小泉大臣記者会見録(令和3年2月9日(火)9:17~9:40 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は2点ありますけど、まず閣議の関係は、環境省関連はありません。1点目が今日は中環審の委員の任命、そして総会の開催について、2点目が3月に開催されるサーキュラーエコノミー、このラウンドテーブルの会合について、今日は2点報告をしたいと思います。あとは冒頭の少し、閑話休題じゃないですけど、経団連の中西会長からカーボンプライシングについてこれから前向きな提案をしたいという、非常に私としてはありがたいなと。ぜひ直接、考え、御提案をお伺いしたいと、そういうふうに思いました。これから経団連サイドともいろんなやりとりがあると思いますので、今回の会長のお話を踏まえて、これからも緊密な情報交換をしていきたいというふうに思っています。今度、経産省の方も、多分来週には会合を開催しますから、そこの情報共有も経産省ともしっかりとやっていきたいと思います。
 それでは、今日の1点目です。中環審の委員の任命ですが、昨日2月8日付で、中環審委員の任命を行いました。今回就任いただく委員については既にお配りしている報道資料のとおり、審議会における女性委員の比率については昨年12月から堀内副大臣を中心とするチームで対応を検討してもらいましたが、今回、委員30名中15名が女性委員となり、女性比率を5割とすることができて政府目標を達成することができました。また、審議会委員改選後初めての総会を、今週金曜日、2月12日に開催します。当日の国会審議などの状況が許せば、私も出席をする予定です。今後の環境行政について活発な議論がなされることを期待しています。1点目は以上です。
 そして、2点目がサーキュラーエコノミーの関係についてです。3月2日から3日にかけて、世界経済フォーラムと環境省で「循環経済ラウンドテーブル会合」、通称サーキュラーエコノミーダボスということで、今、国際社会ではサーキュラーエコノミーのことを頭文字を取ってCEというふうにも言われますので、このダボスの会議のことを通称でCEダボスというふうに言っています。これを環境省とダボス会議を主催している世界経済フォーラムと共に開催することになりました。3月2日から3日です。この循環経済、サーキュラーエコノミーとは、資源投入量、消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながらサービス化などを通じて付加価値を生み出す経済活動です。よく対照的に言われるのがリニア経済とサーキュラーエコノミーで、リニアというものは大量生産、大量消費というような形で大量廃棄にもつながる縦型の線形の経済ですね。サーキュラーエコノミーというものは循環して巡る、回る、そして結果的には捨てない巡る経済、循環する経済、これがサーキュラーエコノミーですが、こういった取組、参考として今日はお手元にお配りをしてあるとおり、製品そのものではなくて機能を提供するビジネス事例、よくアズ・ア・サービスモデルというふうにも言われますが、こういったものも紹介をしています。実は海外からも、日本の企業の取組は非常に評価が高くて、だけどサーキュラーエコノミーという言い方で今まで言ってきたことがほとんどないので、3Rという言葉は日本の中では浸透してきましたけど、もう世界の中ではサーキュラーエコノミー、こういった形で発信をしなければ届かないところもあるので、今後、サーキュラーエコノミーの取組として経団連とも1月20日に合意した「循環経済パートナーシップ」、サーキュラーエコノミーの取組の発足に向けた準備を進めています。また、国際的に関心が高いプラスチックについては、新法を今国会に提出すべく調整しています。私はこのプラスチック新法を通称サーキュラーエコノミー新法だというふうに捉えています。さらに、2月22日には国連環境計画(UNEP)やEUなどが「循環経済及び資源効率性に関するアライアンス」、これを設立しますが、日本も参加する予定です。このように国内外において様々な動きがある中で、今回の循環経済ラウンドテーブル会合では世界経済フォーラムのブレンデ総裁や国内外のビジネスリーダーとサーキュラーエコノミーの目指すべき方向性やその方策を議論するとともに、日本の先進的な技術やソリューションについて発信をしたいと思います。COP26に向けて、今後、民間企業との連携、法整備、国際発信の三本柱を進めて、世界規模でサーキュラーエコノミーへの移行を加速していきたいと思います。今日は冒頭、以上です。

