大臣談話・大臣記者会見要旨

小泉大臣記者会見録(令和元年 12月20日(金)11:22 ~ 11:51 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まずは、予算について申し上げたいと思います。今日閣議決定された令和2年度当初予算について報告をします。環境省の当初予算案については、気候変動×防災といった新たな視点で気候変動問題への対応を前面に打ち出した、いわば気候変動対応型予算だと考えています。具体的には、第1に気候変動×防災という視点に立って、自立・分散型エネルギーによる災害に強い地域社会づくりなどを推進していくこと。そして第2に、気候変動×社会変革という観点から、CO2の削減のための革新的技術、素材の社会実装などを通じて、社会変革につながるビジネスを積極的に後押しすること。その他、気候変動×海洋プラスチックごみとか生物多様性、こういったことなどの施策を進めるとともに、東日本大震災の被災地の復興、そして未来志向の取組を推進してまいります。また、内閣府原子力防災については、原子力災害時における避難の円滑化対策などの充実を図ります。原子力規制委員会については、規制を支える安全研究の推進などのための予算を計上しており、引き続き委員会をしっかりとサポートしてまいります。以上述べた通り、来年度予算においては気候変動への対応を前面に打ち出して予算の選択と集中を行いましたが、環境省の業務全体について、働き方改革も含めて更に大胆に選択と集中を前に進めることが必要だと考えています。このため、私も議論に加わる形で、今後、環境省の中に選択と集中実行本部を立ち上げることにしました。詳しくはお手元の資料を御覧いただきたいと思います。現在の環境問題の解決のためには、従来の取組の延長ではない大胆なイノベーションにより、従来の社会システムを大きく変革していくことが求められています。環境省は脱炭素社会への挑戦や東日本大震災からの復興、環境再生など新たな役割が広がりつつありますが、その事務事業の中には従来の取組の延長線上に依然としてとどまっているものもありまして、社会変革担当省としての役割との間に大きなギャップが生じていると考えています。今後の環境省のあるべき姿を明確にし、事務事業の在り方や職員の働き方を抜本的に見直し、機動的、機能的な環境省を目指していきたいと考えています。女性、そして若手職員の有志も含めて幅広く議論への参加を募り、制約にとらわれることなく議論をしていただいて、来年の6月ぐらいには一つのめどとして方向性を出していきたいと考えています。環境省のイノベーションなくして社会のイノベーションなし。選択と集中によって職員の意欲と能力が最大限発揮されて、現在及び将来の世代の課題解決に向けて目に見える成果を出していく、そんな環境省を職員の皆さんと共につくり上げていきたいと考えています。なお、現在検討を進めている月間の見直しにつきましても、この選択と集中の議論と併せて検討を進め、今年度の末をめどに結論を取りまとめたいと考えています。
 次に、復興の基本方針についてです。今日の閣議において、復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針が決定されました。今回の基本方針では、これまでに実施された復興施策の総括とともに、令和2年度が最終年度となっている復興・創生期間以降の取組や組織などの基本的方向性が示されており、環境省としても引き続きしっかりと役割を果たしていく必要があります。先月、中間貯蔵施設への除去土壌等の輸送量が輸送対象物量の3分の1を超え、仮置場の約半数が解消されました。こうした環境再生の取組の着実な実施に加え、福島県の再エネの需要拡大や省エネの一環の促進を図る取組を支援するため、先日、大臣折衝により、来年度に所要の予算が認められたところであります。被災地の復興と環境再生に向けて全力を尽くしてまいります。省エネの一層の促進を図ります。
