中央環境審議会懇談会議事録

日時

平成20年10月21日(火)

場所

環境省第1会議室

議事内容

午前10時30分開会

○森本総務課長 おはようございます。大変お待たせいたしました。時間になりましたので、ただいまから第11回中央環境審議会総会を開会いたします。大臣はちょっと閣議の関係でおくれて参りますのでよろしくお願いいたします。現在、委員の方は13名いらっしゃいますが、適宜お見えになると思いますので、総会は成立する予定です。(その後定足数を満たした。出席者数17人)
 ここで、前回の総会開催以降、委員の交代がありましたので、新たに委員となられた方をご紹介いたします。岡本直美委員でございます。

○岡本委員 岡本です。どうぞよろしくお願いいたします。

○森本総務課長 また、環境省の幹部に異動がございました。大臣、副大臣、それから大臣政務官には後ほどごあいさついただきますので、出席している他の幹部についてご紹介申し上げます。
 まず、西尾環境事務次官です。
 それから、竹本地球環境審議官でございます。
 南川はちょっとおくれております。小林総合環境政策局長でございます。
 寺田地球環境局長でございます。
 白石水・大気環境局長でございます。
 黒田も少しおくれておりますが、谷津廃棄物・リサイクル対策部長でございます。
 それから、原環境保健部長でございます。
 三好大臣官房秘書課長でございます。
 申しおくれましたけれども、私は大臣官房総務課長の森本でございます。
 以上でございます。
 それでは、鈴木会長、よろしくお願いいたします。

○鈴木会長 それでは、久しぶりの総会ということになりますが、ご多用のところお集まりいただきまして、ありがとうございました。本日の会議は中央環境審議会の運営方針に従いまして公開となっておりますことをまず申し上げておきます。
 ここで本来は斉藤環境大臣よりごあいさつをいただく予定でしたが、先ほどありましたように閣議のためにご来場がおくれておりますので、後ほどお見えになりましたらごあいさつをいただくということにさせていただきたいと思います。
 では初めに、吉野環境副大臣のほうからごあいさつをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○吉野環境副大臣 おはようございます。環境副大臣を仰せつかっております衆議院議員の吉野正芳と申します。きょうは中央環境審議会の総会、まことにご苦労さまでございます。
 今、環境省の最大の仕事というのは、低炭素社会をどうつくっていくかということにあろうかと思います。その中で、最初に大臣から私にご下命があったのは、温暖化対策の中でも森林について少し深めた勉強をせよということでありまして、私に地球・森林アクションプランという、いわゆる吉野ビジョンを策定させていただきました。もう皆様方ご存じのように、森林の持つ役割、いわゆる吸収源としての役割と、または木質バイオマスという形で石油等にかわる、いわゆるカーボンフリーの燃料としてという2つの大きな役割がございます。
 もう一つ、山には生物多様性を涵養するという、私はこちらも物すごく大きな役割だなと思っております。特にバクテリア、微生物というのは、これから私たち人類にとって大きな、強力な武器というようなものになろうかと思っています。そういうものをはぐくんでいくのが森林でございます。
 いかんせん、私たちの日本の森林は今どん底に陥っております。自立できておりません。やっとこ補助金で何とか維持をしているという形になっております。でも、森林の持つ役割というのは本当に大きなものがございます。今私のビジョンの中で一番の中心点は、山が自立できる、そういう1つの仕掛けをつくっていこうということでございます。
 もっと具体的に言いますと、間伐チップを製紙メーカーが利用できるような、そんな仕掛けをつくっていきたいと思っています。日本で使っている紙の実に7割が外国の輸入チップに頼っています。国産チップは3割です。外国チップは国産チップよりも安いならいいんですけど、若干高いんです。高いものをなぜ7割使っていくのかという、ここにちょっと私も、大きな経済原則から外れているんですけれども、これに国産チップを使っていく。温暖化対策で間伐を一生懸命やっています。860万立方という材が山に捨てられているわけなんです。この貴重な資源を、輸入チップに頼らない、いわゆる純然たる国産のものとして製紙メーカーの方々に使っていただこうというのが山の自立という大きな柱になっておりますので、後でお目通しをお願いしたいと思います。
 きょうは本当にご苦労さまでございました。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは続きまして、古川環境大臣政務官、ごあいさつをお願いいたします。

○古川環境大臣政務官 環境大臣政務官を仰せつかっております、衆議院議員の古川禎久と申します。中央環境審議会の先生方におかれましては、日ごろより環境行政の推進に多大なご協力をいただきまして、心より厚くお礼を申し上げる次第でございます。
 低炭素社会、脱石油の時代を迎えた今、日本の出番が来たと私は考えております。何となれば、1つは、競争・簒奪ではなくて、調和・循環という精神文明を持つ日本。そして2つには、世界をリードする高度な技術を有する日本。そして3つには、水不足の懸念される地球において、潤沢な水資源を持つ日本。この3つのすばらしい日本の宝を、合わせ技として使うことによって、我が国は人類社会のために大きく役立つことができると信じております。
 そのような考えに基づきまして、今般、小水力発電普及促進のためのアクションプラン作成を大臣から指示をいただき、取りまとめたものを先生方のお手元にも資料を配らせていただいているところでございます。
 先生方のご指導をいただきまして、今後とも本プランを含め、環境行政をしっかり進められるよう努力をしてまいりますので、ご指導をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、大臣がお見えになりましたら後ほどごあいさつをいただくということにいたしまして、早速審議に入らせていただきたいと思いますが、審議に入ります前に事務局のほうから本日の資料の確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○事務局 それでは、お手元に配付しております資料の確認をさせていただきます。
 席上に、座席表と議事次第のほか、資料1としまして「中央環境審議会委員名簿」、資料2として「中央環境審議会の審議状況等について」、資料3「平成21年度環境省重点政策」、あわせて平成20年度の補正予算関係資料を、2枚ものでございますが、あわせて配付をしてございます。資料4「廃棄物・リサイクル対策について」、資料5「環境税を含むグリーン税制」、資料6「エコ・アクション・ポイントについて」、こちらには関連のリーフレットを2種類あわせて置いてございます。資料7「環境保健行政について」、資料8「地球温暖化対策の最近の状況について」、資料9「水・大気環境保全施策について」、資料10「自然環境の保全について」。そのほかに参考資料といたしまして、参考資料1「地球・森林アクションプラン」、参考資料2「小水力発電普及促進のためのアクションプラン」、以上の資料を配付してございます。
 なお、お手元に資料をおさめるための封筒は配付してございませんので、ご入り用の場合には、お帰りの際に事務局にお申しつけいただければと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 何か過不足ございましたら、事務局のほうにご連絡いただきたいと思います。
 それでは、早速議事に入らせていただきますが、まず、中央環境審議会議事運営規則第6条第3項によりますと、会長は、会長が同意して審議会の決議とした部会の決議を総会に報告することになっております。大変形式的で恐縮ですが、資料2をあけていただきますと、1ページ、2ページに諮問・答申の一覧がございます。これをごらんいただくということで総会に対する報告とさせていただきたいと思います。後ろのほうについておりますのは各部会の審議状況でございます。
 それでは続きまして、平成21年度重点施策につきまして説明をお願いしたいと思います。

