中川大臣記者会見録(平成30年3月16日(金) 9:02 ~ 9:18 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 本日、環境省としての「長期大幅削減に向けた基本的考え方」を取りまとめましたので、皆様にお知らせいたします。この基本的考え方につきましては、本日、中央環境審議会にお示しし、有識者から御意見をお聞きします。様々な意見をお聞きしながら、この基本的考え方を、今後の長期戦略の策定プロセスや施策の具体化にいかしていきたいと考えております。今回取りまとめました基本的考え方は、昨年、中央環境審議会地球環境部会で取りまとめいただきました「長期低炭素ビジョン」を土台とし、国内での温室効果ガスの大幅な排出削減を目指すとともに、世界全体の排出削減に最大限貢献し、脱炭素化をけん引するため、キーとなるメッセージや民間にとってのビジネスチャンス、チャレンジのポイントなどをまとめたものでございます。今回のキーメッセージは二つであります。一つは、従来の取組の延長ではなく、今ある技術を徹底的に普及させる「経済社会システムのイノベーション」が重要であるということ。二つ目は、2050年に80%削減を実現するためには、遅くとも2040年頃までに大幅削減の道筋に整合した社会を構築することが重要であるということでございます。また、イノベーションの創出には施策が重要であり、あらゆる主体の創意工夫を促しながら削減に向けた行動を誘発していくカーボンプライシングは有効な手法の一つとして考えております。昨日取りまとめました報告書を踏まえ、カーボンプライシングの具体化に向けて更に検討を深めていきたいと考えております。詳しくは御手元の資料を御覧いただければと思います。

2.質疑応答

(問)日経新聞の草塩です。今、御説明いただいた基本的考え方なのですけれども、経産省などとの擦り合わせというか、国全体としての長期ビジョンの議論について伺いたいのですけれども、今までの大臣の御発言ですと、来年度の早い段階にそういう場を設けるとのお話だったのですが、より具体的なところがもし詰まってきたら、いつ頃にどういう形でその議論が始まるかについて伺いたいのですけれども。
(答)まず、長期戦略の策定に向けては、環境省は環境省の関係審議会、経済産業省は経済産業省の関係審議会等において環境エネルギー政策の検討を進めてきておりまして、それを来年度の早い段階で長期戦略策定に向けた政府全体としての検討の場に持っていって、正に政府全体としての検討を開始したいと、こういうふうに申し上げておりました。今般、環境省としての考え方をまとめたところでございますが、経済産業省においてはまだ引き続き検討中だというふうに承知しておりますけれども、いずれにしても、取りまとめが行われると思います。そういう成果を、来年度の早い段階から政府全体としての検討の場に持っていって、そこで政府全体としての議論を開始をし、伊勢志摩サミットで、2020年の期限に十分先立って策定、提出をする旨をコミットしたことも踏まえて、各省庁連携をしながら、極力そういった2020年の期限に十分先立ってというコミットにしっかり間に合うような形で成果を出していきたいというように考えております。現在、どのような場で検討をするのかということについて、政府内での調整を進めているところでございます。