 次に、自然再生基本方針の変更についてであります。今日の閣議において、自然再生推進法に基づく自然再生基本方針の変更について決定がされました。この基本方針は、多様な主体が連携して自然再生を進める上での方向性などを示すものでありまして、今回の見直しにおいては、継続的に自然再生へ取り組んでいくため、持続可能な開発目標、SDGsの活用により、企業などとの連携を図ることの重要性、そして、地域循環共生圏の構築を推進することを通じて、森、里、川、海の自然的なつながりや、人、資金等の経済的つながりの下、持続可能な地域づくりに取り組むことの重要性、気候変動適応法の成立を踏まえ、気候変動に対する順応性の高い健全な生態系の保全や防災・減災等にも資する、生態系を活用した適応策の推進の重要性といった内容の追加整理などを行っています。今後は、この基本方針に基づいて関係行政機関と連携し、自然再生の更なる推進に努めてまいりたいと思います。詳細については、資料を御覧ください。
 次に、今日の閣議において、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更について決定をされました。このPCB廃棄物については、高濃度のものは全国5カ所のJESCO処理施設で、低濃度のものは環境大臣による無害化処理認定施設等で処理を進めているところであります。今般、PCBを含む塗膜、感圧複写紙、汚泥等、今後量が増加する可能性のある、PCB濃度が0.5%から10%までのPCB汚染物の処理体制の構築のため、無害化処理認定施設の処理対象を拡大することとし、基本計画に所要の変更を行うとともに、関係する省令等の改正を行いました。環境省としては変更後の基本計画及び関係法令に基づいて、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理に向けて全力を尽くしてまいります。
 最後に、台風19号の対応についてであります。今日は2点、いわき市の災害廃棄物撤去完了の件と、改めて補正予算について御報告をしたいと思います。今日はパネルも用意をしていただきました。来週の会見で全体的な進捗状況や残された課題への対応については総括をして御報告したいと思いますが、今日の時点では、この後ちょっと触れます。なお、昨日19日に佐藤副大臣が栃木県の栃木市及び佐野市の仮置場などを視察し、栃木県の副知事、栃木市の副市長、佐野市の市長と面会をして、災害廃棄物の処理状況を確認しました。まず、福島県のいわき市でありますが、市街地における浸水被害が広範に及んだため、災害廃棄物が街中の公園などの空きスペースに大量に集積し、また多数の地点で土壌にも集積をしました。このため、いわき市では先月18日から自衛隊の協力も得て、地元の廃棄物処理業者と建設業者の総力を結集して、年内の撤去強化の取組を開始しました。この取組の結果、街中に集積をされていた災害廃棄物の撤去を完了しました。この写真で見ると、その状況がよく分かると思います。なお、いわき市では被災された住民の方による浸水した家屋の片付けが今も行われています。このため、追加で災害廃棄物が発生した際には、いわき市や地元の社会福祉協議会などを通じて戸別回収が実施されております。
 次に、補正予算についてであります。12月13日に閣議決定されたので、改めて御報告をします。災害等廃棄物処理事業費補助金については、令和元年度当初予算、予備費、補正予算、合わせて約624億円となりまして、約270の自治体の災害廃棄物処理を支援していきます。台風第15号及び台風第19号については国庫補助が2分の1、交付税措置を含めると97.5%の財政支援を実施し、更に財政力が小さく、被害が甚大な自治体に対しては、最大99.6%の財政支援を実施します。廃棄物処理施設災害復旧事業費補助金については、令和元年度当初予算、補正予算合わせて約79億円となり、約50の自治体の廃棄物処理施設について復旧を支援していきます。台風第15号、そして台風第19号については国庫補助が10分の8、交付税措置を含めると99%の財政支援を実施します。被災地域に寄り添って全力で支援してまいります。私からは冒頭以上です。