○森本総務課長 ちょっと南川がおくれておりますので、私のほうからご説明申し上げます。
 資料3「平成21年度環境省重点政策」という資料をお開きください。まず、1ページおめくりいただきまして、右肩に平成21年度環境省重点施策という絵があると思いますので、これでご説明申し上げます。
 21年度につきましては4本の柱で考えてございます。
 1つは、低炭素社会・日本、低炭素の世界の実現というものでございます。例えば低炭素社会実現の基盤となる仕組みづくりとして、市場メカニズムの活用というもの、あるいは環境配慮製品の信頼性確保、環境金融の促進といったものを進めたいと考えております。それから、京都議定書目標達成計画の6%削減とその先につなげる取り組みとしまして、太陽光の発電、これの世界一奪還に向けた取り組みというのを各省連携して進めていきたいというふうに考えております。そのほか、地域づくりや人づくり、それから国際的なリーダーシップの発揮などにも取り組んでいきたいと考えております。
 2番目が、自然と人間が共生する社会の実現でございます。再来年に生物多様性の条約、第10回締約国会議が名古屋でございます。これに向けて我が国での取り組み、あるいは国際的な取り組みのリーダーシップというものを進めていきたいと考えております。
 3番目が、右のほうでございますけれども、循環型社会への転換でございます。特に資源を生かした3Rの抜本強化ということで、例えばレアメタルのリサイクルの促進といった資源の観点からの取り組みにも力を入れていきたいと考えております。もう一つは地域に着目しまして、地域循環圏を形成するということに取り組んでいきたいと考えております。また国際的なレベルで、アジアのレベルで循環型社会をつくるということについて国際的な対話も進めていきたいと考えております。そのほか、不法投棄対策、あるいは浄化槽の普及にも力を入れていきたいと考えております。
 最後に、安心して暮らせる安全で豊かな環境の確保としまして、1つは将来に向けて化学物質の影響を最小限に抑える仕組みの強化としまして、例えば化審法あるいは化管法についての取り組みの強化を進めていきたいと考えてございます。一方、良好な大気・水・土壌環境の確保ということで、例えば土壌汚染対策の見直しを進めております。そのほか、水俣病あるいは石綿被害といった被害対策にも取り組んでいきたいと考えております。
 さらに1ページおめくりいただきまして、では具体的な金額はどうかということでございますけれども、20年度予算額が一番下にございますが2,240億円ということでございます。21年度につきましては、要求・要望ベースでは17%増の2,621億円を要求しております。そのほか、この間の第1次補正において約100億足らずの予算を追加的に確保してございます。また第2次補正についての取り組みも今進めておるというところでございます。
 簡単ではございますが、以上にさせていただきます。

○鈴木会長 ありがとうございました。一わたりご説明をいただいてから、委員の方々からご質問、ご討論をいただくという予定にいたしております。
 斉藤大臣がただいまお着きになりましたので、早速でございますがごあいさつをいただきたいと思います。

○斉藤環境大臣 委員の先生方、おはようございます。いつも大変環境省がお世話になっておりまして、心から御礼申し上げる次第でございます。環境大臣の斉藤鉄夫でございます。副大臣の吉野、そして政務官の古川、この3人の体制でしっかり頑張っていきたいと思っておりますので、ご指導のほど、どうかよろしくお願いいたします。
 きょうは大変重要なこの中環審の会議におくれてまいりまして、申しわけございませんでした。閣議が開かれておりまして、その閣議の前に地球温暖化対策本部、これは総理が本部長で全閣僚出席の会議でございますが、その会議で、きょうスタートするところの排出権取引の施行が最終的に決められたところでございます。
 そして、この決定に先立ちまして、昨夜、トヨタの奥田碩相談役を座長といたします地球温暖化問題の懇談会が総理出席のもと開かれまして、きょうスタートする排出権取引の施行と、中期目標に関して今後専門委員会を設けて、その専門委員会の座長には前日銀総裁の福井さんを充ててスタートさせることが決まったところでございまして、いよいよこの地球温暖化に対しての我が国の取り組みも本格的に始まるということで、ここに至るまで先生方には本当にご指導いただいたことに心から感謝を申し上げる次第でございます。
 きょう、総理もご出席いただいての対策本部が終わった後、総理が私を呼びまして、「斉藤君、大変だな。きのうの懇談会も、何か右から左の人までかなり意見の幅があって、これを取りまとめるのは大変だな」というふうなお話もきょう総理から耳打ちをされまして、大変とは思っておりましたけれども、総理からそう言われると、いよいよこれは大変だなと思った次第でございますが、本当に我々、頑張っていきたいと思っております。
 総理もまさに今回、金融の問題で世界が大混乱しておりますけれども、これはある意味で実需といいましょうか、実体経済を反映しないマネーゲーム、金融工学等をベースに置いたマネーゲームの一つの破綻、そのあらわれだと思います。そういう意味では、大きなレジーム転換をするとき、その根底に私は地球温暖化の問題、そして環境問題があると思っておりまして、日本が世界の中で発信をしていく、また世界に貢献をしていく一つの大きな転換点になり得ると思っておりまして、どうか先生方のご指導を心からお願いする次第でございます。
 地球温暖化問題に限りません、自然保護の問題、廃棄物の問題、水・大気・土壌の問題、公害の問題等々、これからの日本のあり方を決める、非常に頭脳の中心の中の中心がこの審議会だと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
取りとめのない話になってしまいましたが、よろしくお願いいたします。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 斉藤大臣、吉野副大臣、古川政務官は所用がございますので、この後、適宜退席されると思います。もしこの段階で委員の方々から特にご質問等がございましたらお受けしたいと思いますが、よろしいでしょうか。後ほどまた議論の中で上がってきましたことはお伝えさせていただくということにさせていただきます。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 それでは続きまして、各部局から当面の諸問題についてご報告をいただきます。委員の先生方、ご質問・ご意見は、先ほど申し上げましたように、説明をまとめて聞いていただいてからお願いしたいと思います。特に時間が非常に限られているものですから、各部局からはエッセンスをお話しいただくということをお願いいたしております。
 それではまず、廃棄物リサイクル対策部からお願いします。

○谷津廃棄物・リサイクル対策部長 資料4をごらんいただければと思います。
 廃棄物・リサイクル対策につきましては、マクロな観点から、竹内和彦先生を部会長といたします循環型社会計画部会、また個別分野の政策につきましては、田中勝先生に部会長をお願いしております廃棄物リサイクル部会、この2つの部会で政策的なご審議をいただいているわけでございます。
 まず、マクロな点からでございます。循環型社会形成推進基本計画でございます。平成15年に策定されまして、その後、第3次環境基本計画、立国戦略を踏まえまして、ことし3月にご答申をちょうだいし、それを踏まえて閣議決定をさせていただきました。その実施・点検に努めているところでございます。
 2番目は国際面ということでございます。資源循環が日本列島にとどまらず国際的な展開をしているということを踏まえた取り組みでございまして、ことしの洞爺湖サミットでもしっかりご議論をいただきまして、アジアに政策を展開すべくさまざまな取り組みをしてございます。
 次に2枚目の下半分、廃棄物処理法の点検ということでございます。この法律は平成9年に大幅な改正を行いまして、その後10年たったところでの点検をことし9月、廃リ部会に、これも田中部会長を委員長といたします専門委員会を立ち上げて、今検討している最中でございます。
 最後に3ページ目でございますけれども、各分野のリサイクル法の点検ということも廃リ部会でお願いしてございまして、家電につきましては結論を得、これを具体化するための専門委員会の報告が取りまとめられたところでございます。自動車につきましては、産構審とあわせて、見直しのための専門委員会を立ち上げさせていただいたところでございます。建設リサイクルにつきましては、パブコメを実施いたしまして、12月にまた審議の再開ということでございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは続きまして、総合環境政策局からお願いいたします。

