小泉大臣記者会見録(令和2年7月14日(火) 10:31 ~ 11:03 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まず、災害廃棄物の対策について触れたいと思います。災害廃棄物対策について、被災自治体の支援に引き続き環境省を挙げて取り組んでいます。先週10日金曜日からは、被害が大きい熊本県の人吉市において防衛省・自衛隊や熊本県と共同して、人吉市内の大型災害ごみ一掃大作戦として、市民、ボランティアが集積所に搬出した畳、家具、家電、金属を自衛隊がトラックに積み込んで、専用仮置場で荷降ろしを行う、自治体職員の誘導指導の下で、トラック協会関係者が運搬に協力するという取組を実施しました。昨日13日まで実施をして、街中からの大型ごみの撤去が進んだ様子がこのスライドでも分かると思います。これは定点のものですけど、このように片付けが今、自衛隊の皆さんや県の協力、またトラック協会、地元の方々を含めて進んでいるというところでもありますが、畳は、例えば水や泥を含んで何と1枚100キロぐらいの重さになるそうです。自衛隊員の方々でも大変な状況だということを伺っていますし、今も雨が降り続いていますから、なかなかこの復旧モードにアクセルを踏んで入れないということも課題だと思います。災害廃棄物の広域処理、これも今進んでいます。昨日13日から、福岡県大牟田市で発生した廃棄物について、福岡市の清掃工場での受入れを開始しました。また、熊本県芦北町についても、収集・運搬、処分について熊本市に支援を要請しているところです。今後も収集車両への積込み、仮置場への搬入、仮置場からの搬出、処分などに関する支援ニーズや課題に対応して、生活再建を後押しするための迅速かつ的確な支援を継続していきたいと思います。
 2点目であります。2019年度の電力事業分野における地球温暖化対策の進捗状況の評価の結果、いわゆる電力レビューを取りまとめましたので、ここに報告をしたいと思います。電力レビューは2016年2月の環境大臣と経産大臣の合意に基づいて、2030年度の削減目標やエネルギーミックスと整合する電力の排出係数0.37kg-CO2/kWhという目標の達成に向けて、電力業界の自主的取組や省エネ法や高度化法といった政策的対応が継続的に実効を上げているか進捗状況を評価するものです。それが電力レビューです。2019年度の電力レビューでは、各種機関が公表しているデータや分析レポートなどのファクトをベースに評価を実施して、評価結果としては、現時点では電力事業分野のCO2排出量、排出係数は改善傾向にあり、高度化法においても2020年度までの期間に係る定量的な基準が策定されるなどの一定の進展もあり、評価に値するものの、このままでは2030年度の目標達成は困難であり、脱炭素社会の実現も視野に更なる取組の強化が不可欠であると総括をしています。次のスライド2でお示しをしたとおりですが、中長期的な脱炭素化に向けて、脱炭素社会への現実的かつ着実な移行に整合的な脱炭素移行ソリューションを目指すことが必要だと考えています。ポイントは大きく3点です。まず、一つ目のポイントは、再生可能エネルギーの主力電源化を一層加速化すべきということであります。2018年度の発電電力量に占める再生可能エネルギー比率は16.9%であります。再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、エネルギーミックスで掲げる22から24%の着実な達成と、それにとどまらない一層の導入拡大が必要であります。このため、分散型エネルギーシステムの構築に向け、昨年4月に発足した環境省、経産省の連携チームの取組を一層推進していきます。また、千葉県などで試行的に実施されているノンファーム型接続の2021年中の全国展開や、地域における再生可能エネルギー需要に応じた検討・整備・活用に向けた取組が重要であり、経産省や関係業界による一層の推進を期待したいと思います。次に、二つ目のポイントは、非効率な石炭火力発電の休廃止、稼働抑制といったフェードアウトに向けた取組を着実に進めるべきということであります。環境省の試算によると、石炭火力発電所の新増設計画が予定どおり実行されると、2030年度の削減目標を約5000万トン超過することになります。