大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣記者会見録(平成25年8月27日(火)10:29 ~ 10:36 於:環境省22階第1会議室)

1.発言要旨

おはようございます。本日の閣議ですが、フロン法の施行期日についての政令の決定がありました。
 今日から29日まで長崎と大分へ行きます。対馬に行きますが、ツシマヤマネコ、今現在100頭程度しか生息していないと言われています。その保護現場を見たり、あるいは漂着ゴミ。佐渡でもだいぶ陳情を受けました。予算を確保しましたが、日本海の入り口で多くのごみが漂着している、最前線の対馬がどのような現状になり、またどのように改善をしていかなければならないのかを見てこようと思います。
 政府を挙げてやっている車座ふるさとトークを今回も行います。「ツシマヤマネコが暮らす対馬の自然と地域づくり」をテーマに、地元の方々のお話をじっくり聞きたいと思います。
 そして29日ですが、国内最大級の地熱発電所である八丁原の地熱発電所を見たいと思います。規制緩和をしまして、これから、地熱発電は地域分散・自立型のエネルギーとして有用であると考えています。アイスランドも見てきましたが、世界3位の地熱資源を持っている我が国として、景観とかあるいは地元の方々の理解を得て、こういうものとの両立をどのように図っていくのか。そしてまたこれは我が省に関係しますが、国立公園あるいは国定公園の中にポテンシャルがありますので、地熱開発に当たっては、くどいようですが自然環境との調和を図っていかなければならない。この点も見てきたいと思っています。実際に発電所の現場の状況を確認して、どのように地域にその電力が供給されているのか。適切な地熱開発・利用の推進の最先端を是非拝見してきたいと思います。
 もう1点。鳥獣被害に関連して、福島県の帰還困難区域、居住制限区域で、イノシシの被害が相当発生しています。立入りは原則禁止されていますので、どの程度の被害があるのか、またどの程度生息しているかというのは推測値しかないわけですが、農地を堀り返したり、誰もいないので家屋に侵入したり、たまに戻られたときに被害が顕在化し、大きな問題になっています。本年度からイノシシとイノブタの両方ですが、捕獲と生息調査をしっかりとやっていきたいと思います。浪江、大熊、双葉あるいは富岡で行うことになると思います。実際に生息調査を実施するのは9月になります。その後、業者の方にお願いして捕獲ということになりますが、これは時期としてはこれから夏が終わって秋になり、餌が少なくなってきたときを狙ってやることになると思っています。詳細、御質問がありましたら事務方のほうに聞いていただければと思います。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)幹事社の毎日新聞です。よろしくお願いします。幹事社から1点お伺いします。2020年までの温室効果ガス削減目標について、中環審と産構審の合同会合が現在開かれない状態となっておりますが、11月のCOP19まで非常に時間も限られております。大臣としてこの現状をどう受け止めていらっしゃるか、今後の目標策定に向けてどのような調整をなさっていくお考えかお聞かせ下さい。
(答)舞台裏を話しますと、産構審も中環審も学者の方が大勢いらっしゃるので、夏は皆様が海外に出られるということもあって、産構審と中環審という両省の大きな審議会ですので、日程調整に苦労しているという話は漏れ聞いています。予定通り9月11日に次回を開催するよう準備しているそうです。これは安倍総理が1月に指示を出しています。COP19までに25%削減目標をゼロベースで見直すという指示に従って、将来の原発比率を決めることが難しい状況ですが、だからと言って何もしないということではなくて、総理の指示を踏まえて、どのような目標の設定があり得るのか。環境省、経済産業省、また外交案件ですので、外務省も含めてこれからしっかりとしたものを作っていかなければならないと思っています。もちろん先ほどお話ししました、再生可能エネルギーあるいは省エネ、これらの推進を最大限図って、低炭素社会をしっかり作っていける社会になるような目標を、COP19までに、現実的かつ野心的な削減目標と地球温暖化対策計画を策定していかなくてはならない。これは何も変わっていません。

(問)日経新聞の浅沼と申します。1点お願いします。今日一部報道で、福島の帰還住民に線量計を配布するという報道があったのですけれども、この点に関して事実関係を教えてください。
(答)これは来年度の予算要求の中に入っていて、今事務折衝の最中ですので、検討中であるということは間違いないと思います。