大臣談話・大臣記者会見要旨

北川副大臣・浮島大臣政務官記者会見録(平成26年2月27日(木)10:48 ~ 11:06  於:合同庁舎5号館25階会見室)

1.発言要旨

(副大臣)皆さんおはようございます。今日は私のほうから2点御報告をさせていただきます。昨日、この本省におきまして第9回エコツーリズム大賞表彰式に出席をさせていただいて、大賞の授与を行いました。エコツーリズムは、地域の自然や文化を守りながら、持続的に活用するとともに、旅行者が、そうした自然や文化とふれ合い、知識や理解を深めるものであります。大賞を受賞されましたのは、滋賀県の高島市、針江生水の郷委員会の皆さんでありまして、この方々をはじめ、いずれの受賞団体も、地域の宝を磨き上げ、旅行者に伝えて感動を与えるような素晴らしい取組を進めておられます。針江生水の郷の委員会の皆さんは2004年にNHKのほうの取材で放送されたようでありまして、そのこともあり多くの方々が訪れておられているということでありました。エコツーリズムは自然環境の保全や環境教育に加え、地域の活性化や観光振興につながるものであり、環境省として引き続き地域の取組みを支援し推進していく所存であります。
 次に、来週の3月4日に都内で開催されます、カーボン・オフセットの意義と取組への理解が社会全体に広く浸透することを目的とした、「第3回カーボン・オフセット大賞」の授与式に出席をする予定でありまして、環境大臣賞の授与を行いたいと思っております。第3回となった今回は、日本興亜損害保険株式会社が環境大臣賞を受賞されることになっております。環境省としては、カーボン・オフセットの取組が、より一層社会に浸透するよう、今後も様々な形で情報発信や支援を続けていきたいと考えております。以上、私からは今週、来週における環境省の取り組んでおります温暖化、また、エコツーリズムをはじめとして環境政策、こういう御尽力をいただいている企業や地域の皆様方に表彰させていただく行事について報告をさせていただきました。以上2点であります。

2.質疑応答

(問)幹事、テレビ朝日です。よろしくお願いします。冒頭1問お伺いしますが、副大臣が熊本に行かれて蒲島知事とお会いになったのは19日でした。あれから1週間経過しましたが、その後省内での準備、検討状況についてお話いただけますか。
(副大臣)私が19日に熊本県に行かせていただいて、夕刻、蒲島知事と会談をさせていただいて、以前知事からいただいておりました、3つの原則、2つの課題、1つの要望ということをいただいておりまして、それについて環境省の考えをお持ちさせていただきました。その中で知事と共通の認識を得ましたので、その認識に基づいて環境省として事務方に指示をし、各担当部局のほうで粛々とそれに基づいての準備を進めているという段階であります。以上です。
(問)通知のタイミングですとか、その辺り、現段階では。
(副大臣)そこのところも今準備を進めているところですのでね。準備が整えば通知を発出したいと思っています。

