中川大臣記者会見録(平成30年4月27日(金)9:07~9:31 於:環境省第1会議室)

発言要旨

  1.  中間貯蔵・環境安全事業株式会社の人事について御報告いたします。中間貯蔵・環境安全事業株式会社の代表取締役社長・谷津龍太郎氏は現在入院加療中であり、復帰が期待し難いことから、小林正明氏をその後任とすることについて、本日の閣議で了解が得られました。今後、5月14日開催予定の臨時株主総会と臨時取締役会の決議を経て、同日付で正式に認可する予定です。小林氏の略歴につきましては、配布資料を御覧いただきたいと思います。
     次に、水俣病犠牲者慰霊式への出席等について御報告いたします。5月1日火曜日に、熊本県水俣市において開催される水俣病犠牲者慰霊式に参列します。当日は、心を込めてお祈りをしたいと考えております。また、慰霊式への参列にあわせて、語り部の方々や関係団体の皆様とも懇談し、地域の皆様の声を拝聴したいと考えております。
     次に、平成30年度原子力総合防災訓練の実施について御報告いたします。平成30年度に国が行う原子力総合防災訓練は、本年夏頃を目途に、関西電力株式会社の大飯発電所及び高浜発電所を対象として実施します。具体的な訓練内容等につきましては、関係省庁、関係自治体等と今後検討・調整を進めてまいります。

    2.質疑応答

    (問)毎日新聞の五十嵐です。水俣病慰霊式について1点お尋ねいたします。中川大臣就任後としては初の出席になろうかと思いますが、大臣御自身のこれまでの水俣病問題への関わり方を踏まえて、この度どのような思いで現地に赴く考えなのかお聞かせください。
    (答)私は、平成13年の環境省で総合環境政策局長をしておりましたときに、水俣病の慰霊式に参列をした経験がございます。今回は環境大臣として参列をするわけでございます。水俣病は、環境が破壊され、大変多くの方が健康被害に苦しまれてきた、我が国の公害、環境問題の原点である問題であると認識しております。環境省としては、地域の人々が安心して暮らせる社会を実現するために、真摯に考えて取り組んでまいります。具体的には関係県市と密に連携しながら、公健法の丁寧な運用を積み重ねることはもとより、 地域の医療福祉の充実や地域の再生・融和・振興に、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

    (問)読売新聞の中根と申します。石炭火力の件で伺いたいのですけれども、経産省が今日開くエネルギー基本計画の有識者会議に示す骨子案の中で、1990年代以前に建設された旧式の石炭火力についてはフェードアウトすると明記するとの一部報道があったのですけれども、これについてどのように受け止められていらっしゃるのかというのと、あと、超々臨界圧に切り替える狙いもあるということなのですけれども、これは石炭火力の新増設にお墨付きを与えかねない内容でもあるかと思うのですけれども、この点についてもお答えをお願いいたします。
    (答)石炭火力発電は、かねてより申し上げているわけですけれども、最新鋭技術でもCO2排出係数が天然ガス火力の約2倍でございます。我が国においては、御承知のように多数新増設計画があるわけでございます。仮に既存の老朽石炭火力発電が、順次、旧式のものはフェードアウトして超々臨界に切り替えていくんだということでありましても、その耐用年数というのは40年、あるいはそれ以上になる可能性があるわけですから、2050年80%削減、さらにはその先の社会というものは吸収と排出がイコールになる、そういう状況をつくり出していかなければならない、こういうことを考えますと、超々臨界の効率のよい石炭火力発電といえども、やはり本当に将来を考えますと大変大きなリスクになるというふうに考えております。ですから、旧式のものをフェードアウトして超々臨界に替えていくということは、もちろんそれなりの意味はあるでしょうけれども、それでこれからもやっていくんだということは、これは石炭火力のそもそもの排出係数が天然ガスの2倍だということ、これは最新鋭技術でもそうでございますし、また今申し上げましたが、ずっと先の今世紀後半のことを考えましたら、今ここで経済的な観点のみで新増設を進めるということは許されないというように考えております。パリ協定が発効し、諸外国で石炭火力発電に対する抑制の動きがある中で、世界では、ビジネスも投資家も脱石炭に向けて舵を切っているわけでございます。石炭火力ということになれば、やはりCCSを付けて排出がゼロになる、そういう発電所を目指していかなければならないというふうに考えております。

