中川大臣記者会見録(平成30年4月3日(火)9:16 ~9:35 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 まず、官房長官から昨日発表があったとおり、2019年のG20におきましては、「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」を長野県軽井沢町において、経済産業省と協力して開催することが決まりました。この会合では、世界の持続可能な成長に向けて、地球環境やエネルギー転換について議論する予定であります。開催日程や具体的な議題につきましては、関係省庁やG20各国、地元とも調整の上、しかるべき時期に発表いたします。G20は、G7各国に加えて、中国やインド等の新興国も含まれる枠組みでございまして、例えば気候変動の分野では、世界全体のCO2排出量に占める割合は約8割を占めます。議題につきましては、経産省やG20各国と今後調整いたしますが、私といたしましては、経産大臣と協力しながら、世界全体の脱炭素化に向けた国際的な議論をリードするとともに、資源効率や生物多様性などの地球規模の課題についても、G20各国の環境大臣と議論を深めたいと考えております。環境省としては、この会合を通じて、経済社会システム・ライフスタイル・技術といった、あらゆる分野でのイノベーションの創出と普及が、環境・経済・社会的課題の同時解決による「質の高い生活」と「新たな成長」を生むことを世界に示すことで、気候変動分野を始めとした環境分野での国際的な議論を牽引していきたいと考えております。
 次に、北九州事業エリアの高濃度PCB廃棄物である変圧器・コンデンサーの処分期間の終了について御報告いたします。中国・四国・九州・沖縄地方に保管されている高濃度のPCBを含有する変圧器、コンデンサー等につきましては、本年3月末に、全国で最初の処分期間が終了しました。各保管事業者は、処分期間中に処分又は処分委託をしなければならない義務を負い、おおむね処分完了したところでございますが、現時点で処分委託されていない事業者については、改善命令等の行政処分の対象になります。環境省としては、当該地域の自治体等と緊密に連携し、中間貯蔵・環境安全事業株式会社JESCOの立地自治体との約束であります計画的処理完了期限を迎える今年度中に、最終的には改善命令等によるものも含め、処分委託できるよう努めてまいります。

2.質疑応答

(問)日本テレビの中村と申します。昨日の官房長官の会見で、先ほど大臣がおっしゃいました「持続可能な」という非常に長い名前の会議になっておりますけれども、これまでは恐らく、エネルギーの会合だとか環境の会合だとか、それぞれがそれぞれだったと思うのですけれども、エネルギーと環境が一体化した会合が、来年のG20からセットされたという意味合いと経緯等について大臣はどのように考えられていますか。
(答)本会合におきましては、正に名称のとおり、世界の持続可能な成長に向けてエネルギー転換と地球環境について議論する、そういう会合が予定されておりまして、この名称は本会合の趣旨を適切に表すためにこのようなものにしたということでございます。こういった会合の趣旨を明確にした大臣会合というものがセットされるということは、大変意義深いことだというふうに思います。環境省と経済産業省が協力して会議の運営に当たる予定でございます。
(問)環境省と経産省では、長いスパンでどうやって減らしていくかという長期ビジョンが異なっている部分が多々まだあると思いまして、議長国として世界の信頼を得て議事を進めるためにも、やはり環境省と経済産業省、エネ庁が、それぞれがそれぞれの分野という形ではなく、正に来年のように一本化した議論をして、シンプルな結論を得てから議長として臨むべきではないかと思うのですけれども、日本国内の長期戦略の取りまとめについてはどのような状況にあるのでしょうか。
(答)長期戦略につきましては、もう新しい年度に入ったわけでありますので、極力早い時期に政府全体としての議論が開始できるように、今どういったやり方で議論を進めていくのか、経済産業省等の関係省、そして内閣官房と今協議をしております。長期戦略は、いずれにしても政府全体としての長期戦略を決定をするということでありますので、その過程におきまして関係省いろいろな議論がありますし、また有識者やいろいろな方の御意見を伺いながら決めていくので、いろいろな意見が出ると思いますが、最後は政府全体としての長期戦略を取りまとめるということになると思います。そういった形で、環境省の意見、経済産業省の意見、またそれの関係者のいろいろな方の意見を、いずれにしても最後は統合していくという過程がありますので、今申し上げました大臣会合におきましては、G20のいろいろな国の環境大臣やエネルギーの関係の大臣が来られるわけですから、日本はホスト国としてしっかりとその議論をリードしていかなければならないというふうに考えています。

