中央環境審議会総合政策部会 公害財特法の在り方検討小委員会(第1回) 議事録

日時

令和2年10月12日(月)14:00~15:36

場所

WEB会議

議事次第

1.開 会

2.議 事

  (1)公害財特法について

    ○公害財特法の概要について

    ○公害防止対策事業の進捗状況について

    ○公害防止対策事業実施地域の環境に関する状況について

  (2)その他

3.閉 会

議事録

午後 2時00分 開会

○事務局 環境省環境計画課の黒部と申します。お世話になります。

 定刻になりましたので、只今から第1回公害財特法の在り方検討小委員会を開会したいと思います。

 オンラインということでございますけれども、各委員の皆様、お入りになられてますでしょうか。

 本日は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ウェブ会議での開催とさせていただいております。会議中、音声が聞き取りにくい等、不具合ございましたら事務局までお手数ですけれどもお電話、またはウェブのチャット機能にてお知らせいただければと思います。

 なお、本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき公開とさせていただいておりますので、御承知おき願います。環境省公式動画チャンネルのサブチャンネルでライブ配信を行ってございます。

 ウェブ会議の開催に当たりまして、通信環境の負荷低減の観点から、ライブカメラの映像は、各委員の御紹介時のみ、あるいは発言をされる際のみオンにしていただきまして、それ以外は原則音声のみの中継といたしますので、あらかじめ御承知おき願います。このため、現時点でカメラ機能をオフにしていただけますと幸いです。また、ウェブ中、マイク機能は発言者以外はミュートに設定いただきますよう、お願いいたします。

 なお、御発言の際は、お名前横にある挙手アイコンをクリックいただくか、チャット機能にて御発言する旨をお知らせいただければ幸いです。挙手アイコンは青色に変わりますと挙手した状態となりますので、御発言の意志はこのマークで確認をいたします。委員長からの御指名後、マイクのミュートを解除していただき、御発言いただきますよう、お願いいたします。

 御発言後は、挙手アイコンをクリックして、黒になるよう操作いただければと思います。挙手アイコンは、事務局でオンオフの操作ができないため、御協力いただければ幸いです。

 それでは、議事に入ります前に資料の御確認をお願いいたします。事前にメールで送らせていただきましたとおり議事次第のほか、資料1から5、参考資料1から9となっています。

 なお、本日は、事務局が画面上に資料を投影いたしまして進行させていただきますので、御案内の資料は必要に応じ、お手元で御参照いただきますようお願いいたします。

 傍聴されている方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの小委員会のページにアップロードしてございますので、そちらを御覧いただきますようお願いいたします。

 本日は、委員総数6名のところ、過半数の委員に御出席をいただいておりまして、定足数の要件は満たし、小委員会として成立していることを御報告いたします。なお、委員の皆様におかれましては、お手数ですが、名前を呼ばれましたら、カメラをオンにしていただけますよう、お願い申し上げます。

 ここで、会議の開催に当たりまして、大臣官房審議官の白石から御挨拶をさせていただきます。

○白石審議官 大臣官房審議官の白石と申します。

 本日は、委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中お集まりいただきまして、心からお礼申し上げます。

 本日の議題は公害財特法です。立法当時、50年近く前になりますけれども、産業界が、産業等が集積した地域におきまして、甚大な公害等が発生していました。これの対処といたしまして、国が財政援助を行う必要性が非常に高いという議論がございましたので、国の財政上の特別措置の期間を限って実施をするために、10年ごとの時限立法として1971年に制定をされています。

 以降、4度の延長が行われていまして、前回の延長から今年度末をもって制度の期限を迎えるということになっておりまして、まず、皆様におかれましては、現在の公害防止対策実施地域の環境基準の達成状況等につきまして、委員の皆様に御意見を賜りたいというふうに考えています。本日はよろしくお願いいたします。

○事務局 白石審議官、ありがとうございます。

 白石審議官は本日、次の予定があるため、すみません。ここで退席とさせていただきます。

 次に、本日御出席の委員の先生方を御紹介申し上げます。時間が限られておりますので、大変恐縮ですけれども、事務局からの御紹介のみとさせていただきます。本日はオンライン開催となりますので、お手数ですけれども、お名前を呼ばれましたらカメラをオンにしていただきますよう、お願い申し上げます。

 早稲田大学法学部教授の大塚直委員でございます。

○大塚委員 大塚でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局 福岡大学名誉教授の浅野直人委員でございます。

○浅野委員 浅野です。よろしくお願いします。

○事務局 ありがとうございます。

 東京大学大学院工学系研究科教授の古米弘明委員でございます。

○古米委員 古米です。よろしくお願いいたします。

○事務局 ありがとうございます。

 横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授の中村由行委員でございます。

○中村委員 中村です。よろしくお願いいたします。

○事務局 岡山県環境文化部長の古南篤子委員でございます。

○古南委員 よろしくお願いいたします。

○事務局 よろしくお願いいたします。

 なお、中央労働災害防止協会労働衛生調査分析センター所長の川本俊弘委員は本日、所要のため御欠席でございます。

 本委員会につきましては、早稲田大学法学部教授の大塚先生に委員長をお願いしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、今後の司会進行は、大塚委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大塚委員長 大塚でございます。僭越でございますけども、委員長を務めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、早速、議事に入ります。本日は議題1、公害財特法について議論をいたしてもらいます。議論の進め方につきましては、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 環境計画課長の松田でございます。本日は、よろしくお願いいたします。

 本日は、まず、議事次第にあります資料2-1の公害財特法の概要、それと資料2-2の公害防止計画制度について、まず説明を行います。その後、資料3から5の公害防止対策事業等の進捗状況、地方公共団体に対するアンケート結果、それから公害防止対策事業計画策定区域等の環境に関する状況について、御報告させていただきます。あわせて資料5の環境に関する状況に関連して、参考資料についてある資料についても、併せて御説明させていただきます。よろしくお願いします。

○大塚委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、まず、資料の2-1、資料2-2についての説明を10分程度、その後、質疑応答を10分程度取りまして、その後、資料3から5の説明を20分程度と、その後、質疑応答20分程度という流れで意見交換を実施したいと思います。

 それでは、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 事務局です。それでは、お手元の資料2-1、2-2に従って説明に入ってまいりたいと思います。よろしくお願いします。

 公害財特法、この制度の概要について、まず、御説明を申し上げたいと思います。

 非常に制度自体、白石審議官の最初の挨拶の中にもありましたとおり、昭和46年にできた法律でありまして、非常に歴史のある法律です。公害の防止に関する施策の推進を図るため、地方公共団体が行う公害防止対策事業、幾つかの事業がございますけれども、これに関する経費に関する財政上、国費の部分と地方負担の分ございますけれども、これに関しての特別措置を講ずるものです。

 公害防止対策事業と申しますものは、環境基本法17条に根拠がございますけれども、今日、参考資料の1のほうに関係法令をつけております。必要な方はお手元で御覧になりながら進めていただければと思いますが、17条に基づいて実施する事業でして、現在の対象の事業は、下水道の設置又は改築、公共用水域におけるしゅんせつ、農用地における客土、ダイオキシン類土壌の汚染対策、こういったものが事業の対象となっています。

 都道府県知事が公害財特法に基づく財政上の特別措置を受けて事業を行うという場合は、公害防止計画の一部ですが、財特法2条の2第1項に基づきます公害防止対策事業計画という計画を策定いただきまして、環境大臣の同意を得るか、あるいは公害防止全体ではなくて個別の事業についてという場合は、同じく財特法3条第4項の規定に従いまして、総務大臣の指定を受けていただいて事業を行うということになります。

 適用地域です。右下のほうに公害防止対策事業の環境大臣、公害防止計画を策定しての実施地域の一覧が載っていますけれども、具体的にはやはり当時、都市化、産業化が集中した、激甚な公害が起きた、いわゆる太平洋ベルトといいますか、産業が非常に集中した地域に適用地域が今でも多くございます。

 令和2年10月1日現在、公害防止対策事業実施区域は下の図のとおりでして、21地域・18都府県116市町村、また、総務大臣指定事業は7県、7事業となっています。

 事業区分、下水道事業が199事業、河川や港湾のしゅんせつ・覆土が26事業でして、ほかにも農用地客土、あるいはダイオキシン類対策の事業が、ダイオキシン類対策はすみません、実績なしですけれども、こういった事業がございます。