    (問)テレビ朝日の古賀と申します。原子力防災訓練についてお伺いします。今回、先ほど、夏ごろを目途に大飯、高浜ということだったのですけれども、2サイトというのは初めてだと思うのですけれども、この地域を選んだ狙いというものを教えていただけますでしょうか。
    (答)今回の訓練におきましては、「大飯地域の緊急時対応」というのは、福井エリア地域原子力防災協議会において昨年10月に取りまとめております。「高浜地域の緊急時対応」は、同じく福井エリア地域原子力防災協議会におきまして、平成27年12月に取りまとめまして、その後、昨年10月に改定を実施したところであります。こうした中で、両発電所を対象とした原子力総合防災訓練を実施することにより、「緊急時対応」の実効性をより高いものに改善をして、大飯地域と高浜地域の原子力防災体制の更なる充実・強化を図っていく、そういうことを考えましてこの地域を選定したということでございます。(問)熊本日日新聞の内田といいます。水俣病の慰霊式についてお尋ねします。まず一つ確認なのですけれども、大臣の慰霊式への出席というのは、今回、平成13年以来2回目ということでよろしいのかということと、今回、関係団体とも懇談されると思いますが、その中でも要望が強いものの一つに、特措法に基づく健康調査があると思います。これの今の進捗状況と、長年実現していないわけですけれども、それについての大臣の今のお考えをお聞かせください。
    (答)平成13年と申し上げましたが、これは私が公務員として、環境省の総合環境政策局長をしておりましたときに、環境保健部の所管の局でありますので、役人として出席したということでございます。もちろん大臣としては、昨年の8月に就任いたしましたので、今回初めてということでございます。そして、この住民健康調査につきましては、特措法の規定に従って、メチル水銀が人の健康に与える影響を把握するための調査等の手法の開発を図ることとしておりまして、現在着実に取組を進めているところでございます。メチル水銀が人の健康に与える影響を的確に診断する手法につきましては、慎重かつ確実に開発していかなければならないというように考えております。調査研究には、関係する皆様の御理解、御協力が必要なものもございまして、時間を要しておりますけれども、引き続き、水俣病に関する調査研究を着実に進めていきたいというふうに考えております。
    (問)前後してしまうのですけれども、原子力総合防災訓練の関係なのですが、確認なのですけれども、これは大飯原発と高浜原発の課題とされている同時発災を想定した訓練ということでよろしいのかということと、訓練を通じて、課題となっている部分をどのように確認されたいか、お考えをお伺いします。
    (答)同時発災という言葉が、片方の発電所が事故を起こした際に、自動的にもう片方の発電所も事故になるようなイメージを想起させるということもございまして、同時発災という言葉は、役所としては控えたいと、こういうふうに思っております。ただ、大飯発電所と高浜発電所が共に原子力災害に至った場合を想定した訓練ということで実施をしてまいります。それぞれの発電所の事故が起こった場合の緊急時対応については、既に福井エリア地域原子力防災協議会において取りまとめているわけですけれども、共に原子力災害に至った場合を想定した訓練というのは、今回初めて行うということでございます。

    (問)日経新聞の安倍です。今の質問にも関連するのですけれども、大飯、高浜、共に今稼働中の原発でもあると思います。これまでの、去年の玄海とか、その前の泊とは違うところがあると思います。動いている原発がある中での訓練というのはどういう意義があるのかということと、あと、それによって訓練の内容というのも何か考慮すべきところがあるのか、その辺りについてお聞かせください。
    (答)もちろん、両発電所が共に原子力災害に至った場合を想定した訓練ということでございますので、既に申し上げていたように、それぞれの発電所の事故を想定した避難先というものはダブってはいないということなのですけれども、共に原子力災害に至った場合を想定した場合には、これからいろいろな内容を、具体的な訓練の内容を、関係省庁や関係自治体等と検討して、また調整していかなければならないというふうに思っております。現時点ではまだ具体的な内容は詰め切れておりませんけれども、適切なタイミングでお示しをしたいというふうに考えております。

