまして、資料2にありました趣旨でございますが、ここへ1つにまとめて移してきております。それぞれの重点分野の検討におきましては、記述に当たって、それぞれの分野における中長期的な目標施策の基本的な方向、重点的に取り組むべき事項等を示すものでございます。
 それから、そういった重点的に取り組むべき事項としては、これは前回現行計画のフォローアップの際にもご指摘を賜りましたように、国、地方公共団体、事業者、国民等々のそれぞれの主体ごとに取り組むことが望まれる行動と、それを実現するために政府のとるべき施策を明らかにするという考え方。それぞれの分野ごとに目標の達成状況、取り組み状況を把握するための指標について検討を行うべきであること、こういったところを前回の資料2のところから移してございます。
 それから、これもご議論のあったところでございますが、それらを総合的に評価するための指標。今、ありますものにつきましても今年期間がございますので、この個別分野におけます検討と平行する形で検討をいたしたいというふうなことを示してございます。  資料18ページにまいりますと、では、個別の分野の考え方をどうするかという説明を加えてございます。前回ご指摘にありましたこの私どもの個別的分野、すぐ縦割りと呼んでしまうんですが、この分野の考え方がどうして出てきたのかという説明がないではないかというでご指摘を前回賜りました。これにつきましては、基本的に第二次基本計画における分野を継承するものの、ヒートアイランド問題というような現行計画の制度ではとらえきれない課題もあるということから少し整理をしたといういうものであるという趣旨の説明を述べております。
 それから、算数字の4番の方へまいりますと、これは横断的な分野である。これはどういうことかというと、漢数字の三番の展開の方向、これまで17ページまでに述べてまいりました重要な考え方の内容を実現に移すための分野横断的な取組や政策手段を示すのだという趣旨をまたここから頭書きで書きまして。タイトルもなるべくわかりやすくということで、趣旨は変えておらないつもりでございますが、修正をいたしております。
 [7]の市場というところでございますが、資料でございますと19ページの上の方でございます。ここにつきましては、前のページの方にそれぞれの事業者さんが、この計画のスパンである20年といったような期間に当たってその環境の保全に関する事業活動をそれこそ持続的に継続できるようにどういったことが必要かということにつきまして前回幾つかご指摘をいただいたところでございますので、そういったものを加えてございます。
 それから、[8]、人づくり・地域づくりというようなところにつきましても、例えば環境そのものを専門になさるのではなく、個別、それぞれのほかの専門分野を持ってらっしゃる方に環境の人づくり・地域づくりを助けていただくための教育というとおこがましいですが、勉強していただく、それも重要だというご指摘がありまして、これを加えてございます。
 それから、資料でいきますと21ページに入っているところでございますが、いわゆる一番狭い、小さい主体としての地域コミュニティというところではとらえきれない例えば流域の管理あるいは里山保全活動といったような局面においてもコミュニティというのが重要ではないかというご指摘がございまして、それを加えてございます。
 それから、手法・情報・技術というようなところにつきましても、9番につきましても幾つか書き方を加えております。
 先ほど申し上げましたように、50年といったような非常にロングタームの展望の必要があるといったような基本的考え方をなしましてこういった調査研究を行う、あるいは50年といった期間にわたるような展望を示す必要があるという重要性をまず述べております。
 それから、そういったことに関しまして、そういうロングスパンでのデータの蓄積と把握といったようなものも重要であるという趣旨のことを述べております。
 それから、20ページの下の方では、やはり対策面における技術開発の重要性ということを、これも明示をする形で出してございます。
 最後、一番後ろ、22ページのところにページを送っていただきます。これは最後、現行基本計画におきましても第4部という形で、クリーム色の冊子では138ページのところから2ページほどにわたって書いてあるのでございますが、計画の効果的実施のための方策という形で、例えばフォローアップの考え方であるとか進行管理の考え方であるとかといったようなものを述べてございますので、今回の計画においてもそういったのはきちんと検討して必要な記述を設けるべきであるという基本的な考え方、こういうことも今回ちゃんとやるんだよと、趣旨のところもやります、趣旨の記述を設けたものでございます。
 以上、前回のご議論を踏まえまして修正をした点でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、この基本計画策定に向けた考え方につきまして、本日ご議論いただき、固めたいということでございますが。時間も限られておりますので、ただいまの事務局からのご説明につきまして、まず前半の30分ぐらいを使いまして、この番号でいいますと三番まで、今の資料で16ページまでの部分ですね、現状認識と展開の方向、ここの部分につきましてご議論いただき、また30分を使いまして重点的な取組、重点分野で検討すべき内容等についてご議論いただきたいと思っております。それを終わりましてから若干休憩をはさみ、全体を通してのまたご議論に戻りたい、こういうふうに考えておりますので、ご協力をお願いしたいと思います。
 それでは、前半30分を使います議論、問題、現状認識と、それから展開の方向性、17ページまでの、16ページですか、までのところにつきましていろいろご質問あるいはご意見おありの方は名札を立てていただきたいと思います。
 いろいろとご意見をいただきまして、回っていくとだんだん後の方で後出しジャンケンがあるということで、最初に立てていただいた方に限ってご意見をいただくようにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは、この段階の方に限らせていただきたいと思います。今回はどうでしょうか、そちら側から、星野委員の方からお願いいたしましょうか。

○星野委員 どうもありがとうございます。全体に事務方が一生懸命努力している気持ちが大変よくわかったわけで、全体はいいとかそういう意味合いではなくて。ただ、きょう修正された部分で幾つか気になって、皮肉な見方をするとどうなんだろうかという観点でちょっと意見を述べさせていただきますと。
 2ページの7行ぐらいアンダーラインでつけ足してもらったところがあります。上から10段目ぐらいでしょうか。「特に、今日では、」以下なんですけれども。特に今日では云々、解決が求められていると、これはまあ常々言っていることですからいいんですが、以下なんです。「また、現在、日本社会は人口が減少するというこれまでにない局面迎えている。経済状況に関しても、経済が大きく成長することによって国民が比較的均一に恩恵を受けるということが期待される、という状況ではなくなってきている。このような状況を受け、現在の日本は、今後の社会、経済のあり方について長期的視野を持って考えなければならない状況にある。」というんですけれども。人口が減少したり、いわゆるGNPがそんなに高くならないということは自然科学に対しては負荷が小さくなる、かからないことなのでいいことなんですよね、多分。だけれども、最後、「今後の社会、経済のあり方について長期的視野を持って考えなければならない状況にある。」というのは、一体どういうことを考えているのか、ここで筆者は何を考えているのかというのが非常に疑問になるんですね。つまり、もう何もしなくてもいいということを言いたいのか、そうなったら後ほど出てくる環境税なんて触れない方がいいだろうと思いますし。しかしながら、そうではなくて、価値観が変わっていくんだと、こういう時代には価値観の位置が変化していくわけだから、その価値観の中にいわゆる我々を取り巻く広い意味の環境、そういうようなものとむしろ一体になっていく方がGNPでワイワイ騒いでいた時代よりはむしろ望ましい時代をこれから迎えるんだから頑張ろうではないかとか、そういうことが入っているのならわかるんだけれども。そうではなくて、これだけだったらもう環境問題なんてやらない方がいいじゃないと、こういうことを言われかねないのではないかというふうに思いました。
 以上です。

○鈴木部会長 いろいろ手を加えていただいたところも十分にまだ意を尽くせないところもあるかと思いますが、趣旨はやはりおっしゃいましたように、正しいパラダイムのシフトを考えていかなければいけない、そういうことが趣旨にあるんだと思いますが。なかなか明示的に書きにくいということもあってこんな書き方になっている面もあると思います。その辺は少し後ほどこちらの方で検討させていただきたいと思います。
 それでは、久保田委員。

○久保田委員 細かい点で言えば、7ページの環境政策の今後の展開の方向における見出しですね。4番目、4.ですが、それは具体的には12ページの見出しということになっていますが。ここの表記と17ページの表記といろいろなパターンが出ていますので合わせた方がいいのではないかと。「国、地方公共団体、国民」となっていますが、17ページの方はここに「事業者」あるいは「民間団体」ですか、京都議定書の目標達成計画では確か「国、地方公共団体、事業者、国民」というような表記になっていたのではないかと思いますが。要は社会のあらゆる主体といったときにどういう表現するかということについては統一しておいた方がいいのかなというふうに感じます。これが1点です。
 それから、2つ目は前回のときに申し上げた内容のことができればどこかに入れていただきたいと思って発言しているんですが。それは、ライフスタイルの見直しに関連するようなことかもしれませんが、私が前回ちょっと申し上げたのは、ここに7ページの一番下のポツのところにある、要は環境効率性を高める、豊かさを損なわないようにいつの間にかそういう非常に効率的なシステムや技術革新やということで、いつの間にかCO2なりそういうことが減っているという仕組みをまず追求するというのはここであると思いますが、それでは済まないのではないかということです。
 そうかといって、それがロハスやライフスタイルの転換ということも、これは非常に大事なんですが、いきなりそこにいってしまうのではなくて、もう少しロハスの問題とかライフスタイルの展開とか、あるいは逆に江戸時代に戻るしかないというような生活水準を非常に抑制をしていくという道しかないということではなくて、もう少し社会の仕組みのあり方として、あるいはビジネスモデルの変更として消費者の意識や企業の業界習慣やビジネスモデルや、そういうことについてあらゆることを一度テーブルの真ん中に置いて本当に部分最適が全体最適になっているだろうかと、今の仕組みは、そういうことで見直すところはどこにあるのかということについて国、事業者、そして国民といいますか消費者が本当にもう一度同じテーブルについて見直してみる必要性というのは非常にあるのではないかということを申し上げたつもりでございます。
 例えばコンビニで1日、毎日新聞でもキャンペーン張ってますが、1日300万食ですか、お弁当やそういうものが捨てられているというようなことについて、いかにももったいないということについてもう少しそれを極力減らしていく仕組みというのは一体ないんだろうかとか、24時間の営業ということが本当にそれでいいのかというようなことも含めて、消費者も少し我慢をするというような発想転換も含めて、いわゆる社会のありよう、ソフトウェア、そういうことについて徹底して見直すということが必要ではないかというふうに思っておりますが。
 その辺の記述が、ちょっと読み落としたのかもしれませんが、十分あらわれていないのではないか。そういうことについて本当に少し踏み込んだ記述の仕方というのが必要ではないかというのがちょっと意見でございます。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございます。7ページ、8ページのあたり、若干その辺をわかりやすいように……