これは2030年度の我が国全体の削減目標に整合する排出量の約5%に相当します。削減目標の達成に向けて、非効率な石炭火力発電のフェードアウトに向けた取組を着実に進めるとともに、火力発電全体からのCO2排出削減に向けて石炭火力発電の高効率化、そして次世代化、これを進める必要があります。今般、梶山経産大臣により、非効率な石炭火力のフェードアウトを目指していく上で、より実効性のある新たな仕組みを導入すべく、今月中に検討を開始して取りまとめるように事務方に指示したという御発言がありました。改めて、梶山大臣のリーダーシップに敬意を表したいと思います。この発表によって、国内において非効率な石炭火力発電のフェードアウトに向けた取組の具体化が進んでいくことになります。足元において非効率な石炭火力発電は約2400万キロワット、石炭火力発電の全体の約5割存在しており、地球温暖化対策を所管する環境省として、こうした非効率な石炭火力発電のフェードアウトに向けた取組を厳しく注視していきたいと思います。最後に、三つ目のポイントは、将来的なゼロエミッション火力の可能性を追求すべきということであります。パリ協定の長期目標と整合的に火力発電からのCO2排出削減を実現するためには、火力発電の更なる高効率化、これを進めて、究極的には火力発電でありながらCO2の排出が実質的にゼロである火力発電、いわゆるゼロエミッション火力、この可能性を追求する必要があります。ゼロエミッション火力を目指すに当たって、排出削減を円滑かつ着実に実現するため、これまで培ってきた経験、知見も生かして既存の石炭火力発電、LNG火力発電でのバイオマス、水素、アンモニアなどの混焼を促進して、さらにその割合の段階的な向上を図って、それでもなお避けられない排出分については、排出されるCO2を回収して有効利用、貯留するCCUSの活用を検討する、こうしたゼロエミッション火力に向けたイノベーションを関係省庁、関係業界と連携しながら、総合的に後押しをして世界に先駆けたゼロエミッション火力の実現の可能性を追求していきます。電気事業分野は我が国全体のCO2排出量の約4割を占める最大の排出源であり、他部門での排出削減努力にも大きく影響を及ぼすことから、電気事業分野の地球温暖化対策は非常に重要であります。今回の評価結果や気候変動問題とエネルギー問題の関連性が一層高まってきていることも踏まえて、今後ともエネルギー政策を所管する経産省と密接な意思疎通を図りながら、2030年度の削減目標の確実な達成、そして2050年にできるだけ近い時期での脱炭素社会への実現に向けて取組を進めていきます。なお、評価結果の詳細については、後ほど事務方から説明をさせていただきます。
 今日は3点目もあります。地球温暖化対策計画の見直しを含めた気候変動対策に関する中央環境審議会と産業構造審議会、この産構審の合同の検討の場の立ち上げについて報告をしたいと思います。3月に決定、提出した日本のNDCにおいて、現在の中期目標を確実に達成するとともに、その水準にとどまることなく中長期の両面で更なる削減努力を追求することや行動を強化する観点から、地球温暖化対策計画の見直しに着手し、その見直し後、追加情報を国連事務局へ提出することとしていました。今般、地球温暖化対策計画の見直しを含めた気候変動対策について検討していく場を中央環境審議会と産業構造審議会に立ち上げて合同で審議していくことになりました。梶山経産大臣と連携しながら検討を進めていきたいと考えています。合同会合においては、ポストコロナ時代を見据えた気候変動対策の方向性など今後の気候変動対策について幅広く御議論いただいて、中長期の両面で更なる削減努力の検討を深め、NDCで決定した更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値につなげていきたいと考えています。また、先週の会見でも申し上げたとおり、気候変動対策を進めるに当たっては、環境省と経産省が協力できることは協力し、切磋琢磨することは切磋琢磨して共に進めていくことが重要であると考えており、この合同会合はそうした観点でも有意義なものとなると考えています。合同会合の立ち上げ時期は来月8月ごろを予定しており、両省で準備を進めていきたいと思います。
