原田大臣記者会見録(平成31年4月16日(火)9:21 ~ 9:38 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私からは今日は2件、御報告を申し上げます。まず、我が国の2017年度、一昨年度になりますけれども、温室効果ガス排出量の確報値を取りまとめましたので御報告いたします。この問題は既に速報値として、国際的にも私は何回か御報告しております。2017年度の総排出量の確報値は、昨年11月末に公表した速報値から200万トン少ない、約12億9200万トンでございました。速報値の際にもお伝えしたとおり、排出量は2014年度以降4年連続で減少しており、また、実質GDP当たりの温室効果ガス排出量は、前の年、2013年度以降、5年連続で減少しています。前年度から減少した主な要因としては、再生可能エネルギーの導入拡大等の各種対策によるエネルギー起源のCO2排出量の減少等が挙げられます。他方で、代替フロンの排出量が引き続き増加しております。今回取りまとめた結果は、昨日、国連の気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局に提出したところであります。また、先般公表しました「電力分野の低炭素化に向けた3つのアクション」や今国会に提出しているフロン排出抑制法の改正等を踏まえながら、地球温暖化対策計画の見直しに関する検討の基礎情報として、これを活用してまいりたいと思います。この件は、今朝の閣僚懇談会で、私が報告をさせていただいたところであります。これが1件目でございます。
 2件目でございますけれども、13日から中国に出張し、14日に北京で開催された第5回日中ハイレベル経済対話に出席してまいりました。日本からは、私を含めて、河野外務大臣を筆頭として6名の閣僚が参加したところであります。翌15日には、李克強総理の表敬、李幹傑中国生態環境部長とのバイ会談を行ったほか、我が国の支援により建設された日中友好環境保全センターを視察してまいりました。経済対話やバイ会談では、私からは、海洋プラスチックごみや気候変動、大気汚染に関し、中国がしっかりと対策に取り組むよう促したほか、生物多様性に関して、愛知目標の下で進められている取組が継続・発展することの重要性について発言をしてきたところであります。これらの議論の結果、本年6月に我が国で開催するG20等に向けて、海洋プラスチックごみ対策や生物多様性等の分野において両国が連携して取り組んでいくことを確認したところであります。また、両国環境省間におけるこれまでの協力の成果を踏まえ、包括的な協力覚書を年内に締結するということについて合意をしたところでありまして、その中身について、これからしっかり詰めようと、こういうことにしているところであります。私も今回の閣僚会議で、様々、発言いたしました。特に、日中で、全ての分野で協力していこうということでございました。海洋プラにつきましても、様々な技術開発も含めて、協力を進めようということは、当然のことながら確認したところでありますが、同時に私は、やはり様々な海洋プラ削減の努力、国内でも、例えば有料化を検討しているとか、また、代替プラスチックの開発にも努力しているのだというようなことも、また3Rを徹底して、無駄なものをつくらない、またリサイクルをしっかり努力するというようなことに取り組んでいることをお話ししました。同時に中国には、やはり絶対的排出量が、世界の中でも3割ぐらいの大きな量を排出しているようだから、そこはやはりしっかり抑制してくれということも、正面切って、私からもお願いしてきたところであります。あと、来年、生物多様性条約について、中国で今度は締約国会合が開かれることになっております。ちょうど、それから10年前の2010年には愛知目標等で、私どもの環境省の先輩たちが、しっかりまた目標を出していただきましたから、私どもとしては、次を引き継ぐ中国での会合では、この愛知目標のフォローアップも含めて、しっかりそれをフォローしていただくと。そのためには、我が日本も、そのための情報等を持ち込むから、しっかりまた活用してくれということも申し上げてきたところであります。非常に中国も、例えば、PM2.5、黄砂の問題、こういうふうなことに相当悩んでいるようでありますから、私ども日本としては、できることを何でもやるからと、こういうこともお話ししてまいりました。いずれにしましても、各分野の6大臣ともに、それぞれ日本の立場をしっかり主張していたところであります。私は環境分野でありますけど、全体としては成功であったということ、一番最後に、李克強総理からも、そのようなお話があったということを御報告しておきたいと思います。

