城内副大臣記者会見録(令和元年6月20日(木)14:03 ~ 14:23 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

まず私からは、山形県沖を震源とする今般の地震に対します環境省の対応について発言させていただきたいと思います。まずもって、山形県沖を震源とする地震によって被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。環境省では、6月18日の発災直後に環境省災害情報連絡室を設置し、廃棄物処理施設や国立公園など当省に係る施設の被害状況について確認を行っており、現時点では施設の稼働等に影響のある被害の情報は入っておりません。また、昨日19日に環境省から被災県等に対しまして、災害廃棄物の処理については初動時の対応、仮置き場の確保及び災害廃棄物の分別の徹底など、そしてまた熱中症対策については、被災住民やボランティア等の方々の対策に関する情報を関係者へ周知していただくよう、それぞれ事務連絡を発出したところであります。今後も地方環境事務所を通じまして、現地での情報収集を進めるとともに、自治体などから積極的にニーズを汲み上げ、迅速かつ的確な支援を行えるよう対応を進めてまいりたいと思います。
 次に、水素サプライチェーンの実証事業の開所式に出席した件について御報告させていただきたいと思います。先週11日火曜日に、秋田県能代市で行われました「再エネ電解水素の製造及び水素混合ガスの供給利用実証事業」の開所式で挨拶をいたしまして、また現場も視察いたしました。本事業を始め、環境省では地域で水素を「つくり」、「はこび」、「つかう」という、脱炭素社会の構築に向けた水素サプライチェーンの実証事業を全国8カ所で行っております。そして、今回の開所式をもって全ての事業が稼働することになりました。これらの実証事業は世界にも例のない取組であります。水素は、御案内のとおり、エネルギー資源に乏しい我が国にとっては「究極の環境型エネルギー」となり得るものであり、重要なイノベーションの分野の一つであります。その中でも本事業は未来の住宅の絵姿を実現するものであり、今後の住宅におけます水素利用のあり方に大きな影響を与えるものと期待しております。なお、本日昼のASEAN在京大使との昼食懇談会におきましても、この水素社会に向けた取組というパンフレットの英語版をお配りしながら、日本が目指している水素社会について、簡単に説明させていただいたところであります。
 最後に、先般の軽井沢で行われましたG20会合について御報告申し上げます。先週末15、16日に、長野県軽井沢町におきまして、いわゆるG20環境及びエネルギー担当大臣閣僚会合、正式名称は「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」でありますが、そちらが開催されました。閣僚会合におきましては、共同声明と三つの附属文書が採択されたところであります。私も日曜日の16日に軽井沢に入りまして、「生態系を基盤とするアプローチを含む適応と強靱なインフラ」と題するセッションの司会を務めたほか、会合の合間に各国の代表と個別に会談を行い、成果文書の取りまとめに向けた働きかけを行いました。また、その際には、先日私が学生中心のNGO 、Climate Youth Japanから受け取った各国ユースの提言もお渡しして、紹介させていただきました。また、11日に視察した能代の実証事業等も展示されております、「G20イノベーション展」に足を運び、水素社会の実現やアジア太平洋適応情報プラットフォーム、いわゆる「AP-PLAT」を通じて気候変動適応に基づく取組をアジア太平洋地域に拡大することに向けた決意を新たにいたしたところであります。今月末には大阪でG20サミットが開催されますが、この軽井沢での成果を首脳間の議論につなげ、世界が一丸となって地球規模の環境問題の解決に向けて取組を一層前進させるよう、我々環境省としても全力で取り組んでまいる所存でございます。

2.質疑応答

(記者)共同通信の水島と申します。災害・地震についてお伺いしたいのですが、現在は情報収集を中心に調査しているということですけれども、これからいわゆる急性期が終わった後の対応としては、ごみ、廃棄物の処理などが環境省を中心になってやっていかないといけないと思うのですが、そちらに関しまして、今後、何か施策等で決まっていることがあればお願いします。
(副大臣)現時点で、先ほど申しましたとおりでございまして、例えば過去の例でいいますと、自治体だけでやりおおせない場合はD.Waste-Netなどを派遣するということが考えられますが、現時点では、先ほど申しましたように、環境省に係る施設の被害状況についての確認を行っているところで、現時点で施設の稼働等に影響があるとの情報は入っておりませんし、また、その災害廃棄物についてはこれからということで、まだ災害廃棄物のアクションを起こすかについては、決まっておりません。いずれにしても、現地での情報収集を今しているところであります。

