丸川大臣記者会見録(平成28年2月2日(火)10:15 ~10:30  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は、閣議に関連して二つお話がございます。
 まず、「水銀に関する水俣条約」の受諾について、本日の閣議で閣議決定をさせていただきました。近日中に、国際連合事務総長宛に受諾書が寄託されます。これに当たり、お手元の資料のとおり環境大臣談話を発表いたしましたので、ご確認をいただければと思います。そこに書いてあることを多少触れさせていただきますと、今年、水俣病の公式確認から60年を経過する年となります。我が国は、水俣病の教訓を共有するということを通じて、水俣条約の交渉をリードしてきたという自負を持っております。今後とも、水俣条約を適切に実施していくことが可能となるような支援を我が国としてやっていきたいと思っております。そして、昨年成立した水銀汚染防止法、改正大気汚染防止法等に基づき、国内の水銀対策についても着実にやっていきたいと思います。世界のどの地域でも、我々の国で起きたような悲しい出来事、健康被害や環境汚染が二度と繰り返されることがないように、引き続きリーダーシップを発揮して、努力していきたいと思います。
 もう一つございまして、「グリーン購入法に基づく基本方針」の変更についても閣議決定いたしました。今回は、繊維製品全般を見直すことに加えて、家庭用エアコンディショナー、ガスヒートポンプ式冷暖房機、LED道路照明など、省エネ、地球温暖化防止に係る基準について変更を行いました。詳細は、事務方にご確認ください。

2.質疑応答

(問)産経新聞の緒方です。幹事社から二つ質問させていただきます。1点目が、食品廃棄物の横流しを受けた検査について、昨日、115自治体の立入検査が一旦公表となりましたけれども、結果がゼロということだったのですが、この結果の受け止めと、今後の対応についてお聞かせください。
(答)まず、調査の結果を確認したところ、1,800の施設のうち1,506に立入検査をして、転売の確認がゼロであったという報告を受けておりますが、これは引き続き調査はまず継続させていただいて、全てに入らせていただくようにしたいと思っております。一方で、いろいろとご報道もいただいておりますけれども、これで果たして十分なのかという議論がございまして、これについては、出来ることは速やかにやりたいという思いを持って、この事案に対して各省連携の議論の場をいうものをセットしておりまして、食品安全行政に関する関係府省連絡会議幹事会等で情報共有しております。29日付けで申合せが合意されましたところで、今後、食品行政を所管している他の省庁、あるいは消費者行政を所管している省庁とも連携して対処していきたいと思います。我々としても、自分たちが所管していることについては、今日ダイコーさんに立入検査をさせていただくのですが、東海農政局と中部地方環境事務所、それから愛知県と3者で合同で入らせていただきますが、こうしたこともきっちり進めながら、我々ができることは何があるかということを、もう一度深く検討したいと思っています。
(問)もう1点ですが、木曜日4日を軸に、調整中の茨城の指定廃棄物の会議の関係ですけれども、いろいろと報道が出ていますが、福島に続いて一つの転換点になるのではないかという見方もあるのですが、大臣として、今回の会議に期待されることについて教えていただきたいと思います。
(答)まず、国会の状況が流動的でありますので、今まだ日程、あと井上副大臣の出席も含めて最後まできちんと調整をしなければなりません。井上副大臣に出席していただけるような調整が進むこと、そこにおいて、地元のご要望と茨城県の状況を踏まえた環境省の判断が、きちんとご理解いただける形でお伝えできることが重要だと思っております。その上で、茨城県の状況は、推計をして公表もさせていただいて、皆様データをご存じだと思います。一方で、宮城県では今、再測定をした結果を集計しているところですので、この再測定というのは他の県ではやっていませんので、まずこれをきちんと見て、果たしてこの推計の立て方というのがこれでいいのかどうかということをよく検討させていただきたいと思います。茨城県は茨城県の状況がありますけれども、それにしても8,000ベクレル/kgを下回るのに時間がかかる指定廃棄物を抱えていらっしゃる県というのは、栃木県を含めていくつもあるわけでございまして、この点を逆に言うと、やっぱり1カ所が必要なんですと、安全に管理するため、特に竜巻、水害、こういうことに対しては、堅牢な施設で管理することが必要なんですということをご理解いただくということが、逆に我々にとってこれから更に努力が必要なことではないかと思います。

