中川大臣記者会見録(平成30年3月30日(金)9:06~9:32 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

まず、環境省幹部人事及び組織の改編について御報告いたします。政策立案総括審議官の新設及び福島地方環境事務所の体制の強化に伴う、4月1日付の審議官級の人事についてお伝えいたします。新設となる政策立案総括審議官には、米谷仁大臣官房審議官を充てることとしました。続いて、福島地方環境事務所の所長には、室石泰弘大臣官房審議官を充てることとし、その後任として、和田篤也環境再生・資源循環局総務課長を大臣官房審議官に昇任させます。詳しくは、配布資料を御覧いただきたいと思います。また、同日付の組織改編として、国立公園満喫プロジェクトの現場における取組を強化するため、四つの国立公園について、既存の自然環境事務所及び自然保護官事務所を再編しまして、それぞれ「国立公園管理事務所」を設置するとともに、人員体制を強化いたします。具体的には、先行的に取組を進めている8公園のうち、既に今年度「国立公園管理事務所」を設置している5公園に続き、来年度は霧島錦江湾国立公園と、外国人旅行者が多く、先行8公園の成果を展開する事業を進めている富士箱根伊豆、支笏洞爺、中部山岳の三つの国立公園に、「国立公園管理事務所」を設置いたします。
 続きまして、コンテナへのヒアリ侵入防止等に係る事業者への協力依頼についてでございます。ヒアリにつきましては、昨年6月に日本国内で初めて確認されて以降、11月までに12都府県において26事例を確認しております。12月以降現在までに、新たに確認はされていませんが、暖かくなりヒアリの動きが活発になれば、また日本で確認されるであろうと専門家の見解が示されているところでございます。このため、ヒアリ生息地からの輸入品を扱う事業者の方々に、コンテナの確認などヒアリの侵入防止対策をとっていただくことにつきまして、改めて具体的に関係省庁から業界団体等に協力依頼の文書を出していただくよう、29日に自然環境局長名で依頼をいたしました。環境省といたしましては、今後も関係省庁と連携して、徹底した水際防除を実施してまいります。

2.質疑応答

(問)日経新聞の草塩です。大臣に2点伺いたいと思いまして、まず原子力防災の件なのですけれども、東海第二原発周辺の茨城県内外の市町村で、協定ですとか、避難計画の策定が続々と続いていますけれども、今後、地域の緊急事態対応をいつ策定されるかということについて伺いたいと思います。
(答)東海第二地域につきましては、原子力災害対策重点区域内に約96万人、そのうちPAZ内でも約8万人と、人口が非常に多いことが特徴の一つでございまして、避難計画の策定に当たっての最大の課題であるというふうに認識しております。県外避難をしていただく方の数も多いため、県外避難を予定する市町においては、県外避難先5県内の避難先市町村との間で、避難所の割り振り、避難所までの経路設定など具体的な協議を実施しておりまして、受入れの了解が着実に進んでおります。また、多くの避難先市町村と広域避難についての協定を締結するなど、独自の御判断での取組も進めていただいておりまして、原子力防災担当大臣といたしましては、こうした動きが進んでいるということは大変心強く思います。また、避難に必要な車両の確保のために、茨城県において、現在、バス協会などの交通事業者と、緊急時の協力体制の構築に向けて調整を進めていただいているところでございます。その他にも、避難の際に支援が必要な方々が円滑に避難できるよう、各市町村において、支援が必要な方々の把握や避難に必要な福祉車両の数の把握など、具体的な検討を実施していただいているところでございます。ただ、具体的な東海第二地域の緊急時対応の策定時期については、まだ申し上げられる段階にはございません。いずれにしても、内閣府としては、引き続き地域防災計画・避難計画の策定・充実化に向けて、「東海第二地域原子力防災協議会」の枠組みの下で、関係自治体と一体となって検討を進めてまいります。
(問)もう1点。ヒアリのお話が出たのですけれども、ヒアリの発生源と目される中国ですとか、台湾ですとか、または韓国と、今後ヒアリが日本に入ってくることをどう防止されるかという方策について伺えればと思うのですけれども。
(答)ヒアリにつきましては、実際に、中国から出てくるコンテナに荷物を積み込む際に殺虫餌を入れることが有効だという意見を踏まえて、その方法について検討を進めております。実際に中国政府に対しまして情報提供を行って、環境省の担当者も中国の政府の担当者のところに実際に行って協力を要請するなどして、協議を行っているところでございます。ただ中国側が、中国の国内法令との関係の確認などについてなど、まだ見解を示していただいていないということで協議が継続中と、こういう状況でございます。実際にかなりやり取りはしております。この4月下旬にも、日本のヒアリの専門家を、中国のヒアリ生息地でヒアリ対策を行っている機関、具体的には広州に華南、中華の華に南ですね、華南農業大学ヒアリ研究センターというところがあるわけですけれども、そこに日本の専門家を派遣して、情報交換を行う予定でございます。とにかく、やはり中国でしっかりと対応をとってもらう。そして、出るときに、今般、各省庁から関係団体にお願いをしておりますけれども、ヒアリが入らないようにしていくということがまず大事だということで、要請をするということでございます。