(記者)時事通信の武司です。先日、ヒアリが確認されたということで、その受け止めと、これからの対策についてお願いします。
(副大臣)このヒアリについて、東京港の青海ふ頭で、数十個体が発見されたというニュース、これは私個人的にも結構ショックでした。一昨年の6月以来、通算で14都道府県において39事例確認されておりますが、しばらくこのヒアリのニュースが出ていなかったところ、またこういった形で見つかったことは非常に残念であります。いずれにしても、これまで見つかったヒアリについては、全て殺虫処分をしておりますし、我々としても国土交通省等とも協力をしながら、定期的な確認調査を実施しているところでありまして、引き続き、こういった調査を関係省庁とも連携しながらやっていきたいと思っております。6月4日には関係省庁連絡会議を開催したところでありまして、いずれにしても、油断なく取り組むことを確認したところでありますので、引き続き、緊張感を持って関係機関や、そして、あるいは事業者に御協力いただきながら、このヒアリの水際防除を徹底していきたいと考えております。

(記者)朝日新聞の松尾と申します。先般、G20で副大臣も原田大臣とともにお座りで、主に適応などを取りまとめされていたと思うのですが、コミュニケでいろいろあったように理解しているのですけども、特に、chooseかchosenかですとか、そういった文言の問題というのが結構あったようなのですが、どういった状況だったのでしょうか。
(副大臣)これは交渉の話でございますし、また、各関係国との関係もありますので、その交渉のプロセスについて、この場でつまびらかにすることは差し控えたいと思っておりますが、いずれにしましても、パリ協定という文言も入りましたし、また、プラスチック対策のみならず、この気候変動の問題についても、しっかりと共同声明の中でG20の一致したメッセージを発出することができましたので、しっかりとした成果があったと、私どもは認識しております。

(記者)今のG20の閣僚会合の関係なのですけど、成果はもちろんあったと思うのですけど、どの辺が副大臣として課題だなというふうにお感じになられましたか。
(副大臣)課題というよりも、プラスチック対策について、一つのフレームワークを提示することができたということと、相当もめると言われていた気候変動の問題についても、しっかりと共同声明の中で書き込むことができたことは、大きな成果だったのではないかと思います。この軽井沢で議論されて、共同声明などに書かれたことがどういう形でG20サミットの中で扱われ、それが世界に発信されるかということ、あとはG20サミットで、しっかりと首脳レベルでこの問題について合意を得て、文章に盛り込まれるかということではないかと。それが一つの課題というか、プロセスではないかと思っております。

(記者)毎日新聞の鈴木です。よろしくお願いいたします。今のG20の関連なのですけれども、最終日、閉幕の日の午前中までいろいろ、パリ協定をめぐる文言でもめていた状況があったように聞いているのですけれども、副大臣御自身、なかなか全部つまびらかにできないと思うのですけれども、その状況をどういうふうに見ていらっしゃったのか。
(副大臣)もめていたというか、これは交渉事ですから、一般論として、立場がお互い違う中でそれぞれが議論をして、最終的にはまとまらない場合と、ぎりぎりやって最終的にまとまるという場合がありますが、今回は後者の例でございまして、もめていたとかというよりも、むしろ、いろいろ議論した結果、しっかりと共同声明の中にG20としての一致した考えが盛り込まれたということで、よかったのではないかなと思います。プロセスは、いろいろと議論があるのは、これは一般論でいうとあらゆる交渉事の常でありますので、結果として、こういう形で一致したメッセージを出したということをもって、私どもとしてはこれでよかったと考えております。
(記者)まとまらないという状況も当日はやはり考えていらっしゃったのですか。
(副大臣)私も直接その交渉の場にいたわけではなくて、その詳細について、全てのプロセスについて承知しているかというと承知しておりませんし、かつ、承知していたとしてもなかなか交渉のプロセスというのは、関係国との関係もありますので、申し上げることはできませんけれども、いずれにしても、私自身は、何らかの形で妥結して盛り込まれるのではないかなと思っておりましたところ、ぎりぎりのタイミングで決着したということで、非常によかったなと思っています。

