中央環境審議会総合政策部会(第19回)議事録

開催日時

平成16年9月9日(木)9:30~12:37

開催場所

経済産業省別館 9階 944号会議室

出席委員

(24名)

森嶌 昭夫 委員、安原  正 委員、小澤紀美子 委員、崎田 裕子 委員、鈴木 継美 委員
藤井 絢子 委員、桝本 晃章 委員、村杉 幸子 委員、青木 保之 委員、天野 明弘 委員、飯田 浩史 委員
江頭 基子 委員、久保田泰雄 委員、武田 善行 委員、田中  充 委員、筑紫みずえ 委員、永里 善彦 委員
星野 進保 委員、松田美夜子 委員、松原 純子 委員、三橋 規宏 委員、甕   滋 委員、横山 裕道 委員、渡辺  修 委員

議事

(1) 審議事項

  • 環境基本計画の進捗状況の点検について
  • 関係府省からの報告
    • ・外務省
    • ・農林水産省
    • ・経済産業省
    • ・国土交通省

(2) 報告事項

地球温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間とりまとめについて

その他

閉会

配付資料

資料1   環境基本計画の点検の今後の総合政策部会開催スケジュール
資料2   各府省の環境配慮の方針の策定状況
資料3   策定済み府省の環境配慮の方針
資料4   各府省の自主点検結果
資料5   環境保全に関する個別課題に係る目標等調査結果
資料6   地球温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間とりまとめ
参考資料1   第二次環境基本計画の第3回点検の進め方について
(第18回中央環境審議会総合政策部会にて了承済)
参考資料2   中央環境審議会総合政策部会名簿

議事録

午前9時30分開会

○苦瀬計画官 それでは、定刻になりましたので、第19回中央環境審議会総合政策部会を開催させていただきます。
 お手元の配付資料のご確認をお願いしたいと存じます。配付資料を申し上げます。資料1が環境基本計画の点検の今後の総合政策部会開催スケジュールでございます。資料2が各府省の環境配慮の方針の策定状況でございます。資料3が策定済み府省の環境配慮の方針でございます。資料4が各府省の自主点検結果でございます。資料5が環境保全に関する個別課題に係る目標等調査結果でございます。資料6が地球温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間とりまとめでございます。このほかに参考資料といたしまして、第二次環境基本計画の第3回点検の進め方について、それから参考資料2といたしまして中央環境審議会総合政策部会名簿をおつけしてございます。足りないものなどございましたら事務局の方にお申しつけいただければと思います。よろしいでしょうか。
 それではもう一つ、議事に入ります前に、7月1日付人事異動によりまして、新たに着任いたしました環境省事務局側のメンバーの紹介をさせていただきたいと思います。
 総合環境政策局長の田村でございます。

○田村総政局長 よろしくお願いいたします。

○苦瀬計画官 審議官の櫻井でございます。

○櫻井審議官 おはようございます。よろしくお願いいたします。

○苦瀬計画官 総合政策局総務課長の小林でございます。

○小林総務課長 よろしくお願いします。

○苦瀬計画官 環境計画課長の佐野でございます。

○佐野環境計画課長 経済課長から異動いたしました。よろしくお願いいたします。

○苦瀬計画官 それから環境経済課長の鎌形でございます。

○鎌形環境経済課長 よろしくお願いいたします。

○苦瀬計画官 よろしくお願いいたします。
 それでは、総合環境政策局長からごあいさつを申し上げます。

○田村総政局長 本年の7月1日付で総合環境政策局長を拝命いたしました田村でございます。よろしくお願いいたします。
 総合政策部会の開催に当たりまして一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。
 まず、委員の皆様方におかれましては、常日ごろから私ども環境行政の推進につきまして、ご協力、ご指導等賜っております。本席をかりまして、まず厚く御礼を申し上げたいと存じます。また、本日は大変ご多忙中にもかかわらずご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 本日、ご審議をお願いいたしますのは、環境基本計画の進捗状況の点検についてということでございまして、環境基本計画に基づきます施策の進捗状況の点検については、環境基本計画において、毎年、この中央環境審議会が行いまして、その後の政策の方向を政府に報告するとされております。環境基本計画の着実な実行を確保する上で、この点検作業というのは重要な役割を担うものと考えております。
 今回の点検は、机の上にございますが、平成12年に策定されました第二次環境基本計画の第3回目の点検ということになります。今回も前回の点検と同様に、各それぞれの府省が自主的点検を行いまして、その結果をもとに進めることとしておりまして、このため本日は関係府省からそれぞれの取り組み状況をご報告いただくということとしておるわけでございます。
 なお、そのほか、総合政策地球環境合同部会の施策総合企画小委員会、先日取りまとめました地球環境温暖化対策税制等これに関連する施策に関する中間取りまとめ、これにつきまして事務局からご報告をいたしたいと存じます。
 以上のような事項につきまして、よろしくご審議のほどをお願い申し上げまして、まことに簡単でございますが、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。

○苦瀬計画官 それでは議事に入りたいと思います。
 森嶌部会長、よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 おはようございます。きょうは9時半から12時半ということで、だんだん3時間というのは、そう異例なことではなくなってまいりましたけれども、長丁場をお願いいたしますのでどうぞよろしくお願いいたします。
 ただいまから第19回中央環境審議会総合施策部会を開催させていただきます。

      審議事項
       環境基本計画の進捗状況の点検について

○森嶌部会長 本日の議題は、審議事項といたしまして、環境基本計画の進捗状況の点検ということでございます。そして、報告事項といたしましては、先ほど局長のお話もございましたように、地球温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間取りまとめについて、ということになっております。
 まず、本日の審議の流れでございますけれども、環境基本計画の点検ということにつきましては、各府省に自主的点検を実施してもらうということになっております。その趣旨から、それぞれの省の実施状況につきまして報告をしてもらうということでございますけれども、時間の都合もございまして、全部の府省からというわけには参りませんので、今回の重点点検項目の関連から、外務省、農林水産省、経済産業省、国土交通省の4省から報告を受けるということにいたしておりまして、この4省につきまして、報告を受けた後、質疑を行っていただきます。それから、報告事項につきましては、事務局から説明をしていただくことにいたします。
 長時間になりますけれども、何せ長時間といいましても、4つの省庁から報告を受けまして、質疑を行うということでございますので、冗長になりますと3時間ではとても終わりません。事務局からの報告もございますので、できるだけ時間を守ってまいりたいと思います。
 私はいつもかなりぽんぽんと切ってしまいますけれども、きょうもまた適当なところで、「もうこの辺で……」と申し上げるかもしれませんけれども、いつも失礼の段を申し上げますけれども、きょうも失礼の段をあらかじめおわび申し上げますが、12時半には終わりたいと思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。
 それでは、早速始めたいと思います。環境基本計画の点検につきましては、ことしの5月の部会におきまして、今回の重点点検項目を、まず環境投資の推進、その次に地域づくりにおける取り組みの推進、それから3番目に国際的寄与・参加の推進という3分野を重点的な点検項目というふうにしておりまして、そういう方針を決定していただいておりまして、これまでに各府省による自主的点検、各主体の取り組み状況の調査や地方ヒアリングを行ってまいりました。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。

○佐野環境計画課長 それでは、各省庁からのご説明に先立ちまして、これからの進め方等々につきまして若干のご説明をさせていただきます。
 資料1に、今後の日程の予定を掲げていただいております。今回以降、基本計画の点検につきまして4回の会議でまとめていただければと思っておりまして、今回は4省からのご報告と質疑をお願いすることといたしております。
 それから、各省からの自主点検の結果以外に、私どもの方で国民を対象としましたアンケートでありますとか、それから先生方にも手分けして現地へいらしていただきましたヒアリングの結果等々、ほかの意見の把握をやっておりますので、こういったものにつきましては、次回の9月29日の会でご報告をさせていただきたいと思います。あわせて、この会では、この重点戦略プログラムのうち、この3項目につきましての、事務局として実施状況をまとめましたもののご報告、ご審議をお願いいたしたいと思います。それから、次々回、10月の会で、点検結果のまとめのご審議をお願いをしたいと存じます。
 資料2以降でございますが、今、部会長からのお話にもございましたように、環境基本計画の点検につきましては、まずは、各省に自主的な点検をお願いして、その結果に基づき取りまとめるということになっています。そこのもとになりますのが、各府省の環境配慮の方針で、まず、これの策定をお願いしておるわけでございますけれども、前回の点検以降も、各府省の策定作業がずっと進んで参りまして、今年度に入りましても、厚生労働省、警察庁、それから、つい先日、経済産業省と、より基本方針の策定が進んで参りまして、未策定のところはあとわずか、ここも16年度中には何とかというふうになっております。
 資料3に、それぞれの省庁の環境配慮の方針を取りまとめたものがございます。具体的な内容のご説明は省略をさせていただきます。
 それで、資料4でございます。これにつきまして、各府省におかれまして自主的な点検を行っていただきました結果を全部まとめております。これも非常に大部になっておりますので、1つ1つのご説明は省略をいたします。このうち、特に今回の点検のテーマであります環境投資、地域づくり、それから国際的寄与・参加という部分に密接な関係のございます4省に本日おいでいただくことになっておりますので、各省からはこれに沿いましてのご説明があるものと存じます。
 最後の資料5でございます。資料5は、これはちょっと違いまして、環境基本計画に掲げられておりますいろいろな分野につきましての個別課題について、今、どういう目標があるか、それからそれについての実施状況といいますか、達成状況はどうなっているかというものを、私どもとして極力把握をいたしまして、整理をいたしましたものでございます。これも現行計画の策定以降も、いろいろな目標の設定、あるいは目標そのものの見直しが進んで参っておりまして、新たに目標ができましてものは、この資料5の後半の方の個票、調査表のC-2と書いてある表でございますが、これでまたいろいろな分野につきましての目標の設定あるいは見直しが進んでおりますところでございます。これの策定の状況、あるいはこの達成の状況といいますものは、また今後の基本計画の点検、あるいは今後予定されております基本計画の見直しその後におきましても、参考にしてまいりたいと存じます。
 事務局からのご報告は以上でございます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 この点について、特にご質問は、よろしいでしょうね。――どうぞ。

○天野委員 今、ご説明のありました資料2なんですが、点検の仕組み、結果の公表、見直しの仕組み、それぞれの府省で規定をしているところと、していないところが、かなりばらつきがあるように思うんですが、基本計画ではこういう点に関しては国の取り組みについて、何かガイドラインをつくるというふうなことが書いてあるんですけれども、この点検については、そういうガイドラインというのがあるんでしょうか。もしあるとすれば、どうしてこういうばらつきが起こるのか。

○佐野環境計画課長 ガイドラインをお示しをしておるんですけれども、ガイドラインでは、実はこの点検等々の部分につきましては、自主的にやっていただきたいというふうになっております。したがいまして、環境配慮の方針の中で、明示的に点検の仕方のルールを記載いたすことになっているかという、そこまでのルールにはなっていないわけでございますので、そこは各省さんに委ねておるわけでございますが、いずれにせよ、今回もご報告をいただいておりますので、それぞれの点検そのものはやっていただいているものと存じております。

○佐野環境計画課長 毎回来ていただいた場合には、ちゃんとやってくれ、というのは委員の皆さんから要望が出ていますけれど、今の話は規定をつくっているかどうかという、そういう問題だろうと思います。実際に点検をしているかどうかと、そういう問題だろうと思いますけれども。

○天野委員 せっかくガイドラインをつくられるのでしたら、これはガイドラインですから、守る守らないというのは各府省のご自由だと思いますが、自主的といっても、かなりばらつきが見られるときには、ガイドラインの方も改定をする必要があるように私は思います。
 以上です。

○森嶌部会長 それでは、先へ進ませていただきます。
 本日は、自主的点検結果について各省庁から各資料に基づいて説明をいただくことになっています。重点点検項目の関係から、先ほど申しましたように、今回は外務省、農林水産省、経済産業省、国土交通省の4省からご報告をいただくということにしております。
 時間的な配分としましては、報告を15分程度。これを受けまして質疑を15分程度で1省当たり約30分というふうに考えております。

        関係府省からの報告
         外務省

○森嶌部会長 それでは外務省にお願いをいたします。よろしくお願いします。

○伊藤外務省地球環境課長 おはようございます。外務省の地球環境課長の伊藤でございます。
 お手元の資料4の1-1というページに外務省の自主的点検結果報告がございます。こちらに沿って説明をさせていただきたいと思います。資料4の1-1です。
 まず、外務省、私どもの環境配慮の方針の理念といたしましては、環境基本計画が平成12年に閣議決定をされたことを受けまして、その計画の掲げる持続可能な社会の実現のために、私どもの外務省におきましても、平成15年9月に外務省環境配慮の方針というものを策定して、その具体的な取り組みの推進に努めております。ここは別添でございますが、お手元の資料3の方に入っているものでございます。
 外務省は、この外務省の方針に基づきまして、地球環境問題に関する国際的枠組みのもとでの取り組みや、また新たな国際的な枠組み、条約その他ですけれども、そういうものをつくることをさらに推進してまいります。
 また、ODAの関係でございますが、政府開発援助大綱においても、環境問題などの地球的規模の問題への取り組みを我が国援助の重点課題と位置づけまして、途上国の持続可能な開発の実現に向けた努力を、積極的に支援しているところでございます。今後ともその方針に基づいて進めてまいります。
 また、外務省本省の方でございますが、いわば経済活動の主体としての活動を環境に配慮したものとするために、環境物品などの調達の推進を図るための方針を定め、できる限り環境への負担の少い物品等の調達に努めているところでございます。
 以上の全般的な理念、その進め方に基づきまして、若干ご説明申し上げますと、点検の結果を申し上げます。まず、地球環境問題に関する国際的枠組みのもとでの取り組みと、新たな国際的枠組みづくりでございます。申すまでもなく地球環境問題は人類の生存に対する大きな脅威でございまして、一国のみでは解決し得ない。国際的な取り組みを図る必要があります。そのために国際機関の活動への支援あるいは条約の策定、締結、実施などを通じて、地球環境問題の取り組みに参加、貢献をしております。
 また、水や違法伐採、防災など持続可能な開発に係わる新しい課題に対しても、関係の国際会議やフォーラムへの出席や、その開催などを通じて、我が国の考え方を世界に発信していきたいと思っております。
 我が国は気候変動枠組条約、生物多様性条約、オゾン層保護に関するウィーン条約、バーゼル条約、砂漠化対処条約、ワシントン条約、南極条約、ラムサール条約、ロッテルダム条約、ストックホルム条約などの環境関連条約を既に締結しておりまして、その各々の運用に対して多大の財政的な貢献を行っているほか、条約の運営などの面においても、締約国会議等で、例えば議長を務めるなどして、積極的に貢献をし、また我が国の立場・意見を表明し、知見や技術を提供するなど、指導的役割を担っております。
 また、国連環境計画(UNEP)、あるいは地球環境ファシリティー(GEF)、北大西洋地域海行動計画(NOWPAP)、国際自然保護連合(IUCN)、持続可能な開発委員会(CSD)などの国際機関、フォーラムにおいても同様の取り組みを行っており、平成17年1月には、我が国主導で国連防災世界会議が兵庫県神戸市で開催されます。
 また、次のページでございますが、ODAですが、国際協力の実施などに当たっての環境配慮、途上国の持続可能な開発の実現に向けてのODAの努力のあり方につきましては、政府といたしまして、持続可能な開発のための環境保全イニシアティブという基本的な理念と計画をつくりまして、それに基づき具体的な協力を進めております。2002年度の環境分野における援助実績につきましては、無償資金協力、円借款、技術協力、また国際機関に対する拠出金、こういうもの合計が約 4,054億円でありまして、ODA全体実績に占める割合は約34.9%でございました。2003年度の実績については、現在集計中であります。
 また、援助実施に際しての環境配慮につきましては、ODA大綱の基本方針におきまして、ODAの実施が開発途上国の環境や社会に与える影響などに十分注意を払う、ということを規定しておりまして、援助実施に際しては、ほとんどの主要援助国を対象に、国別援助計画というものがございますが、その国別援助計画において環境問題を重点分野に位置づける、あるいは援助実施に際して環境に配慮するとの記述がなされております。
 また、援助に関する開発途上国との協議など、さまざまな機会において、我が国は環境を重要開発課題と位置づけて、相手国政府に案件プロジェクトの発掘・形成の働きかけを行っております。また、個別のプロジェクトの採択、実施、評価のあらゆる面においても、環境配慮に留意しております。
 具体的に援助の実施に当たっております援助実施機関のサイトにおきましても、環境の配慮を強化しておりまして、JBIC(国際協力銀行)においては、平成15年10月から新環境ガイドラインというものを完全に施行しております。また、JICA(国際協力機構)においても、16年3月にJICA環境社会配慮ガイドラインの改定作業を終了して、その年4月から、このガイドラインを実施に移しております。
 また、次に、経済活動の主体としての外務省の環境配慮でございますが、外務省のさまざまな活動におきましても、グリーン購入法に基づきまして、外務本省の活動対象に環境物品等の調達の推進を図るための方針を定めて、特定調達品目ごとに目標設定しております。そのもとで調達実績のあった特定調達品目のすべてにつきまして、目標である調達率 100%を達成いたしました。
 また、基本方針に規定されている基準は、あくまでも調達の推進に当たっての1つの目安を示すものでありまして、そこに限らず、できる限り環境への負担の少い物品の調達に努めております。機器類等につきましては、可能な限り修理を行って、長期間の使用に努めております。また、特定調達品目以外の物品の調達におきましても、エコマークの確定を受けている製品、また、これと同じようなものの調達をするように努めております。家電製品、OA機器についても、消費電力が少く、再生材料を多くしているものの選択に努めております。今後も調達目標の達成を目指すとともに、その他の品目の調達に際しても、環境配慮を続けてまいりたいと思います。
 外務省からは以上でございます。ありがとうございます。