(問)TBSの菅原です。ペットボトルとかレジ袋だったり、プラスチックが海に排出されることによって、海洋汚染をすることによって、生態系にも影響が出たりということで、国際的にも問題になっているかと思うのですけれども、プラスチックによる海洋汚染について、環境省としてこの問題をどう捉えているかお聞かせ願えますか。
(答)プラスチックを含めた海洋ごみにつきましては、これはもう大変深刻な問題でありまして、船舶の航行の障害になる、漁業への被害のほか、生態系への悪影響も懸念されておりまして、我が国における重要な課題であるとともに、これはやはり世界が連携して取り組むべき地球規模の課題だというふうに考えております。環境省では、海洋ごみの、まずは発生抑制が重要であるという認識の下、プラスチックごみ等のリデュース、リユース、リサイクルや適正処理の推進などによりまして、国内の陸域から海洋に流出するごみの発生を減らすための取組を進めております。また、地方自治体による回収処理等が円滑に進むよう、必要な財政支援を行っております。また、プラスチックを含む海洋ごみの実態把握のためのモニタリング調査を実施いたしまして、対策に必要なデータの蓄積や情報提供に努めております。加えて、国際連携が重要であるということで、G7やG20、それから私も昨年出席をいたしましたが、日中韓の三カ国環境大臣会合などの枠組み等を活用しながら、世界各国における海洋ごみの発生抑制が進むように働きかけてまいりたいと思っております。実際にこの日中韓三カ国環境大臣会合で、韓国の沿岸地域のいろいろなプラスチック容器が、台風とか風とか、そういったことで流されるという状況があるわけです。そういった状況を改善してもらうことを韓国の環境大臣に私から直接お願いをして、韓国の環境大臣も対応しますということでございます。
 また、マイクロプラスチックといって、プラスチックごみが細分化して、非常に細かくなって海洋に浮遊するという、そういう状況がございますが、このプラスチックごみが細分化してマイクロプラスチックとなる前に回収処理をするということが重要でございますので、地方自治体による回収処理等が円滑に進むよう必要な財政支援を行う。また、マイクロプラスチックにどういうふうな過程でなっていくのか、今、実態把握のためのモニタリング調査を実施するということをしております。これもやはり国際連携が必要であるということで、今申し上げました国際的な枠組みの中でしっかり対応していかなければならないと思います。これは、いずれにしても、外国から日本に流れ着いてくるプラスチックごみ、その途中でマイクロプラスチック化する、また日本の国内のプラスチックごみが海に流れ出るという、両方あるわけですから、両方で対応していかなければならない。そういう課題だと認識しておりまして、今一生懸命やっているという状況でございます。
(問)続いて、世界ではレジ袋の禁止など、政策を進めている国もありますけれども、日本として今後どのようにこの問題に対応していくのでしょうか。
(答)御指摘のように、レジ袋を有料化している国、あるいは禁止をする国、禁止といいましても一定の条件のレジ袋を禁止するということであると思いますけれども、環境省の方で調べました結果でも、かなりの国においてレジ袋の有料化や一定のレジ袋は禁止をするということをしている国がございます。やはり、使い捨てレジ袋を使用禁止にする、あるいは有料化を義務付けるということは、非常にレジ袋対策にとって有効だというふうに思うわけでございます。日本の場合、まだそこまでいっていないわけでありますけれども、レジ袋を始めとして、容器包装の排出抑制を進めていくということは大変重要だと考えております。このため、容器包装リサイクル法に基づき、容器包装を多量に使用する事業者に対しまして、排出抑制の取組を定期的に報告させる制度が運用されているところであります。また、都道府県単位では、レジ袋の有料化に取り組む動きも見られます。あるいは都道府県ということではなくて、それぞれの自治体単位でレジ袋の有料化に取り組む動きも見られるわけであります。こうした動きを促進していくということが大事だと思います。それで今、正に策定作業に入っているわけですが、第四次循環基本計画におきまして、使用された資源を徹底的に回収し、何度も循環利用することを旨として、プラスチックの資源循環を総合的に推進するための戦略、プラスチック資源循環戦略を策定し、これに基づく施策を進めていくということを、今この基本計画に書き込むということで進めております。具体的には、「使い捨て容器包装等のリデュース等、環境負荷の低減に資するプラスチック使用の削減」と書く予定でありますが、この流れを強めて、レジ袋の有料化とか、あるいは禁止という、これはまだ当面ということではないわけですけれども、そちらの方向に向かっていくということを期待したいと思っております。それから、「未利用プラスチックを始めとする使用済プラスチック資源の徹底的かつ効果的・効率的な回収・再生利用」。それから、「バイオプラスチックの実用性向上と化石燃料由来プラスチックとの代替促進等を総合的に推進する」と。こういうことを第四次循環基本計画に盛り込む方向で今やっています。