 そして、今日は最後に省内の人事について御報告をさせていただきます。今日の閣議において、環境省幹部職員の任免が了承されましたので、御報告をさせていただきます。発令日は7月21日付であります。具体的には、鎌形浩史環境事務次官及び森下哲地球環境審議官の勇退を認めます。環境事務次官の後任には中井徳太郎総合環境政策統括官、地球環境審議官の後任には近藤智洋地球環境局長を充てます。総合環境政策統括官の後任には和田篤也大臣官房政策立案総括審議官を、地球環境局長の後任には小野洋水・大気環境局長を、水・大気環境局長には山本昌宏環境再生・資源循環局長を、環境再生・資源循環局長には森山誠二同局次長を充てます。ただし、豪雨災害への対応に鑑み、山本局長には特命としてしばらくの間、災害対応にも当たらせるということにしております。なお、勇退する鎌形環境事務次官は、7月22日付で環境省顧問に就任させます。そして、森下地球環境審議官も環境省参与に就任をさせます。併せて、その他の審議官級の人事についてお伝えをします。7月20日付で、奥田直久大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官を財務省に出向させ、後任には新たに松本啓朗大臣官房総務課長を昇任させます。また、7月21日付で大臣官房政策立案総括審議官には上田康治大臣官房審議官を、環境再生・資源循環局次長に松澤裕大臣官房審議官を充てるとともに、新たに大森恵子大臣官房秘書課長、土居健太郎環境再生・資源循環局総務課長を大臣官房審議官に昇任させます。詳しくは、配布資料を確認していただきたいと思います。私から一言申し上げれば、鎌形次官、そして森下さん、本当にお疲れさまでした。特に次官におかれましては、退任前に私のような大臣が来て大変だっただろうなと、多分、何年分も疲れたんじゃないかなと、そういうふうに思います。改めて、お世話になったことに心から感謝を申し上げますし、森下さんには、あの非常に私の脳裏にも焼き付いているCOPでの現場を一緒に見ていただいていますので、お二人なくして今の私はないなと、心から感謝を申し上げたいと思います。また、改めて新たな布陣の皆さんについては御紹介もあると思いますから、そのときに触れたいと思います。私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)時事通信の武司です。地球温暖化対策計画の見直しに関連してですが、NDCについて26%の水準にとどまらない削減努力と、更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値を考えていくということなんですが、大臣はどのような数値にしていきたいとお考えでしょうか。
(大臣)それはやってみた上で出るものがまさに数字ですから、今からここだというふうに決めることは、現段階では言うことではないなと思います。いずれにしても、大事なことは、石炭火力の海外輸出、この公的信用の政策の見直しが実現をした背景にはファクトをベースに議論したと、このファクト検討会の役割は相当大きかったと私は思います。今後、このファクトをベースに議論するということが霞が関、そして政治の中での常識となっていくように、この両審議会の合同会議、この場でもしっかりとファクトに基づく議論を積み上げていただければ、NDCのときに日本からお約束をした更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値につなげていけると、私はそう確信をしています。この両審議会の精力的な議論に期待をしています。

(記者)朝日新聞の水戸部です。温対計画の見直しなんですけれども、先ほど、ポストコロナというところを最初に議論しなければいけないということでおっしゃっていて、コロナによって、特に温暖化対策という点で大臣はどういう点を視点として加えなければいけない、あるいは変更が迫られるだろうと現時点で考えているか、教えてください。