○森嶌部会長 予定よりも非常に要領よくというか、非常に短くご報告いただきましたけれども、それでは、ご質問、どうぞ。

○星野委員 どうもありがとうございました。
 今、ご説明ありました資料4の1-2の(2)に、国際協力の実施等に当たっての環境配慮というのがございまして、ガイドラインをいろいろとつくっておられまして、例えば、この(2)の下から、行でいうと3行目に、JICAにおいても配慮ガイドラインの改定作業を終了し……というのがございますが、確に私も実は、今、JICAのお手伝いをさせていただいておりますが、ガイドラインいただきました。いただきましたが、そのときにも感じたですが、ガイドラインをいただいたんですが、それを自己評価するシステムというのはできているんでしょうか。今、大体それでスタートしたばかりなので、そういうシステムはないのかもしれませんが、これからガイドラインをつくりっ放しというのでは意味がないのでありまして、それをどうやって、これだけ膨大な経済協力をやっている中で、JICAの仕事を含め、どうやってガイドラインが実行されているかという、いわゆる実行目標なり、あるいはそれを質的に評価するシステムというのはでき上がっているのでございましょうか。

○森嶌部会長 一通り伺ってから、まとめてということでお願いします。
 それでは、三橋委員。

○三橋委員 2つ質問をさせてください。
 1つは、2002年度の環境分野における援助実績が、ODA全体で34.9%を占めるというようなことですけれども、この援助の中身というのは、どういうようなものになっているんでしょうか。私たちは常識的に判断して、これが本当に環境に配慮した分野の援助なのかというようなことがわかるような援助になっているのかどうかを、ちょっと伺いたいということもあって質問をするわけですけれども、それと、今の環境関連の援助の中で、どういう分野が、つまり比重が大きくなっているのか、その中身をちょっと教えてください。これが第1点です。
 それから第2点は、ODAの対象国が、例えば一人当たり1人当たりGDPが幾ら以上になると卒業していくわけですよね。そういう経済がある程度発展してきて、ODAの対象外になるような国が、むしろ経済発展の中で環境破壊が目立つようになるわけですけれども、そういう国に対する対応というのは、どういうようなことを外務省として考えているのか。この2点をちょっとお聞かせください。

○森嶌部会長 それでは、筑紫委員、どうぞ。

○筑紫委員 外務省さんの省庁としてのお仕事というのは、日本という国の国益といいますか、海外に対して発信していくことだと思うんですけれども、ODAですとか、ご自分たちの足元で実際にこういうことをやっています、ということはあります。それから、こういう条約に参加しますというのもあるんですけれども、その他に日本として環境、日本の環境配慮度というものを海外にこういうふうに発信するというのも外務省さんのお仕事ではないかと思うのですが、なにかそういった形で、それは外務省さんのお仕事というふうにお考えになりませんでしょうか、ちょっとそういう観点がここになかったと思いますので、それをお答えいただきたいと思います。

○森嶌部会長 桝本委員、どうぞ。

○桝本委員 ありがとうございます。
 2点お伺いしたいと思います。
 1点目は、若干、三橋さんのご質問に関係している部分があるんですが、私はかねがねいろいろな部会でお願いをしておりますのは、アジアでEUと同じとは申しませんが、1つの大きな環境エネルギーの対応のスキームをつくるという構想のもとに、日本のお金をそういうところに投入することが、国内に投入する以上に有効であるというふうに申し上げてお願いをしております。
 そういう意味で中央区東南アジアの国々と同じ経済発展段階ではありませんが、環境問題について、より積極的な意見交換、コミュニケーションし、日本の外交政策の1つの軸にもしていくというような考えについて、外務省はどういうお考えでいらっしゃるか。特に外務大臣は前に環境大臣でいらっしゃったこともあって、お伺いしたいというのが第1点です。
 第2点はご説明になった1-1の一番下から4行目に、例のGEFの地球環境ファシリティーのことが記述されております。これはたしか私の昔の知識だと、アメリカが1番で日本が2番の拠出国だったと思います。しかし、その後、アメリカは拠出を拒んだり出さなかったりして、結果として、たしか日本が1番になっているのではないか。
 かなうことであれば、この場でなくて結構でございますが、地球環境ファシリティーの全体の活動とファンドの日本のポジション、そして日本がどういうイニシアティブをおとりになろうとしているのか、していないのか。これは生物多様性とか、いっぱいいろいろ目的に支出の先がありますから難しいと思いますが、今わかることを、とりあえず教えていただき、できればその後で、GEFに対するポジションを伺えればと思います。

○森嶌部会長 もうだいぶもういっぱいなのかもしれませんが、すみません、私には見えなかったものですから。崎田委員、久保田委員、それで超満員なのかもしれませんけれど、ここで一応打ち切らせていただいて、答えられる限りでお答えいただきたいと思います。
 それでは、今の順番でお願いします。永里委員。

○永里委員 どうもありがとうございます。
 資料4の1-2の、国際協力の実施等に当たっての環境配慮の中で、日本はこの関連で 4,054億円ぐらいの金を支出しているわけですけれども、日本の優れた環境技術を採用するようなことに積極的に外務省さんは関与なさっているのでしょうかという質問です。例えばモントリオール議定書のオゾン全廃のことに関しまして日本は拠出しております。その拠出金の20%は日本が2国間で勝手に使っていいというようなことになっているんですが、世界でコンペしますと、技術は日本のものがよくて、質もいいんですが、高いので外国の安い技術が採用されていくというようなことがあります。優れた日本の環境技術を採用させることが非常にいいことと思いますので、そういうことに積極的に関与していらっしゃるでしょうか。

○森嶌部会長 さっき順番を言いながら忘れてしまいましたけれども、たしか天野先生じゃなかったですかね。

○天野委員 ありがとうございます。
 桝本委員のご質問とちょっとダブるかもしれませんが、1-4の下の方に、中国で植林事業を行っているというふうなことが書いてあるんですけれども、中国というのはエネルギーの消費等で日本にあたえる影響も大変大きい国であります。地球温暖化もそうですし、エネルギー需給についてもそうで、そのあたりで特に省エネとかエネルギー転換というところで、日本からいろいろな援助ができる道が大きいとは思いますが、何かそういう点について重点的な取り組みをなさっているかどうか、ちょっとお伺いさせていただきます。

○森嶌部会長 それでは、崎田委員、それから久保田委員で、一応打ち切りにさせていただきます。

○崎田委員 私もいろいろな先生方のご質問と似た流れの中なんですけれども、特に国際援助の中で、例えば、国際協力銀行が国連持続可能な開発のための教育の10年を視野に入れて、タイで開かれた環境教育のワークショップなどに参加させていただいて、かなりハードの支援からソフトとか人材育成というところにシフト、新しい視点を加えようと努力されているというのを非常に感じてまいりました。ただ、それをきっと、そういう全体の流れをシステム的にきちんと取組んでいくというのは、大変なことだというふうに感じる面もありました。そういう意味で、ガイドラインをつくられたとか、いろいろ努力されていますが、こういう新しい動きに対しての変化に対応する中での組織とか心構えとか、何かそういうことに関して、ここのところどういうふうに外務省の内部でお考えかちょっと伺いたいと思いました。
 今、環境教育のことだけ申しましたが、例えば専門分野からいいますと、今、資源循環などもアジアと日本、あるいは世界と日本の循環資源を回していきながら、世界の循環型の社会づくりをどうしていくのかということにも、そういうような話題も出ている時期ですので、やはり日本と外国が世界的な規模でどういうふうに連携するかというのは、非常に新しい局面を迎えてきていると思いますので、そういう中で外務省がどういうふうに、そういう時代の変化に対応されるようなお気持ちでいらっしゃるか、ちょっと伺いたいなと思いました。それが1点。
 2点目は簡単ですが、先ほどの資料2にありました資料の中で、外務省さんは点検の仕組みとか結果の公表の規定、あるいは見直しの仕組みなど、まだ持っていらっしゃいませんが、これに関しては、どのような今後の計画をお持ちか、ちょっとお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 それでは、久保田委員。

○久保田委員 質問は温暖化対策に関係しまして、特にCO2の排出実態について、どのように把握をされ、それについてはどういう削減実態なのかということの公表がどういう形になっているかということをお伺いしたいんですが、実は、たまたまトップバッターということでございますので、外務省さんにお伺いすることになりますが、私の方の認識不足で、ほかの場で、きっちりデータとこういう制度がワークしているということがあるのかもしれませんので、そういうものがあれば、環境省の側からでもお願いしたいと思うんですが、一応、率先垂範ということが大事だと思っていまして、特に民間企業等々の工場プロセスとかそういうところでは、非常にまじめにやっているでしょうが、そういうところでのPPCサイクルはきっちり回っていないということが言えると思います。産業、公共部門における、とりわけ政府の各府省がどう率先垂範していくかということが、実は問われていると思いますので、CO2の排出実態が、今、どれぐらいなのか、その把握の実態と、それの90年比に対してどういう状況にあるか、そのための施策はどういうふうにするか、資料の1-2のところで、家電製品やOA機器、消費電力というところがありますが、その結果はどういうことになっているのかということにつきまして、質問いたします。

○森嶌部会長 これは外務省が省としてどれだけ排出しているのかということですね。

○久保田委員 そうです。

○森嶌部会長 伊藤さんの知識の範囲を超えるところが多分にあるかもしれませんけれども、できるだけお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