○小林総合環境政策局長 総合環境政策局でございます。日ごろ、この環境基本計画の策定、そして進行管理等々で中央環境審議会鈴木会長、そして鈴木総合政策部会長を先頭に大変お世話になっております。ありがとうございます。
 総合政策局ですけれども、各環境問題に共通する政策ツールの提供、あるいは環境行政の外にいらっしゃいます市民の方、あるいは企業の方、こういった方々の環境取り組みを進めるといったことを担当してございます。その観点で今日、時間の関係もございますけれども、2つご報告申し上げたいと思います。資料5と資料6でございます。
 資料5は環境税を含むグリーン税制ということでございます。内容はもうご案内のとおりでございますけれども、環境税は特に温暖化対策という観点で大変最近関心を集めてございます。
 1枚めくっていただきまして、横長の紙でございますけれども、2008年の骨太方針、あるいは低炭素社会づくりの行動計画の抜粋―これは閣議決定の方針でございますが―を掲載させていただいております。簡単には、一番下のパラを見ていただきますと、本年秋に予定しております税制の抜本改革の検討の際には、道路財源の一般財源化後の使途の問題にとどまらず、環境税の取り扱いを含め、低炭素化促進の観点から税制全般を横断的に見直し、税制のグリーン化を進めるという方針が示されてございます。例年になく具体的な方針が早い段階で出ているということでございます。
 現在、私どもはそういう方針のもとで検討を進めてございます。単純に言いますと3点ということになろうかと思います。石油等に課されております、特に揮発油等に課されております燃料税制等々の暫定税率の維持の話、そして環境税そのもの、それから個別のいろんなグリーン税制ということでございます。そのうち、環境税につきましては、その中身について、例年どおりでいいのかどうか今まさに検討してございます。
 この検討につきましては、ページを打っていなくて申しわけございませんけれども、中央環境審議会の総合政策部会、そして地球環境部会合同部会のもとに専門委員会がございます。その専門委員会を、神野先生、名簿は後ろにございますが、こういったメンバーの先生方でございます。政府税調の先生方とかなり共通してございますけれども、そういった先生方に議論をしていただきまして、例えば今のエネルギー価格の大変高騰した状況、この中で環境税がどういう役割を果たし得るんだろうかというようなことで、例年とちょっと違った事情もございますところこういったことも含めて、現在検討をお願いしているということでございます。
 今後のスケジュールでございますが、例年で申し上げますと11月の頭ぐらいに環境省としての案を与党のご指導のもとつくり、そして11月、12月の前半のこの政府税調、そして与党税調の議論に臨むということに相なるわけでございまして、現在、鋭意検討を進めている段階でございます。
 それから、資料6でございますけれども、このエコポイントは環境税のように環境負荷に課税をするということの逆でございまして、環境負荷を減らす行為が経済的に報われるようにしようというものでございまして、環境税と両方相まって、環境負荷を軽くすれば報われる、環境負荷を出すと経済的に損をする仕組みにしていこうということでございます。つい最近、斉藤大臣、そして吉野副大臣ご出席のもと発足をさせていただきましたけれども、いろんな、例えば一例を挙げますと家電だとかそういったものでございますが、二酸化炭素が減るようなものにつきまして、消費者メリットがある仕組みをつくっていこうということで、ビジネスの負担、広告費の範囲だと思いますけれども、負担のもとで消費者にポイントがついていくということで、環境に取り組む企業は報われ、また消費者がやる気になる仕組みをつくっていこうということで発足をした次第でございます。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、環境保健部のほうから報告をお願いいたします。

○原環境保健部長 環境保健部でございます。本日は5点についてご説明申し上げます。
 まず、1点目ですけれども、化審法の見直しにつきまして、現在、中環審の化学物質環境対策小委員会のほうで審議を進めております。現在、2020年のWSSD目標に向けて、中環審と、それから産業構造審議会、厚生科学審議会のもとの専門委員会・小委員会の合同開催を行っておりまして、現在までに2回開催してきております。2回目のときの見直しの取りまとめ骨子案につきましては別紙1に出ております。大まかに言いまして、ハザードの評価からリスク評価へ方向を変えるという点、それから既存化学物質についての評価をどうしていくかというような点について検討を進めております。第3回につきましては今週木曜日に開催いたしまして、大まかなところでの報告書のまとめをしていきたいと考えております。
 2ページ目でございますが、いわゆる化管法についてでございます。これにつきましては、対象物質の見直しということで、435物質を562物質までふやしまして、現在それについての政令改正についてパブリックコメントを実施しているところでございます。
 それから、小児環境保健に関する取り組みでございますが、これは環境リスクに非常に弱いと言われております小児について、その健康影響がどうなのかという点について長期間のフォローアップをしていこうというものでございます。これにつきましては平成22年度から実際に、約6万人規模を想定しておりますが、生まれた子供をその後、今のところ12年間フォローアップしていって、その間に健康影響がどうなるかという大々的な調査をすると。現在、平成20年度、21年度につきましては、実施前のフィージビリティースタディーを現在実施しているとこころでございます。小児環境保健につきましては参考2として資料をつけておりますので、ご参照ください。
 4点目は、水俣病対策についてですが、ご承知のように最高裁判決後、非常に認定申請がふえてきたということもございまして、現在6,000件余り。それから、新しく保健手帳の交付をいたしましたところ、今現在1万9,000件近くが交付されていると。非常に大きな問題になってきております。また、同様に訴訟のほうも、損害賠償請求3件、それから認定申請棄却処分の取り消し訴訟というものが3件、合わせて6件が現在係争中でございます。
 これにつきましては、昨年10月に与党の水俣病問題に関するプロジェクトチームにおいて新たな救済策についての基本的考え方が取りまとめられました。これにつきまして、被害者団体や、あるいは原因企業と調整をしているところでございます。
 最後ですが、石綿による健康被害の救済につきましては、これは平成18年から施行しておりますけれども、対象疾病として、今現在は中皮腫と、それから石綿による肺がんが対象になっておりますが、そのほかに対象疾病を広げるかとか、あるいは現在の指定疾病についての医学的な判定について今回検討を始めようとしております。これにつきましては施行後5年以内の見直しの一環として、それに向けてこれから検討を進めていきたいというような状況でございます。
 以上です。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、地球環境局からお願いいたします。

○寺田地球環境局長 地球環境局でございます。資料といたしましては、資料8「地球温暖化対策の最近の状況について」という紙を用意してございます。さまざまな参考資料がついておりますけれども、時間の関係もございますので、私のほうから説明いたしますのは3つに絞りたいと思っております。1つは、ポスト京都をめぐる外交交渉の現状につきまして。残り2つは、既に大臣が若干ごあいさついただきましたけれども、国内排出量取引の施行について並びに中期目標の検討について。以上3点について簡単にご説明いたしたいと存じます。
 まず、外交交渉でございます。資料8本体の表紙の裏をごらんいただきますと、気候変動が主要な議題となる主な外交日程ということでございます。ご存じのとおり、昨年12月、バリでのCOP13からスタートいたしました外交交渉、現在半ばぐらいに差しかかって、いよいよことし12月のCOP14を迎えるという段階に差しかかっております。ただし、残念ながら交渉そのものは非常に難航しております。これは、実は交渉そのものが非常に困難な交渉であるということもありますし、同時に非常に主要なメンバーでありますところの米国が大統領選挙の真っ最中であって、なかなか意思決定ができないということもあろうかと存じます。
 そういったことから、COP15におきましては、現在までの各国の主張をいわば見取り図的に論点整理をすると、そして次の年の交渉に備えるということになろうかと思っております。そのために、我が国といたしましては、我が国の主張をまとめまして、去る9月末、事務局に提出いたしました。
 その我が国の主張のポイントというのが、もう一枚めくっていただきますと、気候変動次期枠組みに関する日本提案という紙でございます。ここにポイントが、ちょっと若干色彩感覚を疑われるような字でハイライトしてございますけれども、3つほど書いてございます。
 まず1つは、洞爺湖サミットの大きな成果でありますところの、2050年までに世界全体での排出量を少なくとも半減するという目標を世界全体で共有しようという立場であります。その次に、まず先進国につきましては、国別総量目標を設定いたしまして、その達成を義務づけると。実は目標年というのがいろんな議論になっておりますけれども、日本としては最新年を含む複数の年からの削減率と排出総量で示すということを主張しております。なお、設定に当たってはセクター別アプローチを活用しまして比較可能性を担保するし、また先進国のメンバーの追加も考えるということでございます。
 一方、途上国につきましては、これはいろいろな議論を呼んでおるところでございますけれども、途上国を経済の発展段階等により分類し、これは差異化と言っておりますけれども、主要途上国に対しては主要セクター及び経済全体の効率目標を拘束力のある目標として設定をすると。その他の途上国についても、国家行動計画の提出等をお願いしたいというのが日本の設定案のポイントになっております。
 さて一方、国内の対策でございますけれども、これについては参考7に排出量取引の国内統合市場の試行的実施についてという、青い帯のところに字が書いてある参考7という資料を用意してございます。実はこの参考7という資料が、大臣がお話しになられました、昨日、官邸において行われました地球温暖化問題に関する懇談会に提出されました資料の一部でございます。
 まず、国内排出量取引でございますけれども、この参考7の頭の1枚紙、ポンチ絵で簡単に概要をご説明いたします。国内統合市場ということでございまして、この中核をなすのが[1]の試行排出量取引スキームというものでございます。それぞれの企業がそれぞれの目標を持ち寄って、その目標の達成につきまして取引を行うという部分でございます。ご存じのとおり環境省では自主参加型国内排出量取引制度―J-VETSというものをここ数年やってまいりました。そういった企業に加えて、それぞれの目標をお持ちの経団連自主行動計画に取り組まれている企業の方々、さらにはその余の企業であってもご自分で目標を立てられたという方々の広い参加をお願いしたいと思っております。
 さらにこの市場にクレジットを提供するものとして[2][3]がございます。[3]は既にいわば確立されたものでございますけれども、京都クレジットでございます。[2]は国内クレジットと書いてございますけれども、これは主として経団連自主行動計画に入ってない中小企業の方々が排出削減努力をしたものを国内のクレジットとして[1]の試行排出量取引スキームのほうにクレジットとして提供し、例えば自主行動計画の目標達成に使用するという部分でございます。こういったさまざまなメカニズムというものを一体の国内統合市場として運用するということで、本日から受け付けを開始するということでございます。今のところ経団連の主要な企業にも相当数が参加していただけるものと信じております。
 また一方、中期目標の検討でございます。中期目標の検討につきましてはこの参考7の一番後ろのほう、3ページほどに中期目標検討委員会の設置についてという紙がございます。ご存じのとおり我が国はいわゆる2050については我が国として60から80%の削減をするということを既に閣議決定しておるわけでございますけれども、恐らくポスト京都の目標となるであろう2020年程度の目標というのは来年のしかるべき時期に公表するということにしております。
 それに向かって、この中期目標検討委員会でございますが、趣旨のところに部分的にハイライトをしてございますけれども、この中期目標の検討をまず科学的、理論的に行うんだということでございます。そして日本だけではなくて、主要経済国等につきましても同じく分析を進めるということでございます。このために中期目標検討委員会を、先ほど申しました官邸の懇談会の下に設けるということでございます。
 特徴といたしましては、下のほうの「検討のプロセスにおいては、」から始まるパラグラフにございますけれども、複数の目標値を仮置きして、そしてその目標を達成するに必要な施策だけではなくて、コスト、あるいはベネフィット、あるいはそういった対策をとらない場合のコストなども含めて国民に選択肢として提示するということでございます。国民へのアンケートなど、広く関係者の意見を聞くとともに、懇談会にも報告する。いってみれば、複数のケースにつきまして、科学的にかつオープンに検討を進めるということかと存じております。なお、この検討会でこの中期目標を検討するわけではなくて、もちろん最終的な決定は来年しかるべき時期に政府が行うということになっております。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは続きまして、水・大気環境局からお願いします。