○浅野委員 部会長。今の点について。今、部会長おっしゃいましたページもありますが、10ページの最初の3行の書き足しがあって、この部分が久保田委員のご発言の趣旨を踏まえて書き足された部分だと思います。しかし、なおかつ今のご説明、ご意見を踏まえて考えると、この表現はまだ少し不足で、例えば仕組みを見直すというようなことをこの間に入れるということで、今のご趣旨が生きるのではないか、そのように思いました。

○鈴木部会長 むしろ私はそういう面について国民的なやはり議論をするという、そこが……

○浅野委員 それも、では入れて。恐らく10ページのところにその気持ちを込めて事務局は入れたと思いますから、そこのところを少し見直して書けばいいのではないでしょうか。
 ところで、国際的な戦略という部分でございます。これは最後の方の部分と重なってしまいますが、部会長のご指示どおり16ページまでということで発言をいたしますと。アジア域内における、例えば東アジア圏の相互依存というここが重要であるということが書かれておりますが。昨日の地球環境部会でこの国際協力の議論をいたしましたときに、福川委員からご指摘があったんですが、アジア域内における循環資源の完全に活用ができる社会システムをつくることが極めて重要で、そういうことをしっかりしたターゲットにすべしというご発言をいただきまして、そのような趣旨のことを答申の中には少し入れることにいたしました。ここでは書き方がややネガティブな側面だけ書かれていて、廃棄物の不法輸出入防止ネットワーク構築という、何とか抑える方だけがまず頭に出てきて、積極的な書きぶりになっていない。ですから、ここはもっと積極的にツリアイニシアチブで言おうとしていることの真意が伝わるような書き方に直すべきだろうと思います。これはぜひ検討していただきたい、と存じます。
 それから、もう1点、後の方でもしまた発言が許されましたら、21ページあたりの書きぶりについても多少昨日の地球環境部会の議論を踏まえて直していただきたいところがございますが。それは今は発言を遠慮いたします。
 もう1点は、長期的な視野からの政策形成についての6の部分でございます。これも、まことに適切な指摘ではないかと思いますし。それを踏まえて、20ページに書かれていることについてもこれを受けた書きぶりになってはいるわけですが。何となくこれを見ますと、50年先まで見通したことを考えなきゃいけないので、そのために勉強しなきゃいけないということでとまっているような気がいたします。しかし、温暖化問題に関しては既に地球環境部会の専門委員会でも第二次の中間報告を出しておりまして、このぐらい削減しなければいけないという数字が示されてきつつあるわけです。そういう意味でいいますと、もう勉強しなきゃならないという段階を卒業できる状況がかなり出ているわけです。
 そこで大事なことは、今までのように現状をずっと伸ばしていって積み上げによって政策をつくっていったのでは、50年後を見通した政策にならないということがむしろ大事で、最初から50年後こうしなきゃいけないんだということがある程度見通しがつくなら、そこから逆算して現在どういうことをやっていかなきゃいけないかという、その政策の発想の転換をしなければいけないということが言われているわけで、そういう認識をもっと各所で明瞭に打ち出していった方がいいのではないか。つまり、6のところの書きぶりと、それから頭の方の書きぶりに政策のつくり方の大きな発想転換しなきゃいけないというようなことがちょっとここでは読み取りにくいようです。これについても具体的な修文は今直ちに思いつきませんので、ご検討ください。

○鈴木部会長 大変大事なところをご指摘いただいたと思います。やはり地球環境部会かな、長期的な問題に関する検討をしていただいているわけで、そこでも話題になっていると思いますが、やはりビジョンをきちんと設定した上で、そこからのバックキャストによって政策を決めていく。そういうような考え方をもうここで折り込んでいく必要があるのではないか。そういうような考え方と思います。
 それでは、服部委員。

○服部委員 服部でございます。3点ばかり確認と意見とを混ぜ合わせてお話ししたいと思います。1点目は、本計画と目標達成計画とのすみ分けといいますか、そこのところはどういうふうになっているのかということで。きょうお聞きいたしまして、基本計画の方はかなり長期的、超長期的と申しますか、そういうものに向けての理念あるいは道筋を示すものであって、目標達成計画の方はもう少し個別具体的にこれからの行動計画を策定するようなそういうものだと理解はしておるんですが。
 そういう点からすると、8ページのところにございます、今回書き加えられたといいますか、現計画に入っているものをそのまま持ってきたと言われました環境税も含めました記述ですね、真ん中に十数行あると思いますが。こういうところをこの計画の中に入れることが、先ほど申しました基本計画というものの位置づけといいますかそういうものからして適切なのかどうかについては若干疑問ではないかというふうに思っております。目標達成計画の中で税も含めてこれからさらに議論を深めていくというようなことでそういう記述になっております。それをオーバーライズするといいますか、それよりもさらに踏み込んだ要件にここなっているので、それも含めて少し調整をしていただければと思っております。
 それから、2点目は、環境問題といいますか、これはエネルギー問題とは同義語だというふうに思っておりますが。そういうふうな観点からいいますと、原子力についての記述、原子力という言葉は1つもないんですけれども、少なくとも現状でどうなっているかというようなところにも原子力というのは当然踏まえるべきだと思っております。
 実は、同時並行的に、今、国の方で進められている原子力長計の議論の中では環境面について相当議論をされておりまして、環境原子力というようなところで議論されていることもありますので、せめてこちらの方でも原子力の中身について踏み込むことは難しいかもわかりませんけれども、環境面を論ずるときには原子力というのを避けて通れないということで、どこかに入れていただくことが必要かと思っております。
 それから、3点目は技術開発の点でございますけれども、これは幾つか技術開発ということで項を立てて書いておられますが、まだもう少ししっかり書いていただいてもいいのではないかというふうに思っております。特に、国際貢献とか東アジアの諸国に対する支援といいますかそういう観点からの日本がリーダーシップをとっていけるものの核になるのは技術開発、技術だというふうに思っておりますので。今、我々が持っております技術がいかにそういうところに生かしていくかという観点からも重要だと思っておりますので。超長期的な視点を考えるともう少し夢があるといいますか、技術を目指してやっていくんだという何か強い意志といいますか、そういうものが読み取れるような表現があればありがたいと思っております。
 以上でございます。

○鈴木部会長 はい。これにつきましてはまたいろいろとご議論があろうかと思いますが。目標達成計画はあくまでも京都議定書限定された話となっているわけで、いずれにしろ両方とも閣議決定となっていくわけですから矛盾があってはいけないわけですが。ご指摘のとおり、こちらの方は当面5年とは言いながら、50年のロングスパンに基づいた環境基本計画を考えていくということでございますので。8ページのところは踏み込みすぎというようなこともあろうかと思いますが、ちょっとこの辺はまた文章を若干、そのまますぽっと入れてあるかどうかあれなんですが、若干修文的なことによってもう少し環境基本計画らしいものにはしなくてはいけない面もあるかと思います。その辺は後ほど検討させていただきたいと思っております。
 佐和先生。

○佐和委員 4点申し上げたいんですが。まず、2ページ目のはじめにのところですけれども。真ん中あたりに、「経済状況に関しても、経済が大きく成長することによって国民が比較的均一に恩恵を受けるということが期待される、という状況ではなくなってきている。」という表現がありますね。これですね、2つの意味に解釈されるんですね。要するに、高度成長期ではもうなくなっているんだと、経済成長率というのはかなり減速した状況というものを前提としなくちゃいけないということが言いたいのか。あるいは、トリクルダウンセオリーという言い方をするんですが、トリクルダウンというのは滴り落ちるという感じですよね。つまり、経済が成長すれば必ず所得、普通は5分野で5つの階層に分かれるわけですけれども、最下層にも必ず滴り落ちると、だから経済を効率化して成長させればエブリバディーがハッピーになるというような考え方があって、それに対してそうじゃないんだと。特に90年代のアメリカの成長というのを振り返ってみると、非常に90年代のアメリカというのは経済成長率が相対的には高かったわけですけれども、ほとんどの増えた富といいますか増えた所得の大部分が最上層ないし次の上から20%に大部分がいって、せいぜいその次の層ぐらいに残りが滴り落ちて、最下層部に1滴か2滴ぐらいしか滴り落ちなかったというふうなことが言われているんですね。
 ですから、それは簡単に申し上げると、要するに工業化社会では割と経済が成長すれば最下層部にも結構トリクルダウンするんですね。ところが、ポスト工業化社会になるとトリクルダウンがしにくくなるというような事実がよく、少なくともスティグリッツなんていうような経済学者はそういうことを盛んに主張しているわけですけれども。そんなふうなことをもうちょっときちっとその辺の背景をわきまえた上で多少の修文をお願いしたいと。
 それから、3ページの環境の整備としていくための理念と道筋だというような書き方、これ1つの認識の違いなんですよ。私は21世紀を環境の世紀になるという、むしろしなければならないということではなくて、なるというふうに見ているんですね。つまり、ジャインかドールベンとかと昔流に言えばそういう言い方になるわけですけれども。むしろジャインだと。どういう意味かというと2つの意味があって、1つは地球環境問題はますます深刻化するであろうということが1つ。それから、もう1つは、環境問題というのは経済成長の新たな場面仕掛けになるという2つの意味があるということで。その意味のニュアンスの問題です。これはどうでもいいことですけれども。
 それから、あと2点あるんですけれども。ずっと先にいって、11ページに科学的知見・科学技術の充実というところがありますね。そこで、3つ目のポツで、一方、行政にはこれこれのような基礎的な技術開発を進めることが求められると書いてありますけれども。普通、例えば行政が開発するというよりは、むしろ学に、産学官という言い方をしますけれども、産については上の方に書いてあるわけですね。むしろ官はあくまでそれをバックアップするというような立場にあるべきであって、やはりむしろ大学の、どういう原則かはとにかくとして、学の役割ということを基礎的な技術開発というようなことと結びつけてある程度明示していただいた方がいいかなと思います。
 それから、15ページの、これで最後ですけれども、長期的な視野を持った取組というときに、50年といったというふうな、なぜ50年なのかと、20年、30年だって長期間なんですね。だから、この辺は50年ということをポッと唐突に出てくる感じがするんですね。これは20年、30年でも長期間というということですね。
 それから、これは字句の問題ですけれども、15ページの一番最後の行で、「長期的な環境影響や、長期的な対応」その上は「対策」と書いてあるわけで、なぜこれは「対応」となっているか。やはり「対策」とした方がいいのではないかと思います。
 それはさておき、ここには実は重要な背景となるいろいろな兼ねてからの論争があって。実はブッシュ大統領が京都議定書から離脱した1つの大きな理由というのは、要するに京都議定書は5年、5年、5年というようなことで、非常にある意味で近視眼的というんでしょうかね、非常に短期的な目標で義務づけをやるから、だから長期的な技術開発を阻害すると。それが京都議定書の致命的な欠点であるというふうに言っているんだと、これは僕の解釈なんですけれどもね。ですから、長期的な技術開発と短期的な対策というのがともすればトレードオフの関係に陥りがちであると。だから、長期的な技術開発と、しかし、短期的なやはりライフスタイルを変えるとかいろいろな運輸の面でのモーダルシップを行うとかいう、短期的にやるべきことはいくらでもあるわけですね。そういう技術開発の中にも短期的に達成可能なものもあると。そういう短期的な対策と長期的な対策をいかにうまくバランスさせていくか、両立させていくかというふうな書きぶりにしていただいた方がいいのではないかというふうに思います。
 以上です。