2.質疑応答

(記者)幹事社のTBSです。選択と集中実行本部についてお伺いします。予算の廃止提案についても環境省が始まって初ということで、大臣の強い思い入れを感じるのですけれども、この実行本部の立ち上げも大臣のトップダウン、肝煎りで決まったことなのか。ということがひとつと、それから、廃止、縮小で既に目を付けられている事業があれば具体的に教えてください。
(大臣)トップダウンかボトムアップかということで言うと、両方がかみ合った結果だと思いますね。まずトップダウンということの思いからすれば、私自身がこの選択と集中実行本部に期待をしている一つの視点というのは、就任した直後の言葉にも表れていて、環境省というのは、環境のことをやっている環境行政だけでなくて、世の中の持続可能な社会への移行、転換をリードしていくような省庁であるべきだと。まさにそれこそがSDGs担当省という言い方だったり社会変革担当省であると。そういった役割が期待をされて、また担える時代になってきた中で、それに見合う組織の体制、予算の在り方、こういった形を実現してもらいたいと。この私の思いがあったことは間違いありません。一方で、私は頻繁に職員の皆さんと意見交換、ランチミーティング、そういったことをやります。今回、この後、本部の下に基本的には三つの実現チームが置かれることになりますが、その中の一つに働き方改革実現チームがあります。これはまさに職員の皆さんの中に、既に省内で働き方改革を有志で取り組んでいるメンバーたちもいて、そのメンバーの中に、今まで思っていたこと、感じてきたことを幹部には個別に伝えていたけども、もう正式な本部とか、何か組織としてしっかり向き合って取り組んでもらいたい、そういう次元だと思いますという声を受けました。その思いを私は形にしたい。そして、組織として、検討するのではなくて、必ず実現に至るための議論をしてもらいたいという思いを込めて、よくこういうのは検討チームとありますけど、検討チームは駄目だと。実現チームだと。そういうふうに名前を変えたのも、私の思いとともに、変えたいと思ってきたけど、なかなか変えられなかった。それをぜひこの機会だというふうに思っている職員の皆さんの思い、それがかみ合ったと私は考えています。
(記者)廃止で具体的にこの事業というのがあれば教えてください。
(大臣)まさに制約なく、とらわれず議論してもらいたいと私から言っている上で、あまり予断を持ったことを言うと、変な忖度が働くのも良くないと思いますから、フラットに議論していただきたいと思っています。

(記者)共同通信の松浦です。関連して、月間ものの見直しなんですけれども、当初1カ月ほどで結論を出されるという予定だったと思いますが、年度末まで延ばされたのは、かなり大掛かりな作業をされているという理解でよろしいのでしょうか。
(大臣)この月間ものの見直しにつきましては八木政務官がヘッドで、加藤政務官にも担当していただいて見直しの作業に当たってきました。これは、まず見直しに当たっては、国民の皆さんがより理解して、参加したくなる月間とするためにレベルアップを目指したいと。そして、今回、八木政務官には特に御尽力をいただきまして、まずは全ての月間などを横断的に評価するための基準のようなものを設定していただきました。具体的には、引き続き国自らが先導的に行うことが不可欠であるもの、そして二つ目が、国自らが先導的に行うものと統合的に行うことで意義と効果の進化を狙うもの、三つ目が、類似性、重複性に着目した統合によって相乗効果を狙うもの、四つ目が、地方自治体における地域の実情や特性を踏まえ、柔軟な内容で時宜を得たものへの進化を狙うもの、そして五つ目が、固定的な期間設定を行えない、または行わない方が的確との前提で、取り組み内容の充実強化を狙うもの、こういった形で基準のような形を設定したのが今の時点。で、今後自治体及び関連の強い企業などからのヒアリングも実施をして、その上で月間の見直しについては、本部は6月ぐらいに方向性を出したいと思いますが、月間については、そこまで時間をかけずに、今年度末までに具体的な方針を策定するということで進めていきたいと考えています。

(記者)毎日新聞の鈴木です。冒頭で大臣から説明がありました災害ごみの関連で一つお聞かせください。大臣は、発災当初から災害ごみの撤去については、年内をめどに生活圏からの撤去を目指したいという目標を掲げていらっしゃいました。生活圏の定義が分からない部分もあるのですけれども、目標達成に向けての今の御認識、私がいろいろ自治体に取材している限りでは、なかなか厳しい現状もあるのかなと思うのですけれども、率直にお聞かせください。
(大臣)結論から言えば、ほとんど撤去可能だと考えています。今、鈴木さんが言ったように、幾つかのところでは、例えば住民の皆さんから引き続きそこに出したいというような、そういったところもあるとも聞いています。ですので、これこそまさに柔軟に、現場の状況を見て対応することが必要ですので、こういうときに一番いけないのは、年内撤去と言ったから、どうにかして年内撤去と言えるような状況を無理やり作り出すみたいな、よくあるでしょう。ああいったことは一番私が意図しないことなので、そういったことにならないようにしなきゃいけないと、これは職員にも言ってあります。ただ、その上で、年内の生活圏内からの災害廃棄物の撤去、これはほとんどのところで撤去できる見込みだというふうに聞いていますので、今の現状は、生活圏にある身近な仮置場は9県で約80カ所あるということが把握されていて、現在48%に当たる38カ所の身近な仮置場からの災害廃棄物の撤去が完了しています。これを年末、また、年内の記者会見で私から年内の総括、そういったことを御報告したいと思いますが、順調にいけば、年末までにほとんどの身近な仮置場からの撤去が可能ではないかなと考えています。あとは被災自治体の意向とか現場の状況をしっかりと受け止めて、環境省としても全力で支援をしていきたいと考えています。

