第4回中央環境審議会総会会議録

日時

平成15年1月7日

場所

フロラシオン青山 芙蓉の間

議事

○塩田総務課長
 ただいまから、第4回中央環境審議会総会を開会いたします。
 委員30名のうち24名の委員がご出席されておりまして、あとお2人の方がご出席される予定でございますが、現時点で定足数を満たしております。
 任期満了に伴いまして1月6日付で委員全員が新たに任命されておりますので、新しい会長が選任されるまでの間、僣越ではございますが、事務局において議事の進行を務めさせていただきます。申しおくれましたが、私は環境省大臣官房総務課長の塩田と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、本日の会議は「中央環境審議会の運営方針について」に基づき、公開としております。
 会議に先立ちまして、まず初めに鈴木環境大臣からごあいさつを申し上げます。

○鈴木大臣
 皆様、明けましておめでとうございます。環境大臣の鈴木でございます。
 新年早々の会議で、皆様方には大変ご迷惑をおかけいたしましたが、大変ご多忙のところご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。
 2001年1月に環境省が発足をいたしまして丸2年が経過いたしました。この間、地球温暖化防止のための京都議定書の締結と国内法制の整理、自動車リサイクル法の制定など、循環型社会形成施策の推進、土壌汚染対策法の制定や、自動車ノックス法の改正など、環境政策は着実に進展してまいりました。中央環境審議会におかれましては、これらの問題につきまして精力的にご審議をいただき、ご指導を賜っておりますことを、重ねて心から感謝を申し上げるところであります。
 今日、私たちが直面をいたしております環境問題は、国民の日常生活や通常の事業活動に根差しておりますことから、社会のあり方そのものを持続可能なものに変革していくことが今日の環境行政に課せられた喫緊の課題であると考えております。とりわけ、私は環境問題を経済の制約要因ではなくて、新たな成長要因としてとらえ、環境の保全と経済の活性化との一体化、すなわち環境への負荷の少ない持続可能な社会の実現へ向けての道筋を確かなものにしてまいりたいと考えております。
 このような環境と経済の統合を実現するためには、環境を配慮することにインセンティブが働く経済社会を構築することが重要課題であり、国全体の環境意識を向上させ、私たち自身のライフスタイルや、社会経済活動のあり方を変革していく必要があります。
 個別の政策分野においては京都議定書における我が国の温室効果ガス削減目標であるマイナス6%の達成、総合的な廃棄物リサイクル対策の推進、自然と人間との共生や生態系の保全、大都市地域の環境改善など、環境省として取り組むべき課題は山積しております。私ども環境省職員は、一丸となって国民の方々の理解と協力を得つつ、これら諸課題の解決に向けて取り組みを進めてまいる覚悟でございます。
 本日お集まりの中央環境審議会委員の皆様方は、さまざまな活動を通じて環境問題についての深い見識をお持ちの方ばかりであります。委員の皆様方には引き続きこれら諸課題に関するご審議、ご指導をお願い申し上げますとともに、日ごろから環境省職員の相談相手ともなり、環境行政の推進のためご指導を賜りますよう、あわせてお願いを申し上げまして、開会に当たりましてのごあいさつとさせていただきます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○塩田総務課長
 引き続きまして、環境省の幹部をご紹介します。
 鈴木環境大臣の右隣から、

  中川 事務次官
  浜中 地球環境審議官
  松本 官房長
  飯島 廃棄物・リサイクル対策部長
  炭谷 総合環境政策局長
  南川 環境保健部長
  岡澤 地球環境局長
  西尾 環境管理局長
  岩尾 自然環境局長
  石原 水環境部長
  山田 官房審議官
  小林 官房審議官
  寺田 官房秘書課長
  櫻井 官房会計課長
  一方井 官房政策評価広報課長

 以上でございます。

 次に、本日ご出席の委員の方々をご紹介申し上げます。
 鈴木環境大臣の左隣から

  浅野 直人 委員
  池上 詢 委員
  岩槻 邦男 委員
  織田 由紀子 委員
  熊谷 洋一 委員
  小澤 紀美子 委員
  小早川 光郎 委員
  崎田 裕子 委員
  清水 誠 委員
  庄子 幹雄 委員
  鈴木 継美 委員
  鈴木 基之 委員
  竹内 啓 委員
  田部井 淳子 委員
  中島 尚正 委員
  花嶋 正孝 委員
  原田 尚彦 委員は少しおくれておられます。
  桝井 成夫 委員
  桝本 晃章 委員
  松本 聰 委員
  村岡 浩爾 委員
  村杉 幸子 委員
  森嶌 昭夫 委員
  山本 良一 委員
  和気 洋子 委員
  鷲谷 いずみ 委員

 以上でございます。
 ここで、鈴木環境大臣は所要がございますので退席させていただきます。
 それでは、審議に入ります前に本日の資料の確認をさせていただきます。

○横矢補佐
 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。
 座席表及び議事次第のほかに、席上に資料1、環境審議会委員名簿、資料2、中央環境審議会の審議状況等について、資料3、今後の廃棄物・リサイクル対策について、資料4、今後の総合的な環境対策について、資料5、今後の化学物質対策について、資料6、今後の地球温暖化対策について、資料7、今後の大気汚染対策について、資料8、今後の水環境保全対策について、資料9、今後の自然環境保全対策について、それから、参考資料といたしまして、参考資料1、中央環境審議会関係法令等、参考資料2、環境行政の課題、参考資料3、平成15年度環境省重点施策でございます。それから、大変失礼ではございますが、委員の委嘱辞令につきまして席上に置かせていただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。また、資料用の封筒につきましては席上に配付をしておりませんので、ご入り用の方はお帰りの際事務局へお申しつけいただければと思います。
 以上でございます。

○塩田総務課長
 それでは、早速でございますが、会長の選出に移りたいと存じます。
 お手元の参考資料1の中央環境審議会令第4条第1項の規定によれば、「会長は、委員の互選によってこれを定める」こととされております。
 つきましては、会長の候補者についてご意見のある方はございませんでしょうか。

○鈴木(継)委員
 僣越でございますが、これまでも会長を務めてくださいました森嶌昭夫委員にまた会長をお願いするのがよろしいのではないか、そう考えて、提案いたします。

○塩田総務課長
 いかがでございますでしょうか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○塩田総務課長
 それでは、森嶌委員に会長をお願いすることといたしたいと思います。
 それでは、森嶌会長には会長席にお移りいただきまして、進行をお譲りしたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

○森嶌会長
 ただいま前期の中央環境審議会の会長に引き続きまして、今期もまた会長職を務めさせていただくことになりましたが、この責任の重さを改めて感じている次第でございます。
 先ほど大臣のお話にもございましたけれども、現在環境省が直面している問題は非常に多うございまして、いずれも重要な問題であります。とりわけ、多分ことしの国連気候変動枠組条約に基づく京都議定書が発効することになるだろうというふうに考えられておりますが、そういたしますと、日本はご案内のように6%の削減義務を2008年から2012年にわたって負うことになります。そして、これまでにも中央環境審議会でご議論いただきましたように、それに向けて2002年から2004年にかけての実績を検討した上で、改めてどのような対策をとるかということについて、中央環境審議会でご議論をいただき、さらに2005年から2007年にかけて京都議定書の目標に、日本の達成に向けて我が国は全力を挙げていかなければならないということでございまして、その点で中央環境審議会が果たさなければならない役割というのは非常に重うございまして、その責任は重大であります。そして、それはこの期の中央環境審議会の役割でございまして、2004年までに我々としては1990年以降の実績を検討し、新たな削減のための計画が必要かどうかということについて検討しなければなりません。 また、長期的に申しますと、循環型社会の建設に向けてのさまざまな具体的なポリシーが着手を開始することになっておりまして、これは温暖化の面から申しましても、リサイクルであるとか、省エネルギーというようなことを考えていかなければならない点で重大でありますし、さらに先ほど大臣のお話にございましたように、自然保全というものが今度は温暖化だけに着目しましても吸収源としての森林という問題もあり、私どもの前に突きつけられている課題は非常に大きく、かつ重うございます。
 私は、前回では余り演説などをすべきではないと思っておりましたけれども、今回会長職をお引き受けするに当たりまして、ともかく中環審としては将来の日本の世代のためにここ2年間で我々ができることをやらなければならない。しかもそれは、そう申しては何ですけれども、環境省の方で準備をされたスケジュールに乗ってやるのではなくて、中環審の方から積極的に、それこそノーリグレット、後から悔いのないようなことを考えていかなければならないと思います。その点では、委員のすべての方からこのように中環審を運営していったらどうかというご意見がございましたら、これもぜひお寄せいただきたいと思いますし、また中環審の席上でもこの問題についてご議論をしながら、我々の今回の任期の終了までに必ず具体的な方針を立てていかなければならないと考えておりますので、ぜひご協力のほど、また積極的にご参加のほどをよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入らせていただきますが、議題としましては、会長代理の指名でございます。会長に事故があるときは会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理するということで、審議令の第4条第3項に規定がございます。なるべく会長代理に職務をしていただかなくても済むように健康に気をつけたいとは思いますけれども、会長の職務を代理する方を選んでおく必要がありますので、私としましては、今度就任された山本委員にお願いしたいというふうに思っておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、部会長及び部会に属すべき委員の指名に移らせていただきますが、審議会令の第6条第2項及び第3項の規定によりまして、部会に所属すべき委員は会長が指名するということになっております。また、部会長につきましても会長の指名する委員がこれに当たるということになっておりますので、本日直ちに指名ということではございませんけれども、私の責任で追って指名をさせていただきまして、事務局を通じてお願いをしたいと思っておりますので、よろしくご協力いただきたいと思います。
 それでは、次に移らせていただきますが、中央環境審議会議事運営規則の第6条第3項によりますと、会長は、会長が同意して審議会の決議とした部会の決議について総会に報告するということになっております。昨年3月の前回開催されました総会以降の中央環境審議会の審議状況を、資料2「中央環境審議会の審議状況等について」に取りまとめております。これから事務局にお願いいたします当面の諸問題等についての報告の中で、重要な答申等についても触れさせていただくことにいたしたいと思いますので、事務局の報告をもって総会に対する報告ということにさせていただければと思っております。
 それでは、各部局から当面の諸問題等について報告をしていただきます。
 まず、廃棄物・リサイクル対策部から報告をお願いいたします。

