大臣談話・大臣記者会見要旨

望月大臣記者会見録(平成27年2月27日(金)9:15 ~ 9:28 於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 本日、瀬戸内海環境保全基本計画の変更について閣議決定されましたので報告いたします。この基本計画は、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、政府が策定する、瀬戸内海の環境保全に関する基本となるべき計画です。新しい計画には、これまでの水質や自然景観の保全といった「美しさ」に重きを置いた観点に加えて、新たに「生物の多様性」や「水産資源の持続的な利用」の確保など、「豊かさ」に重きを置いた観点を盛り込んでいます。環境省として、美しく豊かな瀬戸内海を目指して、引き続き、関係省庁や関係府県などと連携した取組を進めてまいります。
続きまして、中間貯蔵施設であります。一昨日、復興大臣とともに、福島県を訪れ、福島県知事及び大熊・双葉両町長から、搬入受入れという苦渋の決断をされた旨、お話をいただきました。知事及び両町長の御決断に改めて、深く御礼申し上げます。その際、両町長からは、3月11日は「鎮魂の日」であり、同日を落ち着いた気持ちで迎えるため、搬入開始日を3月12日以降にしてほしい、また、お彼岸の墓参にも配慮してほしいとの重い御言葉をいただきました。他方、中間貯蔵施設は、福島、そして日本全体の復興にとって不可欠の施設です。福島県内の多くの自治体から、除染土壌の早期搬出の要請も頂戴しており、環境省として、これまで一日も早い施設の稼働に向けて、全力で取り組んでまいりました。このような「一日も早い搬入を求める声」と、「3月12日以降にしてほしいとの地元の強い思い」の間で、検討を重ねた結果、3月13日金曜日からパイロット輸送に係る搬入を開始することとしました。また、お彼岸に配慮し、3月18日から24日までの7日間は保管場の整備工事及び搬入を一時停止することとしました。そして、この旨、昨晩、私から直接、福島県知事及び大熊町長、双葉町長にお伝えしました。今後、福島県及び大熊町、双葉町とも綿密に相談しながら、搬入開始に向けた準備を着実に進めていきたいと考えております。なお、地権者をはじめとする町民の皆様への親身になった説明が重要だとの声も重ねてうかがっているところであり、皆様の御事情に合わせてこれまで以上に、気持ちの通った対応をするよう、職員には改めて指示をしたところです。

2.質疑応答

(問)幹事、テレビ朝日の吉野と申します。大臣、政治献金のことをお尋ねします。大手物流の鈴与から2013年、140万円、12月にですね、この献金については政治資金規正法に抵触しているのではないかという指摘がありますが、大臣の御見解をお願いします。
(答)今、名前の出ました鈴与が補助金を受けていることは昨日マスコミから指摘を受けまして、初めて知りました。いずれにしましても、政治資金規正法では、法の規定に違反している寄付だと知りながら寄付を受けてはならないと規定をしております。私のところの静岡県の第4選挙区支部としましては、補助金の交付決定を知らずに寄付を受けたものでありまして、寄付を受けた行為は法に抵触するものではないと思われます。
(問)このお金についてはどのような扱いをされますか。
(答)交付決定を受けた補助金の性質についても引き続き調査を行う必要があることや、そもそも、国の補助金の決定を受けたことを知らずに受けとった行為は法に抵触するものではないと思われますけれども、政治資金規正法上、一定の寄付行為について制限がされておるのは分かっておりますので、この制限にあたるかどうか引き続き調査をしなければなりませんけれども、これに該当するおそれもあることから、道義的な立場から、26日に140万円を返金した次第であります。
(問)大臣、現時点で同様の事案として西川前農水大臣がお辞めになったのですけれども、現時点における大臣の御進退についての考えを教えて下さい。
(答)私の場合には、寄付を受けた行為は法に抵触するものではないと思いますが、道義的なことを考えて140万円を返金しております。そういったことを勘案して、今後とも国民の信頼が得られるように、どちらにいたしましても、自ら襟を正して説明責任を果たすよう努めつつ、環境行政は今お話しましたようにまだまだ第一歩が進んで始まったところかと思いますので、まだ沢山の難問が山積しておりますので、これに真摯に取り組んでいきたいと思っております。

(問)朝日新聞の大西と申しますけれども、大臣、鈴与から140万円の寄付を受けていたこと自体は御存じだったのでしょうか。
(答)昨日、報道の方からそういう指摘がありまして、そういうことについて知ったわけですけれども、元々長いおつきあいのある会社でありますので、そういったことで御寄付をいただいていたことはもちろん私自身は知っております。

(問)共同通信の角です。中間貯蔵の話でお聞きしますけれども、昨晩大臣から県と町の方に中間貯蔵施設への搬入について伝えられたということで、その際の知事や町長の反応というかお答えはどういうものでしたでしょうか。
(答)まさに苦渋の決断をいただいたということでございますが、少しずつお話が進んできたという感じもうかがわれました。ただ、まだまだこれから地域の住民の皆様にしっかり説明をしてほしいという気持ちもこめられてまして、こういった決断をいただいたこともあって、私もそれぞれの立場立場で環境省職員全員が、なおしっかりと地元の皆さんに寄り添った形で説明していくようにという指示もさせていただきました。第一歩が進んだのかなという気持ちです。

(問)朝日新聞の大西と申します。献金の話なのですが、鈴与グループから毎年多額の献金を受けられていますが、鈴与の会長の鈴木与平さんとの関係を教えてください。
(答)グループという話でしたが、各社それぞれ仕事が違いますのでそれぞれの付き合いをさせていただいております。鈴与の社長さんは大変立派な方でございまして、福祉の身障者の施設だとか、前の清水市の当時の病院であるとか、それから市の体育館であるとかそういったものも寄付して地域的に非常に貢献している立派な方だと思っております。

(問)幹事社からで失礼ですが、この鈴与に関して顧問を務めるなど経営にある程度関与するような立場にあったことはありませんか。
(答)一度もありません。

(問)テレビ東京なのですが、連日安倍内閣の閣僚の政治と金を巡る問題が報道されていて、違法性がないにしろ、いわゆる国民の政治不信は高まっていると思いますが、一連の騒動についてどのようにお考えですか。
(答)それぞれの閣僚であるとか、与党野党の国会議員を問わず、しっかりと説明をしていく責任はあると思っております。

(問)事実関係として、交付金は国交省所管の広域物資拠点施設整備費補助金4200万、環境省所管の低炭素価値向上基金事業の1億7000万という認識でいいですか。
(答)まだ、新聞に載っていることで始めて知ったものですから、わからないんですけれども、国会にどういうようなお答えをするか、その場でしっかりと御説明をさせていただきたいと思います。
(問)違法性がないとおっしゃいながら、規制法に該当するおそれがあるから返金したとおっしゃってたので、矛盾しているように思いますが、何故返金されたんでしょうか。
(答)そもそも国の補助金の交付決定を知らずに受け取ったということでありまして、法に抵触することではないということが、受け取った側はそういうことでございます。出す側ですよね、それについて制限にあたるかどうか、内容については国交省のものなので、環境省であればすぐにわかるんですが、内容についてどの程度のものなのかわかりません。
該当するかどうかということになりますけれども、少なくともこういうことになりましたので道義的な立場から返還をさせていただいたということです。

(問)環境省からも補助金が鈴与に行っていて、その直後の一年間の間に献金があるようですけど、この件についても今後調べて返金するなり、法の違反に該当するのかどうか調査されるおつもりでありますでしょうか。
(答)どちらにしても国会で今のようなことは質問があると思いますので、その場でしっかり答弁をさせていただきたいと思います。

( 以上 )