大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成26年6月17日(火)8:23~8:32 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 おはようございます。本日の閣議では当方に特段関係のある案件はありませんでした。私から、昨日、官房長官を訪問した際の発言について改めて御説明したいと思います。昨日も話しましたが、発言の趣旨は、日曜日に終わりました住民説明会の結果、最後は、用地の補償額や、生活再建策・地域振興策の規模、金額を示すということが重要な課題だということを申し上げたものです。誤解を招いたことについては心からお詫びを申し上げたいと思います。言うまでもありませんが、中間貯蔵施設は地元の皆様の御理解を得て初めて前に進んでいくという重要な案件でして、内閣としては被災地の皆様方の心に寄り添ってこの問題を丁寧に説明していきたいと考えています。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)幹事社、読売新聞の稲村と申します。よろしくお願いいたします。昨日の中間貯蔵施設を巡る大臣の、官邸で記者団に発した発言について伺います。「最後は金目でしょ」という発言について、福島県知事は住民のふるさとへの思いを踏みにじる発言だと、かなり厳しい見方をしております。大熊町長も同じような発言をおっしゃっていまして、今回の件について改めて大臣のほうで地元に釈明するなど何か考えて対応することがありましたら教えて下さい。
(答)誤解を招いたことは大変申し訳ないと先ほど陳謝しました。そのことをしっかりと伝えていきたいと思います。
(問)最後もう1点。同様の発言場面で、大臣が官房長官への報告内容で交付金の規模感や土地の補償額について官房長官に報告したととれるような趣旨の御発言をされています。金額を提示したと発言されていますが、この発言の趣旨について改めて説明お願いします。
(答)政府内で調整していく話ですので、調整の最中の話、具体的なやりとりは、まだ公にするような段階ではないと思っています。

(問)朝日新聞です。よろしくお願いします。誤解を招いたことは大変申し訳ないと、そのことは地元のほうへ伝えていきたいということですけれども、具体的にどういうふうにお伝えになるのか教えて下さい。
(答)誤解でして、何度も話していますとおり、お金で解決出来る問題ではありません。また、ふるさとを出て行かざるを得ない方がいるわけですので、これまでも丁寧に説明してきましたし、これからも丁寧に説明していくと考えています。先ほど申し述べましたが、被災地の皆様方の心に寄り添ってやっていくということが内閣の方針ですので、丁寧に説明をしていくということです。

(問)フジテレビの加藤です。大臣の発言についてなのですけれども、誤解と言いますけれども、そのままの大臣の発言が実際に放送されて不快感を示されているというのが事実でございます。誤解されたということですけれども、発言自体を撤回するという考えはありますでしょうか。
(答)ぶら下がりでのやりとりでして、(官房長官と)どういうやりとりがあったかという話の中で話したことでして、このような正式な会見で話をしたようなことではありませんし、今、御質問にありましたとおり私の品を欠く発言によって不快な思いをされた方々には心からお詫びを申し上げたいと思います。

(問)河北新報の若林と申します。先ほどの金銭の趣旨の説明の中で用地補償額というのも大臣は言及なさってましたけれども、これはやはりあくまで土地の買取りを前提としてのお話なのでしょうか。住民からは御存じのように借地方式を求める声というのが依然としてあるのですけれども、現段階でやはり買取りの方法でという理解でよろしいでしょうか。
(答)用地の補償額については、住民説明会でも多くの方々から御質問があり、また先祖伝来の土地であるのでという話もいただいています。これだけ多くの話をいただいていますので、政府として、しっかりとした対応をしていかなければならない。これも昨日話しましたが、個々の案件なので、「早く公にしてくれ」という方もいますし、その一方で「それは公にされては困る」という方もいますので、今の段階で示すことができない、これは是非御理解いただきたいと思います。

(問)日本テレビの杜です。「最後は金目でしょ」という言い方そのものに不快感を示される方も当然いると思うのですが、これに関して改めてお尋ねしますが、撤回する意思は無いということでしょうか。
(答)撤回するとかそういう話ではなくて、どういう言い方で、何を聞かれたから言ったかということも正確には覚えていませんが、そういう不快な思いをされた方々に対しては心からお詫びを申し上げたいということです。
(問)お詫びの仕方として直接被災地を訪れてお詫びをするというようなことは考えていますでしょうか。
(答)国会開会中ですので、中々自由になる時間はありませんが、当然これからも福島に何度もお訪ねする機会はあると思います。

(問)福島民友の菅野と申しますが、発言の件になってしまうのですけれども、やはり私は震災から3年以上経ちまして、いろいろ取材していまして、人間というものは頭の中で考えていないことはしゃべれないです。大臣は様々な生活支援策の件だとおっしゃっいますけれども、いざとなる時に金目という言葉が出るというのは、やはり不適切だと思います。これから環境省と福島県民、特に大熊、双葉の方々は中間貯蔵についてお互い苦しい思いをしながら話していかなければならないと思います。そこに必要なのは信頼関係だと思います。大臣、この発言がありまして、自分は福島県民の信頼関係に応えていける、今後とも交渉役になれるという考えをお持ちでしょうか。
(答)中間貯蔵施設は地元の方にとっては、来てもらっては大変困るという声があり、その一方で多くの方々からは除染を行ったことによって発生した土壌等を撤去してもらいたいという声がある。ですから、地元の方々の御理解を得て進めていくことが重要でして、先程からお話をしていますように、安倍内閣は被災地の皆様方の心に寄り添って丁寧に説明し、対応していく。その心構え、行動に、これまでも変更はありませんし、これからも何の変更もありません。