○伊藤外務省地球環境課長 たくさんご質問をいただきましてありがとうございます。すべての問題にわたりまして、どの程度詳細なお答えができるか、分かりませんが、まず、JICAにおける環境配慮面での実際の実績をどう評価しているのかという点でございますが、私の承知していますところ、JICAに限らず援助実施に当たっては、過去10年ぐらい、特に評価という面を非常に重視してきておりまして、第三者評価その他いろんな形での、もちろん現地に実際に調査団を送りまして評価をし、それは政府だけではなくて、政府外の専門家の方々にもお願いしたりなどして評価活動をしております。
 そういう中で、もちろんの環境分野も重点支援項目でございますので、環境案件につきましても、ちょっと一般的でございますが、そういう形での評価がなされていると承知しております。
 それから、では、その環境ODAの中身は一体どういうものがあるかということでございますけれども、一例を挙げますれば、まず居住環境関連につきましては上下水道整備、廃棄物処理施設など、居住環境以外のものにつきましては森林保全、また公害対策としては大気汚染対策、水質汚濁対策など。それから自然災害の防止の防災。それから地球温暖化対策。それから個々のプロジェクトというよりは、技術提供を行う観点から、幾つかの途上国、タイ、インドネシア、中国、メキシコ、チリ、エジプトなどございますが、環境センターというものをODAで提供いたしまして、その国の環境技術の普及、日本から専門家がたくさん行っておりますが、日本の技術を含めまして、普及するための拠点としております。
 この関連で地球温暖化対策の関連でも、この環境ODAの中では重視しておりまして、例えば、98年度からの4年間で延べ 6,400名の人材育成を行ったというふうな実績もございます。
 それから、1人当たりのGDPがふえて、世銀の基準を超えて、ODAを卒業した国に対しての協力はどうかというご質問がございましたが、まさに卒業国でありますので、ODAの供用先にはなりませんけれども、私のとりあえずの感じで申し上げますと、大きくは2つの方法で対応しているといえるかと思います。1つは、さまざまな環境関連の国際機関においての、そこでどういう作業が行われているかといいますと、条約のもとで締約国会議を開き、そこで実施目標だとか、方向性を議論して、それは各締約国が、当然それはODA対象国であろうとなかろうと、その方向に沿って進むという意味での、いわば多国間の場での、マルチの場での国際的な協力。それからあとは2国間あるいは地域レベルでのさまざまな協力。例えば日本と中国の間では環境協力対話というのがございますし、閣僚レベルにおきましては、例えば日中間で環境大臣会合などが行われておるということでございます。
 別の質問にもちょっと関連するんですが、アジア地域での協力についても、まさにEUと同じような形でというご指摘がございました。これもまさにご指摘の点でございますが、全般的状況として、なかなか試行錯誤をしておるところは、EUは基本枠組条約があり、その憲章のもとで、かなりそのヨーロッパ全体としての行政機関、ブリュッセルに本部を置く欧州委員会本部のもとでつくられておる。そのことでさまざまな行政が、かなり実務的に行われておりますが、アジアにはそういう組織はまだできていない。APECというのがございますが、これは、いわば各国が各国同士の協力のベースでさまざまなフォーラムとネットワークで、この地域の協力を進めていくという形でおりまして、EUとは基本構造が違いますが、APECができて、もう10年ぐらいになるんでしょうか、その中で経済社会問題――環境問題も含みますけれども――についても、東南アジアの国の人たちはよく言うんですけれども、アジアのやり方、つまり対話と相手の事情をよく考慮しながら緩やかに進めていくというふうなことを、よく言われますけれども、そういう形で物事は進んできているかと思います。
 それから、日本の国益を海外へどう発信するのかということでございますけれども、もちろん条約の枠組みでの活動というのはその一端で、説明が十分ではなかった点をおわびしますけれども、いろいろなことをやっております。
 例えば、最近の例で申しますと、先般のアメリカのシーアイランド・サミットにおきまして、小泉総理の方から、循環型社会の構築へ向けて、という提案をいたしまして、シーアイランド・サミットにおける環境分野での、これはG8の首脳で、その方向に向けてG8と努力していこうということで合意されるわけでございますが、環境分野における唯一の主要な大きな新しい動きであったかと思います。もちろんサミットでは、これまで水とか森林保護、いろいろな取り組みをしておりましたから、そういうものを引き続き進めていこうという話はございましたけれども、新たなものとしては、例えば日本からそういう提案をいたしました。
 それから、GEFの件でございますが、今、日本の拠出額の数字的データを、すみません、持ち合わせてございません。また後ほど詳しくご説明させていただく機会を設けさせていただきたいと思いますけれども、最近はGEFも、いろいろな環境国際枠組の条約機関の方から、GEFに対する期待が相当強くて、新しい分野にGEFにお願いしようという動きがいろいろあります。砂漠化防止の話だとか、森林保全についても、GEFにもっと全面的に協力してもらうだとか、あるいは海洋汚染の防止、海洋環境の保護、日本についていえば日本海の環境保全の面でも、GEFとの関係で何かできないかということを、今、検討をしております。
 それから、ODAの提供に際しましての日本の環境技術に関与という点でございますが、ODAには、無償資金協力、円借款、技術協力等ございます。円借款は基本的にアンタイドでございますので、相手国政府、供与先国政府がみずから公正な調達を実施して入札をするという形になっておりますけれども、無償や技術協力では相当日本の技術が使われているのではないか。特に技術協力の場合においては、まさに日本の専門家が派遣をされる。あるいは、外国からの専門家を日本に呼んできて、日本の専門家がトレーニングコースで技術を伝達するというふうなことが行われていると思います。
 それから、モントリオール議定書でのプロジェクトの実施、18%を日本が実施できる分についてどうするのかというご指摘がございましたけれども、これにつきましても、なかなか、まだきちんとした姿が見えていないんですけれども、この場であえて申し上げますと、実は、今、何とか日本の実施機関との関係で、いわば日本がプロジェクトの実施を請け負うようなメカニズムをつくれないかということを、いろいろと国内の関係方面及びモントリオール議定書側と調整をしているところでございます。
 それから、中国の省エネの問題でございますが、対中援助におきましても、今、環境というのが、いわば最大のプライオリティーの1つになっておると思います。中国政府自身もこの10年ぐらいで相当環境保全の必要性が高まってきていると思いますけれども、特に中国の内陸部におきましては砂漠化の推進とか、あるいは河川の氾濫とか、まだまだ環境面でやることが多いので、今、内陸部を中心に、環境面に特に重点的に援助を進めているのではないかと思います。
 それから、環境教育についてのご質問がございました。これもJBICで、この間バンコクでセミナーが行われたわけですけれども、まさにご指摘があったように、教育の重視ということを、今、何とか進めたいと思っていまして、"言うは易く行うは難し"なんですが、経緯的には2年前のヨハネスブルグの持続可能な開発に関するサミットにおきまして、日本の提案として、環境あるいは広くいえば持続可能な開発にとっては、教育の果たす役割は重要であるということで、国際連合として取り組むべきであるという提案をいたしまして、その後、日本が国連総会に決議を2度ばかり、日本提案として出しまして、それが通り、今、ユネスコを中心に各国に対して環境教育のガイドラインとなるものの策定を作業中でございます。来年、2005年からは、これが先ほど日本の提案に基づきまして、国連持続可能な開発の教育に関する10年というものが始まります。この中で国連加盟国は環境教育の取り組みへの――環境教育に限るわけではございませんが、厳密にいえば――強化が求められておりまして、いわば10年の初年の打ち上げといたしまして、来年、日本においてもユネスコその他の関連国際機関とともにセミナー、シンポジウムを開きたいと思っております。
 この関係で、もちろん日本としてはアジアとの関係の中で、そういう話を進めていきたいと思っておりまして、ことしの6月に外務省の方で主催いたしまして、アジアの20カ国ばかりに声をかけまして、あとUNEPその他の国際機関、それからちょっと新しい試みとして、日本国内だけではなくて、アジア各国のNGOにも声をかけまして、それぞれがNGOもオブザーバーというステータスではなくて、対等な会議参加者として環境教育の進め方についてのセミナーを行ったりしております。
 これは、川口大臣が数年前にアジア各国でつくっているアジア協力対話という外務大臣レベルの枠組みがあるんですが、その中で日本はこの環境教育のプロジェクトを行いたいと表明いたしまして、そのような作業を行ってみた。これを今後どういうふうに発展させていくかということが、今、課題でございますけれども、アジア各国の出席者からは、おしなべて、NGOの人たちも共通しておりましたけれども、政府とか、NGOとか、あと国際機関、さらに申し忘れましたが、企業も呼んだんですけれども、そういういろいろな利害関係者、ステークホルダーが国の壁を超えてネットワークを張って、それぞれの経験を交換したり、ベストプラクティス、よい事例などを紹介し合って、それぞれ進めていこうという、一般的な一種、認識の一致がありまして、今後そのネットワークをどのように発展させていこうかということを、今、考えております。
 それから、外務省が自主的点検の結果をどのように発表しておるかということでございますが、こちらで結果の公表についての規定はなし、となっておるわけでございますけれども、確かに自主的点検という角度から、きちんと一本化する形ではないんですが、例えばODAについていえば、ODA白書あるいは外務省のホームページにおきまして、環境に限った話ではないんですが、実績についていろいろなデータを公表しております。
 それから、外務本省自身が環境配慮の調達の実態につきましては、先ほどの資料の中には入っていなかったかもわかりませんが、今、パーセントで幾らということは手元にないんですけれども、各品目ごとに調達したものについては、すべて基準に沿った形でやっておるということでございます。
 それから、気候温暖化についてのデータということでございますけれども、まず、政府全体ということでございますと、すみません、ちょっと不確かなんですけれども、環境省さんなんかではどうか、よくわかりませんが、取りまとめた形でやっておられたのではないかと思いますが、もちろん国内でのいろいろな実施につきましては、温暖化の問題ですから、政府全体としてそれぞれ取り組まなければいけない問題で、関係の省府さんの方で、関係行政分野においていろいろな形で実施指導、あるいは実施状況の取りまとめを行っていると承知しております。
 以上でございます。

○森嶌部会長 どうもたくさん質問をし過ぎまして大変時間がかかりました。どうもありがとうございました。少し時間を超過いたしました。せっかく短くご報告いただいたのにもかかわらず、時間を超過いたしました。どうもありがとうございました。

         農林水産省

○森嶌部会長 それでは、早速ですが、農林水産省に次をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○塚本農林水産省環境政策課長 農林水産省の大臣官房環境政策課長の塚本でございます。
よろしくお願いいたします。
 資料4の中の2の枝ページになっております資料に基づいてご説明申し上げます。
 まず、1ページを開いていただきまして、2-1と書いてある方でございます。右側に基本方針が書いてございますけれども、昨年の12月に農林水産環境政策の基本方針というものをまとめまして、これに従って省内の各種環境政策を進めていこうということです。ここにございますように、5つの基本的な認識、それから10の基本方策、あと、水なり大気についての各分野ごとの施策ということでまとめております。
 こういうことを中心にして、今後の農林水産関係の環境政策を進めるという、基本的な枠組です。詳細は細かいのがありますけれども、1つだけ申し上げますと、2ページの真ん中ほどに、5番と6番で基本方策の中に、1つは5番として環境保全を重視する農業のための指針の策定というのと、これと対をなしますが、6番のところに補助事業、制度資金における環境保全の重視ということで、クロスコンプライアンスとか、そういうふうに呼ばれていますけれども、一定の方針にのっとったものに対して助成措置をできるだけそれに合った形で講じていこうという、これからどういう事業を当てはめていくかというのは後ほどご説明申し上げますけれども、こういう形で施策を進めていこうというのも1つの考え方でございます。
 それから、3ページ、長いので、かなり省くことになるかと思いますけれども、この資料のつくり方としましては、先ほどの基本方針に従いまして、ページの上に波線で囲ってあるのが大きな目標、それから括弧でちょっと小さめの字で書いてありますのは、基本方針の中に書き込まれていることを少し要約して書いてございます。それに対する実績などが、その下に[1]とか[2]という形で、どのページもそういう構成になっておりますので、そういうことを前提にお読みいただければと思います。
 情報の開示なり、それから各界の意見を反映した施策づくり、多様な主体の参加による施策推進という1つの大きな項目につきましては、3ページの下の方ですけれども、[2]のところにございますが、1つ、農林水産環境政策アドバイザリー会議というのを、この5月に開催しました。それともう一つは農林水産環境政策提案会、この2つの柱で各界のご意見を聞くということにしております。アドバザリー会議というのは、メンバーとしては固定メンバーで、ここにあります環境分野の各界、それから報道とか自治体の首長さん、こういう方からいろいろな環境分野についてのアドバイスをいただくというのと、もう一つは政策提案会と申し上げますのは、メンバーは固定ではございませんで、ここにございますように、全国からの公募で、第1回目を6月に行ったわけですけれども、そのときに出てきていただいた方がこの4ページのところに書いてあるメンバーでございます。こういう取り組みを通じて、広く意見を聞いて環境施策を進めているということでございます。
 それから、5ページのところで、先ほど申し上げました施策相互の連携なり、指針の策定ということで、現在、農業分野につきましては、食料・農業・農村基本法という法律がございまして、それに基づく基本計画の改定を審議会において審議をしております。この最後の方にもついておりますが、去る8月10日に中間的な取りまとめがまとまりまして、これを受けて、年度末、3月ぐらいまでに向けて、基本計画の改定作業に入っていくというようなスケジュールを考えております。
 そういう中でも農業関係ですと、担い手、農業をやっていく方、それから農地の問題、それからいろいろな価格支持政策を、それぞれの経営に着目したような、直接支払いと呼んでおりますが、そういうものに切りかえていくなり、それから、4つ目の柱に、農業資源なり環境問題に注視した施策を打つというような、大きな4つの柱で動いております。これから詳細をいろいろ検討していくわけですので、大きな柱の1つであるというのを紹介申し上げます。
 それから、6ページの一番下のところで、これは省としての、1つの事業者でございますので、ことしの3月に環境マネジメントシステムで、[3]のところにございますが、ISO14001を導入しようというのを決定しまして、17年度には第三者機関による認証を取得して、18年度から本格運用に向けていきたいということで、現在、これから仮運用ということで、17年度の認証に向けて、今、やろうと思っているのは、大臣官房でとりあえず仮運用をしてみて、問題点を抽出しようということで、近々運用を開始するという予定にしております。
 それから、7ページ以降が各分野ごとの実績がございます。主だったものをご紹介申し上げますけれども、まず水循環の関係ですと、3番目の[3]のところにあります家畜排せつ物の関係でございます。5年ほど前に、家畜排せつ物の適正処理を行うということで法律ができておりまして、ことしの11月から適正管理の義務化ということで、本格施行がなされるわけでございます。そういうことでもあって、簡単に申しますと、家畜の糞尿について野積みとか、素掘りと申しますか、要するに、放ったらかしにしてはいけないというか、ちゃんと適正に処理をしなければならないという法律上の義務が課されております。こういうことで、15、16年度に、ここにございますように、1万 3,600戸について施設整備が必要となっておりまして、15年は 5,700ということで、16年、まだかなり予算もありますので、何とかこの11月の本格施行に向けて対応していくということです。
 あと、[4]のところには水産関係の藻場、干潟の造成などというようなことも記入しております。
 それから、9ページ目ですけれども、大気の関係、これは森林の地球温暖化防止の吸収源対策ということで、各種の整備、保全を推進している。
 また一方で、[1]の中ほどにございますが、森林を回転させるためには、国産材の利用の推進ということが重要でございまして、ここにありますように、農林水産省木材利用拡大行動計画ということで、まず"隗より始めよ"ということもございまして、各種公共工事の使えるものは木製にするなり、省内でも木製品、間伐材の封筒を利用するというような取り組みを進めております。
 それから、11ページが物質循環の関係でございます。これにつきまして、バイオマスのことが[1]で入ってございます。バイオマス・ニッポン総合戦略、これは閣議決定されておりまして、各省庁一緒になって取り組んでおるわけでございます。[1]の下の方に、中ほどといいますか、8月の末にバイオマスタウンという、バイオマスはかなりかさがあるとか、水を含んでいて重量が多いということもありまして、ある程度、一定の地域における取り組みが有効ではないかというふうに言われています。右の方の絵にもございますけれども、そういう中で各省連携してバイオマスタウンということで、どういうことをやりたいというようなことを、それぞれ言っていただくと、一省庁だけではなくて、各専門分野に応じたアドバイスなり、施策助成措置、こういったことができるように、今、募集を開始したところでございます。こういうものが平成22年までに 500ぐらいできればというような目標で、現在進めております。
 それから、次のページに行っていただきまして、13ページ、2-13というところですけれども、健全な農山漁村の保全ということで、これも各公共事業、農業農村整備事業という農業関係の農村整備の事業がございます。[2]のところにございますが、環境等の調和に配慮した事業推進するということで、田園環境整備マスタープランというところに、環境創造区域とございますが、特に自然と共生した環境を、積極的に創造していこうというような取り組みをする地域をつくりまして、こういうところが15年で 774ということになっております。
 また、[3]にございますが、水産の関係でも、今、資源を、漁獲総量や操業の制限により管理する仕組みもございまして、こういう資源回復計画などをつくって、右側にございますように、それぞれの地域、海域において魚種に応じた取り組みをしているということでございます。
 それと、最後に17ページでございます。先ほど少し、今、食料・農業・農村基本計画の見直しを行っているというお話を申し上げましたが、「4.おわりに」と書いてございますけれども、中ほどの段落ですけれども、終わりの方に、「農業環境・資源保全政策の確立」、こういうことが、先ほど言ったように大きな柱の1つになっております。
 次のページ、横に長いわけですが、これが中間論点整理、8月10日に出た、特に環境に関する部分の抜粋でございます。ちょっと小さな字で恐縮でございますが、1つの政策展開の基本的な考え方、大きな柱の中に4項目ほど考え方がございます。消費者の視点を重視するとか、そういうことが書かれておりまして、4番目のところに環境保全を重視した施策の展開というのが記載されております。環境保全を重視した体系とする必要があり、ここに書いてあるように、農業者の主体的な取り組みを基本としつつも、生産活動に伴う環境負荷の低減、農村の豊かな環境、自然環境の保全がより高いレベルで実施されるよう促すことも重要である、という基本的な考え方のもとに、第2のところに、政策改革の方向というのがございます。これは2つに大きく分かれておりまして、資源保全施策と、それから農業生産環境施策のことがございます。
 一番最後のページ、19ページの(2)ということで、農業生産環境施策のあり方というのを書いております。ここのイで、具体的な施策手法ということで、これもこれから検討していくわけですけれども、2点ございまして、Iと書いてありますところに、環境と調和のとれた生産活動の確保を図るため、農業者が最低限取り組むべき規範とございますが、この最低限取り組むべき規範を策定し、各種支援策を実施する際の要件として、農業者にこの規範の実践を求める。先ほど環境基本方針の冒頭でもご説明しましたように、クロスコンプライアンスの考え方をここで記載しております。
 それから2つ目が、IIのところで、環境保全への取り組みが特に強く要請される地域、閉鎖性水域とか、これは今後検討していくことになるわけですけれども、そういった地域においては生産活動に伴う環境への負荷の大幅な低減を図るためのモデル的な取り組み、先ほどいった規範とは、また違った、もう一段階上の高いモデル的な取り組みに対する支援を導入するということで、こういう大きな線に沿って、ウのところで、施策の具体化に向けた手順とございますが、規範については16年度中に策定をする。17、18年度以降、各種施策のうちから可能なものから要件化をしていく。
 それと、もう1点のモデル的な取り組み、こういったものについては制度設計、どういうものを対象にするかというようなことを、いろいろ検討するということでございますから、17年度から調査に着手をするということを予定いたしております。
 こういうことで、農業関係の基本計画の改定も控えておりますし、先ほど冒頭で申し上げましたアドバイザリー会議、こういったところでもいろいろな議論もいただいております。こういったものを踏まえながら、先ほど言いましたような環境の基本方針についても、適宜見直していくということにしておる次第でございます。
 私からの説明は以上でございます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、質問ですが、時間が大分押しております。人数を絞りたくありませんので、ご質問は1人1つということで、自分の質問の中で、これはというのを1つにしてください。
 それでは、横山さん、筑紫さんと、どうぞ。

