中川大臣記者会見録(平成30年6月29日(金)9:01~9:16 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まず、「カーボンプライシングの活用に関する小委員会」の設置について御報告申し上げます。先日、私から中央環境審議会に対し、脱炭素に向けた世界の潮流を踏まえた、新たな経済成長の原動力としてのカーボンプライシングの可能性について、調査審議いただくよう諮問したところでございます。これを受け、本日、中央環境審議会の地球環境部会に「カーボンプライシングの活用に関する小委員会」が設置されましたので、お知らせいたします。小委員会には、学識経験者のみならず、経済界、市民団体、投資家など、多様な主体に御参画いただきます。今後、様々な立場から、忌憚のない御議論が活発に交わされるものと期待しております。第1回小委員会は7月30日月曜日に予定されています。詳細につきましては、御手元の資料を御覧いただければと思います。
 次に、本日、やんばる国立公園の拡張について官報告示を行いましたので御報告いたします。やんばる国立公園は、世界的にも数少ない、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がるなど、その自然環境が評価され、平成28年9月に我が国で33番目の国立公園として指定されました。隣接する米軍北部訓練場、約4,000haが平成28年12月に返還されたことを受けまして、自然環境等の調査の結果、既存の国立公園と同等の自然環境が広がっていることを確認し、このうち返還地の9割に当たる区域を含む、約3,700haを国立公園に編入することについて、先月28日に中央環境審議会から答申をいただきました。今回の拡張を契機に、やんばる国立公園の更なる自然環境の保護と適正な利用を図ることにより、後世にしっかりとこの素晴らしい自然環境を引き継ぐことができるように取り組んでまいります。また、世界自然遺産につきましては、今回国立公園に編入された区域の大部分を推薦地に追加することで、IUCNの指摘に対応することになり、早期の世界遺産登録に向けた大きな一歩になると考えております。

2.質疑応答

(問)NHK、金澤と申します。1点だけなのですけれども、先日の福島地方事務所浜通り北支所の職員の懲戒処分についてお尋ねします。前回は逮捕者も出る事案のあった事務所であって、今回は停職3か月に、まあ本人の辞職という形になりましたけれども、同じ支所で2件続いてこういう事案が発生したことについて、大臣の受け止めと、福島は今、復興の道半ばにありますけれども、こういう事案が今の時期にまた発生してしまったことについて、お考えがあれば一言お願いします。
(答)福島の復興を一丸となって進めている中で発生した今回の事案につきましては、極めて問題であると受け止めています。今後は、再発防止に向けた改善策を進め、改めて綱紀粛正、適正な業務執行に取り組み、信頼回復に努めてまいります。今回の事案も昨年の事案と同じ時期に発生し、事実関係の確認に時間を要したものと報告を受けております。環境省では、昨年の事案以降、様々な再発防止のための措置を講じており、それ以降に新たに発生した事案はありませんが、今般の職員の処分を契機に、改めて再発防止の措置を講じてまいります。

(問)読売新聞の中根です。その質問に関連してなのですけれども、処分を受けた職員を匿名発表とした理由について教えていただけますか。今回のは特に公務に関わる悪質な事案であって、停職3か月というのは大変重い処分でもあるのですけれども、再発防止ですとか、責任の所在を明らかにするという意味でも、実名発表すべきだったと思うのですけれども、その辺りのお考えを教えてください。
(答)各府省が懲戒処分の公表の際に参考とする人事院の指針におきまして、「個人が識別されない内容のものとすることを基本として公表するもの」とされていることを踏まえて非公表としたものでございます。
(問)追加なのですけれども、あくまで人事院の指針というのは、義務付けているものではなくて、あくまで原則としつつも各省庁の考え方にのっとった形で公表するようにということが、そういう趣旨が書いてあると思うのですけれども、環境省としての考え方というのはどのような形なのでしょうか。
(答)環境省といたしましても、今回の事案につきまして、人事院の定める公表指針に従うことが適当だというふうに判断をいたしました。

