中川大臣記者会見録(平成29年12月19日(火)10:52~11:09  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私の方からは発言は特にございません。

2.質疑応答

(問)時事通信の市原です。昨日、福島県の双葉町の中間貯蔵施設で除去土壌の貯蔵が開始されました。これについての受け止めを伺いたいのと、現在までのところの除染と中間貯蔵の事業については、おおむねスケジュールどおりということですけれども、進捗状況に関する全体の評価を伺えますか。
(答)昨日、双葉町の土壌貯蔵施設において除去土壌の貯蔵が開始しました。大切な用地を御提供くださった地権者の皆様に、その御協力に対しまして、心より感謝と御礼を申し上げたいというふうに思います。今後も、来年度の運転開始を予定している五つの施設整備に全力で取り組むとともに、安全・安心に十分配慮して確実に土壌貯蔵を進めてまいりたいと思っております。そして、除染の全体の進捗状況ということでございますが、福島県の10月末時点の公表値では、福島県内の市町村除染地域については、住宅、公共施設等、農地及び森林がおおむね完了し、道路の進捗も9割を超え、面的除染完了に近づいてきたというように認識しております。10月末時点で、県内の7市町村が除染作業を続けています。一部の市町村において、道路や農地などで年明けまで除染が続くものと承知しておりますが、各市町村とも早期の完了を目指して精一杯努力を続けていただいております。そういった状況でございます。

(問)毎日新聞の五十嵐です。昨日の大臣折衝の際のぶら下がりでも少しやりとりがありましたけれども、海外への石炭火力発電所の輸出の件で、ちょっと1点だけ御認識の確認をさせてください。途上国で、いまだエネルギーにアクセスできない方々がいらっしゃって、そこで石炭火力を導入するのであれば日本の技術が役立つのではないかというふうな趣旨だと思うのですけれども、昨今のエネルギー事情から考えまして、再生可能エネルギーについてもかなり国際的に価格が下がっているというふうに承知をしております。石炭火力を途上国が選択するということであればという前提かもしれませんが、日本の技術で考えれば、石炭火力よりも再生可能エネルギーの導入を進める方が第一選択ではないかというふうにも思うのですが、改めて御認識を聞かせてください。
(答)おっしゃるとおり、途上国において、再生可能エネルギーなど温室効果ガスの排出量の少ない電源の導入を進めていくということがまず重要でありまして、我が国としましても、その支援を積極的に進めているところですし、またこれからも進めていかなければならないというふうに考えております。他方、今、正におっしゃったように、途上国が石炭火力を選択した場合という、そういう前提での話でありますけれども、その場合に、途上国が石炭火力の発電所をつくるということになると、非常に非効率の発電所をつくるケースもあるわけですので、その場合に我が国の高効率な石炭火力発電所を導入した方が地球温暖化対策に資する場合もあると、こういう考え方もございます。ですが、環境省としては、繰り返し申し上げておりますように、石炭火力に対する世界の厳しい潮流を十分に理解して、石炭火力の輸出を積極的に進めるということは考えておりませんし、否定的に考えていこうと思っております。それは、ケース・バイ・ケースでいろいろな観点からの総合判断で進められる場合もあろうかと思いますけれども、環境省としての考え方というのは、今申し上げたように、石炭火力ということではなく、再生可能エネルギーを推進していきたいと、こういうことでございます。
(問)関連でもう一つだけなのですけれども、環境省としての考え方というのを、昨日来、再三述べておられて、その一方で、政府としては総合的な判断ということも、また一方でおっしゃっておられますけれども、その前提として世界の厳しい潮流ということに鑑みますと、環境省がこういった形で石炭火力に対する認識というのを持っていらっしゃるのであれば、そこをちゃんと政府全体の意見として反映させていかなければ、ますます、その世界の厳しい潮流というところから考えると、日本は厳しい視線を浴び続けるのではないかなと思うのですが、その辺りについて、政府の中として環境省の意見をどのように反映させていくのかというところについて、一言、御意見があれば聞かせてください。
(答)これは折に触れて、ということでございますが、いろいろな場で、あるいは大臣レベルだけではなく、それぞれの担当も常時、経済産業省や外務省といろいろな案件で接触しているわけでございますので。また、この間のCOP23におきましても、経済産業省、外務省の審議官、局長、担当者、農水省の方も出席をして、そしてそうした世界の潮流というものはそれぞれ感じ取っているわけであります。環境省の職員もいろいろな折衝や接触を通じて、そういうことは申し上げています。私自身も申し上げておりますし、これからもいろいろな機会に申し上げていきたいというふうに思っております。また、国会での衆参の環境委員会での質疑というものもございました。そういう中で、そうした御質問もいただき、私もそうした趣旨を答弁しております。ですから、政府の中でも、そういった潮流、そうした国際的な意見というものも十分に皆さん受け止めておられると思います。その上で、いろいろな観点から判断をして、石炭火力の高効率のものについて輸出をするということを認めていく、そういう判断をされる場合もあろうかと思いますが、関係者が皆、そういう認識は持った、その上での総合的な判断だというふうに思っております。

