中川大臣記者会見録(平成30年2月23日(金)9:52 ~10:13 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私からは特にございません。

2.質疑応答

(問)産経新聞の鵜野です。東シナ海のタンカー事故についてお聞きします。21日に第十管区海上保安部が沖永良部島などに漂着している油状の物が、タンカーの流出燃料の可能性が極めて高いという発表を行いました。このことの受け止めと、環境省のこの問題への今後の取組について改めてお聞かせください。
(答)海上保安庁の調査結果につきましては、私も承知しております。この発表されました結果によりますと、SANCHI号沈没位置付近の海面に浮流する油と、沖永良部島及び与論島に漂着した油状の物等につきまして、C重油相当の油又は原油相当の油であること、そしてその両者、SANCHI号沈没付近の海面に浮流している油と、それから漂着した油状の物が、それぞれを構成する成分やその成分の比率が類似しているということ等が判明したということでございます。海上保安庁では、これまでの分析におきまして、類似するものが認められなかったものについても、直ちにSANCHI号と関係ないと断定できず、引き続き、漂着油の情報収集・調査等を行うとともに、船主側に必要な情報の提供を働きかけていくというふうに承知をしております。環境省としては、国立環境研究所と環境省による環境影響の検討チームをつくっておりまして、そのチームにおいて、SANCHI号の事故に伴い流出した油に関して、海洋の汚染等に知見を有する専門家や関係機関へのヒアリング等により情報収集を行って、海洋の水質への影響について検討してまいります。

(問)環境新聞の小峰です。日韓関係がぎくしゃくしている中での平昌オリンピックもあと数日で閉幕ということですけれども、日本はメダルラッシュで国民も大いに沸きました。そこで中川大臣は、大臣としてというよりも中川さん個人として、今回の平昌オリンピックで、何か印象に残った競技だとか場面とか、印象に残ったものがあったら何かお聞かせください。
(答)一つは、羽生選手や宮原選手がオリンピックの前に大変大きなけがをしたということでありますが、そのけがを克服して素晴らしい演技をされました。大変なプレッシャーもあったと思いますが、並大抵でない、そういう困難を克服する努力というものが自信にもなったのでありましょうし、見ている方や、特に若い方に、そういう困難を乗り越えて素晴らしい競技、演技をしていただくという、そのことに対する感動もありますし、いろいろなことを教えてくれたというふうに思います。それから特に印象的だったのは、スピードスケートの小平奈緒選手でございます。スピードスケート500mで、オリンピック新記録での金メダルに輝いたことだけでなく、御自身のレースの後に出場する韓国のイ・サンファ選手を気遣うということ。さらに、順位が確定した後、イ・サンファ選手に寄り添う姿に感動を覚えたところであります。今言われましたように、日本と韓国の関係というものは大変大事でありまして、特に環境分野では、日本と韓国の間では、PM2.5、酸性雨、海洋ごみ等の越境汚染対策を始め、様々な分野で環境協力を進めております。私も、小平選手とイ・サンファ選手が友情を深めている姿を見ることで、日韓両国が更に環境協力を進めていくということについて、想いを新たにしたところでございます。

(問)毎日新聞の五十嵐です。環境省の所管かどうかも含めて分かりませんが、日本からニュージーランドに車を運搬した船の中からカメムシが見つかって、戻されたという事案が一部で報じられているみたいですけれども、日本でも昨年はヒアリの侵入があったりとか、侵略的外来生物の関係で話題になった年ですし、日本からワカメが外国に出て悪さをしているとか、そういうふうな話もある中で、今回の事案をどのように受け止めておられるか聞かせてください。
(答)やはりそれぞれの国が外来生物の侵入というものに対して非常に頭を悩ませ、厳しい対応をとっているということを、私もそのニュースに触れまして改めて感じたところでございます。ヒアリにつきましては、日本においてはまだ定着したという状況ではありませんので、水際での対応が大事だということ。それからやはり、それぞれの船を運航する業者の方、そしてまた船に荷物を積む業者、その方が出発する港でヒアリを入れないように、ヒアリがないようにしていくということ。これが日本の水際対策と同時に、非常に必要なことだというふうに思っておりまして、今いろいろ検討を進めているわけであります。そういう意味では、諸外国においてもそういう対策をとられているわけですから、もちろん業者の方はそれにしっかりと協力をしなければならないというふうに思っています。
(問)関連でですが、昨年ヒアリが問題化したときに、中国を念頭にだと思いますけれども、実際に外国で荷物を積む際に、荷物の中にベイト剤を入れてはどうかみたいな話もあったと思いますが、その辺りの検討状況はいかがでしょうか。
(答)中国側に、日本向けコンテナにベイト剤、殺虫餌を入れることについて協力をお願いしております。日本の方から、現実に中国政府の方に直接お願いをしているところであります。そういう意味では、まだきちっとそこはセットできておりません。協議を行っているという状況でございます。だから、具体的な方法が両国の間で合意ができる状況にまだ至っていないということで、協議中というふうに御理解をいただければと思います。