○白石水・大気環境局長 水・大気環境局でございます。資料9をごらんください。
 水・大気環境保全施策につきましては、4つの柱を考えております。1つは大気環境対策、2つ目は水環境対策、3つ目は土壌汚染対策制度の見直し、4つ目は我が国の能力を生かしたアジア諸国等への支援ということでございます。
 まず、1番目の大気環境対策でございますが、おかげさまで今年1月から施行になりましたNOx・PM法の施行を粛々と行うということでございまして、局地汚染対策あるいは流入車対策を柱として、今後ともいろいろな規制を行っていくということでございます。また、規制だけではなくて、低公害車の普及にも力を注がなければならないということで、先般成立いたしました今年度の補正予算におきましても、電気自動車の普及等の予算をつけさせていただいております。
 1枚おめくりいただきまして、おかげさまで昨年ほど注意報の発令数は多くなかったわけでございますけれども、大きく見れば光化学オキシダントの濃度レベルは漸増傾向があるということで、引き続きモニタリング、あるいは国内における削減対策、あるいは国際的な取り組みということをやっていきたいと考えております。
 それから、大気に関しましてはPM2.5、非常に粒形の小さい微小粒子状物質でございますけれども、これにつきまして現在、大気部会に微小粒子状物質リスク評価手法専門委員会―内山先生にお願いしておりますが―を設置いたしまして、そのご審議をいただいている最中でございます。
 水環境に関しましては、おおむね良好な水環境の確保という形になっておりますが、まだ閉鎖性海域を中心に一段の努力が要るという認識でおりまして、またこの際、新たな水環境保全ということで考えますれば、気候変動に伴います水温あるいは水量の変化等々がどのように起きて、それに対してどのような対応をしていくかということの検討、あるいは多様な未規制の化学物質に迅速に対応するための手法の活用等々の検討、あるいは新たな環境基準生活環境項目を考えてはどうかという検討等々を行っておりますほか、閉鎖性海域保全に関しましては、中長期ビジョンの策定に向けた事務的な検討を行っているという段階でございます。
 また、クールシティとの連携で、身近な水辺の環境保全ということを考えているところでございまして、啓発という点では先般、平成の名水百選と銘打ちまして、新たに水環境の保全に多くの人々が取り組んでいるところに注目して、名水百選を選考させていただいたところでございます。
 3番目の柱の土壌汚染対策でございますが、施行後5年ということで、法施行を通じて幾つかの課題が浮かび上がってきておるという認識を持っておりまして、去る5月に土壌汚染対策のあり方を中央環境審議会に諮問いたしまして、松本委員長のもと、土壌制度小委員会において現在ご審議を行っていただいているところでございます。
 4番目の柱、諸外国、特にアジア諸国等との関係でございますが、地球環境局とも協力いたしまして、コベネフィットのアプローチでの協力、あるいは水・大気環境分野でのアジア水環境パートナーシップ、あるいはアジア地域における環境的に持続可能な交通の仕組み等々を通じまして国際協力を行っているほか、究極的には、我が国のいろいろなノウハウ・技術・人材等々をパッケージにいたしまして、アジア諸国の環境問題を解決に導くためにお手伝いをさせていただこうと考えております。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それでは、自然環境局からお願いいたします。