(問)毎日新聞の五十嵐です。先日、国会の院内で記者会見がありまして、ベトナム人の技能実習生が福島県内などで除染作業等に従事していたという事案を公表しています。環境省として、こういった実情をどのように把握しておられるのかということと、この実態についてどのような御見解を持たれるのか、お話を聞かせてください。
(答)法務省や厚生労働省ですね、技能実習制度を所管する省におきまして、技能実習制度における除染等業務の取扱いが公表されましたので、環境省としても3月15日付で業界団体に対してその旨周知を行いました。それで、今御指摘の技能実習生の除染、解体作業への従事が関係法令上適切であったか否か、今の除染等業務の取扱いの中でどういうふうにそれが位置付けられるのかということにつきまして、技能実習制度を所管する省、具体的には法務省や厚生労働省において確認中であるというふうに承知をしております。ですから、一般論としてはそういった取扱いが公表されましたけれども、本件の具体的な位置付け、取扱いがどうであるかということについては、今、技能実習制度を所管する省において確認中だというふうに承知をしております。いずれにしても、環境省としては引き続き、除染、解体事業者に対して法令遵守の徹底やガバナンスの強化を指導してまいりたいというふうに考えております。
(問)ちょっと確認ですけれども、基本的に所管する省においてもあまり好ましいことではないという認識なのではないかと理解しておりますが、最終的に両省の見解が固まった時点で環境省としての意見を述べるという意味なのですか。
(答)環境省の意見を述べるというよりか、正に技能実習制度を所管する省で見解がなされれば、それを受けて環境省としてはしっかりと対応していきたいということでございます。
(問)何度も申し訳ないのですけれども、今時点で行われているということについては、もちろん所管する省庁があるというのは承知していますけれども、実際、除染が行われているということに対して、今の時点でなかなか意見を述べられないということなのでしょうか。
(答)もちろん、ですから、報道もございましたし、技能実習生と思われる作業員が家屋等の解体工事等に従事していたということは確認しております。それで、それがどういう扱いになるのかということは、今申し上げました関係省の見解を踏まえて必要な指導を行ってまいりたいと思っております。この技能実習生の除染、解体作業への従事が、個別具体的な案件として関係法令上適切であったか否かについては、技能実習制度を所管する省において確認中だというふうに承知しておりますので、その見解を踏まえて必要な指導を行ってまいりたいということでございます。

(問)読売新聞の中根です。関連なのですけれども、既に法務省と厚労省等が技能実習制度に関する除染と業務について通知を出していまして、海外で除染業務というのは一般的に行われる業務ではないことなどから、基本的に技能実習制度の対象外であるということを既に通知しているみたいなのですけれども、それを受けたとしても、環境省としては何かそれを受けて対応されるということはないのですか。
(答)今申しましたが、その取扱い、法務省等において公表されました技能実習制度における除染等業務の取扱いにつきましては、環境省としても3月15日付で業界団体に対してその旨周知を行いました。その公表されました取扱いをしっかり守ってくださいということは指導しております。ただ、今問題になっております具体的な事案について、それが法令上問題なのかどうかということ、適切であったかどうかということにつきましては、今、まず法務省等でそこを確認中だということですから、その見解が出たら、それを踏まえて個別の案件として必要な指導を行ってまいりたい。一般論としては、もう既に業界団体に周知をしております。ただ、この個別具体案については法務省等の見解を待って、その上で必要な指導を行っていきたいというふうに考えております。

(問)共同通信の藤井です。関連してなのですけれども、法務省の見解を待ってということなのですが、特別手当とか、除染に当たる前の研修の話とかの話も出ておりますが、それは除染を所管する環境省として把握しておくべき情報なのかなかと思うのですが、調査されるお考えとかは今のところはないのでしょうか。
(答)これは今、事実関係を確認中でございます。当該作業員が従事したとされる業務のうち、平成29年3月までに契約した川俣町の被災解体工事2件は特殊勤務手当、最大1日6600円ということでありますが、この支給対象だと。なお、平成29年4月以降に契約した業務は、避難指示が解除された区域の作業になるため、特殊勤務手当の支給対象外だというふうになっておりますけれども、具体的な事実関係を今確認をしている最中ということでございます。
(問)ベトナム人の実習生の方は、除染作業と知っていたら来なかったというお話もされているのですけれども、今まで外国人の方に研修がされていたとしても、日本人の方に比べて理解の難しい部分とかもあるかと思うのですけれども、この研修が行われていたかということと、研修が十分伝わっているのかということについては、どのように把握されていますか。
(答)そこも今確認中でありまして、そこのところも含めて、法務省等の関係省で確認をしていると。その結果の見解が出ましたら、それを踏まえて必要な指導を行っていきたいというふうに考えております。

(以上)

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