○鈴木部会長 いろいろと、そうですね、やはり短期と長期の問題は最後におっしゃいましたように、もちろんある種のバランスが必要なんですが、ともかく長期50年、環境の分野で長期50年というと私は短いような気がしているんですよね。長期というとやはり100年ぐらい、本来は。50年というのは、そういう意味では20、30年というのは、経済では長期かもしれませんが、環境の分野で本当に長期なのか。その言葉の使い方を余り議論してもしょうがないんですが。ここでは50年を1つの、50年を設定したとして、例えば30年はそれではどうなり、20年はどうなるのかというようなことは考えておかなくてはいけないかもしれませんね。
 技術開発で学の役割、学をまたここで特に、行政にはというのは、多分官の試験研究機関ではと、こういうようなことなんでしょうかね。

○佐和委員 恐らく、官の研究機関は、ですから、仮に学が基礎的研究であって、産が応用的な研究だとすれば、恐らく官の研究所の役割というのはその間で中間だという感じ……

○鈴木部会長 それはかなり以前のパラダイムはそうだと思うんですが、最近は産学がものすごく近くなりまして、学の方が非常に、そういう意味での見識を失って産にすり寄っているところが。(笑)むしろ基礎的な研究を官に、行政的な研究所に求めるようなところが今の傾向なんですね。これいいかどうかは別なんですよ。そういう意味ではちょっと余り不要な議論をここへ持ち込む必要はないかもしれないので、ちょっと書き方を工夫する必要があろうかと思います。
 技術開発も、私は……。私が議論に参加すると余りよくないかもしれません。
 前文の方の経済成長のところはまた少し文章を考える必要があろうかと思います。
 それでは、崎田委員、お願いします。

○崎田委員 私は生活者の視点でいつも見つめながら歩んでいるんですけれども、本当にこれからは政府全体あるいは産業界全体の大きな将来ビジョンとともに、地域社会の中で市民や地域事業者がともにしっかりとした地域をつくっていくというその両方の信頼関係、バランスでつくっていくというのがすごく大事だというふうにいつも感じています。そういう感じからいきますと、9ページの下の方をちょっと見ていただきたいんですが、実はここは地域のことをじっくりと今後の課題として展開の方向性として書いてくださっているところなんですが、以前はこれでいいのかなと思ったんですが、ほかの部分が非常に細かく事例が入ってきて、明確に書いてくる状況になると、この部分がちょっと抽象的すぎるという感じがします。それで、後で私もきちんと考えますけれども、もう少しここを現状に則して具体的に書いていただきたいなという感じがいたします。
 例えばどういうふうに地域が動いているかというと、例えば自分たちがエネルギーの自立した地域をつくろうというような形で、例えばミニ水力発電で水利用をできるだけ使っていろいろな農業用水を使って新エネルギーで自立をしようというような地域があったりとか、あるいはゼロエミッション型の循環型地域をつくっていこうとか、あるいは都市型のところでは安心・安全交通政策、みんなで連携した住みよい町にしようとか、それをつなげるために事業者や行政と連携しながら、そして環境教育と絡めながら、きちんとした町をつくっていこう、さまざまな動きが起こっているわけですね。そういう意味で、さまざまな側面で自立した地域をつくっていくためにそれぞれの主体が参画して積極的につくっていくような動きがちゃんと起こっている。それが実は、今、きちんとコミュニティビジネスの視点を持って自立して回っていけるような形につくっていきたいというそういう意志を持った動きというのが大変強くなっています。そこにきちんと雇用とかいろいろなものも発生して、本当に活性化した地域をつくっていく。割にそういうモデルもでき始めておりますので、ある意味でそういうようなことをきちんと書いていただいた方がよろしいのではないかなという感じがいたします。よろしくお願いいたします。
 その後、あと2点ほど発言したいんですが。12ページの下、国、地方公共団体、国民の新たな役割と参加・協働とありますが。先ほどのようないろいろ地域社会で新しく連携しながらいろいろな取り組みを起こしていこうというと、実は例えばエネルギーのことになりますと新エネルギーをつくっていこうということになりますと経済産業省の新エネルギー庁とか地域づくり、道とか交通政策の話になると国土交通省の方との連携というのが非常に重要になってきますので、地域社会の中で省庁連携してきちんと課題を解決できるためには、政府のレベルできちんと省庁連携をするんだということを方向の上で示していただくことが大事なのではないかというふに思います。そういう意味で、きちんとした国土をつくる、あるいはエネルギーもきちんと考えていくということを考えれば、そういう政府全体で取り組むような形を担保するような方向性もきちんと入れていくことが大事なのではないかと思います。
 もう1点、13ページの下の方、市民が単に環境行事に参加するだけではなくて、本当に政策形成のところから参画していくということが大事だということが今回非常に強く言われていると思うんですが。それは今までと同じ参加という言葉で書いていただいているんですが、私はこの言葉を参画という言葉にすることでその違いを多くの方が一瞬にして感じ取ってくださるのではないかと思います。ちょっとその辺をご検討いただければと思います。
 ありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。新しいパラダイムに向けてという意味では非常に大事なところをご指摘いただいたと思います。
 それでは、ちょうど30分となりましたので、これからは後半の部分についてご意見をいただきたいと思います。その前に、ちょっと11時にご退席なさる善養寺委員の方から一言。

○善養寺委員 すみません、今日ちょっとこの後予定がありまして11時に退席させていただきますのでひと言。先ほど原子力の話が出たので私の意見を言わせていただければ、50年先を見越したときに、総合政策として単純に1つの技術をこの中に明示する必要性があるのか疑問に思います。この先50年の間でもしかすると全然違う技術がそれにとってかわるかもしれない。そのときの先端技術を積極的に取り入れることやこれから技術開発を積極的に行うということの形だけを総合政策としては明示して、個別の技術が必要なんだというような、1つのものに固定したことをあえて書く必要はないのではないかと私は思います。そうしないと、逆に、そのことにとらわれて新たなものの開発自身が進まなくなる可能性もある。先端技術、よりよい技術をどんどん開発し、それを使っていくことの方を示し、具体的なこれというものは示さない方がいいと思います。それは、20年ぐらい先の視点ならともかく、50年、100年というスタンスを語るなら、そうしていただきたいと思いました。
 これですみません、退席させていただきます。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございました。
 それでは、後半の部分、持続可能な社会に向けた重点的な取組、この部分に関しましてご発言なさりたい方は札を立てていただきたいと思いますが。
 よろしいでしょうか。それでは、これで打ち止めにさせていただきたいと思います。
 では、福川委員の方からお願いいたします。

○福川委員 二、三意見を申し述べさせていただきたいと思います。18ページですが。個別分野としての取扱いです。ここで今度都市の問題、ヒートアイランド現象を取り上げて、都市の問題を取り上げるのは私も適切だと思いますが。この[3]の「都市における良好な大気環境の確保に関する取組」と書いてありますが、私はこの都市の問題というのはもちろん大気環境が大事ですが、ごみ処理の問題だとか交通の問題だとか、あるいはエネルギーの総合的な利用だとか、非常に多くの問題がありまして、むしろ都市の持続性というような形で、この都市のあり方はよりもっと大きく取り上げて見ていく必要があるように思います。今、ビルなどで空気の流通がどうかという議論がありますが、この都市の問題というのはそのあり方によって環境汚染に非常に問題が出てきますので、良好な大気環境というよりはもう少し広い視点で都市の持続性というような形で考えてみてはいかがかという感じがいたします。
 それから、その上にいって[2]の「物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組」ということですが、これはもちろんごみのリサイクルというようなことになれば個別問題ということになると思いますが、循環型社会の構築ということは、これからもっと非常に重要になってくるのは、全体の産業の構造の問題であって、いろいろディマテリアナイゼーションとかいろいろな形で出てくると思うので。私はむしろどちらかといえば、この横断的な領域というふうにとらえて、これをもっと大きな構造改革として取り上げた方がいいのではないかと思います。もののリサイクルとかいうところは個別問題でいいと思いますが、循環型社会の構築というのはもっと非常に大きな視点で考えてみる必要があるのではないかというふうに思っております。
 それから、横断的分野のところで、[9]の中で、手法と情報と技術等の基盤整備ということが一緒に書いてありますが、これは確かに横断的な取組でありますが、手法とか情報というのはどうやってシステムを構築するかという問題で、技術等についてはむしろ産業のパラダイムをどう変えるかということでございまして、確かに技術も情報の一種ではありますけれども、取り組むやり方がかなり違ってくるので、むしろ情報とか手法というのは管理とかシステムの問題としてとらえて、技術というものは、先ほども大いにいろいろ意見が出ておりますように、これは本当に不確実性の高い分野でもありますので、長期を見、また中期、短期を見た上でこの技術という問題はひとつ分けて重点的に取り上げてみていいのではないかという気がいたしています。
 それから、ちょっと意味がよくわからないのがこの19ページのアンダーラインを引かれたところで、真ん中よりちょっと下のあたりですけれども。人材の問題について「専門的に行っているわけではないがそれぞれの専門分野に関しては知見を有する者も期待される。」という、この専門家のように専門で行っているんではないが何か知見を有する者というのはどういうような人と理解をしてらっしゃるのかちょっとわかりにくいので、もう少し例示でも入れるなりわかりやすくしていただければありがたいというふうに思います。
 それから、もう1つ、18ページの[7]で解説が書いてございまして、ここで「環境報告書等の情報的手法」と書いてありますが。ここでむしろ市場で大事なのは、いわゆる消費者がどういう選択をするかということで、消費者がむしろ環境負荷の低いものを選択をするというそういう価値観を、市場の価値観を確立するということが非常に大事だというふうに思います。環境報告書はその1つの情報的手法ですけれども、もっと人々に環境教育等によって市場の価値観、こういう環境を大事にしていくという価値観を重視すべきだということを強調していただければありがたいと思います。
 とりあえず以上です。ありがとうございました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。都市の持続性、ちょうど、今、都市再生等についてのいろいろ動いていて、都市の問題というのは日本に限らず非常に大きな問題になっているんですが。ここでは内情といたしましては、この縦割りの分野はどちらかというと現行の省内の分担に対応してつくられているようなところもありますので、むしろそこは相互乗り入れで、あるいはこういうことに対応するためのどういう仕組みがあり得るかというようなことを考えていただくという意味では、これは環境省の方、省内でどう対応できるかという問題にはなろうかと思いますが、非常に重要なところをご指摘いただいたと思います。
 循環型社会につきましても、これは産業構造あるいはライフスタイルそのものの価値観に関わってくる問題でもありますので、これもどういうふうに取り上げるか、少し検討させていただければと思います。
 それでは、速水委員、お願いします。