 1ページおめくりいただきまして、財特法の適用効果です。図が細かくなってしまいますが、大きく分けますと、嵩上げの方法は2種類ございまして、国費の補助、通常の補助の負担率が例えば一番上の特定公共下水道、これが3分の1であるとするならば、財特法の適用を受けた事業は、国の補助率が2分の1になる。これは少し、事業の分類によって非常に細かく分かれていますので、個別の説明は割愛させていただきますけれども、さらには地方が負担をする補助裏ということですけれども、その地方が負担する分につきまして、地方債、公害防止事業債という地方債を起こすことができまして、これを起こした場合の元利償還金、一部、最後、交付税に参入される金額というものが、通常の参入率から嵩上げをされるという効果がございます。

 これまでの延長時の見直しということでいきますと、随時10年ごとに制度の見直し、行われた際に、平成13年の当時は廃棄物処理施設等の補助率の見直し、平成23年当時は廃棄物処理施設、公立学校の移転など、一部事業について公害防止対策事業の範疇から外すといった制度改正を行っています。

 また、平成23年の延長時には、平成33年度以降、今年度まで発行した地方債の効力に関する経過措置の規定なども、法改正時に追加をしているところです。

 次のページを御覧ください。今回、公害財政特別措置法10年の期限立法でして、今年度いっぱいで、その効力が切れるということになるわけですけれども、前回、平成22年の延長の議論の際に、公害財特法の今後、今回10年の制度経過後ということにつきまして、ポイントということで3点ほど挙げられています。

 具体的には、閉鎖性水域におけるCOD、全窒素・全燐等に係る水質汚濁対策、ダイオキシン類による土壌汚染や大規模な底質汚染、カドミウム等による農用地の土壌汚染については、今後とも、環境基準の達成に向けて、下水道整備、しゅんせつ、土地改良事業等の公害の防止に関する事業を実施することが必要である。

 また、これに関しては、こうした事業の実施・促進には、公害財特法は大きな役割を果たしており、10年前のこの時点で廃止すれば、事業の実施に大きな支障が生じかねない、したがって、これを10年延長することが適当だというふうにされたところです。

 3点目ですが、延長後の公害財特法に基づく財政上の特別措置が適切に実施されることにより、現在予定されている公害の防止に関する事業の相当程度が終了するとともに、環境基準の達成率も向上することとなれば、その後については再延長しなくとも、国の通常の財政支援措置等による対応により、地方公共団体の実施する公害の防止に関する事業を円滑に推進できるような状況となることが期待される、そのために、国、地方公共団体が一体となった取組を行うということが、大きく3点指摘をいただいております。

 この3点の指摘に関して、留意点というものも3点ございまして、公害財特法は、立法当時、産業と人が急速に集積した場合に発生した激甚な公害等への対処ということで、国として財政援助を行う必要性が極めて高かったため、国の財政上の特別措置を期間を限って実施するために導入されたものであります。一方、財特法による財政上の特別措置といいますのは、環境基準の達成に向けた公害の防止に関する事業の促進のための支援という性格を強く持つようになってきておりまして、多少、性格が異なっているのではないかという点が1点目です。

 2点目は、環境基準の達成・維持のため、国と地方公共団体が協働しつつ取り組んでいくことは論を待たない一方で、国の財政資源を優先して投入する公害財特法、これをいつまで存続をさせ、国の通常の財政支援措置や個別制度による対応にいつ移行することが適当かということについては、公害防止計画制度の在り方と併せて、事業の進捗、環境基準の達成率等を踏まえつつ、国家財政の全体の見地からの判断も必要であるというのが、留意点の2点目です。

 一方、3点目は、公害の防止に関する事業の円滑な推進、事業を実施する地方公共団体の財政に、事業を実施いただいている自治体の皆様に、予測できないような支障を生じさせることがないようにする必要があるということで、ポイントとしては三つ、さらに留意点が三つということで、10年前に設定をされた議論のフレームというものを、ここで御紹介をいたしました。

 続いては、次のページをおめくりいただきますと、公害防止対策事業計画を有している地域の計画の策定状況ということです。細かいので個別の説明については割愛いたしますが、昭和51年から57年が一番多くて、48地域469市区町村、主立った産業都市には、ほぼほぼ設定がされたという状況ですけれども、その後は減っておりまして、一番下ですけれど、今21地域116市区町村となっています。

 総務大臣指定に係る公害防止対策事業ということで、お手元の図のとおりということになっています。一部、有明湾の覆土事業、福岡県において行われているものと類似の事業は、今の時点では指定はございませんけれども、長崎、熊本、佐賀でも事業を実施されているというふうに把握をしています。

 次の資料をお願いいたします。

 多少説明が前後して恐縮ですけれども、公害財特法、防止事業計画の上位計画たる公害防止計画というものが、環境基本法に基づいて定めることができるということになっています。

 基本的には、現に公害が著しく、かつ公害の防止に関する施策を総合的に講じる必要がある、人口及び産業の急速な集中、その他の事情により公害が著しくなるおそれがある、こうした区域に関して、総合的な計画、対策計画を立てるということになってして、一部これまでの制度の改正の沿革ということで申し上げれば、平成22年に中央環境審議会の意見具申をいただきまして、その意見具申を受ける形で、23年に第2次地方分権一括法の改正、施行に伴いまして、環境大臣による策定指示というものがあったのですけれども、この廃止。公害防止計画のうち公害防止対策事業計画以外の部分に関しては、環境大臣同意を廃止するということになっています。

 公害防止計画の策定状況ということです。環境基本法に基づきまして、昭和45年12月から昭和52年1月まで、一番多かった時期では、全国の主要な工業都市及び大都市地域のほとんどで策定をされています。

 平成15年度に2地域が策定され、これまで52地域で策定をされていまして、数としては右肩下がりでなっているのかなというふうには把握をしています。

 この後、個別の環境基準等の状況についてお示ししたいと思っていますけれども、まず、その制度の概要ということで御説明申し上げました。ありがとうございます。

○大塚委員長 ありがとうございました。

 では、質疑応答に入りますけれども、御質問のある方は、御自身のお名前の横にある挙手アイコンを押してください。私から指名を受けた委員は、マイクのミュートを解除していただき、御発言いただきますようお願いいたします。いかがでしょうか。

 中村先生、お願いします。

○中村委員 中村です。

 1点、少し細かいことで恐縮ですが、確認をさせてください。資料の2-1についてです。2-1の1ページ目で、適用地域・事業について、ダイオキシン類対策は事業がないというふうな御説明だったのですが、同じ資料の6ページ目に総務大臣指定に係る公害防止対策事業で富山県の事業がございますけれども、これはダイオキシンに対応するものではなかったのでしょうか、いかがでしょうか。

○事務局 ありがとうございます。事務局です。

 富山ではダイオキシンの、運河の水底にたまったダイオキシンのしゅんせつ事業をやっています。これは事業区分で申し上げますと、港湾しゅんせつで行っていまして、事業区分としては、ここで出てきたダイオキシン類対策、すみません、資料の2-1の2ページのこの左側の図、事業区分としては、このしゅんせつ・導水等事業の中の、富山県は港湾の事業でダイオキシン類対策をやっていただいておりまして、一番下のダイオキシン類対策の事業の区分ではやっていない、こういうことでして、汚染物質としてはダイオキシンですが、整理としてはそのようになっています。

 以上です。

○中村委員 大変よく分かりました。ありがとうございました。

○浅野委員 浅野です。

○大塚委員長 浅野委員、お願いしいます。

○浅野委員 ただいまの中村委員の御質問とも関連することですが、公害財特法は、基本的には、公害防止計画が策定されたことを前提にして、公害防止事業について財政上の特別措置が講じられるという、そういう法令の仕組みになっているのですが、法律を見ますと3条の4項というのがありまして、そこに公害防止計画を作っていなくても、総務大臣の承認を受ければ財特の適用を受ける余地があるという条項があります。