(記者)朝日新聞の菊地です。昨日、望月元環境大臣がお亡くなりになりました。小泉大臣は冒頭、中間貯蔵の話に触れられましたが、望月元大臣は環境大臣としてもこの問題に取り組まれました。また一方で、党人派として、宏池会事務総長としては自民党内の調整にも奔走されました。小泉大臣、環境大臣として望月元大臣に対する思いがありましたら、また、自民党政治家としての望月さんに対しての思い等ありましたらお聞かせください。
(大臣)望月元環境大臣が亡くなられたということで、本当に悲しい気持ちでいっぱいです。望月元大臣のことを悪く言う人を聞いたことがありませんね。そして、年齢を問わず、世代を問わず、誰からも慕われて、私みたいな若輩者も、こんなことを言うとあれですけど、気さくに、気軽に声を掛けられる。そして、何か話しながら、お互いに冗談も言い合えるような、人間力のあふれる優しい、温かい、そしてユーモアがある方でした。私も大臣になって、望月先生は大臣の先輩ですから、声を掛けていただきました、頑張れよと。そして、COPに行く前にお電話をしたんですね。そうしたら、電話に出られなくて、もう一回掛けたんですけど、電話に出られなくて、そして、COPから帰ってきて、この訃報を受けて、ああ、電話に出られなかったというのはそういうことだったのかなといろいろ考えました。今日、先ほど議員会館にお伺いして、事務所の方に改めて御挨拶をさせていただきました。今、おっしゃったように、大臣のときに、中間貯蔵、必要な法整備、そして地元の自治体との調整、こういったことに多大な御尽力をされたおかげで今があると思っていますので、環境省として、また、大臣として、望月先生の残された功績がしっかりと生かされる、そういう福島県との向き合い方、環境行政を全力で取り組んでいきたいと考えています。

(記者)日本テレビの後閑です。昨日、国会の方で気候クライシスに対する超党派の議連を設置するための発起人の集会が行われました。大臣、これまでも気候変動ではなく、気候危機、クライシスなんだという発信をされてましたけれども、国会でもこういった超党派の議連が立ち上がる動きが出てきたことについての受け止めと、超党派議連に期待することがあれば教えてください。
(大臣)大変心強いことだと思います。超党派で気候クライシスという動きが出てきたことは、まさにCOP25で私が国際社会に発信した、今、日本の中では自治体が覚醒し始めて、2050年の脱炭素の宣言が急速に広まってきていること、そして、民間企業においては、TCFD、SBT、RE100、こういった動きがアジアで1位、世界でも1位の部分もある。こういった民間の企業と自治体の覚醒に続いて、今度は政治の覚醒、目覚めが起きてきた、そういった表れだと思っています。超党派でというこの動きが、日本全体の脱炭素社会への移行に向けた更なる後押し、そして、気候変動の取組が国際社会に、まさにこれはCOPからもずっと言っている、石炭火力に対する批判によって、ほかの先進的な取組がかき消されてしまっているような現状を変えるという意味においても、私は大きな後押しだと感謝しています。今後の取組に期待しています。

(記者)時事通信の木田です。選択と集中の関係でお伺いします。11月1日の会見では、月間行事などの見直しについて、11月いっぱいをめどとおっしゃっていましたが、今年度末めどに変わった理由を教えてください。
(大臣)これは変わっていません。まず、さっき申し上げたように、八木政務官にヘッドとしてやっていただいて、まずは全ての月間等を横断的に評価するための基準のようなものを設定していただいたと。そして、その上で、最終的に今の月間の形を、例えば、今、全体で幾つあるものを幾つにしていくとか、それをどのようにまとめていくとか、そういったことの最終的な結論、具体的な方針、こういったことは3月末にやっていこうと、そういった形で進めています。

