石原大臣記者会見録(平成25年10月29日(火)8:55 ~ 9:06  於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

おはようございます。本日の閣議では、当省に特段関わる案件はありませんでした。2点御報告します。

政府全体で環境関連の予算の要求額が、概算段階ではありますが、まとまりましたので、若干御説明したいと思います。総額は、2兆732億円。25年度当初に比べて7.3%の増加となっています。内訳を見ますと、地球温暖化対策を含む「地球環境の保全」が、25年度当初予算に比べて48.6%、およそ2,387億円の増加となりました。これは、過去10年間で最大の伸びとなっています。今後は、財務省に環境保全経費の確保について要請を続けていきたいと思っています。内訳については、この後、事務方から詳しくお話をしたいと思っています。

もう1点、昨日、長崎県五島市の椛島沖の2メガの浮体式洋上風力発電施設の開所式に出席してきました。そこで私は、本格的な再生可能エネルギーの新たな時代を迎えた第一歩である、というような話をしましたが、離島発の低炭素なエネルギー社会の構築に向けた戦略を取りまとめました。離島発の再生可能エネルギーは、「自立・分散型」のエネルギーです。離島というのは一つのキーワードになってくると思います。

御存じの通り、離島は本土と送電線で繋がっていませんので、大部分がディーゼル発電です。発電コストが極めて高く、企業的にはペイするものでは中々ない。ましてや環境・資源的に言いますと、CO2の排出は著しく高いわけです。そんな中で、再生可能エネルギーがこの問題の解決策になるのではないか。送電線の容量が小さいことなどの理由から、再生可能エネルギーで作った電気を十分に離島は活用できない状況にある。これらの課題を克服するため、何が考えられるのか。一つ目が浮体式洋上風力です。石塚長崎県副知事、あるいは野口五島市長がスコットランドにちょうど行かれて、日曜日に帰ってこられたということなのですが、海洋エネルギー、潮流ですね、潮流と波力、こういうものも一つ考えられます。私もだいぶ見てきまして、日本にポテンシャルがあるなと思っている、いわゆるジオサーマル(地熱)の実証や導入。さらには送電線の強化。そして、風力等々は夜も回っていますので、その電気を蓄電する。こういうものをパッケージにしていかなければならないと思います。また、再エネの余剰電力を水素に変換して、貯蔵し、利用する実証などを行う予定です。これにより、離島から、地域のエネルギーを地域で創り、蓄えて、それを融通し合う、低炭素な自立・分散型なエネルギー社会を離島から実現していきたいと考えています。さらに、島嶼諸国も回っていますが、国内に加え、海外の島嶼諸国へ展開していく。これを実現するため、26年度予算概算要求において、78億円を計上しています。この戦略を環境省の柱の一つとして立てていきたいと思っています。どうしてもその発電のほうにばかり焦点がいっていますが、風車で発電した電気を使って、H2Oを水素と酸素に分解して、水素のほうだけを貯蔵する、このような技術も日本にはあります。この前も見てきました、そしてこれは費用もそんなにかからないということです。水素を貯めて、いざ必要なときに使う。そこがこれからの実証の一つポイントになってくるのだと承知しています。

2.質疑応答

(問)NHKの横井と申します。よろしくお願いします。今、御説明いただいた離島発の自立・分散型エネルギー社会構築戦略についてお伺いします。昨日、洋上風力発電の視察の際に、大臣のほうで五島列島でも五島モデルというものを進めていかれるという話がありましたけれども、この五島モデルというものの戦略の一環であるかどうかということを確認させていただきたいのと、あと他の離島では具体的にどういった地域を対象に考えていらっしゃるかということを教えて下さい。
(答)昨日は実績レベルでの話をしましたが、対馬、鹿児島のほうの奄美大島、種子島。こちらには大型蓄電池の導入が進んでいます。今、概算要求をしてますが26年度予算が成立しましたら、五島沖に設置した浮体式の洋上風力の余った電力を用いて――先ほどH2OをHとOに分けるという話をしましたが――水素を作って、貯めて、利用する実証実験も行いたいと考えています。今回の戦略により、特に離島の皆様方に「これは、俺たちの所に合っているではないか。」「自立・分散型は地球に対する負荷が非常に少なくなる」ということで、是非手を挙げていただきたいと考えています。全国で送電線やケーブルで繋がっていなくて、今話したようなものができそうなオフグリッドのところが100カ所くらいはあるというような計算になっています。

(問)読売新聞の吉良と申します。大島のがれきのことについてお尋ねしたいのですが、先日職員を派遣されまして、その見てきた感じと、島の中で相当ながれきが発生しておりまして、とても島の中では処理できないのではないかと、そういうことを東京都とも話をしていかなければならないという中で、環境省としてどのようなことが出来るのかということについてお願いします。
(答)災害がれきは予想よりもかなり多く発生していると思います。がれきに加えて、島の一つの産業であります漁業、この港等々においてもかなりの土石が流れ込んでいるという報告を受けています。環境省としては、被災された住民の方々が一日でも早く日常生活を取り戻すように、災害廃棄物の発生状況の収集を行っています。台風が新たに来ましたので、どちらかというと二次災害の防止に焦点がいっていまして、まだ、総トン数でいくらかとか、正確な数字の把握にまでは至っていませんが、処理に当たっては、災害等廃棄物処理事業費補助金によって市町村に財政支援を行っていきたいと考えています。激甚災害についても、もう指定されるというような話も聞いていますので、東京都、他省庁とも連携をとりながら、とにかく行方不明の方がまだいますので、そこに最大の焦点を置きまして、その次、いざ生活が始まるというときにしっかりとした支援ができるようにしていきたいと思っています。途中でどの程度のものが発生したということがわかってくると思いますので、その段階で御報告をしたいと思っています。

(以上)

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