○速水委員 18ページの上の個別分野のところ、1行目に「大気、水、廃棄物、森林等」というふうに入っていて、その後個別分野で今回、前回に問題になったヒートアイランドの問題が出ているんですが。近年、今度の例えばG8なんかでも話題になるというふうにうわさを聞いているんですけれども、森林の例えば違法伐採の問題というのがいろいろなところで取り上げられているわけです。違法伐採を単純に違法伐採問題というふうに見るとそれほど大きな問題ではないというふうにとらえがちなんですが、やはり日本、この全体的には国内の森林に関しての記述をちゃんと入れていただいてあるんですが。やはり地球規模の森林問題として、日本が非常に大きな森林消費国、世界の木材貿易量の2割以上を日本が使っているというふうな立場からすると、その辺の問題をもう少し具体的に近々の問題としてきっちりと出していくというのは国際的な問題としても、この前の課題の貿易問題のところにも絡んでくると思うんですけれども、今、非常に必要ではないかなというふうに思っております。
 特に国内での木材の消費の問題対策というふうな形でとらえていくというふうなことが国際的な森林の保護につながっていくというふうに話がつながると思いますので、その辺は前回の現行の基本計画では135ページに森林の保全と持続可能な経営の達成ということで、それなりに書いてあるんですけれども、その辺を個別分野のところでもう少し具体的に違法伐採対策というものをもう少し分析した形で日本の役割を書き込んでいくということが、国際的にも注目されている割には日本では余り意識されていないという問題でございますので、いい機会ではないかなというふうに思っております。
 もう1つ、全体の中に今回は「幸せ」という言葉を、こちら側ではなくて、前半の方に結構入ってきたんですけれども、「幸せ」という言葉と、ライフスタイルに絡んでなんですけれども、「豊か」という言葉と両方が出てくるんですけれども、その辺の使い分けみたいなものがもう少しうまく、多分「豊か」というのはかなり物質的な部分も含めての話なんだろうし、「幸せ」というのはかなり精神的な部分を語っているんだろうと思うんですけれども、上手にその辺使い分けをしてほしいなという感じがちょっと前半の部分に絡んで申し上げたかったんですけれども、そんな感想を持ちました。
 以上です。

○鈴木部会長 違法伐採の問題は、環境省ではないですが、外務省がベーシアンポリシティーパートナーシップというあれをつくったりしていますけれども、環境省も人ごとではないんですよね。これ国際の方では違法伐採の問題というのはどういうふうに考えられたのか。

○浅野委員 後でその辺のところは意見をのべます。

○鈴木部会長 では、後ほど。これはシベリアでも問題になっていることでもありますし、国内の森林系、森林管理とも関わってくるということで、何らかの形でやはりきちんとした考え方を出す必要があろうかと思います。
 それでは、永里委員、どうぞ。

○永里委員 2点あります。ですが、その前に、11時に退席なさった方のお話ですけれども、結局この種の委員会で最初に言った人がいて、後から言う人は最初の人のことについて言及できますが、最初に言った人は言いっ放しでおしまいになるということになります。そういう意味では、善養寺さんのを受けて私はまたちょっと言いますけれども。原子力の問題というのは短期的な問題ではないんですね。きょうは長期的な話をしています、50年とか、あるいは先生によって100年とおっしゃっていますが。ここ50年のエネルギー、環境問題を考えたときに、うまくCO2を発生させないで乗り切るためにはどうしても原子力が必要なんです。ですから、その原子力についてはよく考えるべきだという点は服部委員のご趣旨だと思いますので、私もつけ加えさせてもらいます。
 今日私が言いたいのは2つあります。1つは、21ページに書いてあります[10]、国際的枠組みやルールの形成への貢献云々とありますが、この点に1つつけ加えて、その種の国際的枠組みやルールの形成の貢献のためには政府や国連関連機関等の人材育成が必要であるというようなこともちょっとつけ加えてもらいたいと思います。この人材育成がうまくいってないから、意外とこの辺のことがうまくいかないのではないかというふうに心配します。
 2点目は、長期的な取組については、知見の充実という点でページ16に、「長期的な課題については、できるだけデータを収集、分析し、前提条件を変えながら、複数のシナリオを立てて、将来像を見通し、そのような将来像を踏まえて、現在から長期にわたる施策を展望する努力が求められる。」とこうちゃんと書いてあるんですが。それを踏まえた上で、17ページ以降にそのことが生かされているかというとどうもそうでもなさそうな気がしまして、この趣旨は生かされていないような気がします。
 ですから、あるべき姿を提示して、未来から現在を見る視点が必要でしょうし、この18ページ以降はデータ分析を処理するようなことについては述べてあるけれども、具体的なそういう話は出てきません。この国の形をどうするかという意味でエネルギー問題を含む環境問題の哲学的視点のページが必要なのではないかと思います。それは非常に難しくて、だからこのページ16でそういうことについて触れておられるんですが、そこでとまっているという印象をいたします。
 以上です。

○鈴木部会長 多分個別分野をいろいろ考えていただくときに、そこでこういうような多分目標設定がされていると今までとはかなり書きようが変わってくるんじゃないかと期待を実は私はしているところなんですけれども。具体的に例えば中長期的な視野を云々、先ほど技術の問題は横断的な方がいいのではないかというようなお話もありましたが、こういうところでもう少しそれを生かせる文章があるかもしれませんですね。
 それでは、武田委員、お願いいたします。

○武田委員 はい、ありがとうございます。17ページの冒頭のところに関連して2点。最初の行で、「2025」という数字が消えまして、「最初の四半世紀」という言葉に置き換わっておるわけですけれども。最初の四半世紀というのを入れるのは別に何の異論もないんですが、2025という数字が消えているという意味がどういう意味なのかということですね。私は2025年というターゲット、タイムスパンを置いた最初の四半世紀の最後の年でございますけれども、2025という時期を明示して、そこに向かってどういうことをやっていくのかというふうにした方がはっきりするのではないか。最初の四半世紀と非常に長い、25年のことを言っているので、どこで何を言っているのか非常に漠然としてしまうような気がいたします。
 最初の方にも経済、社会の状況がどのように変わるのかということを書いておるわけでございまして、2025年に向かって人口と経済とかどう変わっていくのか、そういうものを踏まえながら環境をどういうふうにしていくのか、どういう具体的目標数字を掲げていくのかということを出していくためには、2025という数字が残ったままがよろしいのではないかと私は思います。それが、まず第1点。
 それから、それに関連いたしまして、今、申し上げました経済、社会の状況というところに関しまして、先ほど議論のあったエネルギーの問題について1点申し上げさせていただきたいと思いますけれども。環境問題と資源エネルギー問題というのはある意味では不可分、裏腹の問題でございます。したがいまして、環境、特に長期の環境の問題を議論するときにはエネルギーの問題をどうするのかというのは非常に大きな問題だと思います。これは避けて通れない。ところが、この経済、社会の状況のところに出ておりますエネルギーについては、前段のところにエネルギー需要について増加するとか高止まりするとかいうふうに書かれていますし、日本のところではむしろ依然2021年をピークに減少に転じると書いてある。余り問題がないような、特に日本ついては書き方していますね。ところが、実際にはそんなことは全くないわけでございまして、エネルギー、安全保障が今のままでいいのかというのは非常に大きな問題。エネルギーの自給率をどのように高めるのかというのは国民的に大変大事な問題。もちろんこれは経済産業省の審議会等でやることではございますが、それを踏まえるということは非常に大事なことだと思います。
 その中において、先ほども議論がありましたが、あえて言いますが、原子力の問題というのは絶対避けて通れない問題なんですね。国民的にきちっと議論してどうするのかということをやらないと、非常に今の状況は不幸な状況だと思います。世界は一時よりも少し違った感じで動き始めておると思います。最近にも核融合施設の問題が新聞をにぎわせましたが、長期的に見てどのようにこの核の問題を人類というかエネルギーというか環境と位置づけていくのかというのは避けて通れない、特にこの長期の計画においてはここに触れている程度ではなくて、もっときちんとお触れになっていただいた方がいいのではないかと私は思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございました。原子力反対についてという先ほど善養寺委員のあれもありましたが、エネルギー問題もやはり長期的ないろいろな意味でのシナリオはやはりきちんと考えておかないと。原子力、特定の問題になりますと、何か国民的な理解ができそうになると事故が起こるというこの仕組みだけはぜひとめていただかないと、議論にならないんですね。そこが我々としては非常につらいところで。原子力をもし使わないとすれば、それに一体かわる生活に国民が耐え得るのかという問いかけもしなければいけませんし、その辺はどういう取扱いをするのか、環境基本計画で考えるのがよろしいのか、あるいはまさに資源エネルギー庁あたりが自分の問題としてまともにそれを議論していただくというようなことも必要だろうと思いますし。なかなか、これまでは余り環境基本計画ではちょっとタッチーな問題ということで取り上げることが少なかったのではないかと思います。ちょっとその辺もいろいろご意見をいただければと思います。
 それでは、天野委員。

