大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年11月8日(金)8:58 ~9:06  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

おはようございます。本日の閣議では、環境省に特段関係する案件はありませんでした。私から1点御報告させていただきます。もう皆様方御存じのことだと思いますが、来週仙台で「第1回アジア国立公園会議」が開催されます。これは10年に1回開催される世界国立公園会議の前年に、アジアの諸国が集まって国立公園のあり方をいろいろ議論しようということで始めるものです。現在のところ、アジアの国々が日本も含め22カ国。それ以外にアメリカやアフリカの諸国等大変御関心が強く、24か国・地域。合わせて46カ国・地域の出席が見込まれています。環境省としては、東日本大震災が沿岸地域の自然環境に及ぼした大きな影響を調査をしています。海岸林の消失が、これは今測ったところで、1,300ha程度あります。また、湾の奥のほうに位置するものが多いアマモの生育地、そういうものも無くなっています。自然災害の爪痕は、この沿岸地域で著しい傷跡を残している。こういうことも発信していくとともに、これを契機にウェブサイトも開設し、いろいろ情報提供していきたい。そんな場にしたいと思っています。私も出席をする予定です。

2.質疑応答

(問)朝日新聞の神田です。よろしくお願いします。COPについてお尋ねします。11日から今年のCOPが始まるわけですけれども、15年に同意を目指す20年以降の枠組みですとか、そこら辺が中心に様々な議論が行われますけれども、今回のCOPを通じて大臣が期待している議論の進展ですとか成果についてまずお聞かせ下さい。また、第2週目には閣僚級会合がありまして大臣も出席される予定だと思いますけれども、その中で資金問題についての対話もあると伺っております。資金問題というのは必ずCOPの中で非常に難しい問題でもめるわけですけれども、日本から途上国への支援等で何をアピールする方針であるかお聞かせ下さい。よろしくお願いします。
(答)次の一つのメルクマークになるのは2015年のパリだと思います。そしてその前にペルーがあって、ペルー、パリとどう繋いでいくか。その主要議題は新たな国際的枠組みの構築に尽きるのだと思います。これまでは先進国と途上国等の対立型でなかなか全体としてどうするかという議論にはなりませんでしたが、地球全体の問題として捉えるという地ならしをワルシャワ、ペルーと続けて、そしてパリへと繋げていかなければならないと考えています。そして我が国はやはり省エネ等々では最先端をいっています。積極的に温暖化対策を推進しています。来年度の予算もフロン代替をはじめとする様々な施策を進める。あるいはJCM等々の二国間クレジットを活用して、先端技術を海外に移転することによって、その国々の低炭素化に資する。環境技術で日本がこれからもしっかりとCO2の削減に貢献していく。そんなことをアピールしていきたいと思っています。そこでもう一つ重要になってくることは、御質問の中にありましたが、やはり資金援助だと思います。2010年から2012年までの資金援助のボリュームをみるとだいたい先進国全体の1/3以上のものを援助してきていて、途上国側からすれば期待するところは大ですから、それに代わる貢献を考えていかなければならないと考えています。

(問)時事通信の村山です。COPに関連して、国内の2020年までの排出削減目標の関係なのですが、決定までの段取りの話なのですが、最後は温暖化の対策本部が開かれるのではないかというお話が以前あったと思うのですが、これはもう来週以降に開催されるということなのか、それとも開催しないということなのかその辺のお考えをお伺いできればと思います。
(答)いろいろ報道されていますが、最終的にものが詰まった段階で地球温暖化対策推進本部が開催されることになるのではないかと思います。