 それで多分、中村委員の御指摘は、その点も含めて御指摘ではなかったかと思うのですが、公防計画については、いろいろな経過を経て現在に至っておりますが、現段階では、公防計画を認めるかどうかを決めるために、かなり細かいポイント制を定め、環境基準のオーバーがどのぐらいあるのかとか、そんなことをいろいろ点数化して、一定の点数に満たない場合には公防計画を認めませんと、こういう仕組みになっております。ところで、この総務大臣の承認によるという公害財特法適用の場合には、どういう判断基準でそれが承認されることになっているのか、もし公防計画の承認の場合と同じような仕組みになっているということであれば、それで納得はできるのですが、どうなっているかということを事務局からお教えいただければと思います。

 ちなみに公防計画そのものについては、前回の意見具申をまとめた一人でありますので、そのときにも指摘したことなのですが、当初ありました工場公害、産業公害といったようなものを主に想定した公防計画から、ノンポイントのような都市公害的なものの対策に、どちらかというとシフトしてきている。それで、これでいいのだろうかということを考えながら、これまでお付き合いをしてきているわけですが。それでも、とにかく公防計画として一応全体的な取組しなければいけないという枠があるからこそ、財特の余地もあるのだと理解してきたわけです。

 しかし、この総務大臣の承認によるというのは、全くその枠外になってしまいますので、それを含めた公害財特法をどうすればいいのかということになりますと、これは少し改めて考えなければいけない問題も出てくるのではないか、という気がしているのです。取りあえず承認基準のようなものがあるかどうか、お教えいただきたいと思います。

○大塚委員長 では、事務局、お願いします。

○事務局 浅野先生、ありがとうございます。事務局です。

 浅野先生御指摘の規定は、第3条4項の総務大臣が主務大臣及び環境大臣と協議をして指定するというものでして、事業の区分にいたしましては、第2条の2号から4号、汚泥のその他のしゅんせつ、導水、公害の原因となる物質による農用地における客土事業、さらにはダイオキシン類の対策事業の、この三つが該当しているかと思っています。

 基本的には、事業の指定基準、総務省さんのほうで運用されていますけれども、緊急かつ重大いうことで、汚染の状況が非常に激しい、なおかつ緊急にダイオキシン類でありますとか、農用地の汚染、カドミウムによる食品被害含めまして、緊急かつ重大で、その対応する必要があるというものに関して、個別に審査を行って指定をしているものというふうに承知をしています。

 公害防止計画に関しましても、浅野先生御指摘のように、ポイント制という形で非常に定量的に運用していまして、そういうものとも比較しまして、緊急かつ重大なものに限って制度を運用するということかと承知をしています。

 以上です。

○大塚委員長 浅野先生、よろしいでしょうか。

○浅野委員 はい。少し何となくバランスを考えると違和感がないわけでもないのですが、一応御説明としては分かりました。

○大塚委員長 ありがとうございました。ほかには、いかがでしょうか。

 古米先生、お願いします。

○古米委員 資料の確認をさせていただきたいのですが、資料の2-1の5ページにおいては、21地域の116市区町村と書いてあるのに対して、資料の2-2の2ページのほうでは21地域140市区町村という表現で、この違いというのは、先ほどの議論があった総務大臣が指定している事業を含めると116市区町村ではなくて140市区町村になっているというように理解すればよろしいのでしょうか。確認をさせていただきたいと思います。

○大塚委員長 事務局、お願いします。

○事務局 事務局の黒部です。

 公害防止計画を策定していただいている地域が21地域140市区町村ですが、その下に公害防止計画の中で、さらにそれに基づいて公害防止対策事業計画、事業を実施する計画を有して、実際に事業を行っている地域は140から、さらに24減って116となっています。

○古米委員 分かりました。事業計画のほうは116で、全体の計画のほうは140というように理解いたしました。ありがとうございます。

○大塚委員長 ありがとうございます。

 そのほかよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 進めさせていただきまして、引き続き、事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 事務局です。資料の3をお願いいたします。

 引き続きまして、公害防止対策事業の進捗状況ということで、御説明を申し上げます。

 資料3の1ページですけれども、公害防止対策事業実施地域におきましては、平成23年に計画期間内、この10年で予定される事業ということで、総費用をヒアリングしていまして、これが4兆7,108億円でした。平成元年の末時点で3兆6,773億円が執行されまして、事業費ベースでは、予定されていた事業のおよそ8割弱が既に執行されたことは確認しています。

 今年度も含めて、同様のペースで事業の執行が進んだ場合、計画終期でございます今年度末においては予定されていた事業の9割程度、9割弱を終えるというふうに事務局としては見込んでいるという状況です。

 公害防止対策事業実施計画の中で、事業費の大体98%、ほとんどが下水道の整備事業でして、令和元年度末時点で3兆6,233億円が執行されております。事業費ベースでは、予定されていた事業の8割が実施をされておりまして、このペースで執行が進んだ場合、全体とほぼ変わりませんけれども、事業の9割弱が終えるというふうに事務局としては見込んでいます。

 公害防止対策事業実施区域における残りの事業費目です。浚渫・導水事業に係る総費用692億円でして、全体比でいきますと1.5%弱です。令和元年度末時点で487億円が執行されまして、事業費ベースでは予定されていた事業の7割が足元で執行されておりまして、このペースで今年度の執行、コロナ、いろいろ事情ございますけれども、およそ8割弱執行できるのではないかというふうに思っています。

 公害防止対策事業実施区域において、平成23年度に計画期間内で予定されていた対策改良事業の係る総費用は、全体比の0.1%の60億円です。元年度末時点では53億円が執行されておりまして、このままいけば、ほぼ事業の執行はできるのではないかというふうに思っているところです。

 ダイオキシン類対策については、事業の実績がございませんので、事業の実施状況ということで御説明申し上げました。

 続けて、資料の4です。地方公共団体に対するアンケートの結果ということで、資料を御用意しております。1ページ、おめくりください。

 公害防止計画制度及び公害財特法に関して、昨年、令和元年の9月に公害防止対策事業を実施しておられます都府県に対しまして、アンケート調査を行っています。結果は、以下にお示ししているとおりですけれども、環境大臣同意事業の21地域、総務大臣指定事業の8県から回答いただいておりまして、29地域ということが母数になっています。

 公害防止対策事業計画で予定していた事業が、「期間内に完了する」とお答えいただいている地域は9地域でして、「完了する事業と完了しない事業、一部未完了の見込み」が9地域、「完了しない」地域が9地域。上記以外、記載がなかった県におかれては2地域ということです。

 完了しない理由ということでもお書きいただいておりますけれども、下水道事業では引き続き、今後、改築・更新が見込まれる。あるいは、環境基準の未達成箇所があるといったことを、御指摘いただいております。

 公害財特法の今後ということですが、今年度末で財特法の一応の期限が到来するということも踏まえて、「延長を要望する」とお答えいただいている都府県が7地域、「延長、または同等な財政措置を要望する」とお答えいただいている都府県が21地域、上記以外の記載のない地域が1地域ということになっています。

 事業区分ごとの主な意見ということです。意見、多少重複していますので、事務的に少し整理をさせていただきました。

 下水道に関しましては、特に財政面への影響ということを御指摘いただく都府県が非常に多くございまして、公害財特法の執行は、その財政に多大な影響を及ぼすので、下水道事業の規模、内容の見直しが必要となってくる。環境基準の達成状況が悪化するおそれがあるのではないかという御指摘でありますとか、下水道事業の改築・更新の費用への懸念といったようなことから、財政措置の維持及び拡大といったようなことの御要望をいただいています。

 浚渫事業に関しましては、環境基準については概ね改善しているものの、基準未達の地域も一部残っておりまして、引き続き行っていく必要があります。公用公営ですとか、今後の事業の継続といったようなものも含めて、財特法と同様の財政支援措置をお願いしたいという声をいただいています。

 土地改良事業においては、財特法がなくなると対策に係る予算確保が困難になるというところで、農用地の改良がまだ残っている地域があるところにおかれて、規模の縮小等の悪影響が懸念されるということでお声をいただいているところです。

 続きまして、公害防止対策事業実施地域の環境に関する状況についてということで、資料の5番になります、この資料のお手元で御説明申し上げたいと思います。

 一番最初の冒頭で、指摘をいただきましたCOD、全窒素・全燐、さらにはダイオキシン、カドミウム、こういったものについて、それぞれ公害防止区域の内外、こういったものの環境の状況ということについて、事務局で取りまとめをさせていただきました。

