大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成26年1月24日(金)9:35~9:43  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

皆様おはようございます。本日からいよいよ通常国会が6月22日までの日程でスタートします。どうぞよろしくお願いします。本日の閣議では、今国会に内閣から提出を予定している法案の件名が配布されました。環境省としては2本の法案を準備しています。
 1本は「鳥獣保護法の一部を改正する法律案」です。シカ、イノシシ、サル等の人間界に対する被害を防止するための措置を講ずるというものです。審議が始まりましたら1日も早く法案が成立するよう努力したいと思います。
 もう1本は「放射線発散処罰法の一部を改正する法律案」。いわゆる核テロ行為を防止するための「核物質の防護に関する条約」の改正を受けて、その国内の担保措置を講ずるものです。これはそんなに複雑な法律ではありません。
 以上の法律案について、今国会での成立に向けて努力していきたいと考えています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)共同通信の斉藤です。先日EUの委員会が2030年までの新しい温暖化対策の政策案を発表しました。温室効果ガスの排出量を90年比で40%削減、再エネの比率を最低でも27%に引き上げるというものです。これについて大臣の受け止めを伺いたいのが1点。
(答)御存じのとおりEUが決めたわけではなくて、EUの行政組織がいわゆるたたき台を世界に先駆けて出したということです。このたたき台を中心にEUの各国の中で本格的な議論がスタートする。またそれが世界全般の議論に広がっていくことは歓迎しています。また、再生可能エネルギーについても言及がありましたが、(電力と熱をあわせて)現在12%程度の再生可能エネルギーの割合を倍にしていく。もちろんFIT(固定価格買取制度)の問題や様々な問題がある中でこういう数字が出ていますので、どういうやり方でどうやっていくのか。私どもとしても再生可能エネルギー、自立分散型のエネルギーを増やしていかなければならないという立場では一緒ですので、どういう論拠なのか。その他にも、排出権取引のリニューアル等の問題もあると思いますので、もう少し詳しくそれらを分析して、私どもの議論の役に立つように導いていかなければならないと考えています。
(問)日本の政策の関係ですけれども、20年の目標は確定に向けてどう引き上げるのかということと、20年より先のもう少し長い目で見た目標はいつどのような形で作っていくのでしょうか。
(答)これは何度も話していますが、3.8%というCOP19で発表した数字は、エネルギー効率を2割改善するというようなかなり野心的な目標だと思っています。しかし、御存じのとおり原子力発電所が1機も動いていない現時点での目標である。今後のエネルギー政策について、安倍内閣は、原子力への依存度を出来る限り減らしていこう、しかし無責任にすぐに原子力発電所を止めてしまうということは、日本経済がせっかく回復基調になる中で成り立ちません(という立場です)ので、そのエネルギー政策の検討状況をしっかりと見て、私どもとして考えをしっかりと申し述べなければならないと現段階では考えています。
 2020年以降はまだ3.8%の次も決まっていないので、それ以降です。

(問)朝日新聞の川原と申します。先日、双葉町長と大臣はお会いになったかと思うのですけれども、その時もお話されたかと思うのですけれども、改めまして中間貯蔵の建設について今後どういうふうに進めていかれるか、その通りかもしれませんけれども、今後の見通しというものをお聞かせ頂ければと思います。
(答)これも御存じのことかと思いますが、双葉町は町の特殊な事情がありまして、除染計画も出来ていません。町長が代わりまして、やっと話ができるところまで来た段階だと思います。ですから大熊・楢葉・富岡と比べると若干状況が違うと思います。そのようなこともありまして、どのようなことを考えているのか。町長とは何度もやっているのですが、町議会の皆様とはそんな関係もありまして、町長と町議会が前回まで対立していましたので、なかなか接触することもままならなかったので、いろいろ話を聞かせていただきました。総じて言いますと、この間の町議会の皆様との会談をキックオフ、これからスタートしましょうと、ということでは、コンセンサスが得られたと思います。これから町民の皆様についても――前の町長が除染もしなくて良いというか、除染も他の町とは違う考えをお持ちでしたので――他の3町にスピードを合わせていくという作業をしていかないと、双葉だけが遅れてしまう。ただ、昔のコンボイシステム、護送船団ではありませんが、一番後の舟にスピードを合わせますと先を進んでいる舟は「どうなるんだ」という逆の話ももう出てきています。それを集約していく、そういう作業をしていく、とお話させていただきました。