(問)西日本新聞ですが、先程おっしゃったその共通の認識というところで、その共通認識の一つに、国が指針内容を不服審査会に説明するという一文がありまして、これはそうすることで、今懸念している国の中での2つの機関の考え方の整理というか、それを図るのだろうと思うのですけれども。ここでは明記されてないのですけれども、県知事の受け止めとか、その県の事務方の解釈として、ちょっと細かい話になりますが、臨水審で棄却処分されると、その棄却処分に対して異議申し立てがあった場合、環境省は法律では義務規定になっていますけれども、そのすべからく不服審査会に鑑定を求めてその鑑定結果と元々の臨水審の判断、これが同一であった場合に限って、国の2つの機関の見解というのは整理されたと、受け止めると。その積み重ねがあった場合に初めて、県としては認定審査会を再開できる。と、そこまで綿密に検討して求めているみたいなのですけれども、今回のこの合意というは、そういう県の受け止めというか考えも理解した、御理解というか受け止めた上での合意だと。
(副大臣)県のほうがですね、そういう考えかどうかは、私はそこまでの話をしておりませんし、お聞きはしていないのですが、我々とすればあくまで不服審査会と環境省に知事が疑念を持たれておられましたので、事務方から不服審査会の皆さんに説明をしていくというところに尽きると思います。なおかつ、臨水審等の結果において今後どういう異議申立てがまたされるのかもわかりませんし、その件について今我々の段階でですね、例えのこういうことが想定されるのでそこまでという話は我々は考えておりませんので。あくまでもこれまで県が求めてこられた臨水審の準備をするのと、同時に、不服審査会と環境省に関しての不信といいますか、そういうものがありましたので、それを払拭をすべく丁寧に準備を進めて行くと。そのことに尽きると思いますけれども。
(問)県としては、お聞きになられてなかったのかもしれませんけれども、明確に取材に対してそう応じているわけですけれども、県知事御自身もそうですし、事務方もそのように説明しているのですけれども。こういう県の見解というのは妥当というか、それとも。
(副大臣)それは、県としてのコメントで私のほうから妥当とか、そのコメントは差し控えたいと思うのですが。
(問)ちょっとすみません、くどくて。法律によりますとその異議申し立てがあった場合には、不服審査会に対して鑑定を求めてそれを尊重するよう努めなければならないという、まあ努力規定だと思うのですけれども、これは尊重という強い言葉がありますが、義務とまではいかなくても、すべからくそうされるというふうに受け止めてよろしいですか。
(副大臣)もちろんそちらにそう書いてある訳でありますから、それを尊重するというのはもちろんのことだと思います。
(問)わかりました。ありがとうございます。

(問)読売新聞の寺垣ですが、さっき西日本新聞さんが県の認識について言われましたけれども、北川副大臣としては蒲島知事とお話をされたなかで、どういう条件が整えば県が認定審査会を再開するというふうに受け止めていらっしゃるのでしょうか。
(副大臣)先ほども申し上げましたとおり、知事のほうから御懸念がありました、3つの原則、また2つの課題、1つの要望というか、それについて真摯にお答えさせていただいて、それを実行していくことによって、県のほうも御理解をいただいて今後進めていかれると、そういう思いでありますので、私のほうから県の考えがこうであるから、私がこうこう考えていると、というところを私のほうから言うべきではないと思っております。
(問)実行するというのはどこまでを実行したらというふうに考えていらっしゃいますか。
臨水審で審査を始めればということなのでしょうか。
(副大臣)それは臨水審で審査を始めるというのはあくまで申請を出してこられればということでありますので、我々はいつでも審査を出来る状態に臨水審の準備をするというところだと思います。
(問)そこまでは、細かくお互いにどういう状態になったら県が審査を再開するかという、そこまで詰めた話はされてないのでしょうか。
(副大臣)それは今後、県のほうが我々の対応の状況、また行動を見られて御判断をされるものだと思っています。
(問)あともう1点、先ほどから副大臣は不服審査会への疑念とか不信とかの表現をされましたけれども、もうちょっとそれはどういうことをさしていらっしゃるのか。
(副大臣)知事のほうがおっしゃっておられるように、国の機関として違う結果が出たということに対しての知事の御疑念、不信という、我々ではなくて、知事が持っておられるそういう不信というか、国の機関に対しての思いがあったものですから、それを払拭すべくもう一度事務方のほうから不服審査会の皆さんに事務的な説明をさせていただいていくということに尽きます。
(問)不服審査会の裁決結果がおかしいのではないかとそういうことですか。それとも環境省との考えが違うことに対する疑念ということですか。
(副大臣)先ほど申し上げたとおり、知事のほうが国の機関として違う結果が出たという疑念を持っておられたということです。我々とすればもう一度御説明をしていきたいということにおいて、共通の認識を持てたということです。

