大臣談話・大臣記者会見要旨

あきもと副大臣記者会見録(平成30年12月 20日(木)9:16 ~ 9:25 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

いよいよ年末が近づく最中、今年を振り返ってみたいと思います。10月4日に副大臣を拝命いたしまして約2ヶ月半が経ったところでございます。これまで私自身が環境行政に携わる機会がそうなかったところでございますけれども、やはりこの業務に携わるにあたって環境行政の大切さということを日々実感する中において、私自身も積極的にいろいろな場面で発言をし、そしてまた、いろいろな関係各位の皆様と話をしながら、一つの方向性に向かってしっかりとやっていこうと強く思う2ヶ月でございました。まずは、世界的な課題となっている海洋プラスチックに関してになりますけれども、国内においては「プラスチック・スマート」を立ち上げさせていただき、今後、プラスチック資源循環戦略や海洋漂着物処理推進法に基づく基本方針を取りまとめながら、「プラスチック・スマート」に様々な主体、特に民間から、いろいろホームページにアップしていただいていますので、そういったものを活用していきながら、来年のG20に向けて取組を進めさせていただきたいと思っております。また、海外においては11月にインド、さらにインドネシアに行く機会を頂きまして、いずれも現地では廃棄物処理の状況をこの目で垣間見させていただきましたけれども、やはりまだまだ、日本の取組と比べると差があるなということを感じましたから、廃棄物発電とか浄化槽といった日本の技術でしっかりと世界に貢献できるのではないかということを確信した次第でございます。今後とも官民協力して途上国の廃棄物問題についてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 さらに福島の件でありますけれども、除染を含めた仕事をさせていただくにあたりまして、就任直後に各市町村にお邪魔をしながら、特に11月は双葉町におきまして、仮設焼却施設の建設に着手したということも受けて、12月には2019年度の中間貯蔵施設の事業方針を公表したところでございまして、今後もしっかりと復興に向けて着実に進めてまいりたいという思いでございます。加えて福島県外の指定廃棄物が非常に大きな問題としてありますけれども、関係地方公共団体としっかりと引き続き対話を積み重ねてまいりたいと思っております。
 もう一つの担当の原子力防災についてでありますが、立地地域の方々と意見交換をさせていただくということも含めて、原子力防災の備えの重要性と難しさを痛感している次第でございまして、今後とも地域の原子力防災体制の充実・強化に向けて取り組んでいきたいと思います。特に道路ということについては、国土交通省副大臣時代には、しっかりとした道路をひくということが地方自治体からの要請としてあった中でやってまいりましたけれども、この原子力防災という観点からは避難道路という視点があって、国土交通省の道路政策においては、避難道路という観点ではなかなか整備が及ばない部分があるということを改めて感じたところでございまして、原子力防災の中でやっていくべきものだと確信したところであります。
 以上、短い2ヶ月半の就任でありましたけれども、今年を振り返りますとこんなことがあったのかなと思いでございまして、来年も全力で取り組んでまいりたいという思いを込めて年を締めくくりたいと思いますので、引き続きまたよろしくお願いいたします。

2.質疑応答

(記者)朝日新聞の川村です。先ほど振り返りの中でも仰っていた県外の指定廃棄物の問題で、栃木では環境省の方針を一応受け入れていただいて、移転の方向に進んでいくのかなというふうに思っているのですが、今後どう進めていきたいか、栃木に関して課題があれば教えてください。
(副大臣)この前の会議でも申し上げましたけれども、まずは市町の皆様と具体的に集積化に向けて、それぞれ各市町の考え方があると思いますので、皆様とじっくりと協議を進めていきながらやっていくことが一つであります。また、課題というのは、その現場で出てくる話をどう克服していくかということに尽きると思いますので、今どういう課題だということは申し上げる状況ではないと思います。

(記者)環境新聞の小峰です。先日2週間程前に、あきもと副大臣は廃棄物処理事業者を見学なさいましたけれども、その見学をした理由と、実際に見てどんな感想を持たれたか、また、そういう見られたのは初めてなのかどうかも含めてお話いただければと思います。
(副大臣)結果的に私の地元なもので、地元の選挙区に位置する廃棄物処理事業者並びにリサイクル事業者でございましたから、全くみたことがないかといえば、当然何度か訪問したことがある会社でございまして、ゼロではないです。ただ、ある程度の時間をかけて施設を見たことがあるかというと、なかなかそういった機会には恵まれていなかったこともありますので、今回は環境行政を行っていく立場の一人の見方として拝見をしたということがあります。廃棄物処理やリサイクルの仕方をいろいろと見させていただきましたけれども、やはり、民間の考える力というのは大したもんだなと思ったのと同時に、これをしっかりと資源化して、ちゃんとしたサイクルにする作業というのはコストとの意味合いもあるし、当然それが市場で作られた製品がまわっていく過程ということの難しさ、そこに対する民間企業の努力というものを感じさせていただいたという思いであります。あわせて感じたのは、今まで廃プラ系というのは海外に事実上輸出をするということで処理をしていたということがありますが、現在は中国を中心にそれを運べなくなったことを踏まえて、特に東京などは、廃プラなどそういったものが止まってしまったことへの新たな課題が見えてきましたから、東京を中心にこの廃プラの、最終的にはリサイクルの方向性ということでの、出てくる量と処分量がなかなか上手くまわっていってないという現状を感じましたので、東京都とも相談しながら、しっかりと対応できるような形をやっていかないと、業者だけに任していても、どうしようもないなということも感じました。また、どこまでできるかわかりませんが、それぞれ東京都の清掃局と話をして、連携をする形がとれるのかどうかということも含めて、現場を見ながら感じたところでございますので、私もできる限り、そこは関与して支援していきたいなと思っているところであります。