望月大臣記者会見録(平成27年7月31日(金)9:15 ~ 9:44 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 環境省では、レンジャーと呼ばれる自然系技官が、全国各地で国立公園の管理や自然環境に関わる業務に携わっております。そのうち4人に1人が女性レンジャーです。この度、有村治子女性活躍担当大臣の発案により、8月3日月曜日に、有村大臣を環境大臣室にお招きして、高橋政務官にも参加してもらい、女性レンジャーとの座談会を行うことといたしました。「自然を活かした地方創生」と女性の視点をテーマに、レンジャーという仕事、女性の活躍、ワークライフバランスなどについて、率直な意見交換をできればと考えております。

2.質疑応答

(問)日本テレビの杜です。原子力防災大臣として伺うのですが、川内原発でプラント内の訓練は行っておりまして、これは終わったのですけれども、大規模な避難訓練は昨年9月に出来た緊急時対応に基づいた避難訓練を未だに行っていないわけですけれども、再稼働の前にやるべきではないかという声が地元自治会などから上がっているわけなのですが、原子力防災大臣として訓練を再稼働の前に実施する必要があるかないかでお答えいただけますでしょうか。
(答)平成25年度に国による原子力総合防災訓練を実施しています。また、昨年9月には関係省庁、鹿児島県、関係市町により、避難計画を含む緊急時対応を取りまとめ、充実・強化を図ってまいりました。訓練の実施は、原発の稼働の条件と考えておりません。原発の稼働については経済産業省でありまして、訓練についてはその都度、市町村と話しながら行っていくことになります。訓練については、地域の住民や原子力事業者も含めた関係機関の参加が大切であることから、住民や関係機関の参加しやすい時期に実施することが望ましいと考えております。時期等については調整中でございます。

(問)関連して2点ほどお伺いしたいのですが、一つ目は一昨年に訓練を行ったという話がありますが、昨年出来た、緊急時対応いわゆる避難訓練、防災計画に基づいた訓練をやっていないという点で地元の自治会などは非常に心配している声もありますが、大臣としてどのようにお考えでしょうか。
(答)訓練はその都度、ペーパー上のことではなく行った方がよいと思っております。住民や関係機関の参加しやすい時期に実施することが望ましいと考えております。今年度の訓練については、実施主体である鹿児島県において、実施内容、時期等について調整中と聞いております。訓練は行わないということではなくて、一番最適な時期に最大の人たちが、それぞれの役割であるとかを実体験していただこうということで、必ず訓練は行っていこうと思っております。時期については検討中、調整中であります。

(問)再稼働と防災計画、避難訓練は必ずしもリンクはしていないということをおっしゃっていましたが、リンクはしていないとしても、再稼働の前か後か、どちらかしかない訳でありまして、今の考え方でいくと、再稼働の後に避難訓練がくることになるかとは思いますが、避難計画の実効性に対して訓練なしでも担保されているとお考えでしょうか。
(答)原発の再稼働を条件に考えているわけではありません。日本全国の原発のある地域については防災計画を作成して訓練を行っていく必要があります。もちろん世界最高の基準の安全対策を行っているわけですが、それとは別に、今までの反省から、原子力発電所は絶対に事故が起きないという安全神話にとらわれないように、常に何回も訓練を行っていくことが必要です。原発の稼働の後とか前とかということではなくて繰り返し訓練を行いながら、いざという時のために改良していくということでございます。

(問)再稼働の前に必ず避難訓練をやらなければならないというお考えではないということでよろしいでしょうか。住民からすれば、避難訓練をやらずに再稼働を迎えることについては不安があるのは事実です。これに対して再稼働の後とか前とかにかかわらず避難訓練をやるとかおっしゃっても、再稼働の前に避難訓練を行うことに関しては住民はその間、不安を抱くわけですが、このところについてきちんとお答えいただけますでしょうか。
(事務方)内閣府原子力防災参事官の森下です。訓練の計画はどちらが後か先かでなく、繰り返し行っていき、実効性を上げていくということが大事だと大臣はおっしゃっております。さきほど実効性の担保といわれましたが、完璧はないので、訓練と計画を繰り返し行うことで、上げていくことが大事です。最も成果が上がるときに訓練を計画し、行うことが大事であり、住民も含めて一番参加がしやすい時期に行うことによって、次の改善の成果が最も得られるということです。そのような時に訓練を行うのが大事だと考えております。原発の状態とは関係がなく、次に計画をより良くするために、どのタイミングで、どのメンバーで行えばよいかということをよく考えて鹿児島県にも訓練の計画を立案してほしいということを大臣はおっしゃっておられます。