○横山委員 森林に関してお尋ねしたいと思います。
 まず1つは、森林整備を通じて供給される国際材の利用を推進しているということですが、これはなかなか進んでいないわけです。それで、森林吸収の 3.9%分のうち、 3.1%確保したというのも、以前言っていた 2.9%から 0.2%ふえたというのも、これは別に森林管理が行き届いたからではなくて、むしろ国産材の利用が進んでいないというふうに私は理解していますので、この辺、もう少し何かうまい手だてがないのか、本省の室長以上の事務机を木製品化する、これもひとつでしょうけれども、こういうことだけでは、なかなか進まないと思いますので、その辺、どうお考えになっているのかということです。
 それから、森林吸収に関して、環境教育の推進ということが掲げられていますが、何かそういう……

○森嶌部会長 質問は2つですか、1つですか。

○横山委員 いや、関連です。
 森林の理解に向けて、環境教育で何かそういうことを、森林についての環境教育で具体的なことをお考えになっているのか、それを教えてください。

○森嶌部会長 それでは、三橋さん。

○三橋委員 質問は1つということなので、1つにします。
 バイオマス日本との関係で、今、日本では休耕田とか、あるいは休耕畑といいますか、実際に使える農地で休ませているところがあります。そういうところに、例えばエネルギー作物、木質バイオマス、成長の早い樹木とか、菜の花とか、そういうようなものを積極的に植えるような形で利用していくというようなことは、積極的にお考えになっていますかということです。

○森嶌部会長 では、松田委員、どうぞ。

○松田委員 私は農水省というのは、農業のことをやっていると思っていたんですけれども、どうも、諌早の問題にしても、建設物もやっているんだという感じなんですけれども、生活実感の中で、まだ農水省というのが、環境のことについてきちっと取り組んでいる姿というのが見えてこない気がします。たくさん鶏を飼ったり、コイの問題とか、魚の問題とか、牛の問題などでも、安全な食品の確保というところとも、この農業というのは非常に重なっているわけで、これはお願いなんですけれども、もう少し国民との対話を広げるような仕組みづくりという中に、私たちも参加させていただいて、そして国を支えている農業というものの未来を明るく展開していけるような、そういうビジョンというのをつくっていただきたいなというふうに思っています。十分なさっていると思っているかもしれませんけれども、さらにお願いしたいと思います。

○森嶌部会長 永里委員、どうぞ。

○永里委員 ありがとうございます。2-9にも触れていますが、国産材の利用の活用について、ちょっとご質問いたします。
 住宅がどんどん建てられるということは、景気浮揚上、効果があるんですが、国産材を活用した住宅をつくるというような啓蒙活動と、それから、そういう方向にしていくような、住宅に活用するような政策等をお考えなさっているでしょうか。

○森嶌部会長 筑紫委員、どうぞ。

○筑紫委員 私も森林なんですけれども、日本の森林が、戦後に植えた木が間伐を十分にしていないので、大変荒れ果てていて、今の状況は、実は日本の森というのは、木を切って切って、切りまくらなければいけないんだというような林業専門家の意見があったんですが、そのために、例えばそれが人手不足とか、国産材が高くなって外材に押されたということもあったと思うんですけれども、そのときに、昔、失業対策というようなのがあって道路をつくっていた記憶があるんですが、例えばフリーターの人たちを、木を切る仕事に募集するとか、そんなような具体的なこと、この林業の荒廃について具体的なことを考えていらっしゃるでしょうか。
 以上です。

○森嶌部会長 江頭委員、どうぞ。

○江頭委員 農水省の活動としまして、特に環境教育のことをお話ししたいと思うんですが、その前に全体的に見ますと、「保全」という言葉がたくさん出ているんですね。保全というと、何となく私の頭では、これは私だけのことかもしれませんが、次へ発展するというか、そういうのがないような気がするんですね。ですから、ちょっとこの言葉も、もう少し「創造」とかいう言葉があるといいかなと思います。
 そういう意味で、環境教育、食育の推進という、6番のところなんですが、実際、農水省はいろいろなことをなさっているんですね。教育ということで、田んぼの学校だとか、農村整備事業の中で、子供たちに絵のコンクールをして啓発しているとか、そういうことをなさっているんですが、まだまだ草の根的活動はいっぱいあるのに、それと農水省が結びついていないというような感じがするんですね。特に都会の子供たちが、田んぼを知らないということで、もっと知りたいよという話もあるんですが、そういうことで、環境教育をもっと発展させていきたいというか、充実させていきたいという、そういうお考えがおありでしょうかということです。

○森嶌部会長 天野委員、どうぞ。

○天野委員 健全な物質循環で、例えばバイオマス日本とか、健全な大気循環では、地球温暖化防止の吸収源対策とか、政府全体としての取り組みにつながっている部分が多いんですか、健全な水循環につきましては、そういう大きな意味の取組みがないような気がするんですが、土地利用という点からいいますと、農地がどんどん市街地その他の土地に転換されていっている趨勢はずっと続いているわけでして、これは例えば水田の水源涵養機能とか、そういう点から見れば、健全な水循環と全く逆行している政策で、しかも農林水産省だけでは解決できない取り組みだと思いますが、その辺で、全政府的な取り組みへの農林水産省のお考えというのはどういうものか、お伺いしたいと、こういうことです。

○森嶌部会長 村杉委員、どうぞ。

○村杉委員 大きな問題としては、過去の農業の政策で、休耕田が、今、大変ふえてしまっているというようなことが、とても自然環境にはマイナスだと思っています。休耕田をもとに戻せれば一番いいわけですけれども、休耕田であれば、それの有効活用の方策ということについて、お考えがあるのかどうか。
 先ほどの三橋委員のように、森にすれば、ということがありましたが、そういうことも休耕田を圃場整備ではありませんけれども、まとめて広いエリアをとって大きな森をつくるような試みは、今となっては大変有効ではないかと思ったりもしております。その辺の休耕田対策。
 それから、もう一つ、水路です。水路が本当にコンクリート三面張りの水路が、まだまだあります。この辺の水路の復元ということについてのお考え、これをお聞かせいただきたいと思います。

○森嶌部会長 桝本委員、どうぞ。

○桝本委員 私の質問は、先ほどの意見と同じ視点なんですが、2-8に非常に見事な、いい図があると思います。この図に大きく欠けているところがあると思います。自分の庭だけきれいにしても、中国が、今、べらぼうなエネルギー消費をし、石炭を猛烈に使っています。中国を決して非難することはできませんが、これは農水省だけではなく、あるいは環境省、気象庁、そして外務省等関係するんだと思いますが、SOx、NOx、そして二酸化炭素などの影響をどういうふうにお考えになるか。それで、具体的には、例えば気象上、SOx、NOxが中国からどのように飛来しているかということの調査が行われているだろうか。たしかネットワークがあると思いました。
 それから、ここを伺いたいんですが、農林水産省で森林や農地に対する気象上の、中国からの影響と思われることの被害の実態調査などが行われているのかどうかです。この辺も教えていただければと思います。

○森嶌部会長 それでは、藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 三橋委員、村杉委員とも関連しますが、全国の遊休地、それから耕作放棄地が大変広がっている中で、農水省本来の水源涵養とか国土保全、そういうものが非常に重要といいながら、この広がっていること自体が、全く持続可能な地域づくりと反しているわけで、そこへの危機感が全く感じられません。先ほど、三橋委員からエネルギー作物の話などもありましたが、私自身もバイオマス日本にかかわってきながら、農業というのが食料の生産基地だけではなくて、エネルギーの生産基地にもなる、それから飼料作物の生産基地にもなるという、新しい概念を入れていくことしか、遊休地、耕作放棄地の打開はないのではないかというふうに常々申しておりますが、ここの中にはそういうところが全然触れられておりませんので、少しご説明いただきたいと思います。

○森嶌部会長 崎田委員、どうぞ。

○崎田委員 私は基本的な話なんですが、いろいろなところで環境学習など広げていると、食が、日本は自給率40%以下なのに、食に感謝する気持ちが少ないというのがすごく気になっておりまして、そういうのがすべて、例えば生ゴミの発生であったりとか、いろいろなことにすべてつながってくる話だと思っております。今回、今、お話しいただいた中でも、環境教育・食育というのを書いてありますが、非常に終わりの方に書いております。この辺に対して危機感ということに関して、もう少しちゃんと思っていただく方がありがたいのではないかという感じがいたしまして、質問させていただきたいと思います。

○森嶌部会長 小澤委員、どうぞ。

○小澤委員 私は水のことについて、少し伺いたいんですけれども、今、食料自給率のお話がありましたけれども、4割ということは、他国の資源、強いて言えば他国の水を使って農業生産物を生産しているということなんですね。戦後の食料政策、あるいは農業政策の中で4割ということになっているわけですが、そういう国際的な関係の中での基本方針というのが、ちょっと見えづらいんです。ですから、そこのところをきちんと説明していただき、またそういう方針をつくっていただきたいというふうに思います。

○森嶌部会長 これもまた大変多方面にわたることで、お答えにくい点もあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。

○塚本農林水産省環境政策課長 たくさんいただきましたので、幾つか同じようなものもございますので、少しまとめて答えさせていただきます。
 森林の関係が幾つかございました。国産材、これはどういうふうに使っていくかというのは、ずっと昔から長くて、なかなか有効な手段というのが見出せないわけでございます。したがって、今のような状況になっているわけです。各種支援もしたりして、それから自治体の方でも取り組みというような点も強めていかなければいけないと考えております。いろいろな施策は打っているわけですが、なかなか目に見えたものが出てこないということでございます。
 それから、休耕田、たくさんお話がございました。これは地域によって分けて考える必要があるんじゃないかと思っているんです。中山間地域という山際のところ、平地の農村部なり、都市の近郊というようなところにおいて、状況がかなり違うわけです。先ほどの森林に戻すとかそういう話もございました。現に中山間地域については、5年ほど前から直接支払いという中山間の農地を維持した場合には、10アール当たり幾らというような助成もしているわけです。こういう場合においても、本当に農地として一定期間維持できるかどうかというのを見極めた上で、森林化する場合には森林化するというようなことも考えておりますし、やっていかなければいけない。それから、平地についてはある程度、先ほど言いました農業の基本計画の見直しの中でも、今、議論されておりますけれども、担い手を育てていくというのも1つですし、それから集落全体で農地をいかに有効に利用していくか。この場合には、話の中にも出ましたけれども、農地の関係のいろいろな法律がございます。農地法制。これは国土交通省の関係の、いろいろな都市関係の土地利用、こういうのとも絡んできますけれども、よくマスコミなり新聞などではお聞きになったことがあるかもしれませんけれども、株式会社の農業参入というようなこともございます。農家それぞれでできないならば、新しい資本参加を認めてもいいではないかという議論もなされております。そういうものも今度の基本計画の見直しの中で、今後議論をしていくことになるかと思いますけれども、できるだけ集団化して、使えるものは使っていこうと。そういう場合に個々の農家を強くして、担い手と言われる大きな農家に集約するというのも1つですし、集落全体として利活用していく、それから新たな参加のあり方も考えていくというような、いろいろな道があるのではないかということで、これは検討中ということでしか、お答えできないですけれども。
 それから、食育、環境教育、それと消費者といいますか、国民との対話という話も出でまいりました。BSEが起き、それ以来、食の関係は各方面いろいろな波紋を生じてきたわけです。省内でもそうですし、新しい消費・安全局という行政体制もつくり直しました。それから、各消費者団体の方からも言われておりますけれども、必ずしも十分でないにしろ、以前よりははるかに風通しがよくなった。それは、各方面からそれなりのご評価はいただいておりますし、必ずしも十分ではないというのはそれぞれ十分認識しておりますが、ますます進めていかないといけないのは、おっしゃるとおりでございますが、いろいろな機会を通じてリスクコミュニケーションとかいろいろなこともございますので、進めていきたいし、そういうつもりで消費者に軸足を置いた農政というような方向転換も行っておりますので、考えていきたい。
 食育については、説明もあまりしなかったので、申しわけまりませんでしたが、食育基本法という法律、前回の国会に上程されていまして、審議未了といいますか、これは議員立法、自民党から出たんですけれども、こういう法律もつくって、食育なり、その中の1つに環境教育もございますが、そういうものを強力に進めていこうということは考えております。
 それと、公共工事といいますか、水路の復元のお話もございました。これは現在、先ほど、田園マスタープランという話もしましたけれども、以前のように、あらゆるところ三面張りの水路というわけではなく、それぞれの地元のニーズ、それから地域の状況、例えばここは蛍がどうこうとか、そういう地域の状況、それから、せせらぎで子供が遊ぶとか、そういうものを考えながら事業整備は最近なされておりますし、そういうことができるようになっております。ただ、どうしても負担の関係がございます。水路の整備というのは、補助も行っておりますが、基本はそれを使う農業者の負担がかかってくるわけですので、事業費との大小を見比べて、あらゆるところというわけにはいかないわけですけれども、地域をそれぞれ以前のように、どこもかしこも真っすぐの水路というわけではなく、生物が住めるようなとか、環境に十分配慮したような形の事業展開を図れるようになっているということです。
 それから、間伐の関係ですが、雇用対策で、私も正確なところはちょっと覚えていないんですけれども、その一環で、和歌山あたりから発祥したと思いますが、ボランティア的な人から始まって、森林の整備に参加していただくというような取り組みも数年前からなされております。林野庁で、現在も「緑の雇用」という事業がございまして、そういうものの一環として取り組まれているということでございます。休耕田というか、耕作放棄地の問題は非常に大きな問題で、どういうふうに使っていこうというのは、なかなか処方箋が描けない分野で、頭の痛いところです。実態としましては、先ほどお話が出ましたような、資源作物的なものを考えるということで、これは非常に収量の大きなもので、日本は、特に素材的なものですととてもコスト的には太刀打ちができない面がありますので、こういった多収量の品種を研究するといったことにも取り組んでおるわけでございます。
 全部にお答えしていないかもしれないですけれども、以上でございます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 私が予想したよりも、大変活発なというか、いろいろご質問が出まして、お答えにくい点もあったと思いますが、先ほどの外務省の伊藤課長もそうですけれども、この後、きょうのご説明に基づきまして点検作業を進めてまいりますので、言い残したことがあったり、あるいは本来、もっと資料を出していただいた方がいいということもあるかもしれませんので、後でお気づきの点がありましたら、環境省の方に出していただければ、私どもの方で、それを参考にさせていただきますので、きょうのご質問、あるいは後でお気づきの点、質問にかかわらなくても、お気づきの点がありましたら、環境省の方にご連絡いただければというふうに思います。あるいは、また書面等で、もうちょっとこういうふうに回答しておけばよかったというようなことがございましたら、今の塚本課長の方もよろしくお願いいたします。またこれからご報告いただく経産省の伊藤課長や国土交通省の方もよろしくお願いをいたします。