(問)NHKの松田です。今のG20の環境・エネルギー関係閣僚会合についてお伺いをします。先ほどの質問ともちょっと関係してくるのですけれども、経産省と共に会議を運営するということで、これまで経産省と環境省は、長期戦略もそうですけれど、温暖化対策、エネルギー政策をめぐっては考え方や方向性が少し、必ずしも一致していないところもあると思うのですけれども、そうした二つの省庁が一緒に会議を運営していくというところで、これから支障が出ないのかどうかというところが気になるところではあるのですが、その辺の大臣の考えを聞かせてください。
(答)今申し上げましたように、長期戦略の議論を通じて、両省は一体となって政府全体としての取りまとめをしていかなければならない、そういう立場にございます。また、G20の閣僚会合を主催する立場からは、一体となって議論をリードしていかなければならないというふうに思いますので、そこのところは両省協力して会議の運営に当たるということで調整をしっかりと図っていきたいというふうに思います。
(問)加えて。これまでも経産省と環境省の中で、この分野についていろいろなやり取りがあるというのは結構明らかになっているところではあると思うのですが、環境とエネルギーとを一緒にやるということで、これまでも経産省に押し切られるといいますか、環境省の考えが通りにくいというようなところもあったかと思うのですけれども、その辺り、今回のG20の閣僚会合で環境省の主張ですとか考え方というものを会議の運営にいかしていけるのか、その意気込みを聞かせてください。
(答)来年のG20の閣僚会合につきましては、その名称にございますように、「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」ということでありまして、議論する内容が「持続可能な成長のための」と、こういうふうについております。そういう意味におきましては、エネルギー転換、それから地球環境に関する議論をしていく上で、「持続可能な成長のための」という、そういう見地に立っての議論という意味におきましては、環境省も経済産業省も同じ立場に立って議論をしていくということになるというふうに考えております。

(問)朝日新聞の川村といいます。ちょっと方向は違うのですけれども、今の閣僚会合のお話で、開催地が長野県の軽井沢町と決まりましたけれども、長野県の軽井沢町がどういう面でこの会合をするのにふさわしいというふうに評価されたのか、もしくは大臣の考え方をちょっとお聞かせいただければと思います。
(答)開催地の選定に当たりましては、誘致に名乗りを上げてこられた自治体の中から、会場、宿舎、警備などの様々な観点から検討を進め、また地方創生の観点も踏まえて全国各地で開催するというバランスも考慮して、政府全体として総合的に検討をし、決定をしたというように聞いております。最終的には、官邸で全体のバランスを考慮して総合的に判断をされたということでありまして、環境省として、この政府部内の決定プロセスの詳細については承知をしておりませんし、今、回答できる状況にもないというふうに考えております。

(問)読売新聞の中根です。ラムサール条約の登録について伺いたいと思います。今年10月にドバイでラムサール条約の締約国会議が開かれますけれども、この会議で日本政府としては、葛西沖三枚洲のラムサール条約登録についてどのように扱うのか、登録される予定なのかどうか教えていただけますか。
(答)ラムサール条約の登録条件は、国際的に重要な湿地であること、それからそれぞれの国の法律により将来にわたり自然環境の保全が図られていること、それに加えまして地元自治体等から登録への賛意が得られていることというのがございまして、環境省では地元の賛意等の条件のそろった湿地につきまして、ラムサール条約締約国会議の機会に条約湿地として登録を進めております。この東京都立葛西海浜公園につきましては、東京都や江戸川区、NGOからの要望を踏まえまして、条約湿地への登録を見据えた国指定鳥獣保護区の指定を進めてきたところでございます。当該海面区域は、現在、今申し上げましたように、今は東京都指定鳥獣保護区に指定されている。それを国指定鳥獣保護区の指定に変えていくということで進めているわけですが、この当該海面区域は、現在は今申し上げましたように東京都の指定鳥獣保護区に指定されていることから、東京都、江戸川区と連携をしまして、東京都内湾漁協とも調整を行ってまいりました。いろいろな方の御意見ももちろん拝聴して、そして地元の様々な方との調整を行ってまいりました。今後も丁寧に調整を行い、産業や地域の人々の生活とバランスのとれた湿地保全を進めてまいります。いずれにしても、ラムサール条約の登録湿地にしていく方向で丁寧な調整を進めている状況でございます。
(問)もう1点なのですけれども、今、地元自治体などから賛意が寄せられていることが登録の前提となるというお話だったのですけれども、ここで葛西を拠点にしているNPO法人ですとか千葉県側の漁協などが、ラムサール条約に今年登録する必要は、あえてないのではないかと。急ぐのではなくて、まずは条約登録した場合の環境影響を調査したりとか、あるいは東京湾全体の干潟を増やしたり、そういう施策をまずはやるべきなのではないかという意見もあるのですけれども、その点についてはどのように踏まえていくのかという点、教えていただけますか。
(答)そういった御意見も真摯に拝聴して、一方で鳥獣保護区に指定されている中でいろいろな努力をしておられる方々もおられますので、そこのところは両者の御意見をもちろん伺いながら、丁寧に調整を進めていくという作業が必要だというふうに考えております。

(以上)

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