(問)防災計画に終わりはないということは分かるのですが、ある程度の安全性が担保されているから再稼働の前に必ずしも避難訓練は必要ではないとおっしゃっていただくと理解はスムーズなのですが、避難計画と再稼働は関係ないということは分かるのですが、いずれにしても前か後かというのは論理的にはどちらかしかないわけで後ろになった場合はある程度の担保はできているということになるわけですが、今この状況をもって避難訓練をやっていないから、再稼働は避難訓練まで待ちなさいということを原子力防災を司る長として、おっしゃる可能性はあるのでしょうか。
(答)原子力発電所が動く、動かないということに関して、規制委員会が外局としてあるわけでございまして、原子力の稼働の問題は経済産業省が携わっているわけでございます。環境省が関わっていくと3条委員会に対して圧力的なものとみられる可能性があるわけです。規制委員会がしっかりと仕事ができるように予算的にも人員的にも守っていくのが環境省の立場であります。一言一言によって規制委員会に圧力をかけることにはならないように、非常に慎重なものの言い回しになりますけれども、稼働の問題に関しましては発言は控えたいと思います。国民の皆さまの安全・安心を守るために訓練はしっかりと行っていかなければならないと考えております。避難計画を含む緊急時対応の確認をしているわけでございまして、その確認についての充実強化については訓練を含め、様々なことをやっていくということでございます。御心配の向きがあるという御意見はあるとは思いますが、しっかりとその御心配を払拭できるように、説明をしながら、一日も早く訓練を行うことは大切だなと考えており、真摯に受け止めたいと思います。

(問)規制委員会が見ているのはあくまでプラントの中で、避難計画や防災計画に関しては大臣が長なのですが、再稼働には関係がないとおっしゃりますが、仮に再稼働してから、避難訓練をやらずに事故が発生して、避難計画で問題が出た場合、責任の所在はどこにあるとお考えでしょうか。
(答)一義的には原子力発電所の事故については事業者になるかと思います。事故を起こさないということを前提にしておりますが、絶対はありませんから、いざという時のための原子力防災ということで避難計画を作っていく中で、地域の皆さま、県市町村、国も一体となって行っていくということでございます。市町村で避難計画等を上げてくるわけではございますが、最終的に実働部隊、自衛隊の出動も含めると国も一体となって計画していき、万が一の時の責任の所在は、事業者が原子力発電所での事故が起きないようにすることが当たり前のことであると思います。

(問)日経の川口です。電力業界の枠組みについて伺いたいのですが、今週の月曜日に有識者のヒアリングで電力業界の出してきた枠組みというのは、正直言ってお話にならないと専門家の先生はそうおっしゃっています。破綻するリスクが高いと。大臣はこの枠組みについて改めてどう評価されますか。
(答)これにつきましては、できるだけ見解を早く整理し、我々だけで決まるということではございませんで、ざまざまな見方があると思いますので、関係省庁にも相談して、しかるべきかたちで皆様にもお知らせしたいと考えております。

(問)枠組み自体の評価というのはいかがですか。
(答)評価というのは整理しなければ結論が出ませんので、今出ているものについてしっかりと整理をさせていただいて、その評価をしっかりとできる段階で皆さんにお知らせをしたいと思っております。

(問)下野新聞の須藤です。栃木県の指定廃棄物について伺います。塩谷町の詳細候補地選定の是非について、栃木県内の26の全ての首長さんに聞いたところ、明確にこのまま理解を得ていくと答えた首長さんは二人でして、大半の21人は態度を鮮明にしなかった方たちなのですが、常々折に触れて大臣は県全体の問題だとおっしゃっていますけれども、どのように対応していくのかということを改めて伺います。
(事務方)報道を通じましてアンケート結果は承知しておりますけれども、国としましてはこれまでも大臣が申し上げているとおり、塩谷町だけでなく県全体の課題でもあり、関係者の方々に丁寧な説明を行う努力を続けるという方でございます。

(問)もし大臣もご所感があれば一言お願いします。
(答)基本的には、まだまだ皆さんに丁寧な説明をしていく時間が必要だと思っております。様々な面で皆さんそれぞれのご意見があると思います。それが一つにまとまるということは、そんなに簡単では無いということは承知しております。ただそういったものを国としては丁寧に説明をしていくということは基本でありまして、粘り強く説明をさせていただきたいと思っております。

(問)エネルギーと環境の清水です。先ほどの日経の方の質問に関連するのですが、温暖化対策について伺います。連日、このような猛暑が続いているわけですよね。環境省はスーパークールビズを全国的に展開している。国民の皆さんはまさに28℃とかで頑張っている。そうした状況下で、石炭火力が今後30年40年に渡って大量のCO2を排出することに対して、環境省は何ら具体的な対応策を示していないというのは非常に政策の落差と言いますか、それが目立つような気がするのですが、そこは前の大臣が記者会見で言っていますけれど、業界の自主的な対応を待つのでは無く、きっちりしたスキームを環境省が提示する。先ほどは関係省庁と協議してとおっしゃったけれども、非常に受け身な感じがします。これだけCO2を減らす低炭素社会を一日も早くやろうと思っているのに、政治家として大きな矛盾を感じませんか。あるいはどのような対応を取ろうとされているのですか。おかしくないですか。
(答)今回電力業界が公表いたしました自主的枠組み、が実効性のある内容であることを期待していかなくてはならないと思っております。また、この枠組みが実効的な内容になっているかしっかりと確認をしていかなければならないと思っております。基本的には今回我が国が、2030年度に2013年度比で26%削減というのを決めて、提出したということでございます。これをしっかりと守れるようにしていくこと、これはそれぞれの数字を出して積み上げたわけですから、しっかりと約束を守れるようにしていかなければ、最終的にこの26%を守ることはできません。石炭火力等については判断をして、我々の方からも強くサジェスチョンしていきたいなと思っております。