         経済産業省

○森嶌部会長 それでは、もう1省分ぐらい押しておりますので、早速、経産省の方にお願いいたします。

○伊藤経済産業省環境政策課長 経産省の伊藤でございます。よろしくお願いします。時間が大分限られておりますので、短かめに説明をさせていただきます。
 お配りしました資料で、一番下の方にあると思いますが、重点点検項目に係る施策の進捗状況ということで、経済産業省の表紙の横長の資料があると思いますので、これをごらんいただければと思います。
 まず、1ページ目を開いていただきまして、経済産業省環境配慮の方針の概要というものの要約を掲げております。各省に比べますと作成がおくれてしまったわけでございますけれども、3つのポイントでご説明いたします。環境政策についての基本的考え方というのを、環境配慮方針の冒頭に掲げておりまして、4つの視点で取り組んでいきたいということでありまして、キーワードは1つ目が環境と経済の両立に向けた取り組みということ、2つ目が環境配慮、環境対策を市場経済の中にビルドインしていくということ、3つ目が技術開発による長期的取り組み、4つ目が国際協力ということでございます。
 それから、方針の中に公的機関の率先実行、各省と同様にグリーン購入とか、率先実行計画を取り上げておりますけれども、最近の取り組みといたしましては、例えば、皆様に使っていただいている経済産業省の別館の方の建物に、本年度からESCO(エネルギー・サービス・カンパニー)を導入しまして、省エネの診断、それから実際の改善というものを試行的に取り組むことにしております。
 それから、体制につきましては、大臣を本部長として、毎年フラップをするといったような形で点検をしていくということになっております。策定後、間もないものですから、その策定に基づく点検というのは、本年度はこの後ということになることをご了承いただければと思います。
 次に、今回重点項目ということで、環境投資の促進に当たっております。経済産業省自体は公共事業など担当しておりませんが、民間の投資をいかに環境投資ということで進めていくかといったような観点から、自主的な環境配慮の取り組みに向けた、幾つかさまざまなツールの開発といったようなところを進めることで、環境投資の促進につなげていきたいというふうに考えております。
 ページをはぐっていただきまして、その具体的なものとして上の2つは、ご案内の環境管理システムの導入促進でございます。もう既に、数字でわかるとおり、日本は世界で最も多いISO14001をとった国になっておりますけれども、これをさらに広く広げていきたい。特に中小企業などにも広げるような取り組みとしての情報提供とか融資、こういったような施策を広げていきたいと考えております。
 それから、右側の環境管理会計でございますけれども、これはまだなかなか試行的なものということでありますが、ポンチ絵にありますように、通常の原価計算の中に廃棄物など、いろいろな企業の中から出てくる、外部経済を発生するものにコストづけをしまして、それを取り組んだ形での会計を構成することで環境配慮を促進する、あるいはそれがひるがえって投資にも反映される、こういったようなことの共同研究モデル事業に予算で支援をしているところでございます。
 下の方は、むしろ製品の設計あるいは設計開発といったような点におけるものでございますけれども、LCAにつきましては、平成10年から5年間の長いプロジェクトをしてまいりまして、1つのインベントリー、データ収集を作成して、データベースをつくってきたわけでございます。15年度からはこのプロジェクトをここで、第1期でつくりましたデータを公開しながら、むしろそれを普及する中で、次第に、よりしっかりしたものに高めていくということになっております。これはこのLCAデータベースをホームページ、ウェブサイト上でアクセスするような形にしておりまして、昨年の夏から公開しておりますけれども、下にありますように、かなりの企業からもアクセスがあったり、それを活用されるようないろいろ実績が、少しずつ広がっているのではないか。まだ十分だとは思っておりませんけれども、ベースができてきたのではないかと思っております。
 それから、右側ですけれども、環境配慮設計(デザイン・フォー・エンバイロメント)でございます。特に(2)にありますように、資源有効利用促進法の中でいろいろな環境配慮を製品の設計の中に取り組む枠組みがございます。こういったようなものをどんどん活用しながら、ほかの国よりも、さらに進んだ先進的なルールをつくっていきたいというふうに考えているところでございます。
 続きまして、次のページでございますけれども、環境報告書でございます。これはいろいろな取り組みが進んでいるところでございますけれども、自主的な環境報告書の策定企業さんがどんどんふえているという、非常にいい傾向があると思っておりまして、むしろそういったようなものを、できるだけ比較可能のような形でそろえていくということが大事ではないかということで、(2)でございますけれども、これも現在、公表されている環境報告書をデータベースに入力しまして、縦横いろいろな形で比較できるようなものをウェブサイト上に掲載しております。例えばCO2の排出量ということで、企業法とどんな感じかというのも、これを見ますと、大体比較ができるといったようなことで、それぞれの企業が出されることが、また総体的にどういうことかというのも1つの重要なことだと思っておりますので、こういうものも広げていきたいと思っております。
 右側に環境ラベリングというのがございますけれども、いろいろな環境ラベルがISOの中でもあるわけですが、ここではタイプIIIという製品の定量的な環境情報を表示するというようなものをどんどん進めております。現在、これをエコリーフ事業と呼んでおりますが、下にありますような品物といいますか、製品分類ごとに、それぞれエコリーフのマークにアクセスコードが製品に入っておりまして、それをまたウェブ上で引っ張っていきますと、その製品に含有されますいろいろな定量的な環境に負荷を与えるような物質の内容がわかる、といったようなことで、参加企業もまだ少ないところもございますけれども、次第にふえてくる傾向にあるわけでございまして、こういったような形で製品面での環境配慮もちゃんと競争の1つの条件になっていくというような基盤整備も、非常に重要ではないかと思っているところでございます。
 以上、環境投資に係るような施策をご紹介しました。
 次に2つ目の重点分野でございます地域づくりでございますが、経済産業省の方では、最初の下の方の四角でございますけれども、1つ、自治体が主体となって、従来からあります産業集積を環境ビジネス、資源循環型社会に活用できるインフラとして提供するような取り組みということで、エコタウン事業をこれまでも進めてきております。
 それから、もう一つ、むしろ、市民活動レベルの動きをビジネスとして、さらに大きなものに発展させていくというコンセプトで、環境コミュニティ・ビジネスと呼んでおりますけれども、こういったものの支援に取り組んでいるところでございます。
 1つ開いていただきまして、エコタウンですが、ここにありますように、下の地図を見ていただければと思いますが、平成9年度から16年度、これまで21地域が指定されてきております。この事業は環境省の廃棄物関係の施策と、通産省のリサイクル関係の施策のハード施設を整備するというところから始まってきているわけでございますけれども、例えば北九州などにつきましては、非常に広い産業集積地域がございます。そこの分野にさまざまなリサイクル施設を投資してきて、かなりの高度なリサイクル基盤ができてきているということでございます。また秋田などは、家電とか非鉄金属の回収施設がございますけれども、昔、製錬関係の企業が掘っていたところでございまして、そこの最終処分場とか環境施設など十分活用して、こういったリサイクル施設に提供しているということで、新しい産業展開もそれぞれ見てとれるわけでございます。
 ページをはぐりまして、環境コミュニティ・ビジネスでございますが、これは今申し上げましたように、地域の市民レベル、NPOといったさまざまな形で環境に取り組む主体があるわけですけれども、それが持続的に活動が進んでいく、あるいは広がっていくために、一定のビジネスにつながっていくことが大事であろう。地域の企業、あるいは経済団体などとも連携をして、こういったものを広げていきたいということで、昨年度から応募、公募を始めましたところ、表にもありますように、かなり多くのところから、いろいろな段階のものがございますけれども、手が挙がってきてまいりまして、予算の制約で、10件程度しか採択できませんでしたが、それらについての発表会などに参加させていただきましても、非常に内容もそもそも非常に精力的なものが多かったわけですが、取り組んでおられる方々の目の輝きといいますか、非常に熱心さといったようなものが、これからこういった分野が広がっていく原動力ではないかなということを実感しておりまして、これをさらに進めていたいというふうに考えております。
 最後、国際的寄与のところでございますが、1つは京都メカニズムの活用ということで、これはまだ発効はしておりませんけれども、準備をどんどん進めるということでございます。
 18ページのところにありますが、京都議定書の目標を達成するというだけではなくて、地球規模の温暖化対策のために、こういったメカニズムは、むしろポジティブに、有効にどんどん活用していくべきであろうということで、表にもありますように、先ほどもお話がありましたように、中国とか途上国の排出量が急速に拡大していくことは確実視されていますので、ポイントはそういった地域に対して、どれだけ日本の優れた技術を移転していくのかといったようなこと、こういった観点からも、京都メカニズムの活用には力を注いでいきたいということでございます。
 それから、その下には、ポスト京都の国際的枠組みの構築について、これは昨年7月に出した報告書のフォローアップを、現在やっていますけれども、長期で考えますと、技術を通じた解決策を求めていくこと、あるいは先進国のみならず、途上国も含めた、みんなが参加できる共通のルールをつくっていくといういったようなことが一番重要でございまして、それに向けた具体策といったようなものを、現在、専門委員会の場でご議論していただいているところでございまして、できれば、この秋にも何らかの中間的な報告をまとめたいというふうに考えているところでございます。
 それから、最後のページでございますけれども、途上国向けの、途上国に対して産業公害環境問題を日本は克服してきた経験のものを移転していくということの重要性について、グリーン・エイド・プランという形でアジア諸国を中心に技術移転をしております。これも、それぞれの国ごとに段階が違いますけれども、日本の産業界における技術、それから政策面でのさまざまな経験といったようなものを、政策対話などを通じて移転していくということに注力している。こういったところが国際的取り組みに係る通産省の現在取り組んでいる分野でございます。
 簡単でございますけれども、説明は以上にさせていただきます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、先ほどと同じように1人1問ということで、安原委員の方から行きましょう。それから、駆け込み乗車はいけないということで、今パッと挙げた人だけにして、向こうへ回ったらおしまいということにします。安原委員から始まって、こちらの人は今、挙げてください。後からはだめですよ。――どうぞ。

○安原部会長代理 まず、WTOの交渉が今進みつつあると思うんですが、WTO交渉の中の1つの論点として、環境と貿易の関係があると思いますが、環境の多国間条約と、それから貿易の自由化との関係で、どういう交渉調整が行われているのか、もしご存じであれば教えていただきたいと思います。
 もう1点だけ、すみません。

○森嶌部会長 特別に……。

○安原部会長代理 中国の省エネ対策とか、石炭のクリーン化とか、そういったことは非常に重要だと思うんですが、今おっしゃったようにCDMの関係で、これから途上国といろいろプロジェクトを発掘して協力していくということだと思いますが、具体的に中国の場合、どの程度CDMの案件が交渉され、見通しが立ちつつあるのか、そこら辺の事情を教えていただければと思います。

○森嶌部会長 それでは、崎田委員。

○崎田委員 環境と経済の両立を図るということで、かなりいろいろな取り組みをされているというのがよくわかりまして、すばらしいと思いましたが、実際に、例えばこういう動きの中で、今の環境経営に対する投資とか、あるいは企業の経営のしやすさみたいな状況が、どのように改善されてきているのか、そういう状況を少しご説明いただければありがたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 桝本委員の方へ行ってしまいますけれども、あとは途中乗車はだめになりますが……。では、桝本委員。

○桝本委員 1点お願い申し上げたいと思います。この報告の中に原子力についてのご報告がないので、私どもの方でいろいろ課題も次々提供しているということも反映して、反省をするところでございますが、ぜひ、長い目で見ますと、原子力の安全を第一にした有効の活用というのは必須でございます。ぜひ原子力の活用の条件整備について、今後、ご配慮賜りたいと思います。

○森嶌部会長 質問ですが、陳情ですか。
 では、天野委員、どうぞ。

○天野委員 4つの柱の2番目についてご質問します。環境対策の市場経済へのビルトインということですが、普通言われることは、情報、インフォメーションを使ったビルトインの仕方と、プライス・メカニズムを使った仕方と2つあるんですが、ここでのご説明は専ら最初の方なんですが、これはこれで、私はいいと思いますけれども、例えば、企業の環境取り組みに対して市場がきちっと評価をするということなんですけれども、環境報告書あるいは環境会計等の普及を見ておりましても、その信頼性がちゃんと確保されていないとか、比較可能性が乏しいとか、いろいろな理由でなかなか使われていないということがあるわけです。それから大企業中心に報告書がふえておりますけれども、中小企業の取り組みが非常に乏しい。それから企業の意思決定で、例えばマテリアルフローコスト会計等のご指摘もありますけれども、こういう環境管理会計というのが、どれぐらい普及しているのか。私はなかなか普及が思わしくない状況にあるのではないかというふうに思います。そういう意味で、インフォメーションを使った市場への取り込みというのは大変課題が大きいというふうに思っているわけです。それに対する、どういうふうな推進策をお考えになっておられるか。
 他方、欧米等で使われているのは、2番目のプライス・メカニズムを使った方法なんですが、これについては全くお触れになっておりません。どうして使われないのか、その理由です。
 そして、大きなものとして技術開発という点を強調されているんですが、これは工学的な技術開発だと私は思いますけれども、こういったインフォメーションとか、あるいはプライス・メカニズムが有効に効くような企業組織あるいは市場組織、そういうものに対する革新というものが忘れられているのではないかというふうに思いますので、その点のご説明をお願いしたいと思います。
 以上です。

○森嶌部会長 武田委員、どうぞ。

○武田委員 ありがとうございます。先ほどご説明があった中で、2013年以降の問題についてお伺いしたいと思います。
 この問題は経産省だけではなくて、環境省そのものの問題かもしれませんけれども、ご存じのとおり、京都議定書に参加している国の排出量は、全地球の4分の1しかない。4分の3はアメリカ並びに発展途上国等が占めているという状況でございますので、京都議定書は大変大事ではございますが、全地球的にいえば大変大きな欠陥を抱えているということでございまして、地球はずっと続きますので、この13年後をどうするかというのは非常に大きな問題です。ここに非常に意欲的に国際的イニシアティブをとるとか、議論を先導するとかいうように書いていただいているんですが、具体的にどのような視点でやるかというのは大変難しい問題だと思います。特に発展途上国の場合は、膨大なCO2を出しているんですが、1人当たりではという議論をしていきますと、なかなか話がややこしくなるということでございまして、ここにもお書きになっておられるように、技術を通じた解決の重視ということがありますが、例えば国別の排出量という考え以外に、個別の技術的な目標を設けるとかいう話もあるやに伺っております。例えば自動車の燃費だとか、鉄鋼生産当たりのエネルギー量とか、こういう別な観点からの指標を模索していこうという考えもあるやに伺っているんですが、その辺について、いずれにしても、アメリカないしは発展途上国を入ないと意味がないわけで、どういう観点でイメージしておられるのか、これからと言われればそれまでなんですが、イメージがなくて議論の主導はできないと思います。何かイメージがあるのだろうと思いますので、もしおありでしたら教えていただきたいと思います。

○森嶌部会長 永里委員。

○永里委員 安原委員と今の武田委員と全くダブるところなんですが、特に中国が地球環境問題でこれから大変重要なファクターになってきます。日本が一生懸命CO2を削減しても、そちらの方でどんどん、どんどんふえてくると、何の意味もありませんので、中国に対してどういうふうに日本の技術を持っていくかということについて、ちょっとお伺いしたいと思います。

○森嶌部会長 三橋委員、どうぞ。

○三橋委員 エコタウン事業について伺いたいと思います。
 エコタウンは、今、全部で21地区でおやりになっているということですけれども、一部は、例えばRDF発電とか、あるいはごみの焼却施設が非常に大きなものをつくってしまって、 どんどんとリサイクル活動が進んでいると、ごみが集まらなくなってしまうということで、ごみ探しに躍起になっているような地域が幾つかあるということを聞いていまして、稼働率は非常に落ちてしまうというような話も聞いているわけですけれども、そういう点でいえば、エコタウン事業というのは、必ずしも成功しているのではないんじゃないかというような声を現場で幾つか聞いたことがありますけれども、いかがなんでしょうか。大きなものをつくってしまう。一方でリサイクルがどんどん進んでいくと、ごみが集らなくなってしまうというような矛盾が起こってきている地域が幾つかあるわけですけれども、この辺についてはどういうような評価をなさっているのか。エコタウン事業を、今後続けていくに当って、その辺をどういうぐあいに生かしていくのか、その辺を伺いたいと思います。

○森嶌部会長 横山委員。

○横山委員 1ページの経産省の環境配慮の方針ができて、大変よかったと思っています。私は、なぜ経産省がおくれているのかなと思っていました。特に前任の環境計画課長が経産省出向の方で大変辛い思いをしながら、この環境基本計画の点検に当たられたのではないかなというふうに密かに同情していました。それでできたんですが、これを見る限り、そんなに目新しいものはないと思うんですが、なぜこれをつくるのがおくれたのか、それを簡単に説明していただけますでしょうか。