○飯島廃物・リサイクル対策部長
 お手元の資料3をごらんいただきたいと思います。「今後の廃棄物・リサイクル対策について」という資料がございまして、私の方から3点ご説明させていただきたいと思います。
 一番目は、ここにございます今後の廃棄物・リサイクル制度のあり方についてということで、昨年11月22日に当審議会から意見具申をいただいたものでございます。下の年表にございますように、一昨年の9月以来廃棄物・リサイクル制度の基本問題について検討を重ねていただきました。その間、基本問題専門委員会の検討結果を取りまとめ、あるいは部会での中間取りまとめ、パブリックコメント等を経まして、ことしの7月、さらに廃棄物・リサイクル制度専門委員会においてさらなる検討を行った結果、昨年の11月に部会において取りまとめ、中央環境審議会から意見具申いただいたものでございます。
 内容でございますが、2ページ以降取りまとめておりますが、まず2ページの上の基本的視点というところをごらんいただきたいと思いますが、3つの視点がございます。まず1番目は、効率的な廃棄物処理・リサイクルを推進するために、合理的な制度を確立すべきという視点でございます。2番目には、やはり不法投棄などの不適正処理の防止・適正処理の確保という視点でございます。また、3番目には、適切な役割分担による廃棄物の排出抑制等、こういった3つの視点から検討をいただいたものでございます。
 意見具申で提案されております見直しの方向性を次からまとめておりますが、まず1番目の視点の廃棄物・リサイクル推進のための合理的な制度の確立でございますが、新たな広域制度の整備であるとか、再生利用認定制度の拡大であるとか、あるいは一般廃棄物、産業廃棄物の区分はございますが、同様の性状を有する処理施設の設置の許可は片方で足りることが適当というようなご提案をいただきました。
 3ページの2番目の視点でございますが、不適正処理の防止、適正処理の確保という観点でございますが、まず廃棄物であるかないか、不要物であるかないかということについては、判断要素の具体化、客観化を図るために、判断基準を明確化する必要があるというご指摘、さらに、不要物ではない、リサイクル可能物だといって不要物ではないといって言い逃れをして大きな事件になってしまう事例が多いものですから、地方公共団体の行政調査権限を強化するというご提案、さらに使用済み物品、全体としては有価値であるけれども、例えばぞんざいに扱われて、一時期ございました被覆電線等が野外焼却をされて環境保全上の問題を起こしたというようなことがございますが、こういったものにつきまして事後対応を軸とした環境保全上の管理が必要ではないかというご指摘、さらに、3ページの下でございますが、不法投棄対策の一層の充実、4ページにまいりまして、不法投棄対策に関係いたしますけれども、土地所有者の責任の強化等、さらに最後の大規模広域的な不法投棄の場合には、国の都道府県に対する調整・助言等を行う必要がある、こういったご指摘でございます。
 3番目の視点でございますが、役割分担の適正化と排出抑制の推進でございますけれども、まず廃棄物の区分のあり方につきまして、事業活動に伴って排出される廃棄物と、日常生活に伴って排出される廃棄物という区分が考えられるわけでございますが、現在いわゆる事業系一般廃棄物といわれているものにつきましては、産業廃棄物問題が非常に大変な問題になっているということで、当面は排出事業者としての責務にかんがみ適正な費用負担を求めるとともに、減量計画の策定に係る制度の強化により排出事業者の責任を強化することも考えられるということで、事業系一般廃棄物につきましては、引き続き一般廃棄物とした上で責任の強化についての方策を提案しているところでございます。
 また、イでございますが、排出者責任・拡大生産者責任の強化でございますが、産業廃棄物については排出事業者責任の徹底を進めることが必要、5ページにまいりまして、一般廃棄物についても、国民も排出者としての責務を全うしていただく必要があるというご指摘、さらに市町村においては廃棄物処理事業の収支の透明化・効率化ということ、さらに3つ目の○でございますが、拡大生産者責任の考え方につきまして、次の○でございますが、有害性、危険性などの観点から、市町村が処理困難な一般廃棄物について、生産者による製品設計・素材選択の工夫や引き取り処理などの取り組みを求める、こういった基本的枠組みを設けることが必要というご提言をいただいております。
 また、次の産廃行政の関係でございますけれども、現在産廃分野の構造改革を推進しておりまして、排出事業者責任の徹底強化、公共関与の施設整備を進めているわけではございますけれども、こうした中で、産業廃棄物行政にいわゆる産業廃棄物税ということが地方公共団体で導入されてきているわけでございますが、全国的な視点から、この税という手法についてもさらに詳細に検討することが必要というご指摘をいただきました。
 6ページにまいりまして、産業廃棄物問題でございますが、都道府県と国が一体となって現在の構造改革を進める必要があるという観点から、当面の間は法定受託事務として整理する必要があるというご指摘でございます。
 最後に、この産業廃棄物分野につきましては、地方分権改革推進会議のご指摘もございますが、広域行政の調整という観点、あるいは優良処理業者の育成と、あるいは適正処理対策の確保、こういった観点から国の役割の強化、明確化を図ることが適当というご指摘でございます。
 現在、この意見具申を踏まえまして、次期通常国会に廃棄物処理法改正法案を提出すべく、鋭意検討を進めているところでございます。
 2番目の報告事項でございますが、7ページ、循環型社会形成推進計画の策定についてでございます。この循環計画につきましても、循環計画部会におきまして、下の年表にございますように、一昨年の4月以来検討を進めていただいておりまして、昨年の1月には指針を取りまとめていただき、さらに昨年の9月には基本計画のたたき台を取りまとめていただきまして、その後地域ヒアリング等を全国で実施してきたところでございます。昨年11月に環境大臣から正式に基本計画についての諮問を行い、現在部会におきまして鋭意ご検討をお願いしているところでございます。
 内容でございますが、8ページに基本計画のイメージについて記してございますけれども、これはまずヨハネスブルクサミットにおきまして各国が持続可能な生産消費パターンの10カ年計画を策定することが決まっているわけでございますが、我が国におきましてもこの10カ年計画として位置づけて、この計画を検討をしているところでございます。現状と課題を踏まえて、目指す循環型社会のイメージを描いた上で、3つ目の段落でございますが、具体的な数値目標を設定するという検討をしておりまして、数値目標につきましては2つの種類がございます。1つは、マテリアルフローの目標ということで、入り口では資源の生産性、そして循環の部分では循環の利用率、出口で最終処分量、こういった数値目標を検討しているところでございます。
 さらに、取り組み目標といたしまして、国民の意識や行動、あるいは廃棄物の減量化、あるいは循環ビジネス、環境ビジネスの推進等につきましても、数値目標、取り組みの目標を検討していただいているところでございます。それらに対しまして、国、国民、NPO、NGO、事業者、地方公共団体、各主体の取り組みにつきましてもご検討をいただいております。
 9ページがスケジュールでございますが、循環基本法に定められる計画策定の期限がことしの10月1日でございますが、それを前倒しいたしまして、本年3月末までに策定するスケジュールで検討をお願いしているところでございます。
 最後の報告でございます。最後の10ページでございますが、不法投棄の原状回復の推進ということでございまして、現在の廃棄物処理法では平成9年に廃棄物処理法が改正されまして、それが施行されました平成10年6月以降の不法投棄事案につきまして、地方公共団体が原状回復措置、行政代執行等による原状回復措置を行う場合にそれに対する支援する、そういうスキームが法律上できているわけでございますが、その平成9年改正前の不法投棄事案については法的な部分ができておりません。現実的には予算措置という形で国が地方公共団体に補助をするということになっていたわけでございますが、これらの問題につきまして、負の遺産を一掃するという観点から、一定期間、約10年間に限りまして、現在問題になっております過去の不法投棄事案を原状回復する場合に国がそれに対する支援を行う、こういった枠組みの法案を検討しているところでございまして、計画が基本方針を策定し、それに基づいて地方公共団体が個々の原状回復事案についての実施計画を策定する。それに対して国が特別な補助を行い、さらに地方債の特例制度を設けてこういった事業に着手しやすいようにしたい、こういう考え方のもとで現在法案の中身について検討を進めているところでございます。
 以上でございます。