 1ページですけれども、公害防止対策事業実施地域における海域におけるCODの環境基準達成率ということでいきますと、すみません、環境基準にはA類型、B類型、C類型があるのですが、少しまとめた形で数字を出しますと、こういう形となりまして60%から80%の間です。全ての閉鎖性海域における環境基準達成率との差といいますのは、数ポイントの差かなというふうに見ています。

 環境基準だけだと基準を達成したかどうかで、ゼロイチの議論になってしまいますので、閉鎖性海域における水質の濃度ということについても測定をしています。

 公害防止対策事業実施区域における海域におけるCODの濃度は、1.9mg/Lから2.2mg/Lの間を推移しておりまして、全ての閉鎖性海域におけるCODとの差は僅かにとどまるということで、濃度に換算しましても、さらに差というのはあまり詰まってきているかなという状況は見てとれるかと思います。

 閉鎖性海域、今度は類型別にA類型、B類型、C類会に分けて、環境基準と濃度をそれぞれ見ています。すみません、申し遅れましたけれども、公害防止対策事業を行っております海域は、ほとんど閉鎖性海域ですので、この表においても、公害防止地域の閉鎖性海域と全ての閉鎖性海域との比較ということで、全ての表をお作りしております。

 閉鎖性海域のA類型における環境基準の達成状況ということでいきますと、CODに関しては、達成率は40%から80%の間を推移していまして、濃度ということでいきますと、大体COD濃度は、2.0mg/L未満を横ばいに推移をしているという状況かと思っています。

 閉鎖性海域、B類型におきますCODの環境基準の達成率、大体70%から80%の間の推移ということになっていまして、こういったところですけれども、濃度ということで申し上げますとA類型、B類型、ともに大体2.5mg/L弱を横ばいに推移をしているという状況かと思っています。ほとんど差はないかと思います。

 C類型です。C類型は、少しリッター当たりの基準が緩いという部分ありまして、8.0mg/Lですので、環境基準の達成状況ということでいけば、100%になっています。

 濃度ということでいけば、COD濃度は3.0mg/L程度での推移ということになっておるかと思います。

 主な閉鎖性海域におけるCODの環境基準達成率と濃度は表ということで東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、大阪湾という形でまとめさせていただきました。これは後ほど、参考資料のほうで海域別の傾向については補足をさせていただきたいと思います。

 公害防止対策事業計画を行っている区域の中で、閉鎖性海域以外の箇所が2か所ございまして、具体的には鹿島港及び新潟県沖なのですけれども、こちらにおける環境基準の達成状況についても、別途これに対してまとめています。

 平成30年度の数字ですけれども、鹿島港においては、環境基準達成状況は100%、新潟県沖、濃度を見ましても大体2.0mgから2.6mgぐらいいうことになっています。

 閉鎖性海域における環境基準、全窒素です。達成率は、大きく平成7年の19%から87%までⅠ類型からⅣ類型全部取りまとめた分析になりますけれども、大きく改善していまして、特に平成13年、あるいは15年ぐらいまでが大きく右肩上がりで改善をしまして、その先は、大体横ばいで推移をするという状況になっています。

 閉鎖性海域における水質濃度の状況ということで、全窒素の濃度で見ております。これも環境基準と同じでして、平成13年、15年まで大きく改善が見込まれている一方で、その先は横ばいで低位で推移をしているという状況かと思います。

 閉鎖性海域、Ⅰ類型を取り出してみたときの数字です。環境基準ということでいきますと、多少母数が限られるので、数字としては多少開いて見えますけど、全窒素の濃度ということであれば、0.2mg/L前後の推移ということで、低位で安定して推移をしているという状況かと思います。

 Ⅱ類型ですが、全窒素の環境基準達成率ということです。こちらもⅠ類型と同じで、15年まで改善をして、その後は安定をして達成しているという状況です。

 濃度につきましても、多少こっちの下がりが緩やかなのですけれども、13年、15年ぐらいまで下がって、その後は低位で推移をしているという状況です。

 閉鎖性海域、Ⅲ類型における環境基準の達成状況です。こちらも6%から87%まで、大きく改善をしておりまして、その後は安定して環境基準を上回っているという状況です。

 Ⅲ類型の濃度も同様でして、平成13年、15年以降、低位で安定して、0.5mgぐらい、0.8から0.4ぐらいの間で低位で安定している、0.5ぐらいですか、0.5を下回るぐらいで安定しております。

 Ⅳ類型の環境基準の達成状況ということですが、こちらは達成状況、11年ぐらいまでよくなっているのですけれど、その後は上がって、また一旦下がっているという状況です。

 こちらも、濃度ということでいきますと、その中と外で大きく差があるという状況ではない中で推移をしてきているということかと思います。

 個別の湾の状況について、数字を平成30年のものだけ取りまとめましたが、参考資料におつけしているほうで、より細かく説明が可能ですので、それは後ほど御説明申し上げます。

 閉鎖性海域における全燐の達成状況です。主に41%から83%まで、これも窒素と同じで、平成11年から13年ぐらいまで大きく改善を見せております。その後は安定して推移をしている。濃度についても同じです。

 濃度についても、平成11年ぐらいまで改善をしておりまして、その後については、低位安定という状況です。

 Ⅰ類型です。さっきの窒素と同様に、少し母数が絞られる環境基準だと数字がばらつくのですけれども、公害防止対策事業の実施区域における海域の状況ということでいきますと、全燐濃度は0.02mg/L程度で非常に低位で推移をしているということです。

 閉鎖性海域のⅡ類型における環境基準の達成状況です。こちらもⅠ類型とほぼ同様でして、9年、11年まで改善、その後は安定して環境基準を上回っているという状況かと思います。

 Ⅱ類型におきます、その濃度です。水質濃度ということでいきますと、これも9年、11年ぐらいまで、11年以降は低位で推移をしているということで、基本的には安定しているかと思います。

 閉鎖性海域、Ⅲ類型における環境基準の達成状況ということです。こちらにつきましても、基本的には、大体40%から60%ぐらいの間で推移をしております。基本的には、60%前後というところから70%ぐらいで推移をしている。

 濃度ということでいきますと、大体0.05mgぐらいのところで内外ということでいきますと、そのぐらいの数字に落ち着いているのかなというふうに思っています。

 Ⅳ類型です。基本的には、窒素のⅣ類型、同じような動きとなっていまして、環境基準達成状況は60%から90%程度で推移。

 Ⅳ類型の全燐の濃度ということでいきますと、0.09から0.07mg、その間を推移しているという状況かと思います。

 個別の湾の状況については、参考資料のほうに幾つか資料をつけておりまして、すみません、参考資料2のほうを出していただけますでしょうか。

 参考資料2ですが、こちらは環境省中央環境審議会水環境部会総量削減専門委員会の第9次の令和2年6月に行われました、第1回の資料です。古米先生及び中村先生にも御参画いただいております水環境部会総量削減専門委員会の資料でして、これに関して、その推移、COD等に含まれる個別の東京湾を含めた個別の湾の推移のほうを載せています。

 これの2ページを画面に映していただけますでしょうか。制度を導入した昭和53年度からの推移を見ますと、CODにつきましては、すみません、次のページになってしまうのですけれど、大阪湾については、やや低下傾向、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、大阪湾を除く瀬戸内海では、ほぼ横ばいで推移をしているという状況です。

 総量規制が開始された当時と近年の水平分布図を比較しますと、東京湾及び大阪湾では、湾の奥です、湾奥部で汚濁域の縮小が見られるということでして、ここは資料の4ページですが、昭和57年のときの東京湾も、湾の奥で非常に6mg以上のエリアが広がっているのですけれども、これが平成28年から30年になると、大きく状況が湾奥部の汚染されていたエリアが、大きく後退しているという状況かというふうに思っています。

 大阪でも同様の傾向でして、湾奥部から湾口部にかけて、CODの濃度の低下が見られるという状況かなというふうに思っています。

 窒素につきましては、7ページから8ページです。7ページと8ページをお開きいただきながら聞いていただきたいのですけれども。東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、大阪湾では、低下傾向というふうに見てとれることができます。昭和58年頃と近年の窒素濃度の水平分布図を見ますと、東京湾及び大阪湾、すみません、この資料でいきますと9ページから11ページです。