○森嶌部会長 それでは、私も1つだけ。
 環境関係もみんなそうなんですけれども、大企業中心にみてまして、CO2の問題も統計上は全部大企業がきちっとやれば、日本のCO2のかなりは解決されそうなんですけれども、実は大企業の下にあるのは全部中小企業なんです。先ほど、桝本さんの方から、我が方の問題がありまして、ということなんですけれども、原子力の問題も、実は東京電力そのものがやっているところではなくて、問題が起きているのは東京電力の下請けの下請け、そこが問題が起きているんですね。つまり、中小企業のところの上に大企業があるわけですから、環境の問題もそこのところ、底辺にある中小企業のところがしっかりしていないと、日本の産業政策あるいは環境政策というのは、最終的にはきちっとうまくいかないということがあるわけで、優等生のところだけがきちっとできていてもだめだということがあるので、そこで経産省としては、中小企業、特に零細企業との関係で、どういう政策をとっておられるのか。常に優等生を対象として模範的なことだけを零細企業に期待しても、そうなったら、あとはもう、例えば廃棄物でもそうですけれども、そんなことを言われた、もうしようがないから闇にまぎれて捨てるわとか、そういうことになりかねないわけですので、そこで、その辺の零細企業、中小企業との関係では、経産省はどのような政策をお考えであるのかということを1つ伺いたいと思います。
 では、よろしくお願いします。

○伊藤経済産業省環境政策課長 ありがとうございました。非常に広範なものですから、それぞれお答えします。
 安原委員からいただきましたWTOとの中での貿易と環境とか、申しわけありません、ちょっと私のところで現状を把握しておりませんが、そう大きくWTOの今の新ラウンドの中で進んでいるという状況にはないというふうに認識しております。個別で具体的な話ができましたら、また別途、訂正させていただきたいと思います。
 それから、中国に対しての状況でございますけれども、永里さんからもご質問がありましたが、CDMプロジェクトにつきまして、中国はポテンシャルが大きい地域だろうと思っておりますが、ご案内のとおり、現状では具体的に政府承認とか、CDM理事会に持ち込んでいるケースは1件もございません。中国側のルールが、ようやくまとまったということでありますが、かなり厳しめといいますか、なかなかプロジェクトを容易に認めないような感じでルールができているようにも思っておりまして、今月末ですけれども、中国におきまして、日本の現地の企業あるいは日本からも、企業も一緒に参加してもらいまして、CDMの一種のセミナーを現地で開催して、その際にも中国側の考え方、あるいはこうでないと進まないというふうなことを、いろいろと意見交換をして、できるだけポテンシャルの大きい部分について広がるように取り組んでいきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、ここの部分については、単独で企業がプロジェクトといっても、なかなか進まない部分だと思っておりますので、外務省と環境省さんと一緒に、中国のCDMについては協力して政府として取り組んでいきたいというふうに思っております。
 それから、崎田委員からの投資で、市場がどれぐらい企業の活動を評価しているかというふうに見ているかというご質問だと理解しましたけれども、これは企業からもさまざま、ある意味ではかなり取り組んではいるのだけれども、それが十分評価されているのだろうか、会計報告書もいろいろどんどん詳しい、厚いものを出してきたけれども、それが果たしてどういうメリットというか、評価をされているのかがわからないというようなことは声として聞きますので、そういったような点では、企業の方からは、今の取り組みについてそれに見合った評価をされているとは思っていないというのが、全体の平均的な印象だろうと思っております。
 これは多分、まだ時間がさらにかかるものだと思っていまして、天野委員のご質問がありましたが、情報的手法全般に通じることだと思いますが、どうしても情報提供する方の基盤をいろいろ整備していかないと、それを評価する側の、ディマンドサイドといいますか、評価するサイドの方の基盤ができてこないと、結局ぐるぐる回り始めないということだろうと思っていまして、サプライサイドの方だけ進んでも、ディマンドサイドがついてこないということは、どうしてもこういった新しい制度をつくったり、市場に入れてくる場合は時間がかかるものだと思っていますが、かといって、サプライサイドの方をゆっくりやっていてもいけないということで、そこは、ややサプライサイド先行で、そこは少なくとも比較できるような形にどんどん整備していくというところで、インフォメーションを使ったこういった取り組みの拡大といったようなことを、地道ですけれどもやっていきたいというふうに思っております。
 それから、プライスメカニズムのお話が天野委員からございましたけれども、我々もこの部分については検討を続けていこうというふうに考えております。情報的な手法といいますか、要は環境負荷といったようなものを、どれぐらい、どうしてなかなか企業なり、あるいはエネルギー量をいろいろ使ったりしている一般の主体が、十分に価格効果に反映しないかというものの1つとして、情報といったようなものが十分に行動に結びついていないといったような部分もあるのだろうと思っていまして、多分、ほかがだめなのでこれということではなくて、それぞれ取り組んでいきながら、相乗効果で市場の中に環境配慮を取り組んでいくという取り組みが大事なんだろうというふうに思っております。
 それから、武田委員からポスト京都のお話がございました。これはここで視点についてお話しすると長くなってしまいますので、8月にうちの小委員会、専門委員会の中で、たたき台のようなものを議論して、それを公表しておりますので、それをちょっと別途またお渡しして、必要がございましたらご説明させていただきたいと思っております。
 それから、三橋委員からのエコタウンのお話ですけれども、我々、21カ所を整備してまいりましたけれども、これからさらに追加的に施設ができないということでありませんけれども、1つの第一フェーズは大体これぐらいで、ハード施設は大分できてきたのではないか。むしろ、おっしゃるとおり、キャパはできたけれども、そこに入るリサイクルのものが不足気味であるというような声を、いろいろなところから聞いております。1つは注目要因というのもあるだろうというふうに伺っておりますけれども、もともとエコタウンを始めるときのきっかけとして、容器包装リサイクル法だとか、家電あるいは自動車といったようなものが、順次リサイクル制度ができてくるという中で、義務づけとか制度ができても、それを受け皿として受けとめるリサイクルのハード側の施設が伴ってこないと、なかなか進まないではないかということで、やや先行してハードのところを整備しようというふうに、政策的に誘導したきらいもございますので、ややその部分におけるミスマッチのようなことが、現実に多少起こっているかと思っております。
 したがいまして、我々も今後エコタウンにつきましては、その必要性とか、事業の継続が十分できるかどうかといったようなことで、これまでよりも審査とかいろいろな基準を高めて見直しを、昨年度やって、今年度からそういったものに取り組むという形になってきております。補助金も、エコタウンは指定しても必ず補助金は出すということではないということにする部分も改正をしてきたりもしておりまして、今おっしゃられたような本当に必要である施設というような形になるように、制度も見直していきたいというふうに思っております。
 それから、横山委員から、なぜおくれたのかということなんですけれども、書いてあることはほかの府省と余り変わらないというのは、そのとおりでございまして、我々、こういった取り組みについては文章にはなっておりませんでしたけれども、もともと毎年の経産省の施策の中で掲げてきた目標でございまして、そういったような意味で、形をつくるのに少し時間をとられたという、事務的にちょっと作業がおくれたということだけでございます。特にほかの事情はございません。
 されから、森嶌先生の方から、中小企業をどうするかというお話でございまして、大企業でも果たしてすべてがしっかりとしているということでもない部分もございますので、中小企業だけの問題ではないかと思いますけれども、ご指摘されているのは、零細とかそういった力がなかなかないところにも、そういった環境面での対策が十分行われるように政策的にどうするかというご指摘かと思っております。現実には、なかなかみずから負担しながらやるというような部分は難しいかと思っておりますので、さまざまな経産省の中の中小企業施策を活用して、資金面あるいは指導面といったところで、環境のところの充実を図って、そこのことも全体を上げながら、さらに進んでいるところによって全体を引っ張るというような形で、環境分野の産業政策というのは進めていかなければならないなというふうに思っております。
 以上、概括でございますけれども……。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。長時間にわたってありがとうございました。

         国土交通省

○森嶌部会長 それでは、大変遅くなりましたけれども、次に国土交通省にお願いをいたします。

○玉木国土交通省環境・海洋課長 国土交通省の環境・海洋課長の玉木でございます。よろしくお願いします。
 横長の資料でございますけれど、「第二次環境基本計画の点検について」という資料に基づいてご説明させていただきたいと思います。
 1枚めくっていただきまして、環境配慮の方針の概要としまして、昨年の3月策定いたしました国土交通省環境政策の基本的方向というのがございます。国土交通大臣を本部長といたします国土交通省環境政策推進本部を設置しまして、この内容をまとめました。中身は右にございます環境の保全と創出のための政策としまして、4つの柱を立てております。循環型社会の構築、人類の生存の基盤となる地球環境の保全、健全で恵み豊かな自然環境の保全再生、日常生活や社会活動の周辺環境の保全、改善、こういった柱でここに書かれておりますような政策を掲げております。
 それから、環境政策の基本となる政策・意識改革を促す政策、通常の経済活動の主体としての活動における環境配慮を行う。こういった内容になっております。
 ことしは、次のページにあります、6月に国土交通省の環境行動計画というのを定めさせていただきました。この中身は基本的な考え方、4つの視点、6つの改革という構成になっております。基本的な考え方としまして、環境の保全・再生・創造は国土交通行政の本来的使命であること、そのもとに4つの視点としまして、行政の全段階を通じた環境負荷の低減、広域・流域の視点の重視、施策の総合的・集中的投入、国民各界各層との連携・協働と情報の共有化の促進を掲げております。
 具体的には6つの改革ということで、社会資本整備におけるライフサイクル・マネジメントの導入、環境負荷の小さい交通への転換、環境に対する感度の高い市場。これらにつきましては、後で具体的なご説明をしたいと思います。そのほか、持続可能な国土の形成として、全国海の再生プロジェクトの推進、水と緑のネットワーク等の内容となっています。循環型社会の形成では、建設工事のゼロエミッション化等の内容になっております。
 そして、6の目標の実現力を高める推進方策として、横の切り口になりますけれども、トップランナーに対する集中的な支援を行っていくこと。国土交通省が率先的取り組みを行い、観測・監視体制の強化及び研究・技術開発の推進、行動計画の計画的実施とその後の点検を行っていくことという内容になっております。
 ちょっと具体的な点を4点ほど、3ページ以降になります。社会資本整備におけるライフサイクル・マネジメントの導入といたしまして、事業の構想計画段階から、環境の保全・再生・創造の観点からの評価を行うという考え方を入れました。
 それから、グリーン・バンキング・システムといいまして、公共施設の空間を活用した緑化を計画的に進めまして、可能な限り事業の実施に伴う緑地が減少しないような仕組みを構築していくということを挙げております。
 それから、建設混合廃棄物の削減ですとか、建設発生木材、建設汚泥等のリサイクルを促進して、建設廃棄物の最終処分量をゼロにする。建設工事のゼロエミッション化を進めております。
 それから、総合的な資産管理手法、アセットマネジメントを導入しまして、公共施設の寿命を長くして、環境負荷の低減を図ろうと。こういった事業全体のライフサイクルや広域的な観点から環境の保全・再生・創造を内在化した事業の取り組み方を進めてまいりたいというものでございます。
 2つ目が物流ですが、グリーン物流総合プログラムという名称をつけました。これから関係者の、先ほども関係者の連携に言及致しましたけれども、各省・産官連携による荷主・物流事業者のパートナーシップスキームを構築するということで、荷主と物流事業者が協力して、新たに燃料消費削減計画を策定して実行を強力に推進しようといった取り組みを、今、経済産業省さんと一緒に取り組ませていただいております。具体的には荷主と物流事業者の連携、アウトソーシング、モーダルシフト、共同輸配送等、連携をとって定量評価の基盤を整備し、荷主と物流事業者の双方が燃料消費データを共有するシステムを構築したいと思っております。
 それから、このパートナーシップの計画の実現のための環境整備として、新たな技術の普及支援、それから、物流効率化、モーダルシフト、そういったトータルシステムの構築を支援したり、インフラの積極的な整備を行っていく、こういったものに対して、経済産業省さん等と政策の連携を行って支援を行ってまいりたいと思っています。
 それから、次のページ、これは主に旅客になりますけれども、環境的に持続可能な交通モデル事業です。Enviromentally Sustainable Transportといっておりまして、環境的に持続可能な交通を実現するための地域における環境の改善には、いろいろなメニューがございます。例えば公共交通機関の利用促進、通勤交通マネージメント、LRTの整備、鉄道の活性化、バスの活性化、それから自動車交通流の円滑化、道路整備、交通規制、歩行者・自転車対策、低公害車の導入、普及・啓発、こういった環境の改善について、地域において関係者が、地方自治体、それから国の地方支分局、警察、各事業者、道路管理者、交通事業者、そういった地元の関係者が皆集まって環境を改善し、公共交通機関の利用を促進するための具体的な目標を設定してプログラムをつくる。これに対して、それぞれの事業主体が各支援策を集中実施するといったプログラムでございます。
 それから、ストック重視の住宅・建築物市場のグリーン化総合戦略。これは従来、新築対策について行っておりましたが、これに加えまして、ストック対策の強化ということで、ストックを含めた市場全体を視野に入れた施策を展開していきたいというものでございます。
 次のページ、地球温暖化対策の大綱における国土交通の分野が2つございます。運輸部門と民生部門がございます。運輸部門につきましては、低公害車開発の普及、交通流対策といった自動車交通対策、それからモーダルシフト・物流の効率化、公共交通機関の利用促進といった環境負荷の小さい交通体系の構築。こういったもので約 4,600万トンのCO2の削減を目標にしています。民生部門では住宅建築物の断熱性の向上、空調設備等の効率化により3,560万トン、一酸化二窒素対策として、下水汚泥の高温燃焼で約 200万トン、二酸化炭素吸収源対策、都市緑化等の推進で28万トン、こういった内容になっております。
 運輸部門について、現在の状況、個々の見直しを行ったのが8ページ以降でございます。交通政策審議会の環境部会におきまして、中間とりまとめが行われまして、現行の対策を実施していった場合の見通しが示されていますが、現状では現行対策を最大に実行したとして2億 5,500万トンということで、 500万トン目標に対して足りないという状況です。したがって現行対策をさらに連携施策等を行って強化し、プラス新たな対策による新たな削減を行っていくことが必要であると思っています。
 9ページ、その手法として、右側にありますように産業界との連携、例えば貨物分野では荷主と物流事業者の連携、それから地域との連携として先ほどございましたESTのような地域の主体的な取り組みを関係者が連携して行う、こういった連携施策を中心に、現行の対策の強化、新たな対策による追加削減を目指したいということでございます。
 10ページ、これは社会資本整備審議会の環境部会でございます。この中間とりまとめにおきまして、今後の対策の検討の視点としまして、各主体の的確な動機づけ、国民経済的観点からの最適な施策の選択。また、同じような連携といいますか、あらゆる協働の結集、国民各層、各主体との連携、それから環境に対する感度の高い市場の整備、施策の集中投入によるトップランナーとしてのモデル地域の育成、こういった視点で、今後の対策に取り組んでいく必要があるとなっています。
 11ページで、今後の削減の見通しでございますが、現状を踏まえて、今後の見通しで、民生部門の大綱の目標が大体 860万キロリットル、大方達成されるであろう。交通流対策も大体達成されるだろう。下水道整備と都市緑化と大体社会資本整備については初期の目標が達成されるのではないかとなっています。
 次の12ページは今後でございますが、環境行動計画、それから今年度、それを踏まえて、これから行ってまいります推進大綱の見直し、その他を踏まえまして、国土交通省の環境政策の基本的な方向の見直しを、今年度いっぱい行ってまいりたいと思っています。
 それから、13ページ、14ページ、これは今回の部会におきます重点項目の点検結果ということで、環境投資の推進、地域づくりにおける取り組みの推進、国際的寄与・参加の推進の各項目について簡単にまとめさせていただいております。
 以上、よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、先ほどと同じくお一方1問ということで、横山委員。