○森嶌会長
 次に、総合環境政策局からご報告をお願いいたします。

○炭谷総合政策局長
 総合政策局長の炭谷でございます。
 資料4をごらんいただきたいと思います。報告事項3点からなっております。ページ数が打ってなくて大変恐縮でございますけれども、表紙の裏をごらんいただきたいと思います。
 第1点は、地球温暖化に対して税制等の経済的措置をどのように活用していったらいいかということでございます。これに関しましては、この審議会の中に地球温暖化対策税制専門委員会というものを平成13年10月に設置していただきました。そして既に10回開催いたしております。
 この基本的な考え方は、平成14年6月に中間報告がされているところでございます。政府の定めております地球温暖化対策推進大綱に基づくものを基本にいたしまして、第1ステップ、第2ステップと分けて進めようということになっております。
 第1ステップにおきましては、既存のエネルギー関連税制、特別会計のグリーン化を推進するということを基本にしております。この考え方から今回私ども今年度論点になりましたのは、経済産業省から提案がございましたエネルギー特別会計の見直しに対してどのように環境省が取り組んだらいいのかという点でございます。この提案に対しまして、私どもといたしましては現在専門委員会で検討していただいております環境税というものについての導入について、将来支障になることはないだろうか。また、環境省が入る以上、エネルギー特別会計について環境省も共管に入ったらどうだろうかというのが経済産業省のお誘いでございましたので、入る以上は環境行政に、環境施策に効果が上がるということについて国民のご理解がいただけるかどうかということの2点を主な主眼として検討いたしました。この結果、私どもとしましては、まず今回のエネルギー特別会計の見直しというのは、ここに書いてございますように、石炭課税、またNNG、NPG等のものについて税率を調整しよう。省エネ、代エネの算出を強化しようということでございまして、我々が検討いたしております温暖化対策税とは、目的、性格、内容が全く異なるということにつきまして、両省間、これは大臣レベルでも確認をさせていただきましたけれども、違うというようなこと。また、環境省として、一番左下に書いてございますように、いろいろな対策について行うことによって、環境政策に大きな前進があるだろうというような見地から、このエネルギー特別会計について環境省と共管という形で現在臨み、平成15年度予算案に計上されているところでございます。
 そして、これを受けまして、第2ステップにおきましては、私どもやはり必要とされた場合におきましては、温暖化対策を主目的とする温暖化対策税の導入など、追加的な施策を展開するということが必要だろうと思っております。きょうも大臣また森嶌会長から話がございましたように、なかなかこの京都議定書の目標を達成するのは大変厳しい状況がございます。場合によっては温暖化対策税導入必至というような事態もあろうかと思います。このため、現在温暖化対策税について、中央環境審議会の、先ほどの専門委員会におきまして鋭意精力的に検討していただいているというところでございまして、なお私どもこの具体的なあり方についてさらに検討のテンポを早めたいというふうに考えているところでございます。
 第2点は、次のページをごらんいただきたいと思います。環境保全活動の活性化の方策についての中間答申というものでございます。これは、これまで私ども環境行政というのはともすれば規制行政ということを中心に進めてまいったわけでけれども、今日の地球温暖化、また廃棄物また自然環境の保全という見地からいたしますと、環境というものをみんなで守っていこう、環境の恵みを高めていこうということがより重要になってきているんじゃないか、むしろそれがないことにはこれからの環境行政は前進しないんじゃないかというような問題意識でございます。これにつきまして環境保全活動についてどのようにしたらよいだろうかということについて、昨年の4月に環境大臣からこの審議会に諮問をさせていただきました。
 この中央環境審議会の審議におきましては、その前にまず研究会というものを環境省の内部で設置させていただきましたけれども、さらに中央環境審議会におきましてこのための専門委員会というものを設置していただきまして、精力的なご検討をいただきました。昨年の7月にまず中間的な取りまとめ、そしてさらにきょうここに資料として要点書いてございますけれども、中間答申というものにつきまして12月、先月出していただきました。この検討に当たりまして、中央環境審議会で大変ご留意いただいた点については、できるだけたくさんの人のご意見を聞こうという点でございます。全国10カ所にわたりましてヒアリングを重ねました。また、NGOとの話し合いというものも5回程度行いましたし、それからパブリックコメントにおきましては、これは非常に例が極めて少ないと思いますけれども、 252項目のご意見をいただきました。それらをすべて消化した上でこの中間答申を取りまとめたということに大変特色があるんじゃないか。いわば国民の方々の意見がこれに集約されているんじゃないかなというふうに考えております。
 これらの点におきまして、どの方々からも必ず出る意見は、あくまでこれらのものを考える場合、活性化方策を考える場合、自発性を損なわない、あくまでそれぞれの主体、NPO、NGO、国民のいろいろな団体、それらの団体が自発的に行う、それが大原則だと、それを徹底した上で進めなければいけないということが皆さんの共通した意見でございました。それを踏まえてまたこの中間答申もまとめられております。
 ポイント的には、ここに並べてございますように、まず責務・役割、基本方針を定める。また、国民のいろいろな意見を集約する評議会、また環境保全活動の層を厚くするために人材、拠点、資金確保ということ、またこのような環境保全活動というのはいろいろな団体、いろいろな人が集まってパートナーシップを組んでやると大変効果的ではないだろうかということで、協定に基づくような連合体、これはイギリスのグラウンドワークというものを一応参考にして考えておりますけれどもこのようなもの、また日本で徐々にふえておりますナショナルトラストというものもしっかりとした制度化が必要ではないだろうかというご意見をいただいているわけでございます。
 これについての今後の私どもこれを受けました環境省の取り組みでございますけれども、まず直ちに法制化できるもの、例えば地球環境基金というような改善ということにつきましては、1月、今月末から始まります今回の通常国会に特殊法人の改革法案の中でこれを取り組んでいくというようなこと、また来年度予算措置でできるものについては予算措置で取り組むということをまず第一に考えております。
 しかし、この中にはいろいろと法制的にたくさん検討しなければいけない新規的な事項が大変多うございます。そのようなことにつきましては、現在私どもの環境省の中に立教大学の淡路先生にヘッドになっていただきまして、法制化についての検討会というものを開いております。それは行政法、また民法、環境法の若手の学者に集まっていただいて検討していただいておりますけれども、このような検討を含めまして、次の第二段の法制化というものについて検討を進めたいというふうに考えておる次第でございます。
 第3番目は、次のページをごらんいただきたいと思います。環境基本計画の進捗状況の点検ということでございます。環境基本計画については、平成12年12月に閣議決定された第二次環境基本計画が現在のものでございます。単につくりっ放しではだめだ、やはりこれの進捗状況を点検していくということが重要でございます。第二次環境基本計画の点検結果につきましては、昨年の7月に環境大臣にこの中央環境審議会の進捗状況について報告をされ、また私ども環境大臣が閣議でその旨を報告しているところでございます。
 次に、いよいよ第2回目の点検ということがあるわけでございますけれども、この第2回の点検におきましては、総合政策部会において、もっと効果的もしくは実質的に効果的な方法でやるべきではないかというご意見がございました。そこで、第2回の点検におきましては、これまでの第1回の点検とは大幅に異なった効果的な方法ということについて考えられ、それに基づいて検討していこうというふうになっている次第でございます。
 2.の(1)の点検スケジュールとして、各府省の自主的な点検結果を踏まえていこう。各府省がまず第1段階として点検をしていただいて、それに基づいて中央環境審議会がそれの点検結果を点検する。それから既にいろいろな計画がございます。地球温暖化推進大綱に基づく点検、新生物多様性国家戦略に基づく点検という、個別計画の点検というものがございますので、その個別計画の点検を踏まえて、二重の重複した点検というものをできるだけ避けるという工夫をする必要があるだろうというふうに考えております。
 (2)の重点点検項目、それぞれ毎年決めておるわけでございますけれども、第2回目においてはこのアンダーラインを引いているような5分野について対象にしたい。また指標の活用を図ることが必要だろうということで工夫をしている次第でございます。
 したがって、次のページでございますけれども、例年は4月から7月にかけて点検をしているわけでございます。しかし、今回からはやや方式を変えますので、まず各府省の自主的な点検をやっていただく。また、個別計画の点検が進むだろう、そういうものを踏まえてやることにいたしたいと思っておりますので、8月から11月というものにかけて総合政策部会の点検というふうに考えている次第でございます。
 以上で、総合政策部会の説明をさせていただきました。

