大臣談話・大臣記者会見要旨

山本大臣記者会見録(平成28年8月5日(金)10:46~11:00 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。3日目を迎えましてまだまだ新人の気持ちでありますので、どうぞお手柔らかにお願いしたいと思います。今日の閣議について環境省としての発言は特にございません。
 私の方から来週の福島出張について、お知らせいたします。来週8日(月)には伊澤双葉町長及び松本楢葉町長、9日(火)には宮本富岡町長及び渡辺大熊町長をそれぞれ訪問し、ご挨拶をさせていただく予定です。また、中間貯蔵施設予定地を視察をする予定です。

2.質疑応答

(問)TBSの阿部です。今日の報道にも出ていますが、政治団体の収支報告書に記載されている真珠購入についてお伺いします。大臣はどのようにこれについて認識されているのか、適切であったと考えられているのか、どのような目的であったのか教えてください。
(答)適切であります。全くもって適切であり、これだけは皆さんにわかっていただきたいなというように思ってます。ご承知だろうと思いますけれども、私は今超党派の真珠振興議員連盟の会長を務めております。というのも何よりも私の生まれ故郷、今現在住んでいる宇和島というあの一帯は日本一の真珠の産地でございます。若いころからずいぶんと友達関係もたくさんいまして見てまいりました。私がある意味で政治の世界に足を踏み込むきっかけも、真珠にあったと思っております。故郷をよくしたいという思いで政治に入っていった中で、その宇和島地方を代表する産業は何であると言ったら海の産業でございます。とりわけ真珠は日本一の生産地であるという思い、これをよりより全国的にもっともっと元気な産業にしたいという思いで政治の舞台に足を踏み入れました。その政治の舞台に足を踏み入れたと同時に、真珠に大変な不幸が襲ってまいりました。海の変化によって赤潮というものが発生してまいりまして、大量斃死、貝がどんどんどんどん死んでいきました。そして約20年経過をいたしまして今日でございますけれども、今やその宇和島市を中心とした真珠の一大産地も生産者は3分の1に減りました。母貝業者、いわゆる貝を育てる業者に至っては、5分の1に減ってしまいました。極めて衰退をしてまいりました。当時を知る立場の人間から見ると、大変な今不況に陥っております。ある意味で私のこの23年間の国会議員生活のある思いは、冒頭申し上げたように、真珠産業の復興にあったというような気持ちでやってまいりました。その間、真珠振興議員連盟の会長も務めさせていただき、どうすればいいかということを様々模索してまいりました。そしてご承知のように6月の先般の国会最終日に、6月1日最終日に参議院で可決をいただきまして、真珠振興法というものが成立をいたしました。そして国会議員の方々に真珠産業というものの在り様ということを改めて認識をしていただいたというふうに思っております。その過程において、私のいろいろな意味での政治活動の中で真珠製品を贈ったということはたまにあったことでございます。この方に付けていただければ宣伝になる、それが言ってみれば真珠産業の振興につながっていくいう思いを込めて良い真珠をその方々に贈らさせていただいたことは事実でございます。