(問)環境新聞の小峰でございます。今日、大臣御発表の、カーボンプライシングの活用に関する小委員会の設置ですけれども、2点あります。まず1点は、今までのカーボンプライシングの有識者検討会では炭素税とCO2の排出量取引を両方検討してきましたけれども、今回の中環審の正式な小委員会では、どちらに重点を置いて、大臣は検討されていく意向なのかということをお聞きしたい。これが第1点。
 それから第2点目は、委員構成なのですけれども、全24名のうち、今ざっと見ても、カーボンプライシングに反対する人は、鉄鋼連盟の手塚さん、電気事業連合会の廣江さん、経団連の根本さん、それから排出量取引については、強く反対を有識者委員会で言った遠藤典子さんら、そのほかにも若干いらっしゃるかもしれませんけれども、極めて、カーボンプライシングについて導入を進めようという委員の構成が多いと思うのです。この委員構成は非常に不公平なのではないかと思います。これに関しては、先に経産省の諮問機関である総合エネルギー調査会がエネルギー基本計画を作ったときも、原発推進を堅持し、再生エネや原発、石炭の比率等を一切変えないエネルギー・電源構成にしたり、それは総合エネルギー調査会の小委員会で、やはりやりましたけれども、それも非常に産業界寄りのメンバー構成で反対派が少ないという批判がありましたけれども、もし大臣が本気でカーボンプライシングを広く活用するというのだったら、総合エネルギー調査会の小委員会及び、更に50年を見据えた有識者委員会、経産省のですね、これが非常に批判を浴びて、世耕大臣も、このメンバー構成はおかしいのではないかと、散々、会見等で言われてましたけれども、環境省としても、こういう不公平な、不公正と見られる委員構成をしたことについて大臣はどういうふうに考えますか。この2点です。
(答)まず、最初のカーボンプライシングにつきまして、炭素税あるいは排出量取引、どちらに重点を置くのかという御質問でございますけれども、カーボンプライシングにつきましては、諸外国の例を見ましても、炭素税、環境税という形のものと、排出量取引という形のもの、そしてまたその組合せというのも考え方としてはあるわけでございます。そういう意味では、カーボンプライシングにつきまして、今の段階でどのようなものを想定するかということではなしに、正に忌憚のない御意見をいただいて、自由闊達にまず御議論いただくということを期待したいと思います。
 それから、委員構成でございますけれども、この中央環境審議会での御議論というのは、今までカーボンプライシングにつきまして、環境省の中での有識者による検討会で論点整理を行っていただいたわけでございます。今回は法律に基づく審議会という重要事項の審議の場に検討ステージを移して、経済界を含む多様なステークホルダーにも参加をいただいて御審議をいただくということで、検討を更に深めていただきたいと、こういうことでございます。この審議会、小委員会での御審議で、経済界の方などからいろいろな問題点、課題が指摘されると思います。そういった課題を、私としては一つ一つ乗り越えた議論をしていただきたい。諸外国でもいろいろな課題がある中で、それを乗り越えるにはどういった方策をとるのかという議論があって、それぞれ様々な課題に対して様々な工夫を凝らしていろいろな制度が設計されております。我が国におきましてもいろいろな御議論があると思いますが、それぞれの課題、論点を乗り越えるにはどうしたらよいのかということを委員の先生方で議論をしていただければというのが私の期待でございます。ただ、審議会におきましては、まずは予断を持たずに活発な御議論をいただきたいと、そこから始めていただければというふうに考えております。

(問)フジテレビの加藤です。ワールドカップの話なのですけれど、大臣、ワールドカップ、昨日日本戦は見られましたか。
(答)いや、今朝、閣議が早いので。
(問)日本が最後、フェアプレーというイエローカードとレッドカードの枚数を計算して、他会場の、他力本願で、負けているにもかかわらず、10分間、ディフェンスでボールを回すというあまりあり得ないようなことをして、世界で賛否両論がものすごい沸き起こっていて、日本代表のサッカーの最後、決勝トーナメントに行くために仕方がないのかもしれないのですけれど、賛否両論が巻き起こっていることに対して、大臣から一言、御感想をいただければと思いまして。
(答)なかなか難しいので、ちょっとコメントは差し控えたいと思います。

(以上)

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