○天野委員 はい、ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。資料(参考)の15ページで、これは前の部分になりますけれども。国際的なルールづくりへの積極的な参加というところに2つ目のブレットで、「環境保全と貿易の相互支持性の確保に、積極的に関わっていく必要がある。」と、こういう新しい項目をつけ加えていただきまして、これは大変重要な視点だと思うわけです。ご承知のとおり、貿易とか国際投資を自由化するということに関して国際協定がございます。国際的なルールがありますが、他方で持続可能な発展に関する国際的なルールもありまして、両者が相互に整合できてなくて、お互いの邪魔をし合っているという面があって、それがどちらの協定にとっても大きな問題を持ち越しているというのはご承知のとおりだと思います。そういう意味で、両者を相互支援的できる方向に導くということは長期的には非常に重要な問題であろうかというふうに思いまして、そういうことをつけ加えいただくということ。
 それから、そのすぐ上なんですけれども、同じページの一番上の段落に、貧困問題の解決と環境保全の両立、これは発展の問題と環境問題とはやはり衝突するという側面があるわけですね。どちらもやはり国際的な環境協定をこれから確立していく上では大変重要な、避けて通れないところでありますので、私はぜひこの点は、漢数字の四番目の持続可能な社会に向けての重点的な取組というところへも盛り込んでいただければというふうに思います。
 具体的に申しますと、この資料の21ページの一番最後の[10]のところですけれども、ここの最初のブレットに、「公正な国際ルール形成に積極的な関与をすべきである。」というふうに書いてあります。この続きに、今、申し上げたような貿易あるいは国際投資の自由化に関する国際的なルールと、それから持続可能な発展に関する国際的なルールの相互支援性に関して、我が国としての主張がどういうものかというのを確立する必要があるというふうな趣旨の文をつけ加えていただければいいのではないかというふうに考えております。
 特に、21ページの今の2つ目の段落のところで、東アジア諸国との関係ということをうたっておりますけれども、これは自由貿易協定と、比較的中長期的な課題というのがこれに関連してまいりますし、当然発展と環境の問題の両立性ということも関わりますので、東アジアあるいはもうちょっと広いアジアの中で我が国がその両立性に関してどういう主張をしていくのかということを早く確立していただきたいというふうに思います。
 難しい面もたくさんあるのは承知しておりますけれども、例えば経済的な側面から相互支持性を確立するにはどういう工夫ができるのか。それから、今度は環境保全の側面から相互支持性を確立するにはどういう工夫ができるのかというのは、恐らくそれぞれの省庁でお考えになるのが適切な部分というのはあろうかと思いますが、やはり環境省としてはそういった環境保全というふうな見方から両者の相互支持性を高めるにはどうすればいいのかという点についての主張をこういう審議会を通して確立していただけたらというふうに思いますので、これは是非この四のところに盛り込んでいただきたいというのが1つです。
 それから、もう1つは、先ほど永里委員がご指摘になりましたけれども、16ページの最後のところに新しい追加の項目がありまして、これはデータの収集というよりはむしろ分析なんですね。しかも、大変不確実性の多い長期的な問題についてどういうデータを使ってどういう分析をするかという分析の手法について書いてありますが。先ほどのご指摘どおり、20ページの方の[9]にはそういう視点よりむしろデータをどうやって集めるかといったことしか書いてありませんので、やはり[9]の中でそういった不確実性の非常に大きい長期的な分析を行うような体制づくり、これは環境省の中でそういうことを専門に扱うような部署をきちっと確立して、そこで常時行っていくというふうな体制をつくることがなければ、いつもその場凌ぎになってしまうおそれがありますので、そのあたりも[9]のところに盛り込んでいただければと、こういうふうに思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございました。長期的な取り組みについてはおっしゃるとおりだろうと思います。国際的なところは、ちょっと21ページがわずか数行で終わって、何をおっしゃりたいのかということで、多分そこに関して浅野先生がこれから強力なご発言をいただけるのではないかと思います。

○浅野委員 強力でもないんですが、ここは直し始めるときりがないので、今、ここで修案を提案するよりも、もう一度ここはしっかり事務局と検討させていただきたいということを申し上げたいと思います。特に一番最後の援助だけでなくて、援助も織りまぜた政策対話のという部分はいかにも資金力にものを言わせて注文をつけるといわんばかりの余り品のいい書き方ではないので、これはぜひとも直したい。枠組みをつくる、ルール形成への貢献というところを特にここでは前面に出して整理をしようというその意図は一応わかりますので、できるだけそこの部分についてどういうことを指摘し、強調すべきか。先ほどご指摘ありました人材養成というのがありますし、それから部会の答申で強調していますのはいろいろな主体が取り組むというようなことが大事であるというようなことでございます。援助に関しては、援助の重要性は依然としてなくならないけれども、しかし、援助の対象国でなくなった国とは、どういうおつき合いをするのか、その辺のしっかりした使い分けで必要ですが、この書きぶりですと何となくよくわからない。少なくとも最低限この最後の2行は削っていただいた方がまだましだと思うぐらいですが、検討していただきたいと思います。
 先ほどから多くの委員からご指摘がありました、18ページの個別分野についてのご指摘でございますけれども、私は以前から、現行計画の中での戦略プログラムの1から6まではおおむねそのまま、まだ未解決なものが多いのでそのまま続けた方がいいということを申し上げております。その観点から申しますと、例えば循環の問題は横断的領域だという福川委員のご指摘でございまして、それはなるほどそういう面があるんですが。そのようなものの見方をしていきますと、温暖化も横断的ですし、すべて横断的になってしまいます。部会長のこれは各局のお仕事があるからというのは余りにも内情を率直におっしゃったという気がいたしますが。現実にはこのテーマを取り上げていきますときに、前々から申し上げますように、相互に関連性があることを今回は明瞭にしながらここは検討する必要があると申し上げているとおりでございまして、恐らくいろいろなところで相互の関連性が出てくるだろうと思います。
 特に循環型社会とは循環基本法でものべられており、多くの委員がご存じのとおりだと思いますが、決してリサイクルということだけを言っているわけではなく、もっと大きな物質の大循環というものを達成するという前提がございます。実は[1]と[2]も不可分な関係であるという認識を持ちながらここは検討する必要がございます。
 それから、先ほどご指摘ありました森林の問題に関しても、現行計画の中でも森林の問題は水循環のところにどちらかというと位置づけられてしまっておりますが、地球規模の森林を考えますと、[1]のところでも当然考えなければいけない。それから、森林資源の持続的な利用という点からいうと、[2]にも関わりがあるわけです。ここで森林というのを1つ出すというのは1つの整理の仕方として非常におもしろいんですけれども、やはり多少他省庁も持っている類似の計画に正面から挑むというのもいかがなものかということがあり、そこはさらりと、今、あるものの中に申しましたように、幾つかのところに入り込み得ると思います。幾つかのところにしっかり入れて、しかもそれがそれぞれのパーツでバラバラに検討されないで、読めば一貫性があるようなストーリーがあるように、そういう仕上げ方を今度の検討ではやっていくことが必要であろうと思います。
 都市における大気環境…ですが、福川委員は、持続可能な都市というふうにおっしゃって、これは本当にそのとおりだと思います。ただ、そう言いますと、これまた全部にかかってしまうということになりそうでございます。前回申しました全国市長会の報告書を今日お手元にお配りしておりますのでごらんいただきたいのですが、全国市長会は都市という言葉を地域ということと同義だと考えて、しかし、どの地域に住んでいる人も生活のスタイルが完全に都市型のライフスタイルになっている、そこにかなり大きな問題があるという認識のもとで都市という言葉を使っています。ですから、恐らくこの個別分野の戦略を考えるときに、都市という言葉をどういう意味で使うのか、全国市長会が言っているような意味で使うのか、それとも大都市圏を考えて使うのか、その辺はこの部分の検討に当たっては最初にしっかり合意をして議論をしていかなければいけないだろうと思います。福川委員のご指摘はそういう意味では大変重要なご発言ではなかったかと思います。なお、森林の違法伐採の問題でございますが、地球環境部会では、COMあたりまでは、審議が進んでおりますが、ご指摘のような点については、十分な議論をはじめるには至っておりません。今後、アジェンダにあげるべきことと考えております。

○鈴木部会長 ありがとうございました。この縦割りというとまたあれですが、個別分野につきましては、一応対応するところは環境省の中に受け皿がある。しかしながら、それぞれの間が非常にインターリンケージと申しますか、関連が深いということで、それぞれのところで個別に案をおつくりいただく、考えていただく以上に広がりを持った記述をきちんとしていだたくということがここで確認しておく必要があろうかと思います。森林の問題ももちろん生物多様性にも関わるわけですし、非常にいろいろなところに関わりますし、都市というとまさに大気、環境だけをここで書いてしまうとそのほかの都市の問題の方がいろいろおもしろい重要なものもあるわけで、なかなか書き切れない部分もありますが。それはそれとして、一応ここでは、今の浅野前部会長の考えですと、積み残しの問題もあるからきちんと整理をしておくことも必要である。そういうところから出発して、新しい領域を念頭に置いてどこまで書けるか努力していただくということであろうかと思います。
 都市そのものについては、やはりまた違うフェーズで都市再生といいますか、そういう議論もありますし、都市のサステーナビリティーというのは非常に大きな環境省挙げて取り組まなきゃいけない。しかも、都市というと必ずそこの裏にはバックヤードがあるわけでありまして、都市だけが独立して存在できるわけがない。したがって、都市を考えるということは、考え直せば、全国的なシステムを考えるというそういう話になってくるわけです。国のあるべき姿、成り立ちを考える。非常に大きな問題で、またこれは宿題といいますか、ちょっと長期的に考えなくてはいけない問題として置かせていただければと思っております。
 それでは、佐和委員。

