小泉大臣記者会見録(令和元年11月19日(火)9:33~9:52  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まず、台風第19号の対応について御報告をします。昨日18日、加藤政務官を宮城県に派遣し、遠藤副知事と面会し、災害廃棄物処理の推進に向けて連携を深めていくということになりました。環境省においては、市民の皆さまの身の回りから一日も早く災害廃棄物の撤去を進めるべく、年内を目標に生活圏からの撤去の完了を目指し、取り組んでいる最中です。防衛省・自衛隊と連携した災害廃棄物の撤去活動については、福島県いわき市において昨日18日から活動を再開したところであります。ピーク時の全国7県23市町村のうち7県21市町村での活動を終了しておりまして、撤去活動が着実に進展をしていると思います。災害廃棄物の広域処理につきましても、環境省において調整支援を行うとともに、受入れ先となる自治体や事業者において地元住民への説明や運搬車両の手配等を行っています。その結果、県を越える広域処理については、千葉県から神奈川県内の処理施設へ、長野県長野市から富山県内の処理施設へ、長野県千曲市から三重県及び愛知県内の処理施設への搬出を既に行っているほか、新たに本日19日から長野県長野市から三重県内の処理施設への海上輸送を開始するなど広域処理が進展をしています。また、宮城県、福島県、茨城県等の災害廃棄物についても、更なる県を越える広域処理に向けた調整支援を行っています。災害廃棄物の処理状況に応じて、円滑・迅速な処理に向け、引き続き被災地域に寄り添って全力で支援してまいります。
 次はいいニュースです。先週15日金曜日に徳島県の飯泉知事が定例の記者会見におきまして県内の温室効果ガスの排出を2050年に実質ゼロにすると、こういった方針を宣言されました。国内では東京都、京都市、横浜市など5つの自治体がトップランナーとして既に2050年実質排出ゼロを宣言しておりまして、今般の徳島県の動きはこれに続くものであります。気候変動に対する地域の危機感の表れであると重く受け止めるとともに、環境首都ということを標榜する徳島県がCOP25を目前に控えたこの時期に宣言をしていただけたということは、国内の気候変動対策にも、また日本が取り組んでいる気候変動対策に対しての前向きな具体的なアクションとして発信をする上においても、大変心強く感じております。先ほども知事に直接私から電話をしまして、大変心強い、本当に感謝していますと、そういったことに加えまして、知事の思いも伺ったところであります。パリ協定の目標達成に向け、このような動きが今後多くの自治体に広がることを期待するとともに、私としてはCOP25などの場においてもこうしたノンステートアクター、政府ではないプレーヤー、アクター、こういったノンステートアクターの力強い動きというのは、今、気候変動の世界のコミュニティーの中でも注目をされている、特に重要だと思われているところでもありますので、しっかりと発信をしてまいりたいと思います。
 最後に、11月13日に行われました行政事業レビュー、この関係で一つ御報告があります。環境省の地球温暖化対策に係る事業に関して抜本的見直しをという御指摘をこの行政事業レビューでいただきました。このことを受けまして、環境省の担当の部局とも大変前向きな率直な議論を行った結果、抜本的見直しという御指摘をいただきましたが、原則として廃止ということでこちらから決定をいたして、今、先方の省庁ともそういったことを報告しているところであります。かねがね環境省の役割、事業、そういったことの中で整理が必要だと、そういったことを言っている中で、今回こういった行政事業レビューという分野におきましても指摘を踏まえて廃止ということを、お互い理解を深める中で、環境省の職員の皆さんともこれは廃止だねと、そういったことに至りましたことは、私は前向きに評価をしていますし、こういった形で環境省が人と資源としっかりと貼るべきところに貼っていけるように今後も見直しを進めたいと思います。ちなみに、何とか月間等の見直しの作業も進めておりますが、これは八木政務官をヘッドにしていますので、八木政務官から今日、今のところの検討状況を報告いただく予定になっております。私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)時事通信の武司です。23日と24日に日中韓の環境相会合が北九州市で行われます。韓国との関係ではGSOMIAが23日に失効する可能性が高い情勢となっていまして、日韓関係がかなり厳しい状況でTEMMが開かれることになると思います。会合に大臣はどのような姿勢で臨まれますでしょうか。
(大臣)日中韓環境大臣会合、これは通称TEMMというふうに言われますが、3カ国の環境大臣が一堂に会し、日中韓における各国の環境の状況、地域及び地球規模の環境問題及び日中韓3カ国の共同行動計画に関して率直な意見交換を行い、協力関係を強化することを目的として、1999年以来、毎年開催されてきておりまして、環境に関しては3カ国が協力を進める場としてきた歴史があります。今回のTEMM21におきましては、3カ国共同行動計画の進捗状況の確認や、日中韓の共同コミュニケの取りまとめを行う予定であります。また、TEMMと併せて開催されるユースフォーラム等のサイドイベントの報告を受ける予定です。