 見ますと、東京湾、やはりさっきと同じように赤いエリアが大分後退しているというのは、見てとることができるかと思います。大阪についても、湾奥部は赤かったのですけれど、これも大分後退してきているという状況かと思います。

 伊勢湾でいきますと、湾奥部の一部を除きまして、全体的に窒素濃度の低下が見られるという状況です。

 続きまして、りんです。資料でいきますと12ページですけれども、大阪湾では低下傾向が見られます。東京湾、伊勢湾、瀬戸内海では、やや低下傾向が見られているという状況かと思います。

 資料の14ページ、15ページになりますけれども、東京湾でいきますと、りんの濃度の水平分布図を見ますと、東京湾及び大阪湾、湾奥部での汚染の縮小が見られるかと思います。湾奥部から湾口部にかけて、りんの濃度が全体的に低下をしている。伊勢湾では、湾奥部の一部を除きまして、全体的にりん濃度の低下を見てとることができるかと思っています。

 こうした議論に当たりまして、汚濁負荷削減と水質改善の関係ということにつきましては、資料でいけば27ページ以降に記載がございまして、CODにつきましては、水域面積当たりの汚濁の負荷量とCODの濃度の関係を今出しております画面の図の11、こちらで見ていただきますと、東京湾は汚濁負荷量の、この図は右上から左下に向かってずっと下がっていくと、因果関係が、汚染物質の削減、主にCODの濃度が下がっていくという図なのですけれども、CODに関して、東京湾に関しては、汚濁の負荷量の削減量が多かった昭和54年から58年、平成元年から5年にかけて、この図の中で。また、大阪湾においては、汚濁負荷量の削減量が大きかった昭和54年から58年、平成6年から10年にかけてCOD濃度の低下が見られるかと思います。

 近年の濃度が低くなった状況では、一旦下がった後は、CODの負荷量が減少しても、CODの濃度は減少せず、横ばい、あるいは増加する傾向が一部見てとれるかなと思っています。

 窒素につきまして、少しページ変わりまして、30ページの図で見ていただきたいのですけれど。30ページの図の13で見ますと、窒素のほうは非常に分かりやすくて、水域面積当たりの汚濁の負荷量の削減が大きい海域ほど、窒素濃度も、これは低くなっていくと思います。汚濁の負荷量の削減に伴いまして、窒素濃度の低下傾向というのが、明らかに見てとることができるかなというふうに思います。

 同様に、りんにつきましてですが、りんについては、33ページの図の15です。りんについては、水域面積当たりの汚濁の負荷量、水域面積当たりの汚濁の負荷量の削減が、やはりこれも大きい海域ほど、りんの濃度も低くなっていくということかと思います。汚濁負荷量の削減に伴いまして、りん濃度の低下というものが、窒素同様に、これもはっきり見てとることができるかなと思います。

 これはさっきのお示ししました、公害防止区域も同じでして、削減が進めば、平成13年、15年までは数字が改善するのですけれど、その後は一部、横ばいということになっていくのかなと思っています。

 続きまして、参考資料の3をお願いいたします。参考資料の3の1ページから、COD、こちらは環境の状況というものに加えて、汚濁負荷量、こちらも中央環境審議会水環境部会総量削減専門委員会の6月26日、同一の配付資料ですけれども、CODの負荷量ということに関してそれぞれ書いています。

 水質総量削減が開始された昭和54年度におけるCODの負荷量は、東京湾においては、日量当たり477t、伊勢湾においては、日量307t、瀬戸内海においては、日量1,012tであったのですけれども、汚濁負荷の削減対策の推進により、平成26年度におけるCODの負荷量は、東京湾においては163t、伊勢湾においては141t、瀬戸内海においては404tということになっておりまして、この間のCOD負荷量の削減率ということでいきますと、東京湾においては66%、伊勢湾においては54%、瀬戸内海においては60%削減できているという状況です。

 続きまして、窒素の負荷量です。窒素に関する総量削減が開始される直前の推計であります平成11年度の推計でいきますと、東京湾は日量当たり254t、伊勢湾は日量当たり143t、瀬戸内海は日量当たり596tでしたが、こちらも汚濁負荷の削減対策の推進により、平成26年度における窒素負荷量は東京湾においては170t、伊勢湾においては110t、瀬戸内海においては390tという形で、窒素負荷量の削減率は東京湾においては33%、伊勢湾においては23%、瀬戸内海においては35%いう形で削減ができているという状況かと思っています。

 続きまして、りんの削減量、2ページ目のほうを御覧ください。

 りんに関しましては、水質総量削減開始される直前の推計結果、11年以降、東京湾においては、11年度においては日量当たり21.1t、伊勢湾においては日量当たり15.2t、瀬戸内海においては、日量40.4tでしたけれども、汚濁負荷の削減対策の推進により、26年度における負荷量ということでいきますと、東京湾では12t、伊勢湾においては8t、瀬戸内海においては24.6tということになっておりまして、東京湾においても、平成11年以降、42%、伊勢湾においては46%、瀬戸内海においては39%、汚濁の負荷量を減らすことができているという状況です。

 3ページを御覧いただきますと、海域別の汚濁負荷量の湾ごとの推移を載せています。先ほどの公害防止計画とぴったり重なっているわけではございませんけれども、大体主な、主要な閉鎖性海域という部分では、重なりもあろうかと思っておりますので、こちらで御紹介をさせていただきます。

 こちらが湾ごとの推移でして、4ページ目が単位面積当たりの海域別の汚濁の負荷量の湾ごとの推移ということになっています。CODに関しましては、先ほども申し上げましたとおり、下水道整備を含めた総合的な汚濁負荷削減対策の推進で、平成26年度の最新の数字でいけば、東京湾は163t、伊勢湾は141t、瀬戸内海は404tとなっていまして、この間の汚濁負荷削減割合は、東京湾で66、伊勢湾で54、瀬戸内海で60%という形になっています。

 次に窒素です。窒素も同様でして、総量削減負荷の割合でいきますと、東京湾が33%、伊勢湾23%、瀬戸内海で35%の削減ができています。

 さらに、関係都府県によります昭和54年度の汚濁負荷量の推計を見ますと、より大きな削減率がなっているということです。

 りんに関しましても、11年から26年にかけて削減されまして、先ほど申し上げました東京湾で42%、伊勢湾で46%、瀬戸内海で39%削減となっておりまして、関係都府県による昭和54年度の汚染の負荷量の推計ということを見ますと、窒素同様に、より大きな削減率となっているということです。

 すみません、その後、6ページのほうです。発生ごとに、発生源別の内訳ということで、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海のものをこちらで分析をしています。下水道の整備効果が非常に大きいと考えられます東京湾について、説明を申し上げたいと思います。

 次のページのほうに円グラフが載せているので、そちらのほうを御覧いただければと思うのですけれども、平成26年度の発生負荷量のCOD、窒素、りんの内訳をこちらで示しています。

 CODについては、生活系が68%ということで大半を占めていまして、下水道からは生活系、産業系、その他系で合計56.6%となっています。

 窒素につきましては、平成26年度において生活系が65%を占めておりまして、下水道からは生活系、産業系、その他系で合計68.8%になっています。

 りんについては、平成26年度において生活系が72%占めておりまして、下水道からは生活系、産業系、その他系で合計72.4%となっているという状況です。

 8ページのほうにより少し細かい数字を載せています。8ページのCODの上の図を出していただきたいのですけれども、発生源別内訳の中で、昭和54年から平成26年度のCODの汚濁負荷比率を見ますと、下水道の整備の効果といたしまして、雑排水の汚濁負荷量が昭和54年の228.6tから24.1t、著しくこの雑排水の汚濁負荷量が低減しておりまして、結果としてトータルの発生負荷量、こういうものが下水道に切り替わったことで、トータルの汚濁負荷量の減少に貢献してきております。

 公害防止地域をはじめとした首都圏での下水道整備、高度処理の導入が、こうしたことに一定の大きな役割を果たしているということでして、今日のテーマでもあります、公害財特法による下水道整備への財政支援が、下水道整備によるこうした汚濁の負荷削減に一定の役割を果たしてきたということは明らかではないかというふうに考えています。