○佐和委員 まず、私の意見を申し上げる前に、さっき速水委員がおっしゃった「豊かさ」と「幸せ」ということなんですけれども。豊かさとは何かということは随分そういうタイプの本も出ておりますし、一体中身よくわからないわけですね。ジャン・ボードリアールというフランスの社会学者が95年に日本に初めて来て、そのときに非常にうがったことを言ったんですね。どういうことを言ったかといいますと、これは朝日新聞の記者のインタビューに答えたことなんですけれども。日本という国が豊かなのは日本人が貧しいせいではありませんか。つまり、豊かということはGDPが世界屈指の存在であると、それで豊かになったのは、日本人が、例えば都市サラリーマンが長時間通勤、長時間労働、住んでいる住まいは狭い、そういうふうな貧しい生活に耐え忍んでいたからではないかと言ったことがあるんですね。
 最近、豊かさとは何かということに加えて、ハピネスとは何か、幸福とは何かということがいろいろ議論されるようになってきて。やはり幸せと豊かさは違うんだというような認識があって。最近ダイヤモンド社から『幸福の政治経済学』という本が出ていますが、原題は『コミックスオブハピネス』なんですよね。それによりますと、むしろ所得が、例えばGDPがふえればそれでハピネスを実感する人がふえるかというと決してそうではないと。では、消費がどんどんふえれば、そうでもないということで。実は一番重要なことは参加だと、パーティシペーションなんですね。ですから、阻害というのは不幸であって、参加するということがハピネスだというようなことを言っていますが。そういったあたりを多少ヒントにしていただければと思います。
 それから、あと2点ですけれども、1つは、つまり四以降についてですね。まず、18ページの横断的分野の中に「市場等」においてという、僕はどうも「等」という言葉はすごく。「市場等」といったら市場のほかに何があるんですかと言いたいんですね。市場において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくりというルールの、一体「市場等」というのが言っている意味ですね。これは質問です。
 それから、その次に、20ページの[9]のところで、ここでまた「超」というのが出てくるわけですけれども。さっき私申し上げたところに関連するわけですが。その2つ目のポツで、「地球温暖化をはじめ、超長期」と、ここでまた「超長期」と言ってるんですね。そうすると、長期が50年だとするならば、超長期は100年かということになるわけですけれどもね。これ実は、さっきもちょっと申し上げましたように、地球温暖化問題というのは要するに京都会議の数年前からアーリーアクションが必要かそれとも必要ないかといいますか、ディレイドアクションで十分なのかという議論が延々と繰り広げられてきたわけですね。つまり、アーリーアクションが必要だということは、つまりすぐに手をつけないと大変なことになるよということに対して、20年や30年は今のままのCO2排出量ふえ続けても、せいぜい大気中のCO2の濃度が500ppmぐらいになっているんだから、だからそんなにあわててやる必要はないというような見方がある。つまり長期的な問題だと、言いかえれば、そのとおりに申し上げると、別の言葉で言いかえれば、要するに地球温暖化問題、長期的な問題なんだから、だから、京都議定書のように15年先の排出削減を義務づけるなんていうのは、そういうふうな短期的なアプローチそのものは適切でないというような議論があるんですよね。ですから、こういう書き方をすると、京都議定書を否定するということにもなりかねないわけですね。
 そして、さっき申し上げたように、20年、30年かかって、例えば宇宙太陽光発電とかあるいは炭素のカモンシクエストレーションですかね、要するに隔離というんですかね、炭素隔離とかですね。それから、その他もろもろの、あるいは高温ガス炉による原子力で直接水素をつくるとか、そういう長期的な技術開発というものにもっと照準を当てるべきであって、そこにお金をつぎ込むべきであるというような、そういうような立場があって、それがアメリカ合衆国の、今、マジョリティーな意見だと思うんですね。
 ですから、その辺で前の書き方は非常に微妙なので、十分ご注意いただきたい。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、崎田委員。

○崎田委員 幾つか申し上げたいと思います。とりあえず横串に刺す部分をきちっと位置づけるということで、後半かなり重点的に書いていただいてありがたいと思っています。ただし、幾つか、18ページの下の方、先ほど「市場等」というご質問もあったんですが、実は市場等において環境の価値が積極的に評価される仕組みづくりというのは2つの側面があると思うんです。消費者がきちんとそういうものを選択する消費市場での選択行動と、あと金融の世界での例えば投資行動とか、金融をきちんと環境配慮で評価していくようなそういう動きと2つあると思うんですが。そういうことを少しきちんと書き込んでいただいた方がありがたいのではないかと私は思ってこれを拝見して思っておりました。
 それで、実はそのために環境報告書等の情報的手法と書いてあるんですが、もう少し環境報告書だけではないそういう環境配慮型の、例えば商品なりサービスに関する情報発信の仕組みをきちんと整備をするとか、環境教育だけではないそういう状況整備をきちんとしていくということが大事なのではないかなというふうに思います。ですから、ちょっとこの辺もう少し全体的な感じでいろいろ考えていただければありがたいと思っております。
 次の19ページなんですけれども、前回も発言させていただいて、やはり地域づくりの前に人づくり、あるいは人づくりで地域づくりをしていく、この辺が本当に重要だと思うので、ここを入れていただいたのは大変ありがたいと思っています。少し加えていただけるなら、丸ポツの2つ目と3つ目がちょっと飛びすぎている感じがして。丸ポツの2つ目に人づくり・地域づくりを進めるためには、地域の中で環境保全に取り組めるような健全なコミュニティをと書いてあります。3つ目に急に環境教育推進となっています。その間に、私は、今、実は環境省などで実際にいろいろ推進してらっしゃる環境教育というときに、私はいわゆる座学的な環境を学ぶというだけではなくて、そういう後にちゃんと地域社会の中できちんと自分たちの抱えている課題をみずから発見して、地域の課題解決につなげていくような、地域と連携した環境教育というのが、今、環境省などでも非常に明快にそこが大切なんだということで打ち出してやってらっしゃいますが、そういうことへの情報発信とか理解をもっと進めることが大事なんだというふうに思っています。ですから、地域の具体的な課題解決に向けた環境教育のより一層の推進と、そのための人材育成や情報整備などを進めるとか、そういうことを一言入れていただけると、その次に環境教育の推進には地域の人材活用も必要だということとつながるのではないかというふうに感じております。
 その次に、今回非常に長くつけ加えていただいたものに関してなんですが。私はこの部分は大変大事なんですけれども、ちょっと言葉を整理しておいていただいた方がわかりやすいのではないかなというふうに思います。具体的に言うと、生物や生態系の専門家だけではなくて、例えば化学物質に関する専門家というのも、今、この分野のリスクコミュニケーションが大変大事になっておりますので、化学物質という単語も入れておいていただいて。あと、環境教育や環境保全活動を行う際にというだけではなくて、リスクコミュニケーションを行う際とか、そういうふうにも入れていただけると、ここでこの重要性というのが大変わかっていただけるのではないかなというふうに感じております。
 次のページの20ページなんですけれども、実はそういう意味で、今、具体的なテーマとしてはこれから本当に化学物質に関してきちんと管理をしていこうという動きが世界的に広がっていくわけですけれども。それに対応した市民社会への情報提供とかリスクコミュニケーションというのが本当に大事になってくると思います。そういうことを意味していらっしゃるんだと思うんですが、この不確実性というような言い方で何を意味しているのかというのがなかなか市民にはわかりづらいですので、少しその辺わかりやすく書いていただくと大変うれしいなというふうに思います。
 最後に1点、21ページの国際的なルールづくりということなんですが。いろいろな専門の委員会でお話し合いが進んでいるということですのでお任せしたいとは思うんですが。私が最近感じているのは、今、東アジアなんかに伺うと、本当に公害に対する規制というものと、もう1つ急激な発達による地球環境問題、いわゆるごみや水質汚染とかそういう地域社会がみずからライフスタイルや地域のことを考えて改善していかなきゃいけないという地球環境問題的なことが本当に強く起こっている。そういう意味で政府の政策や企業の方のいろいろな技術移転だけではなくて、市民、私たちの暮らしのレベルでの環境教育や普及啓発などが非常に重要になってきているというふうに感じています。そういうののバランスの中で本当に持続可能なアジアというのができていくのではないかと思います。
 それで、私は、今、日本の地域とアジアの地域がきちんと相互交流していけるような形で主体的な市民社会が広がっていくようなことに対してODAの枠の中で新しいチャレンジとしていろいろやらせていただいておりますけれども。そういうような視点もこれからは非常に大事なんだということを少し感じ取れるような形にしていただければありがたいなというふうに思っております。
 ありがとうございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。大変大事なところをいろいろご指摘いただいたと思います。これは対応させていただけるのではないかと思います。
 一回りいたしましたところで、ちょっと予定の時間を大幅にオーバーしてはおりますが、5分ほど休憩をとらせていただいて、その休憩の後に全体に向けました、また全体構成等に関しますご議論をいただきたいと思います。
 12時5分前にまたご参集ください。

午前11時48分休憩
午前11時56分再開

○鈴木部会長 それでは、再開させていただきたいと思います。
 これまで基本計画策定に向けた考え方(案)につきまして、いろいろと大変有益なといいますか大事なご意見、ご指摘もいただきました。文章等々に関しましてはまた十分この中に盛り込ませていただけるものが多いと思います。
 前半のご議論に関しまして、30分、40分ぐらいを使いまして全体構成も含め、あるいは個別のいろいろな事項に関する記述のところで、ぜひこういう配慮もしろというようなことも含めてご意見をいただければと思いますが。まず、前半にご発言がなかった方を優先的にご発言いただければと思いますが。
 名札を立てていただけますでしょうか。鳥井委員が始まる前から立てて準備をしておられますので、では、鳥井委員、お願いいたします。

○鳥井委員 何点か申し上げたいことがあります。今の段階でこういう発言をすることについては非常に迷惑かなというのでちょっと控えていたんですが。環境基本計画というのは環境省の計画ではなくて、国の計画ですよね。そうやって考えてみますと、相矛盾する政策というのがいっぱいとられているという感じがするんですね。例えば電力会社の自由化というのは環境という意味から見るとマイナスかもしれない。もちろん、自由化そのものがいいか悪いか別問題として、環境という視点から見るとマイナスかもしれないというようなことがあるわけですね。ODAなんかだってマイナスの施策っていうのはいっぱい多分あるんだろうという感じがする。国民の目から見ますと、どうなっいてるんだというのが正直なところであります。そういう意味では、各省の政策を環境という視点から評価をするというような仕組みが何かあってもいいような気がするんですね。政策評価は総務省がやっているからいいんだというんですが、総務省は小さな制度にしましょうという視点から評価しているんだろうとしか思えないわけでありますが。政策評価というようなことをここに書き込むことが、役所の力関係で難しいとしても、せめてそういう視点の政策研究というようものをちゃんと進めるというような表現があってもいいような気がするというのが第1点でございます。
 第2点でございますが、先ほど科学技術の議論が出たわけですけれども、ここに書いてある科学技術の記述というのは非常に稚拙だという感じが。利益が見込めないものは行政がやるというようなそんな単純なものでは実はないんだと思うんですね。やはり政府がやらなくちゃいけないのは、環境という視点からの技術開発を支援をするということだと思いますね。いっぱい支援の仕組みはあるわけですが、例えば国民の健康という視点から支援しているファンドもありますし、それから創造性、独創性という視点から支援をしているファンドもあるわけですね。産業競争力という視点から支援をしているファンドもあるわけで。やはり環境という視点から広く研究者に研究してもらうためのファンドというのが、これも財務省との関係で、そんなもの冗談じゃないよと言われるかもしれないわけですが。そういうのを創設する努力をするというのは非常に意味のあることだというふうに思います。これが第2点であります。
 第3点は、私、原子力工学研究所というところに席を置いているので原子力の話をちょっとさせていただかないといけないのかなという気がするわけですが。やはり先端技術でいいものが出てくるなんていうのはうそでありまして、エネルギー源というのはもうほとんど全部わかってて決まっているわけであります。そういう意味から考えると、今の原子力発電所みたいな形かどうかわかりませんが、原子力核からエネルギーを取り出すというそのことというのは今も10年後も50年後も100年後も極めて大事な話だというふうに考えている。そこについて環境省がメーションをしないというのは、やはり環境省の政策評価としてはやはり間違えているというふうに私は思って。環境省は環境白書の中では原子力について安全性に配慮しつつ利用を進めるというような表現をとられたことがありました。今でもそういうのが入っていたかどうかちょっと見てないんですが。そういうことをやはりきちんと合理的な目でメーションされることが必要かなと思います。
 以上、3点であります。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございました。大変、多分環境省自身も政策研究、政策評価であったり環境研究のシアンがあったり、細々とは、人材が限られ、お金が限られ、どこかの省庁のように豊かにあれば随分国も変わるんじゃないかというところもあるのかもしれませんが、それをどう書き込むかという問題ですね。
 ありがとうございました。
 では、いかがでしょうか。青木委員さん。