(記者)関連しまして、今の質問の繰り返しになるのですが、GSOMIA失効の色が濃くなる中で、環境マターとはいえ、どういう姿勢で韓国に臨むのかということと、韓国側としては処理水の問題に関して、小泉さんが環境大臣に就任された当初、かなりプロパガンダ的な発信をされていましたけれども、これに関してどういうふうに誤解を打ち消していくのか教えてください。
(大臣)まず処理水の関係について、今回のTEMMで議論をされるということは先方からも正式に聞いてはいませんが、仮にこういった話が出た場合におきましては、今、政府における検討状況などについてしっかり説明をしたいと思います。

(記者)GSOMIAに関してはいかがですか。
(大臣)この日中韓3カ国の環境大臣会合というのは、21年間いかなる政治状況であろうとも開催を続けてきたというのは、環境の分野、気候変動の取組も含めて、今回この協力ということを一つの目的として、毎年各国持ち回りで開催をし続けてきたものであります。私の父の時代も、靖国問題を含めて大変な政治状況の中でも、私も気になったものですから、環境省にそのときはどうしていたのと、そういうふうに聞いたら、変わらず開催していますということもありました。だからこそ21年間続いてきたということがあると思いますので、今回、政治状況等様々な状況はありますけども、気候変動の分野と環境の問題で取り組めること、こういったことを見いだしながら進めていきたいと考えております。

(記者)テレビ東京の中村と申します。安倍総理の在職日数が今日で憲政史上最長に並びました。政権が長く続くことでどんな課題があると思うかというのが1点と、安倍政権が長く続くことで、その次を担う人物には政権運営に当たってどのような難しさがあるとお感じになっていらっしゃいますでしょうか。
(大臣)まず、以前から申し上げている通り、間違いなく短期政権が連発して続くような、ああいった時代に比べて、長期政権のメリットの方が私は国家として明らかにメリットは大きいと、そういうふうに思いますし、一人の政治家としても政権運営の難しさ、そして時代の変化、国際秩序も大きく動こうとしている今この時期で長く政権運営をマネージされてきた安倍政権、そこの部分は評価されてしかるべきだと思います。そして、その長期政権の後は誰でも苦労するというのは、それは私の父が5年5カ月総理を務めた後で様々な御苦労もされた安倍総理御自身も感じられたことなのではないかなと思いますので、これはそのときそのときの政治家、リーダーがいかなる課題があろうとも国家のために最善の運営を尽くしていくというのは、それは当然のことではないかと思います。

(記者)NHKの根本です。中村さんの質問に関連するところがあると思いますけれども、アメリカの雑誌「タイム」が、多くの有権者が安倍総理の後継者として注目しているとして次世代の100人に小泉さんを選びました。ポスト安倍の候補の一人と言われているわけですけれども、小泉さんは今後どのように取り組まれていくお考えでしょうか。
(大臣)まず、アメリカの雑誌「タイム」に次世代の100人ということで選んでいただけたことはうれしく思いますし、その選ばれた理由の一つに気候変動の政策で早速成功を収めつつあるという、そういった文脈で横浜のことも含めて紹介をいただいたということは、私はそこがうれしいです。確実に、先ほどの徳島県の2050年ネットゼロの宣言もそうですが、こういう発信というのが世界に届いているという証明だと思います。ですので、これからもその発信を強めていきたいというふうに思いますし、タイム誌に関してお伝えしたいのは、今回この報道を受けていろいろ記事を日本の中でも書いていただきましたけど、セクシー発言は書いてくれているけど、この成果の部分については全く触れていないという一部のメディアもありましたので、改めてこの報道ぶりというのも大変勉強になります。

