伊藤副大臣記者会見録(平成29年1月19日(木)11:32~11:48 於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)今週月曜日から昨日までインドネシアを訪問し、今朝帰国いたしましたので、そのご報告をさせていただきます。今回の出張では、1月15日の安倍総理大臣とジョコ・インドネシア大統領による首脳会談での「廃棄物発電技術等、優れた環境技術の活用で協力したい」旨の総理発言を踏まえまして、シティ・ヌルバヤ環境林業大臣に対し、廃棄物発電技術ガイドラインの策定支援、廃棄物発電ビジネスモデルの確立支援、訪日研修の提供、都市や政府関係者、民間事業者が参加するモデル都市支援会議の立ち上げをパッケージとした、廃棄物発電導入を包括的にサポートする支援プログラムを提案し、今後その早急な実現に向けて協力していくこととなりました。さらに、公共事業・国民住宅省のバスキ・ハディムルジョノ大臣、エネルギー鉱物資源省のアルチャンドラ・タハール副大臣、経済担当調整府のリザル・ルクマン次官及びワヒュー・ウトモ次官、ジャカルタ特別州生活環境局のイスワナ・アドジ局長に面会し、支援プログラムへの参加・協力を呼びかけ、いずれも好意的に受け止めていただきました。また、我が国やインドネシアの政府関係省庁、大学、民間事業者等が参加して開催された建築廃材リサイクルに関するワークショップに出席し、開会挨拶を行いました。環境省としては、今回の成果を礎として、今後とも、廃棄物発電技術をはじめとする我が国の優れた廃棄物処理・リサイクル技術を活用していただき、インドネシアのごみ問題の解決に積極的に協力してまいりたいと思います。

2.質疑応答

(問)読売新聞の野崎です。インドネシア訪問の件で伺いたいのですが、現状の廃棄物発電技術の普及というか、例えば日本でどのくらい普及していて発展途上国にはどのくらい普及し始めているのかというのが1点と、こういった技術の支援というのは非常に大事だと思いますけれども、途上国で問題なのは技術がないというのもそうなのですが、そもそも廃棄物処理の制度が整っていないとか、あるいは有害な物質が含まれているのに燃やしてしまうとか、意識が浸透していないとか、そういったところが根本的な原因なのではないかと考えるのですが、その辺の制度的な支援というのも環境省はこれからやっていかれるかどうか伺えますか。
(副大臣)廃棄物発電導入の国内外の現状ということでご報告申し上げますが、我が国において、市町村・一部事務組合が設置した廃棄物発電の状況は、平成26年度において338施設で、総発電能力1,907メガワットであります。これは、我が国の一般廃棄物焼却施設全体の約3割を占めるものでございます。廃棄物発電は地球温暖化対策にも資するため、環境省としても、廃棄物発電の更なる拡大・高効率化を推進しているところでございます。一方で、インドネシアにおきましては、今回、エネルギー鉱物資源省のアルチャンドラ副大臣から、2015年(平成27年)現在、6施設、17.6メガワットと伺いました。インドネシアにおいては、都市廃棄物のほとんどが焼却されず、そのまま埋め立てられており、廃棄物の衛生管理や減容化が喫緊の課題なっている状況です。電力の供給、地球温暖化対策のため、私どもは今後ともご協力を申し上げ、インドネシアが廃棄物発電の導入がなされた上で、そうした問題の解決になればいいと思っております。一方、今記者さんにご指摘いただきましたとおり、仕分けをするとか、あるいは有害物質をどう手当てするのか、そうしたことについて学習をしていただいて、大勢の人に知ってもらわなければなりません。ただ、今回出張してジャカルタの環境清掃局の現場の人たちともお会いになりましたけれども、河川がたくさん通ってるところにジャカルタ市があるのですが、大勢の方が自分のお家の前に川が通っているので、ごみを捨てても誰にも見られないということで、川にぽいぽいと捨てています。その中で出てくるごみをこの人たちは毎日、毎日河川の中から集めてくるという作業を一生懸命やっておられます。その方々とお話をしたときに、皆さんの仕事がなくなるように、捨てないということを教えて差し上げることはしないのですかということを聞いたら、もちろんやっているのだけれどもなかなか難しいと言っておりました。
 それからもう一つ、各省訪ねました時に、国の役所、あるいは地域の役所には3色に分けたごみ箱がありました。つまり分別はしなければいけない、あるいは何か自分たちもごみに対して対応しなければならないという痕跡が全くないわけではないということを私は見てきましたので、変化は遅いかもしれないけれども、何とかしたいというお気持ちがインドネシアにあるということだけは間違いないなと。そこで、私どもいろいろ環境林業大臣に話をさせていただきましたが、是非訪日研修をしてもらいたいと、いろいろな経験を積んでもらいたいということを申し上げてまいりました。経済担当調整府の次官は近々訪日をされまして、品川の清掃局をご覧になると伺っております。私は実は、ジャカルタの環境、清掃を行っている局の、実際にごみを集めてきたり、実際に苦労している人たちにこそ来てくださいと、そして私どもの今やっていることを見知っていただければいいのではないかということを申し上げてきたところです。このジャカルタに対して、東京23区の高度な焼却施設、発電施設、こうしたことの経験も協力をさせていただきまして、今ジョコ大統領が出されました大統領令に基づきつつ、インドネシア国内7カ所におきまして、廃棄物焼却と発電機能を持つ事業の推進ということを日本側としてもアシストさせていただいております。
(問)別件で、副大臣今朝帰国したところで恐縮ですけれども、文部科学省で天下りの組織的なあっせんが発覚しまして、問題になっておりますけれども、それについてご所感と、環境省は過去に国家公務員の再就職規制に違反があったのかどうかお伺いいたします。
(副大臣)国家公務員の再就職に関しては、長い間我が国でいろいろと問題視されてきたところでございますが、国民の皆様方の疑念を招くことのないように国家公務員法においてあっせん行為等を禁止しているということは認識をいたしております。環境省においてそのような事実は現在のところ承知をいたしておりません。引き続き、国家公務員法に規定された再就職等規制を遵守していくように今後とも注意をしてまいりたいと考えております。
(問)文部科学省の事例をお聞きになってどのように感じましたか。
(副大臣)文部科学省には文部科学省のさまざまなことがあったにせよ、こうして守らなければならない再就職に関する規定に疑念を持たれるようなことがあったのは誠に残念だと思っております。