○青木委員 すみません、若干個別的な話になっちゃうんですけれども。私は、今、ここに出ている立場とちょっと違って個人的な興味とか関心とかいろいろな関係からの発言になってしまいますので、専門家の方が違うとおっしゃれば、それはそれで納得とします。
 私は基本的に植物行政というものにかなりいろいろ問題があるというふうに思っております。各省、関係機関でそれぞれいろいろな研究やいろいろなことをやっておられるわけですけれども、全体的な植物行政全体の展開をやっているところが、本当に縦割りが強くて横割りでやっているところがないというところが基本的に問題だとは思っているんです。
 例えば外国では、種の保全というのを考えますと、野生の植物を含めて種子を全部、とにかくあるものは全部冷凍保存しちゃうというようなことを現にやっている、イギリスとかオーストラリアはやっております。日本ではそれぞれ、例えば有用植物の分野でありますとか、都市公園の分野でありますとか、それぞれ一生懸命植物の保全をやっておりますけれども、一般に野原に生えている雑草みたいなものを全部種を取って保存しようなんていうのはやっているところがない。そういった行政の展開が日本の現状ではなかなかできないというところに基本的な問題が1つあるとは思っているんですが。これを環境基本計画の中でどう盛り込むかというのは非常に難しい問題でございますし、問題点があるということを指摘するだけにとどめます。
 その関係で、植物の関係の方といろいろ接触していますと、非常に基礎的な分野が非常にかわいそうといいますか、お金も回ってきませんし人材の養成もできていない。例えば分類学でありますとか生態学の専門家、これは世界的にすばらしい人は個人的に私も知っております、個人的にはおられますけれども、行政全体としてはそういった専門家というのが非常に少ない、世界的に見ても非常にその分野は遅れております。
 そういうことで、今回も見てまいりますと、先ほどございました11ページの基礎的な科学的知見、科学技術の充実でございますけれども、そこをどう書くかというのはありますが、ここでは先ほど問題になりました、「直接利潤に結びつかないような基礎的な技術開発を進める」と、こういうふうに書いてございますけれども。このところは技術開発だけではなくて、やはり科学的知見、基礎的な科学的知見の充実でございますとか発展ということをぜひ入れておいていただきたいと思います。
 20ページの方では、技術開発の方と科学的知見の基礎となる調査、研究とか並べて書いておりますので、そういった日の当たらない分野、これは植物だけではなくて、例えば気象でありますとか地質でありますとか海洋でありますとか古生物学でありますとか、すぐにはお金になりませんけれども、ちゃんと研究をしておかなければ将来、例えば50年、100年というタームで考えていきますと、将来必ず役に立ってくる分野というのはたくさんあるわけでございますので、そういった分野もぜひ環境基本計画でしっかり書いていただきたい。
 以上でございます。

○鈴木部会長 かなりの部分は科学技術基本計画に盛り込まれていて、そういうところもあろうかと思いますが。環境の観点からやはり重要なものはきちんと漏れなく考えるということが必要だと思います。
 あとは、馬場委員。

○馬場委員 ありがとうございます。前回私いろいろ申し上げたことがかなり盛り込まれているので、今回は発言をあれしていたんですが。先ほどちょっと話題に出ましたが、林業森林関係の話で、私もおりましたが、林野庁という組織があって、そこが政策をやっておるんですけれども。環境問題については従来どちらかというと業主体で深く入ってないんですね。ただ、土地はたくさん持っているから、その分野で実際存在感があるといいますか、ということでなかなか環境省の方からも物が言いにくいところもあるのかもしれませんが。私は自分がいたところでありますけれども、やはり環境の面で重要だということはどんどん言っていったらいいと思うんですね。環境関係から見て林業行政なりあるいは森林政策についてかくあるべしということはむしろこちらの方で言っていって、林野庁の方でそれは自分の方でやるというならちゃんと自分の方でやれというつけをそちらにつければいいわけであって。余り遠慮することはないのではないかという。役所を離れて10年以上たっていますから勝手なことを言うと怒られるかもしれませんけれども、という感じがいたしております。
 それから、先ほどやはりお話がありましたけれども、都市と都市の回りの農村でも山村でもいいんですが、やはり環境ではつながっているわけでありまして、都市の問題を書くときに必ずヒートアイランドの問題というのは裏にあるということをやはり意識して書いていっていただきたい。どの部分にどうというのではなくて、これからむしろ考え方でございますけれども、ということをお願いしたいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 そのほかにご発言にならなくて新しく発言をされる方はいらっしゃいませんか。よろしいですか。
 それでは、解禁させていただきますので、ご希望の方は札を立てていただければ。  天野先生。

○天野委員 ありがとうございます。先ほどまでのご議論で長期的な視野、長期が何年ぐらいか。それから、50年というのはどうして唐突に出てきたかという議論もございました。実は、昨日地球環境部会の方で、これは科学的知見に基づいて長期的に温暖化の目標として何をもってくるのがいいかというご説明がありました。その中で、気温の上昇を摂氏2度以下に抑える必要があるのではないかということがいろいろな根拠を挙げてご説明がありました。その結果として、それでは2050年ごろの排出削減率、これは世界全体ですけれども、何%ぐらい下げなきゃいけないか、これは非常に大きな数字で、2012年の京都議定書の第1約束期間で削減を考えているものとは桁違いに大きい数字がありまして、そういう意味では今後の社会のあり方等を根本から考え直す必要があるんだ、こんな議論が出てきたわけです。
 そこで根拠になりましたのは、一応2100年、普通100年ぐらいということで2100年の気温上昇というのを考えるんですが。実は気温上昇というのはご承知のとおり、温室効果ガスの濃度によって決まるわけですが、2100年の濃度を考えて、それに合わせて削減をしていったのでは慣性といいますか、地球システムというのはイナーシャがありますから、そこで濃度が決まっても、それ以降ジリジリ気温が上がってしまうわけですね。ですから、2100年で2度というのを目標にすると、これは必ず失敗するというご説明がありまして。
 では、どこまでいく必要があるのかというと、科学者たちは地球システムの安定に至る期間というのは海面上昇なども含めると大体300年ぐらい考えなきゃいけないということですので、これはまさにここで説明のある超長期という期間になるのではないか。そうすると、その超長期に気温をある程度にとどめるためには、今から50年あるいは今から30年の間に何をしなければいけないかということが逆算して出てくるわけです。そういう課題に我々は直面しているということが、ここでは非常に短く3行ぐらいに書いてありますので、何で超長期なのかとか何で50年が出てきたのかというのがわかりづらいというところがありますので、その辺は簡単でも結構ですから、どこかにちょっとそういう趣旨のことをご説明として入れていただく必要があるのではないかというふうに思います。これはいろいろな科学的な知見を説明しだすと、またそれはそれで非常に難しい問題がありますけれども、50年とか超長期とかいうのはどういう趣旨で書かれているかということはやはり国民の皆さんにも知っていただく必要があろうかと思いますので。それは必要な情報ではないかというふうに思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございます。あるいは個別のところでその辺のところに少し踏み込んでおいていただくということもあるかもしれませんね。
 よろしいでしょうか。
 では、浅野委員。

○浅野委員 先ほど、こういう超長期の視野をもってというような書き方をすると、京都議定書を否定してしまうのではないかというご発言があったんですが。それは、1つのお立場としてはわかるわけですけれども、今、天野委員のご発言にもありましたように、ここで言っているのはそういうことではなくて、もっと別の角度からものを言ってるわけですから、その辺が誤解のないようにきちっとした整理をしておかなきゃいけないという点では、天野委員のご指摘は大事なご指摘ではなかったかというふうに思っております。
 私は、京都議定書の目標達成計画はあくまでも京都議定書のとりあえず第1約束期間の目標を達成するための政府として全力を挙げて取り組む計画である。環境基本計画はそれを写すだけだったら芸がないわけで、もっと先まで見てどうあるべきかということを一方で示しながら、それにもとづいてもう一度、では、ここ5年、10年、具体的な環境政策の中では何をしなきゃいけないか。その部分では温暖化に関しては当然目標達成計画に言われていることを前提にして書かなきゃいけない部分があると思いますけれども、それに必ずしも全面的に拘束されることもないでしょうし。それから、目標達成計画ではある意味では横の関連性について気配りをしながらも、なお必ずしも十分ではない部分がある。例えば森林問題については余りはっきりしたことが出ていない、あるいは木資源の利用とかバイオマスとかいろいろなところでつながってくるということが必ずしもはっきりわからないような面もありますから、そこをむしろ国民の目にわかりやすくするためにこの環境基本計画が果たす役割は十分ある、こんなふうに考えていますので、目標達成計画と環境基本計画の関係というのはそのように整理をしていくということがいいのではないかと思います。

○鈴木部会長 はい、ありがとうございました。
 いかがでしょうか。はい、久保田委員。

○久保田委員 これは質問といいますか事務局に向けた質問になるのかもしれません。今のことです。結局、地球温暖化という切り口の中でも、今、言われたように、例えば2゜C、あるいはそれでやったら2050年時点で全世界で50%削減となれば、世界中の人の公平な一人頭というふうにもし計算すれば、先進国は80%削減なんていう数字は、まさに京都議定書の6%削減で四苦八苦しているわけですが、まさにドラスチックにどうするかと。しかも、この基本計画はどういう視座でというのは当初から議論ありましたけれども、やはり今ということではなくて、むしろ未来に少し視点を置いて、そこからどうあるべきかとか、あるいはこの国の形としてどういうことを選択をしていくべきなのかというイメージを持ちながらやっていこうというような議論があったと思うんですが。
 そのこととそれをどう見るか、あるいはどうしていくか、しかもそれは机上の空論ではなくて、まさにグレーンイーグルズサミットあるいはその後のポストビヨンド京都の問題というのは今年から始まっていくという中で、ヨーロッパ主体に5割削減とか60%削減を既に公約的にといいますかそれは戦略的にかもしれませんけれども、打ち上げている国もあるという中で、一体日本としてどう考えるんだということについては、これは環境省の問題だけではなくて、まさに日本の国家戦略というか、日本のあり方の問題として非常に大きな問題ですし、その辺を余りうやむやにして何かこの国の形とか、これからどうするかみたいなことをやっていって意味があるのかなという感じもちょっとしているわけなんですが。
 そういう意味では、一体どの場でこういうことについて徹底的に議論をするのか。あるいは一定の答えを出すのは一体地球環境部会なのか中環審なのかどこなのかみたいなことについて、率直な疑問として感じるわけなんですが。何かご示唆があれば伺いたいというふうに思います。