(問)フリーランスのライターのまさのと申します。就任、おめでとうございます。廃棄物リサイクル対策法が所管する除染特措法について質問させてください。2011年12月に規則ができたときに廃棄物を安全に処理するための基準ということで、8,000ベクレルという基準が設けられました。ところが今年になって、その処理する基準というのが再利用できる基準というふうに変わって、環境省内でダブルスタンダードが起きています。さらに原子炉規制法に基いては、100ベクレルというクリアランスのレベル、再利用の基準があります。ざっくり言うと、トリプルスタンダードになっています。これについて、かつてこのようなことは環境行政にはなかったと思うのですが、大臣はこれからどのようにその是正に取り組んでいかれますか。
(事務方)今のご質問の件ですが、除去土壌の再生利用の基準の適切性というご指摘かと思います。この除去土壌については、30年後の福島県外での最終処分というのを適切に進める観点から、まずそれを減容化をしていくということが、非常に大事であるというふうに認識をしております。そのために再生利用の考え方というのをまとめておりまして、この6月に基本的考え方というのを出したところでございます。
 ご指摘のとおり、8,000ベクレル以下の土壌について、再生利用を行っていくということ、これを公共事業などで管理された環境下で、これを使っていく方法を、これから使い方も含めて確立していくという考え方をお示ししたところです。廃棄処分の基準ということではなくて、管理下で適切に使うということが大前提でございますので、適切な方法だというふうに考えておりますけれども、今後実証事業などを通じて、それをより確実にしていくための方法を確立をしていくということで、ご理解を得ながら進めていきたいというふうに考えております。
(問)大臣の見解をお願いします。というのは100ベクレルではなく、8,000というふうに基準を緩める背景にコストがあったと聞いております。その場合、水俣病の経験で、経済優先のために第二水俣病まで発生させてしまって患者を増やしたということがあります。甲状腺がんも増えていますので、その点、大臣としては、どのようにお考えでしょうか。
(答)今、事務方からご説明したとおり、除染土壌の再利用という問題は、やはり私の立場から申し上げて、現実的に考えていきたいなと思っているけれども、いろいろな意味において、これは除染土壌に限らず、俗に公共事業の世界の残土の処理の仕方ということも、我々別の角度で勉強をしてまいりました。今回の除染土壌の話も、同様であるのならばという世界が可能かどうか、可能かどうかというところだけが、私の立場でこれからも追求をしていきたいと思っております。何事にも今、大変、専門的なご質問をいただいたのですが、正直まだ勉強中でございまして、それ以上のお答えはこの場ではお許しを願いたいと思います。
(問)もう1点だけ、お聞かせください。最後の質問です。子どもの甲状腺がんが、2ラウンド目になっても、まだ数十レベルで発見、検出されています。これはスクリーニング効果、一斉に検査をしたからだという理由が、最初には挙げられていましたが、2ラウンド目となっては、そのスクリーニング効果である理由も成り立たなくなってきています。この点について、どのように大臣としてはお考えでしょうか。
(答)大変厳しいご指摘だろうと思いますけれども、この件につきましても今まだ自分なりの考え方を整理中でございますので、この場でまだお答えできるような段階ではございません。

(問)読売新聞の野崎です。よろしくお願いします。政治資金の話に戻りまして、収支報告書によりますと、12年、13年に購入支出がありまして、12年に1万5千円、13年に30万円となってたと思うんですけれども、もし分かればなのですが、真珠がどういう形状で何個くらいを送ったかというのは、分かりますでしょうか。
(答)これ分かりますか。分かりますか。見たことありますか。サミットのときに、これ、各国の首脳がつけたもののミニチュア版です。形状は一緒です。サミットのときに首脳がつけたのは、これの丸が二つ違います。大きさも若干違うかもしれません。そのように、真珠というのは、本当に一口で説明がつきにくいのです。だから、今おっしゃったように、ただ思いはそういう思いで、私は、真珠製品というものをご指摘のような時期に、まれにこの人だったら、この方々だったら、つけてもらったら宣伝になると思い、これも実はサミットで首脳につけてもらったら宣伝になると言ってお贈りしたんです。そのために、6月1日までに一生懸命、真珠振興法を成立させたのです。そして、この際に伊勢でつけていただいたら、宣伝になるんじゃないかと言って、お贈りしたんです。そういう話です。
(問)続けてなんですけれども、その30万円というのは、いくつか分からないですけれど、複数購入して送ったということでいいでしょうか。
(答)はい。

(問)日経新聞の川口です。今見せられた、それも真珠なんですか。
(答)真珠です。
(問)バッジを贈ったんですか。パーティで30万円と1万5千円の政治資金で購入したものは、バッジを贈ったということですか。
(答)違います。真珠というのは、ご承知のように、ネックレスもあれば、イヤリングもあれば、タイピンもあれば、指輪もあれば、色々です。最近これは、宇和島から始まった運動なのです。パールビズって言うんです。胸に真珠を付けていただくことによって、真珠の宣伝になるんじゃないかと言って、我が宇和島からパールビズという運動を始めたのです。これの流れが今回今年の伊勢志摩サミットで採用されまして、こういうものを首脳に付けていただくということにつながったのです。

(問)時事通信の今泉です。今の真珠の話ですけど、確認なんですけど、これは選挙区外の人に送ったのですか。
(答)当たり前です。