COP22を踏まえた国内対策の強化について

平成28年11月29日
環境省

 パリ協定の発効を受けて、世界は大きく脱炭素社会に向けて舵を切っており、日本は先頭に立ってこれをリードしていくことが必要。2030年26%削減目標の着実な達成に向けた施策(家庭・オフィス部門の対策、「賢い選択(COOL CHOICE)」の推進)、中長期的な施策(技術・社会構造のイノベーションの促進)、2050年80%削減目標に向けた長期的な低炭素社会のビジョン策定、「気候変動の影響への適応計画」を踏まえた取組等に重点的に取り組んでいくとともに、さらに以下の取組を強化。

1.脱炭素技術がけん引する経済活性化

○中長期に大幅削減するとともに、我が国経済を活性化し、産業の国際競争力を高めていく上で我が国の強みである優れた脱炭素技術を発掘・選定し、発信していくための具体策を検討する。

2.上流から下流までのフロン対策の強化

○モントリオール議定書の改正が発効する2019年1月1日までのできるだけ早いタイミングで必要な措置を講ずべく、年内に検討会を設置し、上流から下流までフロン対策の強化について早急に検討を進める。

3.本格的カーボンプライシングの検討

○炭素への価格付けは、費用効率的なCO2排出削減や設備投資等を引き出すことにより経済成長も促す有効な政策手段。今年のG7伊勢志摩サミットでもその重要性を首脳レベルで確認。欧州など多くの先進国で導入されているのみならず、中国など途上国でも導入され始めている。これまで事務的に検討を進めてきているが、今後の中長期的なCO2排出の大幅削減と新たな経済成長のための有効な手段の一つとして、有識者を交え開かれた場での検討を開始。

4.幅広いステークホルダーとの連携強化による国民運動の展開

○幅広いステークホルダーとの意見交換を行い、長期低炭素ビジョンの年度内取りまとめに向けた検討を加速化し、今後の日本としての長期戦略の速やかな策定につなげていく。

  1. [1] 産業界
    • 先進的取組を行っている企業と意見交換を行うとともに、脱炭素社会の実現に向けた取組の加速化という観点からエコ・ファースト制度やエコアクション21等の積極的な活用を図ることなどにより、産業界との連携を強化。脱炭素社会に向けた産業界の大きなうねりを作っていく。
    • 再生可能エネルギー事業等の促進に向けた自治体と地域金融機関の連携や、ESG投資(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス))への積極的対応について、金融機関や投資家への働きかけを強め、資金供給の観点から、脱炭素社会に向けた企業行動の変化を促していく。
  2. [2] 自治体
    • 脱炭素社会の実現には再エネの最大限の導入が必要であり、これは、投資の集中とエネルギーの地産地消を通じ、地方創生につながるもの。例えば再エネ100%自給自足を目指している先進自治体の首長と直接意見交換しつつ、自治体との連携を強化。
  3. [3] 市民社会
    • 脱炭素社会の構成員たる市民の理解と協力は不可欠。さらに幅広い市民の声も聞くべく、本日NGO等と意見交換会を開催し、またその後もそうした意見交換の場を継続。

<参考>

○我が国の優れた環境技術の例
  1. [1] LED
  2. [2] ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)
  3. [3] 次世代自動車
  4. [4] 再エネ等から水素を製造し、貯蔵・輸送を経て利用する低炭素な水素
  5. [5] 電子機器の電圧制御等を行う部品を大幅に高効率化する窒化ガリウム半導体
  6. [6] 鉄より5倍軽く5倍強度があり、車の軽量化等に役立つセルロースナノファイバー

○エコ・ファースト制度: 各業界における環境先進企業としての取組を促進するため、企業が環境保全の取組について環境大臣に約束し、大臣がこれを認定するもの。現在40社を認定。

○エコアクション21: 環境省が策定した、中小企業でも取組みやすい環境マネジメントシステム。PDCAサイクルを伴った環境経営システムの構築を支援することで、持続可能な環境取組を担保する。第三者認証登録制度を有し、現在約7,700事業者が認証登録。

(本件連絡先)

全般的事項
地球環境局総務課 課長・角倉、補佐・上田(かみた)
電話03-6457-9094
「1.脱炭素技術」関係
地球環境局地球温暖化対策事業室 室長・福島、補佐・池本
電話03-5521-8339
「2.フロン対策」関係
地球環境局フロン対策室 室長・馬場、補佐・藤田
電話03-5521-8329
「3.カーボンプライシング」関係
地球環境局市場メカニズム室 室長・成田、補佐・海部
電話03-5521-8354
「4.ステークホルダー連携」関係
地球環境局総務課 課長・角倉、補佐・上田(かみた)
電話03-6457-9094
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