小泉大臣記者会見録(令和2年1月14日(火)10:01 ~ 10:20 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日まず1件目は、「選択と集中」実行本部の第1回会合についてコメントしたいと思います。12月20日の会見で立ち上げを御報告した環境省の「選択と集中」実行本部についてですが、明日15日に第1回の、初回の会合を開催します。今後の環境省のあるべき姿を明確にして、業務の在り方や職員の皆さんの働き方を抜本的に見直して、機動的、機能的な環境省を目指していくための議論を行います。人口減少社会においては、従来の延長線上で業務を続けていくことだけではなくて、畳むべき業務から撤退する、未来のための撤退戦というふうに私は言っていますが、そういったことに加えて、明るい未来の選択にチャレンジをする未来のための挑戦、この未来のための撤退戦と未来のための挑戦、この組み合わせをしっかり議論していただいて、常に必要なことに人と資源が配分されることが重要だと考えています。クリエイティブな政策を打ち出していくためにはクリエイティブな人材を獲得して育成して、そしてクリエイティブな働き方を実現して、国民の皆さんにはより国民生活の向上につながるような政策を打ち出していくというのが環境省にとってはすごく大事なことですので、そんなことを見据えて選択と集中を、職員の意欲と能力が最大限発揮されて、現在及び将来の世代の課題解決に向けて目に見える成果を出していく、そんな環境省につなげてもらいたいと思っています。この本部への参画について職員の皆さんから幅広く有志で参加を募ったところ、若手を中心に30名以上から参画の表明をいただきました。若い人たちにとっての当たり前の働き方が何なのか、その声をよく聞いて、若手の柔軟な発想を生かしながら、新たなアイデアを政策や組織の在り方、業務の進め方に次々と反映させていきたいと考えております。ちなみに、この若い人たちにとっての当たり前の働き方が何なのかという言葉に込めた一つの例というのは、私はランチミーティングをよく若手とやっていますが、今20代の若手職員にこの前話を聞いたら、環境省に入省して初めてファックスを見たと、そういう声もありました。まさに今の様々出てきたツール、テクノロジーを含めて、そういう世代の皆さんにとって当たり前になっている効率的に働けるような働き方と、私ももう上の世代ですけど、その上の世代にとっての当たり前というものはやはり違いもあるのは当然だと思うので、そういったことをしっかりとお互いがコミュニケーションして、よりよい環境省に生かしていくことが必要だという思いもあります。働き方についても、様々今既に省内、動きだしているようですから、そういったことを形にすべく議論をしてもらいたいと考えています。冒頭、私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)産経新聞の奥原です。防衛省との防災に関する連携について伺いたいのですけれども、災害派遣に関するマニュアル作りなどが進められていると思うのですけれども、大臣は日ごろから防衛省との連携について力強く言われていて、災害が発生する前の連携についても進めていったらよろしいのではないかと思っています。ちょっとエキセントリックなアイデアですけれども、国内には潜水艦を台風発生エリアに派遣をして、海底から冷たい海水を海面に引き上げて台風の勢力を減じるという手法について特許を取っているところもありますので、今後どういうふうに進めていかれるのかということについてお聞かせください。
(大臣)まず、防衛省との連携については昨年も報告をしましたが、年度内、つまり2カ月後の3月までに災害時、そして平時について防衛省・自衛隊、環境省の連携マニュアルを策定するという方向で、今、両省で現場の意見をどのように反映をしたマニュアルを作っていくのかという協議、打ち合わせ等が進んでいるというふうに聞いていますので、これも年度内に策定段階でまた報告をしたいと考えています。そして今、奥原さんの方から紹介をいただいた、潜水艦を活用した、台風を弱めるという、そういう発想の件でありますが、実際これは海面の水温低下装置ということで特許を既に取っているというふうに私も聞きました。そして、世界中でもこの気象改変、襲ってくるハリケーンとか台風とか、こういったものをどのように避けさせるかとか、また弱めるかとか、様々な議論があるとは聞いていますけど、では、それが実際に行われた結果、どのような影響を様々な自然や生態系等に与えるのか。こういったことというのは、慎重に考えなければいけないということも言われていると聞いています。また一方で、台風、自然災害というのは、もちろんときには大きな被害、そして人命が失われる、そういったこともありますので、負の部分が前に出るのは当然のことだと思うのですが、一方、海の中がかき混ぜられることによっての様々な恵み、そういったこともあるのも事実です。ですので、気象に対して、私は日本というのは古来、人と自然の共生、どのように共存していくのか、共生していくのか、そういったことを考えてきた国ですので、今回のその発想というのも、私の中では気候変動の取組に対する関心の高まり、そして何とかしたいという、自分ごとになっている方々の前向きな思いの発露の一つだというふうに思いますので、様々な議論を気候変動の高まりという形で日本社会が覚醒をしていく、そういったことにつなげられれば一番だと思っています。