(問)環境新聞の小峰です。先ほどの副大臣のご発言でインドネシアでの廃棄物施設6か所でしたか。
(副大臣)6か所です。
(問)6か所で17.6メガワットですが、実際に今度やるのは何カ所で何メガワットでしょうか。
(副大臣)これからまずガイドラインを作成して、インドネシアのガイドラインの中で適合していくものがどれだけどういうふうにできるかなので、これから何メガワットのことができるか、どういう焼却施設となろうかというのはこれからなので、今の時点でその部分について正確に事業者の方々の様子も含めてというと、私の方から正確には申し上げるには材料がなくて申し訳ないのですけれども。
(問)配布資料に要人との会談の②で廃棄物発電ビジネスモデルの確立支援ということで、協力されるのでしょうか。
(副大臣)これは何を言っているかといいますと、パイロット事業を進めてはどうかということを相手先の公共事業・国民住宅大臣から一つの提案としてお話を頂いた件でございます。それは私どもとしても大変ありがたいご提案だったなというふうにも理解をしておりまして、これをどのように具体化していって向こう側の皆さんにとってもプラスになることとは何かと考えてみたいと思っておるところでございます。
(問)それに関連して、環境省の方で、経済産業省も行っているのですけれども、JCM事業というのを、二国間クレジット制度を進めております。副大臣も非常にご熱心だと聞いております。その中で、②の廃棄物発電ビジネスモデルの確立支援、これは例えばJCMで支援していくということも考えられるのでしょうか。
(副大臣)もちろんです。我々の一つの手段としてJCMの制度は二国間における排出権の問題も含めて極めて有効であると思いますので、どのパターンで行くかはいろいろあろうかと思いますけれども、JCMももちろん我々の有効な手段だと思って考えております。
(問)経済産業省は昨年末にJCMと並んで、ODAやJBICの融資で大型案件を低炭素社会のためにすべきじゃないかと提言しているのですけれども、JCMに非常にご関心が深いと聞いております伊藤副大臣としては、例えばインドネシアの廃棄物発電をJCMにとどまらず、ODAだとかJBIC企業を考えていくとか、そういう積極的な環境プラントな支援ということはいかがなものでございましょうか。
(副大臣)私は外の国から見たら日本国政府は一つです。でも我々の政府の中にはいくつもの役所があって、そしていくつもの役所がそれぞれの手法を持っています。問題は我々の中ではなくて、向こう側から見てもこちらから見てもそれがよかったと言える方法を使って相手国に対しても貢献をし、我々の経済も引っ張ると、こういうことができるかどうかだと思いますので、私はどこの役所にどんな方法があろうとも、その中からベストミックスをしていくことが政府としての役目だというふうに理解をしておりますから、私はそれでいいのではないかと思っております。ただ、JCMにはJCMの機能と申しますか、より良い機能があるということは、それもまた今までの歴史も含めて間違えのないことだと思っております。

(以上)

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