(問)要するに環境省の方から、電力業界の枠組みにすべきではないですかというものを提示するという考えは無いかということが1点と、もう一つ地球温暖化対策推進法で地球温暖化対策計画というのを作ることになっているのですが、もう2年以上も空白期間で事実上作っていない、審議会か何かでやっているのかもしれないですけれども、環境省の怠慢だと思うのですが、どうですかこの2点。
(答)この問題については、環境省だけで決めるわけにはいきません。もちろん環境省もそういった意味では今までにないような行い、先日も意思を経済界の方に実は示しております。この2年の間、自主的な取組というのは出ていなかったということで我々としてはある意味では強いサジェスチョンをしたつもりではございます。それがどのような形になってくるかということで、今回経済界からこのように出てまいりましたので、我々はそれが実効的な内容になるように、しっかりとやっていただくようにするために、内容をもう一度把握するために、今精査をしているところでございます。環境省としてこの国の環境を守るために、しっかりとした意見等を出していきたいと思っております。地球温暖化対策計画について質問がございましたけれども、これはCOP21における新たな国際枠組みに関する合意の状況を踏まえまして、できるだけ速やかに作成することとしております。

(問)共同通信の川口です。電力の枠組みについては今精査中で、できるだけ早くという見解を出したいというお答えがありましたけれども、今日で7月が終わりますけれども、いつくらいに出したいというようにお考えでいらっしゃるのでしょうか。
(答)先日もお答えしたと思うのですが、できるだけ早くということになってしまうのですが、やはり関係省庁が様々ございます。できれば今日くらいにも出したいという希望など様々あったのですが、これは関係省庁ともよく相談していかなくてはいけませんし、しかるべき形で皆さんにもお知らせする、ということは我々としてもしっかりと言わせていただきます。ただ27日の有識者ヒアリングにおいて、論点もかなり出揃ったところでございますので、関係省庁の意見なども事務的に鋭意伺っております。そういった状況でございまして、ただそれが実際に皆さんに出すとなると相当な詰めが必要となりますので、これはできるだけ早く公表させていただくことになると思います。

(問)川内原発の絡みで教えていただきたいのですが、訓練の時期は調整中というお話がありましたが、これは今年度の早い時期にはするというご予定になっているということでよろしいでしょうか。それからもう一点、訓練の中身については、時期もさることながらきちんと実効的な訓練ができるかというのが大事なのであって、3.11の以前なんかですと率直に申し上げると、台本を読んでその通りに全てセットされているというような状況で、あまり実効的ではなかったこともあるのかなということもあるのですが、所管の大臣として訓練はどのようにすれば実際に万が一トラブルがあった時に役に立つ訓練ができるとお考えでいらっしゃるのかお聞かせください。
(事務方)内閣府参事官の森下です。まず鹿児島県の訓練ですけれども、これは国が実施する訓練ではなくて県主催の訓練でございますので、県が時期を考えており、我々はその情報を聞いているという状況です。今年度中には県が行うと言っておりますので、一番地元の住民の方も集まりやすい時期を県が検討されるものと思っております。訓練の中身については、小里副大臣の方から県の計画作りに内閣府の原子力防災もしっかりと支援をするようにと指示を以前から受けておりまして、鹿児島県と相談をしながら現在進めております。ポイントは形式的なものではなくて実践的なものにしなければならないということで、特に鹿児島県薩摩川内市が力を入れようとしているのは、PAZ圏にある病院や老人ホームなどの要支援者の方々の避難が計画通りしっかり実行ができるのかというところに、一番の重点を置いて訓練の計画を作りたいということで、現在、薩摩仙台市と鹿児島県がそのようなことをメインにしたいということで作っているところなので、我々訓練班のほうはその計画作りに協力しているところでございます。計画を地元と一緒に作っているという状況でございます。
(答)石川県の志賀原発に関して前回やらせていただいたのですが、完璧にスケジュールを作って今のような手順でやったわけなのですが、現地とのテレビの中継などでも、現地のある事務所の音声が届かなかったとか、これは良かったか悪かったか、天候が悪くて場合によっては道が塞がれたら船が出るところが波が非常に高く、結局船を出すことができないとか、こうなったらこうなるというのは机の上では完璧であっても、いざやってみるとそうではなかったということがございます。天候がそれだけ悪い時に高齢者の皆さんが避難できるかどうか、そういうことを考えると、何回か訓練をするということは現場としては大切だと考えます。訓練は場合によっては晴れたとき、雨が降ったときにやるなど、いざという時のための訓練というのは非常に大切だと思います。安心神話に陥らないで、訓練は何回か完璧にしっかり行っていくことが大切だと感じました。どういった時にどうすれば良い、どういったところに逃げれば良いということは、県がよく地元の皆様のことを分かっていると思います。ですから地元と我々も一体となってその訓練に参加をして何回か繰り返していくことが大切だと思いました。

(以上)

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