大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成27年6月2日(火)8:40 ~ 8:49 於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 5月29日に発生した口之永良部島の噴火により避難されている皆様方に心からお見舞いを申し上げます。
 6月からスーパークールビズがスタートしましたので、総理以下閣僚全員、今日は「かりゆし」で閣議に臨みました。
 また、その前に開催した地球温暖化対策推進本部において、約束草案の政府原案を取りまとめました。政府原案には、4月30日の中環審・産構審で示した要綱に加えて、我が国の基本的な姿勢や、公平性・野心度、濃度安定化目的への貢献などの説明を盛り込んでおります。明日から30日間のパブリックコメントを行い、国民の皆様の御意見をしっかりと伺った上で、温暖化対策推進本部で決定し、条約事務局に提出いたします。また、推進本部においては、私から、「気候変動対策及び温室効果ガス削減」をテーマにした、国家的な行動喚起キャンペーン「COOL CHOICE」の開始について発言しました。世界に先駆けた低炭素社会の構築のためには、日本が世界に誇る省エネ・低炭素型の「製品」「サービス」「行動」などを、みんなが一丸となって積極的に選択する必要があります。このため、統一ロゴマークを設定し、政府・産業界・労働界・自治体・NPO等が連携したキャンペーンを通じて、地球温暖化防止に向けた国民の意識改革と行動喚起を呼びかけます。国民の皆さまのご協力をお願いいたします。
 中間貯蔵・環境安全事業株式会社の代表取締役社長矢尾板康夫氏は、6月25日開催予定の株主総会の終結をもって任期満了となり、退任される予定です。このため、その後任として同社の代表取締役副社長である谷津龍太郎氏を充てることについて、本日の閣議で了解が得られました。今後、株主総会と取締役会の決議を経て、6月25日に正式に選定される予定です。なお、代表取締役副社長については、同じく株主総会と取締役会の決議を経て、東京海上日動火災保険株式会社の顧問である山縣秀則氏が選定される予定です。

2.質疑応答

(問)幹事テレビ朝日吉野です。よろしくお願いします。約束草案の政府原案ですけれども、各国に対しての説明がなされていくかと思いますが、どのように理解を取り付けてまいりますか。
(答)約束草案については、これまでの審議会や与党での議論を経て、政府原案のとりまとめに至りました。約束草案の提出に至るプロセスを一歩一歩着実に進んでいることを嬉しく思います。明日からは、この政府原案に対するパブリックコメントを開始し、広く国民の皆様の御意見を伺いたいと思っています。また、安倍総理から、G7サミットで約束草案についての日本の考え方をしっかりと説明いただく予定です。COP21に向け、現在ボンで開かれているADPを始めとする交渉会合や、非公式会合の機会を捉え、様々な指標を踏まえつつ、公平で野心的な目標であることなどについて、説明をしてまいります。

(問)朝日新聞の小坪です。草案がまとまったということで、国際的な約束ということでもありますが、達成に向けて意気込みと具体的にどのように取り組んでいかれるのか教えていただけますでしょうか。
(答)さまざまな見方、考え方がございますが、確実に約束を守れるという、言い方によっては、下駄を履かせずしっかりと実現可能な対策・施策を積み上げてまいりました。しっかりと進めてまいります。

(問)ブルームバーグ渡邊と申しますが、4月30日に出たものから、内容が変わらないという理解で正しいと思うのですが、2030年までに26%について環境団体などから、低いのではないか、もっと出来るのではないかという意見もありますが、どのようにお考えでしょうか。
(答)これまでマスコミの皆さまからも20%いくとか、いかないかとか、あるいは22%、23%など様々な数字が報じられましたが、我々としては経産省を始めとする各省庁としっかり相談をして、26%減という、各国からも評価されるような数字を出したつもりです。もちろん40%、30%と見方はさまざまあるかと思いますが、今、出来るかぎりの数字を積み上げてこのような政府原案とさせていただきました。この数字を目指してやっていきますが、これが達成出来れば次の段階、新たなる目標に進めていくということはありえます。とりあえずは出した数字を守っていくということが大切なことではないかと思っております。

(問)NHKの橋本です。ボンのADPで2020年までの今現在での削減対策もなかなか進んでいないのではないか、震災後進んでいないのではないか、という厳しい評価もおそらくなされると思うのですが、これについてはどう説明していきますか。
(答)そういった指摘もあるかと思いますけれども、やはり現実にこれからしっかり削減をしていくという数字を打ち出しましたので、これに向かってしっかりと進めていきたいと思っております。

(問)共同通信の川口です。約束草案について、長期的には日本も閣議決定した先進国は80%削減という合意をしている訳ですけれども、今回の約束草案はそれには若干足りない数字かと思います。そこはいかに国際社会に訴えていって理解を得られると思いますか。
(答)これは見方がいろいろあると思いますが、我々は今回の26%が2050年80%削減の線上にあるものだと考えております。これを達成するには技術の開発・普及や、社会経済構造の変革だとかいろいろ必要となります。そういったものを、先ほども申し上げましたが下駄を履かせないで、しっかりとした裏付けのある対策・施策を打ち出して、進めていけば必ず2050年80%を達成ができると、こんなつもりで進めていきたいと思っております。
(答)COOL CHOICEという新しい標語が今日出ましたけれども、これまでいろいろな標語が出てきて今回新しいところと、あえて新しい言葉を出された理由というのを教えてください。
(問)私がバッジを着けているFun to Shareは皆さんに我慢ではなく、楽しく対策に取り組んでいこうという国民運動です、この中にはLEDだとか様々な対策の情報がございますので、Fun to Shareの一環として、その中から「賢く選ぶ」ことにフォーカスして、必要な情報を提供させて頂くということでCOOL CHOICEという言葉を選びました。