大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成29年6月20日(火)10:44~10:54 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 私の方からは報告することはございません。

2.質疑応答

(問)テレビ朝日の古賀です。安藤ハザマの件についてお伺いします。昨日、報道でもありましたけれども、安藤ハザマの本社に東京地検特捜部が家宅捜索に入りました。そこで3点伺いたいのですけれども、まず家宅捜索が入ったことへの大臣の所感が1点目。2点目は家宅捜索によって資料など多分押収されていると思うのですけれども、一方で環境省の方でもいろいろと調査を進めていると思うのですけれども、そこへの影響というのが2点目。あと、環境省が安藤ハザマに発注している事業、浪江町の除染であったり、中間貯蔵とかあったりしますけれども、家宅捜索に入ったからといって必ずしも立件されるわけではないと思うのですけれども、これらの今環境省が発注している事業に直ちに影響するものではないという理解でよいかというこの3点についてよろしくお願いします。
(答)まず、東京地検特捜部が安藤ハザマの家宅捜索を行ったということでございますけれども、この報道がなされたことは承知しております。本件の事実関係については、依然、不明な点が多いことから、環境省としても、福島県、いわき市及び田村市と連携して調査チームによる調査を継続してまいるほか、捜査機関からの要請があれば、協力をしてまいりたいと思っております。いずれにしましても、いつも申し上げますように報道されていることが事実であるとすると極めて残念なことでありまして、事実関係が判明次第、厳正に対処していきたいと思っております。影響等々については、申し上げましたように、東京地検の特捜部の捜査というのをあくまでも注視していきたいと思っております。今後、協力を求められることもあろうかと思っておりますけれども、環境省としても捜査に協力をしてまいりたいと思っております。浪江町等でやっている事業等についての影響でございますけれども、浪江町に限らず、いろいろなところでいろいろな状況があろうかと思います。あろうかと思いますけれども、やはり捜査中でございますので、それを注視していく必要がありますし、それを見ながらそれぞれに対応してまいりたいと思っております。いつも申し上げますけれども極めて残念な事案でありますので、結果によっては厳正に対処していきたいという思いには変わりはありません。

(問) 共同通信の佐々木と申します。先ほど警視庁が無登録の象牙を販売したという容疑で都内の業者を種の保存法違反容疑で書類送検したそうなのですけれども、これについて所感をお願いします。
(答)警察による捜査が行われたものと認識しておりますけれども。環境省としても、種の保存法における国際希少野生動植物種の個体等に係る登録事務の改善に取り組んできたところでございまして、さらに、先の国会で種の保存法が改正されまして、象牙の取扱業者に関する規制及び罰則が大幅に強化をされたところでございます。今後とも、警察を始め関係機関と協力しつつ、種の保存法の適切な運用に努めてまいりたいと思っております。先に改正しました法律が今後うまく周知されまして、生きてくればいいなと期待しております。
(問)罰則の強化がひとつ抑止効果が期待はされると思うのですけれども、これまでも罰則はあったけれども、こういう事が起きてしまうわけで、果たして改正によって本当に同種の事案が今後も起きないかというのは、そうは言い切れないのではないかと思うのですけれども。
(答)今回のラフテルの一件を見てみましても、いわゆる個人所有の象牙が業者によって集められたというか、そういう事案だろうと漠然とつかんでいるわけでございますけれども、今後個人所有の方に対して、どうやって象牙というものの取扱いをやっていけばいいのかということを、法改正を機に、より周知徹底を図っていきたいと私どもは思っております。個人所有の方は相当数いらっしゃると私どもは理解をいたしておりますので、そういう方々に対してどういうやり方で周知徹底を図っていくか、そういうことから始まって、ある種のきっちりした象牙の市場というのが形成されてくるんだろうと期待をいたしておりますので、是非法改正を機により厳密にやっていきたいと思っております。
(問)続けてすみません。キャンペーンをしたいということを国会等でも大臣おっしゃっていたと思うのですけれども、それについて現状何か固まっているものがあれば教えていただきたいというのと、もう一点、全形象牙について、一度登録されたものがその後全然追跡調査がなされていないのではないかという批判が環境保護団体等からあると思うのですけれども、この点についてかなり改善の余地があるのではないかと思うのですが、お考えいかがでしょうか。
(答)今の状況については、また事務方にお問い合わせ願えればよろしいかと思います。私の指示としては、とにかくキャンペーンを徹底してくれと、今現在はそういう指示を出しているところにとどまっておりますので、どの辺まで進捗しているか等々については事務方にお尋ねを願いたいと思っております。
 そして後段の部分でございますけれども、やはりこういう法改正や事件を機にいろいろな意味で、それぞれの方々に意識を変えていただくことができると思っております。従来ですと多分、個人所有の方々は特に軽々に扱われていた象牙であったろうと思うのですけれども、こういうことを機にかなり個人所有の方も緊張感を持って象牙というものに接していかれるのではないかと思っております。そういうことの一つ一つの積み重ねが本当の意味で胸を張れるような国内の象牙市場になっていくのではないかと思っております。

(問)フジテレビの加藤です。ヒアリについてお伺いしたいのですけれども、大臣も御存知のとおりだと思いますけれども、神戸でまた新たにヒアリが見つかって、地元もかなり危機感を持ってやっていらっしゃいますけれども、所感だったりですとか、今後の対策、行っていかなければいけないことを教えていただければと思います。
(答)港湾局が通達を出したということが耳に入ってまいりましたが、環境省という言葉を通達の中に出してもらっております。「拡大した調査を環境省と神戸市が実施し、対策を講じることとされています」ということが港湾局が発出した通達の中に出てきておりますので、とにかく港湾局としても水際で対処しようではないかと。これ以上国内に入ってくることを、できるだけ水際で対処しようという姿勢の表れだろうと思っておりますので、環境省としてもこのヒアリの問題については、いろいろな機会を通じて国民の皆様方にも注意喚起していきたいと思っております。私も現物見ましたけれども、私のように目の悪い人間にはなかなか存在すら分からないような小ささでありますので、群れになって100匹、200匹固まっていれば分かるのでしょうけれども、1匹1匹が例えば公園の芝生の中にいたとしてもおそらく見つけることは不可能に近いと思います。そういうヒアリの怖さを記者の皆様方を通じて国民の皆さんに分かっていただいて、なおかつ我々の立場としては、水際でなんとか防ぐという方法を講じていきたいと考えているところでございます。