中川大臣記者会見録(平成30年5月22日(火)9:07~9:36於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 本日、環境省が経済産業省と共同請議を行った「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。本政令は、公害防止管理者試験及び公害防止主任管理者試験の受験手数料の額を改定するものです。詳細については、資料を御覧いただければと思います。
 次に、G20の環境・エネルギー大臣会合の日程についてでございます。来年、軽井沢でのG20「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」の開催日程について、国内外で予定されている大規模行事や会場等の状況を踏まえ、総合的に検討した結果、来年の6月15日及び16日に開催することとしました。会議の成功に向けて、引き続き関係省庁及び開催地の自治体とも連携しつつ、全力で取り組んでまいります。

2.質疑応答

(問)読売新聞の中根です。外来種の件で1点伺います。雌だけで繁殖できる外来種のザリガニのミステリークレイフィッシュが国内の水辺でも見つかっています。世界的にも繁殖分布域を広げてますけれども、卵を産む数が他のザリガニの種と比べて非常に多くて、爆発的な繁殖力があります。生態系ですとか農漁業にも被害が出る恐れがありますけれども、一方でペットショップなどでは一般的に販売されて、流通されています。このザリガニに対する大臣の認識を教えてください。
(答)海外におきましては、マダガスカル、ドイツ等において野外の確認事例がございまして、生息場所や餌の競合により、在来のザリガニに影響を与えると懸念されております。 一方で、国内における野外での定着や被害の有無の実態、ペットとしての流通、飼養個体数については不明となっておりまして、引き続き情報収集を進める必要がございます。 この種の特定外来生物への指定の是非につきましては、これらの情報収集を進めながら専門家会合等における議論も踏まえて検討を行ってまいりたいと考えております。既に環境省では、「外来種のザリガニを野外に放さないで」というパンフレットを作成しておりまして、このミステリークレイフィッシュについても、ここが見分けのポイントだというようなことで、生態系に被害を及ぼす恐れがあるということを警告して、見分け方などを知っていただく、その広報資料を作成しております。
(問)追加なのですけれども、特定外来生物に指定するかどうか、指定する方向で検討を進めているとも伺っているのですけれども、約2年ほど前から情報収集進めていらっしゃると思うのですけれども、ザリガニに詳しい専門家の先生は一刻も早く特定外来生物に指定するなどして対策を講じるべきなのではないかとおっしゃっていますけれども、それでもまだ、2年前から時間がたっていますけれども、なぜ根本的な法の規制というのができないのか教えていただけますか。
(答)現在の定着状況等が十分情報収集されておりません。被害の状況等も含めて、このミステリークレイフィッシュについて、まず情報収集が必要であると考えていまして、その上で特定外来生物への指定の是非について検討していただきたいと、専門家の先生方に。そういうふうな考え方でございます。専門家の先生方も情報収集をした上で、指定の是非について検討していきますと、こういう状況でございます。一方で、今申し上げましたように外国の事例等もございますので、早めにPRの資料は作って、被害が今後起こらないように、早め早めに環境省としては対応しているという状況でございます。
(問)あともう1点なのですけれども、話題はかわるのですが、奄美・沖縄の世界自然遺産登録申請についてなのですけれども、以前大臣は環境省が沖縄、鹿児島、地元の自治体に説明するというふうにおっしゃっていましたけれども、説明をする時期というのはいつごろなのかというのは決まっていますでしょうか。
(答)IUCN評価書の内容につきましては、先週までに地元自治体に対して丁寧に説明を行ったところでございます。今後の方針は現在検討しているところでございますけれども、地元自治体からは、確実な世界遺産登録を優先してほしい、あるいはIUCNからの勧告をよいきっかけとして、保護管理の体制強化を図っていきたい、といった前向きな声をいただきました。地元自治体のこのような意見も踏まえて、確実かつ可能な限り早期の世界遺産登録を実現するにはどのような対応が最善なのか、速やかに判断をしてまいりたいと考えております。

(問)共同通信の深谷です。ザリガニの関係で、ミステリークレイフィッシュとはまた別種のアメリカザリガニなのですけれども、かなりもう日本に定着しているような状態かと思うのですが、これに関して、希少な水生昆虫にも被害が出ているという報告があったりですとか、生態系への被害が出ているという話が専門家から出ていまして、特定外来生物に早期に指定すべきだという話を聞くのですけれども、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。
(答)アメリカザリガニは、飼っている方、飼養している方も多く、一方で、特定外来生物に指定するということで野外に放されてしまうことが懸念されておりまして、現在定着していない場所での増加等の恐れがあると、こういう指摘もございます。このため、このような国内で広く定着し飼養個体数が多い種につきましては、国内での分布状況や飼養の現状を踏まえ、どのような対応が可能かということについて考えてまいりたいと思います。ですから、まずは飼養者に、飼っている方に対しては、アメリカザリガニを野外に放さないよう都道府県等を通じて啓発を行っているところでございます。
(問)啓発に関して、パンフレットを作って都道府県に配っているということなのですけれども、アメリカザリガニを飼っているのは子どもが多いかと思うのですけれども、小学校とか中学校とか、学校に対してそういった情報を出していくというようなことは今後お考えになっていますでしょうか。
(答)それは大変必要なことだと思いますが、では担当の方から。
(事務方)外来種ですけれども、御指摘はおっしゃるとおりだと思っていまして、文科省さんなんかとも、もちろん協力をこれまでもしてきているところもありますし、これからもしていきたいというふうに思っております。ただ一方で、アメリカザリガニについては、やはり教材としての有用性というのも一方ではありまして、どういったことが可能なのかということについても相談をしていく必要があるかなというふうに考えています。