○黒田自然環境局長 自然環境局でございます。
 最近の取り組みといたしまして、初めに、トキについてご報告をいたします。ご案内のとおり、ほぼ1カ月前、9月25日に佐渡で野生順化訓練を行っていました10羽のトキを放鳥いたしました。その後、目視観察あるいは発信器による追跡ということで、10羽のうち8羽につきましては個体識別をしておりまして、生存が確認されております。今のところ、佐渡の島の中で、それぞればらばら、別々に行動をしています。昨日テレビのニュースでも少し流れましたが、2羽が一緒に行動しているところが観察されているということで、これから冬に向かって集団を作る兆しではないかというふうに見ておるところでございます。全体としては、少しずつ野生への定着というのが進んでいるのかなと思っております。
 10羽のうちの8羽ですから、残り2羽ということですが、これを確認するために実は本日、朝早くから環境省の地方環境事務所のレンジャー、あるいは県・市の方々も一緒になって、約50人ぐらいで2羽を探しています。森林の中に入ってなかなか見つけにくいということですが、これも何とか見つけていきたいと思っています。いずれにしましても、今後とも生息状況、あるいは飛翔、あるいはえさをとっている採餌の行動観察なんかも継続して、野生復帰の取り組みというものをしっかり続けていきたいと思っているところでございます。
 さて、資料10でございますが、生物多様性をめぐる動きについてご説明いたします。この分野はこの1年でいろいろな動きがございました。
 まず、国内では昨年11月に生物多様性国家戦略が閣議決定されたところでございます。そして、さらに今年6月には生物多様性基本法が施行されまして、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する施策の基本となる事項が定められました。この基本法では生物多様性国家戦略の法定化が唱われております。このため、昨年から1年間の国内外の状況の変化も踏まえまして、今後、中環審のご意見もいただきながら、法律に基づく新しい戦略の策定に取り組んでいきたいと考えております。
 それから、生物多様性に関する国際的な動きでございますが、ご承知のとおり、今年5月にG8環境大臣会合が開催されましたが、その中で、生物多様性も1つの大きな議題となったところでございます。この環境大臣会合では、我が国が主導する形で生物多様性に関する世界共通の目標である「2010年目標」の達成に向けた「生物多様性のためのコール・フォー・アクション」の合意をすることができました。この呼びかけにつきましては、北海道洞爺湖サミットでも支持をされたところでございます。
 さらに、同じ5月でございますが、ドイツのボンで生物多様性条約の第9回締約国会議が開催されました。そしてその場で2010年10月に愛知県名古屋市で第10回締約国会議、CBDCOP10でございますが、この開催が決定いたしました。2010年というのは、先ほど触れましたとおり、世界共通の目標年でもありますし、国連では国際生物多様性年にするということを既に決めております。生物多様性に関する非常に大きな節目の年になると考えているところでございます。
 環境省としては、外務省とかの関係省庁、あるいは地元とも連携して、ちょうど2年後になるわけですが、COP10に向けて国内における生物多様性に関する取り組みの強化、また国際的なリーダーシップの発揮、海外への情報発信に取り組んでいきたいと思っております。
 中身として、そういう取り組みの一環といたしまして、日本の里地里山の保全・活用の取り組みを中心に据えまして、アジアを始め世界各国における自然共生の知恵あるいは事例を収集・分析することによって、持続可能な自然資源の管理のモデルを作り上げてCOP10において「SATOYAMAイニシアティブ」ということで提案・発信をしていきたいと考えています。
 それから、資料を5枚ほどめくっていただきまして、自然公園法についてちょっとご説明をいたします。
 実は今月7日に、中環審に対して、「自然公園法の施行状況等を踏まえた必要な措置について」ということで諮問をいたしまして、実は本日、自然環境部会を開催して最初の審議を行っていただきました。この背景は3点ございます。1点目は、前回改正した自然公園法の施行から5年後の見直し規定の対応でございます。それから、第2点目として、国立・国定公園における生物多様性保全施策のより一層の充実が必要であると。それから、第3点目として、国立公園における質の高いサービスの提供、こういうものをどうしたらいいかという点への対応でございます。今後この部会の中の自然公園のあり方検討小委員会においてご議論いただきまして、今年度中に答申をいただきたいと思っておるところでございます。
 最後でございますが、いわゆるペットフード法についてでございます。
 本年6月に動物愛護の観点からペットフードの安全性を確保するため、この法律が制定されたところでございます。農林水産省との共管の法律でございます。現在、ペットフードの基準あるいは規格につきまして、中環審及び農業資材審議会でご審議いただいているところでございまして、来年夏の施行に向けまして、こちらも年度内に答申をいただきたいと考えているところでございます。
 自然環境関係は以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 それぞれの部局から非常に概要的なご報告をいただき、終了したところですが、ただいままでのご報告につきまして、委員の先生方からご質問あるいはコメント等がございましたら、残りの時間をそれに充てさせていただきたいと思います。
 ご意見、ご質問がおありの方は名札を立てていただきましょうか。あるいは各部会のほうから補足というようなことでもよろしいかと思います。
 それでは、できましたら、また一回りしましてから部局のほうからお答えをいただくことになると思いますが、3分以内ぐらいでそれぞれご質問をお願いいたしましょうか。
 では、こちらから。浅岡委員。

○浅岡委員 温暖化関係で、本日施行という排出量取引制度についてですけれども、このとりあえず始めるというものにつきましては、多々、大変残念な点がありまして、それを細かくは申し上げませんけれども、このようなことをやってまいりましても、今、国際的な交渉の中で日本に求められていることに対応するものにはならないと思うのですけれども、一番私が問題だと思っていますのは、このフォローアップにつきまして、何をフォローアップするのかということをもう既に決めてしまっております。
 これらを見ますと、経団連などが、こうした制度は反対である、問題であると言ってきたことの検討をしますということがありまして、本来こうした制度の取り入れにつきまして最も重要な問題である排出枠の設定をどうするかとか、そもそも私どもがしかるべき下流で直接排出でしていかないといけないと思いますけれども、そうしたことの議論もあるとは思えませんし、また検証につきましても十分に議論されるようには思われないわけですけれども、ここにフォローアップとして書かれておられるような、本来国際社会で進められている取引制度に対応するような問題、論点については、どこか議論する場所があるのでしょうか。
 といいますのも、これは2012年までの間、今は2008年ですけれども、12年までの間、いつから始めてもいいけれども12年までというふうに期限も先を決めておりまして、それを後でフォローしながら検討するということでありまして、このまま読みますと2012年までこういうスキームでやって、さらにそれを検討してということで2013年以降もずるずると行ってしまうというふうに見えるわけでありますけれども、もっと根本的なところを検討するような場というのはどこか予定をされているのでしょうか。
 それから、中期目標につきまして幾つかの数値を仮置きしましてということになっておりますが、この幾つかの数値というのはどのように設定していこうという議論がなされているのでしょうか。お聞かせいただければと思います。

○鈴木会長 後ほどお答えいただくということで、大塚委員。

○大塚委員 いろいろ簡潔に、非常に明瞭にご説明いただきましてありがとうございます。
 ちょっと余りかかわらせていただいていない自然環境のところについて1つお伺いしておきたいのですけれども、生物多様性条約の第10回締約国会議が日本で、名古屋で行われるということとの関係でお伺いしたいのですが、先ほどお話しいただいたように「SATOYAMAイニシアティブ」というのを提案・発信されるということで、大変よいことだと思いますけれども、同時に、世界的にはこの会議はABSとの関係での決定がなされる会議として極めて注目されているところがございます。この点に関しては、環境省さんとしては今どういうことを打ち出そうとされているか、かなり先進国と途上国の利害が対立する場面になってしまうと思うんですけれども、お考えになっておられるようなことがあれば、ちょっと教えていただきたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 これも後ほどお願いいたします。
 それでは、加藤委員。

○加藤委員 環境問題というのは多分かなり横断的で、1つのところを動かすとまた別が動いていくというような側面があるかなと思いまして、そういう意味では、連携ですとか、総合ですとか、そういう見方が非常に大事な分野かなと思っています。そういう意味では、いろんな施策、審議会などが他省庁と合同でやられるようになったり、そういういい方向が出てきているなと思うんですけれども、分野を縦切りにしてしまうと落っこちてしまうところがあるということをやっぱりちょっと心配しまして、例えば大気などですと、自動車はかなりやられているかと思うんですけれども、船舶ですとか、航空機ですとか、そういうようなところ、あるいは農機具、建設機械とかそういうところからの排出の対策というのはどうなっているのかなというのが1つ心配なところです。
 それからもう一つは、例えば1つの施策、これは私がヨーロッパで聞いた話としてなんですけれども、例えば粒子状物質対策を考えるにしても、それが温暖化とも組み合わせて考えるというようなことを行政の担当者が言っておられまして、そういう意味では、1つの施策別の施策に影響していくというような部分について横断的に見るという仕組み、あるいは体制というようなものが環境省の中でどんなふうに考えられているのかということをちょっと伺いたいと思いました。
 以上です。

○鈴木会長 崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。
 今いろいろお話を伺いまして、環境政策がこの1年、洞爺湖サミットという大きなポイントもありまして、大変強く動こうとしているということはうれしく思います。私はもっとそれを見える化して、地域にも定着していただきたいというふうに思っております。
 私は今、地域社会のほうで環境ビジネスのコンテスト、あるいは地域づくりのコンテスト、コンテストというと変なんですが、あと環境絵画とか、環境日記とか、そういうさまざまな環境を視野にした動きを応援するようなことを運営している場が多いんですけれども、そういうものの応募総数が去年の倍ぐらいになったりとか、内容も環境、3Rから、食料、自然エネルギー、さまざまなことに広がってきて、非常にふえてきて、子供たちの関心あるいは大人のビジネスへの関心というのも広まってきているというふうに感じています。
 現実にきょうお話を伺っていると、そういう人たちの現実の思い以上に政策自体は動いている、あるいは動かそうと努力してくださっていると感じます。その間をやはり埋める努力をできるだけしていただきたいというふうに感じております。
 それにはいろいろあると思うんですけれども、情報発信を明確にしたり、交流をしていただきたいというのもあれですし、定着するための経済的な提案というのが今、エコ・ポイントの話、環境税の話、ほめたり、コスト負担、いろいろなものを取り入れていますが、そういうことをぜひ積極的に取り入れながら、地域が活力を持って環境に勇気を持って取り組めるような、そういう状況を早くつくっていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○鈴木会長 では、田中委員。

