大臣談話・大臣記者会見要旨

丸川大臣記者会見録(平成28年4月26日(火)8:40~8:45於:衆議院分館一階ロビーぶら下がり)

1.発言要旨

 初めに、「クールビズ」の実施についてでございます。本日の閣僚懇談会におきまして、地球温暖化対策と節電の観点から、5月から9月末をクールビズ期間として、夏期の室温設定の適正化とその温度に適した軽装を広く呼びかけるとともに、率先して実行していただき、取組の輪を広げていただくようご協力をお願いたしました。これまでの継続的な呼びかけにより、社会的にも定着してきたところですが、近年の気温などの実態に即し、クールビズの期間を、暑い日が増えます5月から9月までとします。従来のクールビズ期間としていた10月においても、暑い日には室温設定の適正な管理と、各自の判断による軽装を引き続き呼び掛けてまいります。
 原子力規制についてでございますが、本日の閣僚懇談会において、国際原子力機関・IAEAによる評価結果を踏まえた我が国の原子力規制制度及び体制の強化について発言をいたしました。昨日、IAEAによる日本の原子力規制に対する評価の結果が公表されましたが、これを踏まえて、原子力規制委員会が事業者の安全確保の取組をより強化するための監視・検査制度と、これを実施する体制の整備に向けて検討を開始したことをご報告いたしました。また、原子力規制委員会の組織・体制の強化、専門人材の確保などについて、関係各府省に格別のご協力をお願いいたしました。総理からは、常により良い規制を目指すとの観点から、IAEAからの指摘に速やかに対応し、継続的に安全性を向上する体制を調え、そのことをIAEAに確認していただけるようにしたいとのご発言がございまして、関係各府省に対しては、原子力規制委員会の対応が万全なものとなるように、必要に応じて特別な取扱いをするなど、特段の協力をするようご指示がございました。
 第18回日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM)についてお知らせを申し上げます。本日の午後、TEMMに出席するため、静岡に向かいます。また、本日、中国及び韓国の大臣とバイ会談も行う予定でございます。今回のTEMMは、昨年採択されました「三カ国共同行動計画」に基づく協力プロジェクトの進捗を確認する初めての機会になります。また、二つの重要な国際枠組みである「持続可能な開発のための2030アジェンダ」及び「パリ協定」が採択されてから初のTEMMでもあります。私にとって初めてお会いする中国の陳環境保護部長、韓国の尹環境部長官と率直な意見交換を行いながら、計画に基づく三カ国の取組について着実な進展を図るべく、また、国際的な枠組みに対しても前向きなメッセージをとりまとめられるよう、議長として会合をリードしたいと思います。

2.質疑応答

(問)日本テレビです。今日からTEMMが始まりますけれども、意気込み以上に、これだけは向こうの大臣に伝えたいこと、理解をしてほしいこと、そのようなことございましたら教えていただけますか。
(答)私どもは、これまでも三カ国で様々な協力体制を組んできましたけれども、大気汚染については三カ国共通の課題であり、これを改善していくことは利益になると思いますので、今後ともこの技術的な協力の枠組みについては、新しいステップに踏み出していけるように努力をしていきたいということは確認をしたいと思います。
 それから熊本の災害の廃棄物の処理について、私ども東日本大震災以来、広島の土砂災害であるとか、あるいは常総市の水害の経験を通じて、積み重ねてきたものを熊本で先手先手を打って活かしてきているところです。こうしたことについても、是非共有できるような土壌というのを作りたいと思います。
 それから福島の復興に関しては、我々の取組を知っていただくように私から発言をさせていただいて、また、是非この点についてもご理解をいただけるように、特に風評被害の払拭に向けてはご理解をいただけるように努力をしたいと思います。

(問)熊本日日新聞です。すみません、水俣病については公式確認、5月1日でちょうど60年になります。いまだに多くの問題がありますが、どのような姿勢で取り組んでいかれるのか、歴史の受け止め等も含めてお願いいたします。
(答)5月1日の慰霊の式典の延期をされたということの理由として、静かに祈りをささげられる状況にないということでございました。そのお気持ちをしっかりと受け止めて、私どもが熊本の災害にもしっかり向き合いながら、水俣の、この60年間の思いにしっかりと振り返って、反省を踏まえて、今後の環境行政に取り組んでいけるような、そういう機会にしたいと思います。
 そしてまた、今なお続く訴えに対して、我々がきっちり公害健康被害補償法の運用をもって対応していくということを、これからも基盤として、しっかりと地元の皆様の気持ちに応えてまいりたいと思います。
(問)水俣入りをされるご予定はありますか。
(答)もちろん落ち着いた状況になって、私どもが入ってもご迷惑にならない状況になった段階で、式典の日程のお知らせもあろうかと思いますし、もちろんお伺いした際には、これまでの患者さんであるとか、あるいは患者さんのご遺族の団体の皆様にもお会いをして、お話をお伺いする予定としております。