(問)鹿児島の南日本新聞の重吉といいます。先ほどの話で、IUCNの評価内容を地元に先週までに説明したということだったのですけれども、説明の方法としては、職員が地元自治体に行かれたのか、それとも首長を呼ばれたりしたのか、どのような説明方法をされたのでしょうか。
(答)職員が、担当の課長などが、それぞれの自治体に出向いて御説明をいたしまして、御意見を承ってまいりました。
(問)続けてもう一つなのですけれども、今後の方針を早期に決定したいということですけれども、政府としてはいつぐらいまでに判断をしたいというのがありますでしょうか。
(答)いずれにいたしましても、6月24日からは世界遺産委員会が始まるわけですから、その前までにできるだけ早い段階に判断をしていきたいというふうに考えております。

(問)NHKの松田です。先週の金曜日に大臣、御発言のあったRE100に関してなのですけれども、CO2フリーの電源の利用拡大に努めていきたいという、リーダーシップをとっていきたいというようなお話があった一方で、環境省のこの庁舎に関しては実務的に難しいところがあるというような御発言をされて、かなり、RE100を進めるといった外務省との意欲の差みたいなものがちょっと出てしまったのかなというような印象を受けました、一部報道でもお株を奪われたのではないかというような報道もあって、そういったことに対する大臣の受け止めと、改めてRE100に対しての意欲を聞かせてください。
(答)環境省として電源の再エネ比率100%を目指していきたいという考えでございます。これははっきり申し上げておきたいと思います。再エネ比率100%を目指して、順次再エネ比率を引き上げていくというように考えております。この庁舎自体は、厚生労働省が一括して電源の調達をしておりますので、既に厚生労働省と再エネ比率100%を目指す、そのことにつきまして協議を始めております。これは私から加藤大臣にもお話をしましたし、事務的にも協議を既に開始をしております。そういったことで、このビル、庁舎も再エネ比率100%を目指していきたいというふうに思います。さらに、こうした再エネ比率100%を目指す取組が政府全体に広がるように、環境省としてリーダーシップを発揮してまいりたいと考えております。
(問)もう協議を始められているということですけれども、厚労省の方としても前向きに、協力的に一緒に取り組んでいけるというような感触なのか、あと方法として、今再エネ100%というのがどういった方法で可能なのかという具体的なところを教えていただけますか。
(答)具体的方法については今後協議をして、また環境省としても前向きに勉強して、検討して、再エネ比率100%を目指す。その方向で、厚生労働省も同じ考え方で協議に応じていただいております。

(問)朝日新聞の川村といいます。今のRE100に関して追加でちょっとお伺いするのですけれども、もちろんこの庁舎もあれば、環境省、出先機関いっぱいあると思うのですけれども、そちらの方にも具体的に、まだ恐らく検討するという段階だと思うのですけれども、もうそういう大臣のお考えはお伝えになったのでしょうか。もしお伝えになっていたらば、どういう形でお伝えになったのか教えてください。
(答)出先機関も、環境省だけでなくて政府全体で再エネ比率100%を目指していきたいと考えておりますが、まずはどういうやり方をとるのかということは、環境省でしっかりと検討を進めなければなりませんので、まだ今日の、今の段階において、出先機関にそういうことを伝えているわけではございませんが、当然、環境省の出先機関も含めて、私としては、政府全体で再エネ比率100%を目指す、そういう取組を始めていきたいというように考えております。

(問)読売新聞の蒔田です。今の関連なのですけれど、現状は再エネ比率というのが、この庁舎なり環境省なりでどれぐらいあるのかというのを把握されているのかということと、目指すというのは、例えば何年後を目標に、どれぐらいのスパンで達成することを目指しているのかということを教えていただけますか。
(答)まだ、どのくらいのスパンでというところまではいってはおりませんが、再エネ比率100%を目指して、極力早い段階で順次再エネ比率を上げて、最終的には100%を目指していきたいということでございます。現在の再エネ比率については、担当の方から後ほど聞いていただければと思います。