○田中委員 それでは、廃棄物・リサイクル対策に関連して質問させていただきたいと思います。
 廃棄物処理施設整備計画では、ごみの焼却施設の発電能力を高めるということが計画になっておりますけれども、これを実現するためにはごみ発電からの売電にインセンティブを与えて、発電効率が高いものほど高い値段で購入するということを義務づける必要があるのではないかと、これが1点目です。
 今、プラスチックを燃やすことは化石燃料を燃やすことになるので、COがカウントされてよくないことだというようなことで、プラスチックが埋め立て処分されているという実態がまだあります。循環型社会を構築するためには無駄なものを徹底的に活用するということのほうが重要ではないかなと思っています。したがって、汚れたプラスチックですらなかなか焼却ができないという状況を変えるには、循環型社会と低炭素社会を同時につくるためには、両方のバランスを考えれば、無駄になって捨てられているプラスチックは、もともとは化石資源でしたけれども、プラスチック製品として一働きをして、その後ごみになったものをさらに活用するほうがむしろいいことだということで、そのほうを推進するような政策を展開することが大事ではないかと思います。具体的には廃プラスチックで焼却した発電、電力も新エネルギーとしてカウントして、それを奨励するということが大事かなと思っています。
 以上です。

○鈴木会長 それでは、今ご質問いただいたことに関しまして、環境省の側から、どういう順番にいたしましょうか。

○小林総合環境政策局長 この並びで……

○鈴木会長 そうですね。

○小林総合環境政策局長 総合環境政策局でございますけれども、私のほうは2点ご指摘を賜ったというふうに思っております。
 1つは、実は最後の田中先生の意見にも多少関連すると思いますけれども、加藤委員のほうから、粒子状物質対策と例えば温暖化対策との関係とか、政策の間にいろいろ関係があると。そういった政策を横断的に見ていく体制というのが必要ではないかということでございます。
 これにつきましては最近、先ほどちょっと冒頭でも紹介させていただきましたけれども、中央環境審議会の総合政策部会というところで環境基本計画の点検をしてございますが、まさしく最近のご指摘はそういうことでございまして、それぞれの分野の政策、これはかなりしっかり行われるようになってきたわけでございますが、それがしっかり行われているので、横の連携というのがかえって見失われているんじゃないかというご指摘をたびたびいただくようになってございます。そういうことで、この部会のほうで、点検の中でどういうことができるのか研究しようということになってございます。
 また、政策評価の委員会というのも設けてございますが、ここでも同じような指摘を受けておりまして、今それが重要な課題だというふうに認識しております。早急にそういったことについて答えが出せるようにしていきたいと思っております。
 それから、崎田委員のほうからエコ・ポイントを例に挙げまして、いずれにしろ中央の政策と地域の取り組みとがしっかり連携をして、地域の取り組みがどんどん進むようにということでございます。もうそのとおりというふうに思ってございます。
 一例を挙げますと、資料にも入っていたと思いますけれども、温暖化対策推進法の前通常国会での改正の中で、地域の計画の義務化ということがされておりまして、またそれが都市計画に反映され、そしてまたそれについて、例えば石油特会等々の補助の裏打ちをしていくというような仕組みがだんだん進んできておりまして、ボトムアップでそういった取り組みをされることの支援というのが政策として位置づけられつつあります。そういったルールづくりをどんどんしていきたいと考えてございます。ありがとうございます。

○寺田地球環境局長 地球環境局でございます。主に浅岡先生から2点ご議論いただいたかと存じます。
 そもそも、まず今回の試行的実施でございますけれども、これはそもそも試行的という言葉が示すように、いみじくも私どもの大臣は練習と言っておりますけれども、これで終わりということでは当然ないというのは名前にもあらわれているかと思います。これは当然、本格導入をするかしないかということを決めるためにやるものであって、その本格導入をするということになれば、当然そこには、国際的潮流でございますけれども、キャップという手続が拘束力のあるものとして当然出てこなければならないということは、これはもう自明のことだというふうに考えております。
 では、どういうふうにそのキャップをするのかという問題等につきましては、実はこれまでも環境省はそういった検討を進めてまいりました。今、政府部内でそういった検討について具体的名スケジューリングがされているわけではございませんけれども、当然ながら環境省もそういう検討を進めてまいりますし、いずれは政府全体としてそういう検討をせざるを得ないというところになるんだろうということは確信しておるところでございます。
 続きまして、中期目標の設定についてお尋ねがございました。複数のケースでございます。ご存知のとおり、複数のケースといった場合には、恐らく2つの流れがあろうかと思います。1つは積み上げ的な、いわゆるボトムアップというものでございます。もう一つは、例えば地球環境を何とか持続可能なものにするにはどうしたらいいのかという、そっちのほうのいわゆるトップダウンというものでございます。
 また、実は検討会そのものが、座長の福井先生以外は、まだ人選が終了しておりませんので、今私が確定的なことを申し上げるわけにはまいりませんけれども、常識で考えたときに、わずか数カ月でボトムアップのものを全く無のところからつくり上げるというわけにはまいらない。となりますと、例えば政府部内におきましては、経済産業省の長期エネルギー需給見通しの作業、あるいは研究所ベースで言いますと、私ども国環研におけるAIMモデルの作業、そして地球産業文化研究所、ライトのモデリングの作業というような複数の作業が1つは積み上げの前提になって、それを深掘りする、修正するというようなところから数字が来るのであろうと思います。
 もう一つのトップダウンのほうでございますけれども、これは恐らく2つトップダウンを持ってくるベースがありまして、1つはIPCCの知見であろうかと思われます。それからもう一つは、我が国自身がもう既に長期的な目標として明らかにしております、向こう10年から15年で全球的にピークアウトをするということ。そして2050年レベルで全球は半減、日本は60%から80%削減というような要請。こういうものと整合しなければなりませんので、そういったほうからいわゆるトップダウン的な数字を持ってくることになろうかと考えておるところでございます。

○白石水・大気環境局長 加藤委員のご指摘に対して、ありがとうございました。総合政策局長のほうからもお話がありましたが、補足を少しさせていただきます。
 おっしゃいますように、例示に挙げていただきました大気汚染の問題、あるいは粒子状物質の問題も、ただ単にそのことだけにフォーカスすることなく、ほかの温暖化であるとか、砂漠であるとか、特にPM2.5の場合はいろいろな自然的要因ということも考えなければならないわけでございますので、そういうことに目配りをしながらということはおっしゃるとおりでございまして、小林局長のほうからお答えしたとおりでございますけれども、またそれ以外にも、例えば光化学オキシダントを例にすれば、NOxとVOCが起因するだろうと。もちろん温度が高くなるということもありますが。
 そうすると、インベントリーと申しますか、どこからそのものが来るのかということを考えれば、単に自動車対策をすればよいというわけではございませんで、船舶であるとか、あるいはオフロード車の話、あるいはいろいろな揮発性物質を扱っている工場・事業所の話、いろいろなものも視野に入れて施策をしなければなりません。当たり前にように見えて、実は確かに何となく役所というのは自然に縦割りになっていく傾向がございますので、常々そういう傾向をちょっと遠くから見て、是正するようにということを繰り返しながらやっていかなければならないということで、本当にご指摘ありがとうございました。