(問)新潟日報の平賀と申します。原子力防災の観点で2点伺います。原発事故時の避難計画を策定をする際の国の指針では、UPZ圏内では屋内退避ということが前提とされているかと思います。このほど、民間の研究機関が昨年末に柏崎刈羽の周辺住民を対象に実施した調査で、UPZ圏の住民の約3割が、国の指示が出る前に避難すると回答しまして、国の指針の前提とする屋内退避の考え方とはちょっと裏腹な結果がでました。このように屋内退避の実効性に不安を持っている住人も地元では多くいるのですけれども、こうした地元の懸念に対し、国としてどのように対応されるのか、また避難計画の実効性を担保するために国としてどういうふうに対応されるのか、この2点についてお考えを伺います。
(答)原子力災害対策指針では、今言われましたUPZ内の住民は放射性物質の放出に備えて屋内退避するということになっております。原子力災害発生時において、いつ放射性物質が放出するか予測することはできない中で屋外へ出て避難を開始してしまうと、かえって被ばくのリスクが増加する恐れがございます。無用な被ばくを避けて、内部被ばくリスクをできる限り低く抑える、避難行動による危険を避けるためにも、原則屋内退避をすることが重要だと考えております。原子力防災の担当としては、関係自治体とも連携しながら説明会の中で、そういったことを御説明をして、それからチラシの配布等の普及啓発、その中で、こうした考え方をしっかり定着させていきたいと思っております。また、計画に基づく訓練をいたします。そういう状況ができましたら、この訓練の中でもそういった考え方、防護措置の定着ということをしっかりと図ってまいりたいというふうに考えております。

(問)共同通信の丸田です。ヒアリに戻ってなのですけれども、先ほど、中国での荷物のベイト剤について協議中というお話がありました。昨年の日中韓の大臣会合のときには、その話と、あと中国の港の現地視察というような話も出ておったと思います。それについても、実現したというような話は聞かないのですけれども、その検討状況についてどのようになっているのでしょうか。
(答)中国もヒアリに対して大変関心があるといいますか、現実に中国でヒアリの専門家がおられて、そういった研究をしている施設もあるということでございます。環境省の方の専門家もおりますので、実際に意見交換をしようということになっています。まだ、日程とか具体的なことは決まっておりませんけれども、そういうことについてはやっていきたいと思います。中国の方でのベイト剤の話については、中国側も初めてということでありまして、いろいろな関係部局もあるようなので、それぞれの部局と中国の政府の中で検討が進められているというふうに思います。日本側とは、かなり突っ込んだ協議はしておりますけれども、まだ結論をいただいていないという状況で、協議中というふうに先ほど申し上げましたけれども、御理解をいただければというふうに思います。
(問)関連でもう1問だけ。昨年は兵庫の尼崎で見つかって以降、ニュースとしてもかなり取り上げられておったと思うのですけれども、昨年の11月以降、新たなヒアリの発見というのは国内では途絶えておりまして、ニュースで取り扱われることもなくなっておって、言い方は悪いですけれども、いわゆるブームというのが、熱が下がっているのかなと思うのですけれども、恐らく、環境省なり大臣なりとしての危機意識、危機感というものについては下がってないと思うのですけれども、水際対策というのは、今月から始まった11港湾での調査ですとか、あとは自治体向けの講習会ですとか、そういうので継続されているというのは形としては見えるのですけれども、根本的な、中国から出てくる荷物への対策というのは、現地視察であったり、ベイト剤を入れることであったりというのは進んでいないようにも見受けられます。その辺りは、環境省、大臣としての特定外来生物への危機意識というものを、もう一度御説明お願いできますでしょうか。
(答)ヒアリは今、冬の時期だということもあるのだと思います。現時点で、ヒアリの発見というものが一時期より大分収まっている状況でありますけれども、これはまた暖かくなればヒアリの活動も活発化して、去年のような、ヒアリがそれぞれの港湾でコンテナから発見されるという状況が出てくるということは想像されるわけなので、環境省としては、逆に今の時期にしっかりと対策を打ち立てて備えたいと、こういう気持ちが非常に強いわけであります。ヒアリの侵入をしっかり防ぐと。水際対策をとる、そして、その前の港を出る段階でベイト剤を入れていただくとか、そういった対策を実現したいと、こういう思いで今いろいろ検討をしております。危機意識という意味では、より強くなっているというふうに私は思います。私自身もそういう危機意識を持って、なんとか今年は去年のようなことにならないようにしたいと、こういう強い思いで今いろいろ対策を練っていると、こういう状況でございます。

(以上)

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