 大阪湾につきましても同じでして、大阪湾も沿岸部が公害防止指定地域になっている市町村が多くて、下水道整備による汚濁負荷削減効果も大きくなるというふうに推察がされるかと思います。

 16ページに汚濁負荷量の内訳でも、円グラフの中でも汚濁負荷量の内訳で下水道が多いということが見てとれるかというふうに思っています。

 少し長くなって恐縮ですけれども、参考資料も一応触れさせていただきますと参考資料の4です。

 参考資料の4がCOD窒素及び燐の環境基準の区分ごとの累計の当てはめを、これを図に落としたものになっています。CODと窒素及び燐で線引きの様子は多少変わりますけれども、概ね港湾地域を含む湾の奥ですね。湾奥部がCODでいう類型C、ターゲティングが緩いエリアになっておりまして、窒素及び燐でいう累計Ⅳ類型等の目標数値が高めのものが湾奧に設定される傾向が見てとることができるかと思います。東京湾や大阪湾でも財特事業の適応を受けてやっていますけれども、この湾奥部の左上の少し下線のここのところでやっています。東京湾に関してはこういうところで港湾事業の一部としてやっているという状況です。

 参考資料5のほうを御覧いただけますでしょうか。

 こちらは全国の汚水処理人口普及率、下水道、浄化槽、農業集落排水施設等に関しまして、生活排水も含めて処理の人口割合を示したものです。最新の令和元年度の情報では、全国平均で91.7%が汚水処理人口ということになっていますけれども、人口の多い、少ないで表を切っておりまして、人口の多い都市地域ほど、下水道整備による普及率が高くなっているということは、この図で見てとれるかと思います。

 参考までに申し上げますと、都市地域が公害財特法の関係で多くございまして、公害防止指定地域を含む、市町村の下水道の普及率ということでいきますと平成30年度末で約95%となっておりまして、全国の下水道整備率よりも高い数値になっています。

 参考資料6です。

 続きまして、都道府県構想です。平成26年に国土交通省、農林水産省、環境省が共同で全国の汚水処理施設の整備の方向性を示す、都道府県構想策定マニュアルの見直しをしておりまして、10年程度で汚水処理施設の整備の改正、これを目指すというとともに、人口密度に応じた効率的な汚水処理施設整備を進めるように都道府県構想を見直すよう周知をしたところです。汚水処理施設の未整備地域の中でも、今後は下水道整備が真に効果のある地域というものに限定され、人口密度の低い地域は浄化槽の整備を進める流れいうことになっているか承知しています。

 ここでさっきの資料の環境の基準の状況のほうに、ここまではずっと水の話だったのですけれども、環境の基準の状況のほうに戻っていただいて、ダイオキシンのところです。

 ダイオキシンの環境状況の達成状況ということで、全国でモニタリングをしております環境基準の達成の超過が見られますのは、公共用水域における推進、全体1,431地点のうち17地点、さらには底質、全体1,187地点の3地点が超過をしています。その他、大気、地下水質、土壌に関しては環境基準の超過はございません。

 ダイオキシンの平均値の環境基準が超過しているのは以下17地点でして、そのうち公害防止区域の中に含まれていて、対策事業を行っているのは手賀沼と油ヶ淵の2カ所で行っております。

 底質ダイオキシンの平均値で、環境基準値を超過しておりますのは、先ほどの委員の御指摘の中にもありました3地点、富山県の富岩運河を含めた東京都の横十間川、埼玉県の伝右川、この三つでそれぞれ公害防止事業計画に基づく対策事業が行われている状況です。

 最後、農用地の土壌汚染の状況です。カドミウム、砒素による土壌汚染、新規の発見事例は減少傾向にございまして、既にほぼほぼ検出がされているのですけれども、その面積7,592ヘクタールのうち93.7%に当たります7,111ヘクタールで既に対策事業が完了しています。

 こうしたものに対応する制度として、農用地土壌汚染防止法というものがございますけれども、これに基づいて対策をすることで設定がされております地域の中では、まだ一部、公害防止対策事業をもう少し継続したい事業がまだ未完了になるおそれがあるということで、お声をいただいております。福岡県大牟田地域、あるいは秋田県の鹿角第二地区というところで、まだ事業が継続しているという状況ですが、いずれにしましても今後、対策が必要な面積というのは右肩下がりで減ってきている、全国的には事業としては縮小傾向かなというふうに思っています。

 すいません。大分長くなってしまって恐縮です。それぞれについて、環境の状況ということでお示しをしました。

 以上です。よろしくお願いします。

○大塚委員長 どうもありがとうございました。

 先ほどと同じように、御質問がある方は御自身の名前の横にある挙手アイコンを押してください。私から指名を受けた委員は、マイクのミュートを解除していただいて、御発言をいただきますようにお願いします。

 特に公害防止対策事業実施地域の環境基準の達成状況を初めとした環境の状況について、どのように考えるべきかという点に関して、御意見をいただければありがたいと思います。よろしくお願いします。

○浅野委員 表示が挙手になっていますか。

○大塚委員長 大丈夫です。なっています。浅野委員、お願いします。

○浅野委員 先ほど事務局から御紹介がありました、前回の意見具申の中で財特を10年延長することが適当と結論づけたときに、いろいろなことを述べているわけですが、とりわけ延長後、このまま10年継続した段階では、財政支援がなくても公害の防止に関する事業がきちんとできる、つまりそれらの事業がほぼ終了することを期待するところであると述べておりまして、10年前に期待をしたわけです。10年たった今、考えるべきことは、このときの期待が裏切られていないかどうかということなのだろうと思うわけです。事業が100%達成しなければ駄目だという立場をとれば、まだ100%なっていないという地域もあるのですが、しかし、公害防止計画地域以外の地域と、それから公害防止地域と両方を並べてみて、特に公害防止計画地域のほうに手厚く財政上の支援をしなければいけないという状況がなお続いているかどうかいうことが重要な問題ではないかなという気がいたしました。

 それから、実際にはこの公害財特制度で特別措置を受けている事業のほとんど98%が下水道の整備事業です。それで、下水道の整備がこれまでに十分成果を上げてきたということについても事務局の御説明でよく理解できたわけです。

 なお残っている問題があるということはよく分かってはいるわけですが、例えば瀬戸内海などの閉鎖性水域に関して、これまでのような流入汚染負荷源を押さえるという対策だけではなくて、一旦流れ込んでしまった結果として残された底質の汚染物質について、覆土などをやらない限りどうにもならないかということがあるということを前に聞いたことがあるのですけれども、そういう目で見ますと、しゅんせつとかといったようなものは、なかなか事業として手掛けにくい部分もあるのですけれども、全体の比率が極めてこの制度の中では低いということが言えるようにも見受けられます。

 ですから、果たして今のように下水道整備にほとんどの財源を投入するようなことが必要な状態が今後もなお続いているかどうかということが検討されるべき問題ではないかと思われます。

 以上です。

○大塚委員長 ありがとうございました。

 今の点につきまして、事務局からいかがでしょうか。

○事務局 はい、ありがとうございます。

 おっしゃるように下水道に関しましても、事業の全体、98%を占めているという状況になっている一方で、事務局としても今回データを整理いたしまして、汚濁の負荷削減ということでいきますと昭和58年当時からずっと効果を、すごく大きい効果が上げてきたという状況かなというふうに思っています。

 また今日、COD、あるいは窒素、りんにつきましても御議論をいただきますけれども、こういった状況を見ながら我々としても、どう考えるべきかということについて、御指導を賜れればありがたいというふうに思っています。

○大塚委員長 浅野先生、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

○浅野委員 はい。どうぞほかの委員の方の御意見も。

○大塚委員長 分かりました。

 ほかの先生方、いかがでしょうか。

○古南委員 よろしいですか。古南です。

○大塚委員長 はい、お願いします。

○古南委員 資料3の公害防止対策事業の進捗状況について御説明をいただいたのですけれども、進捗が8割だとか9割だとかということで非常に進んでいるというようなお話なのですけれども、これは少し注意しないといけないのは、この10年間の事業計画に対しての進捗率であって、例えば下水ですとこの10年間で終わるわけではなくて、後々まだずっと計画をしているのが現実でありますので、10年間だけちぎって評価して、10年間の進捗はまずまずいっているなというふうな評価、判断をするのは少し危険かなというふうに一つ思っております。