○黒田自然環境局長 自然環境局です。大塚先生からABSのお尋ねをいただきました。ありがとうございます。
 ABSについて少し解説をさせていただきますと、生物多様性条約というのは3つ目的がございまして、1つは生物多様性の保全でございます。2番目は、その持続可能な利用。それから3点目として、遺伝資源の利用から得られる利益の公平な配分という、これを目的として掲げておりまして、例えば途上国の植物を使って何か製品を開発して利益を得たというようなときには、生育している途上国に利益を還元するという仕組みが求められておりまして、現在、ボン・ガイドラインというガイドラインでそういう仕組みが運用されております。例えば製薬会社が途上国の植物園から種をもらってきて、いろんな薬をつくるというようなときには、そこで協定を結び実際にお金も払っていくと。日本はかなりまじめにボン・ガイドラインを守っているところでございます。
 しかしながら、守らない人たちもいるというようなこともあって、途上国を中心に法的拘束力のある仕組みをつくるべきだという非常に強い意見がございます。ここ何回かの締約国会議で議論を重ねてきておりますが、2010年までに議論を終結させるということはゴールとして合意されておるところでございます。
 我が国の対応といたしましては、遺伝資源の利用ということでございまして、これまでは経済産業省を中心にそういう専門家会合あるいは作業部会への対応というのはやってきておりましたが、現在は、COP10は日本で開催し、日本が議長国になるというようなこともございますので、外務省、もちろん環境省も入り、それから農林水産省、薬の関係もあって厚労省と、こういったところで、日本としてどういう対応をすべきか、遺伝資源の利用という意味では我が国は先進国でございます。
 また、生物多様性条約というのはアメリカが入っていないということで、191カ国が入っておりますが、その中では最も遺伝資源の利用に関して積極的に取り組んでいる国ということで、そういう日本としてどういうふうに取り組むべきかと。それから、やはり議長国になるということもあって、先進国、途上国の合意を、どういうふうにして合意形成していくべきかということで、現在、各省庁間で研究を重ねているところでございます。
 今後、条約事務局であるとかビューロー国とも連携をとって、COP10にどういう形でまとめるのが多くの国の賛同を得られるかということを検討していきたいと、こんな状況でございます。

○谷津廃棄物・リサイクル対策部長 田中委員からご質問をちょうだいいしたしました。基本的には循環型社会づくりと低炭素社会づくりをどう連携させていくかという観点からのお尋ねと理解してございます。
 まず1点目、ごみ発電の効率を高める必要性ということでございます。これはおっしゃるとおりでございまして、私どもも来年度の重点施策の中でごみ発電の高効率化ということを重点的に取り組んでいくという方針で今臨んでおります。これをどういう形で、発電した後の売電の仕組みをどう考えていくかというのも大きな課題と思っておりまして、引き続きしっかり対応していきたいと思っております。
 廃プラスチックの扱いについてのお尋ねがございました。この点につきましては、今、各自治体でも非常に頭を悩ませている課題でございます。温暖化の観点からいたしますと、プラスチックを燃焼させて発電をする場合と、化石燃料を燃やして発電する場合と、結果的に出てくるCOというのはそれぞれ排出量としてカウントされるわけでございますので、廃プラスチックを利用したからといって、それが即COの排出量の削減ということにはならないわけでございますけれども、その分、化石燃料の使用量自体は削減できるわけでございますので、そういった観点からの検討も大事だと思っております。
 一方、循環型社会という観点からいたしますと、なるべく温暖化ガスの排出の少ない廃棄物処理、リサイクル体制の確立というのが必要になってまいります。これを、廃プラスチックでもリサイクルをするのがいいのかということになりますと、必ずしも温暖化ガスの排出という観点からすると、かえってCOの排出がふえてしまうというようなこともあると思いますので、両面からそこはしっかり考えていきたいと思っております。
 最後でございますけれども、廃プラの焼却のようなものを新エネとしてカウントできないかというお尋ねでございます。これは現在そういう仕組みに、日本の制度としてはなっていないわけでございますけれども、諸外国の例なども参考にしながら、関係のところとしっかり検討していきたいと思っております。
 以上でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。大変的確なご質問とお答えをいただき、またそれに答えていただいたと思いますが、重ねて何かご質問等がございますでしょうか。
 では、中村委員。

○中村委員 本日はいろいろと、大変詳しい資料もいただきまして、ご説明もありがとうございました。
 1つ、ご説明を聞いて全体的に感じましたのは、もう少しこれからの環境政策を、目線を下げて見るということが必要ではないかと感じました。といいますのは、目線を下げるということの意味ですけれども、私先ほどからエコ・ポイントということについてちょっと関心を持って見ていたんですけれども、やはりこれすべて、モデル事業にいたしましても、JCBとか、電通さんとか、いわゆる大人向けに関して地域の中でいろいろやろうとしているんですが、実は本当にこの環境問題というのは、次世代のこの日本を担う人たちに対してどういう意識づけをしていくかというのも、もう一方において大変大切だと思うんです。
 そうしますと、今の政策の中で、じゃ今いる子供たちに向かって、一番このエコ・ポイントというのは家庭の中においてできることですから、子供たちに対しても直接これは教育できることなんですね。例を言いますと、例えば保育園は今2万2,300カ所で200万人います。あと幼稚園、1万5,000カ所で、これも200万人います。それと預けられていない子供たちをあれしますと、大体5歳児未満のところで500万人ぐらいのお子さんが今いるわけです。
 例えばそうすると、子供たちに対して一番影響力があるのは現場の保育者たちですが、ペットボトルを持っていらっしゃいと。そうすると、その保育園でそれが集まるとこういうものが買えるよねと、昔何かそういうふうなマークがありましたけれども、そういったアプローチもできなくはないんです。
 それともう一つは、今恐らく2歳児ぐらいまで紙おむつを子供たちは使っておりますけれども、数百万人の紙おむつを使っているこのトン数、要するに紙おむつを廃棄して毎日捨てている、これが何トンというごみになっているわけですね。ことしの6月に私はイギリスに行きまして、イギリスのいろんな保育施設を見ましたら、ほとんどが今、紙おむつから布おむつにシフトしているんです。そういうふうなところで、いわゆるごみ処理の、毎日数千トンか数万トンかわからないですけど、紙おむつが減らすことができる。そうすると、減らす努力をしたお母様たちに、一体このエコ・ポイントをどういうふうにしてあげていけるのかしらと、そんなようなことまで考えながら、ぜひこれからは、大人向けの対応もいいですけれども、今の子供たちに向かって環境省はどういうアプローチができるかというのも、各分科会の中で目線をちょっと下げる、そういう姿勢があれば大変うれしいと思います。

○鈴木会長 大塚委員。

○大塚委員 2回目で申しわけないんですけれども、2点お伺いしたいんですが、1つは保健部の関係が余りなかったようですが、さっき小児関係の調査をしていらっしゃるというお話があって、参考2にかなりショッキングなことが結構出ているんですけれども、化学物質に関して、特に小児関連で多分何らかの影響があるということなんだと思うんですけれども、余りこれは、どういうふうに扱って普及というか一般に知らせるかというのは結構重要な問題だと思うんですけれども、余り知られていないことが多いと思いますし、まだ確立していることではないと思うので、ある意味しようがないのかもしれませんけれども、社会における化学物質に対する見方とかとらえ方という観点からはかなり重要なものがあると思いますので、適宜もう少し、どういう問題があるかということを一般に公表していただく仕方について工夫していただけると大変ありがたいと思います。
 それからもう一点でございますが、これはちょっとお聞きしにくいのですけれども、最近、地方分権の推進との関係でいろいろな動きがあるわけでございますけれども、今回の新しい勧告の中では、法律に関して余り細かいことを決めずに、多くを条例にゆだねようというお話が結構出ているかと思いますけれども、ちょっとこれについてどういうふうにお伺いしたらいいか、なかなか難しい問題があるかと思いますが、例えば環境関係で言うと、モニタリングポイントの問題一つをとっても、法律では余り細かいことは決めずに条例にゆだねるというのが必ずしも望ましいことばかりではないということがございまして、分権推進との関係でなかなか、ある程度気をつけて進めていかないと、環境分野については、自治体において必ずしも十分なご関心があるとは限らないものですから、いろいろな問題を生む可能性があると思いますけれども、それは私のコメントとして、きょうはせっかくの機会ですから、一言申し上げておきたいと思います。
 以上でございます。

