中川大臣記者会見録(平成29年8月29日(火)11:16~11:29  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 本日の閣議におきまして、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令」を決定いたしました。この政令は、現在208種の国内希少野生動植物種に、ヘラシギ等3種を追加指定するとともに、生息状況の改善を受けてオオタカを削除するものであります。追加指定につきましては、2020年までに、国内希少野生動植物種を300種追加するとの目標の達成に向けて、引き続き、追加指定に取り組んでまいります。
 次に、8月24日木曜日と25日金曜日、第19回日中韓三カ国環境大臣会合に出席いたしました。その御報告を申し上げます。環境協力に係る三カ国の共同行動計画について、各分野の活動が進展していることを確認し、今後も協調的な取組を継続・拡大することを合意いたしました。また、各国のSDGs実施の重要性を認識し、「環境側面からのSDGs達成のための三カ国共同研究」を開始することで合意いたしました。さらに、ヒアリを含む外来種対策が東アジアにおいて喫緊の課題であるとの認識を共有し、ベストプラクティス等の共有を進めることを確認いたしました。三カ国の会合の他、中国、韓国ともバイ会談を行いまして、ヒアリ対策や大気汚染対策、気候変動問題など幅広く議論いたしました。今後とも、中国、韓国の両国と、環境に関する各種協力に一層取り組んでまいります。
 次に9月3日日曜日から2日間、九州電力株式会社・玄海原子力発電所を対象として、平成29年度原子力総合防災訓練を実施いたします。訓練に先立ち、本日これから明日30日まで、内閣府の原子力防災担当大臣として、長崎県、佐賀県、福岡県に出張する予定でございます。玄海地域における現地の原子力防災対策の状況を視察するとともに、長崎県知事、佐賀県知事、福岡県副知事と面会し、意見交換を行う予定でございます。詳しくはお手元の資料を御覧いただき、訓練の詳細につきましては、必要があれば事務方にお問い合わせいただきたく思います。
 次に象牙在庫把握キャンペーンについて、お知らせいたします。8月31日木曜日から、象牙の国内市場の更なる管理強化のため、全形を保持した象牙の国内在庫の把握を目的とした「象牙在庫把握キャンペーン」を開始いたします。キャンペーン事務局を設置し、チラシ配布等により在庫把握を進めていることを周知し、あわせて象牙の登録を呼びかけてまいります。詳細につきましては、お手元の資料を御覧ください。

2.質疑応答

(問)フリーランスのライターでマサノと申します。福島第一原発の事故後に191名の甲状腺がん、また疑いが明らかになっているそのほかに、2次検査で経過観察となったものについては約2,000人の子どもたちが摘出手術をしたとしても、把握されない、公表されないということが明らかになりました。これについては福島県立医大は把握されているのですが、国はどのように把握されていかれますでしょうか。
(事務方)甲状腺検査につきましては福島県の県民健康調査検討委員会で議論されているものと承知しております。6月5日に開催されました第27回の県民健康調査検討委員会におきましては、経過観察後の手術症例への把握の必要性について指摘する意見が出る等、手術症例に係る具体的な検討が進められているところでございます。福島県民の健康を見守るためにも、より正確な情報を把握することが重要と考えております。環境省としましても引き続き福島県に対して必要な支援を行うとともに、福島県の県民健康調査検討委員会での議論を関心を持って注視してまいりたいと思っております。
(問)大臣は今説明があったようなことをいつ報告を受けましたでしょうかということが一つと、もう一つそれに関連してですが、福島県内外で環境省が土壌の汚染濃度が高いので除染を命じたところがあります。その福島県内外の自治体の住民、特に子どもですが、子どもを含め住民の健康管理手帳のようなものを配布して、そして継続的に健康診断、管理を行っていく必要性があると思いますけれども、その点についてどうかということもあわせてお願いします。
(答)今、環境保健部から御報告させていただきました事項につきましては、各部局から就任後順次、所管事項の説明を受けました。その中で報告を受けております。
(事務方)繰り返しになりますけれども、福島県の県民健康調査は基本調査と詳細調査がございます。詳細調査の方は四つございまして、甲状腺検査、こころの健康度・生活習慣に関する調査、健康診査、それから妊産婦に関する調査でございます。こちらの各県民健康調査の在り方に関しましても、福島県が主催しております県民健康調査検討委員会において議論されております。専門的な方々の議論が非常に大切だと思いますので、環境省としましても引き続き、県民健康調査検討委員会の議論を注視してまいりたいと思っております。
(問)長くなるのでもう1問だけすみません。今、説明されたのは福島県内の問題だけですけれども、県外でも甲状腺がんを患った子どもが増えているのではないかという数値が上がっておりまして、県内外、つまり環境省が汚染が高いと認めて除染を命じたところはリスクがあると思うので、大臣としてこの問題について、もう一度考える必要があると思うのですが、どうお考えになりますでしょうか。
(答)甲状腺検査あるいは甲状腺がんの問題につきましては今事務方が申し上げましたが、専門家の意見を聞くということが大事だと思っております。いずれにしましても、福島県の甲状腺検査につきましては継続中でございますし、それ以外の県につきましても、専門家の意見を聞きながら環境省としては、しっかりとその動向を注視していくことが重要だというふうに考えております。
(事務方)補足させていただきます。福島県外の県民健康調査の在り方についての御質問だと思います。環境省の専門会議の中で平成26年12月に中間取りまとめがでておりますけれども、そちらの中で甲状腺検査の県外調査に関しましては慎重になるべきだという評価になっております。また、各都道府県に置かれております有識者会議の中でも、福島県外における県民健康調査に関して、慎重になるべきだという形で取りまとめられていると承知しております。
(問)その後、甲状腺がんが更に増えていますので、今のお答えは不十分過ぎると思います。
(事務方)必要があれば会見後事務方にお聞きください。

(問)共同通信の丸田です。象牙キャンペーンについて伺います。6月に種の保存法改正があって、今回このキャンペーンを始めるのはそういったことを受けてのタイミングになるのでしょうか。あと、現状の日本市場での課題、このキャンペーンを通じてどういったことが狙いなのか、その辺りを大臣のお言葉で改めてお願いいたします。
(答)象牙キャンペーンにつきましては今御指摘がありましたように、先般の通常国会で種の保存法が改正されまして、象牙の管理を厳しくしていくことになりました。これは国際的な流れでもございます。そういう意味で、まずは象牙の、特に全形牙の在庫がどうなっているのかしっかりと把握をする。そしてまた、譲り渡し等をする場合には登録をしなければなりませんので、登録を推奨するといったことで、この種の保存法の改正の趣旨がしっかりいかされるように関係機関と協力しつつ、適正な運用に努めてまいりたい、そういった一環として行うものでございます。

(問)朝日新聞の小坪です。今の共同通信さんの質問に関連してなのですけれども、官民協議会のメンバーでもある楽天さんでは、象牙の取扱いはやめるというような動きもあります。象牙から撤退するような国内の動きも起きていることについて大臣の受け止めを教えていただけないでしょうか。
(答)楽天株式会社が同社の通販サイト「楽天市場」での象牙の取扱いを中止したことは承知いたしておりますが、この取扱い中止は、同社が自主的に判断したものだと認識しております。環境省としては今申し上げましたように、象牙の流通管理の強化に対する国際的な要請も踏まえまして、先の国会での法改正の趣旨もしっかりといかすことができますように適切な運用に努めてまいりたいと思います。

(以上)

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