(大臣)ポストコロナによって相当な行動変容が起きていますよね。テレワーク、リモートワークなどは代表的な一つかもしれません。それはやはり移動というものが根本的に変わってきている新たな社会が今、日々つくり上げられている過程だと思います。その移動が変わってくることによって、最近でも様々なところから、例えば石油の需要が減っているとかいろんな声が起きていますが、こういったことがどのように今後この中でも反映されていくのか、その議論もしなければいけないだろうと。そういったことがまさにコロナ後の社会を見据えた対策、この在り方を議論するということでもあります。それに加えて、これまで毎年実施してきた計画の進捗、これを点検することも大事ですし、この点検を反映した対策の強化や深掘り、これも大事だと思います。そして、脱炭素社会の実現を見据えた、目の前のことだけではなくて中長期の対策の方向性、こういったことも改めて議論されるべきですし、今、石炭火力の海外の公的信用の付与、これを原則やらないと、支援をしないということから、まさにドミノが倒れるように国内の石炭も含めてエネルギー政策全体がうねりを上げて今動き出している中ですから、この合同の審議会の議論を、おのずとそういったことをしっかりと受け止めた上での議論になると私は期待をしているし、環境省としてはしっかりとウォッチしていきたい、また貢献をしていきたいと思います。

(記者)テレビ朝日の藤原です。豪雨の災害についてなんですけれども、先週の金曜日に大臣は現地に派遣されている職員の方ともオンラインで話をされたということなんですが、そこの話で上がってきたことで一番残っていることだとか気持ちを新たにされたこと、今後の取組で生かしたいこととかがあればお話しください。
(大臣)オンラインに限らず電話なども含めて、私の、現場に知人もいますので、日々連絡を取って、できる限り自分が状況をしっかり把握しながら、環境行政の立場からの支援ができるように努めています。特に今回の災害は、コロナ後の初めての大型災害だと思います。今、残念ながら、現地でもコロナの感染という、そういったニュースも出ているとおり、災害の復旧を進めると同時に、このコロナの感染拡大防止対策を徹底しなければいけないという難しさ、そしてやはり現場の声としては、ようやくこの自粛が明けてこれから経済活動、産業活動再開だと、例えば旅館なんかもこれから多くの方に来ていただきたい、そういうふうに思っていたところを被災して、全壊とか、もう事業が成り立たない、心が折れそうだという切実な声、そしてやはり今までと違ってこれだけ長く雨が続いていますので、なかなか復旧モードに入れない。自衛隊の方にも御協力いただいていますが、この活動だって雨が上がらなければそのスピードというのはやはり落ちるのも仕方ない部分があります。そういった様々な今までとは違う、まさに前例にとらわれない復旧支援、復興支援、こういったことをやっていかなければいけないということをしっかりと胸に刻んで対応していきたいと思いますし、環境省がいち早く気候危機宣言を出しました。まさに今、九州から始まって、九州以外でも被害が拡大して、東北での氾濫のリスクだとか全国的な今、雨の危険が迫っています。まさに気候危機であると。この認識をしっかり持った上で、環境省は危機感を最大に環境行政、特に廃棄物分野はメインになりますが、熱中症対策なんかも避難所は大切です。あらゆる角度から緊張感を持って対応していきたいと。私も今、現地に適切な形で現場を見ることができるような環境を今、事務方とも調整しているところですので、しっかりと対応を続けて進めていきたいと思います。

(記者)毎日新聞の鈴木です。私から2点質問させていただきます。1点目は温対計画の見直しについてです。まず、開始時期というのはいつごろ始められて、今後どういうふうに取りまとめるかという見通しについてお聞きしたいということと、今後特に気候変動絡みで言うと、経産省の石炭火力の見直しとか、エネルギー基本計画の見直しについても来年あると思うので、その辺との兼ね合いをどうするか。まず温対計画の位置付けとして、例えばエネミやエネ基の見直しに向けた弾みにしたいのか、どういう意味合いで捉えていらっしゃるのかということについてお聞かせください。もう1点は人事について、特に誰がどこにつくとか、そういうところについて細かく聞くつもりはないのですが、大臣として今回の人事で、特に気を付けた、特に一番大事だと考えた人事の考え方をお聞かせください。