2.質疑応答

(記者)読売新聞の山下です。先ほど大臣からもお話がありましたけれども、中環審の女性比率が半数となったということですけれども、環境行政の観点から女性委員の方が半数まで増えた、多くなっていることの意義について伺います。
(大臣)まず、今回開催に当たって女性委員の比率の向上を目指したのは、第5次男女共同参画基本計画で定められた目標の達成ということもありますが、環境分野こそ女性の活躍、これが不可欠な分野であるという認識に基づくものでもあります。例えば、衣食住を中心とした生活のあらゆる場面での脱炭素化の推進、レジ袋有料化やプラスチックごみの再資源化の促進、国立公園、国民公園をはじめとする日本の豊かな自然の体験の普及をはじめ、経済社会のリデザインに欠かせないライフスタイルの転換に向けた検討を行う、こういった中環審の役割を考えたら、男性、女性双方の視点を踏まえて、同質だけのメンバーで議論するのではない、多様な議論が反映されることが望ましい。男性、女性それぞれ半数ずつ構成されることになった新たな体制で、今まさにこれからカーボンニュートラルに向けて急速に進みつつあるこの取組を、双方の今までになかったような切り口で議論を展開してもらいたいと、そんなことを期待しています。堀内副大臣にもこの50%に向けて取組をしっかり頑張っていただいて、改めて感謝しています。

(記者)新潟日報の遠藤です。柏崎刈羽原発について伺わせていただきます。東電の社員が原発の中央制御室に不正に入室した問題について、昨日原子力規制庁が昨年9月に原発事業者としての適格性を担保する保安規定を了承する2日前にこのことを知りながら規制委員会に報告していなかったことを明らかにしました。重大な違反を考慮しないまま福島事故を起こした東電に適格性を与えたことになりますけれども、規制委内部の情報共有の在り方について大臣の御見解を伺います。
(大臣)東電・柏崎刈羽原発において、同社社員がIDカードを不正に使用した事案については遺憾であります。昨日8日、原子力規制委員会は臨時会議を開催して、「安全確保の機能又は性能への影響があり、安全裕度の低下は小さいものの、規制関与の下で改善を図るべき水準」である重要度、「白」の暫定評価を了承したと。今後、2月15日までに本通知に対して事業者からの意見陳述要望があれば、原子力規制委員会で改めて評価について原子力規制委員会に諮ると聞いています。また、原子力委員会は平成29年12月に柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の新規制基準適合性に係る設置変更許可を行うに当たり、技術的能力の審査の一環として東京電力が原子力発電所を設置、運転する適格性を有していることを確認したと聞いています。その上で、保安規定については設置許可段階で東京電力が確約した取組が保安規定に反映されていることを確認し、認可を行いました。一方、IDカードの不正利用事案については、原子力規制検査の枠組みの下で事案の評価を行い、その評価に基づき規制上の対応を取ることとしており、原子力規制検査の枠組みで厳正に対処していきます。最後の方で規制委員会の体制、こういったことについて体質についてもありましたが、原子力規制庁からは事務方で評価を検討していましたが、原子力規制委員会への報告は検査のルールに従って報告すればよく、急ぐ必要はなかったと認識していたと聞いています。昨日の規制委員会の判断において「白」判定となり、規制委員会と規制庁の連携不足によるものと承知しています。いずれにしても、原子力規制委員会においてしっかりと対応していただきたいと思います。
(記者)今回、規制庁は核物質防護を理由に、事案の詳細やいつこのことを把握したのかさえも明らかにしてこず、保安規定の了承前に知っていたことも報道を受けて昨日ようやく明らかにしたという経緯があります。隠蔽を疑われても仕方がないと思うのですけれども、規制庁は昨日迅速な報告にまで思いが至らなかったと説明しています。そんな中で出された保安規定を含む原発の審査の合格について、妥当性はあるとお考えでしょうか、また再稼働への影響についてどのようにお考えでしょうか。
(大臣)原発の再稼働については環境大臣という立場で、規制庁、規制委員会を三条委員会として所管する立場としてはその是非を述べる立場にはありませんが、いずれにしても、よく所管の梶山大臣も言っているとおり、国民の信頼、これが最も重要であると。そういった中で今回の事案を含めて、原子力規制委員会においてはしっかりと対応していただきたいと考えています。