○森嶌会長
 ご質問等おありかもしれませんが、後で一括して伺うことにいたしまして、それでは、次に環境保健部からご報告をお願いいたします。

○石野環境保健部企画課長
 環境保健部の企画課長の石野でございます。南川部長は出張用務のため退席いたしましたので、かわって環境保健部として今後の化学物質対策についてご説明を申し上げます。
 資料5をごらんいただきたいと思います。幾つかポイントがございます。最初に、今後の化学物質の審査及び規制のあり方の検討状況でございます。現在化学物質審査規制法につきまして生態系の保全を視野に入れた化学物質の審査規制の導入等を図るというために、昨年の9月13日付で中央環境審議会に諮問を行いました。その後10月から化学物質審査規制制度小委員会におきまして審議を行ってまいりました。化審法につきましては、環境省、経済産業省、厚生労働省の共管ということになっておりますので、3省の審議会が合同する形で審議を進めてまいりました。12月19日の合同会合で報告案の取りまとめが行われまして、現在パブリックコメントの手続を行っているところでございます。
 報告案の概要でございますが、2つポイントがございます。1つは環境中の生物への影響に着目した化学物質の審査規制の導入でございます。新規化学物質が環境中の生物の生息・生育に影響を及ぼすかどうかにつきまして、事前に審査を行います。具体的には生物値を用いた生体毒性試験を行うということでございますが、その結果環境中の生物の生息・生育に影響を及ぼす恐れがある場合には適正な管理を促す措置を講ずる。また、生活環境に係る動植物に被害を生ずる恐れがある場合には、製造、輸入、使用に係る直接的な規制措置を講ずるという内容でございます。
 2つ目が、リスクに応じた化学物質の審査・規制制度の見直しでございます。具体的には、難分解性・高蓄積性の既存化学物質に対する製造・輸入の実績数量あるいは用途等の届け出をするといった管理制度を導入すること。それから、環境中に放出される可能性が極めて低い、あるいは製造・輸入量の極めて少ない化学物質につきましては環境汚染の恐れがないこと等を事前に確認する。それから、事後に監視を行うという両方の条件のもとに、事前の審査が担保されることを前提といたしまして、届け出対象から除いたり、有害性項目に係る審査を段階的に行うといった柔軟な対応を可能にすることを述べております。
 それから、3番目に事業者が化学物質の有害性に関する情報を入手した場合の報告を義務づける。それから、既存の化学物質につきまして事業者と国が連携をして役割に応じて点検推進を行うといった内容でございます。
 今後の予定でございますが、パブリックコメントの結果を得まして、1月20日が締め切りでございますので、2月に環境保健部会を開催していただいてご答申を賜り、次期通常国会に化審法の改正案を提出したいというふうに考えております。
 次のページをお開きいただきたいと思います。PRTR制度の展開でございます。PRTRは有害性のある化学物質の環境への排出量等を把握して、事業者による化学物質、自主的な管理の改善を促進する手法でございますが、我が国では平成11年特定化学物質の環境への排出量の把握と及び管理の改善の促進に関する法律というものが制定されまして、PRTR制度を導入しております。その概要といたしましては、人の健康と生態系に有害な恐れのある 354種類と化学物質につきまして、事業者が、各工場、事業場において環境にどのくらい排出しているか、廃棄物として移動しているかということを把握する。それを毎年度行政に届け出をして、行政はこれを集計・公表するとともに、個別データの開示要求に応ずるという制度でございます。
 事業者による排出量の把握は平成13年4月から開始されております。それを受けて、届け出が昨年の4月から始まっておりまして、これを受けまして今集計の作業を進めておりますが、本年2月中をめどに第1回の集計結果の公表、それから個別データの開示を開始をするという予定でございます。
 今後の予定といたしましては、経済産業省等の関係省庁、地方自治体とも連携いたしまして、制度を適切に運用するほかに、環境リスクの低減という方向に向けましてPRTRデータの活用、その方法としては、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションといった取り組みを進めていくことが重要というふうに考えております。
 3番目の報告事項でございますが、リスクコミュニケーションの推進でございます。以上のような施策と密接に関連いたしますが、当面私どもといたしましては、教材とか情報の整備ということを一つ重点としておりまして、これは化学物質の環境リスクに関する自治体間の共通の認識と相互理解を促進するということで、化学物質のデータベースの作成、それからさまざまな教材の作成・提供をしております。具体的には、市民ガイドブックとか、事例集のほかに、ゲームを幾つかつくって配布いたしております。「エコプラントゲーム」でありますとか、「コレクター」でありますとか、「つくろう!ポンポコ理想郷」といった、遊びながら学べるような方法、これによって化学物質と環境問題の理解を学ぶように工夫をしたものでございまして、これを全国的に作成・配布をしているというところでございます。
 次のページでございますが、対話の推進でございます。PRTRデータの公表にあわせまして化学物質に関する正確な情報をわかりやすく伝えるということとともに、対話の推進に役立つ人材の育成に向けてのパイロット事業を開始する予定でおります。
 3つ目に、化学物質と環境円卓会議でございます。13年7月の、21世紀環の国づくり会議報告書、大臣あてにいただいた報告書でございます。これを受けまして、化学物質による環境リスクの共通認識と相互理解の促進を目的といたしまして、市民と産業と行政の三者代表からなる化学物質環境円卓会議を平成13年12月に設置いたしまして、これまで5回開催をしてきたところでございます。
 4つ目の報告事項でございますが、POPs条約の対応でございます。環境中での残留性が高いPCB、DDT、ダイオキシンといったPOPs、残留性有機汚染物質につきましては、一部の国の取り組みでは地球環境汚染防止が不十分でございますので、国際的に協調してPOPsの廃絶それから削減等を行う必要から、平成13年5月に残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が採択をされております。この条約は、POPs、12物質ございますが、これについて製造使用の原則禁止、ダイオキシンといった非意図的生成物質の排出の削減、それからストックパイル、在庫品でありますが、それから廃棄物の適正管理、さらには国内実施計画の策定といった規定をしております。我が国はこの条約に平成14年、昨年の8月30日に加入をしておりまして、現在条約の適切な履行に向けた国内実施計画の検討を進めているというところでございます。 このほか、化学物質の環境リスク評価の推進、それから環境ホルモン問題への対応といったことを進めているところでございます。
 以上、簡単でございますが、ご報告といたします。

○森嶌会長
 それでは、次に地球環境局から報告をお願いいたします。

○岡澤地球環境局長
 地球環境局長の岡澤です。私の方からは、地球温暖化に関する最近の動向につきまして、資料6を用いてご説明させていただきます。
 まず、国内の動きでございますが、昨年1年間を振り返ってみますと、昨年の3月に総理を本部長といたします地球温暖化対策推進本部におきまして、地球温暖化対策推進大綱の改定が行われております。これは京都議定書によって日本に課せられました1990年に比べて2008年から2012年までの5年間の総量が1990年より6%削減しなければならないという、京都議定書の目標を達成するための施策のメニュー、それからその効果等について集大成したものでございます。
 これをベースにいたしまして、国会におきまして京都議定書の審議を行ったわけでございますが、あわせて地球温暖化対策推進法改正法を国会に提出いたしまして、この審査も行いました。温暖化対策推進法におきましては、京都議定書の目標を達成するための国内的な体制の整備等について規定した法律でございます。京都議定書あるいは国内法、いずれも6月の初めに可決成立いたしまして、6月4日付だと思いましたけれども、国連本部に対して京都議定書の締結書を寄託いたしました。
 それから、7月には今度は政府の中での率先事項ということになりますが、これは推進法の中で規定されているものでございますけれども、政府としてその事務事業に関し、温室効果ガスの排出の抑制のために実行すべき措置について定める計画というものを閣議決定いたしまして、14年から18年度までの5カ年間で7%政府が率先して削減するということを定めたところでございます。
 こうした対策を定めてまいりましたが、2000年度の温室効果ガスの総排出量が昨年の夏に固まったわけでございますが、それによりますと、2000年度での総排出量は、二酸化炭素換算で13億 3,200万トンでございまして、京都議定書の基準年でございます1990年と比べると8%増加しているという状況でございます。京都議定書では1990年に対して6%の削減ということになっておりますので、現時点から見れば14%削減しなければならないという状況にあるということでございます。 それから、温暖化対策をめぐる国際的な動向でございますけれども、特に昨年は大きな会議がございました。8月末から9月4日にかけまして、南アフリカのヨハネスブルクにおきまして持続可能な開発に関する世界首脳会議、いわゆるヨハネスブルクサミットが開催されています。これは92年の両サミットの10年後、両サミットの10年間のフォローアップをするというための会議でございます。この会議におきましては幾つかの文書が採択されておりますけれども、実施計画というものが取りまとめられまして、その実施計画の中におきまして、京都議定書の関連する部分として、京都議定書の締結国が未締結国に対して時宜を得た締結を促すというふうな文言がこの中に盛り込まれたわけでございます。
 それから、10月23日から11月1日にかけては、インドで気候変動枠組条約の第8回締約国会議、COP8が開催されております。ここでは、閣僚会議の結果としてデリー宣言というものが採択されているわけですけれども、このデリー宣言におきましては、締約国間で排出削減や適応措置に関して非公式の情報交換を促進すべきだというふうなことが指摘されております。これは、途上国、先進国も含めて各国の間で、非公式ではあるけれども情報交換を促進すべきだということで、少なくとも今まで途上国は温暖化防止の枠組みの中に具体的な責任を負うという立場では入ってこなかったわけですけれども、少なくとも途上国との対話の入り口が少しできたというふうな意味合いがあるかと思います。
 それから、京都議定書の現在の締結状況でございますが、3ページのところにグラフがございます。京都議定書は55カ国以上の国が締結して、締結した国におけるそのうちの附属書I国、削減義務を負っている国の二酸化炭素の排出量の割合が55%以上になった後に、90日後に発効するということになっているわけでございます。昨年末現在で締約国としては 100カ国締結をしています。排出量については、ここのグラフの右の方からですが、カナダ、ポーランドが年末に加わりましたのでここで6%にふえましたけれども、EU、日本、カナダ、ポーランド、ニュージーランド等々、それから東ヨーロッパの国、合わせまして現在43.9%になっています。残り55%を達成するまでには11.1%足りないわけでございまして、一国でということになれば、もうこれはロシアが加盟しなければこの京都議定書は発行しないという状況になります。ロシアにつきましては、現在政府部内で京都議定書の締結に向けた準備作業を行っているということでございますので、私どもの感触では、うまくいけば、ロシアの通常国会が6月までということでございますので、そのころには締結が進む可能性が強いのではないかというふうに考えているところでございます。
 それから、2ページに戻りまして、これからどういう取り組みが必要かということについて、4点記載しております。
 まず、ロシアが締結をいたしまして京都議定書が発効することになりますと、先ほど申し上げた国内の温暖化対策推進法の規定によりまして、京都議定書目標達成計画というものを作成することになっております。これは法案提出以前に昨年の3月に定めました地球温暖化対策推進大綱をリバイズして、京都議定書目標達成計画というものを法律に基づく計画として定めるというものでございます。それから、あわせて温室効果ガスの排出量、吸収量の速報化に努めてまいりたいと思います。
 それから、2点目に脱温暖化型の環境に優しいライフスタイル、「環の暮らし」というふうに言っておりますけれども、こうした、脱温暖化型のライフスタイルに転換させるための運動を全国的に展開するということが必要だというふうに考えております。
 それから、3点目は、これはまだ現在措置としては導入されておりませんけれども、温暖化対策税、あるいは自主的な国内排出量取り引き、それから京都メカニズムの活用など、費用効果的な対策を進めていく必要があるだろうというふうに考えております。
 それから、4点目でございますが、米国や途上国を含むすべての国が参加する共通のルールを構築するための政策対話を進めていくことが必要というふうに考えております。
 以上です。

