小泉大臣記者会見録(令和3年3月23日(火)8:50~9:07於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日の閣議では、環境省からは1点ありました。国立研究開発法人国立環境研究所の理事長任命について了解が得られましたので、御報告をしたいと思います。そして、閣議案件以外では2点、後ほど触れたいと思います。
 まず閣議の案件ですが、国立環境研究所理事長の渡辺知保氏、3月31日付で任期満了となりますが、その後任として東京大学大気海洋研究所教授の木本昌秀氏を4月1日付で任命することについて今日の閣議で了解が得られました。略歴につきましては、配布の資料を御覧いただきたいと思います。
 そして、今日の1点目は世論調査、そしてゼロカーボンドライブなどお話をさせていただきたいと思います。まず、先週の19日に公表された「気候変動に関する世論調査」によれば、約9割の方が脱炭素社会の実現に向けて取り組みたいと回答をしています。2050年カーボンニュートラルの実現には国民一人一人の協力、理解、そしてまたライフスタイルの転換、こういったものが不可欠ですから、今回9割という結果が出たことは大変心強く思っています。そして、そういったことも更に後押しをするということもつながる話ですが、電気自動車を含めて移動の脱炭素化について情報提供をする環境省のホームページに専用ページも新たに立ち上げました。再生可能エネルギーとEV、プラグインハイブリッド、そしてFCVを活用した運転、これをゼロカーボン・ドライブと名付け、応援をしていきます。家庭や地域、企業におけるゼロドラを共に応援してほしいと思います。環境省は、特に電気自動車の購入とともに、再生可能エネルギー100%の電力を導入している方を対象に、補助事業、最大倍、40万円から80万円と、こういったことをやりますが、この補助金の申請受付を今週の26日に開始予定です。対象は個人、自治体、そして中小企業などが対象です。ぜひ活用いただきたいと思います。
 そして、今日最後に、ゼロカーボン・ドライブに加えまして、「ゼロカーボン・パーク」という国立公園の脱炭素化、これに向けて取組を新たに始めることにしましたので、併せて報告したいと思います。具体的には、国立公園における電気自動車などの活用、そして国立公園に立地するビジターセンター、ホテルなどの需要サイドの再エネ活用、地産地消などを進める地方自治体の取組を地方環境事務所が伴走支援をしていきます。これにより、国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとして、訪れる国内外の人たちに2050年度の目標を先取りした姿を体験していただきたいと。ずっと国・地方会議で言っている先行的なカーボンニュートラル地域、この一つにはこういうゼロカーボン・パークのようなことも当たるという考え方です。中部山岳国立公園にある長野県松本市の乗鞍高原での取組を第1号として、今後、全34国立公園に広めていきたいと考えています。また、こうした取組の一環として、10の国立公園と二つの国民公園の有料駐車場においてEV及びFCVの駐車料金の無料化を4月1日から順次開始します。東京でも、環境省が所管する国民公園の新宿御苑でこの取組を始めます。電気自動車若しくはFCVで行けば、4月1日から新宿御苑は無料です、駐車料金ですね。ぜひこれも知っていただきたいと思います。加えまして、全国の国立公園にあるビジターセンターにおいては、プラスチックごみの削減に向けて、普及啓発も兼ねまして、4月からペットボトルの販売を取りやめます。これらの取組を通じて、持続可能な観光地づくりを推進するとともに、脱炭素型の持続可能なライフスタイルを国立公園など環境省の所管の施設を通じて感じていただければと思っています。今日は以上ですが、最近やっているZ世代との意見交換、法案説明会、あの場でも、様々プラスチックごみの関心も高い中で、そういった若い世代の皆さんにも今日お話しした取組を知っていただければと思います。冒頭、私からは今日は以上です。

