大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成26年4月18日(金)8:37 ~ 8:45 於:(衆)本会議場議食側廊下ぶら下がり)

1.発言要旨

 本日の閣議では、当方に特段関係のあるものはありませんでした。
私から1点、上信越高原国立公園の再編成の検討に入ることを御報告します。東の谷川岳から西の妙高、戸隠へと、大変広範囲に渡る国立公園で、大雪山国立公園の次に大きな国立公園です。群馬県、長野県、新潟県の3県にまたがります。東の谷川岳には、私も行ってきました。東と西の地域の間は離れており、それぞれ飛び地になっています。また、この二つの地域は火山性のもので、一部谷川岳は隆起したものですが、それぞれ(景観上の)特徴が違います。そのため、西のほうの妙高と戸隠を分離して新しい国立公園に指定する方向で検討を進めます。今後、地元の皆様方の御要望もありますので、関係機関と調整を行い、今年度中に新国立公園の発足にたどり着きたいという予定です。

2.質疑応答

(問)代表カメラ日本テレビです。よろしくお願いします。熊本県の鳥インフルエンザ、農水省の調査では、インフルエンザの型が、今年初めに韓国で発生したものと似てるということで、渡り鳥の可能性を指摘していますが、渡り鳥の調査を行っている環境省として、今後の監視体制を含めて、何か対応策を考えていれば教えていただければと思います。
(答)確定的なことを言う資料はまだ持ち合わせていません。農林水産省のほうで調査中ですが、韓国で1月に流行ったウイルスと同様なものではないかと、この程度の話は伺っています。渡り鳥を介して、感染したかというものを示す資料は現在のところ、まだ発見に至っていません。この間の会見でお話した環境省調査チームも調査を終えて戻ってきましたが、こちらのほうでも発見に至っていません。1月の韓国での発生を受けて、野鳥の監視体制のレベルを上げて観察していますが、今回改めて各都道府県に対して要請しました。

(問)新潟日報の山田といいますが、御報告いただいた国立公園の話なのですけれども、地元の新潟の妙高市が非常に妙高・戸隠地域の独立ということで求めていたというあたりが、今回の検討の背景にあるという認識でよろしいでしょうか。
(答)それもありますし、先ほど話しましたように、(東の地域は)火山性の高原であり、戸隠・妙高とはまた違います。また、御存じの通り、鉄道のラインも違いますし、2つの地域の間に空地が入っています。レンジャーも実は東の地域においても、草津(・万座)にいて、谷川にはいません。生息する動物、自然の景観、その地域のできようも違いますので、それを念頭に置いて分離する方向で検討に入るように指示を出しました。
(問)もう1点、具体的に今後、現地調査ということも、また改めて植生調査とかというのは、現地のほうに入られるという段取りはあるのでしょうか。
(事務方)今後の現地調査はまだ確定していないのですが、文献調査を行い、分離の根拠であるとか、妥当性というものを検討していきたいと考えています。
(答)昨日、審議会がありまして、武内部会長には私のほうからそんなお話もさせていただきました。

(問)フジテレビの加藤と申します。国会内の携帯電話の使用のことについてお伺いしたいと思います。今、マナー上の理由で国会内では使用はできないと思いますが、政府側から緊急時の対応で携帯電話の使用を見直してほしいという要請があって、今後検討されるということが確認されたと思うのですが、大臣、そのことについて緊急時の対応、必要性などについてお考えがあればいただけますでしょうか。
(答)これはやはりハウス(衆参両院)が決めることです。クールビズもハウスのほうで決めていただくという形になっていますので、同様にその決定に従わせていただきたいと思っています。
(問)大臣としては必要だと考えていらっしゃいますか、そのことについて。
(答)私は環境行政を所管する環境省ですので、ちょっと見方が変わるのですが、国際会議に行くと紙は配られません。皆、タブレットにデータが入ってきます。そういうことも、携帯電話の議論があるのであれば、併せて環境負荷を減らすという観点からも御議論していただければと思っています。

(問)朝日新聞の奥村と申します。先ほどの国立公園の再編についてですけれども、近年、国立公園の再編、分離の形が続いているようですけれども、全体として、国として国立公園を分離していこうというお考えがあるのでしょうか。
(答)全体というよりも、先ほど話しましたように、大雪山は1つの地域で一番広大な面積を有する。そして、その大雪山系を中心に生態系も一つグルーピングできるようなものになっています。しかし(上信越高原国立公園の場合)、谷川岳は隆起ですが、それ以外の苗場山等火山性でできたものと、先ほど御質問の出た妙高や戸隠というのは、また違う体系の中でできあがってきています。しかも、先ほど言いましたように草津(・万座)と谷川をレンジャーが移動する、それだけでも大変です。先ほど、調査の話が出ていましたが、私も見ましたが、昭和40年代の、古い地図を頼りにレンジャーが歩いて、双眼鏡で確認してどんな生き物が確認されるのかというようなことを行っています。また、2つの地域の間に国立公園以外の土地が入っています。(国立公園再編成を行い)やはりしっかり管理し、次の世代に種を保存して伝えていく。これはもともと環境省の最大の使命ですので、審議会等にお諮りして決めていきます。先だって慶良間を国立公園に指定しましたし、守るべきものをしっかり守りたいと考えています。