(記者)関連で、副大臣の御経験に照らした御感想をお伺いしたいのですけれども、外務省のほうでも副大臣は活躍されていらっしゃった御経験があるので、そういった、その外務省の時代からの経験を踏まえて、今回の会議というのはどういうふうに見えましたか。難しさやいろいろな長所、短所あろうかと思うのですけれども。
(副大臣)別に綱渡りとかというつもりは全くなくて、外交交渉というのは、交渉事ですから、どこかで最後、妥結点を見出したり、あるいは文書について書き方を変えることによって、一般論で言っていますが、お互いが立場を乗り越えて合意するということができます。今回はそういった形で、どことは言いませんけれども、立場の違いを乗り越えてしっかりと文書にまとめることができた点でよかったと思います。過去いろいろ交渉して、決裂するということはありますけれども、大体が、よほどのことがない限りはどこかで話合いと交渉で妥結するものであるので、今回もそうですけれども、決裂するということは、よほどのことがない限りはありません。今回はそういう形で、一般の外交交渉と同じ感じで、G20という形で特にプレーヤーが多いですが、その中でしっかりと事務方が交渉して、よくまとめてくれたと思いますので、事務方の努力を多としたいと思います。事務方の努力と両大臣のイニシアチブということです。両大臣のイニシアチブがあっての事務方であります。

(記者)パリ協定の長期戦略を日本はG20前に策定したと思うのですけれども、G7の中でイタリアがまだ策定していない状況だと理解しているのですけれども、その辺の気候変動対策になるという部分で、働きかける場面というのはあったのですか。
(副大臣)私はそこは承知していませんが、いずれにしても、イタリアはイタリアの立場があるでしょうし、日本は日本の事情で、このタイミングで長期戦略策定だということだと思いますので、私の理解では、何か日本がイタリアに、「日本が策定したからあなたたちも早くしてください」というようなことはないでしょう。イタリアはイタリアの立場でしっかりと長期戦略を練って、それを策定していただきたいと思いますけれども、特に我々からイタリアに働きかけるということはないです。ただ、暗黙のプレッシャーになるかどうかわかりませんが、いずれにしても、日本は日本でやり、他の国は他の国で、その国の事情とタイミングでやるということでよろしいのではないかなと思います。

(記者)環境新聞の小峰でございます。城内副大臣は、内閣府のスペースデブリの大臣会合に副大臣として御出席で、そしてまた、今回、軽井沢会合でスペースデブリ対策も出ましたけれども、この辺について何かありましたら。
(副大臣)15日、土曜日の「イノベーションによる環境と成長の好循環」のセッションの中で、原田大臣から衛星観測やスペースデブリ対策の重要性について発信しまして、そのことにより、各国で重要性が共有されたということであります。また、衛星観測やスペースデブリの対策につきましては、15日の閣僚級の昼食会におきましても、JAXAの山本静夫副理事長からプレゼンを行い、各国と最新の知見を共有したところでありますので、しっかりと軽井沢でも、原田大臣から、そしてJAXAの副理事長からも発信させていただいたところであります。
(記者)G20でこの問題が、スペースデブリが話し合われたのは初めてなのでしょうか。
(事務方)環境とエネルギーの会合で扱われたのは初です。
(副大臣)環境とエネルギーの会合は初めてやったので、そういう意味では初めてではないですか。

(記者)先ほどの質問に続けて恐縮なのですけれども、11月末までは一応日本が議長国であると思いますけれども、この11月までの間の期間も特に、イタリアに対してとか、他国への働きかけというのは。何か自分の国だけやればいいという感じにとれてしまって。
(副大臣)おそらくイタリアの検討状況などはいろいろと情報収集をしながらやっていくと思うのですけれども、イタリアは何もしていなくはないですよね、何かやっているのではないでしょうか。その点については私自身、承知していないのですけれども、今の御質問は、議長国としてイタリアも巻き込むかどうかということですか。
(記者)はい。
(副大臣)少しそれについては検討したいと思いますけれども、いずれにしても先ほど申しましたように、一般論で言うと、やはり各国が長期戦略についての策定のタイミング、発表のタイミングというのは、しっかり判断して決めるべきものでありますし、日本としてもイタリアが適切なタイミングでこの長期戦略を練って、作って発表すると理解しておりますので、しばらく様子を見ることが適当ではないかと思います。ですから、あまり、日本が長期戦略を策定したばかりなのに、イタリア早くやれというのも少しどうかなと思いますので、それぞれの国の、それぞれのタイミングでやるということではないかと思います。

(以上)

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