(問)共同通信の丸田です。象牙に関してのお尋ねです。11月末から、ワシントン条約の常設委員会が開かれまして、象牙もテーマとして取り上げられたと思うのですけれども。いわゆるNIAPですかね、日本をその対象とするということは見送られましたけれども、来年の常設委員会で日本の規制の取組というものは報告するよう求められたと思います。NIAP入りが見送られたということは、これまでの取組が一定程度評価されたという見方もあると思うのですけれども、逆に、1年後、報告を求められたということは、何かしら不十分な面もあるというふうに見られているのではないかという見方もできると思います。その辺り、どのようにお考えでしょうか。
(答)現在のところは、関係国の中に日本の象牙取引市場というものに対して疑念の声というものが出たわけでございますけれども、会議全体としては、日本はそうした密輸とか不公正な取引に関与していないと、こういう評価をいただいたところだというふうに認識をしております。また、来年に報告を求めているということは、必ずしも日本の市場に疑念があるから報告を求めているということだというふうには認識しておりません。1年後にまた日本の方からの報告を聞いて判断するということだと思います。現時点においては、会議全体としては、日本の市場というものに対する会議全体としての大きな批判というものはない、不公正な市場だという認識はないと、こういうふうに理解をしております。ただ、現実に、中国に日本の国内から象牙を取得して持ち出そうとした事例も発覚しております。これは、市場がしっかりと管理されているということの成果だという見方もございますけれども、こういった事例が出ていることも確かでございますので、より一層厳格な市場の管理というものをしていかなければならないというふうに思っております。そしてまた、いろいろな問題が出てくれば、更なる対応も採らなきゃいけないだろうというふうに考えております。
(問)関連してというか、しないかもしれないですが、今日、上野動物園でジャイアントパンダのシャンシャンの一般公開が始まっております。ワシントン条約との関係で、レンタルとか、そういうくくりなのかと思うのですけれども、騒いでる側からの質問で恐縮なのですが、あのフィーバーぶりについて一言いただけますでしょうか。
(答)環境大臣としてコメントすることは控えたいと思いますが、個人的には、多くの皆さんが関心を持って成長を祝っているということは大変いいことだというふうに思っております。

(問)日経新聞の草塩です。原子力防災の件でお伺いしたいのですけれども、全国に多くの原発がある中で、福井の日本海側ですと、大飯ですとか高浜ですとか、同時発災の危険性も叫ばれる中で、気が早いのですが、来年度の原子力防災訓練を、例えば福井でやるというようなお考えなどについてはいかがでしょうか。
(答)まだ来年度の原子力総合防災訓練の時期や場所については、関係省庁や関係自治体と調整中ということでございまして、まだ申し上げられる段階にはございません。ただ、この同時発災の場合の対応ということでございますけれども、既に大飯地域と高浜地域のそれぞれの緊急時対応では、あらかじめ県内外への避難先は重複することなく確保しておりまして、要するにこの緊急時対応でですね、基本的には、同時発災が起こったとしても対応できる計画になっております。その上で、例えば同時発災時に、大飯、高浜のどちらのオフサイトセンターを使用するのかといったような点で、更に整理が必要な項目がございまして、そこの点については関係府県と検討を進めてまいりますが、いずれにいたしましても、万が一、同時発災となった場合には、政府としても責任を持って全力で対処していくということで、もう既に関係自治体とも、そういう緊急時対応の策定の段階で避難先が重複することのないように調整をしております。そのことをちょっと申し上げておきたいというふうに思います。

(以上)

ページ先頭へ