2.質疑応答

(記者)TBSの梶川です。今、お話にもありました北京での会合の件でお伺いいたします。中国側にプラスチック排出量についてお話しされたということでしたけれども、具体的に、中国側からどんな回答があったのかというのを教えていただけますでしょうか。
(大臣)私からは、様々、協力関係は別として、絶対量が多いのは、やはりこれは指摘しておかなければいけないということで、私から約30%の排出量は、ある推計ではそうなっているところであります。中国は、中国側のデータ等で、いっても10%ぐらいではないかというようなこと、100万トンぐらいだということは、確か言っておられました。それはそれでお互いの国の認識ですから、別に議論するあれではありませんけれども、ただ、大事なことは、これは人類、また地球においても、そういう汚染はお互い削減していこうという、その思いは変わりませんので、これはこれで日本の側の認識はちゃんと受け取っていただいたのではないかと思っております。

(記者)朝日新聞の川村です。今、大臣、冒頭御発言あった、温室効果ガス排出量の確報値のことについてお尋ねします。速報値の段階でもそうでしたが、今回、総排出量自体は前年度比で比べると1.2%減ったと、2013年度比で比べると8.4%減ったということで、日本としては、2030年に13年度比で26%削減という目標を掲げる中で、近年、減少幅がちょっと縮小しているのではないかというような懸念があると思うのですけれども、この辺の大臣の御認識と、あと2030年度に向けて更なる加速が必要なのかなど、その辺りの御見解をお伺いします。
(大臣)まさに、全体の趨勢は、私ども日本、また、いわゆる先進国も、大体減らしていくという趨勢にはございます。その上で、我が国は、いずれにしましても、2030年度26%削減という非常に大きな目標を掲げて進めていっているところであります。また、2030年度までの見込みが、十分、私どもまだ精査しておりませんけれども、ただ、やはりこれからも相当しっかりした施策を投入していかないと、なかなかこれは厳しいなという部分もございます。今日の閣僚懇談会の中でも、私はこの2030年度26%カットというのは、更なる努力が必要だということも強調してきたところであります。全体は減りつつありますけど、代替フロンの排出量はむしろ反転して、ずっと上昇して、上昇を止められないような状況がありますから、それゆえに、今国会でフロン排出抑制法を強化するための改正案を出しているところでありますけれども、いずれにしましても、まだまだ相当な政策の強化が必要ではないかと、こういうふうに今の段階では思っているところであります。

(記者)日本経済新聞の安倍です。今の温暖化ガスの関連でもう一つお尋ねします。今回から、この資料に実質GDP当たりの温暖化ガス総排出量というのが非常に目立つように書かれています。これまでなかった分、非常に何か唐突感のようなものを私は感じるのですけれども、この意図について教えてください。
(大臣)これは新しい取組だと思いますけども、当然のことながら、トータルの温暖化ガスというのは、それぞれのGDP、生産活動の結果として排出される量の総和でありますから、そういう意味で、一つの指標になるかというふうには思っております。これは決して悪いことではありません。むしろ、それをどんどん強化していくことによって、トータルももちろん、いい結果につながるということでございます。
(事務方)事務方から補足します。これまでも公表資料の中では入れておりましたが、御指摘のとおり、強調したということは今回からなのですけども、国際的に、やはり経済成長と温室効果ガスの削減、これが両立すると、いわゆるデカップリングが起きていくということに着目されていますので、今回、日本としても、しっかり5年連続でそういう傾向が見られたということで、例年よりも少し強調した形で公表させていただきました。

(記者)文化放送の伊藤と申します。昨日、原発のことなのですけれども、福島第1原発の3号機のプールから燃料の取り出しが始まりました。このことについての大臣の受け止めをお願いいたします。
(大臣)今の件は、報道については、今朝、承りましたけども、燃料取り出し等については私どもの所管ではないものですから、それはコメントを控えさせていただきたいと思います。
(記者)原子力防災担当大臣でいらっしゃるということで、その立場からどのようにお思いになったか。
(大臣)原子力防災担当としては、いつも御報告しておりますけれども、燃料がそこにある限りは、徹底した防災対策、また避難計画を含めて、常にそこについては監視をし、私ども、そのための監視は決して緩めないと、こういう状況にあるところであります。

(以上)

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