○横山委員 環境負荷の小さな交通への転換ということで、私もそれは非常に重要なことだと思っています。しかし、これは自動車数をふやさない、ふやさないのは難しくても、少なくとも現状維持にとどめるとか、あるいは車を使わないようにするというところがないと難しいような気がします。一方で、今の社会でそんなことできるかという強い反対はあることはよく知っていますけれども、この辺のところを、環境行動計画の策定に当たって何か議論なさったりしたのか、その辺をちょっと教えていただきたいと思います。

○森嶌部会長 永里委員。

○永里委員 温暖化ガス削減に関しましては、産業部門とか民生、運輸部門、いろいろ分かれて、産業部門の方は予定どおり大体いっているけれども、民生、運輸部門の方は余りうまくいっていないというような過去の例からいって、ここに関係する国土交通省の今回のことは非常に重要なので、まずお願いとして、ぜひこれを書いてあるとおりにやってほしい。それ以上のことを期待をしておりますが、よろしくお願いします。
 私の方の質問は、先ほどと同じですが、ストック重視の住宅政策ということについて書いてございますが、国産材使用というようなことについては、何かインセンティブを与えるようなことをお考えなさっているのでしょうかということです。即ち、住宅と住宅用に使われる材木は、海外ものが非常に多いんですが、日本の温暖化対策上、国産材の使用というのは重要だろうと思いますが、その辺についてお伺いしたいと思います。

○森嶌部会長 では、筑紫委員。

○筑紫委員 交通について、こちらのところで渋滞ですとか、簡単に触れられているんですけれども、私どもが調査をしておりまして、企業さんが例えばどんなに環境負荷の少い自動車をつくっても、日本の交通事情の問題で、走り出したとたんに環境負荷が大幅にふえるというような状況になっているわけで、渋滞の解消ですとか、ロードプライシング、もっとその辺のところを国土交通省、それから公共輸送機関へ誘導するというようなことについての具体的な目標とか、そういったものを掲げるということはないんでしょうか。例えば渋滞についてはこういうふうに改善するということを、必ず数値目標を掲げるというようなことをなさるお気持ちはおありでしょうか。

○森嶌部会長 武田委員。

○武田委員 モーダルシフトについてお伺いをいたしたいと思います。モーダルシフトについては非常に高い目標が掲げられていると思いますが、この状況がどうなっているのか教えていただきたいということなんですが、多分、そんな進んでいないだろうと思います。モーダルシフトは、"べき論"ではなかなか進まないわけで、具体的なことをいろいろやらなければいかん。
 特に鉄道について申し上げたいんですが、最近、在来線についてはスーパーレールカーゴだとかいろいろなご努力をいただいておりまして、環境問題やら意識もありまして、従来よりも利用が上がるだろうということは新聞等で出ているのでご存じだと思いますけれども、しかし、この程度のことでは、モーダルシフトの目標を達成するのは極めて困難だろうと思います。
 それで、ご検討いただきたいのは、今、全国に大変なお金をかけて新幹線をつくっておりますが、この新幹線は人流といいますか、今、人間だけの状況です。これを物流にどのように利用できるのかできないのか。何も鉄鉱石を運んでくるというつもりはないんですが、軽い貨物、宅配便のような軽貨物、こういうものを運ぶ。国民の財産が夜6時間も眠っているということでございますので、どのように活用するのか、この辺、できない理由を探せばいっぱいあると思います。貨物会社と旅客会社が別だとか、保線管理の時間が要るとか、騒音の問題がどうとか、幾らでもあるのですが、そういう問題を乗り越えて、何かモーダルシフトが本当にできるような方法を見つけなければいかん。こういう研究する場を、ぜひつくってもらいたいというふうに思うんですが、この辺について、ひとつお願いを申し上げたいと思います。

○森嶌部会長 天野委員。

○天野委員 いただいた資料の5ページに、それぞれのモデル事業について目標を設定する。多分、これは数量目標だと思うんですが、その目標を達成されなかったときに、それをどう履行できるのかという点がないと、目標達成できませんでした、ということで終わってしまうような気がするんですが、先ほど、7ページのモーダルシフト等が載っております図の中で、1つ、例えば低公害車等のところで、自動車税のグリーン化というのが入っております。
 1つの考え方ですけれども、例えばモーダルシフトとか、公共交通機関の利用、このあたりで差別課税のような手法を使って、この目標を実現するというふうなお考えがあるのかどうかです。あるいは、しばらくはそういうものなしでやって、もし目標達成されなければそういう手段を講じるというふうなお考えがあるのかどうか。要するに5ページの目標設定をどういうふうに履行するのかという点をお聞かせいただきたいと思います。

○森嶌部会長 村杉委員、どうぞ。

○村杉委員 1ページに、それぞれの環境政策体系が書かれております。その中で騒音対策とかヒートアイランド対策のご説明が、多分なかったんです。その辺、もし何かお考えがあればお聞かせください。

○森嶌部会長 桝本委員。

○桝本委員 先ほどの原子力発電と同様のお願いでございますが、極めて国民全般に係わる広範なネットワークを扱っていらっしゃる国交省ですので、ここにある、特に住宅、建築物、それからグリーン物流、零細な企業さんもたくさんおられる分野です。ぜひ、これは環境省の皆さんには"耳だこ"で申しわけないんですが、ぜひここまでの立案の次に、情報提供をしかるべき的確なところに出していただきたい。例えば住宅や何かを、工務店や不動産会社もある、そして買う人もある、施主もいる、いろいろな方がいろいろに関係しています。ぜひこうしたことを、情報の提供もお仕事の一部というふうに位置づけてお願いしたいと思います。

○森嶌部会長 藤井委員。

○藤井委員 物流の雄であるトラック協会のうち、静岡県のトラック協会が、ことし物流大賞の中の環境特別賞というのを受賞しました。何ゆえに、というと、燃料をバイオディーゼルを使って走っているということなんですが、国におきましても、サルファの濃度が、現行の 500 ppmから、ことし50 ppmに、さらに3年後には10 ppmにということで、ディーゼル本体のサルファの濃度が下がる中で、依然として99年の石原知事のディーゼル・ノーが非常にパンチが効いていまして、トラック協会、物流におけるディーゼルの評価を、ぜひしていただきたいのと、燃料とあわせて国土交通省はどう考えていらっしゃるか。ひょっとすると燃料については経産省の方もかかわってくるのかもしれませんが、そのあたり、よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 崎田委員。

○崎田委員 全体的なことなんですけれども、地域でいろいろ環境活動をしていますと、住宅のこと、ビルのこと、暮しのこと、まちづくり、交通政策、ヒートアイランド、すべてのいろいろな身近なことが、国土交通省の政策に密接に関係しているというふうに感じます。そういう意味で、国土交通省の政策が環境に関心を持っていただくというのが、大変国民生活とか社会にとって重要だというふうに、ふだん思っております。今回、割に個別の政策というよりも、国土交通省のお考えのこと、全体的に環境をきちんと取り入れようという環境行動計画とか、いろいろな見直しをされていて、私は非常に、このまま進んでいっていただければ大変うれしいなというふうに思っております。
 そのときに、1つ質問なんですけれども、すべての分野に関してこうやって変えていこうと思うときに、今までの法律とか基準値とか、そういうものをかなり本格的に見直していく、あるいは新しい法律をつくっていかなければいけないということが起きてくると思うんです。こういうことに関して、国土交通省の中で、かなり本腰を入れて取り組んでいただかなければいけない状況に、もう既になっているんじゃないかと思うんですけれども、皆さんの中でそういうような組織の内部での、現在のそういうことに対する取り組みに関して、どのような流れで取り組んでいらっしゃるか、どう考えかというのを、ぜひお伺いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○森嶌部会長 安原委員。

○安原委員 環境分野で技術の開発普及を進めていくというのは特に重要だと思いますが、その中で、1ページに、国土交通省が燃料電池の開発普及を挙げていただいているのは非常に重要なことで、これに大いに期待したいと思いますが、燃料電池と申しますと、自動車とか、あるいはビル、住宅等の分散型コージェネの2つがあると思うんですが、具体的に国土交通省としてどのような計画で、他と連携しながら進めようとされているのか、ちょっともう少し具体的に示していただければありがたいと思います。

○森嶌部会長 またこれもいっぱいありますが、どうぞよろしくお願いします。

○玉木国土交通省環境・海洋課長 たくさんありましたので、全部整理できるか心配ですが、モーダルシフトの問題ですが、確かにおっしゃられるように、自動車の方が非常に便利で使いやすいということと、これは旅客についてもそれは言えると思いますし、貨物についてもトラックの方が非常に弾力的に走行できて、これまでコスト、時間の面が非常に強味があったということで、これをどうやってモーダルシフトを行っていくかということだと思います。
 それで、先ほどの資料で地球温暖化の数値目標としまして、私どもモーダルシフト物流効率化を入れて 910万トンの削減としているんですが、数値的に、8ページの表をごらんになって、今まで進んだ分を除いて、あと 170万から最大限 610万トンをどう削減していくかというところになっています。この数字からいくと 300万トンは削減されたという現状で、あと 610万トンをどう削減して、さらにこの上で全体として 500万トン足りない、これをどういう形で削減していくかということになります。
 先ほどちょっとご説明したグリーン物流総合プログラムというのが、モーダルシフトと、物流効率化の現行対策の強化並びに追加対策の私どもとしての目玉と思っています。先ほど鉄道貨物のスーパーレールカーゴのお話が出ましたが、実際やっていますのは、佐川急便さんとJR貨物さんですけれど、いわゆる大企業の荷主と物流事業者との連携は、メリットがあれば放っておいても民間ベースで進んでいくわけですが、これに対してなかなか進まないのは小口の荷主さん、それから中小の物流業者さんの連携です。こういったのをどう結びつけるかですが、これは民間ベースでいくと、なかなか進みませんので、先ほどありますグリーン物流総合プログラムにありますように、今、経済産業省さんと一緒に、荷主さんと物流事業者さんとして経団連さん、それから私どもの物流事業者さんの各団体に呼びかけております。それでパートナーシップの会議を持ちまして、荷主さん、物流事業者さんの団体の皆さん、業界の皆さんが協力して、これから強力にやっていこうという話し合いを行っております。ただ、実際にやっていくとしても、果たしてCO2の削減にどれぐらいの効果があるか。CO2削減の効果があった場合に、例えば荷主さんがトラックから鉄道に転換した場合、鉄道事業者さんからすると、CO2の量が増える話になりますので、では、転換したり共同配送したり、そういった場合のCO2の削減をどちらでどれだけもつのか、という論点がある。全体としてはCO2削減になっても、1人の事業者を見ると、事業者さんの排出量はふえていき、目標が達成できないという形にならないような、定量評価の基盤整備、荷主さんと物流さんのデマケをどうするか、どういうふうな計算を行うか、こういったことを、今、経済産業省さんとお話をしています。
 それで、実際そうやって業界の皆さんと物流業者の皆さんでいろいろお話をし合って、例えば小口の荷主さんを集めてスーパーレールカーゴを、1ダイヤ組み立てて、皆さんを募集して、それで鉄道へのモーダルシフトをする、そういった話し合いを行おうと。ここにあるサートパーティーロジスティクスというのは、そういった間に入っているコンサルタントをやる、そういった分野の事業を育成していこういう意味合いがこめられています。それについて各省で連携した支援を行っていこうと。これは、今、経済産業省さんと環境省さんとお話をしていまして、いろいろな実証実験の支援措置とか、それぞれの支援策について各省連携として国としてもバックアップしていく、こういう形でモーダルシフトを、CO2削減の動きに向けて、さらに強化し、追加していこうということで行っております。
 先ほどありました新幹線について鉄道貨物に使えないかという話なんですが、技術的な話は超えてというご指摘があったんですが、1つは貨物列車は重量が非常に重くて、在来線は貨物列車が走る前提でつくっておりますが、新幹線は、旅客列車を前提につくっておりますので、貨物列車が走りますと、レールの傷み方が非常に違ってくるという問題と、そういったいろいろな技術的な問題等々考えて、考えられるのが、新幹線の旅客列車の中に1車両か2車両、そこに、先ほどちょっとお話のありました軽貨物、宅配便を入れて、そこで運ぶ。実際、これはもう始まっています。ご存じかもしれませんけれども、新幹線の中に、実は荷物室を設けて、いわゆる小荷物を入れたりとか、実はやっています。
 それをもっと本格的にやるとどうなるかというと、現実には、かなり旅客のホームに荷捌き施設とか、それをどうやってトラックターミナルに運ぶかという技術的な問題があります。現在やっているのは、いわゆる小荷物という範疇、例えば関西空港から京都にいろいろな食料品を列車に乗せたりするのは、もう現実にやっていますが、量的な限界はあります。旅客の取り扱いに影響を与えないような限界というのは、どうしても考えざるを得ないと思っています。
 それから、旅客の方の話なんですが、5ページをご覧になって、実際これはいろいろなメニューがございます。例えば自動車について何かできないかというので、例えば通勤交通マネジメントは一番左側にありますが、そこの地域のいろいろな工場なり事業者が手を挙げて、うちの従業員はマイカー通勤を自粛します、なるたけ公共交通機関を利用します、そういう運動をやりましょうと、それからパークアンドライドをやろうとか、できるだけ鉄道やバスを使いましょうと、いろいろな施策、それから真ん中に自動車交通流れの円滑化がありますが、道路整備で渋滞、ボトルネックになっている交差点や踏切を改良したり、これは警察庁の管轄になりますけれども、交通規制で違法駐車の取り締まりを強化したり、バス専用レーン、優先レーン、それから信号のシステムもバスが近づいてくると青に切りかわる時間を短くして、なるたけバスが信号でとまらないような、自動的に信号を操作するシステム、そういったのも警察庁さんとご相談しながら考えていきます。ここにありますようなことが、それぞれの分野で、それの事業主体がばらばらにやっている現状の中で、環境におけるテーマに、公共交通利用の促進、自動車交通流の円滑化などいろいろな関係者が1つに集まって相談しながら、集中的にプログラムを決めて、それぞれの事業を集中的に実施しようというのが、この考え方でございます。
 あと、ディーゼルの話がございました。おっしゃられるとおり、低硫黄化というのは、現在前倒しで進んでおりますので、その点は非常に評価されるべきものだと思っています。
 それから、燃料電池は、まだコストの問題がございますが、例えば私どもの所管で道路の維持管理用のパトロール車として、燃料電池自動車を導入して、実際に運行を実施して実用性を検証したり、これはこれからですが、将来を展望して燃料電池バスの実用化を目指して実証実験を行うことを、今考えております。
 それから、こういったいろいろな新しい施策について新しく法律を考えておりまして、例えば物流については、先ほどのグリーン物流総合プログラムで、ここにありますような荷主と物流事業者が連携して、いわゆる中小企業と中小企業をどうやって束ねて結びつけていくか、物流のコンサルタント的な、いわゆるサードパーティーロジスティクスをどう育成して、どう支援して、それから右側にあります物流関係のインフラが集中的に整備されると非常に効率化されますのでこれをどう進めていくか、それに向けた法案を、次の通常国会に出す方向で、今、準備いたしております。