○鈴木会長 総政局のほうからでしょうか。

○小林総合環境政策局長 総政局でございます。
 エコ・ポイントを例に、もっと目線を下げて政策を考えたらどうかという、大変ありがたいご指摘でございます。そのとおりだと思います。このエコ・ポイントにおきましても、一応地域型の事業というのも仕組んではいるんですが、もっと工夫の余地があるなと思いました。
 ご指摘の、かねてそういう制度があったでしょうというのはベルマークのことかと思いますが、現行でもちゃんと生きております。エコ・ポイントの発想の原点はこのベルマークにあったものでございますので、まさしくそういった子供あるいは教育施設とか、これはベルマークが特に使われているものでございますが、そういうところが利用できるようなポイント還元先とかいうことも大いに考えていきたいと思います。
 また、いろんな排出量が減るような、環境負荷が減るようなもの、サービスというものに着目し、ポイントを付与するということでございますけれども、ご指摘の点はさらに「買わない」という選択についてポイントを付与するということで、大変革命的な視点でございますが、何かそういうものにポイントが出るような仕組みというのを少し考えていきたいなと思った次第でございます。大変おもしろい、示唆深い御指摘をありがとうございました。

○鈴木会長 では、保健部のほうから。

○原環境保健部長 大塚委員のご質問ですけれども、小児の場合、どのような影響があるかということで、幾つか世界でも例が出されているものがございます。ただ、全般的にいろいろな病気が増えていますねというグラフもつけていますけれども、これは必ずしも化学物質によるものだけではもちろんないわけでして、例えば背景としては、我が国では出産の高齢化というような要因もかなりあるのかもわかりません。そのあたりは実際にその地域のますをとらえてフォローアップしてみないとしっかりした分析ができないと、そういうことで、今回その調査をやっていこうと思っております。
 また、ご指摘のように、問題があるものについてはしっかりと、それこそリスクコミュニケーションで、正しい形で理解をいただくというような活動はこれからも進めていきたいと思います。ありがとうございました。

○南川大臣官房長 地方分権の件でご指摘をいただいたところでございます。私ども多くの環境関係の法律、地方に仕事をお願いするときに、こういう事務ということでの事務が多いことも事実でございます。もちろん多くの都道府県あるいは政令市、中核市、さらに特例市というところにおきましては、かなり環境関係の行政能力を上げてきているというふうに思います。そういったところでぜひ地元の創意工夫を生かしながら、しっかり自分たちの地域の環境を守るという観点での努力を引き続きお願いしたいと思っておりますし、私どももそれに必要な情報等を常に送り続けていきたいと考えております。
 ただ反面、今ご指摘いただきましたように、データをオールジャパンで見て、客観的に評価する際に、欠けてはいけない点もあることも事実でございます。その点につきましては、私どもとしてもできるだけ詳しい情報の、公平で客観的な情報の必要性といったことも示しながら、本当にオールジャパンの行政としたものについては、ぜひ自治体とよく連携をしながら、しっかりとしたデータがとれるようにしていきたいと考えております。
 それから、仕事によりましては、やはり国でやらなければいけない仕事が実は多うございます。私どもは地方支分部局の地方環境事務所を持っております。全国に7つ主な事務所がございまして、またその中でさらに幾つかの事務所があるわけでございます。ここにおきましては、例えば産業廃棄物、これは日本全体を動きますし、また特に海外との貿易というようなこともあるわけでございます。その中でいろいろなトラブルがたくさんございます。これなどは当然、環境省みずから、地方事務所を使いながらしっかりと管理をしていく必要がございます。
 また、国立公園等の管理につきましても、地元から要望があっても「ノー」と言わざるをえない、そういった許認可関係も多いわけでございます。そういったことで、国としてやるべきことはしっかりやっていくと。その中で自治体と連携し、自治体の創意工夫も生かしていくと、そういった両面で環境問題に臨んでいきたいと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いします。

○鈴木会長 ちょっと時間がございますので、よろしければ地球環境審議官あるいは次官のほうから少しごあいさつを。

○竹本地球環境審議官 地球環境審議官竹本でございます。せっかくのご指名でございますので、簡単に最近の状況を、先ほど地球環境局長のほうから資料8に基づきましてご説明をしたところでございますが、ことしのCOP14はポーランドが開催国になってございまして、12月1日から2週間開催になってございます。それに先立ちまして先週、10月13、14とワルシャワで閣僚級の準備会合がございまして、私のほうで出席してまいりました。
 大きく言いますと、COP14はCOP15に向けた、いわばマイルストーン―、一里塚という位置づけがなされておりまして、来年12月にデンマークで開催されるCOP15において最終的なバリ・アクションプランの終結を見るという方向で、ことしのCOP14についてはこれまでの議論の集約、それから2009年、どういう形で交渉をしっかりやっていくかというワークプランの作成、さらには最近、金融危機に伴いまして、気候変動対策についてのプライオリティーが下がるんじゃないかというような疑念に対しましても、決してそういうことにならないように、政治的な観点から力強いメッセージを国際社会に向けて発信をしていこうと、こういう3つの大きなくくりで、先週開催された閣僚級準備会合におきましては、COP14はCOP15に向けた大変重要な会議という位置づけをしておりまして、先ほど申し上げました3点について集中的に、また成果が上がるようにしっかりやっていこうということについて確認をした次第でございます。詳細についてはこの資料の中に、政府の中でまとめました概要と評価という資料がございますので、これをまたご参考に見ていただければ幸いに存じます。
 いずれにしても、気候変動問題、国際的な枠組みの構築に向けた国際交渉がこれからますます盛んになってくるわけでございまして、政府を挙げてしっかりと臨んでまいりたいと思っているところでございます。

○西尾環境事務次官 環境次官でございます。それぞれの内容は、それぞれの担当から申し上げましたことでございますが、やはりつくづく、これからCOP14、さらにはCOP15に向かって歩み出していかなければいけませんし、それから生物多様性のほうもCOP10という大きな目標がございます。それぞれの歩みに対して、まだ緒についたところかというふうに思っております。
 それから、3Rの問題でもそうでございます。今現在、エネルギーの逼迫・高騰ということが世界を変えてきていると思いますけれども、同様に、資源の逼迫・高騰が世界を変えていくということだと思います。時間と空間を時空ということで一括して考えるとすれば、将来本当はエネルギーに関する政策、資源に関する政策を一括して並べていく、本当に宇宙船みたいにわずかなもので成長していく、出たものは全部使い尽くしていくという、そういう社会をどうしてもつくっていかなければいけないんだと思っておりますが、いずれも本当に歩みの緒についたところでございます。
 斉藤大臣は、環境政策をやるときには、やはり科学に対して謙虚でなければならないということを常々言っておられます。科学というのは単なる自然科学ということではなくて、本当にここにお集まりの皆様方のいろいろ専門的な知見、あるいは学問上の知見、そういったもの、それに通じて、そこが示す本当に峻厳な事実、要するに地球をだますことはできませんので、そういう峻厳な事実に対して謙虚に政策を進めていくべしということではないかと思いますので、ぜひともご指導をよろしくお願いする次第でございます。

○鈴木会長 ありがとうございました。
 非常に限られた時間ではありましたが、大変重要な点をいろいろご指摘いただき、またいろいろな交換ができたと思います。それぞれの個別の問題はまた各部会におきまして詰めていただくということが我々の責務であろうと思いますが、この総会におきましては、やはり全体の施策を総合的に見る、先ほど連携あるいは総合化というようなお話、今、次官からもお話がありましたが、やはり我が国の持続可能な将来を考えていくというのは、どうも環境省が中心になる、そういう形にならざるを得ない、ほかの省庁のいろいろな施策に関しましても、基本計画の見直しに伴う点検、そういうところでいろいろと伺っておりますが、必ずしも総合的な視野を持っておられる省ばかりではない、そういう感じもあります。
 そういうことで、各部会での努力をしながら、やはり総会として全体的な視野を、もちろん環境省の中の部局の間の総合化も必要ですが、我が国全体としての総合化を考えていく、その中でやはり中央と地方というものをどういうふうにバランスをとってやっていくのかという視点も極めて重要だろうと思います。
 これで時間が参りましたが、環境省の施策に関しまして、委員の先生方におかれましてはいろいろなことに気がつかれることがあろうかと思います。そういうときにはぜひまた環境省のほうの適確なところへ反映していただければと思っております。
 それでは、以上をもちまして本日の総会を終了させていただきたいと思います。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

午後0時02分閉会

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