    (問)環境新聞の小峰でございます。今の原子力防災のことに関連してですけれども、大臣、冒頭、原子力防災の訓練については関係省庁と協議するとおっしゃっていましたけれども、関係省庁、どういう関係省庁なのか。特に防衛省との、自衛隊との協力関係の構築というのをどういうふうに考えているのでしょうか。例えば、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故が十分に避難できたのも、旧ソ連軍の機動的なあれがありましたし、それから東日本大震災に伴う福島第1原発事故でも、日本の陸上自衛隊等々、そして米軍の方もありますので、本当に避難訓練を、本当に意味あるものにするのに、我が国の実力組織である陸海空の自衛隊の協力というのは絶対に不可欠だと思うのですけれども、これがなくて避難訓練、避難訓練と言っても有名無実化してしまうのではないかと思います。大臣その辺のところ、日本の陸海空、特に陸上自衛隊等の協力関係について、大臣の考えをお聞かせ願いたいのですけれども。
    (答)もちろん、自衛隊の協力、消防、警察、関係省庁の協力が、この訓練においても当然必要になります。実際の事故になったときには、そうしたいろいろな関係省庁の協力があってこそ、実際に効果的に進むということもありまして、そういった訓練におきましても関係省庁との協力関係、また原子力規制委員会とも、もちろん当然のことですが、協力をしながら訓練を進めていくということになります。
    (問)防衛省や自衛隊についてはどうでしょうか。
    (事務方)関係省庁ということで、防衛省、自衛隊とも訓練の中でしっかり協力していただけるような形で、今後、具体的な訓練内容を検討・調整していく中でやっていきたいというふうに考えております。

    (問)共同通信の丸田です。ヒアリに関してなのですけれども、今週24日からでしたか、専門家の方が環境省と一緒に中国の方に行っていたと思うのですけれども、戻られて間がないと思うのですけれども、現地での活動の概要ですとか、あと大臣、かねてからこの会見の場で、現地の港湾の共同の視察でありますとか、あと向こうから出る貨物の中にベイト剤を置くことを検討してもらえないかというようなことをおっしゃっておりましたけども、その2点に関して、今回の訪問に際して何か進展というか、そういったものがあったかどうか、それをお尋ねします。
    (答)今回の訪問につきましては、意見交換、そして状況の視察ということでございます。もう一つ、ベイト剤を入れる話は、これは中国のいろいろな法規で、殺虫餌を入れることが可能なのかどうか、この点について中国側の、まだ見解が示されていない状況でございます。ヒアリの専門家からは、他国でコンテナに荷物を積む際にベイト剤、殺虫餌を入れることが有効だという意見をいただいておりますので、環境省としては、中国政府に対してそういった情報の提供を行って、中国の国内法令との関係について確認をすべく協力要請をしているところでございますが、まだ確たる返事がないという状況です。この点については、こちらの、環境省からも、局長がレターを出したり、実際に中国の政府の方に、担当者が中国の日本大使館の方と一緒に出向いて、複数回、折衝というか、確認を早くお願いしたいということを申し上げているわけですけれども、まだ確たる回答がいただけていないと、こういう状況で、引き続き協議をしているという状況でございます。
    (問)関連でもう1点だけ。状況視察とおっしゃいましたけども、いわゆる港湾の視察というのは、今回実現はしたのでしょうか。行き先としては大学だったと思うのですけれども、主なところは。
    (事務方)今回は実際に防除を行っている現場ということ、デモンストレーションを見せていただきました。おとといの話ですけれども。ただ、港湾については、今回は視察は行っておりません。
    (問)簡単に質問いたします。大臣、冒頭で、中間貯蔵・環境安全事業株式会社の人事を発表なさいましたけれども、谷津龍太郎さんが、何か入院されたということで、私ども、ちょっと寝耳に水だったのですけれども、いつごろからどうなったのか、具体的にどういう病だったのかだとか、この辺のところを具体的に教えていただけませんでしょうか。
    (答)現在も引き続き復帰が期待し難い状況ということは聞いております。ただ、個人的なことでもございますので、環境省からのお答えは差し控えたいというように思います。

(以上)

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