(記者)産経新聞の奥原です。海洋プラスチックごみの排出に関して、今国会でプラスチック資源循環促進法が提出されますけれども、それに絡んで日本のプラスチックの排出量は世界で第1位の中国に比べて60分の1と言われていますけれども、国際的な問題になっているので、海プラの話は各国の共有が必要かと思うのですけれども、例えば日本の場合であれば、日本海近海、対馬だったりとか、九州、日本海側の海岸に韓国や中国のプラスチックごみなどがあります。環境省はTEMMがありますけれども、TEMMを前にどうやってそういった理解を近隣国と深めていくか、お考えを伺えればと思います。
(大臣)まず、TEMMは私が前回出席をしたときも議題の一つにこのプラスチック、海洋プラスチックの問題が上がりました。例えば、中国からも、中国の中でどういう取組をしているのか紹介がありましたけど、相当デリバリーとかでプラスチックの容器、こういったことも増えているということは中国でもそうだそうですが、こういったことについても今、規制に取り組んでいるというような話もありました。一方で、今奥原さんからお話しのあった対馬とか日本海側は、特に朝鮮半島、それと中国、そういった地域から流れ着いているごみが多く見られるのは事実で、ただ、もう一つ別の側面のある地域もあって、それが瀬戸内海、今回法律を出しますが、あの瀬戸内海の地域の海洋プラスチックごみ、これを見るとほとんどがその地域の中のプラスチックごみなんですね。やはり瀬戸内海という内海ですから、外から入ってくるよりもその地域から出る。ですから、もちろん世界全体のボリュームということを考えれば、中国やインドネシアという大量のプラスチックごみの排出国と比べれば日本というのはかなり少ないです。ただ、1人当たりのプラスチック消費量、これに換算すれば日本は世界で2位です。こういった状況の中で、日本はG20で大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを立ち上げて、それで世界全体で2050年までに追加的な汚染をゼロにする、このリーダーシップを図ったのが日本です。その日本が今回、法律でしっかりとプラスチックに着目をして、日本政府として初めて製品ではなくて物質というものに対して作る法律ですから、この中で環境配慮設計に基づいて作られたものに認証して世の中の多くの消費者の皆さんに選んでもらいやすい、そういった形でプラスチックのリデュース、そして代替素材の促進、こういったものを進めていきたい。まさに今までだったら、例えば焼却とか廃棄、埋め立て、こういったところに縦のラインで最後につながっていたプラスチックを、循環型でサーキュラーな形に持っていく。だから、私はサーキュラーエコノミー新法だというふうに言っているんですが、こういった法律の意義、これについてもまだ閣議決定はしていませんが、これは私は相当世の中に多方面にわたって前向きな変化が生まれてきて、結果としてそれが脱炭素の後押しにもなると思います。最後に1点加えると、プラスチックはもともと石油ですから、我々は石油も含めて石油、石炭、LNG、化石燃料に毎年17兆円ずつ払っています。これを少しでも減らしていくことが結果として日本の中、地域の中で資金が循環をしていく、そしてエネルギーの自立も高めていく、より自立した国や地域をつくっていくことにつながる大きなことだと思います。

(記者)共同通信の水内です。先週、大臣は瀬戸内海再生議連にオンラインで参加されたと思うのですけれども、そこでカーボンニュートラルに関して、藻場はブルーカーボンの可能性があると説明されていました。環境省として藻場の拡大などに向けて特措法改正もあると思うのですが、どのような取組を今後行っていくか、お考えをお聞かせください。
(大臣)ブルーカーボンについては、私の地元の横須賀も関心を持っていますけど、隣の横浜が結構先進的に取り組まれたりしているんですよね。このブルーカーボンについても今後、吸収源として役割が期待をされる中で、藻場・干潟に関しては今回の法改正によって藻場・干潟が再生・創出された区域などについても自然海浜保全地区、その制度に基づく指定を可能にする、その予定で今最終的な作業を進めています。今までであればまさに自然の成り立ちのものというか人の手が入っていない、そういったものが自然海浜保全地区、それを今回ブルーカーボンとかも新たにやってというところも指定できるようにする、そのことによってこういった取組を更に促して、地域の活動を応援していきたいと、そんな考えです。