(大臣)まず、1点目ですが、この合同会合のスケジュール、そしてアウトプット、これについては、今後、審議会の議論を踏まえて決定していきたいと思います。そして、先ほど水戸部さんからの質問でもあったように、このポストコロナ、そして進捗の確認、点検、対策の強化や深掘りとか中長期の方向性、こういったものも重要な論点になると考えていますので、こういった議論を踏まえた上で温対計画を見直して、来年のCOP26まで追加情報を国連に提出していきたいと思います。そして、今まだ具体的な日時は私は確認していませんが、官邸の方で未来投資会議、ここで環境エネルギーの場ができると聞いています。そういった場で大きな柱となるような、またエネルギー政策の全体像のような議論がされるのではないかなと。そこには経団連の中西会長の思いも相当あると思いますが、そういった場で自由闊達にこのコロナを踏まえて、そしてまた最近の石炭政策の見直しも含めて、最新のファクトに基づく議論が大いになされるべきだろうというふうに思います。温対計画の見直しは、そういったことも含めて同時進行的に進んでいく。そういったことを考えれば、まさに石炭の輸出に原則、支援をしないというところから始まったことが、ドミノが倒れるようにこのエネルギー政策全体が動き出したと、そういった大きな捉え方をして一つ一つのことを動かしていきたいし、よく見ていきたいというふうに思います。
 人事については、今度、新体制も含めて改めて御紹介をしたいと思いますが、先ほど次官、森下さんに対する私の感謝を申し上げたとおりですが、環境省はみんな、私が来て大変だと思います。ですので、本当にみんなに支えていただいて今がありますから、新しい体制の中井新次官の下でも、中井さんは耳に痛いことも言ってくれます。そういった方が近くにいること、そこも私にとっては非常に大事なことだと思うので、これからも私の至らないところ、そして時には褒めてほしいですけどね。そういったことも含めてコミュニケーションをよくやっていきたいと思います。鎌形次官、中井新次官、共に私は大変お世話になっていますし、両者に共通するところは優しいです。そういう方々に囲まれながら仕事ができているというのは、私としてはもう感謝以上の何物でもないと、そう思います。

(記者)エネルギージャーナルの清水です。人事について伺いたいのですが、鎌形次官の勇退は従来から行くと1年の任期だったわけですけれども、従来から比べるとやや早い唐突な感じもするのですが、その勇退の理由、そして新しい体制に環境行政としての何をメッセージとして込められたか、それを伺いたい。もう1点は、中環審、産構審の合同会合は次官の交代と関連があるのかどうか。あるいは、内閣府かなんかで、省庁連携というか調整の場が内閣府なり内閣官房にあるわけですけども、なぜあえて合同の審議会をやろうとしているのか、その2点をお願いします。
(大臣)まず、合同の審議会、これは温対計画の見直しに向けて必要なことでありますから、そこは必要な場として経産省と環境省がコミュニケーションを深めて進めていきたいというふうに思っています。特に違和感のあることではないと思います。そして、人事につきましては、もちろん人事の常は新陳代謝、そして適材適所、これは当然のことでありますし、今回の人事につきましては、鎌形次官とも何度もコミュニケーションを取りながら進めさせてもらいました。鎌形次官には本当に私はまるで、私からするとお父さん的な、温かくもいさめるところはいさめていただいて、いつも温かく接していただきました。その鎌形次官に支えられて今までやってきた中で、今後も環境省の行政を進めるに当たってはどのような体制がいいか、これは鎌形次官ともよく話をした上での人事であります。そういった思いを込めた人事の下で、私が大臣になってから言っている経済社会の再設計(リデザイン)、そして脱炭素社会、循環経済、分散型社会への移行、この三つの移行も着実に進めて、環境省が社会変革担当省だと、そういった省庁により成長していくべく環境行政の課題に向き合ってくれるのではないかと、一緒になって頑張っていきたいと思います。皆さんにも温かく新体制を見守っていただきたいなと思っています。