(記者)共同通信の水島です。復興の基本方針の改定のことでお聞きします。21年度以降の復興の基本方針が今日正式に閣議決定されたということですが、まだ1年以上先のことになりますが、基本的に環境省としては、除染とか中間貯蔵といった、ある種、急性期対応的なものをこの10年間やってきたということになると思いますが、21年度以降、基本方針の改定を含めて、どのような形で関わっていきたいか、また、重要視されている施策等がありましたらお願いいたします。
(大臣)まずは、一番大切なことは、環境省は中間貯蔵、まさに今おっしゃったような、復興のためには絶対不可欠な取組を、安全を第一の旨としてしっかりと着実に進めていくこと、これはすごく大事なことだと思います。輸送対象物量が、3分の1を今超えて、仮置場も約半数解消されましたから、これから引き続き、この解消に努めていきたいと。その上で、やはり未来志向というか、この先に向けて、新たな福島の県づくり、そして県民の皆さんの生活環境、こういったことにどのような後押しができるかという観点で、私としては、2040年の福島県の掲げている目標、再生可能エネルギーを更に進めていくと。これを環境省としても後押しを更にできないかという検討もしています。特にCOP25でも、国際社会からも注目されている一つは水素です。水素については、福島県の浪江にありますから、いわば福島水素とも言える。この水素をいかに水素社会の実装に向けて、しっかりと需要の掘り起こしから、まさに水素社会の実現が日本から、福島から始まったというふうにできるかというのは、福島の復興、そして日本の未来にとどまらず、世界から注目をされているところだと思います。ですので、こういったことについても、環境省としてできることを着実に進めていきたいなと、私としては考えています。

(記者)TBSの守川です。SDGsの新しい実施指針についてお伺いしたいのですが、次世代の若者の育成を重視する方針ということで、日本でも非常に能力のある若い人たちがたくさんいると思うのですが、彼らが国際社会で更に重要なプレーヤーとなるために、大臣としてどういうバックアップをしていきたいと考えておられますでしょうか。
(大臣)今日はSDGsの会議も官邸で閣議の後に行われましたので、私も他の大臣と共に出席をして発言もしてきました。特に環境省としては、ESGファイナンスアワードを今年の10月に創設して、来年2月には環境大臣表彰もします。このESGとかファイナンスというのは、SDGsの達成の観点からも非常に有力な、推進力のあるものだと思うので、こういったことは環境省としてもやっていきたいし、SDGsの観点で言うと、気候変動、生物多様性、そしてフードロス、海洋プラスチックごみ、本当に環境省の負う役割は大きいと。そういったことを進めていく上でも、若い人たちは大事なので、今回、COP25においても、日本のパビリオンの中で学生の皆さんや若い人たちがホストとしてイベントをやっていただいて、私もそれに参加をすると。そして、その皆さんから提言を受けて、環境省とこれからコラボレーションしていくような取組も進めていきます。私も彼らとは少し時間を取ってCOPの会場でも意見交換をさせてもらいました。私から皆さんに申し上げたのは、今、世界では若者というとグレタさんということだけど、もちろんグレタさんの影響というのは大きいでしょう。日本でもグレタさんの活動をきっかけとして、「フライデーズ・フォー・フューチャー」という活動も日本でも行われていますし、私も皆さんに会いました。ただ、私は、グレタさんのアプローチとは違うアプローチがあるだろうと。正直言って、日本でみんな飛行機に乗らないのは無理ですよね。それに、大人を糾弾するのではなくて、全世代を巻き込むようなアプローチ、そういう日本発の、グレタさんとはまた違うアプローチの若者が世界に対して発信をしていく、そういった後押しもしたいから、みんなはぜひグレタさんの後を追うんじゃなくて、グレタさんとは別の道を、こういうアプローチもあるんだということを日本から発信したらどうかなと、そんなことも意見交換をさせてもらいました。私は、日本の若者はそういう取組をすることができると思っていますので、今後の活躍を後押しをして、応援していきたいと思います。

会見動画は以下にございます

https://www.youtube.com/watch?v=UsxMELEM9uY