(記者)日経新聞の岩井です。福島の除去土壌の関係で二つ質問させてください。先日、環境省のアンケートで、30年以内の県外最終処分について知っているとの回答が県外で2割、県内でも5割と低い水準であったことが公表されたのですが、このアンケート結果を踏まえて、再生利用を全国で進めることについて社会的理解を得るために環境省としてはどうされていくのかというのが1点目。2点目は、最終処分に関してなんですけれども、期限が25年後ということで、世代交代や人口減少など社会の在り方もいろいろ変わってくるかと思うのですが、その中でどのような対応が適切と考えられるか。関連して、最終処分までにかかる費用について環境省は公表されていないと承知しているのですけれども、このシナリオとかかる費用を公表した上で社会的に議論するのがよいと考えるのですが、どうお考えでしょうか。
(大臣)最後の、費用なども含めて明らかにした上で国民的な議論をすべきだということは、一つの貴重な御提案、御意見だというふうにしっかり受け止めたいと思います。その上で1点目、まずアンケートについて、この場で他の記者さんも含めてちょっと御紹介をさせていただくと、2月2日に再生利用の理解醸成について専門家の皆さまに御検討いただくコミュニケーション推進チームを開催して、ウェブアンケートの結果や理解醸成の取組などについて環境省の事務方より報告を行ったものです。アンケートについては2018年度以降3回実施していますが、今御指摘があったとおり、県外最終処分について知っている、聞いたことがあると答えた福島県の回答者は約5割である一方で、福島県外の回答者が約8割は知らなかった、聞いたことがなかったという回答であったと報告を受けています。理解醸成を図るために今年度、環境省では再生利用実証事業の現場の公開や広報番組での紹介のほか、ウェブ上で現場を見学できるバーチャルーツアーを環境省ホームページに先月アップしたところです。今回のウェブアンケートの結果も踏まえて、再生利用などについての国民の皆さまの御理解を得られるように、できることから一つ一つ取組を実施するとともに、関係省庁とも密に連携しながら再生利用などについての全国民的な理解の醸成に向けて情報発信に取り組んでいきたいと思います。そして、もうすぐ10年を迎えます。こういった中でまだまだ課題はありますし、この30年以内の県外最終処分、これは特に重要な課題の一つです。この方針は国としての約束でもありますし、法律にも規定される国の責務ですから、私と今、福島の関係の省内の部局で今後何が自分たちとしても更にできるのか、今、議論を進めているところです。そして、25年という、これをどうやって次の世代に渡していくのかというお話も2点目にありましたが、知事ともよくお話をしますが、知事の思いの中でも、今でも福島の小学生とか中学生の中にはあの10年前の東日本大震災、原発事故を覚えていない、記憶にない、そういった世代が出てきている。そういった中でどのようにあの記憶を、そして教訓を風化させずに継承していくのか、こういった問題意識を非常に強くをお持ちなので、我々としてもそういった知事の思いにお応えができるような環境省としての取組をできないか、今検討中です。またお話しできるときに報告したいと思います。

(記者)日本テレビの川崎です。柏崎刈羽原発の件で、昨日新たに、不正使用した社員の詳細、どういう形でこれを行ったのかが出ました。IDを不正使用した社員以外に、別の警備担当社員も、別人だと知っていてゲートを開けているとか、東電の組織ぐるみではないですけれども、そこまでして中に入れている状況が明らかになりました。原子力防災も含めてこういうやり方で中に入る危険な問題を大臣はどういう思いを感じていらっしゃいますか。
(大臣)IDの不正事案は言語道断だと思いますね。ですので、規制委でしっかりと対応していただきたいと思っています。
(記者)言語道断という、あり得ないと思うのですけれども、東京電力の体質をどう感じますか。
(大臣)それが詳細に、実際に今お話しされたような、どのような人が絡んでやっているのかとか、そういったことも含めて、国民の大きな信頼に関わる問題ですし、特に新潟の地域の皆さんに、こういったことがあって今後どうするのか、そういったことにもしっかり応えていかなければいけません。ですから、規制委の方でしっかりと対応していただきたいと思います。

(記者)産経新聞の奥原です。ワクチンについて、環境省が所管するのは医療廃棄物として針の処理の問題があるかと思うのですけれども、国民1人当たり2本と膨大な量の針が出る可能性があると見られますけれども、体制などについてお考えがあれば教えてください。
(大臣)今のところ私が把握している限りだと、このワクチン接種において感染性廃棄物、医療廃棄物、これが逼迫をするというようなことはないのではないかと、十分対応できると、そういう報告を受けています。

会見動画は以下にございます。

https://youtu.be/0RZu4IrRE8c

(以上)

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