(記者)日刊工業新聞の松木です。再生可能エネルギーの主力電源化の話がありましたので、その関連で質問させてください。大臣は新宿御苑の電気が再生可能エネルギーに切り替わっても従来の電力料金と遜色がなかったという報告をされていますが、電力を大量に使う大規模な事業所はもともと安い電気を使っているので、それに見合う価格の再エネ電気がなくて困っているという話を企業から聞きます。この間の経団連との会談でも、経団連の幹部の方から再エネをもっと安くしてほしいという要望があったかと思いますが、エネルギーの所管はエネ庁ですが、環境省でも再エネの価格を下げていくような施策を考えていらっしゃったら、教えてください。
(大臣)再エネは高いという、この固定観念を覆していきたい。これは環境省がRE100を宣言して、そして自ら一つ一つできるところはRE100、これを進めていて、再エネは必ずしも高くない、安い場合もある。この実現例として自分たちがまず実践をする、社会にその姿を見せたいという思いでやっています。御紹介があったとおり、新宿御苑は30%から100%まで一気に再エネの導入を上げた上で、電力単価は17.1円で変わらない、これを示すことができました。ただ、今御指摘があったとおり、一般的に再エネが安いというところに行くには、更なる努力が必要なのは間違いありません。じゃ、そのために何ができるかというと、間違いないことはマーケットを大きくすること、この再エネの市場の拡大をやる上で環境省が何ができるかと言えば、やはり需要サイドに働き掛けて、その市場を大きくしていく環境をつくっていくこと。私が就任以来、なぜゼロカーボンシティ、この宣言自治体を増やすことに血道を上げているかと言えば、この市場拡大を自治体レベルから、住民レベルから底上げをしていく、こういったアプローチというのは環境省は経産省と違って業界から行くわけじゃないですから、まさに国民側から、需要側からそこの環境をつくっていく。こういったことに加えて、様々個人の再エネの切り替えの促進とか、今それを具体的に進めようとしている企業などとの意見交換をしています。そして、間違いなく、企業の方からも相当声が変わってきたと思うのは、この前の経団連との意見交換もそうですが、石炭が安いから石炭をもっとやってくれなんて言ってくるところは全くありません。再エネをもっと導入しやすい環境をつくってくれと。そして、グローバルで活躍をしている企業にとっては、再エネを導入できなければ、国際的な産業競争力に大きな影響が出る、その環境をつくってもらうような政策的な後押しをやってほしいという、ここの思いというのが相当に強い状況が出てきているので、私はこういった取組を一つ一つ後押しすることで、再エネの需要の拡大が再エネのコストを下げる、そういったところにつなげていきたいと思います。そのためにできることは環境省、あらゆる方策を通じてやっていきたいと思います。

(記者)フジテレビの三上です。来たばかりでちょっと勉強不足で申し訳ないのですけれども、先ほど未来投資で環境の場ができるというのは、分科会とかワーキンググループなのか、それとも本体なのか、総理が言っていた拡大、それは未来投資でやるのか伺いたい。
(大臣)まだ具体的には聞いていません。ただ、今、調整中のあれは骨太、成長戦略ですかね、そういったところにもそのような記述が書いてありますので、具体的にメンバーとか、どういった頻度でとか、またいつまでとか、こういったことというのは今後詳細が固まってくるものと思いますが、環境、エネルギー、こういったテーマで未来投資会議の新たな議論の場ができる。これは実は、当初は春ぐらいに開催を予定されていたと思いますが、コロナによってここまで延びている状況でありますが、結果として石炭政策の見直しが動いてきたこのタイミングですので、より現実に即した、そして気候変動とエネルギー政策を一体で捉えた大きな環境エネルギー議論ができることと期待をしています。

会見動画は以下にございます。

https://www.youtube.com/watch?v=c2tgoz-xWGU

(以上)

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