 それから、CODであるとか、いろんな項目について公害防止対策事業地域とそれ以外のところの差がなくなってきているというふうな御説明があったのですけれども、そうなると公害防止計画そのものを立てるべき対象地域というのが環境基本法の中にあるもの、対象とすべき地域の非常に公害が著しいというような地域はもう、既にないという事務局側の認識を持たれているというふうに少し聞こえてくるのですけれども、そうなると、公害防止計画そのものの実質的な意味がなくなってくるのではないかなと。立てる意味がなくなってくるのではないかなと、そうなったら環境基本計画のここの部分が空洞になってしまうのではないかなというふうな思いがいたしました。

 とりあえず以上です。

○大塚委員長 はい、ありがとうございます。

 2点御指摘がございましたけども、事務局からはいかがでしょうか。

○事務局 事務局です。先生、御指摘ありがとうございます。

 一つ目の御指摘、下水道に関しては、この後の設備更新も含めた事業があるのではないかという御指摘でした。

 前回の意見具申の中でも、この10年の延長をもって残りの事業、現在予定されている事業がまず、きちんと終わらせることができればという前提での意見具申のフレームだったこともありまして、まず我々としてもこの後、下水道の改築更新が続くということは物理的に、実態としてそういうものがあること承知しているのですけれども、まず意見具申のフレームに載せた議論だとこういう議論の整理の仕方になるのかなというふうに思った次第です。

 二つ目です。計画を立てる対象地域、公害が著しいというふうに判断される地域の事務局の認識ですけれども、公害防止計画の新規同意に関する基準というものを公害防止計画のホームページに載せています。すみません、今日は参考資料にはつけてないのですけれども、その中で環境基準の達成状況も含めて、新規に公害防止計画を策定する時には違反の点数が9点、冒頭、浅野先生が触れていただいたポイント制ということでございますけれども、こうした考え方を基に我々としても公害の著しい、あるいはそういった状況の定量的な判断ということをこれまでの通知に基づいて、これは自治体にも、ホームページにもお示ししているものですけれども、行ってきたところでして、一概にそうしたものがなくなるのか、ゼロなのかと言われるとそうではないと思いますけれども、こうした通知に基づいて運用した結果、新規の指定案件についてはこの10年間はないという状況です。

○事務局 環境計画課長の松田です。事務局の黒部の発言について補足をしたいと思います。

 下水道の進捗状況を中心にして見ると、この資料としてはあくまでも10年間の計画期間で行う、計画の総費用に対しての執行率がどうかということであります。この中で言えばかなり執行が済んでいるということではあるのですけれども、まだの一部、先ほどの参考資料のほうでも御説明させていただきましたけれども、まだ下水道計画、未整備地域ですか、こういったものが一部残っているところもあるでしょうし、併せて高度処理の実施とか、合流式下水道があるところはまだ改善しなければいけないところも一部の大都市では残っているでしょうから、まだ引き続き、こういった事業について、まずは水質をよくするためにやらなければいけないものが一部残されているということについては、我々として理解をしているところであります。

○大塚委員長 ありがとうございました。

 古南委員、いかがでしょうか。

○古南委員 ありがとうございます。

○大塚委員長 とりあえずよろしいですか。

 古米委員、お願いします。

○古米委員 資料の5で閉鎖性の海域を対象に、公害防止事業実施地域と全体と比較することによって、その両者がかなり近づいていて、かなり事業実施をしているところの環境の状況がよくなってきていると。全体的に見て、特別扱いする必要がないというように読み取ることができるデータなのかなとは思います。

 ただ、注意しないといけない点というのは、あくまでもこれは数百の地点の平均値の議論になっていますので、たまたまデータのいいところがあって平均的にとってしまうと、CODの値は低くなるということがありますので、基本的な概要としてはこのデータを用いながら議論はできると思いますが、きっと分布があると思いますので、そういった標準偏差を取るなり、その違いがどれくらいあるのかということをもって、明確に公害防止実施事業地域、それが全体としてそれほど特異的な状態ではないのだというようなまとめ方も私は必要ではないかと。ある意味、確認を取る必要が行うことも意味があるのではないかなと思っております。

 以上です。

○大塚委員長 はい、貴重な御意見ありがとうございます。

 事務局からお願いできますか。

○事務局 古米先生、ありがとうございます。

 確かにこちらの資料については、多くの地点の平均したデータを比較したものということですので、例えばそれぞれの地点の水質データの分布を見て、どう見るのかという点についても今回、宿題をいただいたということですね。今後、どのような資料がつくれるのか、事務局の中でも考えていきたいと思います。

○大塚委員長 古米委員、よろしいでしょうか。

○古米委員 はい、ありがとうございました。

○大塚委員長 ほかにいかがでしょうか。

 浅野委員、お願いします。

○浅野委員 声、聞こえますか。

○大塚委員長 はい、聞こえます。

○浅野委員 公害防止計画を立てて、公害防止事業計画を立てて財政上の支援を行うというフレームの話と、そもそも閉鎖性水域の全体としての環境改善のためにはどういう政策を立てればいいのかということを区別することなく議論していいかという気もいたします。

 それはそれとして、先ほど10年の計画の進捗状況に過ぎないというお話がありました。これは最もだと思うのです。

 ただ、さっきも言いましたように、公防対象ではない地域もやっぱり同じようにやらなければいけないということがあるわけですから、そうするとそこでもやっぱり、10年で全て事業が終わりということではなくて、続けて事業をやらなければいけないという状況に置かれていることは何も変わりがないわけです。

 だから、公防計画の地域だけを見ると、いかにもそう見えるのですけど、要するに下水道を作った以上は、当然、その下水道の維持というのが必要だというどの地域についても共通に言えることですから、この地域だけに、なぜにそれに特別の優先的な財政的な支援が必要なのかという、そこの合理的な説明がないとなかなか難しい問題になりそうだなという気がします。

 ただ、私も古い都市の下水道で合流式のまま残っているところというのは結構由々しい問題があって、これは分流式に変えなければいけないということは、下水道の整備と並んで同じぐらい重要なテーマではないかという認識は持っていますけれども、ただ、一回作ったもののメンテナンスについて、こっちは特別に扱うけど、こっち側のメンテナンスは通常の財政負担でやりなさいという、そういう区別を設ける合理性があるかどうかということがこの小委員会で考えなければいけないテーマだろうという気がいたします。

○大塚委員長 はい、ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 中村先生、よろしかったら何か御発言をいただけますか。

○中村委員 ありがとうございます。

 古米先生、それから浅野先生からも御指摘がありましたけれども、閉鎖性海域の水質の問題というのは、これを改善するための策、総量削減がかなり大きな施策として展開されていて、その結果として水質が変わってきたということがありますので、必ずしも水質の推移が公害財特法の効果でこうなったということではないということに注意しながら話を進めていかないといけないのかなというふうに思いました。

 例えば、古米先生が御指摘になった資料の5ですかね。この中で例えば、色分けをして公防地域内と全ての海域、比較の図がありますが、ひょっとすると、注意深く見ると、この差を議論しないといけないようなことにもなるかなというふうに思いました。

 これはまだ私の感想なので、こうすべきということではありませんけれども、図の見方も注意していかないといけないのかなということになります。

 以上です。

○大塚委員長 はい、ありがとうございます。

 事務局、何かございますか。

 古南先生、続けてお願いします。

○古南委員 資料の2-1で、前回の意見具申のポイントの中で、4ページの留意事項というところで、公害財特法は財政上の特別措置も含むのですけれども、これは環境基準の達成向けた公害防止関する事業の促進のための支援という性格を強く持つようになってきていることということが前回、留意事項で言われているのですけれども、これは財特法の性格がこういうふうになってきたという、皆さん共通理解というふうな思い、そこをスタートと言いますか、そこにいるということでの認識で例えば議論をすると、環境基本法の中に、要するに、政府は公害防止に関するものを総合的、有効、適切に講ずることをすることにより、環境基準の達成が確保されるように努めなければならないというのが環境基本法の中にあるわけで、環境基準が達成されていないという、特に今、水質の話が出てきているのですけれども、水質の環境基準が達成されていないということをその財特法の対象にして、そこをやっていくということは、必ずしも矛盾しないのではないかなというふうには思うのですけれども、それともう一つは、環境基準とか濃度のデータを資料5で示していただいているのですけれども、22年に今回の10年を延長したときのデータと、今のデータと比べると22年ときと今とで、ものすごい改善がなされたというほどの差は、22年と今とではないのではないかと。