(記者)朝日新聞の菊池です。世界的な山火事のことでお伺いします。昨年のブラジルの火災に続き、今まさにオーストラリアでも大規模な火災が起きておりますし、近年アメリカでも山火事が多発しております。こういった山火事によって大気中に二酸化炭素が放出されていく量は決して無視できないものでありますし、日本や世界が血のにじむような努力をして少しでも減らそうという中で、こういった大規模な山火事によって全くそういった努力が水の泡になることもあると思います。大臣は先週来、フロンによる日本のイニシアチブについてはたびたび言及されておりますが、例えば山火事の抑止や消火活動、又は大気に与える影響等について、日本として世界に対してこういった分野でイニシアチブを取るという考えはあるか。また、大臣がこの山火事についてどのような所見をお持ちか、お伺いします。
(大臣)前回、オーストラリアの森林火災についてもコメントをさせてもらいましたが、おっしゃる通り森林というのはCO2の吸収源という形で、世界的にもいかに森林の保護、これをしっかりやっていくかということは最重要の課題の一つです。そして、私自身も農林部会長経験もありますし、日本の中で例えば奈良県の吉野杉の聖地でもある川上村、そこにも現場に伺って、樹齢何百年という木々がしっかりと管理されている状況を現場の皆さんとも見させていただいて、もちろん林野庁の取組も含めて、山というのは、山の経営は最低でも50年経営というか、もう100年、200年経営は珍しくない。それぐらいの長い取組の中で守られて、また育てられてきたものですから、これが火災という形で失われることのダメージというのも非常に大きいと思います。日本の中では、まだ幸いにして、あのアマゾンやオーストラリアのような大規模な森林火災というのは今ないですが、同じようにこの管理、そして保護、そしまた最近懸念をされているのは、相当伐期を迎えている木が多いです。そして、その伐期を迎えて利用価値をしっかり高めなければ朽ちていくわけですから、そういったことでいかに森がもうかるという形で林業の成長産業化、それがしっかりと再植林につながって、これから人材育成から、もうかるということで人が魅力のある産業だとして入ってくるような形をつくっていくのも非常に大事なので、今、林野庁において、私も当時、部会長時代に携わっていた部分もありますけど、林業改革、これも進められています。ぜひ、そういった成長産業化をしていくということと森林の保護、そして吸収源を更に世界中へ増やしていくこと、これというのは私はつながっていることだと思いますし、日本がずっと世界中に言っている環境と成長の好循環、これは森林という部分においても、林業の成長産業化と森林の保護、これを両立させていくというのは、私は日本として発信すべき、そういうことだと思っています。

(記者)時事通信の木田です。働き方にも少し関連するのですが、大臣御自身の子育てと仕事の両立に関して伺います。これまで大臣は公務最優先、危機管理は万全にということをおっしゃってきましたが、もちろんお子さまが生まれてからでないと分からないこともあると思うのですけど、具体的に出産直前のサポートや出産の立ち会いをなさるのか、公務との両立について具体的にどのように考えているのかお聞かせください。
(大臣)今、省内の働き方改革も、明日から「選択と集中」実行本部で大事なテーマの一つになります。3本柱のテーマの一つです。その中で実際にランチミーティングを今までも重ねている中で、職員の皆さんの中でも育休を取得したい。だけど、環境省は、何度も言っているように、そんなに人の余裕もない中で、周りへの負担とかも考えると、取りたいけど取りにくい、そういうふうな声があることも事実です。そして、夫婦で環境省の職員で働いている方もいますから、そういった中で出産を控えていて、どのように環境省の職員同士の夫婦が育児と仕事と両立できるかという環境もつくらなければいけないということはずっと思っています。そういった形で、今まで何とかこの環境省をより働きやすい、育児と仕事が両立しやすい職場にしていくのかということで頑張ってきた有志の皆さんがいましたから、その有志の皆さんの思いを受けて立ち上がったのが、今回の本部の中の働き方のチームだと理解をしてほしいと思います。私自身のいわゆる育休ですね。政治家については育児休業という制度もないですし、そもそも労働時間ということも、そういう概念もない世界ですので、そういった中で、いわゆる世の中の皆さんから思われている育休と言われるものをどのような形で私が取るか、そういったことについては今、最終調整をしているところです。