(問)熊本日日新聞です。先ほど少しおっしゃったんですけれども、水俣病を経験した国として、特にこういうところを果たしていきたいという点を直接お尋ねしたいのですが。
(答)既に、いろいろな国際会議、特に国連総会の場において、これまでもそれぞれにこの水俣条約に関連して、大事な立場を占める、あるいは占めようとしているアメリカ、スイス、ウルグアイと合同でサイドイベントを開催するなどして、諸外国にまずこの条約を締結していただくということについて進めてきました。まず締結を進めて発効していくということが、早期にそれを実現することが重要だろうと思っております。加えて、我々ができる支援というのは、こと途上国においては非常に大きいと思います。技術的な支援あるいは人材の育成、規制の実効たらしめるために、その国の制度をきちんと後押ししていくこと、こういうことを我々は、これからも積極的にやっていきたいと思っております。

(問)下野新聞の須藤です。よろしくお願いいたします。先ほどの幹事社さんの質問に対するお答えに関連してなんですけれども、宮城で再測定を実施中で、他県ではしていないけれども、推計の立て方がこれでいいのかと、検討したいということなんですけれども、指定時の量と濃度によって、ある程度計算上での減衰曲線というのが出てくるんだと思いますけれども、宮城の実測再測定ないしはその曲線が大幅にずれるようであれば、他県でも実施する可能性があるということなんでしょうか。
(答)それぞれの県に、どういうお考えがあるのか、ご要望があるのかがというのが、大前提ですので、まず県として、あるいは自治体として、どのようなことをお考えかということをきちんと意見交換をして、それを我々は踏まえた上でどうするかということを検討したいと思っています。指定したときの状況があくまで前提だということは、これまでずっと我々も言ってきたところですので、それをどう考えるかということも含めて、きちんと我々はもう一度確認する作業が必要であろうと思っております。

(問)共同新聞の川口です。おはようございます。先週の30日の土曜日に、長期戦略の懇談会の方で、2050年に温室効果ガスの排出を80%削減するという目標について、今、政府の皆さんが作成中の温対計画の中に書き込むべしというような内容の、また他にもいくつかあると思うんですけど、そういう内容も入っている提言がまとまりましたけれども、そのことに対する大臣のご所感をお願いいたします。
(答)長期的な視点や、目標については温対計画の中で、触れるということが望ましいというふうに考えておりますので、大変、力強い後押しをいただいたと思っております。ライフスタイルを変えていくというのは、なかなかパッとそこで言ってもピンと来ないかもしれませんけれども、それを言い続けていくことが、私たちの仕事だと思っていますので、それを是非、積極的に臨んでいきたいと思います。
(問)そのことに関連してもう1点なのですが、同じ提言の中で、排出量取引ですとか、炭素税ですとか、いわゆる炭素に値段をつけるカーボンプライシングの導入についても、導入が有効だというような内容の提言になっていますけれども、こうしたカーボンプライシングに対する大臣のお考えをお聞かせください。
(答)私は、経済的なインセンティブが動機になって、規制もさることながら、自分たちが結果的に、それがインセンティブになってその行動を引き出すというのは非常に望ましい方向だと思っています。特に企業、あるいは消費者のそれぞれの行動をいくらルールを作っても縛れない部分がありますから、経済的なインセンティブを使うことで、CO2排出削減を促すということは、大変このカーボンプライシングというやり方は有効な手段だと思います。エルマウサミットでも、それについて言及がされました。「炭素市場ベースの手法」ということですけれど、言及されています。重要性があの時に位置づけられたと思います。環境省として、長期大幅削減ということは、ずっとこれから旗印として掲げていくわけで、そのためには、非常に重要なツールだという認識を持って、これからも取り組んでいきたいと思います。
(問)追加でもう1点申し訳ありません。今の点に対して、温対税は入っていますけれども、本格的な炭素税ですとか、排出量取引のどんなあり方が、国内であり得るかということも、少し議論が停滞しているような状況ですけれども、この先、環境大臣としてどういうふうにこの問題取り組んでいきたいか、お考えをお聞かせください。
(答)最初にご指摘いただいたとおり、まず温対計画にきちんと長期の見通しというものを入れていけるかどうかというところが一つあると思います。その上で、気候変動長期戦略懇談会でお話をいただいて、一つ大テーマとしてもう一度掲げていただいた中で、まずどういう導入の仕方があり得るのかというのは議論を進めていくべきではないかと思います。

(以上)

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