大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成28年10月21日(金)9:17~9:25 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 本日、私の方からのご報告はございません。

2.質疑応答

(問)産経新聞の蕎麦谷です。中間貯蔵施設について11月に着工ということで、この辺についてもう少し詳細を教えていただけますでしょうか。
(答)現在、現地における測量や土質調査を実施しているところであり、具体的な着工の日程については、これらを踏まえて決定いたします。住民の皆様に周知をした上で、早ければ11月にも工事を開始する予定とまでしか今のところ決めておりません。

(問)読売新聞の野崎です。先日の国会でのTPPの特別委員会でのことだったと思うのですが、大臣が気候変動の関係で、石炭火力について言及されていたかと思うのですが、改めて石炭火力がCOP22では世界的な脱炭素化の流れというのがまた確認されると思うのですが、一旦建てて30年、40年、たとえ高効率であっても動かすような火力発電所が増えるということについて、今後どのように臨まれるのかというのを改めてお伺いいたします。
(答)以前にも申し上げたかと思いますけれども、私は石炭火力というのは新設・増設も含めて抑制的であるべしと今でも思っております。前も申し上げましたけれども、2030年の26%削減というのは極めてハードルの高い目標でありますので、あらゆることを総動員していかなければ達成することはなかなか難しいということであります。そういうことを考えていくときに、当たり前のようでございますけれども、石炭火力はCO2排出増につながるということだけは間違いないというふうに思っておりますから、これからも抑制的であってほしいと思っております。
(問)先日の委員会でつなぎかどうかということをおっしゃっていたかと思いますが、それについてはどう思われていますか。
(答)これは私の個人的な考えとして聞いていただけたらと思いますが、委員会で質問をされた方は石炭火力はつなぎという表現をされていたんですが、私はつなぎだと思っていませんという発言をしたと思います。私は個人的な考えですけれども、つなぎのエネルギーは私は原子力だと思っております。だから石炭火力はつなぎでもなんでもないと思っており、必ず原子力の他に新しいエネルギーを、人類が、そしてこの国が開発していくという希望を持っておりますので、つなぎというならばそれは原子力発電だと思います。限られた年数、それがつなぎの役割であると私は個人的には思っておりますので、そのような発言をさせていただきました。

(問)テレビ朝日の古賀と申します。福島第一原発の汚染土の仮置き場で放射能が測定できないおそれがあるという記事がありました。事実関係とその場合対応はどのように考えられるのか、お考えをお願いします。
(答)会計検査院の方から、除染仮置場の沈下により浸出水の放射性物質濃度を測定できなくなるおそれがある、また、仮置場の囲い柵について、基礎部分の風荷重を考慮した設計基準がなく、風圧に耐えられないおそれがあるという指摘を受けております。実際には、これまでの仮置場の地下水から放射性物質が検出されたことはなく、浸出水による周辺環境への影響は懸念されるものではないと考えておりますが、測定に遺漏が生じないよう指示をいたしたところでございます。仮囲い柵が倒れた事例も発生しておりませんが、ご指摘の点については改善策を講じるよう指示したところです。

(問)愛媛新聞社の山本です。先ほどのつなぎの原子力の話について、もう少し掘り下げて聞きたいのですけれども、大臣の地元にも伊方原発があって、原発に対する拒否反応にも県民の間に根強いものがありますけれども、まず、つなぎのエネルギーとして原子力は何故適切だと考えるのかお聞かせください。
(答)個人的な考えとして聞いていただきたいと、まず申し上げます。私は、石炭・石油ときたエネルギーが、今原子力が世界の潮流になってきている。その後、必ず何か来るというふうに個人的に信じておりますので、さっきのようなお話をいたしたしたわけです。それでいて世界の潮流としてCO2は削減しましょうという、これも大きな世界の潮流です。であるならば、石炭に還ることはあってはならないことだと思っております。そういうことを考えていったときに、石炭というのは私はつなぎではないというふうに思っておりまして、原子力もいつかはそれに替わるものが出てくるというふうに思っておりますから、あのような発言をいたしたわけです。決して原子力が未来永久、人類のエネルギー源とは私は思っておりませんので、そういう点で石炭ははっきり言って先祖還りみたいな話ですので、せっかく世界が今大きな潮流としてCO2を削減しようという流れになっているにも関わらず、石炭が容認されるようなことについて、私は基本的には個人的には容認しがたいということを申し上げたわけでございます。

(問)朝日新聞の小堀です。関連ですが、原子力がつなぎで、その後にエネルギー源が開発されるとおっしゃいましたけれども、その後のエネルギー源として想定されるのは再生可能エネルギーなのですか。それを蓄電池にためて使ったり、どういうことを期待されていらっしゃるんでしょうか。
(答)再生可能エネルギーも含めて、新たなエネルギー源が生まれてくると考えなければ、地球温暖化対策というのは基本的に成り立たないと私は思っております。そういう面を含めていきますと、例えば水素のエネルギーというのが、本当にいわゆる発電エネルギーとして使っていける方向になってくるのかどうか、そういうこと等々含めて新しいエネルギー源が生まれてくる、と私は人類の知恵としてそういう方向が出てくると思っています。