 だから、改善されたからここで特措法が終わってしまってもいいよという、その理論は少しこのデータからは成り立たないのではないかなというふうに感じております。

 以上です。

○大塚委員長 はい、ありがとうございます。

 事務局、どうぞお願いいたします。

○浅野委員 浅野です。○大塚委員長 浅野委員、どうぞ。

○浅野委員 前の意見具申を出したときの思いを少し述べますと、まず最初に御指摘になった今は環境基準の達成に向けたものになっているという点については、やはり制度のもともとつくったときの趣旨とはかなり変わってきている。それがいいことか、悪いことかという評価を特にしたわけではありません。

 ただ、もともと公害防止計画というものは、当初は総理大臣が。環境省設立後は環境大臣が知事さんにつくりなさいという指示をする、そういう制度だったのです。作りなさいと指示をしてまで国が全力を挙げてそこの地域の公害を対策しなければいけない、強化しなければいけないという場合に公害防止計画を作り、だから、かかるがゆえに財特上の支援もしましょうと、そういう構造であったわけです。

 しかし、それがだんだん産業公害的な要素が薄らいできて、一般的な都市公害の問題が残ってしまって、そこで主に公防計画も使われるということになってきているということについては大分様子が違いますよねいうことをここで表そうとしたわけです。

 それから、公防計画については委員御承知のことだと思いますけども、地方分権の流れの中で、今さらその国が知事さんに策定を指示するなんて、そんなことはおおよそ地方分権の趣旨に合わんぞと、ということがこの当時、強く言われていましたので、我々も地方分権推進は大賛成ですから、それはそうだよねと。大分状況も変わってきたのだから、公防計画を作るかどうかは知事の自発的な判断にお任せしましょうということで、ここは大きく制度を変えてきているわけです。

 ですから、そういう点から見ても、元々、公害対策基本法におかれていた公害防止計画、そのまま環境基本法が引き継いだのですけれども、随分それが最初にできたときとその後では状況が大きく変わってきてしまっているわけです。

 ですから、そのことは我々としては認識しなければいけないというふうに思ったわけです。特に、今の段階では、繰り返しになりますが公防計画を作るかどうかは自治体の判断ですということになりましたので、我が地域における環境基準未達成については、公害防止計画のような計画の枠の中で踏み込まないといけないとお考えになるかどうかというのは、各自治体の判断ということになるわけです。

 ですから、その辺も十分に考えないといけないわけです。財特はそういう判断をされた上で一定の要件を満たしている場合には、なお引き続き財政上の支援もしましょうということであってわけですけれども、実は率直な言い方をしますと、前回ももう10年財特の延長をお願いするというのはかなり厳しい状況であったわけです。

 ですから、やや言葉が過ぎるかもしれませんけども、相当苦労して、まだまだこのぐらいの問題が残っていますから、今すぐやめるのは勘弁してくださいという思いを持って、この意見具申を書いています。

 ですから、そこがスタートラインではなくて、これまでやってきたことの延長線上にこれぐらいのことがまだ残っているし、こんな問題もあるのだから、だからこれはやっぱり続けてくださいというのが意見具申でありました。そういう当時の状況が10年たってしまいますと消えてしまうものですから、いろいろとまた議論が出てくる可能性があるわけです。

 しかし、本来のあるべき姿を、理想として述べろと言われれば、私は手厚い支援があることは自治体とって決して悪いことだと思っていませんし、さっきも言いましたように、合流式のようなものを分流式に変えるということは絶対必要ですから、これは特に一生懸命やらなければいけないということがあるというのは十分理解できています。

 しかし、とは言うものの、果たしてこの公防計画プラス財政支援という枠組みの元々持っていた意味ということを大きく変えてしまうような運用は、果たして本当にできるかという問題を抱えているという気がするわけです。

 ですから、この10年の改善はごくわずかであったというのは、それはそのとおりだと思います。それは残っている部分を何とかやらないといけないから、財特で引き続き支援をしてくださいねという一生懸命言って、その結果がなったということです。

 ですから、スタートラインのところが違うわけですから、10年前から、ゼロから始めた制度ではないということを御理解をいただく必要があるかなと思います。

 以上です。

○大塚委員長 はい、ありがとうございました。

 前の意見具申のときの状況をしっかり御説明いただきました。ありがとうございます。

 事務局から何か補足することはありますか。

○事務局 浅野委員、ありがとうございました。

 本日は、すみません。御用意できたのがあくまでデータというか、ファクトに関するものだけでして、ここについて、様々な御宿題をいただきましたので、我々もまたこういったことを整理してまいりたいというふうに思っています。

 制度の留意事項の一つ目に関して、浅野委員が御指摘いただいたように、そもそもやはり産業あるいは人口が集積した激甚な時代の公害対策いうところからしますと、その後、4回延長して50年たって大分様子が変わっておるかと思うところもありまして、そういったところで予断なく現下の足元の環境の状況をしっかり見ていければいうふうには思っています。

 本日の御議論を踏まえて、しっかり検討してまいりたいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。

○事務局 今日はありがとうございました。

 今、まさに黒部からもお話があったとおり本日は皆様からの御意見をいただいて、今後の進め方について大塚委員長の御指導の下で今後、考えていくということになりますので、また引き続き、御議論をいただければなと思いますのでよろしくお願いします。

○大塚委員長 どうもありがとうございました。

 そのほかの御意見等はございますでしょうか。

 古南委員は御発言ありますか。それとも先ほどのものが残ってしまっているか、どちらでしょうか。

○古南委員 もともと法の趣旨というのは私どもも十分理解しているつもりではあるのですけれども、先ほども申しましたが、少ししつこいようですけれども、そういう環境基準の達成に向けた事業の支援という位置づけで、現実には運用がなされてきたという事実があるというふうにはやっぱり理解をしているので、それはその50年前の本来のやり方はこうではなかったのだというふうに言ってしまうと、財特法の廃止をするということについて実際に支援を受けている自治体から理解が得られるのかなというのは、私も少し自信がないなというふうには思っております。

 それと、公害防止計画については、少し前の議論になるのですけれども、新たな公害が著しくって、公害防止計画を立てなければならないような地域はこの10年間は新たにはなかったということではあるのですけれども、新たにはないけれども、今の時点ではこれに該当する地域がこの公害防止計画に基づく事業をやっているというふうな認識でいいのでしょうか。そこだけ少し確認をさせていただけたらと思います。

○大塚委員長 では、事務局、お願いいたします。

○事務局 ありがとうございます。事務局の黒部です。

 先ほど説明いたしました、公害防止計画の同意基準の中で、環境基準の達成状況を踏まえてポイント制で9ポイント以上で新規の計画どおりの基準ということで設定をしております。既存のものにつきましては、当時も委員の皆様に御議論いただきまして、事業の継続性等の観点も含めて7ポイント以上でということで、少し段をつけた形で制度を運用していまして、この7点に該当して、今回の事業を今、実施している区域が冒頭申し上げた21地域ということになります。

 以上です。

○大塚委員長 今の9ポイントとか、7ポイントという点につきましては、資料を次回、お示しいただければと思います。

よろしいですか、古南委員。

○古南委員 はい、ありがとうございます。

○大塚委員長 どうもありがとうございました。

 ほかにはよろしいでしょうか。

 議論は尽きないところですけれども、時間が参りましたので、この辺で終わりにさせていただきたいと思います。

 本日、委員の皆様からいただきました御意見等は今後、意見具申案の取りまとめの際に反映してまいります。

 では、事務局に一度マイクをお戻しいたします。

○事務局 本日は闊達な御議論をいただきまして、ありがとうございました。

 次回の小委員会の日程につきましては、改めて事務局からのお知らせ申し上げたいと思います。

○大塚委員長 では、以上をもちまして、本日の議事を終了させていただきたいと思います。

 本日はどうもありがとうございました。

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