(記者)朝日新聞菊地です。最後におっしゃったように、小泉さんが大臣就任後は、批判の報道が弊社を含めて多かったと思いますが、一方で世界の中ではタイムを含めてそういう評価をするところがあると思います。大臣就任後に今言われたように日本のメディアに対して思われること、またどうして世界と日本で受け止め方が違うのか、もし御自身の所感等があればお願いしたい。
(大臣)それは私は皆さんから一言ずつどう思うかと聞いてみたいですね。特に朝日新聞さん、我が社も含めてということの自戒の思いを言っていただいたのかもしれませんが、まさに朝日さんは、セクシー発言は触れてもらったけど、今回のこの横浜のことで評価をされたということは全く触れられていなかったということも、ああ、朝日新聞だなということも含めて大変私も学ばせていただきました。今後とも、報道の自由もありますから、どうぞいいこと、そうじゃないことを含めて政治家を監視し、チェックする、そういった機能がちゃんと健全に働くというのは民主主義にとって大事なことですので、是非メディアの皆さんとそういった部分ではいい意味の緊張関係を持ちながらも、一方で我々政治側からの発信だけでは届かないこともいっぱいありますので、私はそういったところでメディアの皆さんの役割はすごく大きいと思います。やはり国民の皆さんに届けていただけるようなそういった発信と、そして緊張関係だけではなくて、率直に私はメディアの皆さんといい意味の信頼関係を築いていきたいなと思います。かつての政治の時代でよく番記者さんがかつての自民党の派閥全盛時代に、その派閥のこととかに心底ほれ込んで、ミイラ取りがミイラになるじゃないけども、それぐらいの絆と信頼関係で政治と報道の在り方、それがいいかどうかはありますよ、だけど、うらやましくもありますよね。なので、そういう関係を皆さんと築いていけることができたらと思っています。

(記者)毎日新聞の鈴木です。先ほど冒頭でおっしゃっていた、徳島県の実質ゼロの表明についての関連なんですけれども、大臣に率直にお聞きできたらと思っておりまして、日本で今、自治体が少しずつ、実質ゼロという表明を、まだ5つぐらいという、数として多いか少ないか分からないですけれども、そういう表明ができてきている中で、一方で国の方針としては今世紀後半のできるだけ早い時期に実質ゼロを目指すというところでとどまっている部分があると思います。だが、大臣御自身も先月の予算委員会で私見を述べながらも、2051年にもというような表現をされていました。国と自治体のギャップがある中で、大臣は率直に日本の気候変動についてどういう思いを持っているのか聞かせていただけますか。
(大臣)まず、政府よりも自治体の動きが先に行っているというのは、日本に限らず世界でも見られることでもあります。アメリカは典型的ですよね。トランプ大統領がパリ協定から離脱通告をしてと、そういった一方でカリフォルニアとかサンフランシスコとか様々な都市は「We Are Still In」という形で、むしろ世界の中で先導的な取組をやっていると。日本においても東京都、京都市、横浜市、大阪府、山梨県、そして今回の徳島県、これを加えると、人口で言えば2917万人、約3000万人なわけです。この3000万人の規模で2050年で排出ゼロ。これを考えたら、ヨーロッパで言えば一国を超えていますよ。それぐらいのインパクトを持って日本で気候変動の取組を進めている自治体がある。その後押しをしているのは我々であると、環境省であると。そのことに対して私は誇りを持っていますし、今、内々ですけど、この徳島県に限らず幾つかの自治体から今後という話はいただいています。ですので、来月のCOP、そして様々な場においてでも、私からこういったことを発信して、結果、将来的にはこの宣言をするまちが積み重なって、むしろ環境省が目指したい方向性を地方自治体が後押しをしてくれると、そういった環境すらこれからどんどん出てくるんじゃないでしょうか。

(記者)時事通信の木田です。安倍総理の在職日数が最長になったことに関連してお伺いします。長期政権のメリットは先ほど大臣が言われたことがある一方で、例えば「桜を見る会」の参加者数が不透明に膨れ上がっていることですとか、長期政権の弊害も指摘されていますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
(大臣)長期政権の弊害もあれば短期政権の弊害もあると思います。間違いなく政治というのは完全に100%いいことだけ、称賛されることだけということはどの政権であってもあり得ないと思います。だからこそ大事なことは、一つ一つ国民の皆さんに対して丁寧に理解を得る努力を尽くすこと、それは短期であろうと長期であろうと変わらず大切なことだと考えています

(以上)

会見動画は以下にございます

https://www.youtube.com/watch?v=C3a5AHTV_A4

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