大臣談話・大臣記者会見要旨

小泉大臣記者会見録(令和3年6月1日(火)8:43  ~8:52 衆・分館1階ロビー)

1.発言要旨

 今日は委員会もありますし、冒頭4点と発言、項目が多いので、短くやらせていただいて、質疑を受けて、やりたいと思います。
 まず1点目は生物多様性に関して、今回、日英首脳会談が菅総理、そしてイギリスのボリス・ジョンソン首相との間で行われた際に、日本からは「Leaders’ Pledge for Nature」と言われる「リーダーによる自然への誓約」というふうに日本語では言いますが、これを総理が日本として参加をするということを報告しましたので、これについて触れたいと思います。このLeaders’ Pledge、これに参加をするというのは日本の首脳にとって今までで初めてのことでありまして、生物多様性に対しての首脳級の世界的なイニシアチブへの参加というのが今回初めて打ち出されたことになります。このPledgeの中には10の約束の事項が掲げられています。例えば生物多様性分野の野心的な世界目標の策定とその完全な実施、そして2つ目が新型コロナからのグリーン復興、3つ目が経済・金融セクターの変革などがあります。今回、このタイミングで総理がこれを打ち出したことは、今年COP15、生物多様性COPがある中で、日本がルールメイキングに絡んでいく上でも、日本の生物多様性に対する明確な意思が内外に示されたということで非常に大きな一歩だと思います。しっかり準備を進めていきたいと思います。これが1点目です。そして2つ目が、今日6月1日からペットショップやブリーダーなどの飼養管理基準を定める環境省令が施行されました。これは2年前の動物愛護管理法の改正を受けた対応もあります。例えばですね、生後56日、8週間を経過しない犬や猫の販売などの規制も開始となるということであります。つまり、今日からブリーダーは生後57日以上の犬猫しか販売できなくなりました。来週にはペットショップの店頭では生後56日以下の子犬、子猫を見ることはなくなります。また、今回、飼養管理基準については、自治体が悪質な事業者に対してレッドカードを出しやすくするというのがポイントの一つです。ですので、例えば毛玉に覆われているような犬猫、そしてふんが毛にこびり付いているとか、爪が異常に伸びていて全く管理がされてなさそうだとか、こういう状況があれば、それは今日から即基準違反ということになります。自治体の皆さんには今までなかなかこのレッドカードかどうか判断しにくいという状況があったかもしれませんが、今日を境に、この基準の施行に伴って環境省に相談窓口も設置してありますので、もしもこういった事業者はどうなんだろうか、こういった事例はどうかということがありましたら、ぜひ環境省に御相談をいただきたいというふうに思います。自治体の皆さんと一緒になって、この新たな運用を支えてまいりたいと思います。そして3つ目が、今日これからプラスチックの審議もありますが、先日、私とセブン-イレブンの井阪社長の中で環境省のビルにプラスチックのペットボトルの回収機を置いていただくということと、その際に井阪社長からは、例えばコンビニでお弁当を買った後に使い捨てのスプーンなどを辞退いただいた方にはポイントを付与するなど、こういったことも先行的に検討したいという御発言がありましたが、とうとうそれが実現の運びになりましたので御報告をさせていただきます。例えば環境省が入っている中央合同庁舎の5号館などの店舗、そして中央省庁ほか6店舗におきまして、セブン-イレブンさんと環境省で連携をしてこの先行的な取組、辞退をした方にnanacoポイントを提供するということを開始します。まず、御協力いただいたセブン-イレブンさんには心から感謝をしたいと思いますし、こういった取組がこの実証を通じて様々な効果や反応も含めて今後に生かしていければと思います。そして最後になりますが、地熱について1つ報告があります。今回、地熱について現在は例えば国立公園・国定公園内の地熱開発の取扱の通知において、現在第2種、第3種特別地域で「地熱開発は原則としては認めない」という、そういう表現になっていますが、この原則と例外を転換して、今後どのような要件であれば許可するかを通知に明確化してまいります。今までもこの地熱加速化をしていくという発言をしていますが、今回新たにですね、この通知の中でも今までの原則地熱は禁止という、これはやめていくことになります。こういったことを通じてしっかりと環境省自身が再エネを増やしていくために汗をかくこと、具体的にも世の中にも示していきたいと思います。そして、温泉法に関してはガイドラインに今後しっかりと反映をして「温泉資源の保護に関するガイドライン」、これもちゃんと作っていきたいと思います。以上については今後検討会で御議論いただいた上で、9月末までに結論を得て措置をする予定であります。しっかりと環境省としても環境の保全、そして再エネの開発、この両輪をしっかりと回していきたいと思います。今日は冒頭、以上です。

2.質疑応答

(記者)幹事社共同通信の佐藤です。冒頭、発言がありましたセブン-イレブンとの連携についてですが、この実証実験で環境省としてはどのような役割を果たしていくのでしょうか。というのと、こうした使い捨てプラスチックの削減の民間の取組を他に広げていくためには、今後、省としてどのような後押しをされていきますでしょうか、お願いします。
(大臣)環境省としては、今回セブン-イレブンさんがやっていただく実証を通じて、この法律が仮に成立をしたら今度は運用面をどういうふうにやっていくかという、これは1年間ぐらいの中で相当きめ細かくやっていかなければいけない話ですので、この辞退ということやポイントの付与というものがどういうふうに反映すべきかとか、そこで対応することになるのではないかなというふうに思います。そのためにも生かしていきたいと、この実証を。そう思います。そして、既に無印良品さんがアルミ缶に、ペットボトルからアルミ缶に変えたり、そして最近だと、様々、いろんな事業者で対策が既に、この法改正を待たずに進んでいます。そういった事業者さんが応援をされるようなことになるということも期待をしている法律ですから、この法律を待たずに動いている方々が結果として報われる環境を作っていきたいと思います。

(記者)朝日新聞の川田です。先週、防衛大臣と具体的にどんな話をしたのか教えてください。
(大臣)まず、気候変動タスクフォースというのが防衛省で立ち上がったので、それをどういう議論をされているのか、そして、タスクフォースが今後どのような回を重ねて、どういった出口とか、それを見据えているのか、こういったことについても私側の思いや受け止めなどもお話をさせていただいて、共に連携を進めようと。そして、今、南鳥島とか硫黄島、こちらにおいての再エネの実証なども連携をしてやっていますので、再エネの自衛隊施設による活用も今後さらに進めていこうと、協力できることは協力しようという話になりました。あとはあれですね、1点だけ。もう今、出水期で災害がいつあってもおかしくないので、自衛隊と環境省で災害廃棄物の撤去、この連携をやっていますから、今年も、万が一のときがあればしっかり一緒になってやっていこうと、そういったことも確認できました。

会見動画は以下にございます。

https://youtu.be/N-aFeC8p3RU

(以上)