丸川大臣記者会見録(平成28年1月29日(金)10:19 ~ 10:41  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 こちらからお話することが3点ございます。
 まず―つが、森林の放射性物質対策についてでございます。昨年の12月21日に開催した環境回復検討会で、今後の方向性を取りまとめた後、ご承知かと思いますけれども福島県内の市町村、関係団体の皆様から、森林・林業の再生に関する様々なご要望の受け取りをさせていただきました。これを受けて、復興庁、環境省、農林水産省の関係省庁で議論をするということ、また新たな取組を進めていくということを合意いたしまして、近日中に検討する場を開催する方向で、検討を進めさせていただいております。詳細については、現在、調整中ですので、固まり次第、公表させていただこうと思いますけれども、地元の皆様方の思いをよく踏まえて、関係省庁と連携して、今後も取り組んでまいりたいと思います。
 2点目でございますが、都道府県政令市の廃棄物担当部局に、動植物性残さ等を扱う産業廃棄物処理業者に対する立入検査等の実施をお願いしておりました。この調査の結果を、1月29日、本日までに、環境省に出してくださいということを通知しておりましたが、その結果が届いてきておりますので、本日の夜に集計結果が一定程度出たところで、その概要を公表させていただきたいと思っております。詳しい内容については、月曜日になると思いますけれども、どういう数があって、どこの県から来ていてという内容になると思いますけれども、本日の夜公表させていただきたいと思います。
 3点目でございます。茨城県の指定廃棄物の処理に関する一時保管市町長会議の日程について、今週から度々報道されておりますが、この件についてです。日程については、2月4日(木)前後で会議を開催するということで調整をしておりまして、併せて井上副大臣にご出席いただく調整をしているところでございます。ただし、国会会期中でございますし、国会の状況もございますし、また、参加する知事及び市町長の皆様との調整が必要でございますので、日程が確定次第、改めてお知らせをさせていただきたいと思います。
 なお、この場で改めて皆様にお伝え申し上げたいのですが、茨城県については指定廃棄物の濃度が低い、また量が少ない、ということに加えて、他の県に比べて一定程度まとまって保管をされているという認識を持っております。他の県とは茨城県は全く状況が異なるということを踏まえて、茨城県の地元の自治体の要望をよく聞いていただいて、そして環境省としての判断を伝えていただくよう井上副大臣には指示をしております。ただ、これも8,000ベクレル超のものについては安全に管理するということは、きっちり堅持をさせていただきたいと思いますので、そのことは茨城県にもご理解を賜りたいと思っております。
 なお、他の4県は、必ずしも茨城県と状況が同じではございません。濃度が高かったり、あるいは量が多かったり、保管されている箇所数が多くて、なおかつ保管されている廃棄物の種類も異なるということがございますので、他の4県が茨城県と同様の選択ができるというわけではありません。あくまで我々としては、安全に管理をするということを最優先にさせていただきたいということは申し上げていくつもりでございますし、濃度の高いものについては、引き続き1カ所集約をお願いしてまいりたいと、この方針は堅持していきたいと思っております。

2.質疑応答

(問)テレビ朝日の陣内です。昨日、甘利大臣が辞任されました。大臣室で多額の現金のやり取りがあったという、非常に一般国民からすると衝撃的な内容だったわけですけれども、この政治と金の問題、今回の件も含めまして、現職の閣僚の一人としてどのようにお考えになるか、お聞かせください。それからもう1点は、高浜原発の再稼働について、お伺いいたします。本日の夕方、3号機が再稼働される予定でありますけれども、原子力防災担当大臣としての受け止めと、今後の地域防災の課題などについてのお考えをお聞かせください。
(答)まず甘利大臣の辞任については、特に政治と金の問題については、非常に残念な思いでございます。ご自身が辞任される理由として、監督責任の問題があるということをおっしゃっていたということと、また政治停滞は許されないということでまず辞任をして、おそらくそれから説明をされるということになるかと思いますが、閣僚としても政治家としても我々自身がしっかりと国民の皆様と同じ目線に立って、脇を締めて職務に当たらなければいけないという思いを改めて強くしました。
 それから高浜についてでございますが、私は原子力の防災の担当でございますので、これまでも行かせていただいて、実際に現地の避難の体制を地元の方からも伺い、また道路の状況等も確認しまして、緊急時対応についても内閣として了承しているところではございますが、引き続き、より一層の緊張感を持って備えをしたいと思いますし、地域原子力防災協議会等を通じて、しっかりこの緊急時対応の内容をフォローアップして、常に必要な対応を続けていきたいと思っています。