○森嶌会長
 それでは、環境管理局から報告をお願いいたします。

○西尾環境管理局長
 環境管理局長の西尾でございます。委員各位にご指導いただきまして進めています大気汚染対策、資料の7に掲げさせていただいておりますけれども、きょうはそのうち大都市の大気汚染対策に絞ってご説明したいと思っております。
 大気汚染の現状ということで、1ページ目と2ページ目にグラフを書いておりますけれども、これは環境基準の達成状況ということで、NO2 が1ページ目でございまして、2ページ目に粒子状物質SPMを掲げております。一部希望の持てるものもあるわけですけれども、やはり自動車排ガス、沿道局の達成状況が非常に悪いということで、2ページ目のSPMのところでございますが、自動車排ガス測定局、特に自動車NOX ・PM対象地域という、大都市部の達成率が非常に悪い。今後改善していくことが急務でございます。
 3ページ目以下に対策を掲げておりますけれども、ポイントだけ申し上げますと、今三本柱の対策ということで、自動車の新車の単体規制を強化していくこと、それから自動車NOX ・PM法によります総合対策をやること、低公害車の普及をやること、3つに力を入れております。
 3ページの真ん中に絵がございますけれども、自動車の単体規制でございますけれども、これは当審議会からご答申いただきまして、2005年には、この表にありますように米国や欧州と比べてもPMも、それからNOX も、世界で一番厳しい単体規制を導入するということで、自動車メーカーの対応を促しているところでございます。
 次のページの4ページ目は、ごちゃごちゃしておりますので、ポイントとしては一昨年に改正していただきましたNOX ・PM法による特別の対策、大都市の特別対策、昨年の10月から本格実施に移っておりますが、着実に進めております。
 5ページ目でございますが、低公害車につきましては総理の強力なイニシアチブで、政府の一般公用車を16年までにみんな低公害車に切りかえるといったようなこともございまして、表にもありますように、近年急速に低公害車の普及が拡大しております。
 それから、イ.にありますように、次世代の低公害車の本命といわれております燃料電池自動車につきましても、昨年12月に、官邸初め5台がまず政府公用車として導入されました。環境省も1台率先導入したところでございます。ことしはそういうものを大いに普及していこう、PRしていこう、こういうステージになっております。
 次の6ページ、7ページ飛ばしていただきまして、最後のページと最後から2枚目のページ、こういうことでしておりますけれども、ここに東京大気汚染公害訴訟、平成14年10月29日の訴訟の概略も掲げさせていただきましたが、この訴訟自身は控訴審で継続中でございますけれども、近年大気汚染の健康被害を認める訴訟が相次いでおりまして、やはり改善に向けての努力ということは極めて急務になっております。今の三本柱を一生懸命やっていくということプラス、この訴訟の後も関係省庁の局長会議を招集いたしまして、この1月末までに、とにかくもう一遍あらゆる政策を再点検して盛り込んでやっていこうではないかということを依頼してやっているところでございまして、目下鋭意その取りまとめに努力している、こういうようなことでございます。
 以上、簡単でございますが、ポイントに絞りましてご説明させていただいた次第でございます。今後ともよろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。

○森嶌会長
 それでは、水環境部からお願いいたします。

○石原水環境部長
 水環境部長の石原でございます。今後の水環境保全対策につきまして、資料8に即しましてご説明させていただきます。
 今後の水環境保全対策ということで、4点ご説明させていただきます。
 1つは、水環境の保全に向けてということで、水質の環境基準がございます。それの充実に向けまして、1つは水生生物に着目した環境基準をつくる、それともう一つは水道基準等での健康項目の見直しが進んでおります。それにあわせまして、水質の環境基準におきましても健康項目の追加あるいは見直しを作業中でございます。
 もう1点は、本年3月世界水フォーラムが京都等で開催されます。水フォーラムに向けまして、環境省といたしましてセッションを開催する、あるいは今後の水環境行政で、アジアで行われる水フォーラムでございますので、モニタリングの実施等を含めた世界に向けた貢献をしていきたいというふうに考えております。
 2点目は土壌汚染対策法の施行でございます。法律自体は昨年の5月に成立しております。施行日を2月15日にいたしております。それに向けましてあと施行通知等の作業を鋭意やっておるところでございます。
 それから、3点目は有明海・八代海の再生に向けた取り組みということでございます。一昨年になりますけれども、ノリの不作に端を発しまして、有明海・八代海の再生につきましての特別措置法が成立しております。これの法律につきましては今後国の基本方針、それから県の基本計画、それから環境省に有明海の再生に係る調査、評価を行う委員会を設けることになっております。これらの事務等につきまして、鋭意作業中という状況でございます。
 それから、4点目が農薬取締法の一部改正でございます。昨年の7月に無登録農薬の使用に端を発しました農薬問題でございます。無登録農薬の使用を禁止する、あるいは農薬の使用基準を設定するということで、法律が成立しております。3月10日の施行を予定しております。それに向けまして、環境省としては、環境に係る登録保留基準を担当しております。使用基準、あるいは特定農薬といったものの共管の部分がかなりございます。それに向けまして中央環境審議会と農業資材審議会の合同委員会を設けます等、今後作業を進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○森嶌会長
 それでは、最後に自然環境局から報告をお願いいたします。