(問)共同の深谷です。今の関連なのですけれども、再エネ比率100%を目指すということは、RE100に環境省として参加するということでよろしいのでしょうか。
(答)はい。RE100に参加する方向で検討したいと考えております。
(問)そういった方針を決められたのは、いつなのでしょうか。厚労大臣には、事務方とも協議をしたということですけれども、そういった協議はいつ行われたのでしょうか。
(答)厚労大臣には、私が昨日、環境省の考え方をお伝えして、厚労大臣も同意をしていただいております。事務方同士の協議は昨日から始まっております。
(問)そうすると厚労省もRE100に参加するということになるのですか。このビルの関係で厚労大臣と協議をしたということなのですか。
(答)そうですね。そういうことになると思います。
(問)話が大きくかわってしまうのですけれども、国会の話です。加計学園の獣医学部新設についてなのですけれども、愛媛県が昨日、国会に提出した文書で、2015年2月の段階で加計さんから首相に対して相談があったと、そういう旨が記述されています。首相が計画を知ったのは、国会答弁などでも17年1月で事前に相談など、そういうことはなかったというふうに答弁されていますが、ここの部分の食い違いを大臣としてどう考えていらっしゃるか。また政府の一員として、政府がとるべき対応について御見解があればお聞かせください。
(答)私は担当外のことでございますので、コメントは差し控えたいと思います。
(問)もちろん環境省の所管ではないと思うのですけれども、閣僚という政府の一員というお立場でもそういうコメントということでしょうか。
(答)それぞれ閣僚は担当を命じられておりますので、担当外のことについてはコメントを差し控えたいと考えております。

(問)毎日新聞の五十嵐です。再生可能エネルギー100%のことで、ちょっといくつか事実確認させてください。前回の会見の中で、大臣、再エネ100%という言葉のほかに、CO2フリー電源という言い方もされておられましたが、CO2フリー電源というのは、これは原子力も含んだ概念という理解でいいですか。
(答)CO2フリーということであれば原子力も含まれると思いますが、私は今ここで、再エネ比率100%というふうに申し上げております。
(問)もう1点ですが、これも前回の会見で、大臣おっしゃられてましたが、政府も含めてもっと広い立場で取り組むリーダーシップを発揮していくというお立場を表明されておられますが、その第一歩として、中央官庁としてどうしていくかというところが、まず視野にあると思うのですが、今日の表明はまずは役所の話ということになると思うのですが、他の役所、例えば経済産業省ですとか、そういったところとの連携の仕方ということについては、いかがお考えですか。
(答)それはこれから相談をしていきたいと思います。
(問)もう一つですけれども、経済産業省は、今、エネルギー基本計画の改定作業中で、これからパブコメにかかっていくという段階だと思います。実際に電源比率については、再エネの比率、原発の比率、いずれも数値としては変えないということになっていると思います。中川大臣、今後、再生可能エネルギー100%を進めていく上で、こういった比率についてどのようなお考えをお持ちなのか、今後、恐らく各省間での協議もあると思いますけれども、再エネの比率をどのように見ていくか、もっと上げていくべきなのかどうかも含めてお考えがあればお聞かせください。
(答)再エネの比率につきましては、まずは2030年度の26%の削減目標というのがあるわけでございますので、これを踏まえて、着実にこの目標の達成ができるように、環境省としてはしっかりとこれからもフォローしていかなければならないと思っております。もちろんこれは、26%削減というのが達成が危ういと、こういうことになれば、当然、計画自体も見直していくということになっておりますので、そういった状況の中でしっかりと環境省は発言をしていきたいと思っております。問題は、さらに2050年80%削減、さらにはその先の、言ってみれば実質排出ゼロと、こういう社会を展望いたしますと、再エネというのは極めて重要な主力電源になるということでございます。ですから、そのような観点からも、30年度に向けても対策をしっかり講じつつ、再エネの最大限の導入を進めていく必要があるというふうに考えておりまして、環境省の意見につきましては、今後、各省協議の場等を通じて、しっかりとお伝えをしていきたいというふうに考えております。

(問)読売です。庁舎の再エネ100%についてなのですけれども、どうしても再エネは現在、価格としては普通の電力よりも高めに設定されていると思うのですけれども、電気代が高くなってしまうという点については財務省の方との調整というのも必要かと思うのですけれども、その点はどうなのでしょうか。
(答)それはもちろん、しっかりと調整をしていかなければなりません。政府全体として再エネ100%を目指すという方向で、環境省がこれからいろいろな乗り越えなければならない課題があると思います。今の予算の話もそうだと思いますが、リーダーシップを発揮して、説得をして再エネ100%を目指していきたいというふうに考えております。
(問)もう1点なのですけれども、今後、環境省は郵政本社ビルに移転されると思いますけれども、移転先でも再エネ100%を目指すのでしょうか。
(答)今の郵政ビルに、3年後ですか、環境省が原子力規制庁も含めて、外局も含めて、環境省の言ってみれば単独のビルになるということでございますから、そのビルについては、やはり再エネ100%を目指す象徴的なビルにすべきだと考えております。そこのビルについては、環境省がどこと協議するということではない、もちろん予算の問題はあるかもしれませんけれども、しっかりと環境省が独自に再エネ100%を目指して、順次再エネ比率を上げていくと、その流れをつくる象徴的な存在になるようにしっかりと取り組んでいきたいと。そういう、再エネ100%にする象徴的なビルというふうに位置付けられればいいなというふうに考えております。

(以上)

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