○鈴木部会長 これは質問ということでも、なかなか答えにくい質問なんですが。私個人としては、やはり環境問題というのはある意味ではサステイナブルな将来を考える、持続可能性の1つのコンポーネントですよね。ですから、本当はサステイナブルな日本は一体どういう姿であるべきかという議論がきちんとどこかで、今、おっしゃられましたように、議論が戦わされ、そして国民がそこで選択をしていくというところがなきゃいけない。しかし、それをやっているところがないわけですね、それぞれの、経産省は経産省、新エネ庁は新エネ庁でエネルギービジョンはもちろん考えます。いろいろな国土何とか形成計画はそこで考えますと。それが本当にサステイナブルか。要するに、今、やられていることはほとんどが現状の問題解決のためにエクストラボレーションみたいなプロジェクションみたいな話しかどうも我が国の場合にはなかなか出てこない。
 しかしながら、この環境省というのはやはり次の世代、次の次の世代の国民のために快適なといいますか、そこに住める環境を残していくということが最大の使命であるわけですから、もう例えば経済、社会というようなことを考えるよりもはるかに大きな比重で環境問題を考える。しかしながら、環境省がどこまでサステイナブル報告書をつくったとして、ほかのところに受け入れられるかという現実の問題があり、その辺の非常に悩ましいところでなるべくそちらに近づくような環境基本計画をつくっていこうというそういうことでしか多分あり得ないですよね。
 しかしながら、では、きちんとした2050年のビジョンを書いているのかということになると、これは、ここにまた極めて不確定な問題も含んで。もちろん、温暖化の問題はかなり明確ですが、そのほかにも水の問題であり、森林あるいは感染症の問題であり、いろいろな問題がこれから降ってくるわけで、そういう不確定な問題の中で一体少しでもいい方向に向かわせるにはどうするのか。それは単にエネルギー源をどこに求めるかというような問題だけではなくて、非常に環境面から見れば大きな問題を、しかもたくさん含んでいる。そういう中で現実の環境基本計画として環境省の意志を、あるいは国としての環境問題に関する意志を、少なくとも5年あるいは2025年というようなところに向けて何をするか、それを決めなくてはいけないというそういうことだろうと思いますから。
 大変歯がゆいんですが、国の仕組みが現状である限り、その中でどうベストを尽くすかということでしかないのではないかと私は思っておりまして。はなはだ歯切れが悪いことしか申し上げられないのですが。
 はい、浅野先生。

○浅野委員 環境基本法をつくったときに、環境基本計画を閣議決定とするという立法にしたということの意味は、こういうような今の久保田委員のようなご発言が出てまいりますと、改めて大きな意味を持つと思うわけです。もちろん、環境基本計画は環境という切り口からの計画、つまりもっとはっきり言えば、環境政策という切り口からの1つの長期的な見通しを示すものということでございますから、それはそういうような役割を果たすもの。同じように閣議決定なりそれに準ずるような決定される計画というのはいろいろほかにも他の省庁の所管するものがあって、それはそれでやはり同じように閣議決定をされるわけです。ですから、本来ならば、その閣議という場所はその調整機能をきっちり持っていなきゃいけないはずで、まるで全然バラバラなものがそのままに閣議決定されるということになると問題が起こってしまうわけですから、そこはそう言わざるを得ないわけですが、なかなかそうもいかないだろう。
 しかし、結局、久保田委員の今のご指摘は、例えば戦略アセスメントというのはどうやったらいいのかというときと全く同じ議論になるわけですね。つまり、ある政策を決定するときにどういうことをその中で配慮していくのか、トータルに配慮して、最終に最適な決定をすることが望ましいんですけれども、なかなかそうもいきませんから、差し当たり環境面から戦略アセスメントは環境面のことだけをかなり強調しておいて、それに対してカウンターで何かあるならそれを大いにそっちから出してください、最後は意志決定はさまざまなところから出てきたものを通じて答えが出るんだと、こういう整理で戦略アセスメントというものを位置づけてどの国でもやっているんだろうと思うんですね。
 今、関係するさまざまな政策を調整するということが環境面でうまく生きているのは温暖化対策についての京都議定書目標達成計画であろうかと思われます、これは個々の府省でなく、本部で統合的に決めるということになっているわけですから、ここはかなりそういう意味ではうまくいっているはずですが、ただ、それ自体は京都議定書という枠の中でしか動きませんので、もっと大きなこの国の政策、姿、形をどう変えていくかということになると必ずしも明瞭に出てこない。
 ということで。先程鈴木部会長がおっしゃったように、ここで計画案をとりまとめても、閣議決定ということは他の省庁が拒否権を握っているというわけでもある。しかし、拒否をしないということはそれを認めたということになるわけなので我々が大胆に考えていることをしっかり書いて、それが受け入れられる限りはそれは1つの方向を示したということにもなるだろうと思われます。
 部会長がおっしゃるように、道は遠いかもしれないけれども、やっていけば必ずどこかでちゃんとしたところに行き着くということを期待しながら、これからの作業を進める以外にはないのではないかと思います。

○鈴木部会長 はい、渡辺委員。

○渡辺委員 少しずつ議論が拡散してきたんですが、私は天野委員のご発言に絡んで申し上げたいんです。きのう行われた、あるいはきのうまで地球部会でいろいろ検討されてきたご説明を必ずしも全部理解できたとは限りませんが。気温上昇を2度上昇程度にとどめないと大変だと。それは何で300年かどうかよくわかりませんけれども。2度にとどめるのに50年先ぐらいに安定化させるというんでしょうか、よくわかりませんが、そうする必要があると。それをするにはかなり劇的な対応をしていかなければいけない。この科学的な知見の熟度がわからないんですけれども。私はもうそろそろ何で50年かの説明として触れるというようなことではなくて、2度におさめなきゃいかんと、それをするには従来ペースではだめだという、何度も申し上げていますが、この危機意識の国民の間の共有ということがことがらのスタートとして非常に大事ではないか。何とか科学的な知見の熟度がそれを環境基本計画のどこか、少なくとも冒頭の方に入れられるようであってほしいと思います。ぜひ50年の説明としてということではなくて、きょうは山本先生もいらっしゃいませんけれども、もう少し踏み込んだことができないだろうか。それがそもそもこの基本計画見直しの私は原点になってほしいなという意味で発言をいたしました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 いかがでしょうか。もうあれでしょうか。議論は出尽くしたと考えさせていただいて。皆さん何かお腹にものをためたままお帰りになると問題かもしれませんが。
 それでは、前回いただきましたご議論、それから今回大変また有益な示唆に富んだご議論、ご意見をたくさんいただきましたので、この中間とりまとめにつきまして、そのご意見を踏まえまして、事務局、私どもの方でその修文というよりはもう少し大きな変更になるかもしれませんが、文章を先生方のご意見を取り入れさせていただきたいと思います。
 そしてまた、各論を書くときに反映させていただくこともいろいろとご意見をいただきましたので、それも間違いなくきちんと組み込めるような形にしたいと思っております。
 具体的にこれをまた修文いたしまして、またもう一回お集まりいただくということに多分ご賛同いただける方はほとんどおられないのではないかと思うんですが、私の方にご一任いただいて、文章を修文いたしたものをまた先生方にご覧いただくという、ご説明をさせていただくというそういうステップでよろしいでしょうか。もしそれでよろしければ、事務局の方と私の方でこの中間とりまとめの案をバージョンアップさせまして、本日の最終決定とさせていただきたいと思います。
 そして、それを元に夏の間パブリックコメントをいただく、そして関係いろいろなステークスホルダーの方々のご意見をいただく、そういうようなステップに進ませていただきたいと思いますが。よろしいでしょうか。これもまた一旦まとまった段階で報道発表を通じまして公表もさせていただくということになります。
 よろしいですか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○鈴木部会長 はい。それでは、ご賛同いただいたものとさせていただきたいと思います。
 それぞれの団体、ステークスホルダーの方々とはまた意見交換、それからその戦略的プログラム等の検討をさせていただくことになりますが、それにつきましては、スケジュール案等も上がっております。これは特にご説明いただかなくてよろしいんですか。

○佐野環境計画課長 矢印がいっぱい書いてあるスケジュールの案は従前よりご相談させていただいているもので、目新しいものではございません。ここでございます各種団体との意見交換、実際、もちろんすべての先生にすべての方のお話を聞いていただくというのは不可能でございますので、大くくりの分野を幾つか分けまして、当該分野の方にお出でいただくという、当該分野のスピーカーの方の方にお出でいただくというような形で進めさせていただくことになろうと思います。したがいまして、こういった分野のこういう方の部分はいつというような日程を整理をいたしまして、またお諮りをさせていただこうと思いますので、それぞれ関係の深い分野というのがあろうかと存じますので、そういった分野にはご出席を賜りまして、お話を聞いて意見聴取にご参加をいただければ幸いでございます。具体的な枠組み等々につきましては、また今後まとまり次第ご連絡をさせていただく、また特に日程が決まりましたところでご相談をさせていただくことになろうかと思いますので、よろしくお願いをいたします。

○鈴木部会長 それでは、こういうステップを踏みまして、また総論部分につきましての修正あるいはいろいろな戦略的プログラムにつきましては先生方のお知恵をお借りしながらつくり上げていく、そんなことで次のステップになろうかと思います。
 大体、そうしますと、次のこの総合政策部会はいつごろになるわけですか。

○佐野環境計画課長 そういたしますと、こういった形でまた皆様に全員でお集まりをいただくといいますのは、こういった関係分野の意見交換、意見聴取というものがある程度一段落しましたところということになろうかと思います。また具体的なご日程についてはまたご相談をさせていただくことになると思います。

○鈴木部会長 大体いつごろ。

○佐野環境計画課長 したがって、今、一生懸命意見聴取を効率的にやるべく日程調整を事務局でいたしておりますが、それが済みまして、恐らく、今年の夏どのくらい暑いかまたよくわかりませんが、多少は涼しくなったころということになるのではないかと思います。

○鈴木部会長 そういうようなことでございますので、お心おきいただきたい。そしてまた、いろいろそこに至るステップでご協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。

閉会

○鈴木部会長 では、本日の審議を終了させていただきたいと思います。
 どうも長時間にわたりまして大変示唆に富むご意見いただきましてありがとうございました。

午後0時32分閉会

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