(問)すみません、水俣の関連でもう一つ、2月19日の会談終了後の会見のなかで、副大臣が最後におっしゃったのが、あらゆる被害者の方がおられる以上、公健法を閉じるべきではないとおっしゃったのですが、このあらゆる被害者というのは、どういう状況の被害者のことを想定されているのでしょうか。被害を訴えている人も含めて、あらゆる被害者ということになるのでしょうか。
(副大臣)それは、今被害を訴えておられる方も、自ら被害者だという考えを持っておられるわけでありますから、そういう考えを持っておられる方が、訴え等がある以上は公健法という窓口は閉じるべきではないという思いです。

(問)公健法に基づく認定申請中の方であり、裁判などで認定義務付けとか国賠を求めている方も含めるということでしょうか。
(副大臣)もちろん。

(問)共同通信の船木ですけれども、水俣の質問で恐縮なのですが、今回、県のほうが審査に関して国が県の要望に関して一定のちゃんとした答えを出さない限り再開をしないという考えを引き続き示していることに関連してなのですけれども、結果的には今申請を出す人、これから申請を出す人の審査はこれまで県が、自治体側がやったときに比べるとどうしても時間がかかってしまうという事態が想定される。これは否定できない事実だと、あくまで想定される事実という範囲なのですが、想定されるところではあるのですけれども。時間がかかってしまうということに関して副大臣の考えを少しお伺いしたいのですけれども。
(副大臣)このまま放っておいたらまさしく一歩も進まないわけですよね。ですから、県で滞っている分も含めてですね、少しでも前へ進めたいという思いの中で、こういう知事との共通の認識も得てですね、少しでも前へ進めるというところに至ったわけでありますので、この臨水審に対して求めを出してこられた方々が審査が遅くなるという話があるにしてもですね、何もしないでずっといるというわけにもいかないですしね。そういう意味ではやはり一歩でも前へ進めていきたいということで、こういう共通の認識を得たということですので、その中で時間がかかる云々ということについて、私はどうしても前へ進めていくということについて、ぜひ御理解いただきたいなと思っておりますが。

(問)重ねてよろしいですか。熊本日日新聞の高橋です。臨水審の委員は、もう申請がある前から事前に準備を進めるのかということと、熊本県とか新潟県でも委員のメンバーがおられますけど、その人たちとは別の委員を選ぶような方針で進めるのか。この2点を教えて下さい。
(副大臣)臨水審の委員のメンバーにつきましては、今事務方のほうで準備を進めているところであります。県のそれぞれの立場で審査をされている方々と同一になるかならないか、そのことも含めて予断を持たずに、今人選を進めているとことでありますので、いずれメンバーも決まってくると思いますので、その段階になればまた皆さん方に名前とメンバーも発表できると思います。
(問)いつまでにという。
(副大臣)それもまだ。やはり準備を進めておりますのでね、そう長々とできる話でもありませんので事務方にも早急にですね、あの辺りの案を練るようにと、大臣も県と二人三脚ということを強くおっしゃっておりますので、そういう指示も出されてますので、今準備を進めているというところだと思います。
(問)今回熊本県の審査会が出したものが裁決でひっくり返されたということで蒲島知事もいわゆる疑念というかたちで言われていると思うので、その同じメンバーだとまた同じような結論を導き出そうとすると思うのですけれども、そこら辺はある程度メンバーを変えるとかそういう方針はないのですか。
(副大臣)臨水審のですか。
(問)臨水審のです。
(副大臣)そこも予断を持たずに、ですからどういうメンバーになるというのは我々は今決めているわけではありませんので。

(問)(共同通信)すみません、ちょっと重ねてで恐縮なのですけれども、臨水審のやりとりを見ていると、どっちが審査するのかということでキャッチボールみたいな形で続いているようにどうしても見えてしまって、そうなると結局申請をして結果を待っている被害者の方にとってマイナスになってしまうのではないかと思ってしまう、その件についてどのようにお考えですか。
(副大臣)あくまで我々は審査を出しておられる方々に対しての審査をするわけでありますので、県の対応とそこのところで予断を持って判断するべきではないと思いますので、あくまで準備をしていつでも審査をできるようにいたしますという体制を整えるということに尽きると思います。