(問)テレビ朝日の吉野です。1月16日の貼り出しの中では、弊社を含めて数社が指定廃棄物に関しては、方針転換と、断念と打ったところもありましたけれども、各県1カ所に集約して管理するとの方針に変わりはないと、それにも関わらずこのような貼り出しをされて、ある意味報道した報道各社に対して抗議されたわけですけれども、今のお話を聞くと、茨城に関しては方針転換したんですか。
(答)基本的に指定廃棄物というのは8,000ベクレルを上回るものという認識でありまして、やはりこの8,000ベクレルを上回るものについてはきちんと1カ所集約させていただきたいという思いは変わりません。なおかつ、大変恐縮ですが、報道の中に5県全てで分散保管を容認する、あるいは1カ所集約を断念するという報道がございまして、その考えは全くありませんので、これは違いますということを申し上げさせていただきました。
(問)この紙に書いてることは、各県1カ所に集約して管理するという方針に変わりはない、具体的に宮城、栃木、千葉、茨城、群馬についてはと書かれているんですね。今のお話を聞くと茨城に関してはそうでもないとおっしゃっているということは、このたった短い間で方針が変わったんですか。
(答)我々は今後とも検討すべきことは多々あると思いますし、検討している過程で考え直さなければいけないこともたくさんあると思います。たまたま時期がどうなるかということについては、我々としても相手のあることですので何とも申し上げられませんけれども、それはその時点その時点でよく考えて結論を出していかなければいけないことだ思っております。
(問)たった2週間ですよ。この報道の抗議文はたった2週間前に出た話です。が、たった2週間で方針を変更されるんですか。
(事務方)それを出したのは事務方ですので、私の方からお答えさせてもらいますけれども、そこに書いてありますのは今ご説明のところは括弧書きのところだと思いますけれども、私どもが気にしていますのは5県全てにおいてというところ、そして環境省が固めたというところ、そこが非常に誤解を招くということで出させていただいたので、その点は各地域ごとについて語っているわけではないというところは申し上げたいと思います。
(問)これで終わりにしますけど、報道に対してこのような抗議文を出すというのは相当な覚悟を持ってやらなければならないと思うし、なぜならば私たちも報道する側が覚悟を持ってやっているからです。これ失敗したら左遷されるとか、首を飛ばされることもある意味覚悟しているんですね。皆様軽いじゃないですか、こんな紙出すの。
(答)お言葉ではございますけれども、私どもはそれをお知らせとしてお配りさせていただいて、基本的には事実の訂正というつもりでホームページに掲載するということを目的にしたものでございます。ただし、ホームページの掲載が少し遅れた結果、お知らせだけが先行してしまって、あたかも抗議しているかのように誤解を与えたというのは反省したいと思います。
(問)これは抗議文ではないというのは二枚舌だと思います。いずれにしましても来週茨城でどういう方針転換になるか分かりませんが、そのときは私たちも覚悟を持って報道しますので、お覚悟をお持ちください。
(答)きちっとご説明を申し上げたいと思います。