○上田国土交通省国土環境・調整課長 住宅の関係についてお話がございますが、その点についてまずは申し上げたいと存じます。民生の方、先ほど資料の方、ご説明がございましたように、おおむね当初の目的、目標に従った割と近い数字ではございますが、全体としては少々足りないというふうなところでございます。ですので、住宅に関しては、新築の方はもとより、ストック対策を重視した上での住宅の省エネ化というようなことに、特に取り組んでいきたいというのが、まず1点でございます。それに向けて省エネに対する税制改正要望なども行っているというところでございます。
 それから、国産材というふうな話もございました。住宅において国産材の使用というふうなことも、私ども非常に意識がございます。例えば来年度に向けての予算というふうな中においても、地域材、そういったものを活用した住まいづくりの推進ということにも特に取り組んでいきというふうに考えております。住宅生産者と木材生産者が連携して、そういった地域材を活用するような住宅生産体制を整備するということについての支援をしていきたい、ということでございます。
 それからあと、ヒートアイランド、騒音についてございました。ヒートアイランドの方でまず申し上げますと、これも先刻ご承知かとは存じますけれども、ヒートアイランド対策大綱というものを、先般政府の方でつくっております。それを受けまして国土交通省の方といたしましても、例えば道路が、地表面が非常に熱くなるというのはご存じのとおりでございますが、温度の上昇をできる限り抑制するということで、例えば保水性の舗装でございます。要するに、水を含んで、しばらくもち続けるというような舗装について、公共事業の中で取り入れていく、あるいは民間の方でそういったことを行っていただく場合には税制の方の優遇をする、そういうふうに対策を講じていきたいというふうに考えております。
 それから、既に講じている措置ということで申し上げますと、先般の国会におきまして、都市緑地保全法の改正をお認めをいただいております。これに基づきまして、緑地地域というものを都市計画の中で定めて、例えば屋上緑地とか、そういったものについての義務づけができるというような形のこともやっております。そういったことを通じてヒートアイランドの対策に役立てていきたいということでございます。
 また騒音の方に関しましても、遮音壁等々の整備ということがございます。この基本的方向の中におきましても、目標数値を定めて、それに向けて努力をしていくというふうなことをしているところでございます。
 また、若干、先ほどの話とダブるかもしれませんけれども、国土交通省での環境に本腰を入れての取り組みということでのご指摘をいただいております。先ほどおっしゃっていただきましたように、環境行動計画をつくったというのは、まさに国土交通政策の中での環境の位置づけを非常に重要視しているということでございます。
 それとあわせて、社会資本整備審議会、あるいは国土交通政策審議会の方におきましても、現在、見直しの作業を行っている地球温暖化対策大綱に向けての作業なども取り組んできたところでございます。今後、引き続き国土交通省挙げて環境の方にも積極的に取り組んでいきたいということでございます。
 以上でございます。

○森嶌部会長 どうもありがとうございました。大変時間が長くなりまして、長時間つき合っていただきましてありがとうございました。
 それでは、点検に関する審議につきましては、以上で終わりですが、今後の予定につきましては、先ほど佐野課長の方から冒頭にご説明しましたように、資料1にありますように、9月29日に、きょうのご報告、それから、地方ヒアリングにつきまして、事務局で取りまとめを行ってご報告をしていただく。そして、それについてご審議をいただき、報告書の素案を事務局にまとめていただいたものを、10月27日にご審議をいただくというスケジュールですので、資料1をごらんいただきたいと思います。
 なお、本日の議題につきまして、何かご意見があります場合には、それについては、16日までに事務局まで、追加的な、きょう、座長に言論の自由を奪われたので、もう少し言いたいということがありましたら、どうぞ事務局の方に思いの丈を言っていただければと思います。それはまた、報告書を取りまとめる際に参考にさせていただきます。
 それでは、時間が迫っていますので、報告事項に移ります。
 どうもありがとうございました。(4省退席)

       (2)報告事項
          地球温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間とりまとめに
          ついて

○森嶌部会長 それでは、先ほど申し上げましたように、地球温暖化対策税制に関する中間とりまとめについて事務局から説明をいたします。時間が迫っていますが、なるべく12時半に終わるようにお願いいたします。

○鎌形環境経済課長 それでは資料6につきましては説明させていただきます。
 この総合政策部会と地球環境部会との合同部会のもとに、施策総合企画小委員会が設置されておりますけれども、この8月27日に温暖化対策税制、この施策に関する中間とりまとめをいただいております。
 まず資料をおめくりいただきまして、1ページ目、2ページ目でございますけれども、この中間とりまとめの位置づけがまとめてございます。施策総合企画小委員会、昨年12月から去る8月27日まで11回開催されてございますけれども、「はじめに」の一番下にございますように、今回の中間とりまとめは、これまでの審議経過と、地球環境部会の中間とりまとめを踏まえ、本委員会で行われたこれまでの議論を中間的に整理し、中間とりまとめとするという整理になってございます。
 ページをおめくりいただきまして、本文に参りますけれども、3ページ目、4ページ目でございますが、地球温暖化対策推進大綱の評価見直し作業が、現在進められております。この進捗状況について、別途地球環境部会で審議があり、中間とりまとめが行われた、この内容をベースに記述しているということでございます。地球環境部会の中間とりまとめに従いまして、3ページ目の一番下、6%削減の約束を達成するためには、現行対策の強化、追加的な対策施策の導入を図る必要があるということ、それから、右のページに参りまして、温暖化対策税制につきましては、さまざまな課題の指摘もあるが、有力な手段であるとしていること。なお、地球環境部会では、我が国企業の国際競争力や技術開発のリソースを失うとか、あるいは有効性に疑義がある、こういった意見が産業界から提起されているということ。そして、この小委員会でさらに議論を深めていくということを、地球環境部会の中間とりまとめをベースに記述しているのが3ページ、4ページということでございます。
 それから、5ページ以下でございますけれども、まず2.といたしまして、温暖化対策税制と他の施策との比較ということを行ってございます。地球温暖化大綱に掲げられる推進するための施策ということにつきましては、温暖化対策税制のほかにも、事業者等による自主的取り組みの促進、情報提供、教育、普及啓発、規制、補助金租税特別措置、国内排出量取引、京都メカニズム、こういったものがありますが、5ページ、6ページ、7ページにかけまして、これらのそれぞれの施策につきましての特徴を整理しているということでございます。
 それぞれの施策の特徴を整理した上で、8ページ目に、温暖化対策税制と他の施策との比較ということを行ってございまして、そのための視点として公平性、化石燃料を使用する主体に幅広く、排出量に応じて取り組みを促す、かつ、透明性の高いものであること、それから、効率性、事業者や個人が選択的かつ費用効果的な対応を温暖化対策ことができる。それから確実性、所定の排出削減目標を達成することができる。こういった3つの視点からそれぞれの施策を比較したとうことでございます。
 それから、一番下でございますけれども、温暖化対策税制は有力な追加的施策であり、今後検討すべきものというふうな評価でございます。
 それから、9ページ目には、いわゆる税以外の施策も組み合わせて、いわゆるポリシーミックスでございますが、そういったものも具体案について検討を行うことが必要ということでまとめております。
 それから、10ページ、11ページには温暖化対策税制の効果はどういうものがあるかというのをまとめてございます。10ページには価格インセンティブ効果、それから温暖化対策税制の税収についての財源効果、それから11ページに参りまして、税制を導入するということについてのアナウンスメント効果、それぞれをまとめてございます。
 それから、11ページ目、(2)で、経済モデルによる効果の試算というものを紹介しております。
 それから、12ページ目は(3)でございますが、欧州諸国における温暖化対策税制の効果。それぞれ既に導入されている国々につきまして、政府により評価されている内容を紹介してございます。
 それから、13ページ以下が、温暖化対策税制についてさまざまな論点がございますので、この論点を、委員会で各委員から出された意見を中心に論点をまとめているという部分が13ページ目以下でございます。
 まず1つ目が、国際競争力への影響や産業空洞化への懸念、国民生活への影響、こういったところでございます。課税によりまして化石燃料価格が上昇する。それがさまざまな悪影響を及ぼすのではないか、こういう指摘についての懸念などをまとめたものでございます。景気、雇用、賃金への影響でありますとか、あるいは国際競争力への影響、産業空洞化問題ということについてのそれぞれ懸念ついて紹介してございます。
 そして、右側14ページに参りまして、軽減策の検討についてということを掲げてございます。エネルギー集約型で輸出比率も高い業種については、その影響の軽減策について検討を行うことが適当ということでございます。それから、その他の論点といたしまして、世界規模で見た排出量の増減。日本経済、日本で温暖化対策税制を導入した場合に、かえって他の途上国へ生産が移って、そこで結果的に排出量がふえてしまうのではないか、こういった懸念についての紹介、あるいはその点に関してのIPCCの報告、世界全体としては結局のところ削減は進むという方向、こういったものも掲げてございます。
 それから、14ページの下から次のページにかけては、その他エネルギー関係租税の負担が、既にあるということについての記述でございます。他の先進国と比べて、決して高いとは言えないというような記述になってございます。
 それから、15ページにつきましては、この経済影響に関しましてのモデルの試算をしておりますので、その試算結果の紹介ということでございます。
 それから、16ページ以下でございますが、温暖化対策税の具体的な仕組みの各論点についての整理をしているということでございます。課税対象、課税段階、納税義務者、税率の水準、国際競争力への影響等も踏まえた税の軽減方策、既存エネルギー関係諸税との関係、この5点についてまとめてございます。
 課税対象につきましては、二酸化炭素または化石燃料を対象として、排出量や消費量に応じて課税するということが妥当であるというまとめでございます。
 課税団体、納税義務者につきましては、いわゆる上流か下流かという論点がございます。昨年8月の専門委員会の報告では、上流が懸案されているところでございますけれども、この小委員会の中間取りまとめでは上流課税、下流課税それぞれについての調書あるいは願書がまとめてございます。
 それから、次のページにまいりまして、税率の水準ということでございますが、これにつきましては、総体的に低い税率を設定して、あわせて税制を活用するという方法に一定の合理性があるというふうな考え方を示されてございます。
 それから、軽減方策について、でございますが、18ページの上から2つ目の「○」でございますけれども、課税による経済的、国際的影響が大きい業種については、軽減策について検討する必要があるという指摘になってございます。
 それから、下の方にいきまして、既存エネルギー関係諸税の関係につきまして、でございますが、具体的には次のページに書いてございますけれども、既存エネルギー関係税制と、温暖化対策税制はそれぞれ趣旨内容が異なるものでありますけれども、例えば、石油・石炭税のように調整が考えられるものもございますので、できる限り必要な範囲で既存税との調整について検討する必要があるということでございます。
 それから、(3)税収の使途でございますけれども、これもさまざまな使途についての指摘がございままして、今後、できる限りの方向づけを行うための検討を進めていくということでございます。
 その他、右側のページに参りまして、特別会計か一般財源かとか、あるいは地方公共団体をどういうふうに位置づけていくか、こういう課題についての指摘が整理されてございます。
 22ページ、今後の検討の進め方ということでございますが、さらに検討を進めるということで、その課題を整理してございます。税を含む施策の組み合わせの具体案についての検討でありますとか、あるいは軽減策の検討、課税段階・税率の検討、それから、既存エネルギー関係諸税との調整、それから、税収の使途、これらの課題について引き続き検討を進めるということでございます。
 さらに一番下でございますが、政府部内においても、この温暖化対策税制について中間取りまとめの趣旨を踏まえて検討を進めるべし、ということが求められているということでございます。
 ちょっとはしょりましたが、以上でございます。

○森嶌部会長 きょうのご報告の趣旨は、何日かは忘れましたが、つい先日、中間の取りまとめ、といっても、これは結論というのではなくて、こういう段階にありますということが出されましたので、この小委員会の親委員会の1つである総合政策部会に報告をしたということであります。これはどういうものかというと、ご承知のように、2004年というのは温暖化対策の大綱の中の第1ステップで、その年、2004年にどこまで削減が進んでいるのかをチェックして、そのときに削減が進んでいなければ、第2ステップに追加的施策をとる必要があるかどうかを、2004年に決める。そこで地球環境部会でチェックをしたところ、大幅に足らない。足らないというのは、むしろ 8.何パーセント上がっている、6%のマイナスどころの騒ぎではない。だから、やはり追加的施策をとる必要があるのだ。そこで追加的施策として、環境税というものを入れることが有効なのか、効果があるのかどうか、ということを検討すべきだというので、小委員会で、今、検討を進めているところでありますけれども、まだ検討は始まって道半ばまで来ていないところであります。
 では、何を検討するのかというと、足らないのは、先ほど武田委員ですか、おっしゃいましたように、運輸と民生が大幅に上がっているわけでありまして、それに向けて環境税というものが、果たして効果があるのかどうか。しかし、他方でそれを入るとなると、経済といいましょうか、企業の中で影響を受けるものがあるけれども、仮に運輸や民生に有効だとしても、経済のある分野に大きなマイナスの影響を及ぼさないようなことができるかどうか。マイナスの影響を及ぼすとしても、そのマイナスの影響をできるだけ少なくするような、そういう税制を組むことはできるかどうかということを、この小委員会で今、検討をしています、ということをこの中に書いてございます。きょうのところは皆さんに議論をしていただくのではなくて、今、こういう検討をしているという報告です。きょうは時間がありませんので、もしもご質問等がございましたら、また別の機会を設けたいと思います。きょうの部会の委員は、小委員会に入っておられますので、議論したい方は大体小委員会でご議論いただいていると思いますが、この中にはもちろん小委員でない方もおられるわけですから、多分、いろいろご質問等おありと思いますけれども、きょうは時間が来ておりますし、今の時点でいろいろなものが決まっているわけではありません。ただ、小委員会で、問題にしようとしていることは、この報告書の中に、こういうことが問題なんですということが書いてありますので、ぜひお読みいただいて、ご疑問等がありましたら、総合政策部会としては、必要があれば、いつか時間を設けたいと思っております。それも小委員会の結論が出ないうちにそのような機会を設けることができればと思っています。それから小委員会でもパブリックヒアリングのような形のものを開きたいと思っていますので、ぜひ総合部会の委員もそこにおいでいただいて、意見を述べていただければと思っております。時間のこともありますので、ご質問なさりたいかもしれませんが、きょうのところは私の権限で打ち切らせていただきたいと思います。よろしゅうございましょうか。どうしてもだめだという方がおられましたら…。筑紫さんの札が立っているのは、倒すのを忘れただけですね。それでは、そのようにさせていただきます。

○横山委員 簡単なことを1点だけ。
 賛否両論渦巻く中で、これはやむを得ないと思うんですけれども、一方で環境省の方は来年度の税制改正で温暖化対策税の導入を、環境省として要求するということを明言なさっているわけですね。そうすると、その明言と、この進めぐあいは……。

○森嶌部会長 それは小委員会でも申し上げましたけれども、環境省は省として予算要求の中に予算の項目として出します、ということを言っているわけでありまして、これはむしろ田村局長にお答えいただいた方がいいのかもしれませんけれども、その質問は小委員会でも出ました。何で我々はもう決まっていることをやるのだ、ということですけれども、予算要求は、それをテーブルに乗せますということであって、こういう税制で、こんなことが出ますということが具体的に出ているわけではありません。ですから、省としての責任で、これから政府与党とか、あるいは場合によっては財界も含めてでしょうけれども、これから交渉をなさるわけです。我々のやっていることは、税としてどういうものをつくるのか、極端の場合には、税としてやろうと思ったら、結局、ちゃんとした税は目的から見てできない、税としてですよ、いい悪いは別として仕組みとして適当な税はできないという結論になるのかもしれません。それにもかかわらず、おやりになるかどうかは、それはもう行政庁としての環境省の責任で判断なさることです。今、出ているのは、どんな税かということではなくて、環境省として、こういう予算要求項目として出しますということです。
 なお、私は、今、どんなものができるかと言いましたけれども、少なくとも昨年の専門委員会の提言、そして、地球環境部会は、いろいろ検討なさった結果、技術的な細部はともかくとして、今の状況だと、経済的な手法というものを入れてこないと、このままでは削減目標を達成できないのだから、税という手法を考慮に入れていかなければならないんじゃないか、経済的手法は1つの有力な手段だ、と言っておられるわけでありますから、それを踏まえて、我々小委員会としては、では技術的にもそうなのかどうかを検討しようということで議論しているところです。ですから、税が先にあって、我々はそれに踊らされて小委員会をやっているということではありません。
 田村局長も、こういうことでよろしいでしょうかね。
 よろしいということであります。それでは、横山委員こういうことでよろしいでしょうか。

     その他

○森嶌部会長 それでは、次回につきましては、先ほど既に申しましたが、9月29日の2時からということになっておりますので、よろしくお願いいたします。

     閉 会

○森嶌部会長 本日は長時間にわたりまして、また、時間が12時半を少し過ぎましたけれども、ありがとうございました。

午後12時37分閉会

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