○岩尾自然環境局長
 自然環境局長の岩尾でございます。私のところの局では、自然環境部会、それから野生生物部会、動物愛護部会、3つの部会を所管しております。最初に配られた資料2で今回42本ほど答申をいただいておりますが、そのうちの18本が私のところの局に関係するものでございまして、先生方には大変精力的にご審議をいただいていることを、まずもって御礼申し上げたいと思います。
 資料9に沿いましてご説明をさせていただきます。
 今後の自然環境保全対策で、まず生物多様性の保全ということでございますが、昨年の12月に国会で自然再生推進法という法律が成立いたしました。この1月1日から施行されております。法律自体は総理の「環の国づくり会議」などで言われておりました失われた自然を積極的に再生していく事業を推進していこうということでございまして、1ページのイに書いてございますが、NPOを初めとする地域の多様な主体の参画と創意による新しい事業という位置づけをしております。この法律は、農水省、国土交通省と連携して環境省が所管いたしますが、まず自然再生推進、自然再生基本方針の案の作成、それから会議等々の運営ということをすることにしております。当面[1]にございますが、自然再生の基本方針を政府が策定するということで、鋭意進めているところでございます。
 法律の中では、各地域に自然再生事業の実施者が、住民、NPO、専門家とともに自然再生協議会を組織しようということを書いてございますので、関係の行政機関、地方公共団体などに参加していただくような全体構想をつくっていただく予定にしております。
 2ページでございますが、加えまして中央に専門家の意見を聞くような自然再生の専門家会議を設けること、あるいは各省間の連絡調整のための推進会議をつくるということにしております。現在予算補助として既にやられておりますが、釧路湿原、埼玉のくぬぎ山などで幾つかの事業が進められております。法律の成立によりまして円滑な実施というものを早急に進めていきたいと考えております。
 それから、昨年の3月に審議会で答申をいただきました新・生物多様性国家戦略でございますが、これに基づいて来年度予算でモニタリングサイト1000という事業の推進事業費を要求しております。このモニタリングサイト1000につきましては、3ページに事業内容が書いてございますが、重要生態系監視地域として、自然性の高い森林、草原、湿地、あるいはそこに書いてございますような動植物の生物相を有するような生物多様性の保全上重要な生態系などを対象として選んでいこうということでございます。事業計画としては、1年で 200カ所、5年間で 1,000カ所の地域を設定いたしまして、継続的なモニタリングをして、いろいろと今後の指標にしていきたいと考えております。
 それから、2.でございますが、野生生物の保護・管理ということでは、今国会にカルタヘナ議定書に対応する国内法の制定ということを出す予定にしております。議定書自体は、そこにございますようにカルタヘナ議定書というのが採択されたわけですが、4ページの頭に議定書の目的が書いてございます。生物多様性の保全及びその持続可能な利用に悪影響を与える可能性のある遺伝子組み換えの安全な輸送取り扱い及び利用の分野において人への健康リスクも評価し、国境を越える移動に焦点を当てた適切な保護レベルの確保に寄与するというものでございます。議定書で定められているものの措置は、輸入国に対する事前通告、輸出国はリスク評価を実施して輸入の可否を決定するもの、締約国はリスク評価により特定されたリスクを規制、管理、制御する制度を確立しようというものでございます。
 議定書の対応といたしましては、これも答申をいただきましたが、一昨年の12月末に野生生物部会に遺伝子組み換え小委員会を設けまして、国内の検討を進めまして、9月に答申第60号として「遺伝子改変生物による生物多様性の影響の防止について」というのを得ております。ことしの7月に環境省内に、関係する文部科学省、農林水産省、それから経済産業省、4省合同のカルタヘナ議定書の準備室をつくりまして、答申を踏まえた通常国会での国内担保法の制定を目指して現在作業を進めているところでございます。
 それから、次の5ページに移入種の問題ということが書いてございます。これも昨年、これはまだ審議会に諮っておりませんが、移入種検討会で、外来種、移入種への対応方針を取りまとめて公表したところでございますので、この検討会をもとに今後生物多様性への影響を防止する実効ある制度の具体化に向けまして、近々野生生物部会に小委員会を設けて検討させていただきたいと考えております。
 6ページでございますが、稀少野生生物の保護ということで、これも答申の第52号ということで、稀少野生生物の種の追加をいただきました。
 それから、6ページ真ん中[2]の(ウ)でございますが、今回この稀少野生動植物に係る登録認定業務についての所要法の改正をしなければいけないということで、これも通常国会に出す予定にしております。
 それから、鳥獣保護法、昨年全面改正されまして、ことしの4月16日に施行する予定になっております。これにつきましても野生生物部会で積極的なご議論をいただき、答申をいただきまして、政省令に反映させていただきました。どうもありがとうございました。
 次の7ページでございます。今言いました鳥獣保護法の改正の話はそこに具体的な中身が書いてございますので、省略をさせていただきます。
 それから、3番の自然公園の保護・利用、これは答申を毎年春と秋に、自然環境部会の自然公園小委員会で幾つかの公園事業の計画、公園計画の変更などについて諮問、答申をいただいているものがございますが、このほかに中環審の自然公園のあり方検討小委員会で具体的な中間答申をいただきました。今後こういうものの柱をつくるということで、懇談会形式による今後の自然公園のあり方検討会を設けさせていただきました。
 8ページのイになりますけれども、今後は半年から1年の間の節目ごとに中環審の自然公園のあり方検討小委員会に諮りまして、順次施策化に向けた中間報告等の取りまとめをしていきたい、おおむね3年程度ということで考えておるところでございます。
 最後に、動物の愛護及び管理の問題でございますが、動愛法に基づきまして各種の施策を実施しているところでございますが、特にことし答申をいただきました犬猫に続きまして、その他の家庭用の動物の飼養保管基準の見直しということを答申いただきまして、答申に基づいて14年の5月28日に告示として家庭動物の飼養及び保管に関する基準というものを出させていただいております。
 大急ぎでしたが、一応3部会に係る説明をさせていただきました。以上でございます。

○森嶌会長
 以上で各部局からのご報告が終わったわけですが、時間の制約もございますので、また各部局のご報告の内容が非常に多岐にわたっておりますので、一つ一つの部局からということではなくて、どの部局に対してでも結構でございます。どなたからでも結構でございますので、ご意見あるいはご質問等ございましたら、時間の制約がございますけれども、よろしくお願いいたします。余りにもたくさんあって、何を伺っていいのかよくわかりませんが、それぞれのご関心に従ってで結構でございますが。

○鈴木(継)委員
 幾つかの部会に所属させていただいていたせいでこんなことを感じるんですが、例えば言葉の使い方の問題で、それぞれの部局ごとに同じ言葉が違ったように、あるいは時に不正確に、時に正確に定義されていることがあるわけですね。例えば、これは生態系という言葉一つ取り上げても、それこそ部会ごとに随分扱い方が違ってくるのがもう歴然としているわけでありまして、その辺のところをどこで議論をして、どうまとめていくかというのは一つ共通した問題点ではないかなと思います。

○松本官房長
 大変難しいご指摘だと思います。部会も中央環境審議会の中に13部会設置されておりまして、環境行政のほぼ全体分野をそれぞれ分掌してご審議をいただいているわけでございまして、それぞれ所管の部局、多分責任を持っていろいろと答申などの議論をしていただくときに言葉も使っているんだろうと思いますが、正直申しましてご指摘のような言葉についての完全な共通的な事前の調整、統一というのはとれていないかもしれません。私も今感じましたのは、それぞれの部局長が説明した資料についても、スタイルその他、極めて簡素なところとえらく丁寧なところと、これもそれぞれにあれでございまして、どこがやるのかということになりましたら、音頭をとるのはやはり官房であろうかと思います。今後できる限り心がけて、余り誤解の生じないような形で言葉の定義その他統一的に図っていきたいと思います。
 もしよろしければ、個別具体的にこういうような言葉について、必ずしも何かはっきりしないというような個別のご疑問あるいはお気ずきの点がありましたら、個別にぜひそれぞれの部局の方になり、あるいは官房の方にご指摘をいただければ、私どもも心がけてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。心がけたいと思います。

○森嶌会長
 それでは、各部局においてもひとつよろしく連絡調整をしながら、余りそごのないような形で用語を使っていただければと思います。

○山本委員
 循環型社会形成推進基本計画について質問したいんですが、この中で物質フローの数値目標についてご議論が進められているかに伺ったわけでございますけれども、資源生産性とか、循環利用率とか、最終処分量、これについては2010年までにどのくらいにするかというような議論はどこまで進んでいるのでございましょうか。
 以上です。

○飯島廃棄物・リサイクル対策部長
 これにつきましては部会でご審議をいただいているところでございまして、具体的な数値目標の案は出ておりまして、まだそれは審議出たばかりということで、諮問の後部会を1回しかやっておりませんので、これから詰めていきたいと思いますが、具体的な提案の値というのは出ております。

○浅野委員
 いろいろな意味で公害対策時代の法律の構造そのものを見直さなければいけないという時期が来ています。例えば大気汚染防止法とか、水質汚濁防止法にしても、特定の発生源にターゲットを絞って、そこに規制基準を定めてといった、構造が基本であるわけですが、それではどうにもならない問題は全部積み残しになっています。それをこれまではどちらかといえば特別法を制御するといった形で外から攻める形で枠をつくって何とかしのごうとしてきたわけです。しかし、水濁法一つとってみても、特定施設という概念でのみ対応しようとすることが極めて現実と合わないという指摘が地域の環境審議会などでは出てきます。こちらは当然のことだと思っていた今までの枠組みにもとづいてそれはこうだと説明はしているんですが、正直言ってだんだん説明に窮するという場面が出てきています。自然公園のあり方について根本的な見直しということが検討されるそうですが、公園のように人が立ち入りをしてそこを施設として利用するという制度の枠組みを使いながら、自然の保護もやろうとしてきた我が国の自然保護行政の流れの中で、それを越えるものとしての自環法ができたのですが、自環法と自然公園法の調整の問題はなお残っていると思います。多分そういうところに切り込んだ検討がなされるんだろうと思います。大いに期待しておりますけれども、同じようなことは、大気汚染、水質汚濁についても、そもそも根本的に法律の構造そのものをもう一回どこかで見直さなければいけないのではないかという気がいたします。それからもう一つ、公害対策基本法のもとでつくられた環境基準という制度の枠組みについても、もうこの際本当にどこかで思い切って見直しをしなければいけないのではないかという気がいたします。こういうような根本的な検討をしなければいけない課題が、各局それぞれに出てきておりますけれども、省としてそれをどこにまずプライオリティーを置くのかとか、どういうことをとにかくやらなければいけないという、戦略として考えなければいけないということになっているのか。そのあたりのところを、省全体の政策の方向を、どこでお決めになっているのかということをお聞きしたいわけです。今のような点については我々の各部会で審議をしながらいつも引っかかっている問題でありますから、ぜひ検討を省全体でやっていただきたいというお願いも申し上げたいと思います。