(問)共同通信の丸田です。ヒアリの関連で、細かいのも含めて3点お尋ねです。まず、今日の資料の3行目に、26事例のうち国内で移入経路が確認されたものは全て中国経由だったとあるのですけれども、この移入経路が確認できたものというのは26分の何事例といえばいいのでしょうかというのが1点目です。事務方からでもかまいません。
 2点目は、29日に局長名で関係省庁に業界団体の注意啓発の依頼を出したということですけれども、これも経産とか国交ぐらいは想像できるのですけれども、トータルで何省庁といえばいいのか、経産、国交以外の省庁名があればお伺いします。
 あと最後は、先ほど、4月下旬に専門家の方が中国に出向いて情報交換を行うとありましたけれども、これというのは、いわゆる去年の日中韓環境相会合から話題になっている、中国の現地の港の視察というものは含まれているという理解でいいのでしょうか。その3点お願いします。
(事務方)事務方からお話をいたします。1点目の26事例のうちの何件かは、今ちょっとにわかにここに資料を持ちあわせておりませんので、後ほど確認してお話をさせていただきたいと思います。
 それから省庁名ですけれども、今回依頼した省庁につきましては、経済産業省、農林水産省、それから国土交通省、そして財務省ということで、輸入品目を扱っている団体に関係するところということでございます。
 それから、中国への専門家の派遣でございますけれども、今のところ華南の農業大学というところで情報交換をするということで調整をしておりまして、現場についてはそのときの調整状況次第ということでございますが、今のところまだ調整をしているという段階でございます。
(問)続いて、先日、いわゆるリニア新幹線の談合を、独禁法違反事件の関係で、国土交通省が大手ゼネコンを指名停止されていたと思うのですけれども、環境省の方で、環境省発注工事の関係で、同様の、起訴されたゼネコン4社への指名停止などというのは現時点でとられていたり、また今後検討というのはどのような状況なのでしょうか。
(答)環境省といたしましても、国土交通省の対応に倣って、関東地方環境事務所及び中部地方環境事務所において、本日より4カ月間の指名停止措置を行ったところでございます。
(問)確認ですけれども、鹿島、大成、清水、大林の4社、いずれも本日から4カ月指名停止という理解でよろしいでしょうか。
(答)はい、そのとおりです。
(問)関東と中部に絞ったというのは、国交省の例に倣ってというので、国交省はちょっとどういった理由で関東地整と中部地整に絞ったのか分からないのですけれども。
(答)結局、リニア中央新幹線工事をめぐる談合事件が、JR東海が発注するリニア中央新幹線の品川、名古屋、両駅の新設工事だということで、品川の所管の関東ブロック、それから名古屋の担当の中部ブロックということで、国土交通省も環境省もその該当する地域のブロックの事務所の、あるいは国土交通省ですと局になりますけれども、そこの関係の指名停止を行うということです。
(問)関連で最後に1点。いわゆる福島であるとか、復興関連の事業において、今回のこの指名停止というのは、正に地理的には福島・東北関係が含まれていないのかなと思うのですけれども、その辺りの影響の有無というのはどのように認識されていらっしゃいますか。
(答)福島関係は今回の指名停止には含まれないわけですね。ですから、従来どおりのやり方で対応していきます。

(問)共同通信の藤井です。最初の東海第二原発の関係で1点だけお伺いしますが、昨日、日本原電と東海村のほか、半径30キロ圏内の5市と再稼働の事前同意を得るという協定が締結されましたけれども、事故のリスクとか避難計画の策定の義務の負担を、周辺自治体が事前同意の対象にするよう、東海第二地域だけではなく求めている声もあるのですけれども、先ほど緊急時対応については御説明いただいたのですが、この協定締結の動きに関して受け止めをお願いします。
(答)(東海第二原発に関することという点では、)原子力防災ももちろん関連はしてくるんでしょうけれども、この締結の問題は、直接の担当ではないので、コメントは控えたいというふうに考えます。

(以上)

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