(問)共同通信の川口です。何点かあるのですが、まず1つ目が指定廃棄物の関連で、冒頭の大臣のご説明の中で、茨城に関しては濃度も低いし、量も少ない、他とは全く違うというお話があったのですが、そこは他と違う線引きというのは具体的には線量だったらどのくらいで、量についてはどのくらいだったら他とは違うというお考えでいらっしゃるのでしょうか。
(答)やや言葉足らずだったところがありますけれども、濃度が低いというのは変な言い方で、8,000ベクレルを上回るものの量が、他県に比べると少ない。いくらかと言われるのは、比較の問題ですので、我々と茨城県との間で議論して、また他の県とも議論していく中で、自然減衰ということもございますので、今、宮城県でも調査をさせていただいているところで、そういうことも踏まえてということになります。
(問)言葉尻を捉えるようで大変恐縮なのですが、全く違うというふうにおっしゃるからにはどこがその線になるのかというのを示さないことには、他の県でも、それだったらうちも8,000ベクレルには至らないものが、これだけあるというような話にもなりかねないというように思ったものですから、もし省としての見解をお持ちでいらっしゃるようなら、そこはきちんと示した方が、お話し合いの誤解を招かないと思ったので、お尋ねした次第です。いかがでしょうか。
(答)ご助言ありがとうございます。私どももこれからきちんと自分たちが持っているものを検討して推計をいたしますけれども、少なくとも茨城県については他の県と比べて桁1つ違うという感覚でございますので、それはこの5年間経ってどうなっているかということを踏まえると他の県と桁1つ違うということで、明らかに他の県と状況が違うであろうということは認識しております。
(問)また冒頭の質問にあった、甘利大臣の関係で恐縮なのですが、甘利大臣は2006年と2012年の総裁選で、安倍総理のその当時の選対本部長も務めていらっしゃって、閣僚にも起用され続けていらっしゃって、かなり重要な閣僚の一人なのではないかというように思うのですけれども、そこの大臣のご認識と、仮に重要な閣僚だとすると、今回政権に与える影響というのはどんなふうに考えていらっしゃるのでしょうか。
(答)まず大変重要な役割を果たしてこられた方であるのは間違いありませんし、TPPという非常に大きな、国民的にもいろいろな議論があった中で、アベノミクスの方向性として一つこれを実現したというのは、大変大きな働きをされた方であるということは、私も認識しております。その上でご自身で果たすべき説明をこれからきちんと果たしていかれることが、今まで担ってきたことに対して、最後まで責任を果たされることの一部であろうと思います。
(問)これで最後にいたしますけれども、後任になられた石原大臣なのですが、環境大臣をお務めになられたと思いますが、環境大臣をお務めになられていた折には、福島の中間貯蔵の関係で、「最後は金目」という発言をされたこともあると承知しております。丸川大臣にとっては、この発言というのは福島の皆様にとってご理解を得られる発言だというように捉えていらっしゃいますか。
(答)その時どういう状況で発言されたか、実は詳細に聞いたことがないので何とも申し上げられませんけれども、今回、経済財政担当ということで仕事をされる上において、環境の目線を是非、経済の政策に取り入れていただきたい、後押しをしていただきたいと思っています。

(問)下野新聞の須藤です。おはようございます。指定廃棄物の関連なんですけれども、茨城県からの要望で、指定解除のルール作りについてもあったと思うんですけど、4日前後の段階で調整中のところの会談で、その宿題返しというのはお考えでしょうか。
(事務方)茨城県知事の方から、昨年末に4つ課題をいただいております。これについては十分検討してですね、当日にお答えしたいと考えております。その中に指定解除の話も入っております。
(問)指定解除の話になると、茨城県の宿題返しのニュアンスもありますけど、全国一律のルールになると思うので、その辺り多分、他の自治体もタイムラグなく知りたいと思うのですけど、どのような方針でしょうか。
(事務方)茨城県の会議におきましては、もう決まりましたという形でお知らせするわけではなく、あくまで私どもの持っております今の素案という形で、ご説明をしたいと思っております。ある意味、そこから皆様方のご意見をよくお聞きして、実際に本当に制度化するというのは、またその先になると思います。そういったことも詳しくお話をしたいと思っております。
(事務方)重ねて申し上げますが、茨城県にですね、そういった考え方をお示しすると同時に、各県にもしっかりとご連絡をして、お示しすることを予定しております。