2.質疑応答

(記者)時事通信の武司です。電動車の補助金についてなんですけれども、EVの補助対象車種を見ると、テスラ等外国メーカーの方が国内メーカーよりも多くなっています。国内メーカーがEVをあまり販売していないことが理由だと思うのですけれども、こうした状況に対する大臣の受け止めと、国の補助金事業は基本的には国内企業を支援するものが多いと思うのですが、そういった中で今回の補助金は思い切った判断ではないかと思うのですけれども、大臣がこういった事業が必要だと考える理由についてお願いします。今回の補助事業をきっかけに、国内のEVの供給や普及にどんな影響を与えていきたいかお願いします。
(大臣)思い切った施策だというふうに評価いただきましたが、それぐらいのことをやらなければ、このままのスピードで日本の産業界、この自動車業界も含めて脱炭素化に乗り遅れたら、今後日本が損失を被る雇用、そして産業競争力、私は計り知れないし、取り返しがつかないというふうに思っているので、前々から環境省の中で議論をして、思い切ったことをやろうと。そういった形で今回の倍増という形で、しかも再エネ100%の導入をセットにという非常に先進的で、今までの政府の取組でやったことのないこのEVと補助金、再エネをセットにすると。これをつくり上げてくれた職員の努力に私として本当に感謝し、うれしく思います。そして、最近のEVの販売の状況も私なりにフォローしていますが、間違いなく伸びています。こういった中で、今回正式には26日に受付開始ということになりますが、ぜひこの機会に多くの方々にこのEVと再エネ、こういったものが新しいライフスタイルの一つのインフラとして進んでいく時代が脱炭素社会なんだと、そういったことを感じていただく機会にもなればというふうに思っています。
(記者)国内メーカーに期待することは。EVをもっと導入してほしいとか。
(大臣)そうですね。間違いなく日本は今までガソリン車、内燃機関、この研究開発で努力された方々がいっぱいいます。ただ、残念ながら世界はガソリン車の市場はどんどん縮小し、これから伸びていくのは間違いなくCOゼロのEV、FCVを含めたこういった市場が主流化になっていくトレンドは間違いありません。ぜひ、その中で伸びていく市場で世界の中の日本車、こういったことが確立されるように共に乗り越えていきたい。今回の補助金はそういう日本の産業界の前向きな方向への後押しをするんだ、そういった思いで捉えていただければと思います。

(記者)朝日新聞の戸田です。先週の話で恐縮なんですけれども、水戸地裁が避難計画が十分でないことから東海第二の再稼働を認めないという判決がありまして、まさしく原子力防災の在り方が原発の稼働に直結する判決だったと思うのですけれども、改めて判決の受け止めをお願いします。
(大臣)本件は民事手続でもありますし、国は直接の当事者ではないため、判決に対するコメントは差し控えたいと思います。その上で、避難計画については地域住民の安全・安心にとって重要なものであります。そして、原発が稼働するか否かにかかわらず、原発が存在しそこに核燃料がある限り、引き続き関係自治体と緊密に連携をして、東海第二原発が立地する地域の原子力防災体制の充実・強化に取り組んでいきます。具体的には、茨城県や関係省庁が参加する東海第二地域原子力防災協議会の枠組みの下、避難先施設の確保のほか、避難車両や避難ルートの確保など、複合災害も想定をして関係自治体の避難計画の具体化や充実化に取り組んでいきます。

(記者)産経新聞の奥原です。インターネット上で大臣の発言が少し反響を呼んでいるので、伺えればなと思うのですけれども、3月18日放送のJ-WAVEでプラスチックに関して「原料って石油なんですよね。意外に知られていないケースがあります。」という御発言をされて、司会の堀潤さんも「確かに」と応じている場面があったのですけれども、これを捉まえてインターネット上で「みんな知っている」とか、「環境大臣なのに知らなかったの」など、軽くバズっている状態になったようで、知らないことはないかなと思うのですけれども、改めて、いつ大臣はプラ原料は石油だというふうに把握されたのかということと、多分Z世代、若い方とかいろんな方と接する中でそういう印象になったのかなと思うのですけれども、御発言された意図について改めて教えてください。
(大臣)そうなのという反応は私にもあります。そんなの知っているよという方は知っていたんじゃないですか。一つ一つ気にしていることがあったらやっていられないこともありますから、いろんな意見がありますから、正確に多くの方に知ってもらいたいと、そういった中で説明をする一環ですね。こういった話題になって、結果知っている人は知っているよという反応ね。知らなかった方は、あっ、そうなんだと。堀潤さんのように確かにそうだったねというふうに、改めてそうだねと思う方がいれば、それはプラスでしょう。