○森嶌会長
 なかなか重い課題ですけれども、名前からいうと総合環境政策局にいきそうですが。

○炭谷総合環境政策局長
 大変重要な指摘で、私自身も常にそういう問題意識を持っております。先ほどの鈴木先生の問題提起の中で、実は環境という言葉自身も何かそれぞれの部局に、基本の基本の環境という言葉自身も何か使い方がそれぞれ各部局で違ってきつつあるんじゃないかなという、出発点自身もそう思っております。ですから、結局今のご提案の関係、一つはやはり各部会でいろいろな問題提起をして帰納法的に積み上げていただくというのも一つの方法でしょうし、またひとつやっていただくとしたら総合政策部会の森嶌会長のところが一番適当かなと思いますし、確かに今現在そもそも環境とは何ぞやというところから考え直してみる時期に来ているんじゃないのかなと。どうも私自身、環境というのは、今度のヨハネスブルクサミットで言われましたように、経済と社会、また私は文化という面からも環境というものはアプローチしてとらえ直していかなければいけない。どうも世界どこも余りしっかりとした環境の政策の全体構造を持っていませんから、日本からそれを提案していく。この中央環境審議会から提案していこうという意気込みでやっていただくのもよろしいんじゃないかな。そのために総合環境政策局があるんだと思いますから、しっかりと勉強をして、また総合政策部会の方にこれを問題提起をさせていただくというふうにもこれから考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○森嶌会長
 総合政策部会はとかく環境基本法のチェックに追われておりまして、なかなかスケジュールもあれですけれども、確かに浅野委員がおっしゃるように、この際余り枠を決めないで、従来の、今までの環境行政あるいは環境省、あるいは総合政策というものについて、プライオリティーをどうすべきか。その場合にどういうアプローチがあるかというようなことを、フリーディスカッションでもやった方がいいのかもしれません。先ほど私が申し上げました2004年の温暖化対策のファーストフェイズのところでチェックをして、新しい政策を必要ならば提案をするということですけれども、これは基本的なところで一定のフィロソフィーといいましょうか、考え方というのは必要なのかもしれませんので、これはまた局長ともご相談をしながら、また委員の皆さんともご相談しながら、中央環境審議会の審議のあり方等も含めて一度、一度とは言わずに、もう一回原点に立ち返って考えてみるという必要があるのかもしれませんので、私も今の浅野委員のご提言、そして局長から総合部会の方に去就責任を転換されたような感じですけれども、十分に受けとめて、総合環境政策ともともに議論をしてまいりたいというふうに思っております。

○鈴木(基)委員
 いろいろお話を伺ってかなり勉強させていただいたような気がいたします。地球環境局はこれはまさに地球温暖化の問題であり、いろいろと温暖化のほかにも地球環境問題に対する対応をしておられると思うんですが、例えば自然公園にしても、ユネスコのMABであるとか、要するに国際的なある意味では一つの考え方、概念みたいなものがあるときに、そういうものとどういうふうに政策がリンクしているのかというあたりがよくわからない。それから、例えば中国であり、アジアであり、サステーナビリティー(持続性)の問題というのはこれから非常に重要な問題で、サステーナビリティーを環境省として、あるいはこれは国全体かもしれませんが、将来の着地点を考えていく上で非常に重要な問題である訳であるので、やはり日本がアジア地域のサステーナビリティーに対してどういう責任を持っていくのか。どういうイニシアチブをとってリードしていくのかという観点も重要だろうと私は思う。そういう面からしますと、ちょっと環境省のいろいろな施策の上で国内の問題、もう既にいろいろなところで起こっている問題にリアクティブに対応されているのはよくわかるんですが、もっとプロアクティブに、やっぱり日本としてはどういう、今、炭谷局長の方からもお話がありましたが、日本がやはりどういう形でモデルをつくっていくのかという、そういう面での発信がもっとあっていいと思うんです。例えば環境ODAというのはある意味では聖域化されていっぱいお金を流しておられるようなんですが、そこに環境省がどうかかわっておられるのか私はよく存じませんが、そういう面ももうちょっと総合的にきちんとした戦略を持って、ある意味では途上国、私はやっぱりアジアが重要だろうと思うんですが、アジアをどういうふうにリードしていくかというような面で、一つの哲学を持ってきちんとやっていただくことが必要だろうと。それは地球環境局の課題なのか、あるいはほかのいろいろと水であり、大気であり、大気にしてもダストストームの問題から何からいろいろな面で絡んでくるわけで、例えばエーイシアン・ブラウン・クラウドなんかの問題に一体日本はどういうふうにかかわっていくのかとか、やっぱりそういう面が何となく、このお話を伺っているだけですとちょっと物足りない。時間が限られていたのであるいはご説明がなかったのかもしれないんですが、そういう国際的に日本がリーダーシップをとっていくための考え方みたいなものが、ぜひどこかで議論されるべきと思います。あるいはこの中環審ではなくて別のところでおやりになっているのかもしれないと思ったんですが。

○森嶌会長
 本来中環審もそういうことをやらなければならないので、各局の場合にはそれぞれそれこそリアクティブな行政をしていかなければならないんですけれども、中環審はまさにプロアクティブなことを考えて、ぜひ鈴木先生今後貢献をしていただきたいと思いますが、同時に今の鈴木先生のご発言にこたえてくれというのもあれですけれども、今のご意見を各局それぞれ受けとめて、先ほどの浅野委員のご意見もありますけれども、もう一度環境行政あるいは環境にかかわる法、あるいは環境省そのもののあり方について、これは役所と中環審と相互にフィードバックしながら考えていきたいと思います。また私の方でも何か、先ほどもちょっと申しましたが、そういうような議論を中環審にきちんと位置づけていきたいというふうに考えておりますので、鈴木先生ぜひよろしくお願いいたします。

○岩槻委員
 環境という言葉は難しいという話もありましたけれども、環境の問題というのは、やはり国民全体の協力を得ないと解決ができない問題だと思うんですけれども、きょうも環境省のさまざまなお話を伺ったわけですけれども、そういうことが国民全般にどれだけ受け入れられているかということになりますと、やはり理解は非常に浅いと思うんです。環境問題が重要だということはテーマとしてはすぐに、重要だと言えばそうだという返事をいただけるんですけれども、そしたらそのために個々の人が何をしたらいいのかとか、何が問題なのかということは十分理解されていないというのが、やっぱり欧米なんかと比べますと日本はおくれている部分があるんじゃないかということを常々考えるんですけれども。環境省も各部局でいろいろな広報活動に貢献していただいているということはよくよく理解しているんですけれども、しかしやっぱりまだそれだけ理解されていないというのは何か問題が残っているということだと思うんです。その意味では、お役所としての環境省が広報をするということになりますとどうしても上意下達的な雰囲気になってしまいますので、そういうことも非常に重要なんですけれども、それと同時に、さまざまな生涯教育機関だとか、それからNGOだとか、関心を持っていらっしゃる方が非常にたくさんいらっしゃるわけですから、そういうこととももう少し何か協力できるような体制を構築していただいて、やはり国民のすべての人がというのは難しいかもしれませんけれども、こういう問題に対して真剣に取り組んでいただけるような、そういう状況をつくっていただくというのが環境省の仕事としては非常に重要なことではないかと思いますので、ぜひそういうことをご検討いただきたいと思います。

○森嶌会長
 なお、先ほど炭谷局長の方からご報告のありました環境保全活動の活性化方策についてというのは、どのようにして国民一般の市民が参加をしてもらえるか、そのためのいろいろな考え方を提示しておりますが、これも岩槻委員から見ると何となく役所の文章で、かた苦しくて、みんなは余り読む気にならないということかもしれませんけれども、またごらんいただきまして、ご意見ございましたらぜひいただきたいと思います。

○崎田委員
 生活者の視点でいろいろと活動させていただいている立場から今のお話を伺って、いろいろなことがどんどん変わってきて、大変すばらしい、うれしいと思うんですが、例えばそういう情報を得て市民や事業者の方が自発的にやっていく。そして仕組みも変わっていくということが、両方が一緒に起こっていかなければいけないという、見直しも必要なんですが、それをしながら事業者や市民が本当に行動に移していかなければいけないという、両方が必要な事態だと思うので、やはりいろいろなことが変わっているんだという、これだけ動こうとしているんだという情報がもっと的確に事業者や市民に出ていくということがいろいろな動きを勇気づけることにもなるんだと思うんです。ですから、その辺の情報をきちんと伝えていく。いろいろな省のいろいろな取り組みが非常に進んでいて、私すばらしいと思って伺っていたんですが、それがきちんと総合的な形でいろいろな一人一人事業者、市民に伝わっていくということも今とても重要なのではないかというふうに感じます。その辺のこともやっていきたいなと思います。よろしくお願いします。

○森嶌会長
 もうこの後ご発言いただいた方がいいので、私の方から何もお答えしませんが、どうぞ。

○庄子委員
 産業界からということで申し上げたいと思うんですけれども、私は日本経団連の廃棄物・リサイクル部会で産業界の取りまとめ役をやっております。実は、循環基本計画策定のときにも思ったんですけれども、中央環境審議会では各界からのヒアリングというのがございます。産業界38業種のうちの8割以上が2010年度の目標数値に向けて進めているんですけれども、その努力している業種全体が審議会の席で、ヒアリングしていただけるというようなことになりますと、産業界の実態が委員の方々にもっとおわかりいただけるんじゃなかろうか。さっき鈴木大臣が環境と経済の両立ということをお話しされておりましたけれども、こと環境に関しては、私は行政の壁があってはだめではなかろうか。つまり、A省の行政下にあるaという産業の方では廃棄物なんだけれども、B省内の行政下にある産業界の方では実は資源として使えるというようなこともございますので、ぜひとももっと幅広くヒアリングということをやっていただきたい。それから、パブリックコメントというのにつきましても、ちょっと特定の方々の意見が多いような思いもしているんです。その辺のパブリックコメントというものの取り上げ方も、これからご検討いただきたいというふうにも思います。
 それから、地域ヒアリング、私も一つ出たんですけれども、確かに地域の方たちが地域特有の悩みを持ちつつお話しされるんですけれども、これももうちょっと全国に幅広げてもいいんじゃなかろうか。そうしますと、中央環境審議会が国全体の情報というものを把握できるんじゃなかろうかと思いますので、限度はあると思いますけれども、ぜひご考慮いただきたい。

