大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成27年5月29日(金)8:33 ~ 8:43 於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 近年、生態系や農林水産業に深刻な被害を与えているシカやイノシシを、10年後までに半減させる目標の達成に向けて、本日、改正鳥獣法が施行されました。法改正で創設された都道府県の行う捕獲事業を交付金で支援し、被害の軽減に全力で取り組んでまいります。
 本日未明、茨城県の涸沼をはじめ、国内の4つの湿地が、国際的に重要な湿地として、ラムサール条約に登録されました。
 5月31日に新潟市内で開催される、新潟水俣病公式確認50年式典に、私も出席いたします。この式典は、新潟水俣病の教訓を考え、悲惨な公害を二度と繰り返してはならないという思いを、後世に引き継ぐことを誓い合う場と認識しております。環境大臣として、50年という時間の重みを感じながら出席してまいります。
 今年も「クールビズ」をさらに強化して、6月1日から9月30日までの4か月間、「スーパークールビズ」を環境省が率先して実施し、地球温暖化防止と節電への更なる取組の促進を呼びかけてまいります。
 6月5日の環境の日を含む6月は環境月間です。関係府省・都道府県・政令指定都市で1,406件の環境行事が開催されます。是非、たくさんの皆様に御参加いただきたいと思います。

2.質疑応答

(問)新潟日報の平賀と申します。新潟水俣病の関係で、2点お伺いしたいのですが、31日の式典の出席に御挨拶があるかと思うのですが、国としてどのような思いを伝えたいかというのが1点目です。2点目は昭和電工が水俣病の特措法に基づく救済判定において新潟県が異議を認めた3人に対して一時金の210万を支払うということで、今後も県が認めれば支払う意向を示しておりますが、大臣の受け止めをお伺いします。
(答)新潟水俣病の教訓を考え、悲惨な公害を二度と繰り返してはならないという気持ちを表していきたいと思います。2点目に関しては、民間企業がなされた意思決定でございますので、コメントは差し控えます。
(問)国としては県独自の判断という認識であったと思うのですが、そのお考えは変わらないということでよろしいでしょうか。
(答)県から具体的な請求を受けているわけではございませんが、環境省としてはあくまで、新潟県独自の対応と認識しております。そうした認識を前提としての対応に変わりはございません。

(問)下野新聞の須藤です。栃木県の指定廃棄物なのですが、先日、特措法の見直しに伴う自治体のアンケートが公表されましたが、いまだに市長が福島集約処分を主張して14市長が特に意見を寄せなかったという厳しい内容でしたが、これについての御所感をお聞かせください。
(答)いろいろな意見があるという話はございますけれども、県内処理の原則の見直しを行うことはございません。基本的な姿勢は今までと同じでございます。御意見はさまざまあるとは思いますが、今後も丁寧に説明をしてまいります。

(問)茨城新聞の高岡と申します。ラムサール条約の登録で茨城県の涸沼など4つの湿地が登録されましたが、改めて環境省としての受け止めと、どのように環境保護に取り組むのかお聞かせください。
(答)国際条約であるラムサール条約は、種を大切にしていきたいという大切な条約でございます。その条約の趣旨に沿って、しっかりと対応していきたいと思います。

(問)北海道新聞です。改正鳥獣法の関係で認定鳥獣捕獲等事業者等が都道府県で認定されるかと思うのですが、今後のハンターや事業者の増加についての期待や受け止めなど教えてください。
(答)捕獲をしていただいている猟友会などさまざまな団体があるのですが、高齢化をしており、人も足りないということであります。有害鳥獣も増えてしまったということもございますので、今回、県がそれぞれやっていただくことに関して交付金を出させていただくということですけれども、出来ればひとつのインセンティブになって、さまざまな皆さまに御協力いただけるようになれば、大変ありがたいと思っております。

(問)共同通信の川口です。約束草案の関係で2点お伺いします。今週に入って要綱案が自民党の政調を通って、政府内で政府の原案を作っている最中かと思うのですが、進捗状況について、また来週の温暖化対策本部の開催の見通しについて教えてください。
(答)約束草案の要綱案につきましては、昨日、与党の了承をいただいたことをありがたく思っております。条約事務局に提出する約束草案の政府原案については、現在、審議会の議論や与党の意見を踏まえ、政府内で検討・調整中です。今後は公平で野心的な目標であることの説明ぶりについて、さまざまな指標がございますので、それを踏まえつつ、最も適切な説明となるように検討してまいります。今後の外交日程等がございますので、そえも踏まえて、鋭意作業を急いでいきたいと思います。
(問)6月1日から11日までドイツのボンで国際交渉の会合が開かれますけれども、そこで日本の2020年までの取組に対して各国からいろいろな質問を受けるかと思いますが、それについての見込みと、会合全体でテキストを短く出来るかという焦点に向かって、どのように日本としても協力してきたいか、お考えを教えてください。
(答)ドイツの会合からCOP21まで約200日ということから、さまざまな会合において各大臣が事務方にしっかりと指示をしていただいて、詰めていくようにというお話をしてきました。COP21の現場で全て決まるわけではありませんので、それまでのさまざまな会合において話を詰めるように指示をしております。
(事務方)最初の御質問について事務的に補足させていただきます。御指摘のように来月始めの会合において日本の政策について各国から質問なりコメントを受ける機会がありますので、その準備を政府内で行っているところです。しっかりと対応できるようにしたいと思っております。