(記者)エネルギージャーナルの清水です。世論調査で気候変動への関心が9割の人があったと。とても信じられないと一瞬思ったのですけれども、これは何が要因だと大臣はお考えでしょうか。
(大臣)まず、9割は知っているというよりも、取り組みたいという人が9割のようですね。これはうれしいことで、何が原因か。私は、日本人というのは社会のために、そして公共のために、こういう気持ちはすごく強いと思うんですよ。今、大河ドラマでは渋沢栄一さんの話がありますけど、まさに渋沢栄一さんも含めて、道徳と経済は一つであるという道徳経済合一説を唱えていたわけですよね。ESGとかSDGsというのはまさに三方良しで、売り手良し、買い手良し、世間良し。この気候変動の時代の新たな社会をつくっていく上では、ノーベル賞を取った吉野博士の言葉を借りれば、利便性、経済性、そして環境性、便利で、安く、そして環境にもいいと。このすべてが成り立つ技術もついてきた。こういう時代の流れの中で、今までと違って環境に取り組むことは我慢や痩せ我慢や負担であるという意識が、むしろこのままだと地球環境を含めて生活の基盤すら脅かされてしまうという意識の中で、何かしなければ、何かしたい、そういう思いを持っている方は間違いなく多くいる。私が最近コミュニケーションを頻繁に取っているZ世代の皆さんは特にそれが強い方が多い。その結果の表れもあるのではないかなと考えています。
(記者)大臣としての発信力の強さなどもあるんじゃないかと思っていますけれども。二つ目なんですが、カーボンプライシングで国境税措置、言い方を変えれば国境炭素税措置、これが非常に論点になっていますけれども、国境税措置を導入したときに、COが本当に減っていくのかどうか、経済行為の結果として。その辺はどういう認識をされていますでしょうか。かつ、それが国内のCO削減にどう連動していくか、御認識を伺いたい。
(大臣)その議論もWTOのルールを含めて今後大きな議論の一つじゃないでしょうかね。今の時点でどういったルールでどういう水準で国境調整措置のようなものがかかるかということが決まっていない中だと、その効果というのは今現時点で評価はできないと思います。ただ、工業国であるか、それとも金融立国であるか、こういったその国の産業の構造の違いによってこの国境炭素調整措置と言われるものの影響というのは間違いなく変わるわけでありますから、そこもしっかりよく見て、日本としてフェアに競争環境が整備されるような国際環境をつくっていくようなことをしなければいけないと考えています。

(記者)NHKの岡本です。一部報道で、2030年の温室効果ガス削減目標について方針の表明を前倒しするようなものがありますけれども、気候変動担当大臣として今後の見通しを教えてください。
(大臣)今まで言っているとおり、総理はCOP26までに整合的なもの出すと。その方針の下、我々としてはしっかり気候変動担当として努力を進めます。

(記者)産経新聞の奥原です。関連して、4月22日の気候変動サミットまであまり時間がない中で、有識者会議の設置なども早めにした方がいいのかと思うのですけれども、会議の設置などの準備状況はいかがでしょうか。
(大臣)準備は進めています。そう遠くない時期に、調整をした結果、御報告をできると思いますが。
(記者)時期の目安としては月内にという感じでしょうか。
(大臣)いい時期にしっかりと、関係者がいますから、今調整をやっています。

会見動画は以下にございます。

https://youtu.be/CPr9fyx0Tro

(以上)

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