(問)日本テレビの杜です。よろしくお願いします。大臣のご認識をお尋ねしたいのですが、指定廃棄物に関連してなんですけれども、先ほども質問で出ていたんですけれども、茨城県だけが全く状況が違うと大臣がおっしゃっておりましたけれども、5県のうち例えば、茨城が大体3,000tぐらいで群馬県は1,000tぐらいですよね。農業系がないという意味で言うと、千葉県も群馬県も茨城県もないわけですよね。5県のうち、茨城県だけが他の4県と全然違うんだっていうことをおっしゃっていたんですけど、例えば、群馬県や千葉県に関してと、栃木県、宮城県の違い、その辺り大臣のご認識いかがでしょうか。
(大臣)まずもって、今どのくらいあるのかということは正直、宮城県みたいにまた調査をしなければならないと思っておりますから、それが前提として、ご理解をいただきたいのですが、いくつかの条件が揃っているという言い方の方がいいかもしれません。単に8,000ベクレルを下回るものが少ないというだけでも、私は安全に管理できると言い切れることでもないと思いますし、それがある程度集約されているからいいかと言えば、濃度が高ければ条件が揃っていることにはならないと思いますし、複数の条件が重なっているということについて、他の県と状況が違うという認識です。
(事務方)事務的な補足をさせていただきます。茨城県の場合、現在濃度がかなり低いということが分かっていて、指定時の申請時のベクレル数が分かっておりますので、かなり低いということが分かっております。ですから、それはつまりどういうことかというと、速やかに8,000ベクレル以下になる指定廃棄物の量がすごく多いということが見込まれているということ、それから農業系廃棄物がないということで、それが公的な管理のもとで、先ほど大臣もおっしゃられましたように、割とまとまって置かれていると、そういったことが大きく異なっていると思います。各県、それぞれ微妙に異なっておりまして、千葉県は確かに農業系はないんですけれども、量もある程度ありますし、それから減衰についてもですね、かなり濃度が高いものがございますので、そんなに早く8,000ベクレル以下に減衰するわけではない。それから群馬県の方は先ほどおっしゃいましたように、量は少ないかもしれませんけれども、これも意外と8,000ベクレル以下への減衰がなかなか進まないという状況にあるとかですね、先ほど大臣がおっしゃいましたけれども、それぞれ微妙に置かれている状況が違っている、逆に言えば地域地域で本当に実情が異なりますので、よくよくその地域の実情をお伺いしながら考えていかなければならないと、そういうことだと思っています。
(大臣)重ねて申し上げます。茨城県の場合は地元の強い要望があるということが、まず何度も我々がお話をお伺いして、強い要望があるということが大前提として、一方で、どんなに強い要望があっても安全に管理できないということがあれば、なかなか我々は、はいということにはいかないので、それをきちんと踏まえた上でのことになります。

(問)テレビ朝日の吉野です。濃度の減衰の数字の話が出ましたけども、茨城県に関しては、4月の段階で、何年にどのくらいまで下がるかということははっきり出しているんですね。他の県に関しても、シュミレーションをある程度できているのだったら、数字を出してきちんと公の場に出したらどうですか。
(事務方)茨城県以外の県につきましては、全てについて、そういう計算がまだできていない状態でございます。なので、まだお出しできない状態でございます。
(問)そうであるならば、なぜあなたは減衰できないということをおっしゃられるんですか。
(事務方)非常に大まかな、非常に大雑把な概算でございます。本来きちんと計算するのであれば、その指定した保管されている場所の箇所箇所ごとにですね、きちんと減衰計算を3.11の発災時に遡って細かく134、137として分けて計算するということが必要なんですけれども、そういうことをせずにでもですね、全体の量とそれから大体の概算の平均的な濃度から考えて、今の大体の平均的な濃度はなんとなく分かりますので、そう意味で大雑把に先ほど申し上げました。
(問)各県ごとに状況が違うとか、濃度が高いとか、低いとかおっしゃるんだったら、その根拠である数字をシミュレーションして出してください。数字、方式、計算式持ってらっしゃるんでしょ。お願いします。
(答)検討させていただきます。

(以上)

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