(記者)NHKの杉田です。明日から冬の星空観察が始まると思うのですけれども、光害という言葉すら周知が進んでいなかったり、対策も全国的に進んでいないと思います。ただ、光害の対策を進めるとCO2の削減にもつながるとも言われています。光害の対策についてどう促していきたいと考えているか教えていただきたい。
(大臣)星空観察、私、結構これについては環境大臣になる前から思い入れがあって、長野県の阿智村という村があります。その村に行ったときに、あれはまだ私が農林部会長のときでしたかね、日本で一番星空がきれいな村ということで、環境省がやっている星空観察を生かしてまちづくり、まちおこし、これにつなげている現場を見ました。スキー場を活用して、そこまで観光客の皆さんを案内して、そして満天の星空を堪能してもらうと。あの村の発想の素晴らしいのは、花の時期は花を見に観光客がいっぱい来る。だけど、通年通して来てくれない。だから、地元の宿泊施設、旅館とかホテルがなかなか苦しいと。じゃあ、何があるかと思って、何もないなと。だけど、空を見上げたら星があったと。よし、これを活用しようということだと聞きました。そしてこの前、原子力防災の視察で鳥取に伺ったときには、鳥取県の知事から新しいお米を紹介されて、そのお米の名前は「星空舞」、まさにこの環境省の星空観察、こういったことを生かしてお米のブランド化、これにつなげているということも、すごく環境省の事業が役に立っていいことだなというふうに思いました。一方で、光害ということですけど、私もこの前のCOPでマドリードに行ったときも、また、今まで自分がいろんなところへ行くときも思いますけど、もしかしたら東京というのは、世界で一番清潔でごみの少ない大都市である一方で、世界で一番こうこうと眠らない、そういう大都市でもあることの魅力と、一方で、これだけ石炭を含めて化石燃料を使って電力を生んでいる暮らし、その中でこれどうなのかなということを思うときもあります。つけ過ぎじゃないかと。こんなに明るいのは必要なんだっけと。ですので、まさにこれって地域によってもあると思うんです。だけど、そこは生活の環境の改善と、そしてCO2の排出抑制をしっかりやって、世界全体で達成しようとしているパリ協定の目標に向けて私たちのライフスタイル、そういったことも考え直していくというきっかけにしなければいけないことだと思いますから、まさに環境省は環境行政だけをやっているのではなくて、社会変革担当省であれと。そういう思いというのは、この光害ということに対する国民の皆さんに対する議論の喚起、そしてまた、星空観察など環境省が大切にしているそういったことの事業の推進も含めて、大切なメッセージを伝えていきたいと考えています。

(記者)神奈川新聞の川口です。育休の関係で1点確認させてください。昨日、横須賀市の成人式で、大臣は祝辞の中で新成人に対して、「どんなに忙しいときでも家族との時間を大切にしてください」というメッセージを贈られていました。その言葉を体現する意味でも、地元でも育休を取ってほしいという声を聞いたんですけれども、先ほど最終調整をしているとおっしゃっていましたが、大臣としては育休を何らかの形で取りたいと今も考えているということでよろしいでしょうか。
(大臣)私の思いは最初から変わっていません。様々な報道がありますけど、今そこも最終調整をして、しかるべきタイミングで、そこは公務と関わる部分でもありますし、仮に取るとなった場合は、私を日々サポートしてくれている職員にも影響することですし、また副大臣、政務官、そういった皆さんにもお話をしなければいけないこともありますので、そういったことも含めて今、最終調整をしております。新成人の声として、そういう社会を変えるためにも取ってもらいたいと、そういった声というのはすごくうれしいですし、その声もしっかりと受け止めたいと思います。

(記者)産経新聞の奥原です。確認ですが、育休に関して大臣自身が取るか取らないか、それも今調整されているということでしょうか。
(大臣)今、最終調整ということで御理解をいただきたいなというふうに思います。近々そういうタイミングで私から、これは公務に関わる部分も結構ありますので、そういったことをお話をしたいと思います。

(以上)

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