○竹内委員
 先ほど自然環境局の岩尾局長からいろいろご報告ありましたように、自然環境局で4つの問題を扱っていらっしゃいますが、実は私は動物愛護のお手伝いをしているわけですが、動物愛護法に関しては先ほどもございましたけれども、対象とする動物というのが全哺乳類、鳥類、爬虫類、全部になるんですね。したがって、法律関係では独立しているかもしれませんが、せっかく自然環境局の中にいる以上は、部会制であるということはわかるんですが、動物愛護の問題は例えば野生生物にしても、生物多様性にしても、全部にかかわってくる問題です、ですからその辺の共通の協議といいますか、そういうものがあってこそ動物愛護部会がせっかくそこに属しているという意味があるのではないかと理解いたします。部会制の枠というのはわかりますけれども、その辺をまたいだ形でいろいろな施策なり何なりを考えていただくというのが、むしろ従来単独の部会ではできなかったような広い意味での環境行政に通じるんじゃないのかなと思っておりますので、できればそういうことも考えていただけるとよろしいかと思います。

○森嶌会長
 岩尾局長、この点に関して何かございますか。

○岩尾自然環境局長
 私も就任して半年ほどたったんですか、今、局内に指示して、いわゆる自然、私どもの局の成り立ちは昔の国立公園から出てきているわけですが、現実には生物多様性という問題、それから移入種ということで、植物のみならず、動物の比重が非常にふえてきたという印象を持っております。そういう中で、局の対応としてもそういう状態で今の形、平成13年1月に総理府から動物愛護関係の仕事が来たわけですが、たまたま総務課にぶら下がっているという形だけではなくて、動物愛護あるいは動物の保護、それから野生生物も含めた何か動物に対する行政ということを考えてもいいんじゃないかということで、局内には問題提起を私の方からはさせていただいております。そういう意味で、先生の方からもそのようなお話があったというのは、何か役所としてしなければいけないんじゃないかという認識は持っておりますので、もう少し時間をいただければと思います。

○和気委員
 私も要望を申し上げたいと思います。国際的な視野という視点もありますし、あるいは省庁間の連携というものも含めてなんですけれども、今、日本はWTO以外に、いわゆるバイラテラルの経済連携、特に自由貿易協定を含むバイラテラルな国際市場形成に積極的になりつつありまして、日本とシンガポールの連携、自由貿易協定も進むわけです。その中身を見ますと、環境にどう配慮するかについての条項というか、議論が余りない。かつてNAFTAとか、あるいはEUを中心としたバイラテラルな経済連携あるいは自由貿易協定を見ますと、かなり環境をめぐる議論をした上で連携の協定の条項が組み込まれている、盛り込まれているという動きを見ますと、今、日本がシンガポール以外のどこか、ASEANかあるいは韓国かわかりませんけれども、ラテンアメリカもあるかと思いますが、そういった国々とバイラテラルのあるいは複数間の地域協定を結ぶときに、今、経済産業省さんと外務省さん、あるいはその他何省かの複数で合同で多分コミットしているとは思うんですけれども、外から見る限り余り環境をめぐる議論が積極的になされるような期待が余り持てないというのをちょっと非常に懸念しております。そういうことを踏まえて、ぜひ自由貿易協定、経済連携協定をこれからバイで結ぶ際には、ぜひ環境省サイドから積極的にコミットして、市場拡大が地域環境にどういう影響を与えるかを戦略的にアセスした上で協定を結ぶというような、そういう積極的な対応をぜひしていくべく体制を整えていただきたいなと。あるいはあるとすれば、それをもっと強化していただきたいというふうに思います。そんな質問というよりも要望をお願いしたいと思います。

○桝井委員
 いろいろな話を伺っているんですけれども、結局尽きるところ、人材がどうなっているんだろうかという危惧を覚えるわけです。他の省庁との共管も随分ふえております。今おっしゃったFTAの話でも、結局そういうふうなことができる人材をどういうふうにつくるのかということだと思うんですけれども、資料のあれを見ますと、環境省の組織はふえて4局23部云々とあるんですが、定員は 990人ぐらいだというんですけれども、まず第1点、これは人員関係はどんなふうに推移していきそうなのか。あるいは人員のいろいろな問題点含めて、どんなリーダーシップを含めてとれる人間をつくっていくのか。これだけの人数だけであればいろいろな問題が起きている中でどれもこれも何となく対応しているのではめり張りもつかないし、ただ日々仕事に追われるという形で、この重要な時期を乗り切れないと思います。そこらのところはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

○松本官房長
 お手元の環境行政の課題、参考資料の2という資料を見ていただきたいんですが、2ページほどめくっていただきまして、1ページになります、環境省の組織等(14年度)と書いてございます。これが現在におきます環境省の組織体制の実情でございます。組織は組織図のとおりでございまして、右上のところに定員と書いてございまして、14年度末で 998人、こういうことでございます。大臣、副大臣、大臣政務官、これは特別職でございますからこの外でございますので、政策に実際上かかわっておりますお三方、大臣以下加えますと 1,001人というのが現在の体制ということでございます。
 それで、全くご指摘のとおりでございまして、私どももとにかくどんどんと広がっている環境行政に対するニードに対応していくためには、どうしても環境省の組織体制を強化する、これは最大課題だという問題意識を持っております。それで、15年度の組織定員、これも昨年末に予算編成にあわせてそれなりの折衝を重ねてきたわけでございます。あわせてそれをご報告させていただきますと、15年度におきましては、この 998人というのが新規で59名の増員であります。ただし、一方で各省いろいろな形で定員削減というのを義務的に課されます。環境省は来年度、15年度は9名でございますので、差し引きいたしまして50名の増員が認められたということでございます。したがって、 998名が15年度末では 1,048名という形でございます。正直いってまだまだと思っております。ただ、政府全体としてはここ10年間で25%の国家公務員削減を行うということでございますので、各省庁別に見ますととにかく今増員が認められるという省庁は極めて限られております。金融庁、それから環境省、その他本当にわずかでございまして、その他従来型の大型の省庁は大変大きな削減をするというのが実情でございます。これからでございますけれども、やはりこの定員というのを着実にふやしていかなければいけない。まずこれが第一でございます。15年度は50名でございましたけれども、16年度、17年度、政府全体としては公務員の数を減らしていくという中で、環境省としては必要な人数を大幅にふやしていくという方向で努力をしていきたいと考えております。
 例えば、ちょっとより具体的な例で申しますと、15年度大きな政府全体の組織定員での動きで申しますと、食糧庁の廃止問題というのがございました。BSE問題に端を発しまして、従前の食糧庁の組織というのはやや大き過ぎて時代に合わなくなっているのではないか、こういうことであります。現在食糧庁の出先まで含めました人員というのは実に 9,000名いるんです。こちらの方もやはり当然ですけれども、政府全体としてはかなりハイピッチで絞っていく必要があるわけでございますので、そういうようなところをひとつにらみながら、環境省としては定員の拡充に継続的に努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
 それから、とりわけ先ほど来のいろいろな先生方のご意見にもありましたけれども、これから環境省、廃棄物問題あるいは温暖化対策、より地域に密着した行政部門の足腰を強くしていかなければならないと思っておりますが、その際にやはり環境省の出先機関というのをどうしてもしっかりしたものをつくっていきたい。現在ご承知のとおり全国11カ所の自然保護事務所、それから9カ所の環境対策調査官事務所というのが、これは一昨年の10月にできたばかりなんですが、そういう2系統の出先がありますが、ここの体制がまだまだ人員的にも、組織の形としても、十分ではありません。16年度以降の大きな課題として、例えば仮称ですが、地方環境局というようなものをきちんと主要ブロックごとにつくっていくというようなものを私どもの組織体制強化のこれからの一つのねらいとして考えていきたいと思っております。
 さらに、例えば定員を50名増したとして、定員がふえたとして現実に働く人間がどういふうに育っていくかという中身の問題があります。やはり環境省として、かなり時間はかかるかもしれませんけれども、一方でハイピッチにそれに対応したような研修体制など充実をしていくということでやっていくしかないというふうに思っております。あるいは、他省庁との連携、そういうような部門も人的な配置においては十分配慮もしていかなければいけない。ようような工夫をしながら、とにかく環境省の組織体制、定員の充実強化というのを継続的に図っていきたいと考えておりますので、よろしくご支援のほどお願いしたいと思います。

○森嶌会長
 多少景気のいい話みたいに聞こえますけれども、実を申しますと、かつて中環審のメンバーが80人ぐらいおりましたときに総会というのは何も発言がなかったんです。余り多過ぎて顔が見えないぐらいということでしたけれども、今回は30人以下二十何人かの方がご出席なので、環境省のあり方、環境政策のあり方、大変根源的なものから、いろいろとご指摘、ご発言をいただきました。その意味では単に人数が多いことがいいことかどうかというのはこれは問題がありまして、要するによく働く人、すぐれた人が、適正な数いることが大事だと思います。
 本日は本当にありがとうございました。総会というのはそうしょっちゅう開くものではございませんけれども、各部会におかれましてきょうの委員のご指摘を踏まえて、各部会の審議を進めていただきたいと思いますと同時に、各部局におかれましても本日のご指摘を踏まえて今後の部局の活動に生かしていただきたいと思います。
 それでは、本日長時間にわたりましてありがとうございました。
 それでは、今後ともまた本審議会の運営等によろしくご協力いただきますようお願いいたします。どうもありがとうございました。

午後 5時00分閉会

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